JPH0912616A - 光塩素化反応による芳香族置換塩素化炭化水素の製造法 - Google Patents
光塩素化反応による芳香族置換塩素化炭化水素の製造法Info
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- JPH0912616A JPH0912616A JP16407795A JP16407795A JPH0912616A JP H0912616 A JPH0912616 A JP H0912616A JP 16407795 A JP16407795 A JP 16407795A JP 16407795 A JP16407795 A JP 16407795A JP H0912616 A JPH0912616 A JP H0912616A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 芳香族置換塩素化炭化塩素を得る新規な製造
方法を提供すること。 【構成】 飽和脂肪族基を有する芳香族炭化水素を光塩
素化する芳香族置換塩素化炭化水素の製造方法。 【発明の効果】 1、4−ビス(1−クロル−1−メチ
ルエチル)ベンゼン(p−DCC 1,4-Cl(CH3)2CC6H4C
(CH3)2Cl) などの芳香族置換塩素化炭化水素が、イソプ
ロピル基を有する芳香族化合物から直接合成することが
出来る簡便で効率のよい製造方法である。
方法を提供すること。 【構成】 飽和脂肪族基を有する芳香族炭化水素を光塩
素化する芳香族置換塩素化炭化水素の製造方法。 【発明の効果】 1、4−ビス(1−クロル−1−メチ
ルエチル)ベンゼン(p−DCC 1,4-Cl(CH3)2CC6H4C
(CH3)2Cl) などの芳香族置換塩素化炭化水素が、イソプ
ロピル基を有する芳香族化合物から直接合成することが
出来る簡便で効率のよい製造方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は簡便な方法で効率よくカ
チオン重合開始剤である芳香族置換塩素化炭化水素を得
る新規な製造方法である。更に具体的に言えば、飽和脂
肪族基を有する芳香族炭化水素を光塩素化することによ
って該化合物を得る方法である。
チオン重合開始剤である芳香族置換塩素化炭化水素を得
る新規な製造方法である。更に具体的に言えば、飽和脂
肪族基を有する芳香族炭化水素を光塩素化することによ
って該化合物を得る方法である。
【0002】
【従来の技術】1、4ービス(1ークロルー1ーメチル
エチル)ベンゼン(ジクミルクロライド、1,4- Cl(CH3)
2CC6H4C(CH3)2Cl)のような芳香族置換塩素化炭化水素
はイソブチレン等のオレフィンから塩化アルミ等のルイ
ス酸を触媒として末端官能性ポリイソブチレン等を製造
する際の開始剤として用いられることが知られている
(米国特許第4276394号明細書)。
エチル)ベンゼン(ジクミルクロライド、1,4- Cl(CH3)
2CC6H4C(CH3)2Cl)のような芳香族置換塩素化炭化水素
はイソブチレン等のオレフィンから塩化アルミ等のルイ
ス酸を触媒として末端官能性ポリイソブチレン等を製造
する際の開始剤として用いられることが知られている
(米国特許第4276394号明細書)。
【0003】このような開始剤を合成するには1、4ー
ジイソプロペニルベンゼンに塩化水素を付加する反応
(O. Nuyken, S. D. Pask, A. Vischer and M. Walter,
Makromol. Chem., 186, 173ー190(1985)、及び1、4
ービス(1ーヒロドキシー1ーメチルエチル)ベンゼン
の溶液に塩化水素を作用させる反応(V. S. C.Chang an
d J. P. Kennedy, Polymer Bulletin 4, 513ー520(198
1))が知られている。
ジイソプロペニルベンゼンに塩化水素を付加する反応
(O. Nuyken, S. D. Pask, A. Vischer and M. Walter,
Makromol. Chem., 186, 173ー190(1985)、及び1、4
ービス(1ーヒロドキシー1ーメチルエチル)ベンゼン
の溶液に塩化水素を作用させる反応(V. S. C.Chang an
d J. P. Kennedy, Polymer Bulletin 4, 513ー520(198
1))が知られている。
【0004】その他に、1、4ービス(1ーヒドロキシ
ー1ーメチルエチル)ベンゼンに塩化水素を作用させる
ことによっても合成することが出来る(V. S. C. Chang
andJ. P. Kennedy, Polymer Bulletin 4, 513ー520(1
981)。ここで、前駆体化合物である1、4ービス(1
ーヒドロキシー1ーメチルエチル)ベンゼンは、1、4
ージイソプロピルベンゼンを空気酸化の後に水素化を行
うことによって合成されている(例えば特開昭60-17473
7)。同様に1、4ージイソプロペニルベンゼンは1、
4ージイソプロピルベンゼンの脱水素反応(米国特許第
3429941号明細書)または1、4ービス(1ーヒドロキ
シー1ーメチルエチル)ベンゼンの脱水反応によって合
成されている。
ー1ーメチルエチル)ベンゼンに塩化水素を作用させる
ことによっても合成することが出来る(V. S. C. Chang
andJ. P. Kennedy, Polymer Bulletin 4, 513ー520(1
981)。ここで、前駆体化合物である1、4ービス(1
ーヒドロキシー1ーメチルエチル)ベンゼンは、1、4
ージイソプロピルベンゼンを空気酸化の後に水素化を行
うことによって合成されている(例えば特開昭60-17473
7)。同様に1、4ージイソプロペニルベンゼンは1、
4ージイソプロピルベンゼンの脱水素反応(米国特許第
3429941号明細書)または1、4ービス(1ーヒドロキ
シー1ーメチルエチル)ベンゼンの脱水反応によって合
成されている。
【0005】いずれの反応も原料としては1、4ージイ
ソプロピルベンゼンを原料としており、数ステップの反
応を必要とし、工業的に有利な反応とは言いがたく、
1、4ージイソプロピルベンゼンから直接目的物である
ジクミルクロライドを合成することが望ましい。
ソプロピルベンゼンを原料としており、数ステップの反
応を必要とし、工業的に有利な反応とは言いがたく、
1、4ージイソプロピルベンゼンから直接目的物である
ジクミルクロライドを合成することが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、芳香
環にイソプロピル基が結合した化合物のベンジル位のみ
を選択的に光塩素化することにより、中間体となるオレ
フィン化合物あるいはアルコール体を生成することなし
に直接、末端官能ポリイソブチレンを合成する際の重合
開始剤である芳香族置換塩素化炭化水素を効率よく製造
する方法を提供するものである。
環にイソプロピル基が結合した化合物のベンジル位のみ
を選択的に光塩素化することにより、中間体となるオレ
フィン化合物あるいはアルコール体を生成することなし
に直接、末端官能ポリイソブチレンを合成する際の重合
開始剤である芳香族置換塩素化炭化水素を効率よく製造
する方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】アルキル基を有する芳香
族炭化水素化合物のベンジル位を塩素化する反応として
塩素ガス存在下で光照射することにより、ベンジル位を
塩素化する反応が知られている。この反応によって、ト
ルエンのメチル基をモノ塩素化し、ベンジルクロライド
を合成している(特開平2ー240031)。この報告
の中ではイソプロピルベンゼンの光塩素化反応によって
クミルクロライドを合成する反応についての報告もあ
り、モノクロル化が達成されている。
族炭化水素化合物のベンジル位を塩素化する反応として
塩素ガス存在下で光照射することにより、ベンジル位を
塩素化する反応が知られている。この反応によって、ト
ルエンのメチル基をモノ塩素化し、ベンジルクロライド
を合成している(特開平2ー240031)。この報告
の中ではイソプロピルベンゼンの光塩素化反応によって
クミルクロライドを合成する反応についての報告もあ
り、モノクロル化が達成されている。
【0008】本発明者らはこの反応をジイソプロピルベ
ンゼンに適用すると光照射下、塩素ガスを用いることに
よりベンゼン環に置換されたイソプロピル基のベンジル
位のみを選択的に塩素化されることを見出し、本発明を
なすに至った。すなわち本発明は、一般式(1): C6H6-n (CH(CH3)2)n (1) (式中、nは2〜3の整数)で表される化合物を光照射
下、塩素ガスを作用させることを特徴とする、一般式
(2): C6H6-(m+n) (CH(CH3)2)m(C(CH3)2Cl)n (2) (式中、m、nは整数は1〜3の整数であり、さらにm
+nは2から3とする)で表されるカチオン重合開始剤
の製造法に関するものである。本発明によって得られる
カチオン重合開始剤の例としては、 1、3ービス(1ークロルー1ーメチルエチル)ベンゼ
ン 1,3- Cl(CH3)2CC6H4C(CH3)2Cl 1、4ービス(1ークロルー1ーメチルエチル)ベンゼ
ン 1,4- Cl(CH3)2CC6H4C(CH3)2Cl 1ーイソプロピルー3、5ービス(1ークロルー1ーメ
チルエチル)ベンゼン 1-(CH3)2CHC6H3-3,5-(C(CH3)2Cl)2 1、3、5ートリス(1ークロルー1ーメチルエチル)
ベンゼン 1,3,5-C6H3(C(CH3)2Cl)3 などが挙げられる。
ンゼンに適用すると光照射下、塩素ガスを用いることに
よりベンゼン環に置換されたイソプロピル基のベンジル
位のみを選択的に塩素化されることを見出し、本発明を
なすに至った。すなわち本発明は、一般式(1): C6H6-n (CH(CH3)2)n (1) (式中、nは2〜3の整数)で表される化合物を光照射
下、塩素ガスを作用させることを特徴とする、一般式
(2): C6H6-(m+n) (CH(CH3)2)m(C(CH3)2Cl)n (2) (式中、m、nは整数は1〜3の整数であり、さらにm
+nは2から3とする)で表されるカチオン重合開始剤
の製造法に関するものである。本発明によって得られる
カチオン重合開始剤の例としては、 1、3ービス(1ークロルー1ーメチルエチル)ベンゼ
ン 1,3- Cl(CH3)2CC6H4C(CH3)2Cl 1、4ービス(1ークロルー1ーメチルエチル)ベンゼ
ン 1,4- Cl(CH3)2CC6H4C(CH3)2Cl 1ーイソプロピルー3、5ービス(1ークロルー1ーメ
チルエチル)ベンゼン 1-(CH3)2CHC6H3-3,5-(C(CH3)2Cl)2 1、3、5ートリス(1ークロルー1ーメチルエチル)
ベンゼン 1,3,5-C6H3(C(CH3)2Cl)3 などが挙げられる。
【0009】本発明においては芳香族炭化水素化合物を
溶剤に溶解、水に分散、あるいは無溶媒において、塩素
ガスを導入し、これに水銀等などによって光を照射する
事により、芳香族置換塩素化炭化水素を生成する。目的
物は有機溶媒に溶解することから、水分散系あるいは無
溶媒系では有機溶媒を加えて溶解し、これに窒素ガスを
導入して、溶液中の塩素及び塩化水素を除去する。この
後に冷却し、目的化合物を結晶として単離する。本反応
で用いる溶媒としてはハロゲン化合物溶媒を用いること
が出来る。しかしながら、ハロゲン化合物溶媒は環境汚
染の問題がある。このことから反応としては、水分散
系、あるいは無溶媒での反応が望ましい。光塩素化終了
後に、目的化合物を精製することが必要となるが、この
時用いる溶媒としてはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エ
チルシクロヘキサン、トルエン等の炭化水素、四塩化炭
素、クロロホルム、塩化メチレン、クロロエタン、ジク
ロロエタン、プロピルクロライド、ブチルクロライド等
のハロゲン化炭化水素などがある。このうち、高収率で
目的とする化合物を結晶として得る目的から、溶媒とし
てはぺンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサ
ン等の飽和炭化水素が好ましい。この際に用いる溶媒量
としては特に制限されるものでは無いが、結晶化させる
際の効率を高くする目的で原料化合物に対して溶媒量が
50g/l以上になるように設定することが好ましい。
溶剤に溶解、水に分散、あるいは無溶媒において、塩素
ガスを導入し、これに水銀等などによって光を照射する
事により、芳香族置換塩素化炭化水素を生成する。目的
物は有機溶媒に溶解することから、水分散系あるいは無
溶媒系では有機溶媒を加えて溶解し、これに窒素ガスを
導入して、溶液中の塩素及び塩化水素を除去する。この
後に冷却し、目的化合物を結晶として単離する。本反応
で用いる溶媒としてはハロゲン化合物溶媒を用いること
が出来る。しかしながら、ハロゲン化合物溶媒は環境汚
染の問題がある。このことから反応としては、水分散
系、あるいは無溶媒での反応が望ましい。光塩素化終了
後に、目的化合物を精製することが必要となるが、この
時用いる溶媒としてはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エ
チルシクロヘキサン、トルエン等の炭化水素、四塩化炭
素、クロロホルム、塩化メチレン、クロロエタン、ジク
ロロエタン、プロピルクロライド、ブチルクロライド等
のハロゲン化炭化水素などがある。このうち、高収率で
目的とする化合物を結晶として得る目的から、溶媒とし
てはぺンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサ
ン等の飽和炭化水素が好ましい。この際に用いる溶媒量
としては特に制限されるものでは無いが、結晶化させる
際の効率を高くする目的で原料化合物に対して溶媒量が
50g/l以上になるように設定することが好ましい。
【0010】本発明において用いる塩素量は理論量に対
して当量以上であれば特に制限されるものではないが、
大過剰の塩素を用いた際には副反応が進行し、目的化合
物の純度の低下を招くことも考えられる。このことか
ら、効率よく高純度で目的物を得るために、理論量に対
して1.1〜1.5倍モルであることが好ましい。反応温
度としては-20℃〜150℃であるが、高温では生成し
た塩素化物が熱分解を起こし易く、さらに逐次的に塩素
化が進行し純度の低下を招くことから実用的ではない。
このことから反応温度としては-20℃〜50℃が望ま
しい。
して当量以上であれば特に制限されるものではないが、
大過剰の塩素を用いた際には副反応が進行し、目的化合
物の純度の低下を招くことも考えられる。このことか
ら、効率よく高純度で目的物を得るために、理論量に対
して1.1〜1.5倍モルであることが好ましい。反応温
度としては-20℃〜150℃であるが、高温では生成し
た塩素化物が熱分解を起こし易く、さらに逐次的に塩素
化が進行し純度の低下を招くことから実用的ではない。
このことから反応温度としては-20℃〜50℃が望ま
しい。
【0011】本発明で得られる芳香族置換塩素化炭化水
素化合物の中には、脱塩酸により分解する化合物もある
ことから、反応溶媒から目的物を単離した後の化合物の
取り扱いは30℃以下で行うことが好ましい。
素化合物の中には、脱塩酸により分解する化合物もある
ことから、反応溶媒から目的物を単離した後の化合物の
取り扱いは30℃以下で行うことが好ましい。
【0012】
【実施例1】撹拌機、温度計、塩素吹き込み管を有する
500 mlのパイレックス製フラスコ内に1、4ージイソプ
ロピルベンゼン20 g(0.125mol)を水200mlに
分散したものを入れる。これを氷浴を用いて内温を5℃
に設定しつつ塩素ガスを導入した。この後に高圧水銀灯
(100w)を用いて反応容器の外部から光照射下で、
4時間反応を行った。反応時間の経過と共に有機成分が
白色粘性物質となった。光塩素化終了後に窒素ガスを1
5分バブリングし、この後に反応系にヘキサン200ml
を加えて抽出した。さらに蒸留水200mlを用いて水洗
をおこない、硫酸マグネシウムにより脱水を行った。ろ
過により乾燥剤を除去し、溶媒を留去することによって
無色の粘性物質を得た。NMRによって分析を行った
(p−DCCの生成量は75%であった)。
500 mlのパイレックス製フラスコ内に1、4ージイソプ
ロピルベンゼン20 g(0.125mol)を水200mlに
分散したものを入れる。これを氷浴を用いて内温を5℃
に設定しつつ塩素ガスを導入した。この後に高圧水銀灯
(100w)を用いて反応容器の外部から光照射下で、
4時間反応を行った。反応時間の経過と共に有機成分が
白色粘性物質となった。光塩素化終了後に窒素ガスを1
5分バブリングし、この後に反応系にヘキサン200ml
を加えて抽出した。さらに蒸留水200mlを用いて水洗
をおこない、硫酸マグネシウムにより脱水を行った。ろ
過により乾燥剤を除去し、溶媒を留去することによって
無色の粘性物質を得た。NMRによって分析を行った
(p−DCCの生成量は75%であった)。
【0013】
【実施例2】反応時間を30分にした以外は実施例1と
同様にして反応を行った(p−DCCの生成量は40%
であった)。
同様にして反応を行った(p−DCCの生成量は40%
であった)。
【0014】
【実施例3】反応温度を10度にした以外は実施例1と
同様にして反応を行った(p−DCCの生成量は60%
であった)。
同様にして反応を行った(p−DCCの生成量は60%
であった)。
【0015】
【実施例4】撹拌機、温度計、塩素吹き込み管を有する
50 mlパイレックス製試験管に1、4ージイソプロピル
ベンゼン1.7 g(0.125mol)を水200mlに分散
したものを入れる。これを氷浴を用いて内温を5℃に設
定しつつ塩素ガスを導入した。この後に高圧水銀灯(1
00w)を用いて反応容器の外部から光照射下で、2時
間反応を行った。反応時間の経過と共に有機成分が白色
粘性物質となった。光塩素化終了後に窒素ガスを15分
バブリングし、この後に反応系にヘキサン100mlを加
えて抽出した。さらに蒸留水100mlを用いて水洗を行
った。ろ過により乾燥剤を除去し、溶媒を留去すること
によって無色の粘性物質を得た(p−DCCの生成量は
60%であった)。
50 mlパイレックス製試験管に1、4ージイソプロピル
ベンゼン1.7 g(0.125mol)を水200mlに分散
したものを入れる。これを氷浴を用いて内温を5℃に設
定しつつ塩素ガスを導入した。この後に高圧水銀灯(1
00w)を用いて反応容器の外部から光照射下で、2時
間反応を行った。反応時間の経過と共に有機成分が白色
粘性物質となった。光塩素化終了後に窒素ガスを15分
バブリングし、この後に反応系にヘキサン100mlを加
えて抽出した。さらに蒸留水100mlを用いて水洗を行
った。ろ過により乾燥剤を除去し、溶媒を留去すること
によって無色の粘性物質を得た(p−DCCの生成量は
60%であった)。
【0016】
【発明の効果】本発明によればイソプロピル基を有する
芳香族化合物から、直接カチオン重合開始剤である1、
4ービス(1ークロルー1ーメチルエチル)ベンゼン
(p−DCC)などの芳香族置換塩素化炭化水素が合成
することが出来る。これまではイソプロピル基を有する
芳香族化合物から相当するオレフィン化合物あるいはア
ルコールなどの化合物を経て、製造していたことから、
本発明は安価に該化合物を製造する有効な方法であり、
製造プロセスもこれまでに比べ、簡易であることから実
用的な該化合物の製造法である。
芳香族化合物から、直接カチオン重合開始剤である1、
4ービス(1ークロルー1ーメチルエチル)ベンゼン
(p−DCC)などの芳香族置換塩素化炭化水素が合成
することが出来る。これまではイソプロピル基を有する
芳香族化合物から相当するオレフィン化合物あるいはア
ルコールなどの化合物を経て、製造していたことから、
本発明は安価に該化合物を製造する有効な方法であり、
製造プロセスもこれまでに比べ、簡易であることから実
用的な該化合物の製造法である。
Claims (4)
- 【請求項1】一般式(1): C6H6-n (CH(CH3)2)n (1) (式中、nは2〜3の整数)で表される化合物を光照射
下、塩素ガスを作用させることを特徴とする、 一般式(2): C6H6-(m+n) (CH(CH3)2)m(C(CH3)2Cl)n (2) (式中、m、nは整数は1〜3の整数であり、さらにm
+nは2から3とする)で表されるカチオン重合開始剤
の製造方法。 - 【請求項2】m−、p−ジイソプロピルベンゼン、また
は1,3,5-トリイソプロピルベンゼンを塩素存在下、光照
射することを特徴とするカチオン重合開始剤 1、3ービス(1ークロルー1ーメチルエチル)ベンゼ
ン、( 1,3- Cl(CH3)2CC6H4C(CH3)2Cl ) 1、4ービス(1ークロルー1ーメチルエチル)ベンゼ
ン、( 1,4- Cl(CH3)2CC6H4C(CH3)2Cl ) 1ーメチルエチルー3、5ービス(1ークロルー1ーメ
チルエチル)ベンゼン、( 1-(CH3)2CHC6H3-3,5-(C(CH
3)2Cl)2 ) 1、3、5ートリス(1ークロルー1ーメチルエチル)
ベンゼン、( 1,3,5-C6H3(C(CH3)2Cl)3 ) の製造方法。 - 【請求項3】重合開始剤を用いるオレフィン化合物のカ
チオン重合において 一般式(1): C6H6-n (CH(CH3)2)n (1) (式中、nは2〜3の整数)で表される化合物を光照射
下、塩素ガスを作用させて得られる、 一般式(2): C6H6-(m+n) (CH(CH3)2)m(C(CH3)2Cl)n (2) (式中、m、nは整数は1〜3の整数であり、さらにm
+nは2から3とする)で表される化合物を重合開始剤
として用いるオレフィン化合物の重合方法。 - 【請求項4】オレフィン化合物がイソブチレンである請
求項3の重合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16407795A JPH0912616A (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | 光塩素化反応による芳香族置換塩素化炭化水素の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16407795A JPH0912616A (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | 光塩素化反応による芳香族置換塩素化炭化水素の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0912616A true JPH0912616A (ja) | 1997-01-14 |
Family
ID=15786348
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16407795A Pending JPH0912616A (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | 光塩素化反応による芳香族置換塩素化炭化水素の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0912616A (ja) |
-
1995
- 1995-06-29 JP JP16407795A patent/JPH0912616A/ja active Pending
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