JPH0912582A - ピリジン含有遷移金属錯体及びオレフィン重合用触媒 - Google Patents

ピリジン含有遷移金属錯体及びオレフィン重合用触媒

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JPH0912582A
JPH0912582A JP16516095A JP16516095A JPH0912582A JP H0912582 A JPH0912582 A JP H0912582A JP 16516095 A JP16516095 A JP 16516095A JP 16516095 A JP16516095 A JP 16516095A JP H0912582 A JPH0912582 A JP H0912582A
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JP
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group
compound
transition metal
catalyst
hydrocarbon group
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JP16516095A
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English (en)
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Shigeru Igai
滋 猪飼
Koji Imaoka
孝治 今岡
Nobuhiro Mitani
伸宏 三谷
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式 [2,6 -[-CH2 C(R1R2)O-]2Py] MLn
・Y m (式中、M は周期律表第IV族遷移金属を示す。)で表さ
れる2,6-ジ(2-オキシ(2,2-ジアルキル)エチルピリジ
ン含有遷移金属化合物。(A)該ピリジン含有遷移金属
化合物、並びに、(B)有機アルミニウムオキシ化合物
及びボロン系イオン剤からなる群から選ばれた化合物と
からなるオレフィン重合用触媒。 【効果】 オレフィン重合触媒成分として有用な新規な
遷移化合物が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なピリジン含有遷
移金属錯体及びそれを用いた新規なオレフィン重合用触
媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】近年、オレフィン重合触
媒として高活性で、生成ポリマーの分子量分布、共重合
における組成分布が狭く、物性の優れたオレフィン重合
体を得ることができるTi、Zr、Hf等のメタロセン錯体と
助触媒として有機アルミニウムオキシ化合物、又は前記
メタロセン錯体と反応して安定なメタロセンのカチオン
錯体を形成できるイオン化合物からなる均一系触媒が注
目されている。
【0003】均一系触媒を形成する錯体のうち、遷移金
属・ヘテロ原子結合を有する錯体としてはWO87/02370、
特表平3-501269号、特開平2-77412 号、同4-285607号、
同5-331225号、同6-73127 号、同6-128324号、同6-1576
32号、同6-199939号、及びMacromol. Symp., Vol.89,
p.231 (1995) 、さらに少なくとも一つのシクロペンタ
ジエニル基と遷移金属・ヘテロ原子結合を有する錯体と
しては、特開平3-163088号、同4-279592号、特表平5-50
5593号、同5-507756号、同6-501037号などの各公報や文
献に記載されている。上記の非メタロセン錯体はオレフ
ィン重合活性及び/又は生成ポリマーの分子量が小さい
などの問題点がある。
【0004】
【本発明の目的】本発明の目的は、オレフィン重合触媒
として有用な新規なピリジン骨格を有する錯体を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、第一に、一般
式 [2,6 -[-CH2 C(R1R2)O-]2Py] MLn ・Y m
【0006】
【化3】
【0007】(式中、M は周期律表第IV族遷移金属を示
し、R1及びR2は水素又は炭化水素基を示し、あるいはR1
R2は架橋された環状構造であってもよく、L は水素、ハ
ロゲン又は炭化水素基を示し、Y はヘテロ原子を有する
電子供与体を示し、n は 1又は2 であり、m は 0,1又は
2 である。)で表される2,6-ジ(2-オキシ(2,2-ジアル
キル)エチルピリジン含有遷移金属化合物に関する。
【0008】本発明は、第二に、(A)一般式 [2,6 -
[-CH2 C(R1R2)O-]2Py] MLn ・Y m
【化4】 (式中、M は周期律表第IV族遷移金属を示し、R1及びR2
は水素又は炭化水素基を示し、あるいはR1R2は架橋され
た環状構造であってもよく、L は水素、ハロゲン又は炭
化水素基を示し、Y はヘテロ原子を有する電子供与体を
示し、n は 1又は2 であり、m は 0,1又は2 である。)
で表される2,6-ジ(2-オキシ(2,2-ジアルキル)エチル
ピリジン含有遷移金属化合物成分、並びに、(B)有機
アルミニウムオキシ化合物及びボロン系イオン剤からな
る群から選ばれた化合物とからなるオレフィン重合用触
媒に関する。
【0009】本発明の2,6-ジ(2-オキシ(2,2-ジアルキ
ル)エチルピリジン含有遷移金属化合物は、一般式
[2,6 -[-CH2 C(R1R2)O-]2Py] MLn ・Y m で表される構
造を有するものである。
【0010】M は周期律表第IV族遷移金属である。具体
的には、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウ
ム(Hf)などが挙げられる。中でも、Tiが好ましい。
【0011】R1及びR2は水素、好ましくは炭素数 1〜2
0、より好ましくは炭素数 1〜12炭化水素基である。
【0012】炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、
芳香族炭化水素基などが挙げられる。脂肪族炭化水素基
の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル
基、iso-プロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、 ter
t-ブチル基、iso-アミル基などが挙げられる。芳香族炭
化水素基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、
アントラニル基などが挙げられる。
【0013】本発明においては、R1R2は架橋された環状
構造を有するものも用いられる。例えば、シクロペンタ
ン構造、シクロヘキサン構造、シクロヘプタン構造、ノ
ルボルナン構造、アダマンタン構造などが挙げられる。
中でも、R1R2がアダマンタン構造を有するものが好適に
用いられる。
【0014】L は水素、ハロゲン、好ましくは炭素数 1
〜20、より好ましくは炭素数 1〜12の炭化水素基であ
る。具体的には、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル
基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-アミル
基、iso-プロピル基、iso-ブチル基、 tert-ブチル基、
iso-アミル基、フェニル基、ベンジル基などが挙げられ
る。
【0015】Y はヘテロ原子を有する電子供与体(ドナ
ー)である。ヘテロ原子を有する電子供与体(ドナー)
の具体例としては、ジブチルエーテルなどのエーテル
類、テトラヒドロフランなどの環状エーテル類、テトラ
ヒドロチオフェンなどのチオフェン類、、トリアルキル
アミンなどのアミン類、トリアルキルフォスフィンなど
のフォスフィン類、トリアルキルフォスフィンオキシド
類、ジアルキルスルフィド、ジアルキルスルフォキシ
ド、ジアルキルスルホンなどが挙げられる。
【0016】本発明の遷移金属化合物の具体例として
は、下式(1)で表される、
【0017】
【化5】
【0018】などを挙げることができる。
【0019】本発明の遷移金属化合物は、例えば、以下
の方法で調製することができる。前駆体である2,6-ジ(2
- ヒドロキシ(2,2- ジアルキル)エチルピリジン〔 [2,
6-[-CH2C(R1R2)OH]] Py 〕( 以下、成分aという。) と
周期律表第IV族遷移金属のハロゲン化合物( 以下、成分
bという。) とを反応させることによって得られる。例
えば、以下の反応経路で合成できる。
【0020】
【化6】
【0021】(1) 成分aの R1R2 としては、水素、炭化
水素基であり、R1とR2が架橋された環状構造を有しても
よい。
【0022】(2) 成分bは、MXn で表される化合物であ
り、その具体例は、TiCl4 、TiBr4、ZrCl4 、ZrBr4
どが挙げられ、中でもTiCl4 、ZrCl4 などが好ましい。
【0023】本発明においては、上記の2,6-ジ(2-オキ
シ(2,2-ジアルキル)エチルピリジン含有遷移金属化合
物を成分するオレフィン重合用触媒が得られる。
【0024】すなわち、(A)一般式 [2,6 -[-CH2 C
(R1R2)O-]2Py] MLn ・Y m
【0025】
【化7】
【0026】(式中、M は周期律表第IV族遷移金属を示
し、R1及びR2は水素又は炭化水素基を示し、あるいはR1
R2は架橋された環状構造であってもよく、L は水素、ハ
ロゲン又は炭化水素基を示し、Y はヘテロ原子を有する
電子供与体を示し、n は 1又は2 であり、m は 0,1又は
2 である。)で表される2,6-ジ(2-オキシ(2,2-ジアル
キル)エチルピリジン含有遷移金属化合物成分、並び
に、(B)有機アルミニウムオキシ化合物及びボロン系
イオン剤からなる群から選ばれた化合物とからなるオレ
フィン重合用触媒が得られる。
【0027】本発明の(B)成分は、有機アルミニウム
オキシ化合物及びボロン系イオン剤からなる群から選ば
れた化合物である。
【0028】有機アルミニウムオキシ化合物としては、
メタロセン化合物との組み合わせで公知の有機金属化合
物として一般式(-Al(R)O-)n で示される直鎖状、あるい
は環状重合体である(R は炭素数1〜10の炭化水素基で
あり、一部ハロゲン原子及び/ 又はRO基で置換されたも
のも含む。 nは重合度であり、 5以上、好ましくは10以
上である)有機アルミニウムオキシ化合物が挙げられ
る。
【0029】具体的には、メチルアルミノキサン、エチ
ルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサンが挙げら
れる。また、トリメチルアルミニウムとトリイソブチル
アルミニウムの混合物からのアルミノキサンも用いられ
る。
【0030】ボロン系イオン化剤としては、B(C6F5)3
[A+ B(C6F5)4 - ] 、[A+ B(C6H5)4 -] などが挙げられ
る。 A+ は、アニオン性配位子と反応して、カチオン性
の第IV又は V族遷移金属錯体を形成できるカチオン性酸
化剤を示すことができる。
【0031】その具体例としては、活性プロトンを有す
るアミンカチオン、三置換カルボニウムカチオン、カル
ボランカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチ
オン、メタルカルボランカチオンなどを挙げることがで
きる.
【0032】本発明においては、上記の(A)及び
(B)成分に、さらに、周期律表第I 〜III 族主元素金
属の有機金属化合物を併用して重合を行ってもよい。
【0033】周期律表第I 〜III 族主元素金属の有機金
属化合物としては、有機金属化合物、有機金属ハロゲン
化合物、水素化有機金属化合物を同様に挙げることがで
きる。
【0034】有機金属化合物としては、例えば、メチル
リチウム、ブチルリチウム、フェニルリチウム、ジブチ
ルマグネシウム、トリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキ
シルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどの有
機アルミニウムが挙げられる。
【0035】有機金属ハロゲン化合物としては、例え
ば、エチルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシウ
ムクロライド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエ
チルアルミニウムクロライド、セスキエチルアルミニウ
ムクロライド、エチルアルミニウムジクロライドなどが
挙げられる。
【0036】水素化有機金属化合物としては、例えば、
ジエチルアルミニウムハイドライド、セスキエチルアル
ミニウムハイドライドが挙げられる。
【0037】そのうち、トリイソブチルアルミニウムが
好ましく用いられる。
【0038】本発明の触媒成分は、無機化合物や有機高
分子化合物に担持して使用することができる。無機化合
物としては、無機酸化物、無機塩化物、無機水酸化物が
好ましく、少量の炭酸塩、硫酸塩を含有したものも採用
できる。特に好ましいものは無機酸化物であり、シリ
カ、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、カ
ルシアなどが挙げられる。
【0039】これらの無機酸化物は、平均粒子径が 5〜
150 μ、比表面積が2 〜800m2/g の多孔性微粒子が好ま
しく、例えば100 〜800 ℃で熱処理して用いることがで
きる。担体の有機高分子化合物としては、側鎖に芳香族
環、置換芳香族環、あるいはヒドロキシ基、カルボキシ
ル基、エステル基、ハロゲン原子などの官能基を有する
ものが好ましい。
【0040】具体例としては、エチレン、プロピレン、
ポリブテンなどの化学変成によって前記官能基を有する
α−オレフィンホモポリマー、α−オレフィンコポリマ
ー、アクリル酸、メタクリル酸、塩化ビニル、ビニルア
ルコール、スチレン、ジビニルベンゼンなどのホモポリ
マー、共重合体、さらにそれらの化学変成物を挙げるこ
とができる。これらの有機高分子化合物は、平均粒子径
が 5〜250 μの球状微粒子が用いられる。
【0041】上記において、各成分の接触は、通常0 〜
100 ℃、10〜180 分行う。各成分の使用量は、メタロセ
ン化合物/イオン化合物のモル比は、通常0.01〜100 、
好ましくは0.1 〜10である。さらに、有機金属化合物を
共用する場合には、有機金属化合物/メタロセン化合物
のモル比は通常0.1 〜10000 、好ましくは 1〜1000であ
る。
【0042】本発明でのオレフィン重合は、通常担持触
媒を使用する流動、あるいは攪拌気相法、不活性炭化水
素溶媒中でのスラリー法、高温下、不活性炭化水素溶媒
中での溶液法、高温・高圧重合法いずれの重合方法にも
採用できる。重合条件は、例えば、気相法あるいはスラ
リー法においては、温度5 〜110 ℃、時間10〜360 分、
圧力が常圧〜100kg/cm2 、溶液法では、温度100 〜250
℃、時間 1〜60分、圧力が10〜300kg/cm2 下で、高温高
圧重合法では、温度120 〜300 ℃、 5〜600 秒、圧力が
400kg/cm2 以上で行われる。
【0043】また、重合活性の向上、生成ポリマーの固
体触媒の形状保持、本重合反応容器への触媒導入の容易
さ、重合反応容器への触媒付着防止、気相反応容器中で
の流動性向上などを目的として、オレフィンを前記の各
種重合方法に従って、予め予備重合したものを本重合で
触媒として使用することができる。予備重合は、例え
ば、不活性炭化水素溶媒中でのスラリー法において、通
常 5〜80℃、 5〜60分、メタロセンの遷移金属 1ミリグ
ラム原子当たりオレフィン重合体が 1〜100g得られる条
件で行うことができる。
【0044】本発明でのオレフィンの具体例としては、
エチレン、プロピレン、ブテン-1、4-メチルペンテン-
1、ヘキセン-1、オクテン-1などの非環状モノオレフィ
ン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ノルボルネンな
どの環状モノオレフィン、ブタジエン、イソプレンなど
の共役ジエン、ジシクロペンタジエン、5-エチリデン-2
ノルボルネン、1,5-ヘキサジエンなどの非共役ジオレフ
ィンを挙げられる。
【0045】不活性炭化水素溶媒としてはプロパン、ブ
タン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン
などが挙げられる。
【0046】(A)成分に対する助触媒の使用量は、有
機アルミニウムオキシ化合物の場合には、Al/遷移金
属原子比で10から10000 、好ましくは30から3000であ
る。ボロン系イオン化剤の場合には、遷移金属化合物の
1から10倍ほどが好ましい。
【0047】また、併用する周期律表第I 〜III 族主元
素金属の有機金属化合物の使用量は、Al/遷移金属原
子比で 1から5000、好ましくは 5から1000である。
【0048】上記いずれの重合方法においても分子量調
節剤として水素を使用することができる。また、オレフ
ィンの本重合に先立って、前記の各種重合方法に従って
オレフィンを予備重合したものを触媒として使用するこ
とによって活性を高めることができる。予備重合は、例
えば、不活性炭化水素溶媒中でのスラリー法において通
常 5〜80℃、 5〜60分、触媒の遷移金属 1ミリグラム原
子当たりオレフィン重合体が 1〜100g得られる条件で行
うことができる。
【0049】
【発明の効果】本発明により、オレフィン重合触媒成分
として有用な新規な遷移化合物、並びに、その新規な遷
移化合物と有機アルミニウムオキシ化合物又はボロン系
イオン剤と組み合わせることにより新規な優れたオレフ
ィン重合触媒が提供される。
【0050】
【実施例】実施例において「重合活性」とは、重合反応
に使用した遷移金属化合物の遷移金属 1ミリモル当たり
の重合体収量(g) である。分子量分布は、ポリスチレン
を標準物質として用いたGPCから求めた重量平均分子
量Mw 及び数平均分子量Mn の比Mw /Mn によって評
価した。遷移金属化合物中のジルコニウム含量は、分光
分析(ICP 分析)によって測定した。
【0051】実施例1(触媒成分(A)の調製) 本触媒成分(A)の前駆体である2,6-ジ(2- ヒドロキシ
(2-アダマンチル)エチルピリジン〔 [2,6-[-CH2C(C9H
14)OH]]2Py〕は、Journal of Organometaric Cemistry,
464(1994)127-131の記載に準じて合成した。窒素雰囲
気下、得られた前駆体1.18g(2.95mmol) を乾燥THF 28ml
に溶解し、-70 ℃に冷却後 n-BuLi をヘプタン溶液にて
3.9ml(6.2mmol) を序々に添加した。その後、室温まで
ゆっくり加温後、再び-70 ℃に冷却し、四塩化ジルコニ
ウム・THF 錯体(2.95mmol) のTHF 溶液を序々に添加し
た。-70 ℃にて2時間攪拌後室温まで、ゆっくり加温
し、その温度で24時間反応させた。反応液を減圧乾燥
してあめ状固体を得た。トルエン30ml加え、析出した
白色固体を濾過除去後、溶液を若干濃縮し、室温にて放
置することにより白色結晶を得た。得られた結晶は、下
記の分析にて目的化合物〔[ 2,6-[-CH2C(C9H14)O-]2Py
]ZrCl2 ・THF 〕であることを確認した。
【0052】1H-NMR 1.25〜2.38(m,28H) 2.03(S,4H)
3.61(S,4H) 4.31(s,4H) 7.20,7.21(d,2H) 7.70 〜7.74(t,1H)
【0053】
【0054】
【0055】実施例2〜4(エチレン重合) 充分に窒素置換した 500mlフラスコに精製トルエン200m
l を装入後、エチレンガスを 1000ml/min の速度で導入
しながら40℃の温度に昇温した。次いで、アルミニウム
原子換算で所定の原子量に相当するメチルアルミノキサ
ン(MAO)(東ソー・アクゾー社製)を装入し、約 5分間攪
拌した。触媒成分としての実施例1で調製したジルコニ
ウム錯体を所定量、装入し、1時間反応を行った後、エ
タノールを添加して重合を停止した。ポリマースラリー
溶液を多量のエタノール溶液に加え、ポリマーを析出さ
せ濾過分離後、1晩70℃で減圧乾燥した。表1及び表2
に重合条件と結果を示す。
【0056】実施例5〜7(エチレン重合) 充分に窒素置換した 500mlフラスコに精製トルエン200m
l を装入後、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)を所
定量仕込み、エチレンガスを 1000ml/min の速度で導入
しながら40℃の温度に昇温した。次いて、イオン化剤
〔Ph3C+ B(C6H5)4 - 〕をトルエン溶液にて所定量、装入
し、約 5分間攪拌した。 触媒成分としてのZr錯体を所
定量装入し、1時間反応を行った後、エタノールを添加
して重合を停止した。ポリマースラリー溶液を多量のエ
タノール溶液に加え、ポリマーを析出させ濾過分離後、
1晩70℃で減圧乾燥した。表1及び表2に重合条件と結
果を示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオレフィン重合用固体触媒の調製工程
を示すフローチャートである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 [2,6 -[-CH2 C(R1R2)O-]2Py]
    MLn ・Y m 【化1】 (式中、M は周期律表第IV族遷移金属を示し、R1及びR2
    は水素又は炭化水素基を示し、あるいはR1R2は架橋され
    た環状構造であってもよく、L は水素、ハロゲン又は炭
    化水素基を示し、Y はヘテロ原子を有する電子供与体を
    示し、n は 1又は2 であり、m は 0,1又は2 である。)
    で表される2,6-ジ(2-オキシ(2,2-ジアルキル)エチル
    ピリジン含有遷移金属化合物。
  2. 【請求項2】 (A)一般式 [2,6 -[-CH2 C(R1R2)O
    -]2Py] MLn ・Y m 【化2】 (式中、M は周期律表第IV族遷移金属を示し、R1及びR2
    は水素又は炭化水素基を示し、あるいはR1R2は架橋され
    た環状構造であってもよく、L は水素、ハロゲン又は炭
    化水素基を示し、Y はヘテロ原子を有する電子供与体を
    示し、n は 1又は2 であり、m は 0,1又は2 である。)
    で表される2,6-ジ(2-オキシ(2,2-ジアルキル)エチル
    ピリジン含有遷移金属化合物成分、並びに、(B)有機
    アルミニウムオキシ化合物及びボロン系イオン剤からな
    る群から選ばれた化合物とからなるオレフィン重合用触
    媒。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6825296B2 (en) 2002-03-29 2004-11-30 The University Of Hong Kong Catalyst component for olefin polymerization
CN100402535C (zh) * 2002-08-19 2008-07-16 香港大学 使用非共价相互作用的聚烯烃催化剂组分
JP2011168625A (ja) * 2010-02-10 2011-09-01 Mitsui Chemicals Inc 有機金属ポリオレフィン触媒成分

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