JPH09124894A - フェノール樹脂組成物 - Google Patents
フェノール樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH09124894A JPH09124894A JP28178595A JP28178595A JPH09124894A JP H09124894 A JPH09124894 A JP H09124894A JP 28178595 A JP28178595 A JP 28178595A JP 28178595 A JP28178595 A JP 28178595A JP H09124894 A JPH09124894 A JP H09124894A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin composition
- water
- filler
- phenol resin
- flame
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐水性、耐燃性、電気特性に優れた成形材料
を得、これらの特性が要求される成形品、特に電子部品
に好適に使用すること。 【解決手段】 樹脂がフェノール樹脂であり、硬化剤と
してヘキサメチレンテトラミンを含み、難燃剤成分とし
て、100℃以上150℃以下で結晶水を解離するフィ
ラーを5重量部以下、200℃以上500℃以下で結晶
水を放出するフィラーを50重量部以上含むことを特徴
とするフェノール樹脂組成で、200℃以上500℃以
下で結晶水を放出するフィラーとして使用される難燃材
の内少なくとも1種類以上が、200℃以上500℃以
下で20wt%以上の結晶水を放出するものを含む、フ
ェノール樹脂組成物。
を得、これらの特性が要求される成形品、特に電子部品
に好適に使用すること。 【解決手段】 樹脂がフェノール樹脂であり、硬化剤と
してヘキサメチレンテトラミンを含み、難燃剤成分とし
て、100℃以上150℃以下で結晶水を解離するフィ
ラーを5重量部以下、200℃以上500℃以下で結晶
水を放出するフィラーを50重量部以上含むことを特徴
とするフェノール樹脂組成で、200℃以上500℃以
下で結晶水を放出するフィラーとして使用される難燃材
の内少なくとも1種類以上が、200℃以上500℃以
下で20wt%以上の結晶水を放出するものを含む、フ
ェノール樹脂組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐水性、耐燃性、
電気特性に優れたフェノール樹脂成形材料を与えるフェ
ノール樹脂組成物に関し、特に電子部品に適したフェノ
ール樹脂組成物に関する。
電気特性に優れたフェノール樹脂成形材料を与えるフェ
ノール樹脂組成物に関し、特に電子部品に適したフェノ
ール樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フェノール樹脂成形材料は数多く
の電子部品に使用されている。かかる部品には耐湿寸法
安定性、耐熱性、耐燃性、高強度等の特性が要求され
る。特に近年の電子部品の小型、薄肉化に従い、より薄
い成形品での耐熱性、耐燃性が要求されつつある。一般
的に、フェノール樹脂は自己消火性があり、難燃性の高
い成形品が得られるが、1.0mm以下の厚さの成形品
となると、難燃性が低下し、結晶水を持つ無機充填材、
塩素、臭素といったハロゲン系難燃剤、リン酸エステル
等の難燃剤を大量に添加していた。これら難燃剤の多く
は、大量に添加すると、成形品の比重が高くなる、ブリ
ードを起こし外観に劣る、耐湿、耐熱性が低下する等の
問題があり、電子部品用途への使用には限界があった。
の電子部品に使用されている。かかる部品には耐湿寸法
安定性、耐熱性、耐燃性、高強度等の特性が要求され
る。特に近年の電子部品の小型、薄肉化に従い、より薄
い成形品での耐熱性、耐燃性が要求されつつある。一般
的に、フェノール樹脂は自己消火性があり、難燃性の高
い成形品が得られるが、1.0mm以下の厚さの成形品
となると、難燃性が低下し、結晶水を持つ無機充填材、
塩素、臭素といったハロゲン系難燃剤、リン酸エステル
等の難燃剤を大量に添加していた。これら難燃剤の多く
は、大量に添加すると、成形品の比重が高くなる、ブリ
ードを起こし外観に劣る、耐湿、耐熱性が低下する等の
問題があり、電子部品用途への使用には限界があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐水性、耐
燃性、電気特性に優れ、電子部品を成形するのに適した
フェノール樹脂成形材料を提供することを目的とするも
のである。
燃性、電気特性に優れ、電子部品を成形するのに適した
フェノール樹脂成形材料を提供することを目的とするも
のである。
【0004】
【0005】本発明は、樹脂成分がフェノール樹脂であ
り、樹脂100重量部に対して、難燃剤成分として、1
00℃以上150℃以下で結晶水を解離するフィラーを
5重量部以下、200℃以上500℃以下で結晶水を放
出するフィラーを50重量部以上含むことを特徴とする
フェノール樹脂組成物で、フェノール樹脂としては、ノ
ボラック型樹脂で硬化剤としてヘキサメチレンテトラミ
ンが用いられる。又、特に耐熱性が必要な場合、レゾー
ル型フェノール樹脂を併用することもできる。難燃剤と
して使用される100℃以上150℃以下で結晶水を解
離する無機フィラーとしては、硼酸等が挙げられる。添
加量は、樹脂100重量部に対して、5重量部以下、更
に好ましくは3重量部以下が望ましい。5重量部以上添
加しても、耐燃性の向上は認められず、煮沸後の絶縁抵
抗、耐熱性が悪くなる等の問題が発生する。100 ℃
未満で結晶水が解離するフィラーを用いた場合は、材料
化時の高温に曝された場合、結晶水の解離がおこり、成
形品とした場合耐燃性が十分に発揮できないという問題
がある。200℃以上500℃以下で結晶水を放出する
フィラーとして使用されるものとしては、水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、硼酸カルシウ
ム等が挙げられる。
り、樹脂100重量部に対して、難燃剤成分として、1
00℃以上150℃以下で結晶水を解離するフィラーを
5重量部以下、200℃以上500℃以下で結晶水を放
出するフィラーを50重量部以上含むことを特徴とする
フェノール樹脂組成物で、フェノール樹脂としては、ノ
ボラック型樹脂で硬化剤としてヘキサメチレンテトラミ
ンが用いられる。又、特に耐熱性が必要な場合、レゾー
ル型フェノール樹脂を併用することもできる。難燃剤と
して使用される100℃以上150℃以下で結晶水を解
離する無機フィラーとしては、硼酸等が挙げられる。添
加量は、樹脂100重量部に対して、5重量部以下、更
に好ましくは3重量部以下が望ましい。5重量部以上添
加しても、耐燃性の向上は認められず、煮沸後の絶縁抵
抗、耐熱性が悪くなる等の問題が発生する。100 ℃
未満で結晶水が解離するフィラーを用いた場合は、材料
化時の高温に曝された場合、結晶水の解離がおこり、成
形品とした場合耐燃性が十分に発揮できないという問題
がある。200℃以上500℃以下で結晶水を放出する
フィラーとして使用されるものとしては、水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、硼酸カルシウ
ム等が挙げられる。
【0006】200℃以上500℃以下で結晶水を放出
するフィラーとして少なくとも1種類以上は、200℃
以上500℃以下でフィラーの重量に対して20wt%
以上の結晶水を放出するものが用いられる。これらのも
のとしては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、硼酸カルシウムといったものが挙げられる。添加量
としては、樹脂100重量部に対して、50重量部以上
更に好ましくは75重量部以下が望ましい。これ以下の
添加量では、耐燃性が充分に発揮されず、これ以上の添
加量では成形品の比重が高くなり過ぎる、又成形性が低
下し実用性に欠けるという問題がある。
するフィラーとして少なくとも1種類以上は、200℃
以上500℃以下でフィラーの重量に対して20wt%
以上の結晶水を放出するものが用いられる。これらのも
のとしては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、硼酸カルシウムといったものが挙げられる。添加量
としては、樹脂100重量部に対して、50重量部以上
更に好ましくは75重量部以下が望ましい。これ以下の
添加量では、耐燃性が充分に発揮されず、これ以上の添
加量では成形品の比重が高くなり過ぎる、又成形性が低
下し実用性に欠けるという問題がある。
【0007】成形材料化にあたっては、上記樹脂組成物
に対し、通常の成形材料同様に、パルプ,木粉等の有機
フィラー,ガラス繊維,焼性クレー,炭酸カルシウム等
の無機フィラー,消石灰,顔料,離型剤、硬化剤等を添
加することが出来、上記原料を均一に混合後、加圧ニー
ダー、2軸押出し、加熱ロール等で混練し材料化するこ
とができる。
に対し、通常の成形材料同様に、パルプ,木粉等の有機
フィラー,ガラス繊維,焼性クレー,炭酸カルシウム等
の無機フィラー,消石灰,顔料,離型剤、硬化剤等を添
加することが出来、上記原料を均一に混合後、加圧ニー
ダー、2軸押出し、加熱ロール等で混練し材料化するこ
とができる。
【0008】本発明のフェノール樹脂組成物から得られ
た成形材料は、耐水性、耐燃性、電気特性に優れ、電子
部品を成形するのに適し、小型、薄肉での耐燃性の要求
される電子部品用に適用できる。
た成形材料は、耐水性、耐燃性、電気特性に優れ、電子
部品を成形するのに適し、小型、薄肉での耐燃性の要求
される電子部品用に適用できる。
【0009】
【実施例】表1の上欄に示す配合組成にてフェノール樹
脂成形材料を作製した。各成形材料についてを成形品の
特性を測定し、その結果を表1の下欄に示した。
脂成形材料を作製した。各成形材料についてを成形品の
特性を測定し、その結果を表1の下欄に示した。
【0010】
【表1】
【0011】[測定方法] 吸水率,荷重たわみ温度,絶縁抵抗:JIS K 691
1に準じて行う。テストピースは175℃で3分間トラ
ンスファ成形したものである。 ハンダ耐熱性:50φ×3mm厚さのテストピースを1
75℃で3分トランスファー成形し,400℃の半田槽
に3秒間浸漬し、厚さの変化率を測定した。 耐燃性:12.7mm×127mm×0.4mm厚さの
テストピースを175℃で3分トランスファー成形し、
UL94垂直法に準じて、耐燃性を確認した。
1に準じて行う。テストピースは175℃で3分間トラ
ンスファ成形したものである。 ハンダ耐熱性:50φ×3mm厚さのテストピースを1
75℃で3分トランスファー成形し,400℃の半田槽
に3秒間浸漬し、厚さの変化率を測定した。 耐燃性:12.7mm×127mm×0.4mm厚さの
テストピースを175℃で3分トランスファー成形し、
UL94垂直法に準じて、耐燃性を確認した。
【0012】
【発明の効果】以上の実施例及び比較例から明らかなよ
うに、本発明のフェノール樹脂組成物から得られた成形
材料は、耐水性、耐燃性、電気特性に優れている。特に
耐燃性、電気特性に優れており、これらの特性が要求さ
れる成形品、特に電子部品に好適である。
うに、本発明のフェノール樹脂組成物から得られた成形
材料は、耐水性、耐燃性、電気特性に優れている。特に
耐燃性、電気特性に優れており、これらの特性が要求さ
れる成形品、特に電子部品に好適である。
Claims (3)
- 【請求項1】 樹脂成分がフェノール樹脂であり、樹脂
100重量部に対して、難燃剤成分として、100℃以
上150℃以下で結晶水を解離するフィラーを5重量部
以下、200℃以上500℃以下で結晶水を放出するフ
ィラーを50重量部以上含むことを特徴とするフェノー
ル樹脂組成物。 - 【請求項2】 200℃以上500℃以下で結晶水を放
出するフィラーとして使用される難燃剤の内少なくとも
1種類以上が、200℃以上500℃以下で20wt%
以上の結晶水を放出するものを含有する請求項1記載の
フェノール樹脂組成物。 - 【請求項3】 フェノール樹脂がノボラック型フェノー
ル樹脂であり、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミン
を含有する請求項1記載のフェノール樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28178595A JPH09124894A (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | フェノール樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28178595A JPH09124894A (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | フェノール樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09124894A true JPH09124894A (ja) | 1997-05-13 |
Family
ID=17643947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28178595A Pending JPH09124894A (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | フェノール樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09124894A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008094950A (ja) * | 2006-10-11 | 2008-04-24 | Starlite Co Ltd | 保存安定性に優れた耐熱フェノール樹脂組成物 |
JP2011074260A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | フェノール樹脂成形材料 |
-
1995
- 1995-10-30 JP JP28178595A patent/JPH09124894A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008094950A (ja) * | 2006-10-11 | 2008-04-24 | Starlite Co Ltd | 保存安定性に優れた耐熱フェノール樹脂組成物 |
JP2011074260A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | フェノール樹脂成形材料 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040603 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040608 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041022 |