JPH09123807A - 車両用パワーシート装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ナットハウジングと駆動用ナットの組立て作
業時に、ラバーケースの挿通孔の縁部がナットハウジン
グの挿通孔からはみ出すことがあり、作業に手間が掛か
るという問題があり、また、シートの進退における切替
え時に、ラバーケースのつぶれ代によるがたつき感が、
シートの移動時の応答性を悪くするという課題がある。 【解決手段】 車両用パワーシート装置Ｐにおいて、ナ
ットハウジング１は、ラバーケース３を介して駆動用ナ
ット２を収容し、スクリューシャフトＳの挿通孔１ｂを
有し、駆動用ナット２は、下向きの段部２ｂを有し、ナ
ットハウジング１の内面と駆動用ナット２の段部２ｂで
ラバーケース３を挟持し、また、ナットハウジング１
は、固定用ナット４を設け、駆動用ナット２とラバーケ
ース３は、逃げ穴２ｃ，３ａを設け、逃げ穴２ｃ．３ａ
の長さをＬ、固定用ナット４のオフセット量をｎ、固定
用ボルト５の径をｄとした場合、Ｌ≧２ｎ＋ｄの関係に
ある構成とし、これを解決手段としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の座席の位
置調整に利用される車両用パワーシート装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】図４は、従来の車両用パワーシート装置
の一部を構成するナットハウジング５１および駆動用ナ
ット５２を説明する断面図である。

【０００３】ナットハウジング５１は、図４において上
側に開放された箱形を成し、同じく上側に開放されたラ
バーケース５３を収容している。また、ラバーケース５
３の内側には、駆動用ナット５２が収容されている。さ
らに、駆動用ナット５２には、図示しないシート側にお
いて軸線をシート前後方向にして設けたスクリューシャ
フトＳが螺入貫通する。

【０００４】ナットハウジング５１およびラバーケース
５３には、駆動用ナット５２に設けたスクリューシャフ
トＳのねじ穴５２ａに対応する位置に、同スクリューシ
ャフトＳの挿通孔５１ａ，５１ａ，５３ａ，５３ａがそ
れぞれ設けてある。また、ナットハウジング５１の底部
には、取付穴５１ｂが設けてあって、この取付穴５１ｂ
に、図示しない車体側に設けた固定用ボルトと螺合する
固定用ナット５４が設けてある。なお、固定用ナット５
４は、ナットハウジング５１の底部中心に対して、スク
リューシャフトＳの軸線方向にずれた位置に設けてあ
る。さらに、駆動用ナット５２およびラバーケース５３
の底部には、固定用ナット５４に螺入貫通させた固定用
ボルトの先端が突入する逃げ穴５２ｂ，５３ｂが形成し
てある。

【０００５】上記のナットハウジング５１および駆動用
ナット５２を備えた車両用パワーシート装置は、シート
側に設けた駆動源でスクリューシャフトＳを回転させる
と、車体側に固定状態にある駆動用ナット５２に対して
スクリューシャフトＳが軸線方向に移動し、その結果シ
ートを前後方向に移動させることとなる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来の車両用パワーシート装置にあっては、ナットハウジ
ングおよび駆動用ナットの組立て作業時において、ナッ
トハウジングと駆動用ナットとの間でラバーケースが擦
られて変形し、図４中に符号Ａで示すようにラバーケー
スの挿通孔の縁部がナットハウジングの挿通孔からはみ
出すことがあり、このような組立て不良を生じさせない
ように注意をはらう都合上、作業に手間が掛かるという
問題があり、また、シートの進退における切替え時に、
駆動用ナットとスクリューシャフトの間のバックラッシ
ュにラバーケースのつぶれ代が加わってがたつき感が増
大し、シートの移動時の応答性が良くないという問題が
あり、これらの問題点を解決することが従来の課題であ
った。

【０００７】

【発明の目的】本発明は、上記した従来の課題に鑑みて
なされたもので、車両用パワーシート装置におけるナッ
トハウジング、ラバーケースおよび駆動用ナットの組立
て不良をなくすことができると共に、ナットハウジング
とスクリューシャフトの間のがたつき感を極力少なくし
て、シートの移動時の応答性や快適性を高めることがで
きる車両用パワーシート装置を提供することを目的とし
ている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明に係わる車両用パ
ワーシート装置は、請求項１に記載しているように、シ
ート側あるいは車体側のいずれか一方に、軸線をシート
前後方向としたスクリューシャフトを備えると共に、シ
ート側あるいは車体側の他方に、スクリューシャフトが
螺入貫通する駆動用ナットを備えたナットハウジングを
固定し、スクリューシャフトを回転駆動することによっ
てシートを前後方向に移動させる車両用パワーシート装
置において、ナットハウジングは、片側に開放され、そ
の内側に同じ片側を開放したラバーケースを介して駆動
用ナットを収容し、両端部に駆動用ナットのねじ穴に対
応するスクリューシャフトの挿通孔を有しており、ナッ
トハウジングの片側開放部分を上向きにした状態におい
て、駆動用ナットは、ねじ穴が開口する両端部の同ねじ
穴よりも下位側に下向きの段部を有しており、ナットハ
ウジングの挿通孔よりも下位側の内面と駆動用ナットの
段部下側の端面との間でラバーケースの端部を挟持した
構成とし、また、請求項２に記載しているように、ナッ
トハウジングは、開放部分を上向きにした状態におい
て、底部は、車体側の固定用ボルトが螺入貫通する固定
用ナットが設けてあり、駆動用ナットおよびラバーケー
スには、固定用ボルトの先端部が突入する逃げ穴が設け
てあり、逃げ穴のスクリューシャフト軸線方向の長さを
Ｌとし、ナットハウジングの中心に対する固定用ナット
のスクリューシャフト軸線方向のオフセット量をｎと
し、固定用ナットに螺合する固定用ボルトのねじの径を
ｄとした場合、Ｌ≧２ｎ＋ｄの関係にある構成としたこ
とを特徴としており、このような車両用パワーシート装
置の構成を前述した従来の課題を解決するための手段と
している。

【０００９】

【発明の作用】本発明の請求項１に係わる車両用パワー
シート装置では、ナットハウジングは、片側に開放さ
れ、その内側に同じ片側を開放したラバーケースを介し
て駆動用ナットを収容し、両端部に駆動用ナットのねじ
穴に対応するスクリューシャフトの挿通孔を有してお
り、ナットハウジングの片側開放部分を上向きにした状
態において、駆動用ナットは、ねじ穴が開口する両端部
の同ねじ穴よりも下位側に下向きの段部を有しており、
ナットハウジングの挿通孔よりも下位側の内面と駆動用
ナットの段部下側の端面との間でラバーケースの端部を
挟持したことにより、ナットハウジング、ラバーケース
および駆動用ナットの組立て作業時には、駆動用ナット
の段部でラバーケースの端部を押さえることとなるの
で、ラバーケースがナットハウジングの挿通孔からはみ
出すことがないと共に、シートの進退における切替え時
には、駆動用ナットのねじ穴が開口する端部とナットハ
ウジングの挿通孔近傍を直接に接触させているので、ラ
バーケースのつぶれ代によるスクリューシャフトとナッ
トハウジングのがたつきが抑えられることとなる。

【００１０】また、本発明の請求項２に係わる車両用パ
ワーシート装置では、ナットハウジングは、開放部分を
上向きにした状態において、底部は、車体側の固定用ボ
ルトが螺入貫通する固定用ナットが設けてあり、駆動用
ナットおよびラバーケースには、固定用ボルトの先端部
が突入する逃げ穴が設けてあり、逃げ穴のスクリューシ
ャフト軸線方向の長さをＬとし、ナットハウジングの中
心に対する固定用ナットのスクリューシャフト軸線方向
のオフセット量をｎとし、固定用ナットに螺合する固定
用ボルトのねじの径をｄとした場合、Ｌ≧２ｎ＋ｄの関
係にしてあるので、ナットハウジングの底部中心に対し
て固定用ナットがスクリューシャフトの軸線方向にずれ
た位置に設けてある場合であっても、ナットハウジング
に対してラバーケースおよび駆動用ナットをスクリュー
シャフトの軸線方向に合わせて組み付けるだけで、固定
用ナットと各逃げ穴とが一致し、ナットハウジングにラ
バーケースを介して駆動用ナットを収容する際の逃げ穴
に対する方向性を問題にすることなく組立て作業ができ
ることとなる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。

【００１２】図１ないし図３は、本発明に係わる車両用
バワーシート装置の一実施例を示す図である。

【００１３】図３に示した車両用パワーシート装置Ｐ
は、車体側においてシート前後方向に向けて固定された
一対のロアレールＬＲ，ＬＲと、各ロアレールＬＲ，Ｌ
Ｒに設けた固定用ボルト５，５によってそれぞれ固定さ
れている二つのナットハウジング１，１と、各ナットハ
ウジング１，１に収容した駆動用ナット２，２と、シー
ト側にその前後方向に向けて固定されるとともにロアレ
ールＬＲ，ＬＲに対して摺動自在に係合するアッパーレ
ールＵＲ，ＵＲと、各アッパーレールＵＲ，ＵＲにそれ
ぞれ固定されている二つの減速機構Ｋ，Ｋと、軸線をシ
ート前後方向にして配置されるとともに各駆動用ナット
２，２に螺入貫通し且つ各々の一端部を減速機構Ｋ，Ｋ
の出力部に連結したスクリューシャフトＳ，Ｓと、一方
の減速機構Ｋの入力部に出力軸の一端部を連結したパワ
ーシートモータＭと、他方の減速機構Ｋの入力部にパワ
ーシートモータＭの出力軸の他端部を連結するフレキシ
ブルワイヤＦを備えている。

【００１４】上記車両用パワーシート装置Ｐは、パワー
シートモータＭを回転駆動すると、減速機構Ｋ，Ｋを介
して一対のスクリューシャフトＳ，Ｓが回転する。これ
により、車体側に固定状態にある駆動用ナット２，２に
対してスクリューシャフトＳ，Ｓが軸線方向に移動し、
その結果シートを前後方向に移動させる。

【００１５】ナットハウジング１は、図１および図２に
示すように、図中おいて上側に開放された箱形を成し、
同じく上側に開放されたラバーケース３を収容し、底部
には、固定用ナット４が設けてあり、ラバーケース３の
内側には、駆動用ナット２が収容してある。また、駆動
用ナット２には、ねじ穴２ａに図示しないシート側にお
いて軸線をシート前後方向にして設けたスクリューシャ
フトＳが螺入貫通する。

【００１６】ナットハウジング１は、スクリューシャフ
トＳの軸線方向に対向する２つの側面に、同側面を上側
に延長させた状態で半円状の突片１ａ，１ａを一体的に
備え、この側面のスクリューシャフトＳのねじ穴２ａに
対応する位置に、同スクリューシャフトＳの挿通孔１
ｂ，１ｂを設け、底面には、固定用ナット４の取付け穴
１ｃが設けてある。ここで、固定用ナット４は、ナット
ハウジング１の底部中心に対して、オフセット量ｎ分だ
けスクリューシャフトＳの軸線方向にずれた位置に設け
てある。

【００１７】駆動用ナット２は、図１および図２におい
て上側がナットハウジング１の半円状の突片１ａに合致
した形状となる断面円弧状を成し、ねじ穴２ａが開口す
る両端部の同ねじ穴２ａよりも下位側に下向きの段部２
ｂ，２ｂを有している。また、底面には、固定用ボルト
５の先端部が突入する逃げ穴２ｃが形成してある。

【００１８】ラバーケース３は、図１および図２におい
て上側を開放した箱型を成し、スクリューシャフトＳの
軸線方向に対向する側面の上端部は、ナットハウジング
１の挿通孔１ｂよりも下位側の内面と駆動用ナット２の
段部２ｂにおける下側端面の間で挟持されている。ま
た、底面には、固定用ボルト５の先端部が突入する逃げ
穴３ａが形成してある。

【００１９】駆動用ナット２およびラバーケース３の逃
げ穴２ｃ，３ａは、互いに同一の開口寸法を有してお
り、スクリューシャフトＳの軸線方向の長さをいずれも
Ｌとし、固定用ナット４のオフセット量をｎとし、固定
用ナット４に螺合する固定用ボルト５のねじの径をｄと
した場合、Ｌ≧２ｎ＋ｄの関係が成り立つように設けて
いる。

【００２０】ここで、当該車両用パワーシート装置Ｐで
は、ナットハウジング１におけるスクリューシャフトＳ
の軸線方向における内側の長さをＬ１とし、駆動用ナッ
ト２のスクリューシャフトＳ軸線方向の長さをＬ２とし
た場合、Ｌ１とＬ２の関係は、Ｌ１＞Ｌ２好ましくは０
≦Ｌ１−Ｌ２＜０．４ｍｍとする。

【００２１】そして、駆動用ナット２の段部２ｂの差を
Ｗ１とし、ラバーケース３の厚さをＷ２とした場合、Ｗ
１とＷ２の関係は、Ｗ１≦Ｗ２となる。

【００２２】さらに、駆動用ナット２とナットハウジン
グ１の間で挟持されるラバーケース３のつぶれ率は、ラ
バーケース３の厚みをｗとし、ナットハウジング１の内
壁と駆動用ナット２のクリアランスをｔとして、（ｗ−
ｔ）／ｗで表わされ、ラバーケース３のスクリューシャ
フトＳの軸線方向に対向する壁部のつぶれ率を５％〜２
０％とし、ラバーケース３のスクリューシャフトＳ軸と
直交する方向に対向する面のつぶれ率を０％〜２５％と
している。

【００２３】このような構成のナットハウジング１およ
び駆動用ナット２では、図２に示すように、ナットハウ
ジング１に設けた取付け穴１ｃに前記ナットハウジング
１の内側より固定用ナット４を圧入して嵌合し、前記ハ
ウジング１の内側にラバーケース３を開放された上側を
同一方向にして収容し、前記ラバーケース３の内側に駆
動用ナット２を収容する。なお、一対のナットハウジン
グ１，１は、図３に示す取付け状態では、互いの開放部
分を向かい合わせて固定してある。

【００２４】上記の車両用パワーシート装置Ｐでは、ナ
ットハウジング１、ラバーケース３および駆動用ナット
２の組立て作業時には、駆動用ナット２の段部２ｂでラ
バーケース３の端部を押さえているので、ラバーケース
３がナットハウジング１の挿通孔１ｂからはみ出すこと
がなく、シートの進退における切替え時には、駆動用ナ
ット２のねじ穴２ａが開口する端部とナットハウジング
１の挿通孔１ｂ近傍を直接に接触させているので、ラバ
ーケース３のつぶれ代によるスクリューシャフトＳとナ
ットハウジング１のがたつきが抑えられる。

【００２５】また、車両用パワーシート装置Ｐでは、上
述したように、ナットハウジング１の底部中心に対して
固定用ナット４がスクリューシャフトＳの軸線方向にず
れた位置に設けてある場合であっても、ナットハウジン
グ１に対してラバーケース３および駆動用ナット２をス
クリューシャフトＳの軸線方向に合わせて組み付けるだ
けで、固定用ナット４と各逃げ穴２ｃ，３ａとが一致
し、ナットハウジング１にラバーケース３を介して駆動
用ナット２を収容する際の逃げ穴２ｃ，３ａに対する方
向性を問題にすることなく組立て作業が行い得る。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項１
に係わる車両用パワーシート装置では、ナットハウジン
グは、片側に開放され、その内側に同じ片側を開放した
ラバーケースを介して駆動用ナットを収容し、両端部に
駆動用ナットのねじ穴に対応するスクリューシャフトの
挿通孔を有しており、ナットハウジングの片側開放部分
を上向きにした状態において、駆動用ナットは、ねじ穴
が開口する両端部の同ねじ穴よりも下位側に下向きの段
部を有しており、ナットハウジングの挿通孔よりも下位
側の内面と駆動用ナットの段部下側の端面との間でラバ
ーケースの端部を挟持したことにより、ナットハウジン
グ、ラバーケースおよび駆動用ナットの組立て作業時に
は、駆動用ナットの段部がラバーケースを押さえている
ので、ラバーケースがハウジングの挿通孔からはみ出す
ような組立て不良を防止することができ、作業効率や生
産性が向上すると共に、シートの進退における切替え時
には、駆動用ナットの段部の上側とナットハウジングの
挿通孔近傍を直接に接触させたことでラバーケースのつ
ぶれ代によるスクリューシャフトとナットハウジングの
がたつきが軽減されることができ、シートの移動時の応
答性や快適性を高めることができるという極めて優れた
効果がもたらされる。

【００２７】また、本発明の請求項２に係わる車両用パ
ワーシート装置では、ナットハウジングは、開放部分を
上向きにした状態において、底部は、車体側の固定用ボ
ルトが螺入貫通する固定用ナットが設けてあり、駆動用
ナットおよびラバーケースには、固定用ボルトの先端部
が突入する逃げ穴が設けてあり、逃げ穴のスクリューシ
ャフト軸線方向の長さをＬとし、ナットハウジングの中
心に対する固定用ナットのスクリューシャフト軸線方向
のオフセット量をｎとし、固定用ナットに螺合する固定
用ボルトのねじの径をｄとした場合、Ｌ≧２ｎ＋ｄの関
係にしてあるので、ナットハウジングの底部中心に対し
て固定用ナットがスクリューシャフトの軸線方向にずれ
た位置に設けてある場合であっても、ナットハウジング
に対してラバーケースおよび駆動用ナットをスクリュー
シャフトの軸線方向に合わせて組み付けるだけで、固定
用ナットと各逃げ穴とを一致させることができ、ナット
ハウジングにラバーケースを介して駆動用ナットを収容
する際の逃げ穴に対する方向性を問題にすることなく簡
単に組立て作業ができ、作業効率や生産性がより一層向
上するという極めて優れた効果がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる車両用パワーシート装置の一実
施例においてナットハウジング、ラバーケースおよび駆
動用ナットの組立て状態を示す断面説明図である。

【図２】図１に示すナットハウジング、ラバーケースお
よび駆動用ナットの組立て要領を説明する分解斜視図で
ある。

【図３】図１に示すナットハウジング、ラバーケースお
よび駆動用ナットを用いた車両用パワーシート装置を示
す説明図である。

【図４】従来の車両用パワーシート装置の一部分を示す
断面説明図である。

【符号の説明】

１…ナットハウジング １ｂ…挿通孔 ２…駆動用ナット ２ａ…ねじ穴 ２ｂ…段部 ２ｃ…逃げ穴 ３…ラバーケース ３ａ…逃げ穴 ４…固定用ナット ５…固定用ボルト Ｐ…車両用パワーシート装置 Ｓ…スクリューシャフト

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート側あるいは車体側のいずれか一方
   に、軸線をシート前後方向としたスクリューシャフトを
   備えると共に、シート側あるいは車体側の他方に、スク
   リューシャフトが螺入貫通する駆動用ナットを備えたナ
   ットハウジングを固定し、スクリューシャフトを回転駆
   動することによってシートを前後方向に移動させる車両
   用パワーシート装置において、ナットハウジングは、片
   側に開放され、その内側に同じ片側を開放したラバーケ
   ースを介して駆動用ナットを収容し、両端部に駆動用ナ
   ットのねじ穴に対応するスクリューシャフトの挿通孔を
   有しており、ナットハウジングの片側開放部分を上向き
   にした状態において、駆動用ナットは、ねじ穴が開口す
   る両端部の同ねじ穴よりも下位側に下向きの段部を有し
   ており、ナットハウジングの挿通孔よりも下位側の内面
   と駆動用ナットの段部下側の端面との間でラバーケース
   の端部を挟持したことを特徴とする車両用パワーシート
   装置。
2. 【請求項２】 ナットハウジングは、開放部分を上向き
   にした状態において、底部に、車体側の固定用ボルトが
   螺入貫通する固定用ナットが設けてあり、駆動用ナット
   およびラバーケースには、固定用ボルトの先端部が突入
   する逃げ穴が設けてあり、逃げ穴のスクリューシャフト
   軸線方向の長さをＬとし、ナットハウジングの中心に対
   する固定用ナットのスクリューシャフト軸線方向のオフ
   セット量をｎとし、固定用ナットに螺合する固定用ボル
   トのねじの径をｄとした場合、Ｌ≧２ｎ＋ｄの関係にあ
   ることを特徴とする請求項１に記載の車両用パワーシー
   ト装置。