JPH09123715A - 重荷重用空気入りラジアル・タイヤ - Google Patents
重荷重用空気入りラジアル・タイヤInfo
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- JPH09123715A JPH09123715A JP8218392A JP21839296A JPH09123715A JP H09123715 A JPH09123715 A JP H09123715A JP 8218392 A JP8218392 A JP 8218392A JP 21839296 A JP21839296 A JP 21839296A JP H09123715 A JPH09123715 A JP H09123715A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bead
- rubber
- chafer
- rubber chafer
- reinforcing layer
- Prior art date
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- Pending
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C15/00—Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
- B60C15/06—Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead
- B60C2015/0614—Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead characterised by features of the chafer or clinch portion, i.e. the part of the bead contacting the rim
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【課題】 重荷重用空気入りラジアル・タイヤのビード
部のセパレーション故障およびエアー・トラップの製造
不良を抑制または防止する。 【解決手段】 ビード・コアーと、カーカス・プライ
と、ビード補強層と、ゴム・チェーファーとを備えビー
ド補強層は、弾性率が２５００ｋｇ／ｍｍ2 程度以上の
コードをゴムに埋設した、少なくとも１層のゴム付きコ
ード層よりなり、ビード補強層のタイヤ軸方向内側巻き
返し部が該ビード・コアーを越えてラジアル方向外側に
延び、ゴム・チェーファーは、互いに異なる配合ゴムよ
りなる２ピースの硬軟ゴム・チェーファーで形成され、
ビード・ヒール側には耐クリープ特性に優れた硬ゴム・
チェーファーが配置され、ビード・トウ側には接着特性
および破壊特性に優れた軟ゴム・チェーファーが配置さ
れ、軟ゴム・チェーファーがビード補強層の軸方向内側
巻き返し端縁を直接覆うようにその端縁を越えてラジア
ル方向外側に延びる
部のセパレーション故障およびエアー・トラップの製造
不良を抑制または防止する。 【解決手段】 ビード・コアーと、カーカス・プライ
と、ビード補強層と、ゴム・チェーファーとを備えビー
ド補強層は、弾性率が２５００ｋｇ／ｍｍ2 程度以上の
コードをゴムに埋設した、少なくとも１層のゴム付きコ
ード層よりなり、ビード補強層のタイヤ軸方向内側巻き
返し部が該ビード・コアーを越えてラジアル方向外側に
延び、ゴム・チェーファーは、互いに異なる配合ゴムよ
りなる２ピースの硬軟ゴム・チェーファーで形成され、
ビード・ヒール側には耐クリープ特性に優れた硬ゴム・
チェーファーが配置され、ビード・トウ側には接着特性
および破壊特性に優れた軟ゴム・チェーファーが配置さ
れ、軟ゴム・チェーファーがビード補強層の軸方向内側
巻き返し端縁を直接覆うようにその端縁を越えてラジア
ル方向外側に延びる
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は重荷重用空気入りラ
ジアル・タイヤに関するものであり、特に、左右一対の
ビード部に設けられたビード・コアーと、一方のビード
部から他方のビード部に延び、該ビード・コアーに巻回
されてビード部に係留されたカーカス・プライと、該カ
ーカス・プライを介して該ビード・コアーに巻回された
ビード補強層と、少なくともリムと接触するビード部の
表面に配置されたゴム・チェーファーとを備えた重荷重
用空気入りラジアル・タイヤのビード構造に関するもの
である。
ジアル・タイヤに関するものであり、特に、左右一対の
ビード部に設けられたビード・コアーと、一方のビード
部から他方のビード部に延び、該ビード・コアーに巻回
されてビード部に係留されたカーカス・プライと、該カ
ーカス・プライを介して該ビード・コアーに巻回された
ビード補強層と、少なくともリムと接触するビード部の
表面に配置されたゴム・チェーファーとを備えた重荷重
用空気入りラジアル・タイヤのビード構造に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】タイヤ用補強コードには、（１）弾性率
が３００乃至５００ｋｇ／ｍｍ2 程度のナイロン・コー
ドや弾性率が７００乃至９００ｋｇ／ｍｍ2 程度のポリ
エステル・コードなどに代表される、弾性率が２５００
ｋｇ／ｍｍ2 程度未満の伸長性コードと、（２）弾性率
が１５０００乃至２００００ｋｇ／ｍｍ2 程度のスチー
ル・コードや弾性率が２５００乃至５０００ｋｇ／ｍｍ
2 程度の芳香族ポリアミド・コード（アラミッド・コー
ド）などに代表される、弾性率が２５００ｋｇ／ｍｍ2
程度以上の非伸長性コードとが一般的に使用されてい
る。重荷重用空気入りラジアル・タイヤは、一般的に、
ビード部を効果的に補強するために、スチール・コード
や芳香族ポリアミド・コードなどの弾性率が２５００ｋ
ｇ／ｍｍ2 程度以上のコードをゴムに埋設した、少なく
とも１層のゴム付きコード層よりなるビード補強層を備
えている。
が３００乃至５００ｋｇ／ｍｍ2 程度のナイロン・コー
ドや弾性率が７００乃至９００ｋｇ／ｍｍ2 程度のポリ
エステル・コードなどに代表される、弾性率が２５００
ｋｇ／ｍｍ2 程度未満の伸長性コードと、（２）弾性率
が１５０００乃至２００００ｋｇ／ｍｍ2 程度のスチー
ル・コードや弾性率が２５００乃至５０００ｋｇ／ｍｍ
2 程度の芳香族ポリアミド・コード（アラミッド・コー
ド）などに代表される、弾性率が２５００ｋｇ／ｍｍ2
程度以上の非伸長性コードとが一般的に使用されてい
る。重荷重用空気入りラジアル・タイヤは、一般的に、
ビード部を効果的に補強するために、スチール・コード
や芳香族ポリアミド・コードなどの弾性率が２５００ｋ
ｇ／ｍｍ2 程度以上のコードをゴムに埋設した、少なく
とも１層のゴム付きコード層よりなるビード補強層を備
えている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ビード補強層に埋設さ
れているコードが、弾性率が２５００ｋｇ／ｍｍ2 程度
以上の非伸長性コードであると、ビード補強層が変形し
難く、しかもビード補強層端縁でコードの切断部が露出
するので、ビード補強層のラジアル方向外側端部近傍の
ゴムに亀裂が生じ、ついにはセパレーション故障へ進展
することがある。このセパレーション故障発生を防止す
るために、従来、ビード補強層のラジアル方向外側端縁
を覆うようにエンド・ゴムが配置されていた。しかし、
このような構造のタイヤを製造する過程で、ビード補強
層の軸方向内側巻き返し端縁覆うように配置されたエン
ド・ゴムのラジアル方向内側にエアー・トラップ（空気
溜まり）が発生しやすく、エアー・トラップはビード部
故障の原因となるので、最終検査工程で製造不良品とし
て出荷対象から除かれていた。
れているコードが、弾性率が２５００ｋｇ／ｍｍ2 程度
以上の非伸長性コードであると、ビード補強層が変形し
難く、しかもビード補強層端縁でコードの切断部が露出
するので、ビード補強層のラジアル方向外側端部近傍の
ゴムに亀裂が生じ、ついにはセパレーション故障へ進展
することがある。このセパレーション故障発生を防止す
るために、従来、ビード補強層のラジアル方向外側端縁
を覆うようにエンド・ゴムが配置されていた。しかし、
このような構造のタイヤを製造する過程で、ビード補強
層の軸方向内側巻き返し端縁覆うように配置されたエン
ド・ゴムのラジアル方向内側にエアー・トラップ（空気
溜まり）が発生しやすく、エアー・トラップはビード部
故障の原因となるので、最終検査工程で製造不良品とし
て出荷対象から除かれていた。
【０００４】本発明の目的は、スチール・コードや芳香
族ポリアミド・コードなどの弾性率が２５００ｋｇ／ｍ
ｍ2 程度以上のコードをゴムに埋設した、少なくとも１
層のゴム付きコード層よりなるビード補強層を備えた重
荷重用空気入りラジアル・タイヤのビード部のセパレー
ション故障およびエアー・トラップの製造不良を抑制ま
たは防止することである。
族ポリアミド・コードなどの弾性率が２５００ｋｇ／ｍ
ｍ2 程度以上のコードをゴムに埋設した、少なくとも１
層のゴム付きコード層よりなるビード補強層を備えた重
荷重用空気入りラジアル・タイヤのビード部のセパレー
ション故障およびエアー・トラップの製造不良を抑制ま
たは防止することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による空気入りタイヤは、左右一対のビード
部に設けられたビード・コアーと、一方のビード部から
他方のビード部に延び、ビード・コアーに巻回されてビ
ード部に係留されたカーカス・プライと、カーカス・プ
ライを介して該ビード・コアーに巻回されたビード補強
層と、少なくともリムと接触するビード部の表面に配置
されたゴム・チェーファーとを備えた空気入りタイヤに
おいて（１）ビード補強層は、弾性率が２５００ｋｇ／
ｍｍ2 程度以上のコードをゴムに埋設した、少なくとも
１層のゴム付きコード層よりなり、（２）ビード補強層
のタイヤ軸方向内側巻き返し部が該ビード・コアーを越
えてラジアル方向外側に延び、（３）ゴム・チェーファ
ーは、互いに異なる配合ゴムよりなる２ピースの硬軟ゴ
ム・チェーファーで形成され、ビード・ヒール側には耐
クリープ特性に優れた硬ゴム・チェーファーが配置さ
れ、ビード・トウ側には接着特性および破壊特性に優れ
た軟ゴム・チェーファーが配置され、（４）軟ゴム・チ
ェーファーがビード補強層の軸方向内側巻き返し端縁を
直接覆うようにその端縁を越えてラジアル方向外側に延
びていることを特徴とする空気入りタイヤである。
め、本発明による空気入りタイヤは、左右一対のビード
部に設けられたビード・コアーと、一方のビード部から
他方のビード部に延び、ビード・コアーに巻回されてビ
ード部に係留されたカーカス・プライと、カーカス・プ
ライを介して該ビード・コアーに巻回されたビード補強
層と、少なくともリムと接触するビード部の表面に配置
されたゴム・チェーファーとを備えた空気入りタイヤに
おいて（１）ビード補強層は、弾性率が２５００ｋｇ／
ｍｍ2 程度以上のコードをゴムに埋設した、少なくとも
１層のゴム付きコード層よりなり、（２）ビード補強層
のタイヤ軸方向内側巻き返し部が該ビード・コアーを越
えてラジアル方向外側に延び、（３）ゴム・チェーファ
ーは、互いに異なる配合ゴムよりなる２ピースの硬軟ゴ
ム・チェーファーで形成され、ビード・ヒール側には耐
クリープ特性に優れた硬ゴム・チェーファーが配置さ
れ、ビード・トウ側には接着特性および破壊特性に優れ
た軟ゴム・チェーファーが配置され、（４）軟ゴム・チ
ェーファーがビード補強層の軸方向内側巻き返し端縁を
直接覆うようにその端縁を越えてラジアル方向外側に延
びていることを特徴とする空気入りタイヤである。
【０００６】本発明による空気入りタイヤは上記のよう
なビード部の構造で、軟ゴム・チェーファーがビード補
強層の軸方向内側巻き返し端縁を直接覆うようにその端
縁を越えてラジアル方向外側に延びているので、従来ビ
ード補強層の軸方向内側巻き返し端縁覆うように配置さ
れていたエンド・ゴムが不要になり、ビード補強層のエ
ンド・ゴムのラジアル方向内側に発生しやすかったエア
ー・トラップ（空気溜まり）発生がなくなり、このエア
ー・トラップが原因のビード部故障の問題が解消され
た。また、本発明による空気入りタイヤでは、ゴム・チ
ェーファーは、互いに異なる配合ゴムよりなる２ピース
の硬軟ゴム・チェーファーで形成され、ビード・ヒール
側には耐クリープ特性に優れた硬ゴム・チェーファーが
配置され、ビード・トウ側には接着特性および破壊特性
に優れた軟ゴム・チェーファーが配置されているので、
リム擦れ耐久性能およびビード・トウ欠け耐久性能を低
下することなくビード補強層のエンド・ゴムを除去する
ことが可能となった。
なビード部の構造で、軟ゴム・チェーファーがビード補
強層の軸方向内側巻き返し端縁を直接覆うようにその端
縁を越えてラジアル方向外側に延びているので、従来ビ
ード補強層の軸方向内側巻き返し端縁覆うように配置さ
れていたエンド・ゴムが不要になり、ビード補強層のエ
ンド・ゴムのラジアル方向内側に発生しやすかったエア
ー・トラップ（空気溜まり）発生がなくなり、このエア
ー・トラップが原因のビード部故障の問題が解消され
た。また、本発明による空気入りタイヤでは、ゴム・チ
ェーファーは、互いに異なる配合ゴムよりなる２ピース
の硬軟ゴム・チェーファーで形成され、ビード・ヒール
側には耐クリープ特性に優れた硬ゴム・チェーファーが
配置され、ビード・トウ側には接着特性および破壊特性
に優れた軟ゴム・チェーファーが配置されているので、
リム擦れ耐久性能およびビード・トウ欠け耐久性能を低
下することなくビード補強層のエンド・ゴムを除去する
ことが可能となった。
【０００７】上記目的を達成するために、本発明による
空気入りタイヤでは、ビード・トウ先端部が軟ゴム・チ
ェーファーによって形成され、ビード・ベースの大半が
硬ゴム・チェーファーで形成されるように、ゴム・チェ
ーファーの硬軟ゴム分割ラインがビード・トウとビード
・ヒールとの間に位置していることが、リム擦れ耐久性
能を低下することなくビード・トウ欠け防止のために好
ましい。
空気入りタイヤでは、ビード・トウ先端部が軟ゴム・チ
ェーファーによって形成され、ビード・ベースの大半が
硬ゴム・チェーファーで形成されるように、ゴム・チェ
ーファーの硬軟ゴム分割ラインがビード・トウとビード
・ヒールとの間に位置していることが、リム擦れ耐久性
能を低下することなくビード・トウ欠け防止のために好
ましい。
【０００８】上記目的を達成するために、本発明による
空気入りタイヤでは、硬ゴム・チェーファーのショアー
Ａ硬度が７０乃至８５度で、軟ゴム・チェーファーのシ
ョアーＡ硬度が５０乃至７０度であることが好ましい。
硬ゴム・チェーファーのショアーＡ硬度が７０度より小
さくなるとリム擦れ耐久性能が低下し、８５度より大き
くなるとリム組み、リム解きの際に使用するレバーによ
ってクラックが発生しやすくなるという不具合が生じ
る。一方、軟ゴム・チェーファーのショアーＡ硬度が５
０度より小さくなるとプライ端歪み増大によってセパレ
ーションが発生しやすくなるという不具合が生じ、７０
度より大きくなるとビード・トウ欠けが発生しやすくな
る。
空気入りタイヤでは、硬ゴム・チェーファーのショアー
Ａ硬度が７０乃至８５度で、軟ゴム・チェーファーのシ
ョアーＡ硬度が５０乃至７０度であることが好ましい。
硬ゴム・チェーファーのショアーＡ硬度が７０度より小
さくなるとリム擦れ耐久性能が低下し、８５度より大き
くなるとリム組み、リム解きの際に使用するレバーによ
ってクラックが発生しやすくなるという不具合が生じ
る。一方、軟ゴム・チェーファーのショアーＡ硬度が５
０度より小さくなるとプライ端歪み増大によってセパレ
ーションが発生しやすくなるという不具合が生じ、７０
度より大きくなるとビード・トウ欠けが発生しやすくな
る。
【０００９】上記目的を達成するために、本発明による
空気入りタイヤでは、ビード補強層は、弾性率が１５０
００乃至２００００ｋｇ／ｍｍ2 程度のスチール・コー
ドをゴムに埋設した、少なくとも１層のゴム付きコード
層よりなり、軟ゴム・チェーファーがコバルト配合のブ
タジエン系ゴムよりなることが、接着力を高めて、ビー
ド補強層の軸方向内側巻き返し端縁でのセパレーション
故障を防止するために好ましい。
空気入りタイヤでは、ビード補強層は、弾性率が１５０
００乃至２００００ｋｇ／ｍｍ2 程度のスチール・コー
ドをゴムに埋設した、少なくとも１層のゴム付きコード
層よりなり、軟ゴム・チェーファーがコバルト配合のブ
タジエン系ゴムよりなることが、接着力を高めて、ビー
ド補強層の軸方向内側巻き返し端縁でのセパレーション
故障を防止するために好ましい。
【００１０】上記目的を達成するために、本発明による
空気入りタイヤでは、軟ゴム・チェーファーのコバルト
配合の割合が０．２乃至０．３ｐｈｒであることが、ビ
ード補強層のスチール・コード端露出部と軟ゴム・チェ
ーファーとの接着を強固にするために好ましい。
空気入りタイヤでは、軟ゴム・チェーファーのコバルト
配合の割合が０．２乃至０．３ｐｈｒであることが、ビ
ード補強層のスチール・コード端露出部と軟ゴム・チェ
ーファーとの接着を強固にするために好ましい。
【００１１】
【発明の実施の形態】本発明に従う実施例のタイヤと従
来例のタイヤを以下図面を参照して詳細に説明する。タ
イヤ・サイズはいずれも１１／７０Ｒ２２．５である。
来例のタイヤを以下図面を参照して詳細に説明する。タ
イヤ・サイズはいずれも１１／７０Ｒ２２．５である。
【００１２】図１に示す本発明に従う実施例のタイヤ
は、左右一対のビード部に設けられたビード・コアー１
と、一方のビード部から他方のビード部に延び、ビード
・コアー１に内側から外側に向けて巻回されてビード部
に係留されたカーカス・プライ２と、カーカス・プライ
２を介してビード・コアー１に巻回されたビード補強層
３と、少なくともリムと接触するビード部の表面に配置
されたゴム・チェーファー４とを備えている。ビード補
強層３は、弾性率が１５０００乃至２００００ｋｇ／ｍ
ｍ2 程度のスチール・コードをゴムに埋設した、１層の
ゴム付きチール・コード層よりなり、ビード補強層３の
タイヤ軸方向内側巻き返し部３１とタイヤ軸方向外側巻
き返し部３２がそれぞれビード・コアー１を越えてラジ
アル方向外側に延びている。ゴム・チェーファー４は互
いに異なる配合ゴムよりなる２ピースの硬軟ゴム・チェ
ーファーで形成され、ビード・ヒール側が破壊特性に優
れた硬ゴム・チェーファー４２で、ビード・トウ側が接
着特性に優れた軟ゴム・チェーファー４１となってい
て、軟ゴム・チェーファー４１がビード補強層３の軸方
向内側巻き返し端縁３３を直接覆うように端縁３３を越
えてラジアル方向外側に延びている。図示のように、ビ
ード・トウ先端部が軟ゴム・チェーファー４１によって
形成され、ビード・ベースの大半が硬ゴム・チェーファ
ー４２で形成されるように、ゴム・チェーファーの硬軟
ゴム分割ライン５がビード・トウとビード・ヒールとの
間に位置している。硬ゴム・チェーファー４２のショア
ーＡ硬度が７４度で、軟ゴム・チェーファー４１のショ
アーＡ硬度が６０度である。軟ゴム・チェーファー４１
は、表１に示すように、接着特性を高めるためコバルト
配合のブタジエン系ゴムであって、コバルト配合の割合
が１．０ｐｈｒであるが、硬ゴム・チェーファー４２に
は耐クリープ特性を高めるためにコバルト非配合ゴムが
使用されている。
は、左右一対のビード部に設けられたビード・コアー１
と、一方のビード部から他方のビード部に延び、ビード
・コアー１に内側から外側に向けて巻回されてビード部
に係留されたカーカス・プライ２と、カーカス・プライ
２を介してビード・コアー１に巻回されたビード補強層
３と、少なくともリムと接触するビード部の表面に配置
されたゴム・チェーファー４とを備えている。ビード補
強層３は、弾性率が１５０００乃至２００００ｋｇ／ｍ
ｍ2 程度のスチール・コードをゴムに埋設した、１層の
ゴム付きチール・コード層よりなり、ビード補強層３の
タイヤ軸方向内側巻き返し部３１とタイヤ軸方向外側巻
き返し部３２がそれぞれビード・コアー１を越えてラジ
アル方向外側に延びている。ゴム・チェーファー４は互
いに異なる配合ゴムよりなる２ピースの硬軟ゴム・チェ
ーファーで形成され、ビード・ヒール側が破壊特性に優
れた硬ゴム・チェーファー４２で、ビード・トウ側が接
着特性に優れた軟ゴム・チェーファー４１となってい
て、軟ゴム・チェーファー４１がビード補強層３の軸方
向内側巻き返し端縁３３を直接覆うように端縁３３を越
えてラジアル方向外側に延びている。図示のように、ビ
ード・トウ先端部が軟ゴム・チェーファー４１によって
形成され、ビード・ベースの大半が硬ゴム・チェーファ
ー４２で形成されるように、ゴム・チェーファーの硬軟
ゴム分割ライン５がビード・トウとビード・ヒールとの
間に位置している。硬ゴム・チェーファー４２のショア
ーＡ硬度が７４度で、軟ゴム・チェーファー４１のショ
アーＡ硬度が６０度である。軟ゴム・チェーファー４１
は、表１に示すように、接着特性を高めるためコバルト
配合のブタジエン系ゴムであって、コバルト配合の割合
が１．０ｐｈｒであるが、硬ゴム・チェーファー４２に
は耐クリープ特性を高めるためにコバルト非配合ゴムが
使用されている。
【００１３】
【表１】
【００１４】図２に示す従来例のタイヤは、ゴム・チェ
ーファー４がショアーＡ硬度が７４度の硬ゴム・チェー
ファー４２だけで構成されていること、および、エンド
・ゴム６がビード補強層３の軸方向内側巻き返し端縁３
３を覆っていることを除き、上記実施例のタイヤとほぼ
同じである。
ーファー４がショアーＡ硬度が７４度の硬ゴム・チェー
ファー４２だけで構成されていること、および、エンド
・ゴム６がビード補強層３の軸方向内側巻き返し端縁３
３を覆っていることを除き、上記実施例のタイヤとほぼ
同じである。
【００１５】実施例のタイヤおよび従来例のタイヤにつ
いて、タイヤを製造する過程で、エアー・トラップ（空
気溜まり）の発生率を測定した。従来例のタイヤは１５
０本中２本にエアー・トラップが発生し、そのエアー・
トラップ発生率は１．３％であったが本発明のタイヤは
１５０本中エアー・トラップ発生なく、そのエアー・ト
ラップ発生率は０％であった。そこでさらに本発明のタ
イヤを１００本追加して測定したが、エアー・トラップ
は発生していなかった。
いて、タイヤを製造する過程で、エアー・トラップ（空
気溜まり）の発生率を測定した。従来例のタイヤは１５
０本中２本にエアー・トラップが発生し、そのエアー・
トラップ発生率は１．３％であったが本発明のタイヤは
１５０本中エアー・トラップ発生なく、そのエアー・ト
ラップ発生率は０％であった。そこでさらに本発明のタ
イヤを１００本追加して測定したが、エアー・トラップ
は発生していなかった。
【００１６】
【発明の効果】上記の結果から、本発明に従う実施例の
タイヤは従来例のタイヤと比べて、耐エアー・トラップ
性に優れていることが分かる。
タイヤは従来例のタイヤと比べて、耐エアー・トラップ
性に優れていることが分かる。
【図１】本発明による実施例のタイヤのビード部子午線
断面略図である。
断面略図である。
【図２】従来例のタイヤのビード部子午線断面略図であ
る。
る。
１ ビード・コアー ２ カーカス・プライ ３ ビード補強層 ３１ ビード補強層のタイヤ軸方向内側巻き返し部 ３２ ビード補強層のタイヤ軸方向外側巻き返し部 ３３ ビード補強層の軸方向内側巻き返し端縁 ４ ゴム・チェーファー ４１ 軟ゴム・チェーファー ４２ 硬ゴム・チェーファー ５ ゴム・チェーファーの硬軟ゴム分割ライン ６ エンド・ゴム
Claims (5)
- 【請求項１】 左右一対のビード部に設けられたビード
・コアーと、一方のビード部から他方のビード部に延
び、該ビード・コアーに巻回されてビード部に係留され
たカーカス・プライと、該カーカス・プライを介して該
ビード・コアーに巻回されたビード補強層と、少なくと
もリムと接触するビード部の表面に配置されたゴム・チ
ェーファーとを備えた空気入りタイヤにおいて（１）該
ビード補強層は、弾性率が２５００ｋｇ／ｍｍ2 程度以
上のコードをゴムに埋設した、少なくとも１層のゴム付
きコード層よりなり、（２）該ビード補強層のタイヤ軸
方向内側巻き返し部が該ビード・コアーを越えてラジア
ル方向外側に延び、（３）該ゴム・チェーファーは、互
いに異なる配合ゴムよりなる２ピースの硬軟ゴム・チェ
ーファーで形成され、ビード・ヒール側には耐クリープ
特性に優れた硬ゴム・チェーファーが配置され、ビード
・トウ側には接着特性および破壊特性に優れた軟ゴム・
チェーファーが配置され、（４）該軟ゴム・チェーファ
ーが該ビード補強層の軸方向内側巻き返し端縁を直接覆
うように該端縁を越えてラジアル方向外側に延びている
ことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項２】 ビード・トウ先端部が該軟ゴム・チェー
ファーによって形成され、ビード・ベースの大半が該硬
ゴム・チェーファーで形成されるように、該ゴム・チェ
ーファーの硬軟ゴム分割ラインがビード・トウとビード
・ヒールとの間に位置していることを特徴とする請求項
１記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項３】 該硬ゴム・チェーファーのショアーＡ硬
度が７０乃至８５度で、該軟ゴム・チェーファーのショ
アーＡ硬度が５０乃至７０度であることを特徴とする請
求項１乃至２記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項４】 該ビード補強層は、弾性率が１５０００
乃至２００００ｋｇ／ｍｍ2 程度のスチール・コードを
ゴムに埋設した、少なくとも１層のゴム付きコード層よ
りなり、該軟ゴム・チェーファーがコバルト配合のブタ
ジエン系ゴムよりなることを特徴とする請求項１乃至３
記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項５】 コバルト配合の割合が０．２乃至０．３
ｐｈｒであることを特徴とする請求項４記載の空気入り
タイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8218392A JPH09123715A (ja) | 1995-08-29 | 1996-08-20 | 重荷重用空気入りラジアル・タイヤ |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7-220618 | 1995-08-29 | ||
| JP22061895 | 1995-08-29 | ||
| JP8218392A JPH09123715A (ja) | 1995-08-29 | 1996-08-20 | 重荷重用空気入りラジアル・タイヤ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09123715A true JPH09123715A (ja) | 1997-05-13 |
Family
ID=26522543
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8218392A Pending JPH09123715A (ja) | 1995-08-29 | 1996-08-20 | 重荷重用空気入りラジアル・タイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09123715A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002052909A (ja) * | 2000-08-11 | 2002-02-19 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 重荷重用ラジアルタイヤ |
| CN103660807A (zh) * | 2012-09-19 | 2014-03-26 | 东洋橡胶工业株式会社 | 充气轮胎 |
-
1996
- 1996-08-20 JP JP8218392A patent/JPH09123715A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002052909A (ja) * | 2000-08-11 | 2002-02-19 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 重荷重用ラジアルタイヤ |
| CN103660807A (zh) * | 2012-09-19 | 2014-03-26 | 东洋橡胶工业株式会社 | 充气轮胎 |
| JP2014061723A (ja) * | 2012-09-19 | 2014-04-10 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ |
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