JPH09123375A - 自己接着性フィルムおよびシート - Google Patents
自己接着性フィルムおよびシートInfo
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- JPH09123375A JPH09123375A JP7280554A JP28055495A JPH09123375A JP H09123375 A JPH09123375 A JP H09123375A JP 7280554 A JP7280554 A JP 7280554A JP 28055495 A JP28055495 A JP 28055495A JP H09123375 A JPH09123375 A JP H09123375A
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Abstract
さらに優れたヒートシール性を持つ新規フイルムおよび
シートを提供することを目的とする。 【解決手段】融点または軟化点が50〜150℃の脂肪
族ポリエステルを主成分とする低融点重合体1と、該融
点又は軟化点よりも少なくとも20℃高い融点を有する
脂肪族ポリエステルを主成分とする高融点重合体2とが
複合されており、かつ両者に成分として共通の繰り返し
単位、特に好ましくは共通の分子セグメントを持たせる
ことにより接着性を強化している。
Description
体からなる新規自己接着性フィルムおよびシートに関す
る。
各種製品の容器、袋、包装材料、チューブなどである。
それらは、フィルムやシートを用い、必要な場所を加熱
や超音波を用いて接着して製造されたり使用されること
が多い。この場合、用いるフィルムやシートが、加熱や
超音波によって容易にしかも強固に接着されることが望
まれる。従来このような用途に合成樹脂からなるフィル
ムやシートが用いられて来たが、これらの用途のかなり
の部分は使い捨てられるもので、環境保護の見地から見
直しが必要である。通常の合成樹脂は、使用後廃棄する
時、自然環境下では分解性が低く、焼却時は発熱量が大
きく炉を痛めるなどの問題があるからである。このた
め、そのような用途には自然環境下で分解する脂肪族ポ
リエステル樹脂に置き換えることが望ましい。
各種のものが知られているが、そのフイルムは、必ずし
も加熱や超音波による接着性(以下ヒートシール性と記
すことがある)に優れておらず、特に耐熱性に優れる高
融点脂肪族ポリエステルではむしろヒートシール性に劣
る傾向があり、その改良が必要である。
見地から好ましく、しかもヒートシール性に優れるフィ
ルムおよびシートを提供するにある。
(1)融点または軟化点が50〜150℃の脂肪族ポリ
エステルを主成分とする低融点重合体(A)と、該融点
または軟化点よりも少なくとも20℃高い融点を有する
脂肪族ポリエステルを主成分とする高融点重合体(B)
とが複合(接着)されており、(2)高融点重合体
(B)の成分の少なくとも1部と低融点重合体(A)の
成分の少なくとも1部とが同一であり、かつ(3)低融
点重合体(A)が表面の少なくとも1部を占めているこ
とを特徴とする自己接着性フィルムおよびシートによっ
て達成される。
る重合体とは、(1)グリコール酸、乳酸、ヒドロキシ
ブチルカルボン酸などのような脂肪族ヒドロキシカルボ
ン酸、(2)グリコリド、ラクチド、ブチロラクトン、
カプロラクトンなどの脂肪族ラクトン、(3)エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、
ヘキサンジオールなどのような脂肪族ジオール、(4)
コハク酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカル
ボン酸などの、脂肪族ポリエステル重合原料に由来する
成分を主要な成分すなわち40重量%以上(特に50%
以上)とするものであって、脂肪族ポリエステルのホモ
ポリマー、脂肪族ポリエステル共重合ポリマー、および
脂肪族ポリエステルに他の成分、例えば芳香族ポリエス
テル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリアミド、
ポリ尿素、ポリウレタン、ポリオルガノシロキサンなど
の成分を60重量%以下(特に50%以下)共重合(ブ
ロック共重合または/及びランダム共重合)又は/及び
混合した変性体をすべて包含する。
て変性する目的は、結晶性の低下、融点の低下(重合温
度、成型温度、加工温度の低下)、溶融流動性、強靭
性、柔軟性や弾性回復性の改良、接着性、耐熱性やガラ
ス転移温度の低下または上昇、親水性や撥水性の改良、
染色性の改良、分解性の向上または抑制などが挙げられ
る。
(土壌中、淡水中、海水中、堆肥中など)、比較的短期
間(例えば5年以内、特に2年以内)で分解することで
ある。この自然分解性は、脂肪族ポリエステルを主成分
とする共重合体や混合体でも維持されるが、共重合や混
合の成分や比率を変えることにより各種分解速度のもの
を得ることが出来、目的や用途に応じて、適切なものを
選ぶことができる。
性フィルム(またはシート)の横断面を示す。図におい
て1は低融点重合体(A)であり、2は高融点重合体
(B)である。低融点重合体(A)は、加熱によって容
易に溶融し、互いにまたは他の物体に融着する。高融点
重合体(B)は、その接着のための加熱によって殆ど影
響を受けず、フィルム(シート)の形や強度を保持す
る。本発明の複合フィルム(シート)は、このように接
着剤なしに加熱だけで接着するので、自己接着性フィル
ム(またはシート)という。
着層)と、高融点重合体(B)の1つの層とが複合(接
着)された2層フィルム(シート)の例を示し、図2は
低融点重合体(A)の2つの層と高融点重合体(B)の
1つの層とが複合(接着)された3層フィルム(シー
ト)の例を示す。低融点重合体(A)は、図1ではフィ
ルム(シート)の表面積の約50%を占め、図2ではほ
ぼ100%を占める例である。図1および2以外にも、
本発明によって色々な複合フィルムや複合シートが得ら
れる。たとえば層の数が4以上の多層ィルム、接着層が
一様な膜でなく縞状、格子状、市松模様状、多円状、多
点状、モザイク状その他任意の形のものなど、多様な応
用が可能である。
とがある)は加熱によって溶融し、冷却固化することに
よりフィルムやシートを接着する。しかし、接着性を更
に改善し、より高い接着強度を実現するために本発明者
らは鋭意研究し、低融点重合体(A)の成分の少なくと
も1部、好ましくは3重量%以上と、高融点重合体
(B)の成分の1部、好ましくは3重量%以上とを同一
とすることにより、極めて優れた接着強度が得られるこ
と、特に好ましくは両者に同一のセグメントを持たせる
ことにより最も優れた接着強度が得られることを見出だ
し、本発明を完成したものである。
単位、重合原料、モノマー、又は/およびポリマー分子
鎖の一部分すなわちセグメントを意味する。セグメント
は、重合度2〜20程度のオリゴマー級のもの及び更に
重合度の大きいポリマー級のものの両方を包含するが、
本発明の目的には、ある程度分子量の大きいもの例えば
重合度5以上のもの、特に重合度10以上のものが好ま
しく、重合度20以上のものが効果が著しく最も好まし
い。2種のポリマーが同じ成分を持つとは、同じ重合原
料やモノマーに由来するものすなわち共通の繰返し単位
を持つこと又は/および共通のセグメントを持つことを
意味する。ここでセグメントは重合度が異なっていて
も、構成単位が同じまたは実質的に同じであれば同一と
みなす。例えばポリ乳酸セグメントと、ポリ乳酸に5モ
ル%程度以下のポリグリコール酸がランダム共重合され
たセグメントとは(接着性の見地からは)実質的に同じ
とみなされる。
工程が容易となり好ましい。しかし融点があまり低すぎ
ると接着強度が劣る。このため、低融点重合体(A)の
融点または軟化点は、50〜150℃の範囲がであるこ
とが必要であり、55〜140℃が特に好ましく、60
〜130℃が最も好ましい。ここで、融点は走査型示差
熱量計(DSC)で測定した結晶の溶融吸熱ピークのピ
ーク値であり、軟化点は溶融粘度が100000ポイズ
になる温度である。一般に接着温度は、接着時の圧力に
より異なるが、上記融点または軟化点±50℃程度の範
囲、特に±30℃程度の範囲であることが多い。
ホモポリマーとしては、例えばポリカプロラクトン(融
点約60℃)、ポリエチレンスベレート(同64℃)、
ポリエチレンセバケート(同72℃)、ポリエチレンデ
カメチレート(同85℃)、ポリブチレンサクシネート
(同116℃)、ポリブチレンアジペート(同69
℃)、ポリブチレンセバケート(同65℃)、ポリヘキ
サメチレンセバケート(同75℃)などが挙げられる。
このようなホモポリマーやそれを主成分(例えば90%
以上)とする共重合ポリマーの多くは結晶性であり、D
SCの測定で明瞭な溶融吸熱ピークを示す。
に冷却されると速やかに固化するので製造や取扱いおよ
び接着処理が容易であり、接着層用に特に好ましい。結
晶性が高いほど、DSC分析での溶融吸熱量が大きい。
接着層ポリマーとしては、溶融吸熱量がポリマー1グラ
ム当たり5ジュール(J)以上が好ましく、10J/g
以上が特に好ましく、20J/g以上が最も好ましい。
(例えばポリカプロラクトン)を低融点重合体(A)と
し、その低融点ポリマー(ポリカプロラクトン)をセグ
メントとして組み込んだポリ乳酸ブロック共重合体を高
融点重合体(B)として組み合わせると、両者は共通の
セグメント(ポリカプロラクトン)を持つので、特に優
れた接着強度が得られる。すなわち融点50〜150℃
の脂肪族ポリエステルホモポリマーを接着層ポリマー
(A)とし、該ホモポリエステルと同一成分、特に同一
セグメントを分子内に組み込んだ脂肪族ポリエステル共
重合体を高融点重合体(B)とする組み合わせは、本発
明の特に好ましい実施態様の第1グループである。
は、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリヒドロキシブチ
レート、ポリブチレンサクシネートなど、融点110℃
以上、好ましくは融点150℃以上の脂肪族ポリエステ
ルを高融点重合体(B)とし、融点50〜150℃の低
融点脂肪族ポリエステルの分子内に、その結晶性を維持
しつつ、該高融点ポリエステル(B)と同一成分、特に
同一セグメントを導入したものを接着層(A)とする組
み合わせである。具体例としては、高融点重合体(B)
をポリ乳酸とし、接着層(A)としてはポリカプロラク
トンを主成分とし、それに対し5〜20%程度のポリ乳
酸セグメントをブロック共重合したものとする組み合わ
せが挙げられる。
層(A)及び/又は高融点重合体(B)として、第2成
分、第3成分などを適宜共重合または混合して変性した
ものを用いるものである。変性の目的の例は、前述の通
りである。このグループの例としては、ポリ乳酸にその
光学異性体や他のポリエステル原料をランダム共重合し
て融点を150℃以下、特に130℃以下に低下させた
ものや、さらに共重合を進め非晶化し軟化点を50〜1
50℃としたものなどを、接着層(A)とするものが挙
げられる。一般に、ブロック共重合では融点の低下が少
ない傾向があり、融点を適度に低下させるため少量の
(例えば2〜20重量%)ランダム共重合と、接着性な
どを改良するためのブロック共重合(例えば5〜30
%)を併用することも好ましい。
の具体例としては、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、そ
れらの共重合体などのみを示したが、勿論、ポリ乳酸の
代わりに他の高融点脂肪族ポリエステル、例えばポリグ
リコール酸、ポリヒドロキシブチレートなどをを用いる
ことが出来、ポリカプロラクトンの代わりに他の低融点
脂肪族ポリエステル、例えばポリエチレンセバケート、
ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、
ポリヘキサンスベレートなどを用いることが出来る。
いが、分子量が低いものは溶融速度が大きく従って例え
ばヒートシール速度が高い傾向があり、分子量が高いも
のは接着強度や耐久性が優る傾向があり、使用目的にあ
わせて任意に選べばよい。例えば分子量は2万〜30万
程度のもの、特に3万〜25万の範囲が好ましく、5万
〜20万の範囲が最も広く用いられる。
に限定されず、ここでは比較的厚いもの例えば厚さ10
0μm以上を便宜上シートと呼ぶ。フィルムの場合、例
えば厚さ5〜100μm程度、特に10〜50μm程度
のものが多く用いられる。同じくシートの場合、厚さ1
00〜500μm程度のものが多く用いられる。
えばフィルムまたはシート全体の厚さの1〜50%、特
に3〜30%程度、厚さ1〜100μm程度、とくに3
〜50μm程度が好ましく用いられる事が多い。
トの形、強度、耐熱性などを支えるもので、接着工程の
熱では殆ど影響を受けないことが必要である。このた
め、その融点は低融点重合体(A)の融点または軟化点
よりも20℃以上高いことが必要であり、30℃以上高
いことが特に好ましく、40℃以上高いことが最も好ま
しい。さらに高融点重合体の融点は、沸騰水に耐えると
いう実用的見地からも、110℃以上であることが好ま
しく、130℃以上であることが特に好ましく、150
℃以上であることが最も好ましい。好ましい高融点ポリ
マーとしてはポリブチレンサクシネートが挙げられ、特
に好ましい高融点ポリマーとしては、ポリL−乳酸、ポ
リD−乳酸、ポリグリコール酸、ポリヒドロキシブチレ
ートおよびそれらを主成分(50重量%以上)とする各
種共重合体が挙げられる。また、高融点重合体(B)
は、強度の高いことが望ましく、そのため分子量は5万
以上、特に8万以上が好ましく、10〜30万の範囲が
最も広く用いられる。
融点重合体(A)に対し高い接着性を持つことであり、
そのために高融点重合体(B)の成分の少なくとも1部
は低融点重合体(A)の成分の少なくとも1部と同一で
ある必要がある。両者が同一(共通)成分を持つことに
より、両者の接着性が強化され、特に共通のセグメント
を持つ場合、接着された製品の接着強度が顕著に改善さ
れる。一般に、共通成分の量が多いほど、接着強度が大
きくなる傾向が認められる。高融点重合体(B)と低融
点重合体(A)とが共通して持つ成分の重量比率は、両
者で同じでも異なってもよいが、低い共通成分比率を持
つ重合体(A又はB)において、1%以上、特に3〜5
0%程度の範囲が好ましく、5〜30%程度の範囲が最
も広く用いられる。前記の本発明の好ましい実施態様の
第1グループは、低融点重合体(A)の共通成分比率が
100%で、高融点重合体(B)のそれが比較的低い
(例えば5〜30%)例である。同じく第2グループ
は、高融点重合体(B)の共通成分比率が100%で、
低融点重合体(A)のそれが比較的低い(例えば5〜3
0%)例である。
(A)及び高融点重合体(B)を同時に溶融多層押出し
後、必要に応じて延伸、熱処理して製造することが出来
る。同様に、あらかじ高融点重合体(B)よりフィルム
を製造しておき、それに対して接着層ポリマー(A)
を、溶融法または溶剤法により、ラミネートまたはコー
ティングして製造することが出来る。ポリマーの溶剤溶
液をコーティングする場合、低融点重合体(A)は溶解
するが、高融点重合体(B)は溶解しないような溶剤を
選ぶことが好ましい。高融点重合体(B)として融点1
50℃以上の結晶性ポリマーを用い、延伸又は/および
熱処理したフィルムを用いると、加熱や溶剤に対する抵
抗性が高く、溶融法又は溶剤法によるラミネートやコー
ティングが容易となり、好ましいことが多い。本発明複
合フィルム及びシートにおいて、低融点重合体(A)及
び高融点重合体(B)は、使用目的に応じて、1軸また
は2軸延伸されたもの又は延伸されていないものとする
事ができる。しかし、一般に高い強度が必要な場合に
は、少なくとも高融点重合体(B)は1軸または2軸延
伸されていることが好ましい。薄いフィルムを製造する
場合も、延伸した方が有利であることが多い。
するポリマーには、必要に応じ、顔料、染料などの着色
剤、無機系または有機系粒子、ガラス繊維、ウイスカ
ー、雲母などの充填剤、結晶核剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤などの安定剤、滑剤、離型剤、撥水剤、可塑剤、
抗菌剤その他の副次的添加剤を配合することが出来る。
以下の実施例において、%、部は特に断らない限り重量
比である。脂肪族ポリエステルの分子量は、試料の0.
1%クロロホルム溶液のGPC分析において、分子量5
00以下の成分をのぞく高分子成分の分散の重量平均値
である。DSC測定は、試料10mg、窒素雰囲気中、
昇温速度10℃/minの条件で行った。接着強度は、
試料フィルム(シート)を2枚重ね、電熱シール装置で
所定温度で1秒間接着した後、幅2cm、長さ8cmに
切断し、引張り試験機で、試験片長さ5cm,接着(シ
ール)線と直角方向に引張り速度5cm/min,測定
室温度20℃で、引張り試験したときの剥離強度であ
る。なお、以下の実施例では、フィルムの例のみを示す
が、シートの場合も厚さを大きくするだけで、ほぼ同様
に実施できる。
7万)のポリカプロラクトン5部、光学純度99.5%
以上のL−ラクチド95部、重合触媒としてオクチル酸
錫100ppm、酸化防止剤としてチバガイギー社イル
ガノックス1010、0.1部を混合し2軸混練押出機
に連続的に供給し、195℃で平均18分間反応させた
のち口金より押出し、水中で冷却した後、切断乾燥して
チップC1を得た。
で4時間加熱(固相重合)してポリマーP1を得た。ポ
リマーP1は、ポリカプロラクトンが約5%ブロック共
重合されたポリL−乳酸で、分子量147000、融点
169℃であった。なお、このブロック共重合体の分子
量は、原料ポリカプロラクトンの分子量よりも小さい
が、これは重合中に微量の水によりポリカプロラクトン
が一部分解したりエステル交換反応が生じたためと推定
される。しかしこの共重合体は、融点の低下がほとんど
無く、その透明性や強靭性か単なる混合物よりもはるか
に優れている事などから、ブロック共重合体であると認
められる。
カプロラクトンを共重合しないで得たポリL−乳酸ホモ
ポリマーをP2とする。ポリマーP2の分子量は155
000、融点は172℃であった。ポリマーP1とほぼ
同様にして、ただしポリカプロラクトン95部、L−ラ
クチド5部、オクチル酸錫20ppm、イルガノックス
1010、0.1%を混合、以下同様に重合して得たポ
リマーをP3とする。ポリマーP3は分子量約8000
のポリL−乳酸が約5%ブロック共重合されたポリカプ
ロラクトンで分子量172000、融点58℃、溶融吸
熱量は45J/gであった。
出機で溶融し220℃のTダイを用いて押出した後、3
0℃の冷却ロールで冷却しつつその上に、別のスクリュ
ウ押出機で溶融した分子量15.6万、融点58℃、溶
融吸熱量51J/gのポリカプロラクトンを180℃の
Tダイより押出してラミネートし、冷却後50℃で長さ
方向に3.3倍、横方向に3.6倍延伸して複合フイル
ムF1を得た。フィルムF1は、厚さ6μmのポリカプ
ロラクトン接着層(低融点重合体(A))と、厚さ22
μmのポリ乳酸ブロック共重合体(高融点重合体
(B))の層からなっている。
点重合体(A)としてポリマーP3を、高融点重合体
(B)としてポリマーP2をそれぞれ用いて得たものを
フィルムF2とする。
て、但し低融点重合体(A)として上記ポリカプロラク
トン(ホモポリマー)を、高融点重合体(B)としてポ
リマーP2(ポリL−乳酸ホモポリマー)をそれぞれ用
いて得たものをフィルムF3とする。同じく、ポリマー
P2のみからほぼ同じ条件で製造した厚さ25μmの単
層フィルムをF4とする。
ール装置で接着し、その接着力を測定した。接着方法
は、接着層同志を接着した場合と、接着層と高融点重合
体(B)とを接着した場合の両方について実験した。接
着温度はフィルムF1〜F3が80℃、F4が同じく1
68℃である。各フィルムの接着力を表1に示す。表に
見るように、本発明のフィルムは比較例に比べて優れた
接着力を持ち、ヒートシール性に優れることが明らかで
ある。なお、本発明フィルム及びシートは、接着層同志
の接着性に優れるだけでなく、接着層と高融点重合体
(B)とを接着してもほぼ同じ強い接着力を示すという
優れた特色がある。
の合成樹脂の製品よりも焼却時の発熱が少なく、土壌
中、淡水中、海水中、堆肥中などで自然に分解され環境
への悪影響がほとんど無く、しかもヒートシール性に優
れ強い接着力を示す新規複合フイルムおよびシートが提
供され、各種容器、袋、包装材料、チューブその他の用
途に極めて好適である。
面図である。
面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】(1)融点または軟化点が50〜150℃
の脂肪族ポリエステルを主成分とする低融点重合体
(A)と、該融点または軟化点よりも少なくとも20℃
高い融点を有する脂肪族ポリエステルを主成分とする高
融点重合体(B)とが複合されており、(2)高融点重
合体(B)の成分の少なくとも1部と低融点重合体
(A)の成分の少なくとも1部とが同一であり、かつ
(3)低融点重合体(A)が表面の少なくとも1部を占
めていることを特徴とする自己接着性フィルムおよびシ
ート。 - 【請求項2】低融点重合体(A)と高融点重合体(B)
とが、同一のセグメントを持つものである、請求項1記
載の自己接着性フィルムおよびシート。 - 【請求項3】(1)高融点重合体(B)の融点が150
℃以上であり、(2)低融点重合体(A)が結晶性であ
り、かつ(3)両者の融点差が30℃以上である、請求
項1〜2記載の自己接着性フィルムおよびシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28055495A JP3706665B2 (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 自己接着性フィルムまたはシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28055495A JP3706665B2 (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 自己接着性フィルムまたはシート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09123375A true JPH09123375A (ja) | 1997-05-13 |
JP3706665B2 JP3706665B2 (ja) | 2005-10-12 |
Family
ID=17626669
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28055495A Expired - Lifetime JP3706665B2 (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 自己接着性フィルムまたはシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3706665B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008114108A (ja) * | 2006-11-01 | 2008-05-22 | Suminoe Textile Co Ltd | 土木用遮光保護シート |
JP2014517850A (ja) * | 2011-04-08 | 2014-07-24 | イノヴィア フィルムズ リミテッド | 生分解性フィルム |
-
1995
- 1995-10-27 JP JP28055495A patent/JP3706665B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008114108A (ja) * | 2006-11-01 | 2008-05-22 | Suminoe Textile Co Ltd | 土木用遮光保護シート |
JP2014517850A (ja) * | 2011-04-08 | 2014-07-24 | イノヴィア フィルムズ リミテッド | 生分解性フィルム |
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---|---|
JP3706665B2 (ja) | 2005-10-12 |
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