JP2008114108A - 土木用遮光保護シート - Google Patents
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Abstract
【課題】敷設作業性、屋外耐久性、強度、耐圧縮性に優れ、また施工後、使用中に接合面が剥がれる事のない防水層の保護層に特に好適に用いることができる土木用遮光保護シートを提供することにある。
【解決手段】保護層となる不織布の表面に樹脂フィルムが積層された土木用遮光保護シートにおいて、保護層となる不織布が二層で形成され、上層の不織布が融点110〜150℃で平均繊維太さが5〜30dtexのポリエステル繊維で構成され、また樹脂フィルムが紫外線吸収剤が混合された顔料が練り込まれたオレフィン系樹脂フィルムからなり、さらに上層の不織布の表面にオレフィン系樹脂フィルム層を幅方向の一方の片側端部から、もう一方の片側端部から内側10cm〜15cmまでの幅で100〜500g/m2積層し、もう一方の片側端部に前記上層の不織布の表面を残したことを特徴とする土木用遮光保護シート。
【選択図】図1
【解決手段】保護層となる不織布の表面に樹脂フィルムが積層された土木用遮光保護シートにおいて、保護層となる不織布が二層で形成され、上層の不織布が融点110〜150℃で平均繊維太さが5〜30dtexのポリエステル繊維で構成され、また樹脂フィルムが紫外線吸収剤が混合された顔料が練り込まれたオレフィン系樹脂フィルムからなり、さらに上層の不織布の表面にオレフィン系樹脂フィルム層を幅方向の一方の片側端部から、もう一方の片側端部から内側10cm〜15cmまでの幅で100〜500g/m2積層し、もう一方の片側端部に前記上層の不織布の表面を残したことを特徴とする土木用遮光保護シート。
【選択図】図1
Description
本発明は土木用遮光保護シートに関し、さらに詳しくは廃棄物処分場などに設置される防水シートの保護層などに特に好適で、施工性に優れた土木用遮光保護シートに関する。
従来から、都市ごみや焼却ごみなどを地面に埋めて最終的に処分する方法が行われている。これらの埋立て処理に際しては、環境汚染防止の観点から、地面に掘られた巨大な貯留穴の表面に防水層を敷設して廃棄物からでる汚水や有害物質が地中に浸入するのが防止されている。該防水層には、通常、ゴム製シート、樹脂製シートなどが用いられている。
しかし、上記防水層としての防水シートは野外で常時日光に曝された状態になっているため早期に劣化してしまう。このように劣化した防水層の上に廃棄物等の突起が接触すると貫通穴が開き、その穴から汚水が地中へ漏水して環境汚染を起こすおそれがある。この対策として、特許文献1では防水層の最外表面を不織布で構成される遮光保護シートで被覆する方法が用いられている。該不織布に用いる材料として、木綿、麻、ウールなどの天然繊維が使われるが、天然繊維は自然暴露状態では数ケ月で腐食することが知られており、廃棄物処分場における自然暴露状態下における用途には不適切である。これに対して、合成繊維のなかでも、耐光性を有するアクリル繊維やビニロン繊維を用いた不織布が用いられているが、製品での熱収縮が大きく、常時日光に曝されると、接合部分に剥がれが生じ隙間が発生する問題が起こっている。また繊維が綿状に表面に露出していると、野鳥等の野生動物が嘴で突っ突き貫通穴が開くという問題が起きている。
また、特許文献2では、従来から一般的に使われている高融点の繊維を使用した不織布に、アクリル系エマルジョン等の合成樹脂に耐光剤やカーボンブラックを添加し、表面にコーティングを行う方法も用いられている。該アクリル系エマルジョン等の合成樹脂に耐光剤やカーボンブラックを添加し、表面にコーティングを行う方法では、遮光性能を発揮させるためには、二度塗り、三度塗りを行って被膜を厚くする必要があり高価となる。
さらに、この土木用遮光保護シートを接合する場合、高融点の繊維を使用した不織布とアクリル系エマルジョン等の合成樹脂との接合となり、十分な接合力が発揮できない。その結果、施工後の使用中に接合面が剥がれるという問題も生じている。
特許文献3では、十分な接合力を発揮させるために、オレフィン系樹脂フィルム層を幅方向の一方の片側端部から、もう一方の片側端部から内側10cm〜15cmまで積層し、ポリエステル短繊維不織布の表面を残した土木用遮光保護シートを開示しているが、屋外の厳しい環境下では十分な接合力ではなかった。
特開平9−1100号公報
特開2000−144686号公報
特開2005−224684号公報
本発明は、上記事情に鑑み、廃棄物処分場用防水シートを、長期間における太陽光線照射による劣化から防ぎ、廃棄物投入時の損傷劣化を防ぎ、かつ、低コストで製造することができる土木用遮光保護シートを提供し、また施設作業性にすぐれ、施工後の使用中に接合面が剥がれる事の無い、外観品位に優れた防水層の保護層に特に好適に用いることができる土木用遮光保護シートを提供することを目的とする。
前記課題を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]保護層となる不織布の表面に樹脂フィルムが積層された土木用遮光保護シートにおいて、前記保護層となる不織布が二層で形成され、前記樹脂フィルム側の上層の不織布が融点110〜150℃で平均繊維太さが5〜30dtexのポリエステル繊維で構成され、下層の不織布が融点180〜240℃で平均繊維太さが5〜30dtexのポリエステル繊維で構成されており、また前記樹脂フィルムが紫外線吸収剤が混合された顔料が練り込まれたオレフィン系樹脂フィルムからなり、前記上層の不織布の表面に前記オレフィン系樹脂フィルム層を幅方向の一方の片側端部から、もう一方の片側端部から内側10cm〜15cmまでの幅で100〜500g/m2積層し、前記もう一方の片側端部に前記上層の不織布の表面を残したことを特徴とする土木用遮光保護シート。
[1]の発明によれば、接合面に低い融点のポリエステル繊維を使用しているので、これを加熱溶融して他のシート不織布と重ねて圧着させれば、強度の強い接合が確保することが可能となり、施工全面において、施工時や使用後のシートのずれや剥がれ等が無い、施工性に優れた耐久性のある土木用遮光保護シートとなる。また特定のポリエステル短繊維不織布の上層表面に耐光性に優れている樹脂が100〜500g/m2積層されているので、優れた貫通抵抗を有し、外観品位に優れ、雨水の浸透を少なくでき、さらにガラスの破片、金属断面などの鋭利な突起物などにより傷や穴があくのを防止することができる。
以下本発明に係る土木用遮光保護シートの一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の土木用遮光保護シートを示す斜視図である。本発明の土木用遮光保護シートはオレフィン系樹脂フィルム層(1)、下層の不織布(3)、上層の不織布(4)が積層されて形成されている。
本発明の保護層となる不織布は、前記下層の不織布(3)と前記上層の不織布(4)が厚みの比率9:1〜1:9で、ニードルパンチ機によるニードルパンチ加工により積層されている。上層の不織布(4)が厚みの比率が1を下回ると土木用遮光保護シート同士の接合部の引張強度が低下し、9を超えるとポリエステル繊維の熱収縮により土木用遮光保護シートの厚みが確保できず、経済的にも割高の土木用遮光保護シートとなる。好ましくは7:3〜3:7である。
また前記下層の不織布(3)と前記上層の不織布(4)が積層された保護層となる不織布の厚さは5〜15mm、不織布の厚みが5mm未満では、不織布の強度が不足し、防水層が鋭利な突起物により切断されたり、防水層に穴があくのを防止することができず、保護層として役割が果たせない。15mm以上では取り扱いが困難になり、経済的にも割高の土木用遮光保護シートとなる。好ましくは8〜12mmである。
さらに前記下層の不織布(3)と前記上層の不織布(4)が積層された保護層の目付は1000〜2000g/m2、好ましは1500〜1800g/m2である。目付が1000g/m2未満では、繊維量が不足し、保護層としての強度などが得られず、また目付が2000g/m2を超えるとニードルパンチ加工の交絡性が不足し、重く、嵩高となり、取扱性、生産性が低下する。
前記下層の不織布(3)と前記上層の不織布(4)は、個々にポリエステルのウエブとした後、ニードルパンチ加工で交絡されて得られる。このニードルパンチ処理は、不織布を構成する繊維を三次元交絡させ、衝撃や高荷重を吸収する高クッション性等を得るために必要である。
前記下層の不織布(3)と前記上層の不織布(4)には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、これらの共重合ポリエステルなどからなるポリエステル繊維が用いられ、共に平均繊維長さは25〜75mmの短繊維であり、長繊維不織布に比べ、低コストで高強度の不織布が得られる。また、その平均繊維太さが5〜30dtex、好ましくは10〜15dtexである。平均繊維太さが5dtex未満では繊維が細すぎて強度が不足し、ニードルパンチ処理加工時に切断し易くなり、また繊維密度が高くなる。一方、30dtexを超えると繊維が太く、ニードルパンチ処理加工時に交絡し難くなり、また繊維密度が低くなり、強度などが低下する。
前記上層の不織布(4)は、融点110〜150℃のポリエステル短繊維で構成されている。融点が110℃未満では、施工の際のハンドガスバーナーでの接合時に、前記ポリエステル短繊維が硬化し接合部の引張強度が低下する。また融点が150℃を超えると施工の際のハンドガスバーナーで与えられる温度では前記ポリエステル短繊維が十分溶融せず接合部の引張強度が得られない。
前記下層の不織布(3)は、融点180〜240℃のポリエステル短繊維で構成されている。融点が180℃未満では、施工の際のハンドガスバーナーでの接合時に、ポリエステル短繊維が溶融し前記ポリエステル短繊維が硬化し接合部の引張強度が低下する。また融点が240℃以上では前記ポリエステル短繊維が溶融せず、所定の土木用遮光保護シートの厚みが確保できない。
本発明の土木用遮光保護シートは、前記上層の不織布(4)の表面に、顔料が練り込まれたオレフィン系樹脂フィルム層をTダイにより溶融押出し、圧着し、積層することにより得られる。オレフィン系樹脂フィルム層を積層することにより、不織布表面を構成する繊維がオレフィン系樹脂フィルム層と一体化されて剛性、貫通抵抗値が強化される。本発明における土木用遮光保護シートは、貫通抵抗が300N/m2以上、好ましくは350N/m2以上であることが必要である。ここで、貫通抵抗とはASTMD−4833に準じて測定された値をいい、突起物や鋭利な廃棄物などで突き刺したときに抵抗する強度を示す。この貫通抵抗が300N/m2未満では突起物や鋭利な廃棄物などで突き刺したときに土木用遮光保護シートに傷や穴があき易く、防水シートの保護層としての強度が不足する。このため、オレフィン系樹脂フィルム層は100〜500g/m2、好ましくは200〜300g/m2とするのが好ましい。該オレフィン系樹脂の塗布量が100g/m2未満では、目的とするシートの耐久性、強度補強などの特性が得られず、500g/m2を超えると、耐久性、強度補強などの特性は得られるが、柔軟性が不足し、ロール形状に巻き取ることができなくなり、運搬性が低下し、重量も増大し、施工作業性が低下し、さらにコスト高となる。また該土木用遮光保護シートの表面をオレフィン系樹脂フィルム層で積層することにより、該土木用遮光保護シートの表面から繊維を隠すことになり、野鳥等の野生動物が嘴で突っ突き貫通穴が開くという問題は起きなくなる。
該フィルム層を構成する樹脂は環境への影響を考慮しオレフィン系樹脂が最適である。オレフィン系樹脂の種類には特に制限はないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどを用いることができるが、柔軟性、加工性、コスト面、から密度0.91〜0.93g/m3のポリエチレンが好ましい。
前記上層の不織布(4)へのオレフィン系樹脂の積層は、Tダイ方式の押出し加工機を用いる方法が好ましく、オレフィン系樹脂を押出し、圧着し冷却させることにより、剥離のない積層シートが1工程で容易に積層することができ、低価格の土木用遮光保護シートが提供できる。
また樹脂に練り込む顔料にも特に制限はなく黒、緑、青など公知の顔料が用いられるが、自然環境に優しい緑系色、茶系色などの顔料が好ましい。
さらに本発明における土木用遮光保護シートは、産業廃棄物処分場などの屋外に施工して使用されるため、耐光性に優れていることが好ましい。耐光性は、通常、促進試験機(カボンフエード照射機械)で500時間照射させ、照射前後の引張強度保持率で評価される。引張強度保持率は60%以上であるのが好ましく、より好ましくは70%以上である。引張強度保持率が60%未満では屋外に施工して放置した際に強度が劣化し易く、経時的な耐久性が不足し、保護層としての強度が得られない場合がある。このため本発明においては、該顔料に紫外線吸収剤を練り込むことにより、カーボンフエード照射500時間後の引張強度保持率が60%以上の耐光性を有する土木用遮光保護シートとなる。顔料の練り込み量は加工性に問題の生じない範囲、例えば0.01〜5重量%の範囲で粘度を調節しながら適宜選定される。
上記顔料に添加される紫外線吸収剤としては、紫外線吸収剤及び可視光吸収剤としての各種着色料が用いられる。紫外線吸収剤の例としては、ヒンダードアミン系、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、アクリロニトリル系、シアノアクリレート系、金属錯塩素など、あるいはこれらの複合形等が用いられる。
紫外線吸収剤の含有量は、一般的には合成樹脂押出し量中の樹脂分100重量部に対し0.005〜0.800重量部、好ましくは0.010〜0.500重量部である。
積層するオレフィン系樹脂には、必要に応じ、増粘剤、低温安定剤、造膜助剤、界面活性剤、消泡剤、溶剤などの添加剤を含有させる。
本発明の土木用遮光保護シートは、図1に示す様に、前記上層の不織布(4)の片面に前記オレフィン系樹脂フィルム層(1)が一方の片側端部から、もう一方の片側端部から内側10cm〜15cmまで積層し、一方の片側端部から内側10cm〜15cmの部分に融点が110〜150℃のポリエステル繊維で構成された前記上層の不織布(4)を露出させる。その露出した面(2)を施工時の接合面とする。露出させる幅が10cmに満たないと、剥がれなどの問題が生じる。また15cmを超えると、接合性には問題はないが、施工時に接合施工時間を要する結果となる。
続いて本発明の土木用遮光保護シートの接合方法を図2に基づいて説明する。施工現場において幅方向の隣同士を連結接合する場合、隣接する互いに端部同士を、前記ポリエステル短繊維不織布が露出した面(2)をハンドガスバーナーを使用し、熱風温度300℃〜500℃で表面を溶融させ重ね合わせ下部とし、重ね合わせ上部に本発明の土木用遮光保護シートの裏面即ち前記下層の不織布(3)の裏面を重ね合わせ接合させる。接合時に繊維同士が絡み合い、多数の強い接合点が発生し、該接合部の引張強度は400N/5cm以上の土木用遮光保護シートとなる。この接合方法を防水層の外表面全面に繰りかえし行えば、防水層の外表面に複数枚の遮光保護シートを切れ目なく施工する事ができる。施工時や使用後のシートのずれや剥がれ等が無い、施工性に優れた耐久性のある土木用遮光保護シートとなる。
本発明の土木用遮光保護シートは、低コストで得ることができ、またロール状に巻くことができるため敷設作業性、取扱性に優れ、さらに屋外耐久性、強度、耐圧縮性および外観品位に優れるため、廃棄物処理場などに敷設される防水シートの保護層として好適に使用される。
さらに、公園、山の法面、鉄塔の下などの人による雑草刈り作業が難しい場所に敷設して雑草の成長を防止する防草シートや、海岸、湖岸、河岸などの防波堤や岸壁に敷設して埋め立て土砂の吸い出しを防止する防砂シートとしても使用することもできる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、例中の特性は下記の方法にて測定した。(1)目付:JIS−L−1906に準じ、縦25cm×横25cmの試験片を取り、その重量を測定し、単位面積あたりの質量に換算し、平均して求める。(2)平均繊維太さ:JIS−L−1906に準じ、10本の平均で求める。(3)貫通抵抗:ASTMD−4833に準じて測定し、300N/m2以上を合格とする。(4)耐光性(引張強度保持率):試料にカーボンフエード照射を500時間行い、照射前後の引張強度を測定し、下記式で求め、60%以上を合格とする。強度保持率(%)=(処理後強度/処理前強度)×100(5)該接合部の引張強度:JIS−L−1085に準じ強度を測定し、400N/m2以上を合格とする。
実施例1融点130℃で繊維太さが10dtexのポリエステル繊維で構成された上層の不織布と、融点210℃で繊維太さが10dtexのポリエステル繊維で構成された下層の不織布を厚みの比率5:5で、ニードルパンチ機によるニードルパンチ加工により積層し、厚みが10.0mm、綿目付が1500g/m2の複合ポリエステル短繊維不織布を基材とし、上面に密度が0.915g/m3のポリエチレン樹脂に、耐光剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤を顔料の重量に対し各0.5%練りこんだ着色顔料を、樹脂の重量に対し4%練り込み、Tダイにより樹脂量300g/m2を溶融押出ししたポリエチレン樹脂フィルム層を、圧着ローラー間を通過させて、片側端部からもう一方の端部の内側12cmの所まで圧接接合及び冷却し土木用遮光保護シートを形成した。さらにこの土木用遮光保護シートの裏面と表面の不織布を残した部分をハンドガスバーナーにより溶融接着を行ない接合した。この土木用遮光保護シートの厚さは10.0mmで、貫通抵抗値360N/m2、耐光性85%、接合部の引張強度は480N/5cmであり、土木用遮光保護シートとして充分な性能を得ることができた。
実施例2上層の不織布を構成するポリエステル繊維の融点を115℃とした以外は実施例1と同様にして、土木用遮光保護シートを形成した。この土木用遮光保護シートの厚さ9.5mmで、貫通抵抗値410N/m2、耐光性75%、接合部の引張強度は430N/5cmであり、土木用遮光保護シ
ートとして充分な性能を得ることができた。
ートとして充分な性能を得ることができた。
実施例3上層の不織布を構成するポリエステル繊維の融点を145℃とした以外は実施例1と同様にして、土木用遮光保護シートを形成した。この土木用遮光保護シートの厚さ10.0mmで、貫通抵抗値460N/m2、耐光性75%、接合部の引張強度は420N/5cmであり、土木用遮光保護シートとして充分な性能を得ることができた。
実施例4上層の不織布及び下層の不織布を構成する繊維の太さを5dtexとした以外は実施例1と同様にして、土木用遮光保護シートを形成した。この土木用遮光保護シートの厚さ10.0mmで、貫通抵抗値390N/m2、耐光性75%、接合部の引張強度は510N/5cmであり、土木用遮光保護シートとして充分な性能を得ることができた。
実施例5上層の不織布及び下層の不織布を構成する繊維の太さが15dtexとした以外は実施例1と同様にして、土木用遮光保護シートを形成した。この土木用遮光保護シートの厚さ10.0mmで、貫通抵抗値320N/m2、耐光性80%、接合部の引張強度は440N/5cmであり、土木用遮光保護シートとして充分な性能を得ることができた。
実施例6Tダイによる溶融押出し樹脂量を120g/m2とした以外は実施例1と同様にして、土木用遮光保護シートを形成した。この土木用遮光保護シートの厚さ10.0mmで、貫通抵抗値320N/m2、耐光性70%、接合部の引張強度は480N/5cmであり、土木用遮光保護シートとして充分な性能を得ることができた。
実施例7Tダイによる溶融押出し樹脂量を480g/m2とした以外は実施例1と同様にして、土木用遮光保護シートを形成した。この土木用遮光保護シートの厚さ10.0mmで、貫通抵抗値450N/m2、耐光性90%、接合部の引張強度は480N/5cmであり、土木用遮光保護シートとして充分な性能を得ることができた。
比較例1Tダイにより樹脂量300g/m2を溶融押出ししたポリエチレン樹脂フィルム層を、片側端部からもう一方の端部まで幅方向全面に圧接接合した以外は実施例1と同様にして、土木用遮光保護シートを形成した。この土木用遮光保護シートの厚さ10.0mmで、貫通抵抗値360N/m2、耐光性85%、接合部の引張強度は310N/5cmであり、土木用遮光保護シート充分な性能を得ることができなかった。
比較例2上層の不織布を構成するポリエステル繊維の融点を100℃とした以外は実施例1と同様にして、土木用遮光保護シートを形成した。この土木用遮光保護シートの厚さ9.0mmで、貫通抵抗値350N/m2、耐光性75%、接合部の引張強度は360N/5cmであり、土木用遮光保護シート充分な性能を得ることができなかった。
比較例3上層の不織布を構成するポリエステル繊維の融点を下層の不織布を構成するポリエステル繊維と同じ210℃とした以外は実施例1と同様にして、土木用遮光保護シートを形成した。この土木用遮光保護シートの厚さ10.0mmで、貫通抵抗値370N/m2、耐光性75%、接合部の引張強度は380N/5cmであり、土木用遮光保護シート充分な性能を得ることができなかった。
比較例4上層の不織布及び下層の不織布を構成する繊維の太さを3dtexとした以外は実施例1と同様にして、土木用遮光保護シートを形成した。この土木用遮光保護シートは厚さ10.0mmで、貫通抵抗値220N/m2、耐光性50%、接合部の引張強度は490N/5cmであり、土木用遮光保護シートとして充分な性能を得ることができなかった。
比較例5上層の不織布及び下層の不織布を構成する繊維の太さを50dtexとした以外は実施例1と同様にして、土木用遮光保護シートを形成した。この土木用遮光保護シートは厚さ10.0mmで、貫通抵抗値250N/m2、耐光性90%、接合部の引張強度は420N/5cmであり、土木用遮光保護シートとして充分な性能を得ることができなかった。
比較例6Tダイによる溶融押出し樹脂量を80g/m2とした以外は実施例1と同様にして、土木用遮光保護シートを形成した。この土木用遮光保護シートは厚さ10.0mmで、貫通抵抗値250N/m2、耐光性40%、接合部の引張強度は480N/5cmであり、土木用遮光保護シートとして充分な性能を得ることができなかった。
比較例7Tダイによる溶融押出し樹脂量を600g/m2とした以外は実施例1と同様にして、土木用遮光保護シートを形成した。この土木用遮光保護シートは厚さ10.0mmで、貫通抵抗値600N/m2、耐光性90%、接合部の引張強度は480N/5cmであり、土木用遮光保護シートとして充分な性能を得ることができなかった。
得られた土木用遮光保護シートの特性を表1及び表2に示した。
表1から、実施例1〜7で得られた土木用遮光保護シートは、接合部の引張強度、貫通抵抗値、耐光性など優れた物性を有し、該シートはロール状に巻くことができ、施工性、取扱性に優れたものであった。
一方表2から、比較例1で得られた土木用遮光保護シートは、接着面の片側がポリエチレン樹脂フィルム層であるために、接合時に繊維同士の絡みが無く接合部の引張強度が劣るものであった。また、比較例2で得られた土木用遮光保護シートは、上層の不織布を構成するポリエステル繊維の融点が100℃と低いために、接合時にポリエステル短繊維の硬化が見られ接合部の引張強度が劣るものであった。また、比較例3で得られた土木用遮光保護シートは、上層の不織布を構成するポリエステル繊維の融点が210℃と高いために、接合時にポリエステル短繊維同士の十分な接合がおこなわれず、接合部の引張強度が劣るものであった。また、比較例4で得られた土木用遮光保護シートは、繊維が細すぎて強度が不足し、ニードルパンチ処理加工時に切断し易くなり、貫通抵抗に劣るものであった。また、比較例5で得られた土木用遮光保護シートは、繊維が太すぎてニードルパンチ処理加工時に交絡し難くなり、また繊維密度が低くなり、強度が低下し、貫通抵抗に劣るものであった。また、比較例6で得られた土木用遮光保護シートは、樹脂量が少なすぎて強度が不足し、貫通抵抗、耐光性に劣るものであった。さらに、比較例7で得られた土木用遮光保護シートは、樹脂量が多すぎて、巻き取りが困難で取扱性に劣るものであった。
1・・・オレフィン系樹脂フィルム層2・・・ポリエステル短繊維不織布が露出した面3・・・下層の不織布4・・・上層の不織布
Claims (1)
- 保護層となる不織布の表面に樹脂フィルムが積層された土木用遮光保護シートにおいて、前記保護層となる不織布が二層で形成され、前記樹脂フィルム側の上層の不織布が融点110〜150℃で平均繊維太さが5〜30dtexのポリエステル繊維で構成され、下層の不織布が融点180〜240℃で平均繊維太さが5〜30dtexのポリエステル繊維で構成されており、また前記樹脂フィルムが紫外線吸収剤が混合された顔料が練り込まれたオレフィン系樹脂フィルムからなり、前記上層の不織布の表面に前記オレフィン系樹脂フィルム層を幅方向の一方の片側端部から、もう一方の片側端部から内側10cm〜15cmまでの幅で100〜500g/m2積層し、前記もう一方の片側端部に前記上層の不織布の表面を残したことを特徴とする土木用遮光保護シート。
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Cited By (1)
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