JP2003181959A - 遮水シート用被覆保護材及びその施工方法 - Google Patents

遮水シート用被覆保護材及びその施工方法

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JP2003181959A JP2001380082A JP2001380082A JP2003181959A JP 2003181959 A JP2003181959 A JP 2003181959A JP 2001380082 A JP2001380082 A JP 2001380082A JP 2001380082 A JP2001380082 A JP 2001380082A JP 2003181959 A JP2003181959 A JP 2003181959A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現場施工性、加熱融着性にすぐれ、接合部強
度、寸法安定性の高い遮水シート用被覆保護材、その接
続方法の提供。 【解決手段】 不織布基材と、その少なくとも片面の全
面に積層された熱融着性補強体とを含む被覆保護材にお
いて、熱融着性補強体が、少なくとも1層の繊維布帛
と、少なくとも2層の熱可塑性樹脂層とを有し、前記熱
可塑性樹脂層が、前記繊維布帛の両最外表面上に配置さ
れ、かつ前記繊維布帛が2層以上含まれるときは、それ
らの間にも配置されており、前記熱融着性補強体が、前
記不織布基材の長手軸方向に平行な側縁部の少なくとも
片方において、この不織布基材をこえて外側に伸び出て
いる伸び出し部分を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は土木工事に用いる遮
水シートの被覆保護材及びその接続方法に関するもので
ある。さらに詳しく述べるならば、本発明は廃棄物処分
場などの大型土木工事に敷設される遮水シートの被覆保
護材に用いられる不織布複合体で、これらの不織布複合
体は工事物件の造成中はもちろんのこと、造成後に地表
に露出して使用される部分を太陽光、鳥獣などの害敵か
ら保護し、遮水シートの有する本来の機能を長期間保持
させるために使用する遮水シート用被覆保護材に関する
ものであり、また敷設後の遮水シートを被覆保護するた
めの二次敷設作業性、すなわち加熱融着作業性に優れた
被覆保護材である特殊構造の被覆保護材と、さらにこの
被覆保護材の接続方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】廃棄物処分場、雨水調製池、ゴルフ場の
ウォーターハザード、河川護岸防水、工場排水貯留池、
農業用貯水池、養魚用人工池などの土木造成工事の遮水
層には、従来、合成ゴム(EPDM)製シート、ポリ塩
化ビニル樹脂(PVC)製シート、ポリウレタン(TP
U)樹脂製シート、高密度ポリエチレン(HDPE)樹
脂製シートなどが使用されている。これら遮水シート原
反は立体地形の造成地に敷設され、各々の遮水シートの
側端部を加熱融着によって繋ぎ合わされて大型に連続一
体化して使用されるものである。また、特に廃棄物処理
場においては、産業廃棄物から滲み出た有機(金属)化
合物の地下水系漏洩による近隣の農作物汚染、生態系へ
の影響など、環境汚染連鎖の誘発原因となる懸念が想定
されるため、これら遮水シートの遮水機能には絶対的な
信頼性が求められているのである。
【0003】また通常、産業廃棄物処分場は、すり鉢
状、あるいは洗面器状に掘られた広大な体積空間を有す
るため、造成後に直ちに廃棄物で埋め尽くされることは
なく、すり鉢、あるいは洗面器状の体積空間の底部から
徐々に廃棄物を堆積させながら投棄するのが一般的であ
る。このため、産業廃棄物処分場の上部までに廃棄物が
達するまでには、数年の時間を要するが、この途中段階
において、遮水シートは、廃棄物で埋もれた部分以外で
は露出状態のまま使用され、特に廃棄物処分場のすり鉢
状、あるいは洗面器状の体積空間上部に近づくほど露出
期間が長くなる。このように、遮水シートの一部分が露
出して使用される用途としては産業廃棄物処分場だけに
限られたものではない。これら産業廃棄物処分場を始め
とする土木工事に用いられる遮水シートは、その一部が
長期間露出された状態で使用され、この間、遮水シート
は太陽光、風雨、雪氷などの外的刺激に曝され続けるの
である。従って、これら遮水シートには、太陽光、風
雨、雪氷などの劣化刺激からシート本体を保護するため
の着色剤、及び耐熱安定剤、耐候安定剤などの添加剤が
適宜配合され、シートの主構成成分であるポリ塩化ビニ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂などの高
分子化合物組成物自体の耐久性を高めているのである。
【0004】しかし、一方、産業廃棄物処分場に使用す
る遮水シートの耐久性に関しては、太陽光、風雨、雪氷
などの気象要因の外的刺激に対する耐性のみでは不満足
で、さらにカラスやネズミなどの鳥獣によるシート穴あ
け被害や傷付け被害に対する要因に関しても対処できる
という必要がある。鳥獣要因の穴や、傷などは初期的に
小さく浅いものであっても、廃棄物堆積増大に伴う遮水
シートへの加重圧迫によってシートに過大な張力負荷が
連続的に掛けられると、穴あきや傷が原因となって大き
な亀裂を発生することがあるためである。また、この現
象は処分場の地盤沈下によっても同様に引き起こされる
ものである。また、この穴あきや傷に関する鳥獣被害以
外の別要因として、例えば、廃棄物の投棄がトラック荷
台から直接投棄される場合、廃棄物が遮水シート敷設斜
面を転落する際に、廃棄物の突起が原因となって遮水シ
ートに大き裂傷や損傷を与えることがある。また露出し
た遮水シートへの同様の損傷は堆積した廃棄物の崩落に
よっても誘因されるものである。また、これとは別の損
傷要因としては、廃棄物処分場内で稼動する重機の走行
による裂傷、あるいは廃棄物処分場内に出入りするトラ
ックの走行などによる損傷なども遮水シート保護の観点
から避けるべき行為であるのは当然である。
【0005】従って、産業廃棄物処分場に使用する遮水
シートにおいては、その露出部分を保護材で被覆するこ
とによって鳥獣被害裂傷、廃棄物投棄裂傷、廃棄物崩落
裂傷、重機走行裂傷などの外的損傷を防いでいるのが実
情である。遮水シートの被覆保護材としては、クッショ
ン性と突起物難貫通性とを有することが好ましく、この
ような機能を有する素材としては、厚手の不織布が好適
に用いられ、例えば不織布にポリ塩化ビニル樹脂フィル
ムを積層したもの、不織布にポリエチレン樹脂フィルム
を積層したものなどが使用されている。そして、これら
の被覆保護材は遮水シート同様に加熱融着接合して連続
一体化する施工法が採られているが、特に不織布の片面
だけにフィルムを積層した被覆保護材では、不織布面と
フィルム面との重ね合わせ接合を強いられるため、接合
部の加熱融着強度が満足に得られず、廃棄物投棄、廃棄
物崩落、重機走行などの衝撃に耐えることができない。
また、不織布の両面にフィルムを積層した被覆保護材の
場合、フィルム面同士の重ね合わせ接合を可能とはする
が、この様なクッション性の不織布が介在する加熱融着
では被覆保護材に歪みが入り易く、圧着時の面圧が不均
一となり加熱融着に隙間を生じることがある。従って遮
水シートの被覆保護材には、不織布の片面にフィルムを
積層したシートを使用して、互いのフィルム面同士を突
き合わせて加熱融着連続一体化を行う方法が採られてい
る。この方法を用いると比較的容易に加熱融着を可能と
するが、しかし、接合部が山形状にせり出して邪魔にな
るため、今度は、このせり出し部分を不織布面に折り込
んで2回目の加熱融着を行う必要があり、施工を面倒な
ものとしているのが現状である。従って、不織布を基材
に用いたこれら遮水シートの被覆保護材においては、加
熱融着連続一体化の作業効率が大変悪いものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、遮水シート
用被覆保護材の現場施工性、特に加熱融着による接合の
作業性が高く、接合部強度、寸法安定性、及び接合部の
耐候性にも優れた土木工事用遮水シートの被覆保護材、
及びその接続施工方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の遮水シート用被
覆保護材は、特定の不織布基材を使用して、この片面の
全面、もしくは両面の全面に、熱可塑性樹脂で被覆した
繊維布帛を少なくとも1層以上含む熱融着性補強体を積
層し、さらに、この積層体の長手方向側端部の片方、ま
たは両方を、特定幅において前記熱融着性補強体だけで
構成することによって得られた特殊構造の不織布複合体
が、加熱融着接合作業性に優れ、かつ、接合部強度、寸
法安定性にも優れ、遮水シート用被覆保護材として有用
であることを見出して本発明を完成させるに至った。
【0008】本発明の遮水シート用被覆保護材は、不織
布基材と、その少なくとも片面の全面に積層された熱融
着性補強体とを含み、前記熱融着性補強体が、少なくと
も1層の繊維布帛と、少なくとも2層の熱可塑性樹脂層
とを含み、前記熱可塑性樹脂層が、前記繊維布帛の両最
外表面上に配置され、かつ前記繊維布帛が2層以上含ま
れるときは、それらの間にも配置されており、前記熱融
着性補強体が、前記不織布基材の長手軸方向に平行な側
縁部の少なくとも片方において、この不織布基材をこえ
て外側に伸び出ている伸び出し部分を有することを特徴
とするものである。本発明の遮水シート用被覆保護材に
おいて、前記熱融着性補強体の、前記不織布基材の前記
側縁部をこえて外側に伸び出ている伸び出し部分の幅が
5〜50cmであることが好ましい。本発明の遮水シート
用被覆保護材において、前記熱融着性補強体が1〜3層
の繊維布帛を含むことが好ましい。本発明の遮水シート
用被覆保護材において、前記不織布基材が、ポリエステ
ル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ビニ
ロン繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊
維、ポリアリレート繊維、炭素繊維、及び羊毛から選ば
れた1種以上を主成分として含み、100〜800g/
2 の目付量を有する不織布、またはフェルトであるこ
とが好ましい。本発明の遮水シート用被覆保護材におい
て、前記熱融着性補強体用熱可塑性樹脂が、ポリ塩化ビ
ニル系樹脂、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、アク
リル系樹脂、ポリエステル系樹脂、及びポリウレタン系
樹脂から選ばれた1種以上からなることが好ましい。本
発明の遮水シート用被覆保護材において、前記熱融着性
補強体の熱可塑性樹脂層が、前記熱可塑性樹脂100質
量部に対し、ビタミンE化合物とヒンダードアミン系化
合物とを各々0.01〜0.50質量部配合されている
ものであることが好ましい。本発明の遮水シート用被覆
保護材において、前記熱融着性補強体の繊維布帛が、ポ
リエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊
維、ナイロン繊維、ビニロン(商標)繊維、アラミド繊
維、ポリアリレート繊維、炭素繊維、及びガラス繊維か
ら選ばれた1種以上を主成分として含む、フィラメント
糸条、及び短繊維紡績糸条、並びにポリエステル、ポリ
プロピレン、ポリエチレン、及びナイロン、の各々から
なるテープ糸条によって編織されている、織布、編布、
又はその複合布から選ばれることが好ましい。本発明の
遮水シート用被覆保護材において、リサイクル繊維を5
0質量%以上含んでいることが好ましい。本発明の遮水
シート用被覆保護材の熱融着処理方法は、前記本発明の
遮水シート用被覆保護材を熱融着処理するために、前記
熱融着性補強体の、前記不織布基体の側縁部の外側に伸
び出ている部分の前記熱可塑性樹脂層を、他の材料の熱
融着可能な部分に重ね合わせ、この重ね合わせ部に加熱
融着処理を施して、これらを熱融着せしめることを特徴
とするものである。本発明の熱融着処理方法において、
前記加熱融着処理を2枚の前記遮水シート用被覆保護材
の前記熱融着性補強体の前記伸び出し部分の間に施すこ
とができる。本発明の熱融着処理方法において、前記加
熱融着処理が、1枚の前記遮水シート用被覆保護材の前
記熱融着補強体の前記伸び出し部分と、他の1枚の前記
遮水シート用被覆保護体の前記熱融着性補強体の伸び出
し部分を有さない部分、又は前記不織布基材との間に施
されることが好ましい。本発明の遮水シート用被覆保護
材の接続方法(1)は、前記本発明の遮水シート用被覆
保護材において、前記不織布基材の片面のみに前記熱融
着性補強体が積層されており、この被覆保護材の2枚以
上を互に接続して広面積連続体化するに際し、互に接続
される対の被覆保護材の各々の熱融着性補強体の伸び出
し部分を、それぞれの熱可塑性樹脂層の一部が互いに接
合するように重ね合わせてこれに加熱融着処理を施すこ
とを特徴とするものである。本発明の遮水シート用被覆
保護材の接続方法(2)は、前記本発明の遮水シート用
被覆保護材において、前記不織布基材の両面上に前記熱
融着性補強体が積層されている1枚以上の被覆保護材
(A)と、前記不織布基材の片面のみの上に前記熱融着
性補強体が積層されている1枚以上の被覆保護材(B)
とを接続して広面積連続体化するに際し、前記被覆保護
材(A)の前記不織布基材の1側縁部をこえて伸び出て
いる上下1対の前記熱融着性補強体伸び出し部分の間
に、前記被覆保護材(B)の前記不織布基材の1側縁部
をこえて伸び出ている1層の前記熱融着性補強体伸び出
し部分を挿入し、これらの伸び出し部分を、それぞれの
熱可塑性樹脂の一つが互に接合するように、重ね合わ
せ、これに加熱融着処理を施すことを特徴とするもので
ある。本発明の遮水シート用被覆保護材の接続方法
(3)は、前記本発明の遮水シート用被覆保護材におい
て、前記不織布基材の片面のみに前記熱融着性補強体が
積層されており、かつ、この熱融着性補強材の伸び出し
部分が、前記不織布基材の1側縁部のみをこえて形成さ
れている2枚以上の被覆保護材を互に接続して広面積連
続体化するに際し、互いに接続される対の被覆保護材の
一方の被覆保護材(A)の熱融着性補強体の、前記伸び
出し部分が形成されていない側縁部に、他方の被覆保護
材(B)の熱融着性補強体の前記伸び出し部分を、それ
ぞれの熱可塑性樹脂層の一部が互いに接合するように重
ね合わせ、これに加熱融着処理を施すことを特徴とする
ものである。本発明の遮水シート用被覆保護材の接続方
法(4)は、前記本発明の遮水シート用被覆保護材にお
いて、前記不織布基材の上下両面上に前記熱融着性補強
体が積層されており、かつ前記上下両面熱融着性補強体
が、前記不織布基材の少なくとも1つの側縁部をこえて
外側に伸び出している伸び出し部を有している2枚以上
の被覆保護材を互に接続して広面積連続体化するに際
し、互に接続される対の被覆保護材を、一方の被覆保護
材(A)の上下両熱融着性補強体の伸び出し部の間に、
他方の被覆保護材(B)の上下両熱融着性補強体の伸び
出し部の一つが挿入され、かつ前記被覆保護材(B)の
他の伸び出し部が前記被覆保護材(A)の伸び出し部の
いずれか一つの外側に位置するように配置し、上記のよ
うに配置された被覆保護材(A)及び(B)の熱融着性
補強体の伸び出し部を、それぞれの熱可塑性樹脂層の一
部が互に接合するように重ね合わせ、これに加熱融着処
理を施すことを特徴とするものである。本発明の遮水シ
ート用被覆保護材の接続方法(5)は、本発明の遮水シ
ート用被覆保護材において、前記不織布基材の上下両面
上に前記熱融着性補強体が積層されており、かつ前記上
下両熱融着性補強体の一方のみが、前記不織布基材の少
なくとも1つの側縁部をこえて外側に伸び出している伸
び出し部を有している2枚以上の被覆保護材を互に接続
して広面積接続体化するに際し、互いに接続される対の
被覆保護材の一方の被覆保護材(A)の熱融着性補強体
の伸び出し部と、他方の被覆保護材(B)の熱融着性補
強体の伸び出し部とを、それぞれの熱可塑性樹脂層の一
つが互いに接合するように重ね合わせ、これに加熱融着
処理を施すことを特徴とするものである。本発明の遮水
シート用被覆保護材の接続方法(6)は、本発明の遮水
シート用被覆保護材において、前記不織布基材の上下両
面上に前記熱融着性補強体が積層されており、かつ、前
記上下両面熱融着性補強体が、前記不織布基材の1側縁
部をこえて外側に伸び出している上下1対の伸びだし部
を有している2枚の被覆保護材を互いに接続して広面積
連続体化するに際し、互いに接続される対の被覆保護材
を、一方の被覆保護材(A)の上下両熱融着生補強体の
伸びだし部の間に、他方の被覆保護材(B)の上下両熱
融着性補強体の伸びだし部分が形成されていない側縁部
が挿入され、上記のように配置された被覆保護材(A)
の熱融着性補強体の伸びだし部分を、それぞれの熱可塑
性樹脂層の一つが互いに接合するように重ね合わせ、こ
れに加熱融着処理を施すことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の遮水シート用被覆保護材
は、不織布基材と、その少なくとも片面の全面に積層さ
れた熱融着性補強体とを含み、この熱融着性補強体は、
少なくとも1層の繊維布帛と、少なくとも2層の熱可塑
性樹脂層とを含むものである。この熱可塑性樹脂層は、
前記繊維布帛の両最外表面上に配置され、かつ前記繊維
布帛が2層以上含まれるときは、それらの間にも配置さ
れており、また前記熱融着性補強体は、前記不織布基材
の長手軸方向に平行な側縁部の少なくとも片方におい
て、この不織布基材をこえて外側に伸び出ている伸び出
し部分を有している。
【0010】本発明の遮水シート用被覆保護材の各種態
様が図1〜6に示されている。図1に示された遮水シー
ト用被覆保護材の断面説明図において、遮水シート用被
覆保護材1は、不織布基材2と、その上に積層接着され
ている表面側熱融着性補強体3とからなり、この表面側
熱融着性補強体3は、繊維布帛4と、その表裏両面上に
積層接着された、2層の熱可塑性樹脂層5,6を有して
いる。また、表面側熱融着性補強材3は、不織布基材2
の長手軸方向(画面に直角をなす方向)に平行な両側縁
部が、不織布基材の両側縁をこえて外側に伸び出して、
左右両伸び出し部分7,8を形成している。図2に示さ
れた遮水シート用被覆保護材1においては、不織布基材
2の片面上に積層接着されている表面側熱融着性補強体
3が単一の伸び出し部分7を有している。
【0011】図3に示された遮水シート用被覆保護材1
においては、不織布基材2の表裏両面上に表面側熱融着
性補強体3と裏面側熱融着性補強体3aが形成され、表
面側熱可塑性補強体3は、左右伸び出し部分7,8を有
し、裏面側熱融着性補強体3aも、左右伸び出し部分7
a,8aを有している。図4に示された遮水シート用被
覆保護材1においては、不織布基材2上の表裏両側熱融
着性補強体3,3aは、それぞれ片側のみに伸び出し部
分7,7aを有している。
【0012】図5に示された遮水シート用被覆保護材1
は、不織布基材の表面側に積層接着された表面側熱融着
性補強体3が、図面において左側のみに形成された伸び
出し部分7を有している。また、不織布基材2の裏面側
に積層接着された裏面側熱融着性補強体3aが、図面に
おいて右側のみに形成された伸び出し部分8aを有して
いる。
【0013】図6に示された遮水シート用被覆保護材1
においては、不織布基材2上に積層接着されている表面
側熱融着性補強体3が、不織布基材2に直接接合してい
る熱可塑性樹脂層5、及びその上に順次に積層接着され
ている繊維布帛4、熱可塑性樹脂層6、繊維布帛9及び
熱可塑性樹脂層10とから構成されている。すなわち、
この表面側熱融着性補強体3は、3層の熱可塑性樹脂層
の間に、2層の繊維布帛が配置されており、その最上層
及び最下層は熱可塑性樹脂層により形成されている。
【0014】本発明の遮水シート用被覆保護材に使用で
きる不織布基材は、各種不織布、及びフェルトから選ぶ
ことができる。このうち不織布としては、ポリエステル
樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ビニロ
ン樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、アクリロニトリ
ル樹脂(炭素繊維前駆体)などの熱可塑性樹脂を原料と
して、これを溶融紡糸して得られたフィラメントのカッ
トファイバー(繊度1.5〜121dtex、繊維長25〜
100mm)を、スパンボンド紡糸法あるいはメルトブロ
ーン紡糸法によってウエブ(紡毛)化したものをケミカ
ルボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法、サー
マルボンド法などのいずれかの方法により接着してプレ
スしたものが挙げられる。また本発明に用いる不織布と
しては、溶融液晶紡糸によって得られるポリアリレート
(全芳香族ポリエステル樹脂)繊維、溶液液晶紡糸によ
って得られるアラミド(全芳香族ポリアミド樹脂)繊
維、ゲル紡糸によって得られる高分子ポリエチレン繊
維、ポリアクリロニトリル繊維を前駆体として1000
℃以上の高温で炭化させて得られるPAN系炭素繊維な
どの高強度繊維から製造された不織布が挙げられる。こ
れらは突起物貫通防止性に優れ、中でも特に、ポリ−p
−フェニレンテレフタルアミド(PPTA)繊維、ポリ
−p−ベンズアミド(PBA)繊維、p−フェニレン−
3,4オキシジフェニレンテレフタルアミド共重合繊維
などのアラミド繊維が突起物貫通防止性に優れており、
本発明に好ましい。また、その他のウエブとして、羊毛
などの獣毛(英国羊毛番手50〜70S、繊維長25〜
60mm)も使用できる。本発明に用いる不織布には、上
記複数種の繊維を混合したウエブ、またはこれらの多層
ウエブ、あるいは、繊維種の異なるウエブを複数層使用
したウエブから製造されたものであってもよい。
【0015】また、不織布基材用フェルトとしてはニー
ドルフェルトが好ましく使用できる。このニードルフェ
ルトは、モノフィラメント糸条(333〜1222dte
x)、マルチフィラメント糸条(166〜1111dte
x)などに、短繊維紡績糸条(3.3〜33.3dtex)
を撚り合わせた糸を経糸、及び緯糸として用いた編織基
布を芯材として、この編織基布に複数のウエブ(紡毛)
層をニードルの突き刺しによってウエブ繊維を絡めて一
体化して基布の表面にウエブ繊維層を形成して得られる
ものである。これらの糸条には、ナイロン−6、ナイロ
ン−6,6、ナイロン−610、ポリエステル(PE
T)、ポリアクリロニトリルなどから紡糸された合成繊
維が使用でき、短繊維紡績糸条への混用繊維として羊毛
などの天然繊維も使用できる。また、フェルトに使用す
るウエブは前記不織布に使用するものと同一種の繊維が
使用でき、不織布同様フェルトにおいても、複数種の繊
維を混合して得られるウエブ、これらの多層ウエブ、繊
維種の異なるウエブを複数層使用したウエブなどを使用
してもよい。ニードルフェルトの製造に用いるニードル
は、先端が鋭利で正三角形の断面を有する三角柱のニー
ドルで、各稜にバーブが刻まれているもので、ニードル
の突き刺し時にウエブ繊維をつかんで、反対面まで運び
ながら基布にウエブ繊維を絡める機能を有するものが好
ましい。
【0016】本発明に用いる不織布、及びフェルトの目
付量は、100〜800g/m2 であることが好まし
く、不織布の場合、特に250〜550g/m2 である
ことが好ましく、フェルトの場合、特に350〜750
g/m2 のものが好ましい。目付量が100g/m2
満であると、得られる遮水シート用被覆保護材の突起物
貫通防止性が不十分になることがあり、また目付量が8
00g/m2 を越えて大きくなると、得られる遮水シー
ト用被覆保護材が嵩張り、取り扱い性が不自由となるこ
とがある。また、本発明には、不織布、及びフェルトの
原料として、上記熱可塑性樹脂から得られたウエブ以外
に、繊維製品、及び熱可塑性樹脂製品から回収して得ら
れたリサイクル繊維を併用して用いてもよく、このよう
にすることは、資源の有効利用と、廃棄物の削減との観
点から好ましい。本発明の遮水シート用被覆保護材にお
いては、不織布基材の全質量に対しリサイクル繊維を5
0質量%以上、特に70質量%以上含んで構成されるこ
とが好ましい。この場合、リサイクル繊維とは、不織布
基材と、熱融着性補強体に含まれる繊維布帛との合計量
を意味するものである。
【0017】これら不織布の着色の有無、及び着色の色
相などに限定はないが、土木工事用に施工される遮水シ
ートの被覆保護材としては、土木造成地の景観を損なわ
ないように、黒、濃緑、濃紺、濃茶、濃灰などのアース
カラー、及び白などの色相が特に好ましい。この着色は
ウエブの製造工程で行うか、または、不織布、及びフェ
ルトの製造後にこれらを染色して行うことができる。ま
た、不織布、及びフェルトには、形態安定化のためのヒ
ートセット加工、プレス加工、及び、突起物貫通防止性
向上のための樹脂含浸加工、樹脂コーティング加工な
ど、後加工を施すことができる。
【0018】本発明の遮水シート用被覆保護材に用いる
熱融着性補強体は、熱可塑性樹脂で被覆した繊維布帛を
1層以上含んでなる多層構造を有するものであり、この
多層構造は、[熱可塑性樹脂/(繊維布帛/熱可塑性樹
脂)n 、但しn=1〜3の整数、好ましくはn=1,2
の整数]で示され、n=1が繊維布帛を1層用いた場
合、n=2が繊維布帛を2層用いた場合、n=3が繊維
布帛を3層用いた場合を意味するものである。この多層
構造は土木工事の種別、及び造成面積などから耐久強度
の観点で任意に設計できるものであるが、一般の遮水シ
ート用被覆保護材においてはn=1の熱融着性補強体が
使用される。n=0の場合、得られる不織布複合体の接
合部強度と寸法安定性が不十分となり実用性がないもの
となり、また、n=4以上の整数となると、得られる被
覆保護材が剛直となり、立体的に施工された遮水シート
表面に追従して、施工することができなくなることがあ
る。n=2またはn=3の場合、熱融着性補強体に用い
られる複数の繊維布帛は互に同一でもよく、あるいは互
に別種のものであってもよい。また、熱融着性補強体に
含まれる複数の熱可塑性樹脂層は、互に同一の熱可塑性
樹脂からなるものであってもよく、またあるいは互に別
種の熱可塑性樹脂からなるものであってもよい。この熱
融着性補強体は不織布基材の片面の全面に積層するもの
であってよく、また不織布基材の両面の全面を被覆し積
層されたものであってもよい。すなわち本発明の遮水シ
ート用被覆保護材の条件を満たす熱融着性補強体の構造
は、[熱可塑性樹脂/(繊維布帛/熱可塑性樹脂)n
不織布]、及び[熱可塑性樹脂/(繊維布帛/熱可塑性
樹脂)n /不織布/熱可塑性樹脂/(繊維布帛/熱可塑
性樹脂)n ]の構成式、(n=1以上、好ましくは1〜
3の整数)で示されるものである。
【0019】熱融着性補強体に用いる繊維布帛として
は、経糸と緯糸によって編織された目合い空隙率が0〜
50%の編織物で、経糸、及び緯糸にはフィラメント糸
条(マルチフィラメント糸条、モノフィラメント糸
条)、短繊維紡績糸条、テープ糸条の何れか1種以上を
使用することができる。これらの糸条の繊度としては、
111〜2222dtex(100〜2000d)の範囲の
もの、特に138〜1111dtex(125〜1000
d)の範囲の糸条から選ばれて使用することが本発明に
おいて好ましい。このうち短繊維紡績糸条に関しては、
英式番手で、10〜60番手(591〜97dtex)の範
囲のもの、特に10〜30番手(591〜197dtex)
が好ましく使用できる。繊度が111dtex未満である
と、得られる被覆保護材の接合部強度が不十分になるこ
とがあり、またそれが2222dtexを越えて大きいと、
被覆保護材の接合部強度は向上するが、熱融着性補強体
の厚さが増大し、被覆保護材が重くなり、施工時の取り
扱い性が不良になることがある。繊維布帛の経糸、及び
緯糸を形成する繊維種としては、上記繊度を満足するポ
リエステル(PET,PBT,PEN)繊維、ポリプロ
ピレン繊維、ポリエチレン繊維、ナイロン繊維、ビニロ
ン繊維、アラミド(芳香族ポリアミド)繊維、ポリアリ
レート(芳香族ポリエステル)繊維、炭素繊維(PAN
系)、及びガラス繊維などであり、これらの繊維は2種
以上を混用してもよい。特に汎用性の観点からは、ポリ
エステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊
維、ナイロン繊維、及びビニロン繊維などの使用が好ま
しく、接合部の弾性率の観点からは、特にアラミド繊
維、ポリアリレート繊維、炭素繊維、及びガラス繊維な
どの使用が好ましい。また、本発明に用いる繊維布帛の
原料には、繊維製品、または上記熱可塑性樹脂製品など
から回収して得られたリサイクル繊維、例えば、PET
ボトルからリサイクルされたポリエステル繊維を併用し
て用いることもできる。本発明の遮水シート被覆保護材
においては、被覆保護材に対しリサイクル繊維を50質
量%以上、特に70質量%以上含んで構成されることが
資源の有効利用と、廃棄物の削減との観点から好まし
い。本発明において、リサイクル繊維は、熱融着性補強
体に含まれる繊維布帛のみならず、不織布基材において
も使用でき、繊維布帛と不織布基材の両方に用いること
が好ましい。
【0020】これらの繊維布帛の編織組織としては、平
織物(経糸と緯糸とも最小2本ずつ用いた最小構成単位
を有する)、綾織物(経糸と緯糸とも最小3本ずつ用い
た最小構成単位を有する:3枚斜文、4枚斜文、5枚斜
文、6枚斜文、8枚斜文など)、朱子織物(経糸と緯糸
とも最小5本ずつ用いた最小構成単位を有する:2飛
び、3飛び、4飛び、5飛びなどの正則朱子)などの織
物が好ましく使用できる。その他、拡大法、交換法、配
列法、配置法、添糸法、削糸法などによって得られる上
記組織の変化平織物、変化綾織物、変化朱子織物など、
さらに蜂巣織物、梨子地織物、破れ斜文織物、昼夜朱子
織物、もじり織物(紗織物、絽織物)、縫取織物、二重
織物なども使用できる。また、編布としては特にラッセ
ル編が、引裂強力の観点で好ましく使用できる。これら
の繊維布帛の編織は、シャットル織機、シャットルレス
織機(レピア方式、グリッパ方式、ウオータージェット
方式、エアジェット方式)などの従来公知の織機を用い
て製織することができる。熱融着性補強体用繊維布帛に
は、特に平織物、及びラッセル編物を使用することが、
目合い空隙率(糸条打込み密度)の設計範囲の観点で、
また縦緯方向の物性バランスの観点からも好ましい。こ
れらの繊維布帛の目付量は、100〜400g/m2
ものが本発明に適している。目合い空隙率(糸条打込み
密度)は繊維布帛の単位面積中に占める糸条の面積を百
分率として求め、100から差し引いた値として求める
ことができ、繊維布帛の目合い空隙率は0〜5%である
ことが好ましい。
【0021】本発明において繊維布帛を被覆する熱可塑
性樹脂としては、ポリ塩化ビニル系樹脂、エチレン系樹
脂、プロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル
系樹脂、及びポリウレタン系樹脂などが挙げられる。こ
のうちポリ塩化ビニル系樹脂としては、種別的に塩化ビ
ニル系共重合体樹脂を包含し、具体的に、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、塩化ビニル−エチレン共重合体樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−ビニルエー
テル共重合体樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合
体樹脂、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体樹
脂、塩化ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体樹脂、塩
化ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体樹脂、
塩化ビニル−ウレタン共重合体樹脂などであり、これら
の樹脂は2種以上を併用することもできる。
【0022】上記ポリ塩化ビニル樹脂は、乳化重合によ
って得られた数平均分子量、P=700〜3800、好
ましくは1000〜2000のペースト塩ビ、または懸
濁重合によって得られた数平均分子量、P=700〜3
800、好ましくは1000〜2000のストレート塩
化ビニル樹脂であることが好ましく、また、上記塩化ビ
ニル系共重合体樹脂(数平均分子量、P=700〜38
00)中に含まれる共重合成分は2〜30質量%である
ことが好ましい。本発明において、繊維布帛を被覆する
熱可塑性樹脂としてポリ塩化ビニル樹脂を用いる場合、
その配合には公知の軟質配合物を用いることができる
が、特に軟質配合物に使用される可塑剤としては、平均
分子量が380〜560のフタル酸エステル系可塑剤を
用いることが好ましく、また、可塑剤揮散防止効果の観
点から平均分子量が900〜6000、特に1000〜
3200のポリエステル系可塑剤を使用することがで
き、さらに可塑剤揮散防止効果の観点から平均分子量が
10000以上、特に20000以上のエチレン−酢酸
ビニル−一酸化炭素3元共重合体樹脂、エチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル−一酸化炭素3元共重合体樹脂
などの高分子可塑剤を用いてもよい。
【0023】ポリエステル系可塑剤は、アジピン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、フタル酸などのジカルボン酸
と、エチレングリコール、1,2−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオールなどから任意に合成されたも
のが使用できる。これらの可塑剤の好ましい使用例とし
ては、1).ペースト塩ビ100質量部に対し、可塑剤
の合計量として40〜100質量部の配合であり、可塑
剤の10〜50質量%にポリエステル系可塑剤を含むペ
ースト組成物である。この組成物は有機溶剤の添加によ
ってコーティング加工、及びデッピング加工に適した液
粘度に調整することができる。また、2).ストレート
塩ビ100質量部に対し、可塑剤の合計量として50〜
100質量部の配合であり、可塑剤の30〜100質量
%にポリエステル系可塑剤を含むコンパウンド組成物
で、カレンダー成型、T−ダイ押出成型など、公知の成
型法によってフィルムまたはシート成型される。また、
3).ストレート塩ビ100質量部に対し、可塑剤の合
計量として60〜140質量部の配合であり、可塑剤の
30〜100質量%に高分子可塑剤を含むコンパウンド
組成物で、カレンダー成型、T−ダイ押出成型など、公
知の成型法によってフィルムまたはシート成型される。
(上記2)及び3)の配合例はストレート塩化ビニル樹
脂の代わりにペースト塩化ビニル樹脂に使用することも
できる)。これらの軟質ポリ塩化ビニル樹脂組成物にお
いて、安定剤は公知のものから適宜選定して使用すれば
よく、必要に応じて、着色剤、防かび剤、難燃剤、発砲
剤、帯電防止剤、界面活性剤、撥水剤、撥油剤、架橋
剤、硬化剤、フィラー、紫外線吸収剤、酸化防止剤など
公知の添加剤を適宜使用することができる。
【0024】上記熱可塑性樹脂として用いられるエチレ
ン系樹脂には、ポリエチレン樹脂、エチレン−α−オレ
フィン共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹
脂、エチレン−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合
体樹脂などの共重合体樹脂が包含される。このうちエチ
レン−α−オレフィン共重合体樹脂は、チーグラー・ナ
ッタ系触媒、あるいはメタロセン系触媒の存在下、気相
法、スラリー液相法、または高圧法によってエチレンと
炭素数3〜18のα−オレフィンとを共重合して得ら
れ、密度0.880〜0.925g/cm3 、MFR(メ
ルトフローレート:190℃、2.16kg荷重)が、
0.3〜20g/10min のエチレン系オレフィン樹脂
であり、α−オレフィンモノマーとしては、例えばプロ
ピレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセ
ン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デ
セン−1、テトラデセン−1、ヘキサデセン−1、ヘプ
タデセン−1、オクタデセン−1などである。また、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体樹脂は、エチレンモノマー
と酢酸ビニルモノマーとをラジカル共重合して製造さ
れ、酢酸ビニル成分量を6〜35質量%、好ましくは1
5〜30質量%含有するエチレン系ポリオレフィン樹脂
であり、また、メチレン−(メタ)アクリル酸(エステ
ル)共重合体樹脂としては、エチレンモノマーと(メ
タ)アクリル酸モノマーとのラジカル共重合によって製
造された、(メタ)アクリル酸成分量を6〜35質量
%、好ましくは15〜30質量%含有するエチレン−
(メタ)アクリル酸共重合体樹脂、並びにエチレンモノ
マーと(メタ)アクリル酸エステルモノマーとのラジカ
ル共重合によって製造される、(メタ)アクリル酸エス
テル成分共重合体樹脂など、及びこれらの2種類以上の
混合物からなるエチレン系オレフィン樹脂である。(メ
タ)アクリル酸エステルとは、具体的に(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸ブチル、(メタ)アクリル酸グリシジルなどであ
る。上記、酢酸成分、または(メタ)アクリル酸(エス
テル)成分を含有するエチレン系オレフィン樹脂の密度
は0.925〜0.960g/cm3 、MFR(メルトフ
ローレート:190℃、2.16kg荷重)が、0.3〜
50g/10min のもの、特に0.5〜20g/10mi
n であるものが好ましい。上記エチレン系樹脂は、カレ
ンダー成型、T−ダイ押出成型、インフレーション成型
など、公知の成型法によってフィルム、またはシートを
製造することができる。
【0025】上記熱可塑性樹脂として用いられるプロピ
レン系樹脂は、プロピレンモノマーの単独重合によって
得られるポリプロピレン樹脂、及びプロピレンモノマー
とエチレンモノマーとを共重合して得られるエチレン−
プロピレン共重合体、及び、プロピレンモノマーとα−
オレフィンモノマーとを共重合して得られるプロピレン
−α−オレフィン共重合体樹脂、及び、予備重合で得ら
れたエチレン−プロピレン共重合体に連続してプロピレ
ンモノマーを共重合させる多段階重合によって得られる
プロピレン・エチレン−プロピレン系共重合エラストマ
ー、及び予備重合で得られたエチレン−プロピレン−非
共役ジエン共重合体に連続してプロピレンモノマーを共
重合させる多段階重合によって得られるプロピレン−エ
チレン・プロピレン・非共役ジエン系共重合エラストマ
ーなどを包含する。プロピレン−α−オレフィン共重合
体樹脂の重合に使用するに好ましいα−オレフィンとし
ては、炭素数4〜10のα−オレフィン、例えば、ブテ
ン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、
ヘプテン−1,3−メチル−ブテン−1,4−メチル−
ペンテン−1,4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジ
メチル−ペンテン−1などが挙げられ、得られるプロピ
レン系ポリオレフィン樹脂は、ランダム共重合体であっ
ても、あるいはブロック共重合体の何れの共重合体であ
ってもよい。このうちプロピレン系樹脂としては、特に
メタロセン系触媒の存在下で気相法、スラリー液相法、
または高圧法の何れかの方法によって重合されたシンジ
オタクティック立体規則性を有するプロピレン系オレフ
ィン樹脂、またはアイソタクティック立体規則性を有す
るプロピレン系オレフィン樹脂であることが、得られる
フィルムの可撓性の観点で好ましい。また、プロピレン
−エチレン・プロピレン系共重合エラストマー及び、プ
ロピレン−エチレン・プロピレン・非共役ジエン系エラ
ストマーは、具体的に、例えば下記の様な連続多段階重
合法により製造されたものが使用できる。まず、第1段
階として、チタン化合物触媒及び、アルミニウム化合物
触媒、またはメタロセン系触媒の存在下において、プロ
ピレンモノマー及び、必要に応じてプロピレンモノマー
以外のα−オレフィンモノマーを用いて重合を行い、第
1のプロピレン系ポリオレフィンを得る。このポリオレ
フィンはプロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン
共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体などで
あり得る。第2段階として、前記触媒を含有したまま
で、次のオレフィンモノマー(例えば、エチレン、プロ
ピレン、非共役ジエンなど)とを共重合させることによ
って得ることができ、この多段階重合によって得られる
プロピレン系共重合エラストマーは、通常のポリプロピ
レン樹脂とプロピレン−エチレン共重合体樹脂とのポリ
マーブレンドによって得られるエラストマーとは、分子
構造において種類を異にするものである。上記これらの
プロピレン系樹脂のMFR(メルトフローレート:23
0℃、2.16kg荷重)は、0.3〜50g/10min
、特に0.5〜20g/10min のものが好ましい。
上記プロピレン系樹脂は、カレンダー成型、T−ダイ押
出成型、インフレーション成型など、公知の成型法によ
ってフィルム、またはシートを製造することができる。
【0026】また、上記エチレン系樹脂、及びプロピレ
ン系樹脂には、柔軟性、及び加工性を改良する目的で、
エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロ
ピレン−共役ジエン系ゴム(EPDM)などのソフト成
分と上記オレフィン系樹脂との架橋、加硫アロイ体であ
るオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)などを
ブレンド使用することもできる。特に、不織布複合体の
柔軟化の目的で、上記エチレン系樹脂、及びプロピレン
系樹脂には、スチレン系樹脂をブレンドすることが好ま
しい。ブレンドに適したスチレン系樹脂としては、A−
B−A型スチレンブロック共重合体樹脂(Aはスチレン
重合体ブロック、Bはブタジエン重合体ブロック、また
はイソプレン重合体ブロック、あるいはビニルイソプレ
ン重合体ブロックである。)、A−B型スチレンブロッ
ク共重合体樹脂(AとBは、上記と同義)、スチレンラ
ンダム共重合体樹脂及び、これらのスチレン系共重合体
樹脂の水素添加樹脂(二重結合を水素置換したもの)な
どである。これらの市販品としては、例えば、シェル.
ケミカル社のスチレン系ブロック共重合体樹脂(商標:
クレイトンG)、旭化成工業(株)のスチレン系ブロッ
ク共重合体樹脂(商標:タフテック)、(株)クラレの
スチレン系ブロック共重合体樹脂(商標:ハイブラー、
商標:セプトン)、日本合成ゴム(株)のスチレン系ラ
ンダム共重合体樹脂(商標:ダイナロン)などが挙げら
れる。これらのスチレン系樹脂は、上記エチレン系樹
脂、及び/又はプロピレン系樹脂の100質量部に対し
て、10〜50質量部をブレンドして使用することがフ
ィルム強度の観点で好ましい。このスチレン系樹脂ブレ
ンド組成物は、カレンダー成型、T−ダイ押出成型、イ
ンフレーション成型など、公知の成型法によってフィル
ム、またはシートを製造することができる。
【0027】上記熱可塑性樹脂として用いられるアクリ
ル系樹脂は、アクリル酸モノマー、及びアクリル酸エス
テルモノマーの単独ラジカル重合によって得られる重合
体などを包含する。なかでも特にこれらアクリル酸系モ
ノマーを2種以上用いて共重合して得られたアクリル共
重合体樹脂であるものが、得られるフィルム、及びシー
トの柔軟性の観点で好ましい。アクリル酸モノマーの具
体例としては、例えば、メチル(メタ)アクリル酸、エ
チル(メタ)アクリル酸、ブチル(メタ)アクリル酸、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリル酸、n−ラウリル
(メタ)アクリル酸、エチレングリコール(メタ)アク
リル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸、グ
リシジル(メタ)アクリル酸、ポリエチレングリコール
(メタ)アクリル酸、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリル酸などである。また、アクリル酸エステル
モノマーとしては、メチル(メタ)アクリル酸エステ
ル、エチル(メタ)アクリル酸エステル、ブチル(メ
タ)アクリル酸エステル、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリル酸エステル、n−ラウリル(メタ)アクリル酸
エステル、エチレングリコール(メタ)アクリル酸エス
テル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸エステ
ル、グリシジル(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチ
レングリコール(メタ)アクリル酸エステル、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エステルなど
で、これらは具体的に、メチル(メタ)アクリル酸エス
テルの場合、メチル(メタ)アクリル酸メチル、メチル
(メタ)アクリル酸エチル、メチル(メタ)アクリル酸
ブチルなどのアルキル基の炭素数が2〜18のアルキル
エステル化物である。また、上記記述の「メチル(メ
タ)アクリル酸」とは、「メチルアクリル酸」と「メチ
ルメタアクリル酸」の2種を別々に意味するもので、そ
の他も同様である。
【0028】本発明において熱融着性補強体に用いるア
クリル系樹脂としては、上記アクリル酸系モノマーを2
種以上用いて共重合体して得られた、例えば、アクリル
酸(1)−アクリル酸(2)共重合体樹脂、メタアクリ
ル酸(1)−メタアクリル酸(2)共重合体樹脂、アク
リル酸−メタアクリル酸共重合体樹脂、アクリル酸エス
テル(1)−アクリル酸エステル(2)共重合体樹脂、
メタアクリル酸エステル(1)−メタアクリル酸エステ
ル(2)共重合体樹脂、アクリル酸エステル−メタアク
リル酸エステル共重合体樹脂、アクリル酸−アクリル酸
エステル共重合体樹脂、メタアクリル酸−メタアクリル
酸エステル共重合体樹脂、アクリル酸−メタアクリル酸
エステル共重合体樹脂、アクリル酸−メタアクリル酸−
アクリル酸エステル共重合体樹脂などである。また、
(メタ)アクリル酸系モノマーと他のモノマーとの共重
合によって得られるアクリル系共重合体樹脂なども使用
できる。(メタ)アクリル酸系モノマーとラジカル共重
合可能なモノマーとしては、例えば、アクリル酸やメタ
アクリル酸のα,β−不飽和酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸などの不飽和基含有二価カルボン酸、及
びそれらのアルキルエステルなど、スチレン、α−メチ
ルスチレン、核置換スチレンなどの芳香族ビニル化合
物、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどのシ
アン化ビニル化合物、無水マレイン酸、マレイミド、N
−置換マレイミドなどのマレイン酸化合物などが挙げら
れ、これらは1種または2種以上を併用して(メタ)ア
クリル酸系モノマーと共重合される。これらは例えば、
アクリロニトリル−アクリル酸アルキルエステル共重合
体樹脂、スチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合
体樹脂などである。上記アクリル系樹脂は、カレンダー
成型、T−ダイ押出成型、インフレーション成型、及び
溶剤系樹脂のコーティング、水系樹脂のコーティングな
ど、公知の成型法によってフィルム、またはシートを製
造することができる。
【0029】上記熱可塑性樹脂として用いられるポリエ
ステル系樹脂は、ジカルボン酸とジオールとの重合によ
って得られるポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン
ナフタレート(PEN)など、及び高融点結晶性ポリエ
ステルセグメント(A)と、脂肪族ポリエーテル単位及
び/又は脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体
セグメント(B)とからなるブロック共重合体樹脂など
を包含する。この(A)セグメントはジカルボン酸と、
ジオールとの重合によって得られるポリエステルであ
り、ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸などの芳香族ジカ
ルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタ
ンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、及びアジピ
ン酸、セバシン酸、アゼライン酸などの脂肪族ジカルボ
ン酸などである。またジオール成分としては、炭素数2
〜12の脂肪族、または脂環族ジオール、例えば、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオールなどである。また、(B)セグメントを構
成する脂肪族ポリエーテル単位としては、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(テトラ
メチレンオキサイド)グリコール、及びこれらの共重合
体のグリコールなどが挙げられる。また、(B)セグメ
ントを構成する脂肪族ポリエステル単位としては、ポリ
ε−カプロラクトン、ポリエナントラクトン、ポリカプ
リロラクトン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレン
アジペートなどが挙げられる。上記ポリエステル系樹脂
は、カレンダー成型、T−ダイ押出成型、インフレーシ
ョン成型、及び溶剤系樹脂のコーティング、水系樹脂の
コーティングなど、公知の成型法によってフィルム、ま
たはシートを製造することができる。
【0030】上記熱可塑性樹脂として用いられるポリウ
レタン系樹脂は、ジイソシアネート化合物とヒドロキシ
ル基を分子構造内に2基以上有するポリオール化合物の
中から選ばれた1種以上とイソシアネート基と反応する
官能基を含有する化合物との付加重合反応によって得ら
れる熱可塑性ポリウレタン樹脂などを包含する。ジイソ
シアネートとしては、芳香族、脂肪族、脂環式(水素添
加物を包含する)のジイソシアネート化合物が用いら
れ、これらは例えば、トリレンジイソシアネート、フェ
ニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニル−
4,4′−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネー
ト、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
トなどである。またヒドロキシル基を2基以上有するポ
リオール化合物には、例えば、ポリテトラメチレンエー
テルグリコール、ジヒドロキシポリエチレンアジペー
ト、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどが用いられる。ポリウレタン系樹脂には、用いる
ポリオールの種類に応じてポリエステル系ポリウレタン
樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、ポリカーボネ
ート系ポリウレタン樹脂、ポリカプロラクトン系ポリウ
レタン樹脂などが存在するが、耐水性を考慮すると、こ
の中では特に、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、及び
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂などが好ましく使
用できる。上記ポリウレタン系樹脂は、カレンダー成
型、T−ダイ押出成型、インフレーション成型、及び溶
剤系樹脂のコーティング、水系樹脂のコーティングな
ど、公知の成型法によってフィルム、またはシートを製
造することができる。
【0031】上記の熱可塑性樹脂による繊維布帛の被
覆、すなわちフィルム、及びシートの厚さは、0.05
〜2.0mm(フィルムとフィルムの積層を含む)、特に
0.1〜1.0mmであることが好ましい。フィルムの厚
さが0.05未満であると得られる不織布複合体の突起
物貫通防止性が不十分となるだけでなく、接合部の加熱
融着性が満足に得られないことがある。また、シートの
厚さが2.0mmを超えると、得られる遮水シート用被覆
保護材が剛直となり、遮水シート面への追従施工が困難
となることがある。本発明において、熱融着性補強体
は、繊維布帛の両面に熱可塑性樹脂被覆されているもの
を基本構造とするため、繊維布帛の被覆には少くとも2
層のフィルムまたはシートを必要とする。また、繊維布
帛を2層使用する場合には、少なくとも3層のフィルム
またはシートを必要とする。これら各層のフィルムまた
はシートは、各々同一の上記熱可塑性樹脂によって構成
されていることが好ましいが、必要に応じて、それぞれ
が異なる熱可塑性樹脂によって構成されていても良い。
また、上記熱可塑性樹脂には、必要に応じて、有機系顔
料、無機系顔料、滑剤、難燃剤、防カビ剤、発泡剤、帯
電防止剤、界面活性剤、架橋剤、硬化剤、フィラー、紫
外線吸収剤、酸化防止剤など公知の添加剤を使用でき
る。
【0032】また、上記これらの熱可塑性樹脂の着色
は、公知の有機系顔料、及び無機系顔料によって任意に
着色することができる。これらは例えば、アゾ系顔料、
フタロシアニン系顔料、染付けレーキ顔料、アントラキ
ノン系顔料類、チオインジゴ系顔料、ペリノン系顔料、
ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系
顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料な
ど、その他ニトロソ顔料、アリザリンレーキ顔料、金属
錯塩アゾメチン顔料、アニリン系顔料などの有機系顔
料、また、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、
酸化鉄、酸化鉛、酸化クロム、酸化ジルコニウム、スピ
ネル型構造酸化物、ルチル型構造酸化物などの金属酸化
物、硫化亜鉛と硫酸バリウムの複合物(リトポン)、硫
化カルシウム、硫化亜鉛などの金属硫化物、硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウム、硫酸鉛などの金属硫酸化物、炭酸
バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸鉛
と水酸化鉛の複合物(鉛白)などの金属炭酸化物、水酸
化マグネシウム、水酸化アルミニウム(アルミナホワイ
ト)、水酸化アルミニウムと硫酸カルシウムの複合物
(サチン白)、水酸化アルミニウムと硫酸バリウムの複
合物(グロスホワイト)などの金属水酸化物、クロム酸
鉛(黄鉛)、クロム酸バリウムなどのクロム酸金属塩、
カーボンブラック、アルミニウム粉末などの無機系顔料
が例示できる。本発明の遮水シート被覆保護材として
は、土木工事用に施工される材料であるため、土木造成
地の景観を損なわない様、黒、濃緑、濃紺、濃茶、濃灰
などのアースカラー、及び白などの目立たない色相が特
に好ましい。
【0033】また、繊維布帛に対する熱可塑性樹脂の被
覆は、熱可塑性樹脂溶液を用いたコーティング法、また
はディッピング法などによっても形成することができ、
熱可塑性樹脂溶液としては、上記熱可塑性樹脂を有機系
溶媒、または可塑剤と相溶したもの、及び水系溶媒に微
粒子分散させた樹脂(エマルジョン、ディスパージョ
ン)が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂溶液を繊維布
帛の片面、または両面に塗工した後、熱可塑性樹脂溶液
に含有される有機溶剤や水などの溶媒成分を乾燥除去す
ることによって、それぞれ熱可塑性樹脂被覆を形成する
ものである。有機系溶媒としては、イソプロパノール、
n−ブタノールなどのアルコール系溶媒、トルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタ
ンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチ
ルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素系溶媒、メチル
エチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロ
リドンなどのアミド系溶媒、及び酢酸エチル、酢酸ブチ
ルなどのエステル系溶媒、その他テトラヒドロフランな
ど、及びこれら溶媒の混合物である。熱可塑性樹脂溶液
は、これらの有機系溶媒中に、上記熱可塑性樹脂を固形
分濃度で5〜40質量%相溶化させて用いることが好ま
しい。
【0034】また、水系熱可塑性樹脂としては、上記熱
可塑性樹脂を水系で乳化重合、懸濁重合して得られたエ
マルジョン、あるいは水系に強制分散させて得られたデ
ィスパージョン、さらに水系での液安定性と固形分含有
率を高めるために、アミノ基(第一アミン基)、イミノ
基(第二アミン基)、第三アミン基、第四アンモニウム
塩基、ヒドラジノ基などのカチオン性基、及び水酸基、
エーテル基、アミド基などのノニオン性基、または、カ
ルボキシル基、スルホン基、硫酸エステル基、リン酸エ
ステル基などのアニオン性基などの親水性基を主鎖また
は側鎖に導入した熱可塑性樹脂変性体などが挙げられ
る。特に親水性基を導入した熱可塑性樹脂に対しては、
イソシアネート系化合物、アジリジン系化合物、カルボ
ジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、エポキシ系
化合物、メラミン系化合物などの反応性化合物の添加に
よって熱可塑性樹脂に架橋点を付与し、これらの樹脂強
度、耐熱性、耐水性などの向上させることができる。上
記熱可塑性樹脂の中で特に水系樹脂に適したものは、で
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−
(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体樹脂、酢酸ビ
ニル−エチレン−バーサチック酸ビニル共重合体樹脂、
エチレン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体樹脂、エ
チレン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体樹脂のカル
ボキシル基を金属イオン(Zn++,Na+ )で中和した
アイオノマー樹脂、アクリル酸エステル−アクリル酸エ
ステル共重合体樹脂、アクリル酸エステル−スチレン共
重合体樹脂、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体
樹脂、ポリエステル共重合体樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂などである。これらの水系
樹脂の固形分含有量に限定はないが、樹脂固形分含有率
が20〜80質量%、特に30〜60質量%であるもの
が、コーティング、ディッピングなどの塗工液粘度の観
点で好ましい。
【0035】上記熱可塑性樹脂含有塗工液による繊維布
帛の被覆には、グラビアコート法、マイクログラビアコ
ート法、コンマコート法、ロールコート法、リバースロ
ールコート法、バーコート法、ナイフコート法、キスコ
ート法、フローコート法など公知のコーティング法によ
って、または公知のデッピング法によって繊維布帛の表
面に樹脂溶液を均一に塗工し、これを乾燥して樹脂被覆
することができる。この樹脂被覆層の厚さに特に制限は
ないが、上記塗工方法のいずれか、もしくは、組み合わ
せなどによって、被覆樹脂の固形分付着量が、50〜5
00g/m2 、特に100〜350g/m2 に形成され
ることが好ましい。固形分付着量が、50g/m2 未満
であると得られる不織布複合体の突起物貫通防止性が不
十分となるだけでなく、接合部の加熱融着性が満足に得
られないことがある。また、シートの固形分付着量が5
00g/m2 を超えるものは、塗工工程が多く、製造が
非効率的であると同時に、得られる不織布複合体が重く
なり、取り扱いが困難となることがある。熱可塑性樹脂
溶液による繊維布帛の熱可塑性樹脂被覆に用いられる繊
維布帛としては、目合い空隙率0〜5%の編織物が適し
ている。これら樹脂被覆は、各々同一の上記熱可塑性樹
脂によって構成されていることが好ましいが、必要に応
じて、それぞれが異なる熱可塑性樹脂によって構成され
ていても良い。また、樹脂被覆層には、必要に応じて、
有機系顔料、無機系顔料、難燃剤、防カビ剤、発泡剤、
帯電防止剤、界面活性剤、架橋剤、硬化剤、フィラー、
紫外線吸収剤、酸化防止剤など公知の顔料、及び添加剤
を使用できる。
【0036】本発明において熱融着性補強体には、熱融
着性補強体の耐候性と熱酸化劣化防止性を向上させるた
めにビタミンE化合物とヒンダードアミン系化合物を含
有することが好ましい。配合量は、前記熱可塑性樹脂1
00質量部に対してビタミンE化合物を0.01〜0.
50質量部、好ましくは0.03〜0.20質量部配合
であり、同時に前記熱可塑性系樹脂100質量部に対し
てヒンダードアミン系化合物を0.01〜0.50質量
部、好ましくは0.03〜0.20質量部である。ビタ
ミンE化合物、及びヒンダードアミン系化合物の配合量
が0.01質量部未満では得られる不織布複合体の耐候
性と熱酸化劣化防止性が不十分となり、また、0.50
質量部を越えて配合量を大きくしても耐候性と熱酸化劣
化防止性をさらに向上させることはできず、返ってブリ
ードアウトやブルーミングなどのトラブルを引き起こす
ことがあり好ましくない。これらの化合物を処方するこ
とによって廃棄物処理場に敷設される遮水シート被覆保
護材の地上露出部分の耐候性と熱酸化劣化防止性を十分
なものとすることができる。ビタミンE化合物としては
具体的に、3,4−ジヒドロ−2,5,7,8−テトラ
メチル−2−(4,8,12−トリメチルトリデシル)
−2H−ベンゾピラン−6−オール、及びその誘導体が
挙げられる。
【0037】また、熱劣化防止用ヒンダードアミン系化
合物としては具体的に、ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケー
ト、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−
1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステ
ル、1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオク
タンの反応生成物、ビス(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)[〔3,5−ビス(1,1−
ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル]
ブチルマロネート、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ
−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタ
ノールの縮合物、N,N’N''、N''' −テトラキス
[4,6−ビス〔ブチル(N−メチル−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ〕トリア
ジン−2−イル]−4,7−ジアザデカン−1,10−
ジアミン、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ
−3,20−ジアザジスピロ[5.1.11.2]−ヘ
ネイコサン−21−オン、2,2,4,4−テトラメチ
ル−21−オキソ−7−オキサ−3,20−ジアザジス
ピロ[5.1.11.2]−ヘネイコサン−20−プロ
パン酸ドデシルエステル/テトラデシルエステル、2,
2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,10−ジ
アザ−20(2,3−エポキシプロピル)ジスピロ
[5.1.11.2]−ヘネイコサン−21−オンの重
縮合物、プロパンジオン酸[(4−メトキシフェニル)
−メチレン]−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペラジニル)エステル、1,3−ベンゼンジ
カルボキシアミド−N,N’−ビス(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペラジニル)、ポリ[〔6−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,
3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキ
サメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)イミノ〕]、ジブチルアミン・1,3,5−
トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジア
ミン・N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)ブチルアミンの重縮合物などが挙げられる。こ
れらのヒンダードアミン系化合物は2種以上を併用して
もよく、また、さらにベンゾフェノン系、ベンゾトリア
ゾール系、サリチル酸系及び、アニリド系の紫外線吸収
剤、ヒンダードフェノール系、アミン系、及びフォスフ
ァイト系の酸化防止剤、その他シート成型時の加工性と
外観を向上させる目的でリン酸エステル系、脂肪族アミ
ド系、モンタン酸系の滑剤などを、前記熱可塑性樹脂1
00質量部に対して0.02〜0.5質量部程度配合し
併用することができる。
【0038】本発明の遮水シート用被覆保護材は不織布
基材と熱融着性補強体との積層によって得ることがで
き、積層は不織布基材に熱融着性補強体を熱圧着して行
うことができる。また、不織布基材と熱融着性補強体間
に接着剤を介在して積層を行ってもよいが、不織布基材
の表面にはウエブ繊維が絡み合った状態で露出している
ため、このウエブ繊維をアンカー(投錨)として熱融着
性補強体を熱圧着するだけで十分な接着強力を得ること
ができる。また、不織布複合体は、不織布基材の表面に
熱可塑性樹脂層を形成した中間品(熱可塑性樹脂層面)
と、繊維布帛の片面に熱可塑性樹脂層を形成した中間品
(繊維布帛面)とを、互に積層しても同一の不織布複合
体を得ることが可能である。
【0039】本発明の遮水シート用被覆保護材におい
て、その長手方向側端部の、少なくとも片方の、好まし
くは5〜50cm幅が、不織布基材から伸び出した熱融着
性補強体部分のみで構成されていることを必要とする
が、特に長手方向側端部の左右両方が熱融着性補強体の
伸びだし部分により構成されているものが加熱融着接合
の作業性の観点から好ましい。すなわち、本発明の被覆
保護材の接続方法は、下記方法(1)〜(6)を包含す
る。 (1).被覆保護材同士の接続において、長手方向側端
部の左右に伸び出して設けられた熱融着性補強体だけで
構成されている伸びだし部分を、互いの接合部として重
ね合わせて加熱融着することによって広面積連続体化す
る施工方法(図7,8)。 (2).前記長手方向側端部の左右に伸び出して設けら
れた伸び出し部分を有する被覆保護材同士の接合におい
て、A).片方の被覆保護材が前記熱融着性補強体と伸
びだし部分を不織布基材の両面に有するもので、B).
もう片方の被覆保護材が前記熱融着性補強体と伸びだし
部分を不織布基材の片面だけに有するものであり、Bの
熱融着性補強体を、Aの2枚の伸びだし熱融着性補強体
間に挿入して重ね合わせ、加熱融着によってA−B−A
−Bを交互に接合して広面積連続体化する施工方法(図
9)。 (3).長手方向側端部の片方のみに前記熱融着性補強
体が設けられた被覆保護材同士の接続において、熱融着
性補強体による伸びだし部分と、熱融着性補強体による
伸びだし部分を有さない側端部を接合部として、重ね合
わせて加熱融着することによって広面積連続体化する施
工方法(図10)。 (4).前記被覆保護材が前記熱融着性補強体を不織布
基材の両面に有し、長手方向側端部に伸び出した熱融着
性補強体により構成されている伸びだし部分が、不織布
基材の上下両側端部に設けられた被覆保護材同士の接続
において、この伸びだし部分を互いの接合部として、重
ね合わせて加熱融着によって広面積連続体化する方法
(図11)。 (5).前記被覆保護材が前記熱融着性補強体を不織布
基材の両面に有し、長手方向側端部に伸び出した熱融着
性補強体により構成されている伸びだし部分が、両面と
も上下片側のみに左右異方向に設けられた被覆保護材同
士の接続において、この伸びだし部分を互いの接合部と
して、重ね合わせて加熱融着によって広面積連続体化す
る方法(図12)。 (6).前記被覆保護材が前記熱融着性補強体を不織布
基材の両面に有し、長手方向側端部に伸び出した熱融着
性補強体により構成されている伸びだし部分が、両面と
も片側のみに同方向で設けられ、もう一方の長手方向側
端部には、伸び出し部分を全く有さない被覆保護材同士
の接続において、2枚の伸びだし熱融着性補強体間に、
伸び出し部分を全く有さない被覆保護材を挿入して、重
ね合わせ、加熱融着によって接合を行い、広面積連続体
化する施工方法(図13)。 また、上記被覆保護材を、上記方法(1)〜(6)とは
異なる組み合わせで施工することもできる。このような
被覆保護材の製造は、熱融着性補強体の積層幅を不織布
基材の幅よりも余裕を持って大きく設定することによっ
て可能になり、積層後に余分な熱融着性補強体部分を耳
落としすることによって設計幅を確保することができ
る。本発明の遮水シート用被覆保護材同士の加熱融着接
合は、この長手方向側端部(熱融着性補強体による伸び
だし部分で構成されている)を介して容易に行うことが
でき、特に熱融着性補強体による伸びだし部分同士の重
ね合わせ接合を用いることが接合部の強度の観点からも
好ましい。
【0040】図7において、2枚の遮水シート用被覆保
護材1A及1Bは互に同一のものであり、2枚の被覆保
護材1Aと1Bの端縁部を連結するために、被覆保護材
1Aの、不織布基材2Aの1側縁部をこえて外側に伸び
出している熱融着性補強体3Aの伸び出し部分8Aの熱
可塑性樹脂層5Aと、被覆保護材1Bの不織布基材2B
の1側縁部をこえて外側に伸び出ている熱融着性補強体
3Bの伸び出し部分8Bの熱可塑性樹脂層6Baとが重
ね合わせて接合されており、この接合部に熱融着面11
が形成されている。図7において、被覆保護材1A及び
1Bはともに、不織布基材2A,2Bの片面のみに熱融
着性補強体3A,3Bが積層接着されており、図7に示
された両者の連結体において、この連結体の上面は熱融
着性補強体3A,3Bにより形成されている。
【0041】図8において2枚の被覆保護材1A,1B
は互に同一のものであり、図7のものと同一の構成を有
しているが、被覆保護材1Aの、不織布基材2Aに直接
接着されている熱可塑性樹脂層5Aが、被覆保護材1B
の、熱融着性補強材3Bの最外層をなす熱可塑性樹脂層
5Bと熱融着して、熱融着面11を形成している。この
ため図8の連結体の上面の左半分は熱可塑性樹脂層6A
により形成されているが、その右半分は、不織布基材2
Bにより形成されている。
【0042】図9において遮水シート用被覆保護材1A
と1Bは互に異なるものであり、遮水シート用被覆保護
材1Aは、不織布基材2Aと、その表裏両面を被覆する
熱融着性補強体3A,3Aaにより形成され、両補強体
3A,3Aaはともに伸び出し部8A,8Aaを形成し
ている。一方、遮水シート用被覆保護材1Bにおいて、
不織布基材2Bの片面のみに熱融着性補強体3Bが形成
されており、この熱融着性補強体3Bの伸び出し部分8
Bが、被覆保護材1Aの熱融着性補強体3A,3Aaの
伸び出し部分8A,8Aaの間に挿入され、互に対向す
る熱可塑性樹脂層5Aと6Bと、及び5Bと6Aaとが
熱融着され、熱融着面11,11aが形成されている。
この連結体においては、図9において、その上面が熱可
塑性樹脂層6A及び6Bによって形成されているが、そ
の下面は、その左半分が熱可塑性樹脂層5Aaにより形
成され、その右半分が不織布基材2Bにより形成されて
いる。
【0043】図10においては、遮水シート用被覆保護
材1A及び1Bが互に同一のものであり、ともに、不織
布基材2A,2Bとその片面に形成された熱融着性補強
体3A,3Bにより構成され、但し、図10において左
側の被覆保護材1Aの右縁端には熱融着性補強体3Aの
伸び出し部がなく、右側の被覆保護材1Bの左縁端に
は、熱融着性補強体3Bの伸び出し部8Bが形成されて
いる。図10において、左側の被覆保護材1Aの右縁端
部の熱融着性補強体3Aの上面をなす熱可塑性樹脂層6
Aと、右側の被覆保護材1Bの熱融着性補強体3Bの左
側縁伸び出し部8Bの下面をなす熱可塑性樹脂層5Bと
が熱融着され、熱融着面11を形成している。
【0044】図11において、左側及び右側被覆保護材
1A,1Bは互に同一のものであり、不織布基材2A,
2Bの両面上に形成された熱融着性補強体3A,3A
a,3B,3Baを有し、これらはいずれも伸び出し部
分8A,8Aa,8B,8Baを有している。図11に
おいて左側被覆保護材1Aの伸び出し部分8Aaが右側
被覆保護材1Bの伸び出し部分8B,8Baの間に挿入
され、かつ右側被覆保護材1Bの伸び出し部分8Bが左
側被覆保護材1Aの伸び出し部分8A,8Abの間に挿
入され、互に対向する熱可塑性樹脂層5A/6B,5B
/6Aa,6Aa/5Ba間において熱融着し、熱融着
面11,11a,11bを形成する。この接着方式にお
いては、連結体の上下面ともに熱可塑性樹脂層により形
成される。
【0045】図12において、左側及び右側の被覆保護
材1A,1Bはともに同一のものであり、図11に示さ
れたものと同様の積層構造を有するが、それぞれ、熱融
着性補強体の一方、3A,3Baのみが伸び出し部分8
A,8Baを有し、この伸び出し部分が重ね合わされ、
熱可塑性樹脂層5A,5Baにおいて熱融着され、熱融
着面11が形成されている。この連結体の上下面ともに
熱可塑性樹脂により形成されている。
【0046】図13において、左側及び右側の被覆保護
材1A,1Bは、互いに同一のものであり、被覆保護材
1A,1Bはともに、不織布基材2A,2Bの両面上に
形成された熱融着性補強体3A,3Aa,3B,3Bb
を有し、被覆保護材1Aには伸びだし部分8A,8Aa
を有している。図13において右側被覆保護材1Bの全
体(表裏とも伸びだし部分を有さない)が、左側被覆保
護材1Aの伸びだし部分8A,8Aaの間に挿入され
て、互いに対向する熱可塑性樹脂層、5A/6B、6B
b/5Aa間において熱融着し、熱融着面11A,11
Aaを形成する。この接着方式においては、連結体の上
下面ともに熱可塑性樹脂層により形成される。
【0047】本発明の遮水シート用被覆保護材の加熱融
着(接合)方法には、ヒーターの電気制御によって、1
00〜800℃に無段階設定可能な熱風融着機を用い、
シートの長手方向側端部重ね合わせ部の隙間にノズルを
通じて熱風を吹き込み、熱融着性補強体部分の表面を瞬
時に溶融状態におき、直後シートの重ね合わせ部分を圧
着して加熱融着接着を行うホットエアーウエルディング
法、あるいはヒーター内蔵加熱された金型(熱コテ)を
用いて、同様にシートの長手方向側端部重ね合わせ部を
圧着して加熱融着するホットウエッジウエルディング法
(シングルウエッジ法、ダブルウエッジ法)、さらには
熱風融着機を用いてシートの長手方向側端部重ね合わせ
部を仮接合し、後からこのシール部の周りに熱融着性補
強体と同一の熱可塑性樹脂を溶かして塗り固める押出し
ウエルディング法が挙げられる。これらの加熱融着工法
は何れも自走式融着機を使用すれば連続的に行うことが
可能である。また、特にホットウェッジ法においてはダ
ブルウエッジ法(2点止め)の熱コテを用いることが好
ましい。これは加熱融着部の強度補強要因となる、融着
部の端部に圧出する溶融樹脂溜の数がシングルウエッジ
法に較べて有利なためである。これらの加熱融着作業の
条件は、本発明に用いる熱融着性補強体の種類と厚みに
よって異なるが、熱コテ温度が180〜500℃、熱融
着機の走行速度は1.0〜5.0m/min である。ま
た、本発明の遮水シート用被覆保護材の施工には高周波
ウエルダー、または超音波ウエルダーなどの融着方法に
よっても実施可能である。
【0048】
【実施例】本発明を実施例、及び比較例を挙げてさらに
具体的に説明するが、本発明はこれらの例の範囲に限定
されるものではない。下記実施例、及び比較例において
本発明の遮水シート用被覆保護材の加熱融着性、接合部
強度、突起物貫通防止性、耐候性などの評価方法は以下
の通りである。
【0049】(1)加熱融着性 ライスター社製自走式熱風融着機(バリアント型)を使
用して、ヒーター温度400〜500℃、(実施例の熱
融着性補強体に用いた熱可塑性樹脂の種類によってヒー
ター温度を条件変更した)融着速度5m/min の条件
で、被覆保護材の長手方向側端部10cm幅を互いに重ね
合わせ接合部とし、8cmラップ幅の加熱融着接合を行っ
た。 ○:隙間がなく融着(接合部強度と遮水性能が良好と判
断) △:部分的に隙間がある(接合部強度と遮水性能に劣る
と判断) ×:融着しない
【0050】(2)接合部強度 i)接合部剪断強度、伸度 上記(1)で加熱融着した接合部から、幅方向にラップ
幅8cmを含む幅3cm×長さ30cmの試験片を採取し、そ
の引張強度、及び伸度をJIS L1096試験法に準
拠して測定した。引張強度は東洋精機製作所(株)製の
万能引張試験機(ストログラフV10)を使用し、標線
間隔200mm、引張強度200mm/minの条件とした。
【0051】ii)接合部剥離強度 上記(1)で加熱融着した試料の接合部から、幅方向に
ラップ幅8cmを含む幅2.54cm×長さ20cmの試験片
を採取し、その剥離強度をJIS L1096試験法に
準拠して測定した。剥離強度は東洋精機製作所(株)製
の万能引張試験機(ストログラフV10)を使用し、引
張強度50mm/min の条件とした。
【0052】(3)突起物貫通防止性 被覆保護材片をφ300mmの金属製円形枠に緊張状態で
装着し固定したものを高さ20cmの位置に水平に置き、
不織布複合体を装着した金属製円形枠の中央部に突起物
が自由落下する機能を有する装置を用いて被覆保護材の
突起物貫通防止性を評価した。突起物は先端が90°の
円錐とφ50mm×長さ50mmの円柱を組み合わせたスチ
ール製の立体を有し、この立体がφ12mm×長さ120
cmのスチール製のロッドが取り付けられた、質量3.7
5kgの槍状のものである。この突起物の先端部と被覆保
護材を装着した金属製円形枠の中央部とを結ぶ距離を落
下距離として、50cm,80cm,100cmの高さからの
落下貫通試験を行った。また、表裏のある被覆保護材に
関しては、その両面について落下貫通試験を行った。 ○:貫通しない(不織布複合体に穴が開いていない) △:貫通しない(不織布複合体に穴が開いている) ×:貫通する
【0053】(4)耐候性 長手方向側端部(熱融着性補強体のみで構成される部
分)から採取した幅50mm×長さ150mmの短冊片をサ
ンシャインカーボンウエザーメーター耐候促進試験(J
IS L0842)1000時間前処理し、この短冊片
の繰返し屈曲疲労耐久性をJIS K6301に規定の
屈曲試験3000回を行い、短冊片の表面状態を観察し
下記判定基準により、熱融着性補強体の耐候性(屈曲疲
労強さ)を評価した。繰返し屈曲疲労強さを評価する試
験機にはデマッチャ・フレキシング・テスター((株)
安田精機製作所製)を使用した。また試験機に装着する
短冊片は、幅50mm×長さ150mmとし、幅の中心25
mmから左右2つ折りに重ね合わせた幅25mm×長さ15
0mmである。 ○:熱融着性補強体に異常がない状態。 △:熱融着性補強体の熱可塑性樹脂層に軽度の亀裂発生
を認める〜熱可塑性樹脂層が繊維布帛から部分的に脱落
している状態。 ×:熱融着性補強体の熱可塑性樹脂層に重度の亀裂(穴
あき)の発生を認める状態〜熱可塑性樹脂層が繊維布帛
から大きく剥がれて脱落している状態。
【0054】[実施例1]555dtex、フィラメント数
96本のポリエステル繊維マルチフィラメント糸条を経
糸、及び緯糸として平織製織したポリエステル繊維布帛
(経糸20本/2.54cm×緯糸19本/2.54:質
量95g/m2 )を基材として用いた。また下記配合組
成のポリ塩化ビニル樹脂コンパウンドをバンバリーミキ
サーで混練後、165℃の熱条件でのカレンダー圧延成
型により、厚さ0.18mmのグレー色のポリ塩化ビニル
樹脂フィルムを作製した。次に熱ロール条件160℃の
ラミネーターを用いて、前記繊維布帛の両面上に、上記
ポリ塩化ビニル樹脂フィルムをブリッヂ熱圧着法(繊維
布帛の目合い空隙部を介在して表裏の熱可塑性樹脂を部
分結着させる方法)で積層し、得られた幅206cm、厚
さ0.48mm、質量553g/m2 の積層体を熱融着性
補強体として用いた。次に、この熱融着性補強体をポリ
エステル繊維ウエブによって製造された目付け量400
g/m2 のフェルトの片面の全面上に、直接熱圧着(熱
ロール条件170℃のラミネーター使用)して積層し、
質量953g/m2 の被覆保護材を作製した。前記フェ
ルトの幅は180cmであり、得られた被覆保護材は長手
方向の左右側端部にそれぞれ約13cm幅の熱融着性補強
体だけで構成された側端伸び出し部分を有するものであ
った。側端伸び出し部分の余分幅をスリット除去し、最
終的に製品幅200cm(うち不織布基材幅180cm)、
長手方向の左右側端部にそれぞれ10cm幅の熱融着性補
強体だけで構成された側端伸び出し部分を有する被覆保
護材(図1)を得た。この被覆保護材を図7に示された
接合方式により接合した。 <ポリ塩化ビニル樹脂配合組成>* ストレート塩化ビニル樹脂/商標:ZEST1000S(新第一塩ビ(株)) 100質量部* 高分子可塑剤/商標:エルバロイ742(三井デュポン・ポリケミカル(株)) :エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素3元共重合体 35質量部* アジピン酸ポリエステル/商標:アデカサイザーPN−446 (旭電化工業(株)) 35質量部* エポキシ化大豆油/商標:アデカサイザーO−130P(旭電化工業(株)) 4質量部* Ba−Zn系安定剤/商品名:KV−400B(共同薬品(株)) 2質量部* HA光安定剤/商標:チヌビン144:※1 ヒンダードアミン系 (Ciba社) 0.2質量部* 酸化防止剤/商標:イルガノックスE201:※2 ビタミンE系 (Ciba社) 0.2質量部* 加工顔料/商品名9050シロ:ルチル型チタン70質量%含有 (日弘ビックス(株)) 4質量部* 加工顔料/商品名5078クロ:カーボンブラック35質量%含有 (日弘ビックス(株)) 1.5質量部 〔註〕 ※1 :チヌビン144=ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ ジル)[〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル 〕メチル]ブチルマロネート ※2 :イルガノックスE201=3,4−ジヒドロ−2,5,7,8−テトラメ チル−2−(4,8,12−トリメチルトリデシル)−2H−ベンゾピラン−6 −オール
【0055】[実施例2]実施例1と同一の熱融着性補
強体と、不織布基材(ポリエステル製フェルト)を用い
た。但し、熱融着性補強体に関しては、色相をグレーか
らダークグリーンに変更した。また、実施例1と同様に
して熱融着性補強体と不織布基材とを積層し、質量94
3g/m2 の被覆保護材を得た。但し、被覆保護材は長
手方向の右側端部だけに約26cm幅の熱融着性補強体の
みで構成された側端伸び出し部分を有するものである。
側端部の余分幅をスリット除去し、最終的に製品幅19
0cm(うち不織布幅180cm)、長手方向の右側端部だ
けに10cm幅の熱融着性補強体のみで構成された側端伸
び出し部分を有する被覆保護材(図2)を得た。この被
覆保護材を図10に示す方式により接合した。 <ポリ塩化ビニル樹脂配合組成>* ストレート塩化ビニル樹脂/商標:ZEST1000S(新第一塩ビ(株)) 100質量部* 高分子可塑剤/商標:エルバロイ742(三井デュポン・ポリケミカル(株)) :エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素3元共重合体 35質量部* アジピン酸ポリエステル/商標:アデカサイザーPN−446 (旭電化工業(株)) 35質量部* エポキシ化大豆油/商標:アデカサイザーO−130P(旭電化工業(株)) 4質量部* Ba−Zn系安定剤/商品名:KV−400B(共同薬品(株)) 2質量部* HA光安定剤/商標:チヌビン144:※ヒンダードアミン系(Ciba社) 0.2質量部* 酸化防止剤/商標:イルガノックスE201:※ビタミンE系(Ciba社) 0.2質量部* 加工顔料/商品名9411グリーン:フタロシアニン40質量%含有 (日弘ビックス(株)) 4質量部* 加工顔料/商品名9050シロ:ルチル型酸化チタン70質量%含有 (日弘ビックス(株)) 1質量部* 加工顔料/商品名5078クロ:カーボンブラック35質量%含有 (日弘ビックス(株)) 0.7質量部
【0056】[実施例3]下記配合組成のポリウレタン
樹脂コンパウンドをバンバリーミキサーで混練後、16
5℃の熱条件でのカレンダー圧延成型により、厚さ0.
18mmのブラウン色のポリウレタン樹脂フィルムを作製
した。次に熱ロール条件160℃のラミネーターを用い
て、実施例1と同一の平織ポリエステル繊維布帛の両面
に、上記ポリウレタン樹脂フィルムをブリッヂ熱圧着法
で積層し、得られた幅206cm、厚さ0.48mm、質量
518g/m2 の積層基材を熱融着性補強体とした。次
に、この熱融着性補強体をアラミド繊維(p−フェニレ
ン−3,4オキシジフェニレンテレフタルアミド共重合
体)ウエブによって製造された目付け量400g/m 2
のフェルトの両面全面に直接熱圧着(熱ロール条件16
5℃のラミネーター使用)して積層し、質量1436g
/m2 の被覆保護材を得た。用いたフェルトの幅は18
0cmであり、得られた被覆保護材は長手方向の左右側端
部の表裏4ヶ所にそれぞれ約13cm幅の熱融着性補強体
だけで構成された側端伸び出し部分を有するものであ
る。この側端部伸び出し部分の余分幅をスリット除去
し、最終的に製品幅200cm(うち不織布幅180c
m)、長手方向の左右側端部の表裏4ヶ所にそれぞれ1
0cm幅の熱融着性補強体だけで構成された側端伸び出し
部分を有する被覆保護材(図3)を得た。この被覆保護
材を図11に示されているように接合した。 <ポリウレタン樹脂(ポリエーテル系)配合組成>* ポリウレタン樹脂/商標:エステン54640:硬度85A (協和発酵工業(株)) 100質量部* 滑剤/商標:Licowax E:モンタン酸エステル (Clariant社) 0.5質量部* HA光安定剤/商標:チヌビン144:※ヒンダードアミン系(Ciba社) 0.2質量部* 酸化防止剤/商標:イルガノックスE201:※ビタミンE系(Ciba社) 0.2質量部* 加工顔料/商品名9502ブラウン:弁柄60質量%含有 (日弘ビックス(株)) 4質量部* 加工顔料/商品名9050シロ:ルチル型酸化チタン70質量%含有 (日弘ビックス(株)) 0.5質量部* 加工顔料/商品名5078クロ:カーボンブラック35質量%含有 (日弘ビックス(株)) 0.2質量部
【0057】[実施例4]下記配合組成のポリエステル
樹脂コンパウンドをバンバリーミキサーで混練後、17
0℃の熱条件でのカレンダー圧延成型により、厚さ0.
18mmのダークブルー色のポリエステル樹脂フィルムを
得た。次に熱ロール条件165℃のラミネーターを用い
て、実施例1と同一の平織ポリエステル繊維布帛の両面
に、上記ポリエステル樹脂フィルムをブリッヂ熱圧着法
で積層し、得られた、幅206cm、厚さ0.48mm、質
量536g/m2 の積層基材を熱融着性補強体とした。
次に、この熱融着性補強体を、アラミド繊維ウエブによ
って製造された目付け量400g/m2 の実施例3と同
一フェルトの両面全面に直接熱圧着(熱ロール条件16
5℃のラミネーター使用)して積層し、質量1472g
/m2 の被覆保護材を得た。用いたフェルトの幅は18
0cmであり、得られた被覆保護材は長手方向の右側端部
に1ヶ所、その反対面の長手方向の左側端部に1ヶ所
の、表裏2ヶ所にそれぞれ約13cm幅の熱融着性補強体
だけで構成された側端伸び出し部分を有するものであ
る。この側端伸び出し部分の余分幅をスリット除去し、
最終的に製品幅200cm(うち不織布幅180cm)、長
手方向の右側端部に1ヶ所、その反対面の長手方向の左
側端部に1ヶ所の、表裏2ヶ所にそれぞれ10cm幅の熱
融着性補強体だけで構成された側端伸び出し部分を有す
る被覆保護材(図5)を得た。この被覆保護材を図12
に示すように接合した。 <ポリエステル(ポリエーテル−エステル系)樹脂配合組成>* ポリエステル樹脂/商標:ハイトレル3548W(東レ・デュポン(株)) 100質量部* 滑剤/商標:Licowax E:モンタン酸エステル (Clariant社) 0.5質量部* HA光安定剤/商標:チヌビン144:※ヒンダードアミン系(Ciba社) 0.2質量部* 酸化防止剤/商標:イルガノックスE201:※ビタミンE系(Ciba社) 0.2質量部* 加工顔料/商品名9611ブルー:フタロシアニン30質量%含有 (日弘ビックス(株)) 4.6質量部* 加工顔料/商品名9050シロ:ルチル型酸化チタン70質量%含有 (日弘ビックス(株)) 0.4質量部* 加工顔料/商品名5078クロ:カーボンブラック35質量%含有 (日弘ビックス(株)) 0.3質量部
【0058】[実施例5]下記配合組成のポリエチレン
樹脂コンパウンドをバンバリーミキサーで混練後、13
5℃の熱条件でのカレンダー圧延成型により、厚さ0.
18mmのグレー色のポリエチレン樹脂フィルムを得た。
次に熱ロール条件130℃のラミネーターを用いて、1
133dtex,3mm幅のポリエチレン・テープ糸条を経
糸、及び緯糸として平織製織したポリエチレン繊維布帛
(経糸8.5本/2.54cm×緯糸8.5本/2.5
4:質量64g/m2 )の両面に、上記ポリエチレン樹
脂フィルムを熱圧着法(繊維布帛の表面と熱可塑性樹脂
を溶融結着させる方法)で積層し、得られた、幅206
cm、厚さ0.45mm、質量392g/m2 の積層基材を
熱融着性補強体とした。次に、この熱融着性補強体をポ
リエチレン繊維ウエブによって製造された目付け量40
0g/m2 のフェルトの片面全面に直接熱圧着(熱ロー
ル条件140℃のラミネーター使用)して積層し、質量
792g/m2 の被覆保護材を得た。用いたフェルトの
幅は180cmであり、得られた被覆保護材は長手方向の
左右側端部にそれぞれ約13cm幅の熱融着性補強体だけ
で構成された側端伸び出し部分を有するものであった。
側端伸び出し部分の余分幅をスリット除去し、最終的に
製品幅200cm(うち不織布幅180cm)、長手方向の
左右側端部にそれぞれ10cm幅の熱融着性補強体だけで
構成された側端部分を有する被覆保護材(図1)を得
た。この被覆保護材を図7又は8の方式で接合した。 <ポリエチレン樹脂(メタロセンPE)配合組成>* ポリエチレン樹脂/商標:ハーモレックスLL/NC524A:密度0.90 5:エチレン−α−オレフィン共重合体樹脂(日本ポリオレフィン(株)) 100質量部* 滑剤/商品名:LTP−2:リン酸エステル(川研ファインケミカル(株)) 0.5質量部* HA光安定剤/商標:チヌビン770:※3 ヒンダードアミン系 (Ciba社) 0.2質量部* 酸化防止剤/商標:イルガノックスE201:※ビタミンE系(Ciba社) 0.2質量部* 加工顔料/商標:ハイコンクマスター2060ホワイト:ルチル型酸化チタン 60質量%含有(大日精化工業(株)) 4.5質量部* 加工顔料/商標:ハイコンクマスター1717ブラック:カーボンブラック 10質量%含有(大日精化工業(株)) 3質量部 〔註〕 ※3 :ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート
【0059】[実施例6]下記配合組成のポリプロピレ
ン系樹脂コンパウンドをバンバリーミキサーで混練後、
170℃の熱条件でのカレンダー圧延成型により、厚さ
0.15mmのダークグリーン色のポリプロピレン系樹脂
フィルムを得た。次に熱ロール条件160℃のラミネー
ターを用いて、378dtex、フィラメント数62本のポ
リプロピレン繊維マルチフィラメント糸条を経糸、及び
緯糸として平織製織したポリプロピレン繊維布帛(経糸
18本/2.54cm×緯糸19本/2.54:質量57
g/m2 )を2層使用し、ポリプロピレン繊維布帛の両
面に、上記ポリプロピレン系樹脂フィルムをブリッヂ熱
圧着法で積層し、「PPフィルム/PP繊維布帛/PP
フィルム/PP繊維布帛/PPフィルム」構造の熱融着
性補強体を得た。得られた熱融着性補強体は、幅206
cm、厚さ0.66mm、質量530g/m2 であった。次
に、この熱融着性補強体をポリエチレン繊維ウエブによ
って製造された目付け量400g/m2 のフェルトの片
面全面に直接熱圧着(熱ロール条件160℃のラミネー
ター使用)して積層し、質量930g/m2 の被覆保護
材を得た。用いたフェルトの幅は180cmであり、得ら
れた被覆保護材は長手方向の左右側端部にそれぞれ約1
3cm幅の熱融着性補強体だけで構成された側端伸び出し
部分を有するものであった。側端伸び出し部分の余分幅
をスリット除去し、最終的に製品幅200cm(うち不織
布幅180cm)、長手方向の左右側端部にそれぞれ10
cm幅の熱融着性補強体だけで構成された側端伸び出し部
分を有する被覆保護材(図6)を得た。これを図7の方
式で接合した。 <ポリプロピレン系樹脂(PPアロイ樹脂)配合組成>* ポリプロピレン樹脂/商標:グランドポリプロF226D:ランダムPP: (グランドポリマー(株)) 65質量部* スチレン系樹脂/商標:ハイブラー7125(HVS−3):スチレン−水素 添加ビニルイソプレン−スチレン共重合樹脂:スチレン含有量20質量% ((株)クラレ) 35質量部* 滑剤/商品名:LTP−2:リン酸エステル(川研ファインケミカル(株)) 0.5質量部* HA光安定剤/商標:チヌビン144:※1 ヒンダードアミン系 (Ciba社) 0.2質量部* 酸化防止剤/商標:イルガノックスE201:※2 ビタミンE系 (Ciba社) 0.2質量部* 加工顔料/商標:ハイコンクマスター1560グリーン:シアニングリーン 20質量%含有(大日精化工業(株)) 4.2質量部* 加工顔料/商標:ハイコンクマスター2060ホワイト:ルチル型酸化チタン 60質量%含有(大日精化工業(株)) 0.6質量部* 加工顔料/商標:ハイコンクマスター1717ブラック:カーボンブラック 10質量%含有(大日精化工業(株)) 1.6質量部
【0060】[実施例7]熱ロール条件160℃のラミ
ネーターを用いて、555dtex、フィラメント数92本
の芳香族ポリアミド(アラミド)繊維マルチフィラメン
ト糸条を経糸、及び緯糸として平織製織したアラミド繊
維布帛(経糸19本/2.54cm×緯糸19本/2.5
4:質量110g/m2 :p−フェニレン−3,4オキ
シジフェニレンテレフタルアミド共重合体)の両面に、
実施例3と同一配合組成のポリウレタン樹脂フィルム
を、ブリッヂ熱圧着法で積層し、熱融着性補強体を作製
した。得られた熱融着性補強体は、幅206cm、厚さ
0.49mm、質量526g/m2であった。次に、この
熱融着性補強体をポリエステル(PET)繊維50質量
%とアラミド繊維50質量%の混用ウエブによって製造
された目付け量400g/m2 のフェルトの片面全面に
直接熱圧着(熱ロール条件160℃のラミネーター使
用)して積層し、質量926g/m2 の被覆保護材を得
た。用いたフェルトの幅は180cmであり、得られた被
覆保護材は長手方向の左右側端部にそれぞれ約13cm幅
の熱融着性補強体だけで構成された側端伸び出し部分を
有するものであった。側端部の余分幅をスリット除去
し、最終的に製品幅200cm(うち不織布幅180c
m)、長手方向の左右側端部にそれぞれ10cm幅の熱融
着性補強体だけで構成された側端伸び出し部分を有する
被覆保護材(図1)を得た。この被覆保護材を図7又は
8の方式により接合した。
【0061】[実施例8]回収PETボトルをマテリア
ルリサイクルして得られた20番手双糸(296dtex)
のポリエステル短繊維紡績糸条を経糸、及び緯糸として
平織製織したポリエステル繊維布帛(経糸52本/2.
54cm×緯糸48本/2.54:質量245g/m2
を基材として、下記組成からなるペースト塩化ビニル樹
脂組成物を溶剤で希釈したオルガノゾル浴中にディップ
(浸漬)し、樹脂含浸した繊維布帛の引き上げと同時に
マングルローラーでニップ(圧搾)し、繊維布帛に対し
て、145g/m2 のペースト塩化ビニル樹脂組成物を
繊維布帛の両面全面に均等に含浸付着させ、次いで14
0℃の熱風乾燥炉で1分間乾燥させた後、175℃の熱
風乾燥炉で1分間熱処理を行い、樹脂をゲル化させ、直
後180℃の熱ロール(押圧0.2Mpa)を通過させ、樹
脂被覆基材に熱プレスを施した。次に、この樹脂被覆基
材を再びペースト塩化ビニル樹脂組成物浴中にディップ
し、さらに樹脂を付着させた後、今度はドクターナイフ
で樹脂コーティングを行った。この基材を140℃の熱
風乾燥炉で1分間乾燥させた後、175℃の熱風乾燥炉
で1分間熱処理を行い、樹脂をゲル化させ、直後180
℃の熱ロール(押圧0.2Mpa)を通過させ、樹脂被覆基
材に熱プレスを施し、ペースト塩化ビニル樹脂組成物に
より表面被覆された、厚さ0.43mm、質量490g/
2 の熱融着性補強体を作製した。次に、この熱融着性
補強体を、回収PETボトルをマテリアルリサイクルし
て得られたポリエステル繊維ウエブによって製造された
目付け量400g/m2 のフェルトの片面全面に直接熱
圧着(熱ロール条件170℃のラミネーター使用)して
積層し、質量890g/m2 の被覆保護材を得た。用い
たフェルトの幅は180cmであり、得られた被覆保護材
は長手方向の左右側端部にそれぞれ約13cm幅の熱融着
性補強体だけで構成された側端伸び出し部分を有するも
のであった。側端部の余分幅をスリット除去し、最終的
に製品幅200cm(うち不織布幅180cm)、長手方向
の左右側端部にそれぞれ10cm幅の熱融着性補強体だけ
で構成された側端伸び出し部分を有する被覆保護材(図
1)を得た。この被覆保護材を図7又は8の方式により
接合した。 <ポリ塩化ビニル樹脂配合組成>* ペースト塩化ビニル樹脂/商標:ZEST−P21(新第一塩ビ(株)) 100質量部* 可塑剤/商標:サンソサイザーDUP:フタル酸ジウンデシル (新日本理化(株)) 40質量部* アジピン酸ポリエステル/商標:アデカサイザーPN−446 (旭電化工業(株)) 30質量部* エポキシ化大豆油/商標:アデカサイザーO−130P(旭電化工業(株)) 4質量部* Ba−Zn系安定剤/商品名:KV−400B(共同薬品(株)) 2質量部* 充填剤/商標:ライトンBS:炭酸カルシウム(備北粉化工業(株)) 10質量部* HA光安定剤/商標:チヌビン144:※ヒンダードアミン系(Ciba社) 0.2質量部* 酸化防止剤/商標:イルガノックスE201:※ビタミンE系(Ciba社) 0.2質量部* 加工顔料/商品名:HT44ブラック:カーボンブラック30質量%含有 (大日精化工業(株)) 2.5質量部* 希釈溶剤/トルエン 20質量部
【0062】[実施例9〜13]実施例1、または実施
例5、または実施例6、または実施例7、または実施例
8の被覆保護材を用いて、それぞれ実施例1と同様に接
合を行い、得られたそれぞれの実施例の遮水シート被覆
保護材の熱融着性補強体面側を外側に向けて(不織布基
材面を遮水シート面に向き合わせて)テスト施工した。
(接合方式:図7)
【0063】[実施例14〜18]実施例1、または実
施例5、または実施例6、または実施例7、または実施
例8の被覆保護材を用いて、それぞれ実施例1と同様に
接合を行い、それぞれの実施例の得られた遮水シート被
覆保護材の不織布基材面側を外側に向けて(熱融着性補
強体面を遮水シート面に向き合わせて)テスト施工し
た。(接合方式:図7)
【0064】[実施例19〜23]実施例1、または実
施例5、または実施例6、または実施例7、または実施
例8の被覆保護材を用いて、それぞれ不織布基材面と熱
融着性補強体面とを交互に外側に反転させて接合を行っ
た。(接合方式:図8)
【0065】[実施例24]実施例3の被覆保護材と実
施例7の被覆保護材とを交互に接合した。(接合方式:
図9)
【0066】
【表1】
【0067】[実施例1〜24の効果の説明]表1に示
すように実施例1〜8で得られた遮水シート被覆保護材
は、何れも突起物貫通防止性に優れ、遮水シートの被覆
保護材に適したものであった。特に本発明の遮水シート
被覆保護材においては、実施例1〜8の遮水シート被覆
保護材がそうであるように、それぞれの遮水シート被覆
保護材は、その構成上の特徴として、長手方向側端部の
少なくとも片方以上の特定幅が遮水シート被覆保護材同
士の接合部として、熱可塑性樹脂で被覆した繊維布帛を
含む多層構造からなる熱融着性補強体のみで構成されて
いるものであるため、本発明の遮水シート被覆保護材の
接合作業は極めて容易であると同時に、接合部強度と寸
法安定性(伸度100%以内)に優れているものであ
る。また、さらに、この接合部を形成する熱融着性補強
体は耐候性にも優れて、強度劣化の不安の少ないもので
あるため、遮水シートの被覆保護材として長期間使用可
能なものである。また、本発明の遮水シート被覆保護材
は、構成の変化種同士の組み合わせも可能で、例えば、
1).不織布基材の片面に熱融着性補強体を積層し、
i).その長手方向側端部の片側の特定幅だけが、熱融
着性補強体のみで構成されるもの、ii).その長手方向
側端部の両側の特定幅が、熱融着性補強体のみで構成さ
れるものであり、また、2).不織布基材の両面に熱融
着性補強体を積層し、iii).その長手方向側端部の片側
の特定幅だけが、熱融着性補強体のみで構成されるも
の、iv).その長手方向側端部の両側の特定幅が、熱融
着性補強体のみで構成されるものなど、i)〜iv)の遮
水シート被覆保護材などの変化種同士の組み合わせであ
る。これらの接合例の一部を実施例9〜24に示した。
【0068】[比較例1]実施例1の被覆保護材から、
平織ポリエステル繊維布帛(経糸20本/2.54cm×
緯糸19本/2.54:質量95g/m2)を省き、実
施例1と同一の厚さ0.18mm、幅206cmのポリ塩化
ビニル樹脂フィルムだけを2層用いた。このフィルム
(0.36mm厚)を熱融着性補強体として実施例1と同
一の不織布基材(ポリエステル製フェルト)の片面全面
に直接熱圧着して積層し、質量848g/m2 の被覆保
護材を得た。用いたフェルトの幅は180cmであり、得
られた不織布複合体は長手方向の左右側端部にそれぞれ
約13cm幅のポリ塩化ビニル樹脂フィルムだけで構成さ
れた側端伸び出し部分を有するものであった。側端部の
余分幅をスリット除去し、最終的に製品幅200cm(う
ち不織布幅180cm)、長手方向の左右側端部にそれぞ
れ10cm幅のポリ塩化ビニル樹脂フィルムだけで構成さ
れた側端伸び出し部分を有する不織布複合体を得た。
【0069】[比較例2]実施例2と同一の被覆保護材
(質量943g/m2 )とした。但し、被覆保護材は全
体が不織布基材(ポリエステル製フェルト)と熱融着性
補強体との積層体で構成されたもの、すなわち長手方向
の左右側端部が不織布基材(180cm幅)と熱融着性補
強体(180cm幅)との積層体で構成されたものとし
た。
【0070】[比較例3]実施例3の被覆保護材から、
平織ポリエステル繊維布帛(経糸20本/2.54cm×
緯糸19本/2.54:質量95g/m2)を省き、実
施例3と同一の厚さ0.18mm、幅206cmのポリウレ
タン樹脂フィルムだけを2層用いた。このフィルム
(0.36mm厚)を熱融着性補強体として実施例3と同
一の不織布基材(アラミド繊維製フェルト)の両面全面
に直接熱圧着して積層し、質量1241g/m2 の被覆
保護材を得た。用いたフェルトの幅は180cmであり、
得られた被覆保護材は長手方向の左右側端部にそれぞれ
約13cm幅のポリウレタン樹脂フィルムだけで構成され
た側端部分を有するものであった。側端部の余分幅をス
リット除去し、最終的に製品幅200cm(うち不織布幅
180cm)、長手方向の左右側端部にそれぞれ10cm幅
のポリウレタン樹脂フィルムだけで構成された側端伸び
出し部分を有する被覆保護材を得た。
【0071】[比較例4]実施例4と同一の被覆保護材
(質量1472g/m2 )とした。但し、被覆保護材は
全体が不織布基材(アラミド繊維製フェルト)と熱融着
性補強体との積層体で構成されたもの、すなわち長手方
向の左右側端部が不織布基材(180cm幅)と熱融着性
補強体(180cm幅)との積層体で構成されたものとし
た。
【0072】[比較例5]実施例5と同一の被覆保護材
(質量792g/m2 )とした。但し、被覆保護材は全
体が不織布基材(ポリエチレン製フェルト)と熱融着性
補強体との積層体で構成されたもの、すなわち長手方向
の左右側端部が不織布基材(180cm幅)と熱融着性補
強体(180cm幅)との積層体で構成されたものとし
た。
【0073】[比較例6]実施例6の被覆保護材から、
平織ポリプロピレン繊維布帛(経糸18本/2.54cm
×緯糸19本/2.54:質量57g/m2)2層を省
き、実施例6と同一の厚さ0.15mm、幅206cmのポ
リプロピレン樹脂フィルムだけを3層用いた。このフィ
ルム(0.45mm厚)を熱融着性補強体として実施例6
と同一の被覆保護材(ポリプロピレン製フェルト)の片
面全面に直接熱圧着して積層し、質量873g/m2
不織布複合体を得た。用いたフェルトの幅は180cmで
あり、得られた被覆保護材は長手方向の左右側端部にそ
れぞれ約13cm幅のポリプロピレン樹脂フィルムだけで
構成された側端部分を有するものであった。側端部の余
分幅をスリット除去し、最終的に製品幅200cm(うち
不織布幅180cm)、長手方向の左右側端部にそれぞれ
10cm幅のポリプロピレン樹脂フィルムだけで構成され
た側端部分を有する被覆保護材を得た。
【0074】
【表2】
【0075】[比較例1〜6の説明]比較例1〜6の被
覆保護材は、それ自体は何れも突起物貫通防止性に優
れ、遮水シートの被覆保護材に適したものであるが、比
較例の被覆保護材がそうであるように、それぞれの被覆
保護材は、不織布基材に熱可塑性樹脂フィルムを積層し
ただけのもの、またあるいは、不織布基材に熱融着性補
強体を積層したものであっても、被覆保護材全面が、不
織布基材と熱融着性補強体の積層構造で構成されている
ものでは、これらの接合作業は極めて困難であると同時
に、接合が可能であっても接合部強度と、その寸法安定
性(伸度100%以上)に劣るものとなる。特に比較例
1,3,6のでは熱可塑性樹脂フィルム部を接合部とし
て熱融着が可能であるが、加熱融着時にフィルムが熱変
形を起こして、長い直線状の側端部を正確に接合するこ
とが困難となる。また、熱可塑性樹脂フィルムだけ接合
部では、接合部の強度が不十分であると同時に、寸法変
化(伸び)が大きくなり、遮水シートの被覆に隙間を生
じる原因となる。
【0076】
【発明の効果】上記実施例及び、比較例から明らかな様
に、本発明の被覆保護材は、遮水シートの被覆保護材と
して、優れた突起物貫通防止性を有すると同時に、これ
らの被覆保護材同士の熱融着接合作業が容易であり、し
かも接合部強度と寸法安定性に優れている。従って本発
明の被覆保護材は遮水性シート用被覆保護材としてのみ
ならず、工事用防音壁、工事用床材などにも適して用い
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遮水シート用被覆保護材の一例の断面
説明図。
【図2】本発明の遮水シート用被覆保護材の他の例の断
面説明図。
【図3】本発明の遮水シート用被覆保護材の他の例の断
面説明図。
【図4】本発明の遮水シート用被覆保護材の他の例の断
面説明図。
【図5】本発明の遮水シート用被覆保護材の他の例の断
面説明図。
【図6】本発明の遮水シート用被覆保護材の他の例の断
面説明図。
【図7】本発明の遮水シート用被覆保護材の接続方法
の、1例を示す断面説明図。
【図8】本発明の遮水シート用被覆保護材の接続方法
の、他の例を示す断面説明図。
【図9】本発明の遮水シート用被覆保護材の接続方法
の、他の例を示す断面説明図。
【図10】本発明の遮水シート用被覆保護材の接続方法
の、他の例を示す断面説明図。
【図11】本発明の遮水シート用被覆保護材の接続方法
の、他の例を示す断面説明図。
【図12】本発明の遮水シート用被覆保護材の接続方法
の、他の例を示す断面説明図。
【図13】本発明の遮水シート用被覆保護材の接続方法
の、他の例を示す断面説明図。
【符号の説明】
1…遮水シート用被覆保護材 2…不織布基材 3…表面側熱融着性補強体 4,9…表面側繊維布帛 5,6,10…表面側熱可塑性樹脂層 7,8…表面側伸び出し部分 3a…裏面側熱融着性補強体 4a…裏面側繊維布帛 5a,5b…裏面側熱可塑性樹脂層 7a,8a…裏面側伸び出し部分 1A,1B…熱融着された遮水シート用被覆保護材 2A,2B…不織布基材 3A,3B,3Aa,3Ba…熱融着性補強体 4A,4B,4Aa,4Ba…繊維布帛 5A,5B,5Aa,5Ba,6A,6B,6Aa,6
Ba…熱可塑性樹脂層 8A,8B,8Aa,8Ba…伸び出し部分 11,11a,11b…熱融着面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D018 DA03 4D004 AA36 AA46 AB03 BB05 4F100 AD11A AH03H AJ08A AK01B AK01D AK01E AK04A AK07A AK15 AK21A AK25A AK41A AK43A AK46A AK47A AK51 AK68 BA05 BA07 BA10A BA10B BA13 CA06B CA06D DB01 DG01 DG11C DG11E DG12C DG13C DG15A DG18C GB90 JA13A JB16B JB16D JB16E JK01 JL01 JL04 JL05 JL12 JL16 YY00A YY00B YY00D YY00E

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不織布基材と、その少なくとも片面の全
    面に積層された熱融着性補強体とを含み、 前記熱融着性補強体が、少なくとも1層の繊維布帛と、
    少なくとも2層の熱可塑性樹脂層とを含み、 前記熱可塑性樹脂層が、前記繊維布帛の両最外表面上に
    配置され、かつ前記繊維布帛が2層以上含まれるとき
    は、それらの間にも配置されており、 前記熱融着性補強体が、前記不織布基材の長手軸方向に
    平行な側縁部の少なくとも片方において、この不織布基
    材をこえて外側に伸び出ている伸び出し部分を有するこ
    とを特徴とする、遮水シート用被覆保護材。
  2. 【請求項2】 前記熱融着性補強体の、前記不織布基材
    の前記側縁部をこえて外側に伸び出ている伸び出し部分
    の幅が5〜50cmである、請求項1に記載の遮水シート
    用被覆保護材。
  3. 【請求項3】 前記熱融着性補強体が1〜3層の繊維布
    帛を含む、請求項1又は2に記載の遮水シート用被覆保
    護材。
  4. 【請求項4】 前記不織布基材が、ポリエステル繊維、
    ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ビニロン繊
    維、アクリル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、ポリ
    アリレート繊維、炭素繊維、及び羊毛から選ばれた1種
    以上を主成分として含み、100〜800g/m2 の目
    付量を有する不織布、またはフェルトである、請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の遮水シート用被覆保護材。
  5. 【請求項5】 前記熱融着性補強体用熱可塑性樹脂が、
    ポリ塩化ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、プロピレン系
    樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、及びポリ
    ウレタン系樹脂から選ばれた1種以上からなる、請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の遮水シート用被覆保護
    材。
  6. 【請求項6】 前記熱融着性補強体の熱可塑性樹脂層
    が、前記熱可塑性樹脂100質量部に対し、ビタミンE
    化合物とヒンダードアミン系化合物とを各々0.01〜
    0.50質量部配合されている、請求項1〜5のいずれ
    か1項に記載の遮水シート用被覆保護材。
  7. 【請求項7】 前記熱融着性補強体の繊維布帛が、ポリ
    エステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊
    維、ナイロン繊維、ビニロン(商標)繊維、アラミド繊
    維、ポリアリレート繊維、炭素繊維、及びガラス繊維か
    ら選ばれた1種以上を主成分として含む、フィラメント
    糸条、及び短繊維紡績糸条、並びにポリエステル、ポリ
    プロピレン、ポリエチレン、及びナイロン、の各々から
    なるテープ糸条によって編織されている、織布、編布、
    又はその複合布から選ばれる、請求項1〜6のいずれか
    1項に記載の遮水シート用被覆保護材。
  8. 【請求項8】 リサイクル繊維を50質量%以上含んで
    いる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の遮水シート
    用被覆保護材。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の遮
    水シート用被覆保護材を熱融着処理するために、前記熱
    融着性補強体の、前記不織布基体の側縁部の外側に伸び
    出ている部分の前記熱可塑性樹脂層を、他の材料の熱融
    着可能な部分に重ね合わせ、この重ね合わせ部に加熱融
    着処理を施して、これらを熱融着せしめることを特徴と
    する、遮水シート用被覆保護材の熱融着処理方法。
  10. 【請求項10】 前記加熱融着処理が、2枚の前記遮水
    シート用被覆保護材の前記熱融着性補強体の前記伸び出
    し部分の間に施される、請求項9に記載の熱融着処理方
    法。
  11. 【請求項11】 前記加熱融着処理が、1枚の前記遮水
    シート用被覆保護材の前記熱融着補強体の前記伸び出し
    部分と、他の1枚の前記遮水シート用被覆保護体の前記
    熱融着性補強体の伸び出し部分を有さない部分、又は前
    記不織布基材との間に施される、請求項9に記載の熱融
    着処理方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    遮水シート用被覆保護材において、前記不織布基材の片
    面のみに前記熱融着性補強体が積層されており、この被
    覆保護材の2枚以上を互に接続して広面積連続体化する
    に際し、 互に接続される対の被覆保護材の各々の熱融着性補強体
    の伸び出し部分を、それぞれの熱可塑性樹脂層の一部が
    互いに接合するように重ね合わせてこれに加熱融着処理
    を施すことを特徴とする遮水シート用被覆保護材の接続
    方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    遮水シート用被覆保護材において、前記不織布基材の両
    面上に前記熱融着性補強体が積層されている1枚以上の
    被覆保護材(A)と、前記不織布基材の片面のみの上に
    前記熱融着性補強体が積層されている1枚以上の被覆保
    護材(B)と、を接続して広面積連続体化するに際し、 前記被覆保護材(A)の前記不織布基材の1側縁部をこ
    えて伸び出ている上下1対の前記熱融着性補強体伸び出
    し部分の間に、前記被覆保護材(B)の前記不織布基材
    の1側縁部をこえて伸び出ている1層の前記熱融着性補
    強体伸び出し部分を挿入し、これらの伸び出し部分を、
    それぞれの熱可塑性樹脂層の一部が互に接合するよう
    に、重ね合わせ、これに加熱融着処理を施すことを特徴
    とする遮水シート用被覆保護材の接続方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    遮水シート用被覆保護材において、前記不織布基材の片
    面のみに前記熱融着性補強体が積層されており、かつ、
    この熱融着性補強材の伸び出し部分が、前記不織布基材
    の1側縁部のみをこえて形成されている2枚以上の被覆
    保護材を互に接続して広面積連続体化するに際し、 互いに接続される対の被覆保護材の一方の被覆保護材
    (A)の熱融着性補強体の、前記伸び出し部分が形成さ
    れていない側縁部に、他方の被覆保護材(B)の熱融着
    性補強体の前記伸び出し部分を、それぞれの熱可塑性樹
    脂層の一部が互いに接合するように重ね合わせ、これに
    加熱融着処理を施すことを特徴とする遮水シート用被覆
    保護材の接続方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    遮水シート用被覆保護材において、前記不織布基材の上
    下両面上に前記熱融着性補強体が積層されており、かつ
    前記上下両面熱融着性補強体が、前記不織布基材の少な
    くとも1つの側縁部をこえて外側に伸び出している伸び
    出し部を有している2枚以上の被覆保護材を互に接続し
    て広面積連続体化するに際し、 互に接続される対の被覆保護材を、一方の被覆保護材
    (A)の上下両熱融着性補強体の伸び出し部の間に、他
    方の被覆保護材(B)の上下両熱融着性補強体の伸び出
    し部の一つが挿入され、かつ前記被覆保護材(B)の他
    の伸び出し部が前記被覆保護材(A)の伸び出し部のい
    ずれか一つの外側に位置するように配置し、上記のよう
    に配置された被覆保護材(A)及び(B)の熱融着性補
    強体の伸び出し部を、それぞれの熱可塑性樹脂層の一部
    が互に接合するように重ね合わせ、これに加熱融着処理
    を施すことを特徴とする遮水シート用被覆保護材の接続
    方法。
  16. 【請求項16】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    遮水シート用被覆保護材において、前記不織布基材の上
    下両面上に前記熱融着性補強体が積層されており、かつ
    前記上下両熱融着性補強体の一方のみが、前記不織布基
    材の少なくとも1つの側縁部をこえて外側に伸び出して
    いる伸び出し部を有している2枚以上の被覆保護材を互
    に接続して広面積接続体化するに際し、 互いに接続される対の被覆保護材の一方の被覆保護材
    (A)の熱融着性補強体の伸び出し部と、他方の被覆保
    護材(B)の熱融着性補強体の伸び出し部とを、それぞ
    れの熱可塑性樹脂層の一部が互いに接合するように重ね
    合わせ、これに加熱融着処理を施すことを特徴とする、
    遮水シート用被覆保護材の接続方法。
  17. 【請求項17】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    遮水シート用被覆保護材において、前記不織布基材の上
    下両面上に前記熱融着性補強体が積層されており、か
    つ、前記上下両面熱融着性補強体が、前記不織布基材の
    1側縁部をこえて外側に伸び出している上下1対の伸び
    だし部を有している2枚の被覆保護材を互いに接続して
    広面積連続体化するに際し、互いに接続される対の被覆
    保護材を、一方の被覆保護材(A)の上下両熱融着生補
    強体の伸びだし部の間に、他方の被覆保護材(B)の上
    下両熱融着性補強体の伸びだし部分が形成されていない
    側縁部が挿入され、上記のように配置された被覆保護材
    (A)の熱融着性補強体の伸びだし部分を、それぞれの
    熱可塑性樹脂層の一つが互いに接合するように重ね合わ
    せ、これに加熱融着処理を施すことを特徴とする遮水シ
    ート用被覆保護材の接続方法。
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