JP2013199059A - 積層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミ蒸着易接着、印刷適性に優れ、酸素や水蒸気などのガスバリア性に優れたポリ乳酸を含む積層フィルムを提供する。
【解決手段】ポリ乳酸を主成分とするA層とポリ乳酸を主成分とするB層とを少なくとも有する積層フィルムであって、
前記A層は、少なくとも一方の最外層であり、
前記A層は非晶性、前記B層は結晶性であり、
前記最外層のA層の表面を原子間力顕微鏡で分析したときに、表面平均粗さが0.05〜1.0nmであり、
前記最外層のA層の表面をATR解析法で分析したときに、1756cm−1にピークを有し、
面配向係数fnが1.0×10−2以上であることによりアルミ蒸着易接着、印刷適性に優れ、酸素や水蒸気などのガスバリア性に優れたポリ乳酸を含む積層フィルムとなる。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルミ蒸着膜などの無機膜に対する易接着、印刷適性に優れた積層フィルム、及び無機膜を設けた場合に酸素や水蒸気などのガスバリア性に優れた積層体に関する。
二軸配向ポリプロピレンフィルム、二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムなど、従来の石油化学系ポリマーから作成された二軸配向フィルムが、包装、装飾およびラベルの用途に使用されており、また多くの場合には多機能用途に利用されている。たとえば、積層品に印刷適性、透明性・無光沢性の外観、スリップ性などを賦与したり、ガス・水蒸気バリア性を有する有機・無機塗料のコーティングに適した表面を与えたり、またバッグの成形用・封止用に適したヒートシール可能層や、塗装・積層による接着剤への被着性に適した層を形成することが可能である。
近年、「環境に優しい」包装材が注目されている。生物学的に誘導されたポリマーから製造された包装材が増加しているのは、再生可能な資源、原材料および温室効果ガスに対する懸念によるものである。生物学に基づくポリマーは、一旦その利用が本格的に拡大すれば、石油への依存を減少させ、また温室効果ガスの発生量を減少させるために役立つとともに、微生物分解性を有することが可能である。コーンスターチに由来し、したがって再生可能な資源に由来するものと考えられるポリ乳酸も、包装フィルム向けのより一般的な商業製品の一つである。
生物学に基づくポリマーフィルムをスナック食品など多数の包装用途に適したものとする場合、生物学に基づくポリマーフィルムは、たとえばヒートシール可能性、印刷適性、制御COF、金属化可能性、ガスバリア性などを持つことで知られる二軸配向ポリプロピレンフィルムや二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムに匹敵する物性を有することが望まれる。しかし、二軸配向ポリ乳酸フィルムは、現在使用されている主要な石油系包装フィルムと比較して、熱安定性が低く、水蒸気に対するガスバリア性や金属付着性に劣る場合がある。これら欠点の一部については、石油化学系あるいは非微生物分解系のベース成分を混合あるいは積層することにより、解消することが可能である。たとえば、ポリエチレン系あるいはポリプロピレン系の材料を、印刷可能な表面を有するがシール性やバリア性を持たない二軸配向ポリ乳酸フィルムからなるフィルムに積層することにより、ヒートシール性と良好なガスバリア性を与えることが可能である。
しかし、最近は、環境に優しい包装材への要求が高まり、100%の堆肥化可能性、生物分解性あるいは再生可能性を持つ設計の包装用フィルムが求められており、従来の石油化学系あるいは非微生物分解系の成分を用いることなく望ましい性能を賦与することが検討されている。すなわち、二軸配向ポリ乳酸フィルムには、商業的に売れる費用効果の高い包装製品を製造可能とするべく、ポリ乳酸単体でより高い機能性が要求されている。二軸配向ポリ乳酸フィルムは、単体フィルムとして、良好なガスバリア性やヒートシール性など多様な機能を有する必要がある。高バリア性包装材に使用する場合、二軸配向ポリ乳酸フィルムは水蒸気に対するガスバリア性が不良であるという問題がある。ポリ乳酸の有極性が、水蒸気バリア性の向上に対する障害になることが多いのである。理論的に証明されたものではないが、それ自体が極性を有している水分子は、非極性のポリマーフィルムよりも極性のポリマーフィルム内部において、より容易に移動できるのではないかと考えられる。さらに、単純型結晶性二軸配向ポリ乳酸フィルムを用いると、ヒートシーリングやバッグ製造などの加工プロセスにおいて、ポリ乳酸ポリマー自体の低耐衝撃性、低熱抵抗性および低成形性のほか、二軸配向プロセスから生じる表面結晶性の上昇により加工が困難であるという問題がある。
上記の要求を解決するべく、種々の試みがなされてきた。たとえば、特許文献1では、非晶性ポリ乳酸系樹脂と結晶性ポリ乳酸系樹脂の混合割合を調整することにより結晶性を制御した結晶性の層と非晶性の層とを積層した二軸延伸フィルムが提案されている。特許文献2では、L乳酸とD乳酸の割合を調整することによりヒートシール性を付与した層を基材層に積層した二軸延伸フィルムが提案されている。特許文献3では、ポリ乳酸ベースポリマーからなるコア層とアモルファスのポリ乳酸ベースポリマーからなるスキン層とスキン層上にある金属層とからなる多層フィルムが提案されている。
特開2005−53223号公報 特開2007−30350号公報 国際公開第2010/111501号パンフレット
特許文献1、2、3に記載のフィルムは、結晶性ポリ乳酸に非晶性ポリ乳酸を積層し、従来公知の延伸方式により二軸延伸フィルムとするものであるが、これらに記載されている積層二軸延伸フィルムは、非晶性ポリ乳酸樹脂を積層しているものの、二軸延伸工程及び熱処理工程において低度であるが結晶化が進行し、非晶性ポリ乳酸樹脂の積層による無機蒸着膜との接着性の向上が不十分であるという問題があった。
本発明は、アルミ蒸着易接着、印刷適性に優れ、酸素や水蒸気などのガスバリア性に優れたポリ乳酸を含む積層フィルムを提供することを目的とする。
本発明の積層フィルムは、上記課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。
(I) ポリ乳酸を主成分とするA層とポリ乳酸を主成分とするB層とを少なくとも有する積層フィルムであって、
前記A層は、少なくとも一方の最外層であり、
前記A層は非晶性、前記B層は結晶性であり、
前記最外層のA層の表面を原子間力顕微鏡で分析したときに、表面平均粗さが0.05〜1.0nmであり、
前記最外層のA層の表面をATR解析法で分析したときに、1756cm−1にピークを有し、
面配向係数fnが1.0×10−2以上であることを特徴とする積層フィルム。
(II) 前記A層、前記B層、前記A層をこの順に有することを特徴とする、(I)に記載の積層フィルム。
(III) 100℃で5分加熱した際の熱収縮率が、−1.0〜1.0%であることを特徴とする、(I)または(II)に記載の積層フィルム
(IV) (I)〜(III)のいずれかに記載の積層フィルムの前記A層の側に、無機膜を有することを特徴とする、積層体。
本発明の積層フィルムは、アルミ蒸着膜などの無機膜に対する易接着、印刷適性に優れる。また、本発明の積層フィルムと無機膜とを有する積層体は、酸素や水蒸気などのガスバリア性に優れる。
発明者らは、前記課題、つまり、無機膜に対する易接着、印刷適性に優れ、酸素や水蒸気などのガスバリア性に優れるポリ乳酸を含むフィルムについて鋭意検討した結果、ポリ乳酸を主成分とするA層とポリ乳酸を主成分とするB層とを少なくとも有する積層フィルムであって、前記A層は、少なくとも一方の最外層であり、前記A層は非晶性、前記B層は結晶性であり、前記A層の表面を原子間力顕微鏡で分析したときに、表面平均粗さが0.05〜1.0nmであり、前記A層の表面をATR解析法で分析したときに、1756cm−1にピークを有し、面配向係数fnが1.0×10−2以上であることにより、前記課題を一挙に解決することを究明したものである。
本発明のA層、B層中に含有されるポリ乳酸とは、L−乳酸単位、D−乳酸単位、又はDL−乳酸単位を主成分とする重合体のことであり、乳酸単位のみの重合体であっても、L−乳酸単位、D−乳酸単位、又はDL−乳酸単位に、例えばヒドロキシカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸(脂環族も含む。以下同じ)および/又は脂肪族ジオールなどの単位を共重合した共重合体であっても良い。
本発明でいうポリ乳酸とは、乳酸単位を主成分とする樹脂である。そして乳酸単位を主成分とするとは、樹脂を構成する全単位数を100%とした時に、乳酸単位の数を50%以上、好ましくは70%以上、更に好ましくは90%以上100%以下含むものである。乳酸単位の数が50%未満では、弾性率が低く、包装材として加工する場合に取り扱い性が悪くなる場合があるほか、アンカー層との密着性や耐熱性が劣る場合がある。
上記ポリ乳酸の重合法としては、縮重合法、開環重合法等公知の方法を採用することができる。例えば、縮重合法では、D−乳酸及び/またはL−乳酸、あるいは、これらと上記ほかのモノマーの混合物を直接脱水縮合重合することにより、任意の組成を持ったポリ乳酸を得ることができる。
また、開環重合法(ラクチド法)では、乳酸の環状2量体であるラクチド、あるいはラクチドと上記ほかのモノマーとの混合物を、必要に応じて重合調整剤などを用いながら、選ばれた触媒を使用して重合することにより、ポリ乳酸を得ることができる。
本発明に使用されるポリ乳酸の重量平均分子量の好ましい範囲としては、6万〜70万であり、より好ましくは、6万〜40万、とくに好ましくは10万〜30万である。分子量が6万より小さいと機械物性や耐熱性等の包装用途に求められる物性を満足することが出来ない場合があり、70万より大きいと溶融粘度が高すぎ成形加工性に劣る場合がある。
上記ポリ乳酸に共重合される他の単位、言い換えると、ポリ乳酸を製造する際に用いるモノマーとしては、ヒドロキシカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、又は脂肪族ジオール等の他のモノマーを用いることができ、特に限定されないが、例えば次のものがあげられる。すなわち、光学異性体を有する乳酸の場合は、他の光学異性体(例えば、D−乳酸に対してL−乳酸、L−乳酸に対してD−乳酸)があげられる。また、ヒドロキシカルボン酸として、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸やカプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類、脂肪族ジカルボン酸として、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸、又はこれらの無水物や誘導体、脂肪族ジオールとして、エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族ジオール、又はこれらの誘導体があげられる。共重合単位としては、炭素数2〜10のアルキレン基又はシクロアルキレン基を持つ、2官能性化合物を主成分とするものが好ましく、2種類以上の共重合単位を用いても構わない。
さらに、本発明のポリ乳酸には、さらに少量の共重合成分として、
(a)3官能基以上のカルボン酸、アルコール又はヒドロキシカルボン酸単位、
(b)非脂肪族ジカルボン酸単位及び/又は非脂肪族ジオール単位、
を含んでもよく、また少量の鎖延長剤残基を含んでもよい。
上記(a)の単位は、溶融粘度の向上のためポリマー中に分岐を設ける目的で用いられ、具体的には、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸あるいはペンタエリスリットやトリメチロールプロパン等の多官能性成分があげられる。これらの成分は多量に用いると、得られるポリマーが架橋構造を持ち、熱可塑性を喪失する場合があり、たとえ熱可塑性であっても部分的に高度に架橋構造を持ったミクロゲルが生じ、製膜性が悪化したり、フィルムにしたときフィッシュアイなどの欠点となる恐れがある。従って、これら多官能性成分が、ポリマー中に含まれる割合は、ポリマーの化学的性質、物理的性質を大きく左右しない程度の量に制限される。
また、上記(b)においては、非脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸等があげられ、また、非脂肪族ジオールとしては、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物等があげられる。
A層は、上記ポリ乳酸を主成分として含有する。ここで、A層がポリ乳酸を主成分とするとは、A層中の全成分の合計100質量%において、ポリ乳酸を50質量%以上100質量%以下含有することを意味する。また、B層もポリ乳酸を主成分として含有する。主成分の意味は、A層と同様である。
また、A層、B層は、ポリ乳酸以外の樹脂成分(以下、「他樹脂成分」と称する。)を含んでもよい。他樹脂成分を含む場合、含有量は透明性の観点から、樹脂成分の総量100質量%のうち30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい。この他樹脂成分の例としては、特に限定されないが、ポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルが好適に用いられる。ポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルとは、乳酸以外のヒドロキシカルボン酸の重合体、脂肪族ジカルボン酸及び/又は脂肪族ジオールからなるポリエステル等があげられる。ここで使用されるヒドロキシカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸及び脂肪族ジオールは、それぞれ上記と同様のものを使用できる。
さらに、上記のポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルには、上記と同様の少量共重合単位をさらに含んでもよく、また少量の鎖延長剤残基(例えば、乳酸残基または/及びイソシアネート残基)を含んでもよい。
上記の脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールからなるポリエステルを製造するには、直接法、間接法等公知の方法を採用することができる。例えば、直接法は、脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとを、これらの成分中に含まれる、あるいは重合中に発生する水分を除去しながら、直接重合して高分子量物を得る方法である。間接法は、脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとをオリゴマー程度に重合した後、上記ポリ乳酸の場合と同様、少量の鎖延長剤(例えば、乳酸又は/及びイソシアネート)を使用して高分子量化する製造方法である。
上記の他樹脂成分の重量平均分子量は、3万〜25万が好ましく、5万〜15万がより好ましい。重量平均分子量が3万より小さい場合、耐熱性やポリ乳酸に添加した場合の親和性に劣り、AC剤との密着性の向上につながらないばかりか、経時的にフィルム表面にブリードするなどの不具合を生じさせる場合がある。また、25万より大きいと、溶融粘度が高く、ポリ乳酸と混合して溶融する際に粘度差よる混合性の低下や押出成形性の低下が起こる場合がある。
また、ポリ乳酸への耐衝撃性、耐寒性付与の点から、他樹脂成分は、ガラス転移点(Tg)が0℃以下であることが好ましく、−30℃以下であることがより好ましい。これらの点から、A層、B層に用いられる、特に好適な他樹脂成分は、例えばポリエチレンスベレート、ポリエチレンセバケート、ポリエチレンデカンジカルボキシレート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンセバケート、ポリブチレンサクシネートアジペートやこれらの共重合体である。
本発明においては、上記他樹脂成分と共に、又は他樹脂成分に代えて、ポリ乳酸と他樹脂成分とのブロック共重合体を使用することもできる。ポリ乳酸と他樹脂成分とのブロック共重合体は、ポリ乳酸と他樹脂成分との一部エステル交換生成物や、鎖延長剤を用いて得られる鎖延長剤残基を含んだ生成物などを含む。
ポリ乳酸と他樹脂成分とのブロック共重合体は、任意の方法で調整することができる。例えば、ポリ乳酸又は他樹脂成分のいずれか一方を別途重合体として準備しておき、この重合体の存在下に他方の構成モノマーを重合させる方法、予め準備した他樹脂成分の存在下でラクチドの重合を行うことにより、ポリ乳酸と他樹脂成分のブロック共重合体を得る方法が挙げられるが、他樹脂成分の存在下でラクチドの重合を行う方法がより好ましい。この場合、他樹脂成分を共存させる点が相違するだけで、ラクチド法でポリ乳酸を調整する場合と同様に重合を行うことができるほか、ラクチドの重合が進行すると同時に、ポリ乳酸と他樹脂成分の間で適度なエステル交換反応が起こり、比較的ランダム性が高い共重合体が得られる。出発物質として、ウレタン結合を有する脂肪族ポリエステルウレタンを用いた場合には、エステル−アミド交換も生成する。
本発明の積層フィルムは、ポリ乳酸を主成分とするA層(以下A層)とポリ乳酸を主成分とするB層(以下B層)とを少なくとも有する。そして、より好ましくは、A層、B層、A層をこの順に有する積層フィルムである。なお、A層、B層、A層をこの順に有する積層フィルムにおいては、A層とB層との間は、他の層を介しても構わないが、他の層を介すことなく、A層、B層、A層をこの順に直接積層した積層フィルムであることが好ましい。
また本発明の積層フィルムは、A層が少なくとも一方の最外層であることが重要である。A層を最外層とすることで、該A層の側に無機膜を形成することができ、これによりガスバリア性に優れた積層体とすることができる。なお、積層フィルムの最外層のA層上に、他の層を介すことなく無機膜を形成して積層体としてもよいし、積層フィルムの最外層のA層上に、アンカー層を介して無機膜を形成して積層体としてもよい。
A層は、非晶性の層であることが重要である。A層が非晶性であることにより、積層フィルムのA層の側にガスバリア層である無機膜を形成する際の、アンカー層に対する接着性を向上させることが出来る。つまり本発明は、積層フィルムのA層の側に無機膜を有する積層体であることが好ましく、本発明の積層体においては、A層と無機膜とは他の層を介さずに直接積層することも可能であるが、A層、アンカー層、無機膜がこの順に直接積層される積層体であることが好ましい。
B層は、結晶性の層であることが重要である。B層が結晶性の層であることにより、包装材料として使用する際に必要な弾性率などのフィルムの機械特性や耐熱性を有する積層フィルムとすることが出来る。
ここで、層が結晶性であるとは、特定の層について示差走査熱量計によって昇温した時に、吸熱ピーク(融点(Tm))が観察されることを意味する。また、層が非晶性であるとは、同様の方法によって測定した際に、結晶性に該当しない場合を意味する。詳細な測定条件は後述する。
A層、B層は、結晶性の制御の観点から、非晶性ポリ乳酸及び結晶性ポリ乳酸の両方を含有する層であることが好ましい。非晶性ポリ乳酸と結晶性ポリ乳酸を混合する場合の各層の各樹脂の混合割合は、下記のとおりである。
A層は、非晶性の層であることが好ましく、ブロッキング抑制の観点から、非晶性ポリ乳酸及び結晶性ポリ乳酸を含有する層であることが好ましい。A層中の非晶性ポリ乳酸及び結晶性ポリ乳酸の含有割合は、非晶性ポリ乳酸の質量%:結晶性ポリ乳酸の質量%=50:50〜90:10であることがより好ましく、60:40〜85:15が特に好ましい。A層中の含有割合をこのような範囲とすることにより、A層を非晶性の層とすることができ、ガスバリア層を形成する際のアンカー層に対する接着性を向上させることが出来る。
A層中の非晶性ポリ乳酸の含有割合が結晶性ポリ乳酸の含有割合より少ない場合(つまり、非晶性ポリ乳酸の質量%が50質量%未満の場合)、A層とアンカー層との接着性に劣ることがある。また、非晶性ポリ乳酸の含有割合が90質量%を超える場合、フィルム同士のブロッキングが生じる恐れがある。
さらに、各々のポリ乳酸中のD−乳酸とL−乳酸の割合は、非晶性ポリ乳酸においては、D−乳酸とL−乳酸のモル比が10:90〜90:10が好ましく、結晶性ポリ乳酸においては、D−乳酸とL−乳酸のモル比が0.5:99.5〜6:94、又は、99.5:0.5〜94:6が好ましい。
ポリ乳酸は、D−乳酸とL−乳酸の比率によって結晶性が変わり、一般に、D−乳酸またはL−乳酸中にL−乳酸またはD−乳酸がランダムに含まれている場合には、その割合によって非晶性または半結晶性となり、D−乳酸またはL−乳酸のモル比が高くなるほど、非晶性から半結晶性、結晶性となる。そのため、非晶性ポリ乳酸中のD−乳酸またはL−乳酸の割合がモル比で10未満の場合(つまり、L−乳酸またはD−乳酸の割合がモル比で90を超える場合)、ポリ乳酸が半結晶性または結晶性となる場合があり、A層に使用する場合にガスバリア層を形成する際に十分な密着性が得られない恐れがある。また、結晶性ポリ乳酸中のD−乳酸またはL−乳酸の割合がモル比で6を超える場合(つまり、L−乳酸またはD−乳酸の割合がモル比で94未満の場合)、十分な結晶性が得られずA層に使用する場合に、結晶性ポリ乳酸の含有によるフィルム同士のブロッキング抑制の効果を十分に発現しない場合がある。また、ポリ乳酸中のD−乳酸またはL−乳酸の割合がモル比で0.5未満の場合(つまり、L−乳酸またはD−乳酸の割合がモル比で99.5を超える場合)、物性においては問題ないものの、樹脂の製造において工業的に高コストとなり、好ましくない。また、A層を単層とする場合、A層は非晶性のポリ乳酸を結晶性のポリ乳酸より多く含んでいるために、延伸後に積層フィルムに対して高温での熱処理を施すことが出来ず、積層フィルムの耐熱性が劣る場合がある。
B層は、結晶性の層であることが好ましく、非晶性ポリ乳酸及び結晶性ポリ乳酸を含有する層であることが好ましい。B層を結晶性の層とするためには、B層中の非晶性ポリ乳酸及び結晶性ポリ乳酸の含有割合は、非晶性ポリ乳酸の質量%:結晶性ポリ乳酸の質量%=30:70〜0:100が好ましく、15:85〜0:100がより好ましい。このような含有割合とすることにより、包装材料として使用する際に必要な弾性率などのフィルムの機械特性や耐熱性を有する積層フィルムとすることが出来る。
本発明の積層フィルムは、ポリ乳酸を主成分とするA層とポリ乳酸を主成分とするB層とを少なくとも有する積層フィルムである。そしてA層は、少なくとも一方の最外層である。なお、A層とB層とは、接着層を介して積層しても構わないが、接着層などの層を介さずに直接積層することが好ましく、具体的には、A層/B層、A層/B層/A層のような積層構成が例示できる。なお、本発明の積層フィルムは、A層とB層とを少なくとも有するが、A層が少なくとも一方の最外層であることが重要である。
また、ヒートシール性を付与する場合は、A層/B層/A層の積層フィルムにおいて、積層比をA層合計厚み:B層厚みの比率を好ましくは1:3〜1:1、より好ましくは1:3〜4:6に設定し、無機膜などのガスバリア層を設ける側のA層の厚みを好ましくは0.5μm〜3.0μm、より好ましくは0.5μm〜2.0μmにすることにより、無機膜などのガスバリア層を設ける側のA層とは反対側のA層にヒールシール性を付与できるので好ましい。
ガスバリア層である無機膜を設ける側のA層の厚みが0.5μm未満であると、ガスバリア層との密着性が劣るため好ましくなく、3.0μmを超えるとガスバリア層を設けるための蒸着等の熱が加わる過程でA層が熱変形しガスバリア性が劣るため好ましくない。
また、ガスバリア層を設ける側のA層とは反対側のA層については、ヒートシール性を付与することが好ましく、該A層については、0.5μm〜3.0μmの範囲を外れると、該A層のヒートシール性が劣ったり、ブロッキングが発生するために好ましくない。
B層及び最外層のA層は、フィルム加工時の滑り性や、蒸着加工時のロール走行性の付与の観点から、滑剤を含有することが好ましい。滑剤としては有機系粒子、無機系粒子のいずれであってもよいが、好ましくは無機系粒子が選択される。
この無機系粒子を構成する無機物質としては、特に制限されないが、例えば、シリカ等の二酸化ケイ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、二酸化チタン、カオリン、アルミナ等があげられ、包装用途として食品包装に使用する場合の安全性、コストの観点から、シリカ等の二酸化ケイ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、二酸化チタン、カオリンが好ましく、シリカ等の二酸化ケイ素であることが特に好ましい。更に、連鎖状の二酸化ケイ素粒子を用いると、フィルム製造時や、アンカーコート、薄膜形成工程時の粒子の脱落も少なく好ましい。上記無機系粒子は上記のうち1種のみを使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
上記の無機系粒子の含有量は、無機系粒子を含有する層の樹脂成分100質量部に対し、0.01〜6質量部が好ましく、0.01〜3質量部がより好ましく、0.01〜1質量部が更に好ましい。0.01質量部より少ないと十分な滑り性を発現できない場合があり、6質量部より多いと、製造時や加工工程において粒子の脱落が起こる恐れがあるほか、透明性が低下する場合がある。
次に、本発明における積層フィルムの好ましい製造法について説明する。
本発明の積層フィルムの製造法としては、各層の樹脂を共押出により一体化して積層する方法、各層をそれぞれ製膜した後に直接または接着層を介してラミネートする方法、単膜のキャストシートまたはその延伸フィルムに他の層を溶融押出積層する方法など、一般の積層フィルムの製造方法を採用することができるが、製造工程の簡易性から、共押出法が特に好ましい。以下、この共押出法による積層化の例について説明する。
まず、A層、B層を形成する原料として、ポリ乳酸や無機系粒子等を、それぞれ共押出積層用押出装置に供給する。無機粒子等を添加する場合、押出装置に供給する際に樹脂と無機系粒子等の添加剤を添加する方法、予め樹脂と無機系粒子等の添加剤を別の押出機でストランド形状に押し出してマスターペレットを作製し、マスターペレット単独でまたはマスターペレットと添加剤を含まない樹脂を混合して押出装置に供給する方法のいずれの方法を採用してもよいが、樹脂と添加剤を均一に混合させる点からは、マスターペレットを予め作製することが好ましい。また、各原料は、押出機投入前に充分に乾燥したものを押出装置で溶融するか、押出装置投入後にベント等の方法により水分を除去しながら溶融する。溶融温度は、ポリ乳酸が、D−乳酸構造とL−乳酸構造の組成比によって融点が変化することや、ポリ乳酸に混合する脂肪族ポリエステルの融点を考慮して適宜選択することができるが、通常は、150〜250℃の温度範囲で溶融すればよい。
次に、積層する層の数に合わせて、2又は3台以上のマルチマニホールド又はフィードブロックを用いて積層化し、スリット状のダイから2層以上の溶融シートとして押し出す。その際、それぞれの層の厚みは押出機の吐出量調節により設定することができる。
次いで、このダイから押し出された溶融シートを、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下に急冷固化し、実質的に非晶質の未配向シートを得る。この際、シートの平滑性や厚さ班を向上させる目的で、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高める事が好ましく、本発明においては、静電印加密着法及び/又はエアーによる密着法が好ましく用いられる。
このようにして得られた未延伸のシートは、縦延伸工程、横延伸工程、熱処理工程を施すことによって、二軸延伸した積層フィルムを得ることができる。
逐次二軸延伸延伸の場合は、上記延伸工程を、縦延伸、横延伸、熱処理の順で行えばよく、同時二軸延伸の場合は、縦横同時二軸延伸工程、熱処理工程の順で行うことにより、二軸延伸した積層フィルムを得ることができる。
縦延伸工程の延伸温度は、特に限定されないが、続いて行われる横延伸工程における横延伸性から、「ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTg+5℃」以上、「ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTg+40℃」以下が好ましく、「ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTg+10」℃以上、「ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTg+30℃」以下であることがより好ましい。
ここで「ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂」とは、積層フィルムのB層を構成する樹脂のことであり、ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTgは、本発明積層フィルムのA層をトルエンにより除去した後、B層5mgをセイコー電子(株)製示差走査熱量計RDC220型を用いて、240℃まで昇温し、240℃で5分間保持した後、液体窒素で急冷し、再度室温より昇温速度20℃/分で昇温してTgを測定した。また、上記測定によりTgが複数観測された場合は、最も高温のTgを「ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTg」とした。
また、縦延伸工程の延伸倍率は、特に限定されないが、続いて行われる横延伸工程における横延伸性及びフィルムの強度向上の点から、1.5倍〜5.0倍であることが好ましく、2.0倍〜4.5倍であることがより好ましい。
なお縦延伸工程では、延伸は一段階で行っても良いが二段階以上の多段階で行っても良い。多段階で延伸を行う場合、各延伸工程における倍率は適宜選択すればよく、全縦延伸工程での総延伸倍率を1.5〜5.0倍、より好ましくは2.0〜4.5倍とすることが好ましい。
横延伸工程の温度は、特に限定されないが、フィルムの強度向上、寸法安定性、平面性の点から、「ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTg+10℃」以上、「ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTg+60℃」以下が好ましく、更に好ましくは「ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTg+10℃」以上、「ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTg+50℃」以下である。
また、横延伸工程の横延伸倍率は、特に限定されないが、2.0倍〜6.0倍がフィルムの強度向上、寸法安定性、平面性の点から好ましく、製膜安定性の観点から、更に好ましくは、2.0倍〜5.0倍である。
縦横同時二軸延伸工程の場合は、上記縦延伸工程と同様の温度範囲が採用でき、延伸倍率は、上記縦延伸及び横延伸の倍率範囲が採用できる。
本発明においては、熱処理工程の制御が、本発明のA層の表面平均粗さの調整、ATR解析法で分析したときのピークの発現から最も重要である。
本発明において、熱処理工程は、2つ以上の熱処理ゾーンで行うことが好ましく、熱処理工程内の隣り合う2つのゾーンにおける熱処理温度の関係について、横延伸装置出口側のゾーンの温度が、「横延伸工程側のゾーンの温度+5℃」以上、「横延伸工程側のゾーンの温度+70℃」以下であることが、本発明のA層の表面平均粗さを0.05〜1.0nmに調整するという観点、ATR解析法で分析したときの1756cm−1のピーク発現の観点から好ましい。より好ましくは、隣り合う2つのゾーンにおいて、横延伸装置出口側のゾーンの温度が、「横延伸工程側のゾーンの温度+10℃」以上、「横延伸工程側のゾーンの温度+50℃」以下である。
最も横延伸装置出口側に近いゾーンの熱処理温度は、「ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTg+50℃」以上、ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTm+20℃」以下であることが、A層の表面平均粗さを0.05〜1.0nmに制御する観点、ATR解析法で分析したときの1756cm−1のピークを発現させる観点から好ましい。より好ましくは、ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTg+60℃」以上、ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTm+10℃」以下である。
また、横延伸工程と熱処理工程の間に冷却工程を有することも、A層の表面平均粗さを0.05〜1.0nmに制御する観点、ATR解析法で分析したときの1756cm−1のピークを発現させる観点から好ましい。冷却工程を設ける場合、冷却温度は、雰囲気温度として「ポリ乳酸を主成分とするB層樹脂のTg」以下であることが好ましく、温度の下限は冷却工程の効果の点からは制限されないが、製造設備の簡易性の観点から、25℃程度と考えられる。
また横延伸工程と熱処理工程の間に冷却工程を設ける場合には、該冷却工程における冷却時間は、1〜30秒であると横延伸工程及び熱処理工程で発生するフィルム横方向の収縮が抑制され、ボーイング量の抑制、フィルム横方向の特性の均一化の効果を発現できることから好ましく、更に好ましくは1〜10秒である。
本発明において、積層フィルムの最外層のA層の表面を原子間力顕微鏡で分析したときの表面平均粗さは、0.05〜1.0nmであることが重要である。積層フィルムの最外層のA層の表面の原子間力顕微鏡による表面平均粗さは、好ましくは0.1〜0.8nmである。表面平均粗さが1.0nmを超えると、積層フィルムの最外層のA層の側に無機膜を積層した積層体とした場合に、無機膜との密着性に劣り、バリア性が劣る場合がある。表面平均粗さは、横延伸の熱処理方法の制御、冷却工程の導入、A層の樹脂組成により制御することができる。
また、本発明においては、積層フィルムの最外層のA層の表面をATR解析法で分析したときに、1756cm−1にピークを有することが重要である。1756cm−1にピークが見られない場合、A層の最表面が結晶化していることを意味しており、積層フィルムの最外層のA層上に無機膜を積層した積層体とした場合に、無機膜との密着性に劣り、その結果バリア性の効果に劣る場合がある。1756cm−1にピークを有する積層フィルムとするための方法としては、横延伸の熱処理方法の制御、冷却工程の導入、A層の樹脂組成の調整により達成することが出来る。
得られた積層フィルムの面配向係数fnは、1.0×10−2以上であることが重要である。面配向係数が1.0×10−2未満であると、弾性率や破断強度などの機械強度に劣るため、蒸着加工時などにフィルムが破断して加工が困難となる場合がある。また、面配向係数の上限については、特に限定されるものではないが、フィルムが限界破断する寸前のフィルムの面配向係数が2.5×10−2であることから、これが上限と考えられる。
面配向係数を1.0×10−2以上にするには、縦延伸方向及び横延伸方向の延伸倍率を1.5倍以上にすることで達成できる。
本発明の積層フィルムを100℃で5分加熱した際の熱収縮率は、−1.0〜1.0%であることが好ましい。該熱収縮率は、より好ましくは0〜1.0%である。熱収縮率が−1.0%より小さいと、蒸着加工時や包装材料としての加工時における加熱及び/または張力下での走行時にフィルムが伸び、蒸着斑が発生する場合があるほか、フィルムの伸びにより形成した蒸着膜にクラックが生じ、ガスバリア性が低下する場合がある。また、熱収縮率が1.0%を超えると蒸着加工時などの加熱時にフィルムが収縮し、蒸着斑や美観の低下が起こる場合がある。熱収縮率を制御する方法としては、原料の結晶性を調整する方法、延伸倍率を低倍率とする方法、延伸後の熱処理温度を調整する方法、熱処理時にフィルムに弛緩処理を施す方法があるが、制御が容易であること及び面内におけるフィルム物性の斑が少ないことから、熱処理温度の調整によることが好ましい。
本発明の積層フィルムのA層の片面には、ガスバリア性付与の観点から、無機膜を有する積層体とすることが好ましい(積層フィルムの前記A層の片面に、無機膜を有するフィルムを、以後、積層体という)。
無機膜の形成方法としては、蒸着法が好ましく、蒸着法としては特に限定されないが、EB蒸着、誘導加熱蒸着、マグネトロンスパッタ法、CVD法等公知の方法があげられる。蒸着によって形成される無機薄膜の厚みは、水蒸気に対するガスバリア性の向上の観点から、下限は20nmである。また、厚みの上限については特に限定されないが、ガスバリア性の向上のために必要な量を超えて無機蒸着膜を形成することは製造コストの観点から好ましくないことから、経済的な厚みの上限は、100nmである。ガスバリア性の向上と製造コストとの両立の観点から、無機薄膜の厚みは30〜70nmであることがより好ましい。
無機膜の材料としては、ガスバリア性を向上させる効果を有するものであれば特に限定されないが、透明性を必要としない用途においては、加工性及びガスバリア性の観点から、アルミニウムを含む材料を使用することが好ましい。アルミニウムを含む材料としては、例えばアルミニウムを99.9mol%以上含有する純アルミニウムのほか、他の添加元素を含むアルミニウム合金が挙げられるが、膜強度の観点からはアルミニウム合金を使用することが好ましい。アルミニウム合金に含まれる添加元素としては、例えば、マグネシウム、シリコン、タンタル、チタン、硼素、カルシウム、バリウム、炭素、マンガン等があり、これらのうち1種を添加元素として含む合金でも、2種以上を含む合金であってもよい。アルミニウム合金中のアルミニウムの割合は、アルミニウムが90.0〜99.8mol%、添加元素の総量が0.2〜10.0mol%であることが好ましく、アルミニウムが92〜99.5mol%、添加元素の総量が0.5〜8mol%であることが特に好ましい。アルミニウム合金を使用することにより、純アルミに比較して、無機膜の結晶が微細化されるため、透過ガスのパスが長くなること、無機膜の強度が向上し、表面に凹凸を形成している添加粒子が脱落しにくくなるという効果が期待できる。また、金属光沢に優れる無機膜が求められる用途においては、膜の光沢度を向上させるために、添加元素の添加量の上限を10mol%以下とすることが好ましく、より好適には7mol%以下であり、4mol%以下にすることがとくに好ましい。
また、透明性が必要な用途においては、無機膜を無機酸化物、無機窒化物、無機酸窒化物の少なくともいずれかよりなる透明性を有する無機膜とすることが好ましい。無機酸化物、無機窒化物、無機酸窒化物よりなる無機膜を形成する方法としては、予め反応次数の低い酸化物、窒化物を若干の酸素、窒素を適宜導入して、反応次数をコントロールしながら高真空容器中で電子線などにより照射加熱した材料を蒸着原料とする方法のほか、スパッタ法に於いては、合金ターゲットを使用し、アルゴンガスに窒素及びもしくは酸素を適量混合し反応させながら成膜する方法が挙げられる。透明性を有する無機膜に好ましい材料としては、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化シリコン・アルミニウムの混合体、酸化亜鉛、酸化チタンなどが挙げられ、ガスバリア性、蒸着後の色調などの観点からは、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化シリコン・アルミニウムがより好ましく、更に好ましくは酸化シリコン、酸化アルミニウムである。これらの酸化次数は使用する無機物の種類によって異なるが、例えば酸化シリコンで例示すると、SiOxにおいて、X=1.0〜1.9であることが好ましく、より好ましくは、X=1.3〜1.7である。X=1.0を下回ると、膜が着色し、透明性を損ね、好ましくない。X=1.9を上回るとガスバリア性が不十分となる。酸化次数は、蒸着時の材料の酸素純度及び、酸素導入によりコントロールすることが出来る。また、酸化次数はESCAにて測定することができる。

以下、この発明について実施例を用いてより詳細に説明するが、これらによりこの発明は何ら制限を受けるものではない。なお、実施例及び比較例における物性値等は、下記の方法によって測定、評価した。また、使用するポリ乳酸は、下記の方法で製造した。
(1)A層表面の表面平均粗さ(nm)
積層フィルムの最外層のA層について、原子間力顕微鏡を用いて、場所を変えた10視野について測定を行った。なお、積層フィルムの両方の最外層がA層である場合には、任意の一方のA層について測定を行った。
サンプルは、カンチレバーの走査方向に対して垂直方向(Y軸方向)がサンプルの長手方向(長手方向とは、フィルムの製造工程においてフィルムが走行する方向)となるようにサンプルをピエゾにセットして測定する。得られた画像について、三次元面粗さをOff−Line機能Roughness Analysisにて算出し、表面平均粗さを測定した。測定は、任意の10画像について行い、平均値を表面平均粗さとした。測定条件は下記のとおりである。
測定装置 :NanoScope III AFM
(Digital Instruments社製)
カンチレバー:シリコン単結晶
走査モード :タッピングモード
走査範囲 :5μm□
走査速度 :0.798Hz
(2)A層表面のATR解析法による分析
積層フィルムの最外層のA層について、島津社製FT-IR8400に反射用のゲルマニウム製プリズムを取り付けて、A層表面を分析した。なお、積層フィルムの両方の最外層がA層である場合には、(1)に従って表面平均粗さを測定した側のA層について測定を行った。表においては、下記のように記した。
1756cm−1にピークを有する:○
1756cm−1にピークを有しない:×
(3)面配向係数fn
アッベ屈折計によってフィルム長手方向、幅方向、厚み方向の屈折率(それぞれNx、Ny、Nz)を測定し、次式で算出した。
fn=(Nx+Ny)/2−Nz
(4)熱収縮率(%)
フィルムを長手方向、長手方向に対して90°の方向それぞれについて、10mm幅、250mm長に調整し、200mm長さの標線を記したサンプルに3gの加重を取り付けて熱風循環式オーブンで100℃にて5分間熱処理し、フィルムの収縮率を下記式にて算出した。結果は、長手方向、長手方向に対して90°の方向の値の平均値とした。
熱収縮率(%)={1−(熱処理後の標線長さ)/(熱処理前の標線長さ)}×100
(5)A層及びB層の吸熱ピーク(Tm)、Tg(℃)
A層及びB層を測定する場合は、それぞれの層の表面5mgを削り取り、それぞれの層の測定サンプルとした。ここで、積層フィルムの両方の最外層がA層である場合には、(1)に従って表面平均粗さを測定した側のA層について測定した。また、内層に存在するB層は、積層フィルムのA層をトルエンにより除去した後に、B層を削り取り測定サンプルとした。
測定は、セイコー電子(株)製示差走査熱量計RDC220型を用いて、室温より昇温速度5℃/分で昇温した時の吸熱ピーク(Tm)を確認した。なお前述の通り、吸熱ピーク(Tm)が観察された場合を結晶性の層と判断し、それ以外の場合を非晶性の層と判断した。表においては、吸熱ピークが観察された場合を「○」、吸熱ピークが観察されなかった場合を「×」と記した。
また、ガラス転移温度(Tg)は、セイコー電子(株)製示差走査熱量計RDC220型を用いて、240℃まで昇温し、240℃で5分間保持した後、液体窒素で急冷し、再度室温より昇温速度20℃/分で昇温して測定した。
(6)水蒸気透過度(g/m/day)
積層フィルムを温度38℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の水蒸気透過率測定装置(機種名、“パ−マトラン”(登録商標)W3/31)を使用してJIS K7129(2008)に記載のB法(赤外センサー法)に基づいて測定した。また、測定はフィルムに水蒸気流を当て、反対側で検出する測定方式で、4回測定を行い、その平均値を当該フィルムの水蒸気透過率とした。
(7)酸素透過度(cc/m/day/atm)
積層フィルムを温度23℃、湿度0%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の酸素透過率測定装置(機種名、“オキシトラン”(登録商標)(“OXTRAN ”2/20))を使用して、JIS K7126−2(2006)に記載の電解センサ法に基づいて測定した。また、測定はフィルムに水蒸気流を当て、反対側で検出する測定方式で、4回測定を行い、その平均値を当該フィルムの酸素透過度とした。
(8)無機膜の接着強度測定(g/15mm)
フィルムに無機膜を形成して得られた積層体とエチレンアクリル酸シート(Dow PRIMACOR3300)(以下、EAAシートという)40μmを揃えて、下記条件でヒートシールした。
・ヒートシール機(TP−701S HEAT SEAL TESTER 、TESTER SANGYO CO, LTD )
プレス温度:120℃
圧力:38psi=2.7kgf/cm(面圧換算1.35程度)
プレス時間:5sec
プレス板:金属板/ゴム 金属板のみ加熱
貼り合わせ:EAAシート40μm
得られたサンプルから幅15mmの試験片を取り出し、下記条件で剥離試験を行った。剥離力曲線において、剥離開始後の上限値と下限値を読み取り、フィルムの蒸着膜接着強度とした。
・剥離試験機: TENSILON(ORIENTEC社製 UCT−100)
・剥離角度: 180°
・剥離速度: 200mm/分
・チャート速度:20mm/分
・剥離方向: MD方向
・サンプル幅: 15mm
同じサンプルについて3本の試験片を採取し、同様の測定を3回行った。得られた値の平均値を蒸着膜接着強度とした。
本発明の製造例、実施例、比較例で用いた原料は下記の通りである。なお、製造例、実施例、比較例では下記の略称で表記することがある。
PLA−A
回転式真空乾燥機にて50℃で8時間乾燥した非晶性ポリL−乳酸(Nature Works製“Ingeo” 4060D;D体量=12mol%、Tg=58℃)。
PLA−B
回転式真空乾燥機にて120℃で4時間乾燥した結晶性ポリL−乳酸(Nature Works製“Ingeo”4032D;D体量=1.4mol%、融点=168℃、Tg=58℃)。
実施例1〜6
B層を形成するための樹脂組成物としてPLA−Bを用い、220℃に加熱したφ90mmの押出機に、A層を形成するための樹脂組成物としてPLA−A99質量部に水澤科学社製アルミナシリケート粒子(シルトンJC20(平均粒径2μm))を1質量部添加した原料を用い、220℃に加熱したφ40mmの押出機に、それぞれ投入し、各押出機で可塑化した後、フィードブロックで1:8:1の積層比でA/B/A積層させ、400mmの口金よりフィルム状に押出し、25℃に設定した直径が600mmの回転しているキャストドラム上で静電印可キャスト法により冷却硬化させて実質的に非晶質な未延伸フィルムを得た。
この未延伸フィルムをロール式縦延伸機に導き、予熱温度70℃、延伸温度75℃で3.0倍縦延伸した後、テンター式延伸機に送り込み、予熱温度70℃、延伸温度75℃で3.0倍横延伸した後、表1の条件で熱処理をおこなった。
かくして得られた各積層フィルムは、フィルム幅が800mmであり、表2に示すように表面粗さも小さく、ATRによる分析で1756cm−1にピークを有し、熱収縮率も表2のように小さかった。
得られたフィルムを、フィルム走行装置を具備した真空蒸着装置内にセットして無機膜を積層した。無機膜の積層は、真空蒸着装置内を1.00×10−2Paの高減圧状態にした後に、フィルムを0℃の冷却金属ドラム上に走行させることにより行い、蒸着後に48時間のエージング処理を施すことにより、無機膜を有する積層体とした。蒸着はアルミニウム金属の加熱蒸発により行い、蒸着層形成面は積層フィルムの一方のA層表面とした。なお、蒸着層形成面と表面粗さ及びATRによる分析の測定面は同一面とした。また、吸熱ピーク(Tm)についても、蒸着層形成面側のA層について測定を行った。この積層体の水蒸気透過度、酸素透過度は、表2に示すように小さく、蒸着膜接着強度も良好であった。
実施例7
フィードブロックでの積層比を1:9の積層比でA/B積層させたほかは実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
かくして得られた積層フィルムは、フィルム幅が800mmであり、表2に示すように表面粗さも小さく、ATRによる分析で1756cm−1にピークを有し、熱収縮率も表2のように小さかった。
得られたフィルムを、フィルム走行装置を具備した真空蒸着装置内にセットして無機膜を積層した。無機膜の積層は、真空蒸着装置内を1.00×10−2Paの高減圧状態にした後に、フィルムを0℃の冷却金属ドラム上に走行させることにより行い、蒸着後に48時間のエージング処理を施すことにより、無機膜を有する積層体とした。蒸着はアルミニウム金属の加熱蒸発により行い、蒸着層形成面は積層フィルムのA層表面とした。この積層体の水蒸気透過度、酸素透過度は、表2に示すように小さく、蒸着膜接着強度も良好であった。
比較例1〜6
実施例1において、熱処理条件を表1とした以外は同原料、同条件で製造した。
かくして得られた各積層フィルムは、フィルム幅が800mmであり、表2に示すように表面粗さが大きく、ATR解析法による分析で1756cm−1にピークは観測できず最表層は結晶化していることが判明した。また、A層の表層を削り取って示差走査熱量計(セイコー電子工業製、RDC220)を用いて、融点(Tm)を求めたがピークは観測されないことから最表層は結晶化しているが層全体は非晶質であることが判明した。熱収縮率については、横延伸後の熱処理温度を急激に上げるとボーイングと呼ばれるフィルム横方向で物性が弓状になる現象が顕著に現れ、部分的に平面性が悪化したため、熱処理温度を高温にすることができず、熱収縮率が大きなものしか得られなかった。
ここでボーイング現象とは、テンター内においてフィルムの両側端は把持手段により把持されているので、横延伸に伴う縦方向の収縮応力は把持手段によって拘束されている。これに対し、フィルム中央部分は把持手段による拘束力が比較的弱いので、上記収縮応力によって中央部分が移動する傾向がある。この傾向は、ただ単に常温状態のフィルムをテンター式熱処理装置で熱固定をする場合でも常温状態から熱固定する温度の温度差でも起こる。
また、得られたフィルムをフィルム走行装置を具備した真空蒸着装置内にセットして無機膜を積層した。無機膜の積層は、真空蒸着装置内を1.00×10−2Paの高減圧状態にした後に、フィルムを0℃の冷却金属ドラム上に走行させることにより行い、蒸着後に48時間のエージング処理を施すことにより、無機膜を有する積層体とした。蒸着はアルミニウム金属の加熱蒸発により行い、蒸着膜の形成面は積層フィルムの一方のA層表面とした。なお、蒸着層形成面と表面粗さ及びATRによる分析の測定面は同一面とした。また、吸熱ピーク(Tm)についても、蒸着層形成面側のA層について測定を行った。この積層体の水蒸気透過度、酸素透過度は、表2に示すようになったが、無機膜の接着強度も低いものであった。
比較例7
A層の原料をPLA−Bとしたほかは実施例1と同様にして積層フィルムを得た。かくして得られた各積層フィルムは、フィルム幅が800mmであり、表2に示すように表面粗さが大きく、ATR解析法による分析で1756cm−1にピークは観測できなかった。また、A層の表層を削り取って示差走査熱量計(セイコー電子工業製、RDC220)を用いて、融点(Tm)を求めたところピークが観測され、A層は結晶質であった。熱収縮率については、小さい値であった。
また、得られたフィルムをフィルム走行装置を具備した真空蒸着装置内にセットして無機膜を積層した。無機膜の積層は、真空蒸着装置内を1.00×10−2Paの高減圧状態にした後に、フィルムを0℃の冷却金属ドラム上に走行させることにより行い、蒸着後に48時間のエージング処理を施すことにより、無機膜を有する積層体とした。蒸着はアルミニウム金属の加熱蒸発により行い、蒸着膜の形成面は積層フィルムの一方のA層表面とした。なお、蒸着層形成面と表面粗さ及びATRによる分析の測定面は同一面とした。また、吸熱ピーク(Tm)についても、蒸着層形成面側のA層について測定を行った。この積層体の水蒸気透過度、酸素透過度は、表2に示すようになり、無機膜の接着強度も低いものであった。
比較例8
B層の原料をPLA−Aとしたほかは実施例1と同様にして積層フィルムを得ようとしたが横延伸工程及び横延伸後の熱処理工程でフィルム破れが多発し、フィルムを得ることはできなかった。
Figure 2013199059
Figure 2013199059

Claims (4)

  1. ポリ乳酸を主成分とするA層とポリ乳酸を主成分とするB層とを少なくとも有する積層フィルムであって、
    前記A層は、少なくとも一方の最外層であり、
    前記A層は非晶性、前記B層は結晶性であり、
    前記最外層のA層の表面を原子間力顕微鏡で分析したときに、表面平均粗さが0.05〜1.0nmであり、
    前記最外層のA層の表面をATR解析法で分析したときに、1756cm−1にピークを有し、
    面配向係数fnが1.0×10−2以上であることを特徴とする積層フィルム。
  2. 前記A層、前記B層、前記A層をこの順に有することを特徴とする、請求項1に記載の積層フィルム
  3. 100℃で5分加熱した際の熱収縮率が、−1.0〜1.0%であることを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の積層フィルムの前記A層の側に、無機膜を有することを特徴とする、積層体。
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