JPH09123363A - 農業用防曇フィルム - Google Patents

農業用防曇フィルム

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JPH09123363A
JPH09123363A JP7281976A JP28197695A JPH09123363A JP H09123363 A JPH09123363 A JP H09123363A JP 7281976 A JP7281976 A JP 7281976A JP 28197695 A JP28197695 A JP 28197695A JP H09123363 A JPH09123363 A JP H09123363A
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JP
Japan
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weight
resin
film
resin composition
parts
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JP7281976A
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English (en)
Inventor
Kenji Tokuoka
謙二 徳岡
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防曇性を長時間持続させることができる農業
用防曇フィルムを提案する。 【解決手段】 外層がポリオレフィン系樹脂組成物から
なり、中層がEVA100重量部に対しPP系樹脂10
〜100重量部および防曇剤を配合した樹脂組成物から
なり、内層がポリオレフィン系樹脂100重量部に対し
ポリプロピレン系樹脂10〜100重量部および防曇剤
を配合した樹脂組成物からなる。上記PP系樹脂は、重
量平均分子量が8万〜50万であり、クロス分別法によ
り測定した溶出量が、0〜20℃で5重量%以下、20
〜70℃で8〜30重量%、70〜110℃で70〜9
5重量%のものである。中層および内層中の防曇剤濃度
が0.5〜10重量%である、三層構造の農業用防曇フ
ィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
樹脂を主成分とする樹脂組成物からなるフィルムであっ
て、作物のハウス栽培やトンネル栽培に好適に用いら
れ、防曇性を長時間持続させることができる農業用防曇
フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリオレフィン系樹脂製農業用
フィルムに使用されている樹脂としては、ポリエチレン
系樹脂や、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EV
Aと略記する)系樹脂が、使い易さ、経済性等の点から
好適に使用され、大半を占めている。
【0003】従来、ポリオレフィン系樹脂製農業用フィ
ルムに防曇性を付与するには、ポリオレフィン系樹脂に
界面活性剤を練り込んだ混練物を用いて製膜することに
より、界面活性剤をフィルムの表面にブリードアウトさ
せ、水濡れ性を向上させ、これによって防曇性を得る方
法が採用されていた。
【0004】しかし、一般に、界面活性剤は、分子量が
小さくまたポリエチレン系樹脂やEVA系樹脂との相溶
性が低いために、フィルムの表面にブリードアウトした
後フィルムの表面から水分によって短時間のうちに流れ
落ちてしまい、防曇性の持続性が悪いという問題があっ
た。
【0005】また、防曇性を持続させるために、ポリオ
レフィン系樹脂に多量の界面活性剤を練り込むと、製膜
が困難になり、また、得られるフィルムからの界面活性
剤のブリードアウトにより白化、透明性の阻害等が起き
るという難点があった。
【0006】防曇性を長時間持続させる手段として、た
とえば、特公昭58−47411号公報に記載の如く、
ポリオレフィン系樹脂にアイオノマー樹脂と界面活性剤
とを配合した樹脂組成物からなる農業用被覆フィルム
や、特開昭58−122949号公報に記載の如く、E
VAにアイオノマー樹脂、界面活性剤および熱融着防止
剤を添加した樹脂組成物からなる農業用被覆フィルムが
提案されている。
【0007】しかし、こうして得られた農業用被覆フィ
ルムは、いずれも初期防曇性不良や透明性不良を引き起
こす上に、アイオノマー樹脂が高価であるためにコスト
的に不利なものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に
鑑み、防曇性を長時間持続させることができる農業用防
曇フィルムを提案することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による農業用防曇
フィルムは、外層と中層と内層とからなる三層構造のフ
ィルムであり、外層がポリオレフィン系樹脂組成物から
なり、中層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂10
0重量部に対し、ポリプロピレン系樹脂10〜100重
量部および防曇剤を配合した樹脂組成物からなり、内層
が、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、ポリプ
ロピレン系樹脂10〜100重量部および防曇剤を配合
した樹脂組成物からなり、上記ポリプロピレン系樹脂
は、重量平均分子量が8万〜50万であり、クロス分別
法により測定した溶出量が、0〜20℃で5重量%以
下、20〜70℃で8〜30重量%、70〜110℃で
70〜95重量%のものであり、中層および内層中の防
曇剤濃度が0.5〜10重量%であることを特徴とする
ものである。
【0010】上記中層および内層に用いるポリプロピレ
ン系樹脂と防曇剤とは予め混合しておくことが好まし
い。
【0011】
【発明の実施の態様】本発明による農業用防曇フィルム
において、外層および内層を構成するポリオレフィン系
樹脂組成物は、例えばEVA、低密度ポリエチレン(以
下、LDPEと略記する)、高密度ポリエチレン(以
下、HDPEと略記する)、直鎖状低密度ポリエチレン
(以下、L−LDPEと略記する)であって、重合体は
単独重合体であっても、または、これら重合体を構成す
る単量体を成分とする共重合体であってもよい。これら
合成樹脂は1種でも、または、2種以上の樹脂のブレン
ド品でもよい。
【0012】本発明において、ポリプロピレン系樹脂を
特定するための指標として採用されているクロス分別法
は、以下に示すとおりである。
【0013】先ず、ポリプロピレン系樹脂を140℃あ
るいはポリプロピレン系樹脂が完全に溶解する温度のo
−ジクロロベンゼンに溶解し、次いで、この溶液を一定
速度で冷却し、予め用意しておいた不活性担体の表面
に、薄いポリマー層を生成させる。この時、ポリプロピ
レン系樹脂成分は、結晶性の高い順、および、分子量の
大きい順にポリマー層を形成する。
【0014】その後、温度を連続的または段階的に上昇
させ、順次溶出した成分の濃度を検出して、成分分布
(結晶性分布)を測定する。これは温度上昇溶離分別(T
emperature Rising Elution Fractionation ;TREF) と
呼ばれる方法である。同時に、順次溶出した成分を高温
型GPC (Gel Permeation Chromatograph) 、例えばS
EC(Size Exclusion Chromatograph)により分析して、
分子量と分子量分布を測定する。本発明では、上述した
温度上昇溶離分別部分と高温型GPC部分の両者をシス
テムとして備えているクロス分別クロマトグラフ装置
(三菱化学社製CFC−T150A型)を用いてポリプ
ロピレン系樹脂の溶出量の測定を行った。
【0015】本発明において、ポリプロピレン系樹脂
は、重量平均分子量が8万〜50万のものである。重量
平均分子量が8万未満であると、溶融粘度が低すぎて、
通常の方法による押出成形法では製膜性が悪くなること
があり、逆に50万を越えると、溶融粘度が高すぎて通
常の方法による押出成形では製膜性が悪い場合がある。
ポリプロピレン系樹脂の特に好ましい重量平均分子量は
10万〜40万である。中層および内層において、ポリ
プロピレン系樹脂は、クロス分別法により測定したポリ
プロピレン系樹脂の全量に対する溶出量が、0〜20℃
では5重量%以下、好ましくは3重量%以下のものであ
る。この溶出量が5重量%を越えると、得られる農業用
防曇フィルムの表面ヘイズが大きくなり、透明性が劣る
場合がある。
【0016】また、ポリプロピレン系樹脂は、クロス分
別法により測定したポリプロピレン系樹脂の全量に対す
る溶出量が、20〜70℃で8〜30重量%、好ましく
は9重量%〜15重量%のものである。この溶出量が8
重量%未満であると、得られた農業用防曇フィルムの柔
軟性が劣ることがあり、逆に30重量%を越えると、得
られる農業用防曇フィルムの表面ヘイズが大きくなり、
透明性が劣る場合がある。
【0017】また、ポリプロピレン系樹脂は、クロス分
別法により測定したポリプロピレン系樹脂の全量に対す
る溶出量が、70〜110℃で70〜95重量%、好ま
しくは75〜90重量%である。この溶出量が70重量
%未満であると、得られた農業用防曇フィルムの表面ヘ
イズが大になり、透明性が劣る場合があり、逆に95重
量%を越えると、得られる農業用防曇フィルムの柔軟性
が劣ることがある。
【0018】上記のポリプロピレン系樹脂は、たとえ
ば、以下のような2段階で製造することができる。
【0019】まず、第一段階において、チタン系化合物
とアルミニウム化合物の存在下、オレフィンの重合によ
ってチタン含有ポリオレフィンを生成する。ここで得ら
れたチタン含有ポリオレフィンの代表的な例は、チタン
含有プロピレン単独重合体、チタン含有プロピレン−エ
チレン共重合体、あるいはチタン含有プロピレン−α−
オレフィン共重合体である。上記α−オレフィンとして
は1−ブテンが好適である。
【0020】次に、第二段階において、上記チタン化合
物とアルミニウム化合物の存在下、プロピレンとエチレ
ンを上記チタン含有ポリオレフィンと共に重合される。
これにより、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレ
ン−α−オレフィン共重合体等が得られる。
【0021】本発明フィルムにおいて、中層および内層
の最終的な防曇剤濃度は、0.5〜10重量%、好まし
くは1〜3重量%である。防曇剤の添加量が0.5重量
%未満であると、得られた農業用防曇フィルムの防曇性
持続効果が十分に発揮されないことがあり、逆に10重
量%を越えると、製膜性が不良となり、かつ、得られた
農業用防曇フィルムが過度にブリードして白化を引き起
こす場合がある。
【0022】防曇剤は予め中層および内層を形成するポ
リプロピレン系樹脂中にポリプロピレン系樹脂100重
量部に対して防曇剤1〜20重量部の割合で練り込んで
おくことが好ましい。その理由の1つは、防曇剤とポリ
プロピレン系樹脂との相溶性が優れているために均一に
混合し易いということによる。また、もう1つの理由
は、ポリプロピレン系樹脂が防曇剤を抱き込み易い結
果、防曇剤の表面へのブリード速度を適度に低下させ、
このことが徐放性の効果を発揮し易いからである。
【0023】使用される防曇剤としては、非イオン系界
面活性剤が好ましく、たとえば、N,N−ビス(2−ヒ
ドロキシエチル)アルキルアミン、ポリオキシエチレン
アルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミンの
脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、
ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられ
る。
【0024】本発明において、中層および内層を形成す
るポリプロピレン系樹脂の配合量は、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂あるいはポリオレフィン系樹脂100
重量部に対し、10〜100重量部とされるが、その理
由は、ポリプロピレン系樹脂の割合が10重量部を下回
ると、必要最小限の防曇剤量が多くなり、相溶性の限界
を越えてしまい、一方、100重量部を超えると、ポリ
プロピレン系樹脂の成形性の悪さ、すなわち成形温度が
高い点が発現して、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂
が劣化し易くなるからである。
【0025】本発明による農業用防曇フィルムの曲げ弾
性率は800〜1500kg/cm 2 であるのが好まし
い。曲げ弾性率が800kg/cm2 未満であると、農
業用防曇フィルムとしては柔らかすぎる傾向があり、逆
に、1500kg/cm2 を越えると、農業用防曇フィ
ルムとしては硬すぎる傾向がある。
【0026】本発明によるフィルムの膜厚は、あまり薄
いと機械的強度が不十分となって好ましくなく、逆にあ
まり厚すぎると製膜作業、その後の取扱い(フィルの裁
断、接合、展張作業等)に不便をきたすので、好ましく
は0.02〜0.30mm、特に好ましくは0.03〜
0.15mmの範囲である。
【0027】本発明による農業用防曇フィルムは、従来
公知の成膜法、たとえば、押出機を用いたインフレーシ
ョン成形法、または、Tダイ成形法、カレンダー成形
法、溶融流延による押出成形法により、製造することが
できる。
【0028】本発明に使用される熱可塑性樹脂には、本
発明の効果を損なわない程度に安定剤、保温剤、酸化防
止剤、可塑剤、安定化助剤、紫外線吸収剤、防曇剤、防
霧剤、滑剤等の添加剤を配合してもよい。
【0029】保温剤としては、酸化珪素、珪酸塩類、燐
酸塩類、ガラス微粉末等が例示され、これをポリオレフ
ィン系樹脂100部に対し好ましくは2〜20重量部、
より好ましくは4〜10重量部を混入する。なお、保温
剤の添加量が上記添加量範囲より多いと可視光線の透過
率が著しく低下する場合があり、さらに、フィルムの強
度が低下する場合があり、また、少なすぎると、保温の
効果が無くなる恐れがある。
【0030】紫外線吸収剤としては、たとえば、ベンゾ
フェノン系、ベンゾトリアゾール系、ハイドロキノン
系、サリチル酸系、ベンゾエート系、シアノアクリレー
ト系等の紫外線吸収剤が例示される。
【0031】
【実施例】以下、ポリオレフィン系樹脂としてEVA樹
脂を用いた場合について、本発明の実施例を具体的に説
明するが、本発明はこれに限定するものではない。
【0032】実施例1 フィルム外層用樹脂として、EVA樹脂(酢酸ビニル単
位含量=10重量%)を用い、フィルム中層用樹脂とし
て、EVA樹脂(酢酸ビニル単位含量=15重量%)9
0重量部に対し、ポリプロピレン系樹脂組成物10重量
部を配合した樹脂組成物を用い、フィルム内層用樹脂と
して、EVA樹脂(酢酸ビニル単位含量=10重量%)
90重量部に対し、ポリプロピレン系樹脂組成物10重
量部を配合した樹脂組成物を用いた。
【0033】上記ポリプロピレン系樹脂組成物はポリプ
ロピレン系樹脂に防曇剤としてグリセリン脂肪酸エステ
ル(理研ビタミン社製、商品名[リケマールAF−8
2])を15重量%添加したもの(樹脂組成物中の防曇
剤濃度=1.5重量%)である。
【0034】上記ポリプロピレン系樹脂は、重量平均分
子量が25.9万であり、クロス分別法により測定した
ポリプロピレン系樹脂の全量に対する溶出量が0〜20
℃で2.5重量%、20〜70℃で11重量%、70〜
110℃で86.5重量%のものであるハイモント社製
のポリプロピレン系樹脂(商品名[キャタロイKT−0
11P]、密度=0.900g/cm3 、メルトフロー
レート=5.0)である。
【0035】上記外層用樹脂と中層用樹脂と内層用樹脂
から、通常のインフレーション押出成形法により膜厚1
00μm(外層と中層と内層の層比=1:2:1)の三
層構造の農業用防曇フィルムを得た。
【0036】実施例2 フィルム中層用樹脂として、EVA樹脂(酢酸ビニル単
位含量=15重量%)80重量部に対し、ポリプロピレ
ン系樹脂組成物20重量部を配合した樹脂組成物を用
い、フィルム内層用樹脂として、EVA樹脂(酢酸ビニ
ル単位含量=10重量%)80重量部に対し、ポリプロ
ピレン系樹脂組成物20重量部を配合した樹脂組成物を
用い、上記ポリプロピレン系樹脂組成物はポリプロピレ
ン系樹脂に防曇剤としてグリセリン脂肪酸エステル(理
研ビタミン社製、商品名[リケマールAF−82])を
30重量%添加したもの(樹脂組成物中の防曇剤濃度=
6重量%)である点を除いて、実施例1と同様に操作を
行い、農業用防曇フィルムを得た。
【0037】実施例3 フィルム中層用樹脂として、EVA樹脂(酢酸ビニル単
位含量=15重量%)70重量部に対し、ポリプロピレ
ン系樹脂組成物30重量部を配合した樹脂組成物を用
い、フィルム内層用樹脂として、EVA樹脂(酢酸ビニ
ル単位含量=10重量%)70重量部に対し、ポリプロ
ピレン系樹脂組成物30重量部を配合した樹脂組成物を
用い、上記ポリプロピレン系樹脂組成物はポリプロピレ
ン系樹脂に防曇剤としてグリセリン脂肪酸エステル(理
研ビタミン社製、商品名[リケマールAF−82])を
30重量%添加したもの(樹脂組成物中の防曇剤濃度=
9重量%)である点を除いて、実施例1と同様に操作を
行い、農業用防曇フィルムを得た。
【0038】比較例1 ポリプロピレン系樹脂組成物がポリプロピレン系樹脂に
防曇剤としてグリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン
社製、商品名[リケマールAF−82])を5重量%添
加したもの(樹脂組成物中の防曇剤濃度=0.5重量
%)である点を除いて、実施例1と同様に操作を行い、
農業用防曇フィルムを得た。
【0039】比較例2 フィルム中層用樹脂として、EVA樹脂(酢酸ビニル単
位含量=15重量%)60重量部に対し、ポリプロピレ
ン系樹脂組成物40重量部を配合した樹脂組成物を用
い、フィルム内層用樹脂として、EVA樹脂(酢酸ビニ
ル単位含量=10重量%)60重量部に対し、ポリプロ
ピレン系樹脂組成物40重量部を配合した樹脂組成物を
用い、上記ポリプロピレン系樹脂組成物はポリプロピレ
ン系樹脂に防曇剤としてグリセリン脂肪酸エステル(理
研ビタミン社製、商品名[リケマールAF−82])を
30重量%添加したもの(樹脂組成物中の防曇剤濃度=
12重量%)である点を除いて、実施例1と同様に操作
を行い、農業用防曇フィルムを得た。
【0040】比較例3 フィルム中層用樹脂として、EVA樹脂(酢酸ビニル単
位含量=15重量%)50重量部に対し、ポリプロピレ
ン系樹脂組成物50重量部を配合した樹脂組成物を用
い、フィルム内層用樹脂として、EVA樹脂(酢酸ビニ
ル単位含量=10重量%)50重量部に対し、ポリプロ
ピレン系樹脂組成物50重量部を配合した樹脂組成物を
用い、上記ポリプロピレン系樹脂組成物はポリプロピレ
ン系樹脂に防曇剤としてグリセリン脂肪酸エステル(理
研ビタミン社製、商品名[リケマールAF−82])を
30重量%添加したもの(樹脂組成物中の防曇剤濃度=
15重量%)である点を除いて、実施例1と同様に操作
を行い、農業用防曇フィルムを得た。
【0041】評価試験 実施例1〜3および比較例1〜3で得られた農業用防曇
フィルムにおいて、成形性、外観、初期の光学特性およ
び促進防曇性について、下記の評価方法で試験を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0042】成形性 インフレーション押出成形状態を観察し、安定性の良否
を判定した。
【0043】外 観 成形後、室温で10日後の防曇剤のブリードアウト状態
を観察し、白化の程度を判定した。
【0044】初期の光学特性 成形直後の光学特性(ヘイズおよび全光線透過率Tt
(%))を測定した。
【0045】促進防曇性 水の入った恒温水槽の開口部に格子状に仕切られたスチ
レン製の枠を設置し、それぞれの格子を塞ぐように防曇
フィルムを張付け、同フィルムで水面を密封した状態で
フィルムへの水滴付着状況を観察して、下記の評価点を
付けた。なお、環境温度は、周囲気温=0℃、槽内水温
=40℃とし、フィルム傾斜角度は5°とした。
【0046】評価点 5:水滴無し 4:水滴が数個以下であるが、水滴の厚みが薄い。
【0047】3:成長した水滴が多くあり、水滴は独立
しており、盛んに流下する。
【0048】2:成長した水滴が多くあり、水滴が連続
的につながっている。
【0049】1:水滴が全面にあり、全く流下しない。
【0050】
【表1】 表1よりも明らかなように、実施例1〜3の場合には、
いずれもフィルムの成形性が良好で、得られるフィルム
は外観上白化が全く若しくは殆どなく、かつ、防曇性に
優れているのに対し、比較例1〜3の場合には、防曇性
の持続性の悪いもの、成形性の悪いものや、得られたフ
ィルムの外観上に白化が大きいものも観察された。
【0051】
【発明の効果】本発明のように、防曇性を長時間持続さ
せることができる農業用防曇フィルムを提案することが
できる。中層および内層に、防曇剤を含むポリプロピレ
ン系樹脂組成物を添加することにより、防曇持続性のみ
ならず、成形性、透明性に優れた農業用防曇フィルムを
提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 23/08 LBZ C08L 23/08 LBZ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外層と中層と内層とからなる三層構造の
    フィルムであり、 外層がポリオレフィン系樹脂組成物からなり、 中層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂100重量
    部に対し、ポリプロピレン系樹脂10〜100重量部お
    よび防曇剤を配合した樹脂組成物からなり、 内層が、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、ポ
    リプロピレン系樹脂10〜100重量部および防曇剤を
    配合した樹脂組成物からなり、 上記ポリプロピレン系樹脂は、重量平均分子量が8万〜
    50万であり、クロス分別法により測定した溶出量が、
    0〜20℃で5重量%以下、20〜70℃で8〜30重
    量%、70〜110℃で70〜95重量%のものであ
    り、 中層および内層中の防曇剤濃度が0.5〜10重量%で
    あることを特徴とする農業用防曇フィルム。
  2. 【請求項2】 中層および内層に用いるポリプロピレン
    系樹脂と防曇剤とが予め混合されたものであることを特
    徴とする請求項1記載の農業用防曇フィルム。
JP7281976A 1995-10-30 1995-10-30 農業用防曇フィルム Pending JPH09123363A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012217425A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Keiwa Inc 連棟ハウス谷間用シート及び敷設構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012217425A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Keiwa Inc 連棟ハウス谷間用シート及び敷設構造

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