JPH09121582A - 誘導電動機の制御装置 - Google Patents
誘導電動機の制御装置Info
- Publication number
- JPH09121582A JPH09121582A JP7308050A JP30805095A JPH09121582A JP H09121582 A JPH09121582 A JP H09121582A JP 7308050 A JP7308050 A JP 7308050A JP 30805095 A JP30805095 A JP 30805095A JP H09121582 A JPH09121582 A JP H09121582A
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- voltage
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 誘導電動機の負荷が急に増大し電動機速度が
低下したたときにも軸トルクの低下とストール現象の発
生を防ぐことのできる誘導電動機の制御装置を提供す
る。 【解決手段】 電力用順変換器1及び電力用逆変換器2
を有し出力端に誘導電動機3を接続した制御装置におい
て、前記誘導電動機の負荷が急変するときの速度変動を
電圧基準信号あるいは周波数基準信号と電動機電圧帰還
量との差分で検出する減算器21と、この減算器の出力
を増幅する増幅器15と、この増幅器の出力を前記周波
数基準信号から減算する減算器22と、この減算出力を
入力し前記電力用逆変換器の出力周波数を制御する制御
器11とを備えた構成とする。
低下したたときにも軸トルクの低下とストール現象の発
生を防ぐことのできる誘導電動機の制御装置を提供す
る。 【解決手段】 電力用順変換器1及び電力用逆変換器2
を有し出力端に誘導電動機3を接続した制御装置におい
て、前記誘導電動機の負荷が急変するときの速度変動を
電圧基準信号あるいは周波数基準信号と電動機電圧帰還
量との差分で検出する減算器21と、この減算器の出力
を増幅する増幅器15と、この増幅器の出力を前記周波
数基準信号から減算する減算器22と、この減算出力を
入力し前記電力用逆変換器の出力周波数を制御する制御
器11とを備えた構成とする。
Description
【発明の属する技術分野】本発明は誘導電動機の制御装
置に係り、V/F制御電流型インバータで駆動される誘
導電動機において負荷が急変したとき、過渡的な軸トル
クの変動を低減しストール現象を抑制する制御装置に関
する。
置に係り、V/F制御電流型インバータで駆動される誘
導電動機において負荷が急変したとき、過渡的な軸トル
クの変動を低減しストール現象を抑制する制御装置に関
する。
【従来の技術】図6は従来の誘導電動機の制御装置を示
す回路図である。図示のごとく、配電分岐線に接続され
た電力用順変換器1及び電力用逆変換器2を介して誘導
電動機3が駆動される。外部から入力される速度基準信
号ωr *は電圧基準信号V*と周波数基準信号F*とな
り、各々独立した回路にて制御される。周波数基準信号
F*は周波数制御器11に送られ、周波数制御器11は
周波数基準信号F*に応じた周波数のゲートパルス信号
を電力用逆変換器2に送る。電圧基準信号V*は、電動
機3の端子電圧から電圧検出用変圧器6と整流器7を介
して得られる電圧フィードバックVFBKと比較され、
その差分は次の電圧制御増幅器8で増幅されて電流基準
信号I*となり、配電分岐線に設けられた電流検出用変
流器4及び整流器5を介して得られる電流フィードバッ
クIFBKとの差分がとられ電流制御増幅器9へ送られ
る。この電流制御増幅器9において位相制御信号V
PHC *を生成し、これを位相制御増幅器10で増幅し
て電力用順変換器1の出力電流を制御する。一方、スト
ール検出設定器12の出力ストール検出信号ISTL *
は電流フィードバックIFBKと比較され、その差分Δ
ISTLはストール制御増幅器14に送られ、ストール
制御増幅器14の出力はダイオード13を介して速度基
準信号ωr *に加算される。ここで、電動機13に負荷
がかかり電動機電流が増加し電流フィードバックI
FBKがストール検出信号ISTL *よりも大きくなる
と、差分ΔISTLは(−)となりストール制御増幅器
14で増幅される。ストール制御増幅器14の出力は差
分ΔISTLと同様(−)極性となり、ダイオード13
が導通しストール補正信号VSTL *として速度基準信
号ωr *を減じ、最終的に出力周波数Fを減じるように
作用する。逆に、電流フィードバックIFBKがストー
ル検出信号ISTL *よりも小さければ、ストール制御
増幅器14の出力は(+)極性となり、ダイオード13
は不導通となりストール補正信号VSTL *は出力しな
い。
す回路図である。図示のごとく、配電分岐線に接続され
た電力用順変換器1及び電力用逆変換器2を介して誘導
電動機3が駆動される。外部から入力される速度基準信
号ωr *は電圧基準信号V*と周波数基準信号F*とな
り、各々独立した回路にて制御される。周波数基準信号
F*は周波数制御器11に送られ、周波数制御器11は
周波数基準信号F*に応じた周波数のゲートパルス信号
を電力用逆変換器2に送る。電圧基準信号V*は、電動
機3の端子電圧から電圧検出用変圧器6と整流器7を介
して得られる電圧フィードバックVFBKと比較され、
その差分は次の電圧制御増幅器8で増幅されて電流基準
信号I*となり、配電分岐線に設けられた電流検出用変
流器4及び整流器5を介して得られる電流フィードバッ
クIFBKとの差分がとられ電流制御増幅器9へ送られ
る。この電流制御増幅器9において位相制御信号V
PHC *を生成し、これを位相制御増幅器10で増幅し
て電力用順変換器1の出力電流を制御する。一方、スト
ール検出設定器12の出力ストール検出信号ISTL *
は電流フィードバックIFBKと比較され、その差分Δ
ISTLはストール制御増幅器14に送られ、ストール
制御増幅器14の出力はダイオード13を介して速度基
準信号ωr *に加算される。ここで、電動機13に負荷
がかかり電動機電流が増加し電流フィードバックI
FBKがストール検出信号ISTL *よりも大きくなる
と、差分ΔISTLは(−)となりストール制御増幅器
14で増幅される。ストール制御増幅器14の出力は差
分ΔISTLと同様(−)極性となり、ダイオード13
が導通しストール補正信号VSTL *として速度基準信
号ωr *を減じ、最終的に出力周波数Fを減じるように
作用する。逆に、電流フィードバックIFBKがストー
ル検出信号ISTL *よりも小さければ、ストール制御
増幅器14の出力は(+)極性となり、ダイオード13
は不導通となりストール補正信号VSTL *は出力しな
い。
【発明が解決しようとする課題】図4に負荷安定時、図
5に負荷が増加したときの、V/F制御電流型インバー
タで駆動される誘導電動機の簡単な電流ベクトルを示
す。d−q軸は電動機内部に固定した静止座標であり、
d軸方向と磁束の方向を一致させている。電流型インバ
ータの供給する電流をilとすると、d−q座標上の一
次電流ilsとは図4に示す関係となる。電動機速度を
ωr、すべり周波数をωs電流型インバータの出力周波
数をωlとすると、ilとilsの位相差は θ=ωlt=(ωr+ωs)t ‥‥‥‥(1) となる。電動機速度ωrとすべり周波数をωsからもと
まる理想的な電流ベクトルil’と電流型インバータの
供給する電流ilは一致しており、誘導電動機3は安定
に回転する。このような状態から誘導電動機3に負荷が
急激にかかると、電動機速度ωrが低下するが、インバ
ータ出力周波数ωlは変化せず、(1)式は次のように
なる。 ωlt>(ωr+ωs)t ‥‥‥‥(2) つまり図5に示すように、理想的な電流ベクトルil’
に対してインバータ出力電流ベクトルilが進んでしま
う。このことはd−q座標上での磁束分電流idsを減
少させ、回転子鎖交磁束φrを減少させる。一般に、K
を定数とするとき、回転子鎖交磁束φrとトルク分電流
iqsとのあいだには φr=K・iqs/(ωl−ωr) ‥‥‥‥(3) なる関係があり、インバータ出力周波数のωlと電動機
速度ωrの差の増加は回転子鎖交磁束φrを減少させ
る。この磁束の減少と電動機速度の低下は電動機端子電
圧vを低下させるため、最終的には電圧制御系の補正作
用により、電動機電流ilsを増加することによって軸
トルクを増加し、電動機速度ωrを回復させる。電動機
速度ωrの回復と同時に回転子鎖交磁束φrも回復する
が、磁束減少に伴う軸トルクの過渡的な減小は避けられ
ず、軸トルクの減少が大きく速度が回復できないと、ま
すますインバータ出力周波数ωlと電動機速度ωrの差
が大きくなり、電動機電流が増えても軸トルクが増加し
ない失速(ストール)状態となる。また、誘導電動機3
の負荷が増加して電圧制御系の補正作用によって電動機
電流が増加し、電流フィードバックIFBKがストール
検出信号ISTL *よりも大きくなると、ストール制御
増幅器14の出力ストール補正信号VSTL *により速
度基準信号ωr *が減少し、同様にインバータ出力周波
数ωlも減少し、電動機速度ωrに近づくように動作す
る(図6参照)。しかしながらこの動作は、〔負荷増加
→電動機速度低下→電動機電圧低下→電圧帰還量V
FBK低下→電圧制御増幅器8の出力増加→電動機電流
増加→ストール補正信号VSTL *増加→インバータ出
力周波数ωl低下〕というプロセスになるため、電動機
速度ωrの変化に対してインバータ出力周波数ωlが瞬
時に追従できないので、過渡的な磁束減少を防ぐことが
できず、負荷の変動が激しい用途には不向きであった。
そこで本発明は、誘導電動機の負荷が急に増大し電動機
速度が低下したたときにも軸トルクの低下とストール現
象の発生を防ぐことのできる誘導電動機の制御装置を提
供することを目的とする。
5に負荷が増加したときの、V/F制御電流型インバー
タで駆動される誘導電動機の簡単な電流ベクトルを示
す。d−q軸は電動機内部に固定した静止座標であり、
d軸方向と磁束の方向を一致させている。電流型インバ
ータの供給する電流をilとすると、d−q座標上の一
次電流ilsとは図4に示す関係となる。電動機速度を
ωr、すべり周波数をωs電流型インバータの出力周波
数をωlとすると、ilとilsの位相差は θ=ωlt=(ωr+ωs)t ‥‥‥‥(1) となる。電動機速度ωrとすべり周波数をωsからもと
まる理想的な電流ベクトルil’と電流型インバータの
供給する電流ilは一致しており、誘導電動機3は安定
に回転する。このような状態から誘導電動機3に負荷が
急激にかかると、電動機速度ωrが低下するが、インバ
ータ出力周波数ωlは変化せず、(1)式は次のように
なる。 ωlt>(ωr+ωs)t ‥‥‥‥(2) つまり図5に示すように、理想的な電流ベクトルil’
に対してインバータ出力電流ベクトルilが進んでしま
う。このことはd−q座標上での磁束分電流idsを減
少させ、回転子鎖交磁束φrを減少させる。一般に、K
を定数とするとき、回転子鎖交磁束φrとトルク分電流
iqsとのあいだには φr=K・iqs/(ωl−ωr) ‥‥‥‥(3) なる関係があり、インバータ出力周波数のωlと電動機
速度ωrの差の増加は回転子鎖交磁束φrを減少させ
る。この磁束の減少と電動機速度の低下は電動機端子電
圧vを低下させるため、最終的には電圧制御系の補正作
用により、電動機電流ilsを増加することによって軸
トルクを増加し、電動機速度ωrを回復させる。電動機
速度ωrの回復と同時に回転子鎖交磁束φrも回復する
が、磁束減少に伴う軸トルクの過渡的な減小は避けられ
ず、軸トルクの減少が大きく速度が回復できないと、ま
すますインバータ出力周波数ωlと電動機速度ωrの差
が大きくなり、電動機電流が増えても軸トルクが増加し
ない失速(ストール)状態となる。また、誘導電動機3
の負荷が増加して電圧制御系の補正作用によって電動機
電流が増加し、電流フィードバックIFBKがストール
検出信号ISTL *よりも大きくなると、ストール制御
増幅器14の出力ストール補正信号VSTL *により速
度基準信号ωr *が減少し、同様にインバータ出力周波
数ωlも減少し、電動機速度ωrに近づくように動作す
る(図6参照)。しかしながらこの動作は、〔負荷増加
→電動機速度低下→電動機電圧低下→電圧帰還量V
FBK低下→電圧制御増幅器8の出力増加→電動機電流
増加→ストール補正信号VSTL *増加→インバータ出
力周波数ωl低下〕というプロセスになるため、電動機
速度ωrの変化に対してインバータ出力周波数ωlが瞬
時に追従できないので、過渡的な磁束減少を防ぐことが
できず、負荷の変動が激しい用途には不向きであった。
そこで本発明は、誘導電動機の負荷が急に増大し電動機
速度が低下したたときにも軸トルクの低下とストール現
象の発生を防ぐことのできる誘導電動機の制御装置を提
供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、電力用順変換器及び電力用逆変換器を有し
出力端に誘導電動機を接続した制御装置において、前記
誘導電動機の負荷が急変するときの速度変動を電圧基準
信号あるいは周波数基準信号と電動機電圧帰還量との差
分で検出する減算器と、この減算器の出力を増幅する増
幅器と、この増幅器の出力を前記周波数基準信号から減
算する減算器と、この減算出力を入力し前記電力用逆変
換器の出力周波数を制御する制御器とを備えた構成とす
る。一般に誘導電動機の端子電圧は v=(R+L(d/dt))ils+jωlLils+(ωr+ωs)φr ……(4) ただし R:電動機内部抵抗 L:電動機内部インダクタンス ils:1次電流 ωl:一次電流周波数 ωr:電動機速度 ωs:すべり速度 φr:回転子鎖交磁束 と表わされ、その主な成分は誘起電圧(ωr+ωs)φ
rである。ここで誘導電動機の負荷が増大し電動機速度
ωrが低下すると、上式により電動機端子電圧vが低下
し、電圧帰還量が減少する。本発明の制御装置は、周波
数基準信号あるいは電圧基準信号に比較して電圧帰還量
が小さいとき電力用逆変換器の出力周波数を下げ、逆に
電圧帰還量が大きいときは出力周波数を上げることによ
って、実際のすべり速度と負荷量に応じた適正なすべり
周波数との差が大きくならないように制御し、回転子鎖
交磁束の過渡的な変動を抑制し、軸トルクの低下とスト
ール現象の発生を防ぐことができる。
に本発明は、電力用順変換器及び電力用逆変換器を有し
出力端に誘導電動機を接続した制御装置において、前記
誘導電動機の負荷が急変するときの速度変動を電圧基準
信号あるいは周波数基準信号と電動機電圧帰還量との差
分で検出する減算器と、この減算器の出力を増幅する増
幅器と、この増幅器の出力を前記周波数基準信号から減
算する減算器と、この減算出力を入力し前記電力用逆変
換器の出力周波数を制御する制御器とを備えた構成とす
る。一般に誘導電動機の端子電圧は v=(R+L(d/dt))ils+jωlLils+(ωr+ωs)φr ……(4) ただし R:電動機内部抵抗 L:電動機内部インダクタンス ils:1次電流 ωl:一次電流周波数 ωr:電動機速度 ωs:すべり速度 φr:回転子鎖交磁束 と表わされ、その主な成分は誘起電圧(ωr+ωs)φ
rである。ここで誘導電動機の負荷が増大し電動機速度
ωrが低下すると、上式により電動機端子電圧vが低下
し、電圧帰還量が減少する。本発明の制御装置は、周波
数基準信号あるいは電圧基準信号に比較して電圧帰還量
が小さいとき電力用逆変換器の出力周波数を下げ、逆に
電圧帰還量が大きいときは出力周波数を上げることによ
って、実際のすべり速度と負荷量に応じた適正なすべり
周波数との差が大きくならないように制御し、回転子鎖
交磁束の過渡的な変動を抑制し、軸トルクの低下とスト
ール現象の発生を防ぐことができる。
【発明の実施形態】図1は本発明の一実施形態を示す回
路図でる。図6と同一部分には同一符号を付し説明を省
略する。この実施例と図6の従来の制御装置の異なる点
は、周波数基準信号F*と電圧帰還量VFBKの差を検
出し、電圧差増幅器15にて増幅し、その出力電圧差補
正信号FCMPを前記周波数基準信号F*に加算してイ
ンバータを制御するようにしたことである。さて、前記
(4)式に示したように、ある程度以上の速度(すべり
が相対的に小)においては、電動機端子電圧vの主成分
は電動機速度ωrと回転子鎖交磁束φrの積と見なすこ
とができ、電動機端子電圧vは下式のように電動機速度
ωr比例する。 v∝ωrφr ……(5) 従って、誘導電動機3の負荷が増加すると電動機速度ω
rが低下し、同様に電動機端子電圧vが低下する。電動
機端子電圧vが低下すると電圧帰還量VFBKが低下
し、周波数基準信号F*と電圧帰還量VFBKの差ΔV
は(+)極性となり電圧差増幅器15へ入力される。図
2に電圧差増幅器15の詳細を示す。前記電圧差ΔVと
比例ゲイン設定器16の出力KPは掛算器17にて掛算
され、補正信号FCMPとして出力される。この補正信
号FCMPの極性はこの場合(+)となり、周波数基準
信号F*を減ずる方向に作用し、電力用逆変換器2の出
力周波数が減少する。逆に誘導電動機3の負荷が減少し
たときは、電動機速度ωrが上昇し電動機端子電圧vも
上昇するため、最終的に電力用逆変換器2の出力周波数
が増加する。以上のように動作することによって、図5
に示したベクトルにおいて、過渡状態においてもインバ
ータ出力周波数ωlが電動機速度ωrの動きに即座に追
従するので、回転子鎖交磁束の過渡的な変動を抑制し、
軸トルクの低下とストール現象の発生を防ぐことができ
る。図3は本発明の他の実施例を示す。これは電圧差増
幅器15として図2の構成のほかに、微分器18、掛算
器19、微分ゲイン設定器20からなる微分補償回路を
設けたものであり、より急激な負荷変動に対して効果を
上げることができる。
路図でる。図6と同一部分には同一符号を付し説明を省
略する。この実施例と図6の従来の制御装置の異なる点
は、周波数基準信号F*と電圧帰還量VFBKの差を検
出し、電圧差増幅器15にて増幅し、その出力電圧差補
正信号FCMPを前記周波数基準信号F*に加算してイ
ンバータを制御するようにしたことである。さて、前記
(4)式に示したように、ある程度以上の速度(すべり
が相対的に小)においては、電動機端子電圧vの主成分
は電動機速度ωrと回転子鎖交磁束φrの積と見なすこ
とができ、電動機端子電圧vは下式のように電動機速度
ωr比例する。 v∝ωrφr ……(5) 従って、誘導電動機3の負荷が増加すると電動機速度ω
rが低下し、同様に電動機端子電圧vが低下する。電動
機端子電圧vが低下すると電圧帰還量VFBKが低下
し、周波数基準信号F*と電圧帰還量VFBKの差ΔV
は(+)極性となり電圧差増幅器15へ入力される。図
2に電圧差増幅器15の詳細を示す。前記電圧差ΔVと
比例ゲイン設定器16の出力KPは掛算器17にて掛算
され、補正信号FCMPとして出力される。この補正信
号FCMPの極性はこの場合(+)となり、周波数基準
信号F*を減ずる方向に作用し、電力用逆変換器2の出
力周波数が減少する。逆に誘導電動機3の負荷が減少し
たときは、電動機速度ωrが上昇し電動機端子電圧vも
上昇するため、最終的に電力用逆変換器2の出力周波数
が増加する。以上のように動作することによって、図5
に示したベクトルにおいて、過渡状態においてもインバ
ータ出力周波数ωlが電動機速度ωrの動きに即座に追
従するので、回転子鎖交磁束の過渡的な変動を抑制し、
軸トルクの低下とストール現象の発生を防ぐことができ
る。図3は本発明の他の実施例を示す。これは電圧差増
幅器15として図2の構成のほかに、微分器18、掛算
器19、微分ゲイン設定器20からなる微分補償回路を
設けたものであり、より急激な負荷変動に対して効果を
上げることができる。
【発明の効果】本発明は、電流型インバータで駆動され
る誘導電動機の負荷が急変したときの電動機速度の変動
を電動機電圧と出力周波数基準の差で検出し、その差分
をインバータ出力周波数に補正するようにしたので、回
転子鎖交磁束を負荷変動時においてもほぼ一定に保つこ
とができ、過渡的な軸トルクの減少を防ぐことができ
る。これによって同時にストール現象を抑制することが
できる。
る誘導電動機の負荷が急変したときの電動機速度の変動
を電動機電圧と出力周波数基準の差で検出し、その差分
をインバータ出力周波数に補正するようにしたので、回
転子鎖交磁束を負荷変動時においてもほぼ一定に保つこ
とができ、過渡的な軸トルクの減少を防ぐことができ
る。これによって同時にストール現象を抑制することが
できる。
【図1】本発明の実施例の誘導電動機の制御装置を示す
回路図
回路図
【図2】上記実施例の制御装置における増幅器の一例の
回路図
回路図
【図3】増幅器の他の例の回路図
【図4】負荷安定時の電流ベクトル図
【図5】負荷変動時の電流ベクトル図
【図6】従来の誘導電動機の制御装置を示す回路図
1・・電力用順変換器 2・・電力用逆変
換器 3・・誘導電動機 4・・電流検出用
変流器 5、7・・整流器 6・・電圧検出用
変圧器 8・・電圧制御増幅器 9・・電流制御増
幅器 10・・位相制御増幅器 11・・周波数制
御器 12・・ストール検出点設定器 13・・ダイオー
ド 14・・ストール制御増幅器 15・・電圧差増
幅器 16・・比例ゲイン設定器 17、19・・掛
算器 18・・微分器 20・・微分ゲイ
ン設定器 21、22・・減算器
換器 3・・誘導電動機 4・・電流検出用
変流器 5、7・・整流器 6・・電圧検出用
変圧器 8・・電圧制御増幅器 9・・電流制御増
幅器 10・・位相制御増幅器 11・・周波数制
御器 12・・ストール検出点設定器 13・・ダイオー
ド 14・・ストール制御増幅器 15・・電圧差増
幅器 16・・比例ゲイン設定器 17、19・・掛
算器 18・・微分器 20・・微分ゲイ
ン設定器 21、22・・減算器
Claims (2)
- 【請求項1】 電力用順変換器及び電力用逆変換器を有
し出力端に誘導電動機を接続した制御装置において、前
記誘導電動機の負荷が急変するときの速度変動を電圧基
準信号あるいは周波数基準信号と電動機電圧帰還量との
差分で検出する減算器と、この減算器の出力を増幅する
増幅器と、この増幅器の出力を前記周波数基準信号から
減算する減算器と、この減算出力を入力し前記電力用逆
変換器の出力周波数を制御する制御器とを備えたことを
特徴とする誘導電動機の制御装置。 - 【請求項2】 増幅器は微分補償回路を備えたことを特
徴とする請求項1記載の誘導電動機の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7308050A JPH09121582A (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 誘導電動機の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7308050A JPH09121582A (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 誘導電動機の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09121582A true JPH09121582A (ja) | 1997-05-06 |
Family
ID=17976286
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7308050A Pending JPH09121582A (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 誘導電動機の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09121582A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017017785A (ja) * | 2015-06-29 | 2017-01-19 | 株式会社日立産機システム | 電動巻上機 |
-
1995
- 1995-10-20 JP JP7308050A patent/JPH09121582A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017017785A (ja) * | 2015-06-29 | 2017-01-19 | 株式会社日立産機システム | 電動巻上機 |
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