JPH09120791A - 基板帯電防止用の電子シャワー装置 - Google Patents

基板帯電防止用の電子シャワー装置

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JPH09120791A
JPH09120791A JP27793195A JP27793195A JPH09120791A JP H09120791 A JPH09120791 A JP H09120791A JP 27793195 A JP27793195 A JP 27793195A JP 27793195 A JP27793195 A JP 27793195A JP H09120791 A JPH09120791 A JP H09120791A
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JP
Japan
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electrode
held
filament
ion
anode
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Application number
JP27793195A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Hamano
哲男 濱野
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Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板帯電防止用の電子シャワー装置において、
フィラメントがイオンにより衝撃・損傷されるのを防止
できるようにすること。 【解決手段】ビーム形成電極の前方に、正の電位に保持
されたイオンサプレッサ電極が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成膜装置における
基板帯電防止用の電子シャワー装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の電子シャワー装置の一例を図9に
示し、図においてAは真空チャンバでその中に成膜すべ
き基板Bが配置されている。電子シャワー装置は、熱電
子を発生させるフィラメントCと、フィラメントCと同
じ負の電位に保持され、ビームの照射方向を制限するビ
ーム形成電極Dと、接地電位に保持されたアノードEと
から成り、Fは電子ビームを表している。図9に示す装
置において、フィラメントCに通電して加熱することに
よって熱電子を発生させ、フィラメントCと同じ負電位
に保持されたビーム形成電極Dによりビームの照射方向
を制限し、接地電位に保持されたアノードEにより電子
ビームを加速し、集束させる。こうしてアノードEを通
過して加速、集束されてきた電子ビームFは基板B付近
に照射され、基板Bの帯電を防止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような基板帯電防
止用の従来の電子シャワー装置は、真空の圧力が高い領
域下での使用やプラズマ等イオンの発生量が多い状態で
の使用などにおいては、負電位のフィラメント等がイオ
ン衝撃を受け、損傷するという問題点がある。そこで、
本発明は、基板帯電防止用の従来の電子シャワー装置に
おける上記のような問題点を解決して、フィラメントが
衝撃・損傷されるのを防止できる電子シャワー装置を提
供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明によれば、熱電子を発生させるフィラメン
トと、フィラメントと同じ負の電位に保持され、電子ビ
ームの照射方向を制限するビーム形成電極と、接地電位
に保持され、ビーム形成電極からの電子ビームを加速、
集束させる加速・集束電極とを備え、電子ビームを処理
すべき基板へ向って照射するように構成した電子シャワ
ー装置において、ビーム形成電極の前方に正の電位に保
持されたイオンサプレッサ電極を設けたことを特徴とし
ている。
【0005】本発明の別の特徴によれば、上記構成に加
えて、加速・集束電極を通過してきた電子ビームを磁気
偏向させる走査コイルが設けられる。
【0006】
【作用】このように構成した本発明による電子シャワー
装置においては、フィラメントに向けてイオンが飛来し
ようとすると、接地電位に保持されたアノードすなわち
加速・集束電極とその後に位置する正の電位に保持され
たイオンサプレッサ電極との間の電界によってイオンは
空間へ追い返される。一方、フィラメントから発生した
熱電子はフィラメントと同じ負の電位に保持されたビー
ム形成電極とその前に位置した接地電位に保持された第
1のアノードとの間の電界、及び第1のアノードとその
前に位置した正の電位に保持されたイオンサプレッサ電
極との間の電界によって加速され、正の電位に保持され
たイオンサプレッサ電極とその前にある接地電位に保持
された第2のアノードとの間の電界によって減速される
が、イオンサプレッサ電極を適切な位置に設置すること
でイオンサプレッサ電極がない場合と同様な電子ビーム
の運動エネルギ、拡がりを得ることができるこのように
イオンサプレッサ電極を挿入することでイオン衝撃が減
り、フィラメントの損傷は防ぐことができるようにな
る。また、第2のアノードを通過してきた電子ビームを
磁気偏向させる走査コイルを設けたことにより、電子ビ
ームを磁気偏向させて広い範囲に電子ビームを照射する
ことができるようになる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施例に基
づき本発明の実施の形態について説明する。図1には本
発明の一実施例による電子シャワー装置を示し、1は真
空チャンバで、この中には成膜すべき基板2が配置され
ている。図示電子シャワー装置において、3は熱電子を
発生するフィラメント、4はフィラメント3と同じ負の
電位に保持されたビーム形成電極、5は接地電位に保持
された加速・集束用の第1のアノード、6は正の電位に
保持されたイオンサプレッサ電極、7は第2のアノー
ド、8は磁気偏向により電子ビームを走査させる走査コ
イル、9は電子ビームであり、これらの各構成要素は図
2に示したように配列されている。
【0008】このように構成した図示装置の動作におい
て、フィラメント3にマイナス数V〜マイナス数十Vの
負の電圧を印加して加熱することによって熱電子が発生
され、発生した熱電子は、フィラメント3と同じ負の電
位に保持されたビーム形成電極4により照射方向の制限
された電子ビームに形成される。形成された電子ビーム
は0Vの接地電位に保持された第1のアノード5により
加速され、集束され、そしてプラス数V〜プラス数十V
の正の電位に保持されたイオンサプレッサ電極6及び第
2のアノード7を通る。第2のアノード7を通過した電
子ビームは、走査コイル7によって発生された交番磁界
で磁気偏向され、電子ビーム9として基板2付近に照射
され、それにより基板2の帯電を防止する。今イオン10
がフィラメント3に向けて飛来しようとすると、接地電
位に保持された第2のアノード7と正の電位に保持され
たイオンサプレッサ電極6との間に発生された電界によ
って図1に示すように追い返される。一方、フィラメン
ト3から発生した熱電子は、フィラメント3と同じ負の
電位に保持されたビーム形成電極4と接地電位に保持さ
れた第1のアノード5との間の電界、及び第1のアノー
ド5と正の電極に保持されたイオンサプレッサ電極6と
の間の電界によって加速され、そして正の電位に保持さ
れたイオンサプレッサ電極6と接地電位に保持された第
2のアノード7との間の電界によって減速されるが、イ
オンサプレッサ電極6を適切な位置に設けることによっ
てイオンサプレッサ電極6がない場合と同様な電子ビー
ムの運動エネルギ、拡がりを得ることができる。基板帯
電の原因としてはイオンが基板2に入射し、基板2から
2次電子が外へ飛び出すことが考えられ、電子シャワー
はこの基板2に入射するイオンに照射することでイオン
を中性粒子とすることができる。
【0009】次にイオンサプレッサ電極6の作用につい
て、イオンサプレッサ電極6に印加する電圧によりイオ
ン衝撃がどのように変化するかを示す実験データに基づ
いて説明する。フィラメント3には−10kVの負の電圧、
第1、第2のアノード5、7には0Vの電圧をそれぞれ
印加し、イオンサプレッサ電極6に印加する電圧を0
V、100V、170V、300Vと変化させた。イオンサプレ
ッサ電極6に印加する電圧が0Vの時には、第1のアノ
ード5とビーム形成電極4との間の距離d1を1.8mm、イ
オンサプレッサ電極6と第1のアノード5との間の距離
2を2.2mmに設定し、またイオンサプレッサ電極6に印
加する電圧を100V、170V、300Vにした時には、イオ
ンサプレッサ電極6と第1のアノード5との間の距離d
2及び第1のアノード5とビーム形成電極4との間の距
離d1をそれぞれ3.2mm、2.3mmに設定し、また第1のア
ノード5の穴径は5mmとした。イオンサプレッサ電極6
に印加する電圧が0Vの場合を実験例1、100Vの時を
実験例2、170Vの時を実験例3、300Vの時を実験例4
とする。この条件の下でのフィラメントの質量の減少量
を図3に、放電回数を図4に、また真空チャンバ内の圧
力を図5にそれぞれ示す。これらの実験結果から、イオ
ンサプレッサ電極6に印加する電圧が高くなるにつれて
フィラメントの質量の減少はすくなくることが認められ
た。また放電回数はイオンサプレッサ電極6に印加する
電圧が高くなるにつれて増加しており、放電回数が増加
すると、衝撃するイオン量も増加するため、イオンサプ
レッサ電極6に印加する電圧の上昇と共にイオン衝撃防
止効果が顕著に現れるものと認められる。
【0010】次に、図6〜図8を参照して走査コイル7
の機能について説明する。走査コイルは図6に示すよう
に、鉄心11にコイル12を巻き、図示したようにX走査用
の交流の定電流源13及びY走査用の交流の定電流源14に
接続して構成されている。X走査用及びY走査用にそれ
ぞれ二つの走査コイルが直径上に相対して配置されてい
る。このように構成したX走査用の二つの走査コイルに
通電すると、図7に示すようにY方向に磁場が発生す
る。走査コイルに流す電流の向きを逆にすると、発生す
る磁場の向きも逆になる。その結果、図8に示すように
ビームを曲げる力の方向も逆になり、ビームはX方向に
走査される。Y走査用のコイルについても同様に作用
し、ビームはY方向に走査される。こうして数mmの径の
ビームを走査することにより、ビームを偏向させて広い
面積に電子ビームを照射することができるようになる。
【0011】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明による
電子シャワー装置においては、ビーム形成電極の前方
に、正の電位に保持されたイオンサプレッサ電極を設け
ているので、ビーム形成電極と同じ負の電位に保持され
たフィラメントがイオンにより衝撃・損傷を受けるのを
防止でき、フィラメントの寿命を大幅に延ばすことがで
きるようになる。また、本発明においては、走査コイル
によって発生される交番磁界により電子ビームを磁場偏
向させ広範囲にわたってビームを走査できるといった効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による電子シャワー装置を
示す概略線図。
【図2】 図1に示す電子シャワー装置の各電極の配置
を示す図。
【図3】 図1に示す電子シャワー装置を用いて実験し
た際のフィラメント質量の減少量を示すグラフ。
【図4】 図1に示す電子シャワー装置を用いて実験し
た際の放電回数を示すグラフ。
【図5】 図1に示す電子シャワー装置を用いて実験し
た際の真空チャンバ内の圧力を示すグラフ。
【図6】 図1に示す電子シャワー装置における走査コ
イルの構成を示す図。
【図7】 走査コイルの動作を示す説明図。
【図8】 走査コイルの動作を示す説明図。
【図9】 従来の電子シャワー装置の一例を示す概略線
図。
【符号の説明】
1・・・真空チャンバ 2・・・成膜すべき基板 3・・・フィラメント 4・・・ビーム形成電極 5・・・第1のアノード 6・・・イオンサプレッサ電極 7・・・第2のアノード 8・・・走査コイル 9・・・電子ビーム 10・・・イオン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱電子を発生させるフィラメントと、フ
    ィラメントと同じ負の電位に保持され、電子ビームの照
    射方向を制限するビーム形成電極と、接地電位に保持さ
    れ、ビーム形成電極からの電子ビームを加速、集束させ
    る加速・集束電極とを備え、電子ビームを処理すべき基
    板へ向って照射するように構成した電子シャワー装置に
    おいて、ビーム形成電極の前方に、正の電位に保持され
    たイオンサプレッサ電極を設けたことを特徴とする基板
    帯電防止用の電子シャワー装置。
  2. 【請求項2】 熱電子を発生させるフィラメントと、フ
    ィラメントと同じ負の電位に保持され、電子ビームの照
    射方向を制限するビーム形成電極と、接地電位に保持さ
    れ、ビーム形成電極からの電子ビームを加速、集束させ
    る加速・集束電極とを備え、電子ビームを処理すべき基
    板へ向って照射するように構成した電子シャワー装置に
    おいて、ビーム形成電極の前方に、正の電位に保持され
    たイオンサプレッサ電極を設け,また加速・集束電極を
    通過してきた電子ビームを磁気偏向させる走査コイルを
    設けたことを特徴とする基板帯電防止用の電子シャワー
    装置。
JP27793195A 1995-10-25 1995-10-25 基板帯電防止用の電子シャワー装置 Pending JPH09120791A (ja)

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