JPH09120597A - 円盤状記録媒体用の記録再生装置 - Google Patents

円盤状記録媒体用の記録再生装置

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JPH09120597A
JPH09120597A JP27447095A JP27447095A JPH09120597A JP H09120597 A JPH09120597 A JP H09120597A JP 27447095 A JP27447095 A JP 27447095A JP 27447095 A JP27447095 A JP 27447095A JP H09120597 A JPH09120597 A JP H09120597A
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magnetic field
light
recording
circuit
signal
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Application number
JP27447095A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Yamamoto
弘 山本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクの厚みや組立上の機械的な累積交差
によるディスク記録膜面での磁界強度の違いを小さく抑
えて、磁界発生手段で消費される電力を低減し、併せて
装置の発熱量を小さくする。 【解決手段】 再生要求時に光磁気ディスクDに対し再
生用光ビームを照射して、その戻り光ビームの変調成分
を再生信号として取出し、記録要求時に光磁気ディスク
Dに対して記録用光ビームを照射する光ヘッド12と、
記録要求時に供給される記録信号のビット情報に応じた
方向の磁界を光磁気ディスクDに印加する記録用磁界発
生装置13と、この記録用磁界発生装置13と光磁気デ
ィスクDとの相対距離を検出する距離センサ72と、上
記記録用磁界発生装置から発生する磁界の強度を距離セ
ンサ72からの検出出力に基づいて制御する制御回路7
3とを具備させて構成し、更に上記距離センサ72を記
録用磁界発生装置13に設けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁界変調型あるい
は光変調型光磁気ディスク等の円盤状記録媒体に対して
情報信号の記録再生を行なう円盤状記録媒体用の記録再
生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ビームを介して情報信号の記
録再生が行われる円盤状の記録媒体(以下、単に光ディ
スクと記す)としては、いわゆるコンパクトディスクと
呼ばれる再生専用型の光ディスクと、1回のみの記録を
行なうことができる追記型光ディスク並びに再生のみな
らず情報信号の記録及び消去が可能な記録可能型の光デ
ィスクがある。
【0003】再生専用型の光ディスクは、記録された情
報信号に基づいて凹凸パターン、即ち位相ピットが同心
円もしくは螺旋状に形成されたトラックが一方の面に形
成されている。具体的には、光透過性を有するポリカー
ボネートやPMMA等のような合成樹脂材料ディスク基
板と、このディスク基板の一方の面に形成された位相ピ
ットを被覆するように形成されたAlやAu等の金属か
らなる反射膜と、この反射膜を保護することを目的とし
て上記反射膜を被覆するように形成された保護層とによ
り形成されている。
【0004】この再生専用の光ディスクに対して情報信
号の再生を行なう場合は、レーザ光源からの光ビームを
ディスク基板側より、対物レンズで集束した状態で照射
し、この光ディスクの位相ピットにより変調された反射
光束を例えばフォトディテクターにより検出し、上記反
射光束の光量に応じた信号レベルを有する検出信号に変
換することにより、再生専用型の光ディスクに記録され
た情報信号の再生信号を得るようにしている。
【0005】また、上記記録可能型の光ディスクとして
は、垂直磁気記録材料を用いた光磁気ディスク等が知ら
れている。この光磁気ディスクは、光ビームをガイドす
るための案内溝が一方の面に形成され、光透過性を有す
るポリカーボネートやPMMA等のような合成樹脂材料
ディスク基板と、上記案内溝を覆うように形成されたT
e、Fe、Co等の垂直磁気記録材料からなる記録層
と、この記録層を保護することを目的として上記記録層
を被覆するように形成された保護層とにより形成されて
いる。
【0006】この光磁気ディスクに対して情報信号の再
生を行なう場合は、上記再生専用型の光ディスクと同様
にして、レーザ光源からの光ビームをディスク基板側よ
り、対物レンズで集束した状態で照射し、光ディスクの
記録層によって変調された反射光束中のカー回転角を検
出することによって、光磁気ディスクに記録された情報
信号の再生信号を得るようにしている。
【0007】追記型の光ディスクは、色素の物理化学変
化を利用した記録方式、単層膜による穴あけ記録方式、
多層膜による穴あけ記録方式、相変化記録方式及びバブ
ル・フォーミング記録方式等があり、再生時において
は、上記再生専用の光ディスクと同様に、レーザ光源か
らの光ビーム(再生用の弱い光出力を有する)をディス
ク基板側より、対物レンズで集束した状態で照射し、予
め記録されたピットにより変調された反射光束を例えば
フォトディテクターにより検出し、上記反射光束の光量
に応じた信号レベルを有する検出信号に変換することに
より、再生専用型の光ディスクに記録された情報信号の
再生信号を得るようにしている。
【0008】このように、従来、光ディスクや光磁気デ
ィスクの記録再生にあたっては、ディスクに記録された
情報を光ヘッドで読み出して逐次処理することにより、
記録情報をリアルタイムで処理し、再生信号を出力する
ようになされている。一方、情報信号を記録する場合
は、デジタル化された情報信号を光ヘッドに供給し、こ
れにより光ディスクの記録層に所望の記録情報を記録す
るようにしている。
【0009】そして、特に光磁気ディスクの記録再生装
置に言及して従来の技術を説明すると、ISO規格の光
磁気ディスクは、ISO IS-10089において、光磁気ディス
クに対して情報信号の書き込む際、又は光磁気ディスク
に記録されている情報信号を消去する際に、225〜4
00[Oe]の強度の磁界を光磁気ディスクの記録層に
印加するように規定されている。
【0010】従来の技術では、磁界強度の規格にかなり
の幅をもたせるようにしている。これは周囲温度の変化
によるコイルの発生する磁界の強度変化をはじめ、バイ
アスコイルの取付け交差等による光磁気ディスクの記録
膜面(以下、単にディスク記録膜面と記す)とコイルと
の相対的な距離のばらつきによる上記ディスク記録膜面
における磁界強度の変動を吸収するのに有効である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、設計上の磁
界強度は、周囲温度が高温の場合に、コイルの抵抗値が
上昇しても、コイルに流れる駆動電流(励磁電流)が減
少しないように、定電流回路によるコイルの駆動を行な
っているが、組立交差や面ぶれ等によるコイルと上記デ
ィスク記録膜面までの距離によるばらつきを吸収するた
め、コイルからある程度強めの磁界が発生するように駆
動電流を設定する必要があった。なお、面ぶれは±0.
3mmに抑えるように規格で規定されている。
【0012】このため、ディスク記録膜面においては、
ISOの規格内(225〜400[Oe])ではある
が、書き込み又は消去に最低必要な磁界強度以上の磁界
が印加され、また、コイルでは必要以上の強度を有する
磁界を発生させているため、コイルで消費される電力
(主に駆動電流)に無駄が生じている。
【0013】この無駄な電力(駆動電流)は、コイルで
熱となって発散し、光磁気ディスクの記録再生装置全体
の温度を上昇させ、種々の電子回路に温度上の悪影響を
及ぼすおそれがあるという問題がある。
【0014】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、ディスクの厚みや組立
上の機械的な累積交差によるディスク記録膜面での磁界
強度の違いを小さく抑えて、磁界発生手段で消費される
電力を低減することができ、装置の発熱量を小さくする
ことができる円盤状記録媒体の記録再生装置を提供する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る円盤状記録
媒体の記録再生装置は、再生要求時に円盤状記録媒体に
対し再生用光ビームを照射して、その戻り光ビームの変
調成分を再生信号として取出し、記録要求時に円盤状記
録媒体に対して記録用光ビームを照射する光ヘッドと、
記録要求時に供給される記録信号のビット情報に応じた
方向の磁界を円盤状記録媒体に印加する磁界発生手段
と、上記磁界発生手段と円盤状記録媒体面との距離を検
出する距離センサと、上記磁界発生手段から発生する磁
界の強度を上記距離センサからの検出出力に基づいて制
御する制御手段とを具備し、上記距離センサを上記磁界
発生手段に設けて構成する。
【0016】これにより、まず、再生要求時は、光ヘッ
ドにおいて、円盤状記録媒体に対し再生用光ビームを照
射して、その戻り光ビームの変調成分を再生信号として
取り出す。
【0017】一方、記録要求時においては、上記光ヘッ
ドにおいて、円盤状記録媒体に対し記録用光ビームを照
射する。このとき、磁界発生手段は、記録要求時に供給
される記録信号のビット情報に応じた方向の磁界を円盤
状記録媒体に印加することとなる。従って、円盤状記録
媒体の記録面に記録信号に応じた磁化情報が記録される
ことになる。
【0018】そして、この記録時においては、距離セン
サにて磁界発生手段と円盤状記録媒体面との距離が検出
され、制御手段は、磁界発生手段から発生する磁界の強
度を上記距離センサをからの検出出力に基づいて制御す
る。
【0019】この制御手段によって、磁界発生手段と円
盤状記録媒体との距離に応じた強度の磁界を磁界発生手
段から発生させることが可能となる。つまり、円盤状記
録媒体と磁界発生手段との相対的な距離を距離センサを
通じて検出し、この検出された距離に応じて磁界発生手
段から発生する磁界を制御手段にて制御することによ
り、円盤状記録媒体の記録面上における磁界発生手段に
よる磁界の強度を一定にすることができ、円盤状記録媒
体の厚みや組立時の機械的な累積交差による円盤状記録
媒体の記録面での磁界強度の違いを小さく抑えることが
可能となる。
【0020】これにより、上記一定となった磁界強度の
設定を円盤状記録媒体記録面の磁界感度の下限値にする
ことが可能となり、いままで機械的な累積交差を考慮し
て磁界感度の上限近傍に設定していた磁界強度を低減す
ることができる。
【0021】このため、磁界発生手段に流す駆動電流値
を必要最低限にすることができ、磁界発生手段で消費さ
れる電力(主に駆動電流)を節約することが可能とな
る。この消費電力を低減できることで、記録再生装置自
体の発熱量を小さく抑えることも可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る円盤状記録媒
体の記録再生装置を円盤状記録媒体として光磁気ディス
クを用いたディスクドライブ装置に適用した実施の形態
(以下、単に実施の形態に係る記録再生装置と記す)を
図1〜図9を参照しながら説明する。
【0023】この実施の形態に係る記録再生装置の全体
構成は、光磁気ディスクを回転させたり、光磁気ディス
クの目的の位置へ光ピックアップを移動させたり、ディ
スクカートリッジに入った光磁気ディスクを記録再生装
置内に着脱したりする機構系と、光磁気ディスクに記録
されている情報を光学的に読み込んだり、書き込んだり
するための半導体レーザと、フォトディテクタや各レン
ズ群で構成された光学系と、この光学系を通じて光電変
換された情報を作成及び解読するための回路や外部機器
との情報のやりとりをするコントローラ回路と、装置各
部を制御する回路等の電気系で構成されている。
【0024】具体的には、図1に示すように、種々の機
構や回路基板等が設置されるシャーシ1と、内部に光磁
気ディスク(例えば直径が約64mmの光磁気ディス
ク)が回転自在に収納されたディスクカートリッジ(図
示せず)が挿入されるカートリッジホルダ2と、これら
シャーシ1及びカートリッジホルダ2を上方から覆うよ
うに取り付けられる上板3と、上記カートリッジホルダ
2に挿入された上記ディスクカートリッジ内の光磁気デ
ィスクを回転駆動するスピンドルモータ11と、光磁気
ディスクに対して情報信号の再生を行う光ヘッド12
と、上記スピンドルモータ11によって回転駆動される
光磁気ディスクに対し、記録用磁界を印加して、光磁気
ディスクの垂直磁化膜(記録層)中、光ヘッド12から
のレーザ光が照射されている部分(キューリー点を越え
る温度となっている部分)を、記録信号に応じて磁化さ
せる記録用磁界発生装置13(内部に励磁コイル14を
有して構成される)とを有する。この図1においては、
図面の複雑化を回避するため、上記ディスクカートリッ
ジを省略して図示してある。
【0025】上記カートリッジホルダ2は、その内部に
上記ディスクカートリッジの開閉シャッタ(図示せず)
を開閉させる図示しない既知のシャッタ開閉機構が設け
られている。
【0026】従って、上記ディスクカートリッジを上記
カートリッジホルダ2内に挿入することにより、上記シ
ャッタ開閉機構によって開閉シャッタが開かれ、この開
閉シャッタが完全に開状態となった段階、即ちディスク
カートリッジがカートリッジホルダ2に完全に挿入され
た段階でディスクカートリッジの記録再生装置内への装
着が完了する。
【0027】スピンドルモータ11は、例えば図3に示
すように、装着されたディスクカートリッジの中央部分
に対応した下方の位置に設けられており、該スピンドル
モータ11におけるモータ軸21の上端には、マグネッ
ト付きのターンテーブル22が設けられている。
【0028】このスピンドルモータ11は、上記ディス
クカートリッジが装着されたことに基づいて、スピンド
ルモータ11のターンテーブル22がディスクカートリ
ッジの裏面側開口部を通してディスクカートリッジ内に
進入し、このとき、マグネットの吸引によってターンテ
ーブル22の上面とディスクカートリッジ内の光磁気デ
ィスクDのセンターハブ同士が互いに密着、保持され、
ディスクカートリッジ内における光磁気ディスクDがス
ピンドルモータ11に装着されることになる。
【0029】光ヘッド12は、上記ディスクカートリッ
ジ中、記録再生装置内部に露出した裏面側開口部の下方
の位置に設けられている。この光ヘッド12は、例えば
ボイスコイルモータ及びガイド軸を主体とする既知の光
ヘッド用スライド機構15(図1参照)によって、ディ
スクカートリッジにおける光磁気ディスクDの径方向に
移動自在とされている。
【0030】記録用磁界発生装置13は、例えば図4に
示すように、励磁コイル14と、この励磁コイル14を
収容可能とされたハウジング23を有して構成されてい
る。ハウジング23は、光磁気ディスクDと対向する面
が開口とされ、励磁コイル収容空間の中央部分にコア
(図示せず)が形成されている。そして、この記録用磁
界発生装置13は、励磁コイル14を、ハウジング23
の励磁コイル収容空間に、上記コアを囲むようにして収
容し、該励磁コイル14をハウジング23の底面に例え
ば接着剤等で固着することにより構成される。なお、図
4Aはハウジング23の一部を切り欠いた状態の平面図
を示す。
【0031】この記録用磁界発生装置13の記録再生装
置への取り付けは、図1に示すように、記録再生装置の
外筺を構成する上板3の中央に形成された長方形状の開
口24の両短辺間に張設された支持片25の装置内部側
面に励磁コイル収容済みのハウジング23を取り付ける
ことにより行なわれる。この記録用磁界発生装置13の
配置位置は、カートリッジホルダ2にディスクカートリ
ッジを装着して該ディスクカートリッジ内部の光磁気デ
ィスクDがスピンドルモータ11のターンテーブル22
に装着されたとき、ちょうど光磁気ディスクDの径方向
にわたる記録再生領域を励磁コイル14でカバー(包
含)できる位置とされている。
【0032】また、図3に示すように、上記光ヘッド1
2には、図示しないレーザ光源からの光ビームLを光磁
気ディスクDの記録層上に集光するための対物レンズ
(図示せず)が配設されている。この対物レンズは、二
次元アクチェータ31によって、光磁気ディスクDの接
離方向及び光磁気ディスクDの径方向にそれぞれ僅かに
移動するようになっている。この二次元アクチュエータ
31は、例えばフォーカス・コイル、トラッキング・コ
イル及びマグネットからなる磁気回路にて構成されてい
る。
【0033】また、上記光ヘッド12は、図示しない
が、光ビームLの光源である半導体レーザからなる上記
レーザ光源と、光ビームLを光磁気ディスクD上に集光
させる上記対物レンズと、この光磁気ディスクD上で反
射した戻り光を検出して、その光量に応じた電流レベル
の電気信号(検出信号)に変換する光検出器を含む光学
系の全体が、1個のユニットとして構成され、上記光ヘ
ッド用スライド機構15によって光磁気ディスクDの径
方向に沿って移動するようになっている。上記レーザ光
源11から出射される光ビームLは、その前段に接続さ
れているレーザ変調回路33にてそのレーザ出力が変調
されるようになっている。
【0034】この光学系には、上記光学部品のほかに、
レーザ光源から出射された光ビームLを平行光にするコ
リメータレンズと、光ビームLを少なくとも3本の光束
成分に分離する位相回折格子と、レーザ光源からの光ビ
ームLと光磁気ディスクDからの戻り光とを分離するビ
ームスプリッタ等が配設されている。
【0035】また、戻り光の光路中においては、該戻り
光を光検出器上に収束する結像レンズと、上記戻り光の
焦点距離の調整と非点収差を発生させるためのシリンド
リカル・レンズ及び凹レンズで構成されるマルチレンズ
が配設される。
【0036】また、ビームスプリッタの上記結像レンズ
側とは反対側には、レーザ光源からの光ビームL(ここ
では、P偏光とする)の一部(上記ビームスプリッタの
境界面にて反射した光成分)を検出し、その光成分の光
量に応じた出力レベル(電流レベル)の電気信号(検出
信号)に変換する図示しないモニタ用のフォトディテク
タが配設されている。
【0037】この実施の形態では、上記ビームスプリッ
タの特性を、例えば、P偏光の透過率:TP=80%、
S偏光の反射率:RS=100%としているため、ビー
ムスプリッタに入射するレーザ光源からの光ビームLの
うち、その20%がその境界面にて反射されて、上記モ
ニタ用のフォトディテクタに入射されることになる。
【0038】上記モニタ用のフォトディテクタの後段に
は、該フォトディテクタからの検出信号に基づいて、レ
ーザ光源が安定に発振するようにレーザ光源に対して制
御信号を出力する光量制御回路(一般に、APC回路と
称されている)32が接続されている。
【0039】即ち、上記APC回路32は、レーザ光源
から出射される光ビームLの出力(光量)が、後述する
システムコントローラ50から供給される設定値データ
に示される値になるように、かつレーザ光源が安定に発
振するように、レーザ変調回路33に制御信号Scを出
力する。上記システムコントローラからの設定値データ
が示す値は、光磁気ディスクDから情報信号を再生する
場合と、光磁気ディスクDに情報信号を記録する場合で
異なり、情報信号の記録時における光ビームの出力が再
生時よりも大きくなるように、その値が設定される。
【0040】レーザ変調回路33は、APC回路32か
らの制御信号Scに基づいて、レーザ光源11への電流
供給を制御する(特に、レーザ光源11に供給する電流
信号の振幅を制御する)。また、このレーザ変調回路3
3は、特にデータの記録時において、システムコントロ
ーラ50からの消去/書込み信号Sewの入力に基づい
て以下のような動作を行なうように構成されている。
【0041】即ち、システムコントローラ50から出力
される消去/書込み信号Sewは、その信号レベルによ
って消去あるいは書込みが設定されるようになってお
り、信号レベルが例えば高レベルのとき「消去」を示
し、低レベルのとき「書込み」を示す。
【0042】そして、上記レーザ変調回路33は、上記
消去/書込み信号Sewが「消去」を示す期間(即ち、
データ消去期間)において、レーザ光源に対して常時電
流を供給し続けるように制御し、上記消去/書込み信号
Sewが「書込み」を示す期間(即ち、データ書込み期
間)において、後述するエンコーダ44からのオンオフ
信号Soに基づいてレーザ光源への電流供給をオンオフ
制御する。
【0043】従って、データ消去期間においては、光磁
気ディスクDの記録層のうち、レーザ光Lが照射されて
いる部分のすべての磁化方向が記録用磁界発生装置13
の励磁コイル14から発生する磁界の方向、例えば負方
向に揃えられてデータの消去が行なわれることになる。
このデータ消去処理は、光磁気ディスクDの記録層に対
するデータの書き込みに先立って行なわれる。
【0044】上記データ消去期間の経過後にデータ書込
み期間に入るが、この期間においては、レーザ光源から
出射されるレーザ光Lが、エンコーダ44からのオンオ
フ信号に基づいてレーザ変調回路33によってオンオフ
制御されることから、光磁気ディスクDの記録層のう
ち、上記オンオフ制御に従って選択的にレーザ光源から
出射されたレーザ光Lが照射された局部のみが正方向に
磁化されることとなって、データの記録が行なわれる。
【0045】そして、この記録再生装置の電気系は、上
記APC回路32及びレーザ変調回路33のほか、図3
に示すように、インターフェース回路41、RFアンプ
42、演算回路43、エンコーダ44、磁界発生駆動回
路45、サーボ制御回路46、デコーダ47、光ヘッド
用スライド機構駆動回路48、ローディング機構駆動回
路49並びにこれら各種回路を制御するシステムコント
ローラ50を有して構成されている。
【0046】インターフェース回路41は、この記録再
生装置が接続されたコンピュータ51等から送られてく
るコマンドの内容を解読し、システムコントローラ50
にその動作内容を伝達する回路である。また、このイン
ターフェース回路41は、コンピュータ51とのデータ
を授受するためのバッファとしても機能し、この場合、
ディスク欠陥に対する誤り訂正(ECC)を行なうよう
に構成されている。
【0047】RFアンプ42は、光ヘッド12内の光検
出器からの光検出信号(電流信号)を電圧信号に変換し
て所定のゲインにて増幅する回路である。演算回路43
は、RFアンプ42からの光検出信号(電圧信号)に基
づいて各種信号、ここでは、トラッキングエラー信号S
t、フォーカスエラー信号Sf及びRF信号Srfを生
成するための回路である。
【0048】エンコーダ44は、インターフェース回路
41を通じて送られてくるコンピュータ51等からの記
録データDwに、エラー訂正等の符号化処理と例えばE
FM変調を行なって、記録情報データに変換し、更にこ
の記録情報データを二値化データに変換して、オンオフ
信号Soとして出力する回路である。
【0049】磁界発生駆動回路45は、図7に示すよう
に、システムコントローラ50からの駆動信号の入力レ
ベルに基づいて励磁コイル14への駆動電流の供給を行
なう又は駆動電流の供給を停止するスイッチング回路6
1と、システムコントローラ50からの界磁方向信号S
zに基づいて励磁コイル14への電流供給を正方向及び
負方向に切り換える切換え回路62と、励磁コイル14
に一定の駆動電流を流すための定電流源63とを有して
構成されている。上記システムコントローラ50からの
界磁方向信号Szの信号レベルは、少なくともデータ記
録時におけるデータの消去期間において低レベルとさ
れ、データ記録時におけるデータの書込み期間において
高レベルとされる。
【0050】定電流源63は、後述する偏差信号Seの
電流レベルに応じて励磁コイル14に流すべき上記一定
の駆動電流のレベルが可変となるように構成されてい
る。これについては後で詳細に説明する。
【0051】切換え回路62は、駆動電源(電源電圧V
cc)に抵抗R1を介してそれぞれコレクタが接続され
た2つのnpnトランジスタ(第1及び第2のトランジ
スタ)Tr1及びTr2と、第1のトランジスタTr1
のエミッタにコレクタが接続された1つのnpnトラン
ジスタ(第3のトランジスタ)Tr3と、第2のトラン
ジスタTr2のエミッタにコレクタが接続された1つの
npnトランジスタ(第4のトランジスタ)Tr4とを
具備し、第1のトランジスタTr1のエミッタと第3の
トランジスタTr3のコレクタとの接続点aと第2のト
ランジスタTr2のエミッタと第4のトランジスタTr
4のコレクタとの接続点b間に励磁コイル14が接続さ
れ、第3及び第4のトランジスタTr3及びTr4の各
エミッタが共通接続されて構成されている。
【0052】また、上記切換え回路62は、第1及び第
4のトランジスタTr1及びTr4の各ベースに、シス
テムコントローラ50からの界磁方向信号Szがそのま
ま供給され、第2及び第3のトランジスタTr2及びT
r3の各ベースにシステムコントローラからの界磁方向
信号Szがインバータ64(例えばCMOSトランジス
タにて構成される。)を介して供給されるように配線接
続されている。
【0053】スイッチング回路61は、上記切換え回路
62の第3及び第4のトランジスタTr3及びTr4に
おける各エミッタの共通接点cにドレインが接続され、
ゲート電極にシステムコントローラ50からの駆動信号
Sdが供給されるように配線接続された1つのnMOS
FET(Q1)にて構成されている。
【0054】定電流源63は、上記スイッチング回路6
1と接地間に直列接続された1つのnMOSFET(Q
2)と抵抗R2とからなる定電流回路65と、ゲート電
源(電源電圧Vgg)と接地間に直列接続された2つの
抵抗R3及びR4からなるバイアス回路66とを有して
構成され、上記定電流回路65におけるnMOSFET
(Q2)のドレインに上記スイッチング回路61のソー
スが接続され、ゲート電極に上記バイアス回路66を構
成する2つの抵抗R3及びR4の接点の電圧が印加され
るように配線接続されている。
【0055】上記バイアス回路66における上記接点に
は、後述する偏差信号Seが供給される入力端子φin
が接続されている。
【0056】従って、偏差信号Seの電流レベルisが
0である場合に抵抗R2に流れる電流値をi2としたと
き、定電流回路65に流れる駆動電流、即ちnMOSF
ET(Q2)のドレイン電流は、ゲート電極に印加され
る基準電圧(抵抗R2と電流i2で決まる電圧)に応じ
た電流値となる。一方、偏差信号Seの電流レベルis
が0でない場合は、定電流回路65に流れる駆動電流
は、ゲート電極に印加される電圧(抵抗R2と電流(i
2+is)で決まる電圧)に応じた電流値となる。
【0057】上記構成により、まず、図3に示すよう
に、コンピュータ51等からインターフェース回路41
にデータ記録を示すコマンドが入力された場合は、該イ
ンターフェース回路41からシステムコントローラ50
に対してデータ記録を示す例えばコードDcを出力する
ことになる。システムコントローラ50は、データ記録
を示すコードDcの入力に基づいて磁界発生駆動回路4
5に対し高レベルの駆動信号Sdを出力する。
【0058】図7で示す磁界発生駆動回路45において
は、システムコントローラ50からの高レベルの駆動信
号Sdの入力によってスイッチング回路61がオン動作
することから、定電流源63にて決まる駆動電流が励磁
コイル14に供給されることになる。そして、システム
コントローラ50からの界磁方向信号Szが切換え回路
62に入力されることによって、その界磁方向信号Sz
のレベルに応じて励磁コイル14への駆動電流の供給方
向が切り換わることになる。
【0059】具体的には、システムコントローラ50か
ら出力される消去/書込み信号Sewが低レベルの期
間、即ちデータ記録時におけるデータの消去期間におい
ては、切換え回路62における第2及び第3のトランジ
スタTr2及びTr3がそれぞれオン動作し、第1及び
第4のトランジスタTr1及びTr4がそれぞれオフ動
作するため、定電流源63にて決定される駆動電流が例
えば負方向に励磁コイル14を流れることになる。
【0060】このとき、励磁コイル14に対して負方向
に駆動電流が流れることにより、光磁気ディスクDの記
録層中、光ヘッド12からのレーザ光照射によって温度
がキュリー点を越えている部分が、例えば負方向に磁化
されてデータの消去が行なわれることになる。この負方
向の磁化情報は、その後の再生処理において例えば二値
化データに変換したとき、論理的に「0」を示す情報と
なる。従って、このデータの消去処理においては、光磁
気ディスクに対して論理的に「0」のデータを記録する
ことと等価である。
【0061】逆に、システムコントローラ50から出力
される消去/書込み信号Sewが高レベルの期間、即ち
データ記録時におけるデータの書込み期間においては、
切換え回路62における第1及び第4のトランジスタT
r1及びTr4がそれぞれオン動作し、第2及び第3の
トランジスタTr2及びTr3がそれぞれオフ動作する
ため、定電流源63にて決定される駆動電流が例えば正
方向に励磁コイル14を流れることになる。これによっ
て、光磁気ディスクDの記録層中、光ヘッド12からの
レーザ光照射によって温度がキュリー点を越えている部
分が、励磁コイル14に対して正方向に駆動電流が流れ
ることにより、上記部分が、例えば正方向に磁化される
こととなる。この正方向の磁化情報は、その後の再生処
理において例えば二値化データに変換したとき、論理的
に「1」を示す情報となる。従って、このデータの書込
み処理においては、光磁気ディスクに対して論理的に
「1」のデータを記録することと等価である。
【0062】一方、再生時においては、システムコント
ローラ50から出力される駆動信号Sdのレベルが低レ
ベルになることから、これにより、スイッチング回路6
1がオフ動作し、定電流源63にて決定される駆動電流
は励磁コイル14には供給されず、励磁コイル14から
磁界は発生しないこととなる。
【0063】このとき、光ヘッド12による再生用のレ
ーザ光Lが光磁気ディスクDに照射されることから、正
方向に磁化された部分又は負方向に磁化された部分にて
変調された反射光束中のカー回転角を光ヘッド12内に
組み込まれた上記光検出器にて検出することにより、光
磁気ディスクDに記録された磁化情報の再生信号を得る
ことができる。
【0064】サーボ制御回路46は、その内部に、フォ
ーカス・サーボ回路、トラッキングサーボ回路及びスピ
ンドル・サーボ回路及び各種移動機構の駆動源であるそ
れぞれのモータに対してサーボ制御を行なうモータ用サ
ーボ回路等が組み込まれており、これら各種サーボ回路
は、それぞれシステムコントローラ50からのサーボ制
御に関するデータ(サーボゲイン等)や駆動信号などの
サーボ駆動制御信号や演算回路43からのサーボ用演算
信号が入力されるようになっている。
【0065】そして、このサーボ制御回路46のうち、
スピンドル・サーボ回路は、システムコントローラ50
からのサーボ駆動制御信号に基づいてスピンドルモータ
11を駆動して、ターンテーブル22に装着されている
光磁気ディスクDをCLV(線速度一定)又はCAV
(角速度一定)で回転駆動させる回路である。
【0066】上記サーボ駆動制御信号は、光磁気ディス
クDが例えばサンプルサーボ方式のディスクであれば、
サーボ領域にサーボピットと共に形成されたクロックピ
ットの検出に伴うパルス信号、あるいはサーボピットの
検出に伴うパルス信号を例えばPLL回路にて逓倍して
得たクロック信号に基づいて作成されるものである。
【0067】上記サーボ制御回路46のうち、フォーカ
ス・サーボ回路は、演算回路43からのフォーカスエラ
ー信号Sf、具体的には、光磁気ディスクDに形成され
たミラー面へのレーザ照射に伴う該ミラー面からの反射
光量に応じた検出信号を演算回路43にて所定の演算を
行なって得た信号に基づいて、光ヘッド12の上記二次
元アクチュエータ31を駆動・制御することにより、対
物レンズを光磁気ディスクDの接離方向に移動させてそ
の焦点調整を行う回路である。
【0068】上記サーボ制御回路46のうち、上記トラ
ッキング・サーボ回路は、演算回路43からのトラッキ
ングエラー信号St、具体的には、光磁気ディスクDに
形成されているサーボ領域内のサーボピットの検出に伴
う検出信号を演算回路43にて所定の演算を行なって得
た信号に基づいて、光ヘッド12の上記二次元アクチュ
エータ31を駆動・制御することにより、対物レンズを
光磁気ディスクDの径方向に移動させてそのトラッキン
グ調整を行う回路である。
【0069】上記サーボ制御回路46のうち、モータ用
サーボ回路は、少なくとも光ヘッド用スライド機構15
をサーボ制御するためのスライド機構サーボ回路と、ロ
ーディング機構71をサーボ制御するためのローディン
グ機構サーボ回路を有する。
【0070】上記スライド機構サーボ回路は、システム
コントローラ50から順次送られてくる基準値データと
光ヘッド12の現在位置データとを比較しながら光ヘッ
ド12を基準位置データが示す位置に到達するように光
ヘッド用スライド駆動回路48に制御信号を出力する回
路である。光ヘッド用スライド駆動回路48は、上記ス
ライド機構サーボ回路からの上記制御信号のレベル(電
流レベル,電圧レベルあるいは周波数等)に応じて光ヘ
ッド用スライド機構15の駆動源であるモータを駆動制
御し、光ヘッド12を上記基準値データが示す位置に移
動駆動させる。
【0071】上記ローディング機構サーボ回路は、シス
テムコントローラ50からの挿入指令信号の入力に基づ
いて、カートリッジホルダ2に差し込まれたディスクカ
ートリッジを装置内部に引き込むようにローディング機
構駆動回路49に対して引き込み操作用の制御信号を出
力し、また、システムコントローラ50からの排出指令
信号の入力に基づいて、装置内部に装着されているディ
スクカートリッジを装置外部に排出させるようにローデ
ィング機構駆動回路49に対して排出操作用の制御信号
を出力する回路である。
【0072】上記挿入指令信号は、カートリッジホルダ
2にディスクカートリッジが差し込まれたことによる既
知の検知センサ又は検知スイッチからの検出信号がシス
テムコントローラ50に入力されることによって、該シ
ステムコントローラ50から出力されるものである。ま
た、上記排出指令信号は、操作パネルにある排出キー
(EJECTキー)を操作することにより発生するキー
入力の割込み信号がシステムコントローラ50に入力さ
れることによって、該システムコントローラ50から出
力されるものである。
【0073】上記ローディング機構駆動回路49は、上
記ローディング機構サーボ回路からの引き込み操作用の
制御信号の入力に基づいて、ローディング機構71の駆
動源であるモータに、その制御信号の入力レベル(電流
レベル、電圧レベルあるいは周波数等)に応じたレベル
を有する例えば正方向の駆動電流を流して、該モータを
駆動制御することにより、カートリッジホルダ2に差し
込まれているディスクカートリッジを装置内部に引き込
む。このとき、カートリッジホルダ2に取り付けられて
いるシャッタ開閉機構によってディスクカートリッジの
シャッタが開き、これと同時に、ローディング機構71
によって、スピンドルモータ11のターンテーブル22
がディスクカートリッジの裏面側開口部を通してディス
クカートリッジ内に進入操作され、これによって、ディ
スクカートリッジ内部の光磁気ディスクDがスピンドル
モータ11のターンテーブル22に装着されることにな
る。
【0074】また、このローディング機構駆動回路49
は、上記ローディング機構サーボ回路からの排出操作用
の制御信号の入力に基づいて、ローディング機構71の
駆動源であるモータに、その制御信号の入力レベル(電
流レベル、電圧レベルあるいは周波数等)に応じたレベ
ルを有する例えば負方向の駆動電流を流して、該モータ
を駆動制御することにより、スピンドルモータ11のタ
ーンテーブル22を下方に移動させて、光磁気ディスク
Dのターンテーブル22への装着状態を解除し、更に、
カートリッジホルダ2を差込み口側に移動させる。これ
によって、ディスクカートリッジは、カートリッジホル
ダ2のシャッタ開閉機構によって該ディスクカートリッ
ジのシャッタが閉状態とされて外部に排出されることに
なる。
【0075】デコーダ47は、演算回路43からの再生
信号Srf、具体的には、光磁気ディスクDの記録層に
記録されている磁化情報に応じて変調された反射光のP
偏光成分とS偏光成分に対して所定の演算を行なうこと
によって得た信号Srfをデジタルデータに変換し、更
にこの変換したデジタルデータに付加されているエラー
訂正等の符号化処理を復号化処理して再生データDとし
て出力する回路である。このデコーダ47からの再生デ
ータDは、後段のインターフェース回路41を通じて外
部に接続されているコンピュータ51等に送出される。
また、上記再生データDのうち、セクタ同期信号やセク
タアドレス信号等のサブコードは、各種回路の制御用に
システムコントローラ50に供給される。
【0076】そして、この実施の形態に係る記録再生装
置においては、図4に示すように、記録用磁界発生装置
13におけるハウジング23の側面に、該記録用磁界発
生装置13と光磁気ディスクDとの距離を測定する距離
センサ72が取り付けられ、更に、図8に示すように、
上記距離センサ72と磁界発生駆動回路45との間に、
距離センサ72からの検出信号に基づいて記録用磁界発
生装置13における励磁コイル14への電流供給を制御
する制御回路73が挿入接続されている構成されてい
る。
【0077】距離センサ72は、図4に示すように、記
録用磁界発生装置13における上記ハウジング23の側
面中、光磁気ディスクDの最外周側に位置した箇所に取
り付けられている。これは、光磁気ディスクDの最外周
側に取り付けた方が、記録再生装置における組立上の機
械的な累積交差や、光磁気ディスクDの面ぶれによる該
光磁気ディスクDと記録用磁界発生装置13間の相対距
離の変動を測定する上でのダイナミックレンジを大きく
とることができる、即ち距離センサ72の測定感度を上
げることができるからである。
【0078】この距離センサ72は、図5に示すよう
に、発光ダイオード(LED)又はレーザダイオードを
用いた発光源81を有し、かつこの発光源81からの出
射光Lを光磁気ディスクDに向かって放射する光源部8
2と、光磁気ディスクDで反射した光Lを受ける受光部
83とで構成されている。なお、光磁気ディスクDはそ
の表面に保護用としての透明性を有する樹脂膜あるいは
SiN膜が形成されることから、光磁気ディスクDから
の反射光は、ほとんどが記録層表面からの反射光成分が
多い。
【0079】上記光源部82は、上記発光源81のほか
に、該発光源81の光軸上に配置され、かつ上記発光源
81から出射される発散光Lを平行光に変換するコリメ
ータレンズ84と、該コリメータレンズ84からの平行
光Lを断面長方形状に絞り込むスリット85とを有して
構成されている。
【0080】上記受光部83は、光磁気ディスクDから
の反射光Lを受けるための2分割フォトディテクタ又は
ポジションセンシングデバイス(PSD)を受光素子と
して構成されている。
【0081】また、上記光源部82は、光磁気ディスク
Dの仮想鉛直線(スピンドルモータ11の回転軸21の
軸方向と同じ方向の鉛直線)a−aに対してα(0゜<
α<90゜)の仰角で光Lを出射するように配置され、
また、受光部83は、上記仮想鉛直線a−aに対して傾
斜角−αの仮想線mに対し直角の方向に沿って受光面が
配置されている。
【0082】ここで、受光部83を構成する受光素子を
2分割フォトディテクタに特定して受光部83の構成を
説明すると、この受光部83は、図6に示すように、そ
の受光面側にpn接合による2つのフォトダイオード8
3A及び83Bがそれぞれ例えばSiO2 による素子分
離領域を間に挟んで互いに近接して形成されて構成され
ており、各フォトダイオード83A及び83Bはそれぞ
れ平面直角三角形状とされ、互いの斜辺が対向するよう
に配置形成されている。
【0083】上記光源部82と受光部83の配置関係
は、記録用磁界発生装置13と光磁気ディスクDとの距
離が規定値(設計値)である場合、図6Bに示すよう
に、光磁気ディスクDからの反射光Lにおけるスポット
(長方形状)SPの中心がちょうど受光部83における
受光面の中心にくるようにする。
【0084】上記構成により、記録用磁界発生装置13
と光磁気ディスクDとの相対距離が規定値よりも大きく
なると、長方形状のスポットSPが図6Aに示すよう
に、一方のフォトダイオード83A側に移動し、これに
よって、一方のフォトダイオード83Aからの光検出信
号Saのレベルが他方のフォトダイオード83Bからの
光検出信号Sbのレベルよりも大きくなる。
【0085】逆に記録用磁界発生装置13と光磁気ディ
スクDとの相対距離が規定値よりも小さくなると、長方
形状のスポットSPが図6Cに示すように、他方のフォ
トダイオード83B側に移動するため、これによって、
他方のフォトダイオード83Bからの光検出信号Sbの
レベルが一方のフォトダイオード83Aからの光検出信
号Saのレベルよりも大きくなる。
【0086】一方、図8で示す制御回路73は、距離セ
ンサ72からの検出信号(正確には、2つのフォトダイ
オード83A及び83Bからの光検出信号Sa及びS
b)をそれぞれ所定ゲインで増幅する2つのアンプ86
A及び86Bと、これらアンプ86A及び86Bからの
2つの増幅検出信号SA及びSBに基づいて所定の演算
を行なって相対距離を示す信号成分Ssub(以下、相
対距離信号と記す)と光出力を示す信号成分Sadd
(以下、光出力信号と記す)を得る演算回路87と、こ
の演算回路87からの上記相対距離信号Ssubのレベ
ルに応じた電流レベルを有する偏差信号Seを作成する
偏差信号作成回路88と、上記演算回路87からの光出
力信号Saddに基づいて光源部82における発光源8
1の光出力が一定となるように制御する光出力安定化回
路89とを有して構成されている。
【0087】演算回路87は、各アンプ86A及び86
Bからの増幅検出信号SA及びSBを減算処理して減算
信号(相対距離信号)Ssubとして出力する減算回路
90と、各アンプ86A及び86Bからの増幅検出信号
SA及びSBを加算処理して加算信号(光出力信号)S
addとして出力する加算回路91とを有して構成され
ている。
【0088】具体的には、上記演算回路87は図9に示
すように、負帰還抵抗R3が接続された第1のオペアン
プ92と、負帰還抵抗R5が接続された第2のオペアン
プ93とを有する。
【0089】上記演算回路87の構成要素の一つである
上記減算回路90は、第1のオペアンプ92の反転入力
端子に第1の入力端子φ1(第1のフォトダイオード8
3Aからの光検出信号Saの増幅光検出信号SAが供給
される)が抵抗R1を介して接続され、第1のオペアン
プ92の非反転入力端子に第2の入力端子φ2(第2の
フォトダイオード83Bからの光検出信号Sbの増幅光
検出信号SBが供給される)が抵抗R2を介して接続さ
れ、非反転入力端子と接地間に抵抗R4が接続されて構
成されている。
【0090】また、上記演算回路87の構成要素の他の
一つである加算回路91は、第2のオペアンプ93の反
転入力端子に上記第1及び第2の入力端子φ1及びφ2
がそれぞれ抵抗R1及び抵抗2を介して接続され、第2
のオペアンプ93の非反転入力端子が接地とされること
により構成されている。なお、第2のオペアンプ93の
出力は反転出力とされるため、その後段にインバータ9
4を接続することにより極性を合わせるようにしてい
る。
【0091】そして、R1=R2=R3=R4=R5に
設定することにより、第1のオペアンプ92からは、第
1のフォトダイオード83Aに関する増幅光検出信号S
Aの電圧レベルから第2のフォトダイオード83Bに関
する増幅光検出信号SBの電圧レベルを差し引いたレベ
ルの減算信号(相対距離信号)Ssubが出力され、第
2のオペアンプ93の後段のインバータ94からは、第
1のフォトダイオード83Aに関する増幅光検出信号S
Aの電圧レベルと第2のフォトダイオード83Bに関す
る増幅光検出信号SBの電圧レベルを加算したレベルの
加算信号(光出力信号)Saddが出力される。
【0092】光出力安定化回路89は、図8に示すよう
に、演算回路87からの光出力信号Saddの電圧レベ
ルと基準電圧Vsubとを比較する比較器101と、比
較器101からの比較結果に応じた電流レベルの駆動電
流を発光部82における発光源81に供給する光源駆動
回路102を有して構成されている。従って、この光出
力安定化回路89によって、発光源81から出射される
光Lの出力が基準電圧Vsubに応じた出力となるよう
に安定にフィードバック制御されることとなる。
【0093】偏差信号作成回路88は、演算回路87か
らの相対距離信号Ssubを所定のゲインβにて増幅し
補正信号Shとして出力するアンプ103と、基準信号
Svを発生する基準信号発生回路104と、上記アンプ
103からの補正信号Shのレベル(例えば電圧レベ
ル)と上記基準信号発生回路104からの基準信号Sv
のレベル(例えば電圧レベル)とを加算して設定基準信
号Ssとして出力する加算回路105と、励磁コイル1
4から発生する磁界の強度を電気信号(電圧信号)に変
換するホール素子106からの磁界強度検出信号Smの
レベルと上記加算回路105からの設定基準信号Ssの
レベルとの差分をとって偏差信号Seとして出力する減
算回路107とを有して構成されている。偏差信号Se
は、図7で示す磁界発生駆動回路45における定電流源
63の入力端子φinに供給される。
【0094】なお、上記アンプ103は、相対距離信号
Ssubのレベルを基準信号Svのレベルと比較するた
めに重み付けを行なう手段として機能している(この場
合の重み付け係数はβとなる)。また、上記基準信号発
生回路104から出力される基準信号Svのレベルは、
偏差信号のレベルが0である場合において、磁界発生駆
動回路45の定電流源にて決まる駆動電流が励磁コイル
14に流れた場合に発生する磁界の強さをホール素子1
06にて検出したときの磁界強度検出信号Smのレベル
と同じとなるように設定されている。
【0095】次に、上記距離センサ72と制御回路73
の処理動作について説明する。まず、記録用磁界発生装
置13と光磁気ディスクDとの距離が規定値である場合
は、図6Bに示すように、第1及び第2のフォトダイオ
ード83A及び83Bからの光検出信号Sa及びSbの
各レベルが同一となるため、演算回路87の減算回路9
0から出力される相対距離信号Ssubのレベルは0と
なり、偏差信号作成回路88における加算回路105か
ら出力される設定基準信号Ssのレベルは基準信号発生
回路104から出力される基準信号Svのレベルと同じ
になる。即ち、ホール素子106からの磁界強度検出信
号(フィードバック信号)Smと比較して偏差を得るた
めの基準となる信号は、基準信号発生回路104からの
基準信号Svと等価となる。
【0096】このとき、ホール素子106からの磁界強
度検出信号Smのレベルが基準信号Svと同一レベルで
ある場合は、偏差信号Seのレベルが0となるため、励
磁コイル14には、図7に示すように、定電流源63で
の抵抗R2と電流i2で決まる電圧に応じた駆動電流が
流れることになり、現在の磁界強度が維持されることに
なる。
【0097】上記条件において、励磁コイル14から発
生する磁界の強度が大きく、ホール素子106からの磁
界強度検出信号Smのレベルが基準信号Svより大きい
場合は、偏差信号Seのレベルが負方向に振れるため、
励磁コイル14には、図7に示すように、定電流源63
での抵抗R2と電流(i2−is)で決まる電圧に応じ
た駆動電流が流れることになり、これによって、励磁コ
イル14から発生する磁界の強さが小さくなり、ホール
素子106からの磁界強度検出信号Smのレベルが基準
信号Svのレベルと同じになるように励磁コイル14か
ら発生する磁界の強度が制御されることになる。
【0098】逆に、上記条件において、励磁コイル14
から発生する磁界の強度が小さく、ホール素子106か
らの磁界強度検出信号Smのレベルが基準信号Svより
小さい場合は、偏差信号Seのレベルが正方向に振れる
ため、励磁コイル14には、図7に示すように、定電流
源63での抵抗R2と電流(i2+is)で決まる電圧
に応じた駆動電流が流れることになり、これによって、
励磁コイル14から発生する磁界の強さが大きくなり、
ホール素子106からの磁界強度検出信号Smのレベル
が基準信号Svのレベルと同じになるように励磁コイル
14から発生する磁界の強度が制御されることになる。
【0099】次に、記録用磁界発生装置13と光磁気デ
ィスクDとの距離が規定値よりも大きい場合は、図6A
に示すように、第1のフォトダイオード83Aからの光
検出信号Saのレベルが第2のフォトダイオード83B
からの光検出信号Sbのレベルよりも大きくなるため、
演算回路87の減算回路90から出力される相対距離信
号Ssubのレベルは正方向に振れる。そのため、偏差
信号作成回路88における加算回路105から出力され
る設定基準信号Ssのレベルは、基準信号発生回路10
4から出力される基準信号Svのレベルにアンプ103
からの補正信号Shのレベルが加算されたものとなる。
即ち、ホール素子106からの磁界強度検出信号(フィ
ードバック信号)Smと比較して偏差を得るための基準
となる信号は、基準信号発生回路104から出力される
基準信号Svのレベルにアンプ103からの補正信号S
hのレベルが加算された信号と等価となる。
【0100】このとき、励磁コイル14から発生する磁
界の強度が大きく、ホール素子106からの磁界強度検
出信号Smのレベルが設定基準信号Ssのレベルより大
きい場合は、偏差信号Seのレベルが負方向に振れるた
め、励磁コイル14には、図7に示すように、定電流源
63での抵抗R2と電流(i2−is)で決まる電圧に
応じた駆動電流が流れることになり、これによって、励
磁コイル14から発生する磁界の強さが小さくなり、ホ
ール素子106からの磁界強度検出信号Smのレベルが
設定基準信号Ssのレベルと同じになるように励磁コイ
ル14から発生する磁界の強度が制御されることにな
る。
【0101】上記制御によって励磁コイル14から発生
する磁界の強度は、記録用磁界発生装置13と光磁気デ
ィスクDとの距離が規定値にある場合の磁界強度よりも
相対距離に応じた分小さくなり、光磁気ディスクDの記
録層には、記録用磁界発生装置13と光磁気ディスクD
との距離が規定値にある場合と同じ強度を有する磁界が
印加されることになる。
【0102】逆に、上記条件において、励磁コイル14
から発生する磁界の強度が小さく、ホール素子106か
らの磁界強度検出信号Smのレベルが設定基準信号Ss
より小さい場合は、偏差信号Seのレベルが正方向に振
れるため、励磁コイル14には、図7に示すように、定
電流源63での抵抗R2と電流(i2+is)で決まる
電圧に応じた駆動電流が流れることになり、これによっ
て、励磁コイル14から発生する磁界の強さが大きくな
り、ホール素子106からの磁界強度検出信号Smのレ
ベルが設定基準信号Ssのレベルと同じになるように励
磁コイル14から発生する磁界の強度が制御されること
になる。
【0103】この場合は、励磁コイル14から発生する
磁界の強度が、記録用磁界発生装置13と光磁気ディス
クDとの距離が規定値にある場合の磁界強度よりも相対
距離に応じた分大きくなり、光磁気ディスクDの記録層
には、記録用磁界発生装置13と光磁気ディスクDとの
距離が規定値にある場合と同じ強度を有する磁界が印加
されることになる。
【0104】次に、記録用磁界発生装置13と光磁気デ
ィスクDとの距離が規定値よりも小さい場合は、図6C
に示すように、第1のフォトダイオード83Aからの光
検出信号Saのレベルが第2のフォトダイオード83B
からの光検出信号Sbのレベルよりも小さくなるため、
演算回路87の減算回路90から出力される相対距離信
号Ssubのレベルは負方向に振れる。そのため、偏差
信号作成回路88における加算回路105から出力され
る設定基準信号Ssのレベルは、基準信号発生回路10
4から出力される基準信号Svのレベルからアンプ10
3からの補正信号Shのレベルを減算したものとなる。
即ち、ホール素子106からの磁界強度検出信号(フィ
ードバック信号)Smと比較して偏差を得るための基準
となる信号は、基準信号発生回路104から出力される
基準信号Svのレベルからアンプ103からの補正信号
Shのレベルを差し引いたレベルの信号と等価となる。
【0105】従って、この場合も励磁コイル14から発
生する磁界の強度は、記録用磁界発生装置13と光磁気
ディスクDとの距離が規定値にある場合の磁界強度より
も相対距離に応じた分変化することになり、光磁気ディ
スクDの記録層には、記録用磁界発生装置13と光磁気
ディスクDとの距離が規定値にある場合と同じ強度を有
する磁界が印加されることになる。
【0106】次に、本実施の形態に係る記録再生装置の
再生動作と記録動作について説明する。まず、再生動作
は、外部のコンピュータ51等から供給される再生コマ
ンドをインターフェース回路41が解読することにより
開始される。即ち、外部のコンピュータ51等から供給
される再生コマンドをインターフェース回路41が解読
することによって、該インターフェース回路41からシ
ステムコントローラ50に対して再生要求を示すコード
と再生すべきデータの先頭論理アドレスを出力する。
【0107】システムコントローラ50は、インターフ
ェース回路41からの再生要求を示すコードと上記先頭
アドレスを取り込んで、サーボ制御回路46に対してス
ピンドルモータ11を駆動するための起動信号を出力す
る。サーボ制御回路46は、システムコントローラ50
からの起動信号の入力に基づいてスピンドルモータ11
を駆動する。スピンドルモータ11は、サーボ制御回路
46による制御によって、光磁気ディスクDをCLV又
はCAVにて回転駆動する。
【0108】その後、システムコントローラ50は、A
PC回路32に対して再生用のレーザ出力値を示す設定
値データを出力する。APC回路32は、レーザ光源か
ら出力される光ビームの出力が、システムコントローラ
50からの設定値データが示す値になるように制御す
る。
【0109】そして、システムコントローラ50は、取
り込んだ先頭論理アドレスとデコーダ47から供給され
るサブコードに基づいてデータの再生対象となっている
アドレスを検索する。この検索は、サーボ制御回路46
の光ヘッド用スライド機構15に対する制御による粗動
シークと、サーボ制御回路46の二次元アクチェータ3
1に対する制御による精細シークによって行なわれ、目
標とするアドレスが検索された段階で、データの再生が
開始される。
【0110】再生されたデータのコンピュータ51等へ
の転送は、システムコントローラ50がインターフェー
ス回路41に対してデータ再生を行なうためのイネーブ
ル信号Srを出力し、デコーダ47から出力される再生
データDをインターフェース回路41を通じてコンピュ
ータ51等に送出することにより行なわれる。
【0111】次に、本実施の形態に係る記録再生装置の
記録動作について説明する。この記録動作は、外部のコ
ンピュータ51等から供給される記録コマンドをインタ
ーフェース回路41が解読することにより開始される。
即ち、外部のコンピュータ51等から供給される記録コ
マンドをインターフェース回路41が解読することによ
って、該インターフェース回路41からシステムコント
ローラ50に対して記録要求を示すコードと記録すべき
データの先頭論理アドレスを出力する。
【0112】システムコントローラ50は、インターフ
ェース回路41からの記録要求を示すコードと上記先頭
論理アドレスを取り込んで、サーボ制御回路46に対し
てスピンドルモータ11を駆動するための起動信号を出
力する。サーボ制御回路46は、システムコントローラ
50からの起動信号の入力に基づいてスピンドルモータ
11を駆動する。スピンドルモータ11は、サーボ制御
回路46による制御によって、光磁気ディスクDをCL
V又はCAVにて回転駆動する。
【0113】その後、システムコントローラ50は、A
PC回路32に対して、まず、再生用のレーザ出力値を
示す設定値データを出力する。APC回路32は、レー
ザ光源から出力される光ビームの出力が、システムコン
トローラ50からの設定値データが示す値になるように
制御する。
【0114】そして、システムコントローラ50は、取
り込んだ先頭論理アドレスとデコーダ47から供給され
るサブコードに基づいてデータの記録対象となっている
アドレスを検索する。目標とするアドレスが検索された
段階で、システムコントローラ50は、APC回路32
に対して、今度は記録用のレーザ出力値を示す設定値デ
ータを出力すると共に、レーザ変調回路33に対して高
レベルの消去/書込み信号(「消去」示す消去/書込み
信号)Sewを出力する。この「消去」を示す消去/書
込み信号Sewの出力期間は、光ヘッド12が、今回の
データ書込み対象となっている領域を通過する期間であ
る。
【0115】APC回路32は、レーザ光源から出射さ
れるレーザ光Lの出力が、システムコントローラ50か
らの設定値データが示す値になるように制御する。ま
た、レーザ変調回路33は、システムコントローラ50
からの「消去」を示す消去/書込み信号Sewの入力に
基づいてレーザ光源からのレーザ光Lが常時出射される
ように制御する。
【0116】このとき、システムコントローラ50から
磁界発生駆動回路45に対して低レベルの界磁方向信号
Szが出力されているため、記録用磁界発生装置13に
おける励磁コイル14からは負方向の磁界が発生してい
ることになる。
【0117】従って、光磁気ディスクDの記録層のう
ち、今回のデータの書込み対象となっている領域すべて
が励磁コイル14からの磁界によって負方向に磁化さ
れ、データの消去が行なわれることになる。
【0118】上記データ消去期間が経過した段階、即ち
消去/書込み信号Sewのレベルが低レベルとなった段
階で、システムコントローラ50から再生用のレーザ出
力値を示す設定値データがAPC回路32に供給され、
これにより、レーザ光源から出力されるレーザ光Lは再
生時の出力とされ、再びアドレス検索処理に入る。ま
た、このとき、システムコントローラ50から磁界発生
駆動回路45に対して高レベルの界磁方向信号Sewが
出力されるため、記録用磁界発生装置13の励磁コイル
14からは正方向の磁界が発生することになる。
【0119】そして、目標とするアドレスが再び検索さ
れた段階で、システムコントローラ50は、インターフ
ェース回路41に対してデータの記録を行なうためのイ
ネーブル信号Swを出力し、待機状態となっているコン
ピュータ51等からの記録用データDwをインターフェ
ース回路41を通じてエンコーダ44に取り込む。
【0120】このとき、システムコントローラ50は、
APC回路32に対して、今度は記録用のレーザ出力値
を示す設定値データを出力する。APC回路32は、レ
ーザ光源から出射されるレーザ光Lの出力が、システム
コントローラ50からの設定値データが示す値になるよ
うに制御する。
【0121】エンコーダ44に供給された記録用データ
Dwは、該エンコーダ44において、エラー訂正等の符
号化処理が行なわれた後、EFM変調されて記録データ
に変換され、更にこの記録データが二値化信号に変換さ
れて、オンオフ信号Soとしてレーザ変調回路33に出
力される。
【0122】レーザ変調回路33は、APC回路32か
らの制御信号Scに基づいてレーザ光源のレーザ出力を
制御し、更にエンコーダ44からのオンオフ信号Soに
基づいてレーザ光源のレーザ出力をオンオフ制御する。
そして、レーザ変調回路33にて制御されたレーザ光源
からのレーザ光Lが光磁気ディスクDにおける今回のデ
ータの書込み対象領域に照射され、その照射された局部
のみが正方向に磁化され、該領域に記録データが磁化情
報として記録されることになる。
【0123】上記データの消去処理及びデータの書込み
処理においては、記録再生装置の組立上の機械的な累積
交差や光磁気ディスクDの面ぶれ等によって、記録用磁
界発生装置13と光磁気ディスクD(特に、記録用のレ
ーザ光が照射されている部分)との相対距離が光磁気デ
ィスクDの回転に伴って変化することになる。
【0124】例えば記録用磁界発生装置13と光磁気デ
ィスクDとの距離が規定値よりも大きくなった場合、即
ち規定値との相対距離が大きくなった場合、上記距離セ
ンサ72及び制御回路73による励磁コイル14への駆
動電流の制御によって、励磁コイル14から発生する磁
界の強さが当該相対距離に応じた分小さくなり、光磁気
ディスクDの記録層には、記録用磁界発生装置13と光
磁気ディスクDとの距離が規定値にある場合と同じ強度
を有する磁界が印加されることになる。
【0125】逆に、記録用磁界発生装置13と光磁気デ
ィスクDとの距離が規定値よりも小さくなった場合、即
ち規定値との相対距離が小さくなった場合は、上記距離
センサ72及び制御回路73による励磁コイル14への
駆動電流の制御によって、励磁コイル14から発生する
磁界の強さが当該相対距離に応じた分大きくなり、光磁
気ディスクDの記録層には、記録用磁界発生装置13と
光磁気ディスクDとの距離が規定値にある場合と同じ強
度を有する磁界が印加されることになる。
【0126】そのため、記録再生装置の組立上の機械的
な累積交差や光磁気ディスクDの面ぶれ等によって、記
録用磁界発生装置13と光磁気ディスクDとの相対距離
が光磁気ディスクDの回転に伴って変化したとしても、
光磁気ディスクDの記録層に一定強度の磁界を印加する
ことが可能となる。
【0127】従って、光磁気ディスクDの厚みや組立時
の機械的な累積交差による光磁気ディスクDの記録面で
の磁界強度の違いを小さく抑えることができ、しかも、
上記一定となった磁界強度の設定を光磁気ディスクDの
記録面の磁界感度の下限値にすることが可能となる。そ
の結果、いままで機械的な累積交差を考慮して磁界感度
の上限近傍に設定していた磁界強度を低減することがで
きる。
【0128】このため、記録用磁界発生装置13の励磁
コイル14に流す駆動電流の値を必要最低限にすること
ができ、励磁コイル14で消費される電力(主に駆動電
流)を節約することが可能となり、また、この消費電力
を低減できることで、記録再生装置自体の発熱量を小さ
く抑えることも可能となる。
【0129】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る円盤状記録
媒体用の記録再生装置によれば、再生要求時に円盤状記
録媒体に対し再生用光ビームを照射して、その戻り光ビ
ームの変調成分を再生信号として取出し、記録要求時に
円盤状記録媒体に対して記録用光ビームを照射する光ヘ
ッドと、記録要求時に供給される記録信号のビット情報
に応じた方向の磁界を円盤状記録媒体に印加する磁界発
生手段と、上記磁界発生手段と円盤状記録媒体面との距
離を検出する距離センサと、上記磁界発生手段から発生
する磁界の強度を上記距離センサからの検出出力に基づ
いて制御する制御手段とを具備し、上記距離センサを上
記磁界発生手段に設けるようにしたので、円盤状記録媒
体の厚みや組立上の機械的な累積交差による円盤状記録
媒体の記録膜面での磁界強度の違いを小さく抑えること
ができ、これにより、磁界発生手段で消費される電力を
低減することができ、装置の発熱量を小さくすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円盤状記録媒体の記録再生装置を
円盤状記録媒体として光磁気ディスクを用いたディスク
ドライブ装置に適用した実施の形態(以下、単に実施の
形態に係る記録再生装置と記す)の全景を示す斜視図で
ある。
【図2】本実施の形態に係る記録再生装置の内部構成を
示す分解斜視図である。
【図3】本実施の形態に係る記録再生装置の電気系の構
成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る記録再生装置に使用される
記録用磁界発生装置と距離センサの配置関係を示す二面
図であり、同図Aは記録用磁界発生装置のハウジングを
一部破断して示す平面図、同図Bは正面図である。
【図5】本実施の形態に係る記録再生装置に設けられる
距離センサを示す構成図である。
【図6】距離センサの受光部を構成する第1及び第2の
フォトダイオードの構成と、記録用磁界発生装置と光磁
気ディスクとの相対距離の変化に応じて、発光部から出
射されるレーザ光のスポットの照射位置が変化する様子
を示す説明図である。
【図7】記録用磁界発生装置の励磁コイルに対して駆動
電流を流す磁界発生駆動回路の構成を示す回路図であ
る。
【図8】距離センサと制御回路の構成を示すブロック図
である。
【図9】制御回路に組み込まれる演算回路の構成を示す
回路図である。
【符号の説明】
D 光磁気ディスク 1 シャーシ 2 カートリッジホルダ 11 スピンドルモータ 12 光ヘッド 13 記録用磁界発生装置 14 励磁コイル 23 ハウジング 44 エンコーダ 45 磁界発生駆動回路 46 サーボ制御回路 50 システムコントローラ 51 コンピュータ 61 スイッチング回路 62 切換え回路 63 定電流源 65 定電流回路 66 バイアス回路 72 距離センサ 73 制御回路 81 発光源 82 発光部 83 受光部 83A及び83B 第1及び第2のフォトダイオード 84 コリメータレンズ 85 スリット 86A及び86B アンプ 87 演算回路 88 偏差信号作成回路 89 光出力安定回路 90 減算回路 91 加算回路 92 第1のオペアンプ 93 第2のオペアンプ 94 インバータ 101 比較器 102 光源駆動回路 103 アンプ 104 基準信号発生回路 105 加算回路 106 ホール素子 107 減算回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生要求時に円盤状記録媒体に対し再生
    用光ビームを照射して、その戻り光ビームの変調成分を
    再生信号として取出し、記録要求時に円盤状記録媒体に
    対して記録用光ビームを照射する光ヘッドと、 記録要求時に供給される記録信号のビット情報に応じた
    方向の磁界を円盤状記録媒体に印加する磁界発生手段
    と、 上記磁界発生手段と円盤状記録媒体面との距離を検出す
    る距離センサと、 上記磁界発生手段から発生する磁界の強度を上記距離セ
    ンサからの検出出力に基づいて制御する制御手段とを具
    備し、 上記距離センサが上記磁界発生手段に設けられているこ
    とを特徴とする円盤状記録媒体用の記録再生装置。
  2. 【請求項2】 上記距離センサは、検出用光を円盤状記
    録媒体に対して斜め方向に出射する発光手段と、円盤状
    記録媒体にて反射された検出用光を受光する受光手段と
    を有して構成され、 上記受光手段は、磁界発生手段と円盤状記録媒体との距
    離の変化に応じて受光位置が変化する位置に配置されて
    いることを特徴とする請求項1記載の円盤状記録媒体用
    の記録再生装置。
  3. 【請求項3】上記受光手段は、その受光面に、反射光の
    受光位置の連続的な変化に応じて連続的に受光面積が変
    化する形状の光検出素子が配置されていることを特徴と
    する請求項2記載の円盤状記録媒体用の記録再生装置。
  4. 【請求項4】 上記発光手段は、上記距離センサにおい
    て、鉛直方向に対して傾斜角αで検出用光を出射する位
    置に設けられていることを特徴とする請求項2又は3記
    載の円盤状記録媒体用の記録再生装置。
  5. 【請求項5】 上記発光手段の出射光路に、該発光手段
    からの出射光を平行光にするコリメータレンズと、 該コリメータレンズからの平行光束を断面長方形状に変
    形させる光変形手段が配されていることを特徴とする請
    求項4記載の円盤状記録媒体用の記録再生装置。
  6. 【請求項6】 上記受光手段は、その受光面に、反射光
    の受光位置の連続的な変化に応じて連続的に受光面積が
    変化する形状の2つの光検出素子が配置され、 上記制御手段は、上記2つの光検出素子からの検出出力
    の差分に対して重み付けを行なう回路と、 上記回路からの出力と基準値とを加算する加算回路と、 上記加算回路からの加算値と上記磁界発生手段にて発生
    する磁界強度を検出する磁界強度検出センサからの検出
    出力との差分をとる減算回路と、 上記減算回路からの差分出力に応じたレベルの駆動電流
    を磁界発生手段に供給する駆動回路とを有することを特
    徴とする請求項2記載の円盤状記録媒体用の記録再生装
    置。
JP27447095A 1995-10-23 1995-10-23 円盤状記録媒体用の記録再生装置 Pending JPH09120597A (ja)

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