JPH06309780A - 円盤状記録媒体用の記録及び/又は再生装置 - Google Patents

円盤状記録媒体用の記録及び/又は再生装置

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JPH06309780A
JPH06309780A JP5097474A JP9747493A JPH06309780A JP H06309780 A JPH06309780 A JP H06309780A JP 5097474 A JP5097474 A JP 5097474A JP 9747493 A JP9747493 A JP 9747493A JP H06309780 A JPH06309780 A JP H06309780A
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disk
recording medium
optical
shaped recording
disc
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JP5097474A
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Masumi Ono
真澄 小野
Masayuki Arai
雅之 新井
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単一の光ヘッドにて、相変化型光ディスク及
び光磁気ディスク両用の再生系を構成できるようにし
て、システムの簡素化を実現させる。 【構成】 2種類のディスクカートリッジに、ディスク
の種類を識別するための識別部を設ける。そして、光ヘ
ッド42を、少なくとも上記光源71と、この光源71
からの出射光束Lをディスク1に集光させる対物レンズ
49と、この対物レンズ49を介して入射する反射光束
Lrと光源71からの出射光束Lとを分離するビームス
プリッタ75と、反射光束Lrを電気信号に光電変換す
るフォトディテクタ72a及び72bと、入射光の位相
差をπ/2とする1/4波長板92とを設けて構成す
る。そして、ディスクカートリッジの識別部を検出する
検出スイッチと、この検出スイッチからの検出信号に基
づいて、1/4波長板を選択的に光路中に移動配設させ
る移動手段93とを設けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば再生専用の光記
録媒体や書換え型光記録媒体、その他、光変調あるいは
磁界変調によって書換えが可能な光磁気記録媒体などの
円盤状記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は再生
を行う記録及び/又は再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ビームを介して情報信号の記
録及び/又は再生が行われる円盤状の記録媒体(以下、
単に光ディスクと記す)としては、いわゆるコンパクト
ディスクと呼ばれる再生専用型の光ディスクと、再生の
みならず情報信号の記録及び消去が可能な記録可能型の
光ディスクがある。
【0003】再生専用型の光ディスクは、記録された情
報信号に基づいて凹凸パターン、即ち位相ピットが同心
円もしくは螺旋状に形成されたトラックが一方の面に形
成されている。具体的には、光透過性を有するポリカー
ボネートやPMMA等のような合成樹脂材料ディスク基
板と、このディスク基板の一方の面に形成された位相ピ
ットを被覆するように形成されたAlやAu等の金属か
らなる反射膜と、この反射膜を保護することを目的とし
て上記反射膜を被覆するように形成された保護層とによ
り形成されている。
【0004】また、最近では、位相ピットの高密度形成
を達成することができる相変化型再生専用光ディスクが
提案されている。この相変化型再生専用光ディスクは、
表面に位相ピットが形成された透明基板上に、相変化材
料膜を形成することにより構成されている。
【0005】これに対して、上記記録可能型の光ディス
クには、垂直磁気記録材料を用いた光磁気ディスク等が
知られている。
【0006】この光磁気ディスクは、光ビームをガイド
するための案内溝が一方の面に形成され、光透過性を有
するポリカーボネートやPMMA等のような合成樹脂材
料ディスク基板と、上記案内溝を覆うように形成された
Te、Fe、Co等の垂直磁気記録材料からなる記録層
と、この記録層を保護することを目的として上記記録層
を被覆するように形成された保護層とにより形成されて
いる。
【0007】また、最近では、上記光磁気ディスクとし
て、少なくとも互いに磁気的に結合される再生磁性膜と
記録磁性膜からなる多層膜を記録層とし、かつ上記出射
光束の照射及び外部磁界の印加により、上記出射光束の
スポット内において部分的に上記再生磁性膜の磁化の向
きが外部磁界の方向あるいは記録磁性膜の磁化の向きに
倣う構成を有するものが提案されている。
【0008】これらの光ディスクを再生する方法は、前
者の再生専用型の光ディスクの場合には、レーザ光源か
らの光ビームをディスク基板側より、対物レンズで集束
した状態で照射し、この光ディスクの位相ピットにより
変調された反射光束を例えばフォトディテクターにより
検出し、上記反射光束の光量に応じた信号レベルを有す
る検出信号に変換することにより、再生専用型の光ディ
スクに記録された情報信号の再生信号を得るようにして
いる。
【0009】また、後者の記録可能型の光ディスク(特
に、光磁気ディスク)の場合には、上記再生専用型の光
ディスクと同様にして、レーザ光源からの光ビームをデ
ィスク基板側より、対物レンズで集束した状態で照射
し、光ディスクの記録層によって変調された反射光束中
のカー回転角を検出することによって、光磁気ディスク
に記録された情報信号の再生信号を得るようにしてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、再生専用型
の光ディスクと光磁気ディスクとは、その再生原理が異
なるため、1つの光ヘッドで再生することは原理的に困
難性を伴う。従って、従来においては、再生専用型の光
ディスクに対応した光学系を有する再生装置と、光磁気
ディスクに対応した光学系を有する再生装置を別々に設
けるようにし、これら再生装置のレーザ光源等の共通化
を図って小型化を実現させるようにしている。
【0011】しかしながら、従来の再生装置において
は、上記のように、再生専用光ディスクに対応した再生
装置と、光磁気ディスクに対応した再生装置を設けるよ
うにしているため、システム全体としてみた場合、その
構造が複雑になり、その小型化には限界があるという問
題があった。
【0012】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、単一の光ヘッドにて、
再生専用型の光ディスク及び光磁気ディスク両用の再生
系を構成することができ、光ディスクを用いたシステム
の簡素化を実現させることができる円盤状記録媒体用の
記録及び/又は再生装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、円盤状記録媒
体1が回転自在に収容されたディスクカートリッジ2に
おける上記円盤状記録媒体1が装着され、この装着され
た円盤状記録媒体1を回転駆動する回転駆動手段41
と、装着された円盤状記録媒体1の径方向に移動可能と
され、かつ円盤状記録媒体1に対する情報信号の記録及
び/又は再生を、光ヘッド42の光源71から出射され
た光束Lを介して行う記録及び/又は再生手段が具備さ
れた円盤状記録媒体用の記録及び/又は再生装置におい
て、まず、ディスクカートリッジ2に、円盤状記録媒体
1の種類を識別するための識別部5a及び5bを設け
る。
【0014】また、記録及び/又は再生手段における光
ヘッド42の構成を以下のようにする。即ち、この光ヘ
ッド42は、少なくとも上記光源71と、この光源71
からの出射光束Lを円盤状記録媒体1に集光させる対物
レンズ49と、この対物レンズ49を介して入射する反
射光束Lrと光源71からの出射光束Lとを分離するビ
ームスプリッタ75と、反射光束Lrを電気信号に光電
変換する光検出手段72a及び72bと、ビームスプリ
ッタ75と対物レンズ49間の光路中に選択的に配設さ
れ、かつ入射光の位相差をπ/2とする光学部品92と
を設けて構成する。
【0015】そして、円盤状記録媒体用の記録及び/又
は再生装置自体に、ディスクカートリッジ2の識別部5
a及び5bを検出する種別検出手段53a及び53b
と、この種別検出手段53a及び53bからの検出信号
に基づいて、光ヘッド42における光学部品92を選択
的に上記光路中に移動配設させる移動手段93とを設け
て構成する。
【0016】この場合、ディスクカートリッジ2内に回
転自在に収容され、種別検出手段53a及び53bによ
る種別検出対象となる円盤状記録媒体1としては、反射
光束Lrの光量によって、光学的に情報信号の検出が行
われる第1の円盤状記録媒体1Aと、反射光束Lrの回
転方向によって、光学的に情報信号の検出が行われる第
2の円盤状記録媒体1Bとすることができる。
【0017】また、この場合、移動手段93を、上記回
転駆動手段41に第1の円盤状記録媒体1Aが装着され
たとき、上記種別検出手段53a及び53bからの検出
信号に基づいて、上記光学部品92を上記光路中に移動
配設させ、上記回転駆動手段41に第2の円盤状記録媒
体1Bが装着されたとき、上記種別検出手段53a及び
53bからの検出信号に基づいて、上記光学部品92を
上記光路中から外方に移動させるように構成することが
できる。
【0018】従って、例えば第1の円盤状記録媒体1A
としては、表面に位相ピットPが形成された透明基板1
1に、溶融後、結晶化し得る相変化材料膜12が形成さ
れ、少なくとも情報信号の再生時に、上記相変化材料膜
12が、上記出射光束LのスポットSP内で部分的に溶
融結晶化領域Bで液相化して、光反射率が変化し、読み
出し後には、結晶状態に戻る構成を有するものが適用で
き、また、第2の円盤状記録媒体1Bとして、少なくと
も互いに磁気的に結合される再生磁性膜24と記録磁性
膜25からなる多層膜を記録層23とし、かつ上記出射
光束Lの照射及び外部磁界の印加により、上記出射光束
LのスポットSP内において部分的に上記再生磁性膜2
4の磁化の向きが外部磁界の方向あるいは記録磁性膜2
5の磁化の向きに倣う構成を有するものが適用できる。
【0019】
【作用】本発明に係る円盤状記録媒体用の記録及び/又
は再生装置において、円盤状記録媒体1に記録されてい
る情報信号を再生する場合の動作について以下に説明す
る。
【0020】最初に、ディスクカートリッジ2内に回転
自在に収容される円盤状記録媒体1として第1の円盤状
記録媒体1Aを用いた場合について説明する。回転駆動
手段41に上記第1の円盤状記録媒体1Aが装着される
と、まず、種別検出手段53a及び53bからの検出信
号に基づいて、移動手段93が入射光の位相差をπ/2
とする光学部品92をビームスプリッタ75と対物レン
ズ49間の光路中に移動配設させる。
【0021】そして、回転駆動手段41によって第1の
円盤状記録媒体1Aが例えば一方向に回転し、同時に光
ヘッド42が第1の円盤状記録媒体1Aの径方向に移動
して、第1の円盤状記録媒体1Aに記録されている情報
信号を読み出す。この読出しは、光源71から出射され
た光束Lが第1の円盤状記録媒体1Aにおいて反射した
反射光束Lrが光検出手段72a及び72bに入射され
ることによって行われ、具体的には、反射光束Lrの光
量によって、光学的に情報信号の検出が行われる。
【0022】次に、ディスクカートリッジ2内に回転自
在に収容される円盤状記録媒体1として第2の円盤状記
録媒体1Bを用いた場合について説明する。回転駆動手
段41に上記第2の円盤状記録媒体1Bが装着される
と、まず、種別検出手段53a及び53bからの検出信
号に基づいて、移動手段93が、今度は、入射光の位相
差をπ/2とする光学部品92をビームスプリッタ75
と対物レンズ49間の光路中から外方に移動させる。
【0023】そして、回転駆動手段41によって第2の
円盤状記録媒体1Bが例えば一方向に回転し、同時に光
ヘッド42が第2の円盤状記録媒体1Bの径方向に移動
して、第2の円盤状記録媒体1Bに記録されている情報
信号を読み出す。この読出しは、光源71から出射され
た光束Lが第2の円盤状記録媒体1Bにおいて反射した
反射光束Lrが光検出手段72a及び72bに入射され
ることによって行われ、具体的には、反射光束Lrの回
転方向によって、光学的に情報信号の検出が行われる。
【0024】このように、本発明に係る円盤状記録媒体
用の記録及び/又は再生装置においては、単一の光ヘッ
ド42にて、第1の円盤状記録媒体1A及び第2の円盤
状記録媒体1B両用の再生系を構成することができ、円
盤状記録媒体1に対してデータアクセスすることによ
り、音声出力、映像出力及びデータ加工や各種制御を行
うシステムの簡素化を実現させることができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明に係る円盤状記録媒体用の記録
及び/又は再生装置を円盤状記録媒体として相変化型光
ディスク及び光磁気ディスクを用いた再生装置の実施例
(以下、単に実施例に係る再生装置と記す)を図1〜図
15を参照しながら説明するが、その前に、この再生装
置に使用されるディスクカートリッジ並びに相変化型光
ディスク及び光磁気ディスクについて図5〜図15に基
づいて説明する。
【0026】使用されるディスクカートリッジとして
は、例えば2種類あり、図5Aに示すように、内部に相
変化型光ディスク1Aが回転自在に収容された第1のデ
ィスクカートリッジ2Aと、図5Bに示すように、内部
に光磁気ディスク1Bが回転自在に収容された第2のデ
ィスクカートリッジ2Bとがある。両ディスクカートリ
ッジ2A及び2Bとも、厚みの薄い箱状の上ハーフ及び
下ハーフがそれぞれ開口部分を対向させて例えば接着剤
あるいは超音波溶着にて接合されて構成されている。
【0027】そして、第2のディスクカートリッジ2B
は、その表面と裏面とにそれぞれ開口部を有し、これら
開口部を選択的に開閉するシャッタ3が摺動自在に設け
られている。一方、第1のディスクカートリッジ2A
は、その裏面のみに開口部が形成され、この開口部を選
択的に開閉するシャッタ4が、その裏面のみに摺動自在
に設けられている。ここで、説明の便宜上、相変化型光
ディスク1Aと光磁気ディスク1Bを総称して示す場合
はディスク1と記し、第1のディスクカートリッジ2A
と第2のディスクカートリッジ2Bを総称して示す場合
はディスクカートリッジ2と記す。
【0028】両ディスクカートリッジ2A及び2Bは、
図1及び図4に示すように、その裏面側開口部46が、
それぞれディスクカートリッジ2A及び2Bの中央部分
にまで延びて形成され、その中央部分を通してそれぞれ
相変化型光ディスク1A及び光磁気ディスク1Bのセン
ターハブ47が外方に臨むようになっている。
【0029】このように構成される第1及び第2のディ
スクカートリッジ2A及び2Bにおいては、図5に示す
ように、それぞれ裏面側の互いに異なるコーナー部分
に、識別部が設けられている。この識別部は、種類判別
用の識別孔にて構成されている。具体的には、第1のデ
ィスクカートリッジ2Aは、その開閉シャッタ4を手前
側とは反対側に向けたとき、その裏面中、左方手前側の
コーナー部に識別孔5aが形成され、第2のディスクカ
ートリッジ2Bは、その開閉シャッタ3を手前側とは反
対側に向けたとき、その裏面中、右方手前側のコーナー
部に識別孔5bが形成されている。
【0030】そして、上記第1のディスクカートリッジ
2Aに回転自在に収容される相変化型光ディスク1A
は、図6にその断面を示すように、一主面に位相ピット
Pが形成された円盤状のガラス基板あるいはポリカーボ
ネート基板等からなる透明基板11上に、溶融後、結晶
化し得る相変化材料膜12を含む積層膜13が形成され
て構成されている。この相変化材料膜12を含む積層膜
13は、透明基板11側から順に第1の誘電体膜14、
相変化材料膜12、第2の誘電体膜15、光反射膜16
及び第3の誘電体膜17が順次積層されて構成され、第
1、第2及び第3の誘電体膜14、15及び17によっ
て、この相変化型光ディスク1Aの光学的特性、例えば
光反射率等の設定が行われる構成となっている。また、
透明基板11には、記録トラックに沿って、トラッキン
グ制御用の案内溝(図示せず)が形成されている。
【0031】上記相変化材料膜12は、Sb2Se3,S
2Te3,Se,Te,BiTe,BiSe,In−S
e,In−Sb−Te,In−SbSe,In−Se−
Tl,Ge−Te−Sb,Ge−Teから選ばれる少な
くとも1種であり、この実施例では、上記相変化材料膜
12として、厚さ20nmのGe−Te−Sbを被着形
成した。
【0032】上記第1、第2及び第3の誘電体膜14、
15及び17は、AlN,Si34,SiO2 ,Al2
3,ZnS,MgF2 から選ばれる膜であり、この実
施例では、第1の誘電体膜14として、厚さ100nm
のZnS/SiO2 を被着形成し、第2の誘電体膜15
として、厚さ70nmのZnS/SiO2 を被着形成
し、第3の誘電体膜17として、厚さ400nmのZn
S/SiO2 を被着形成した。
【0033】一方、位相ピットPは、トラックピッチが
1.6μm、ピット深さが約120nm、ピット長が
0.3μmの設定条件で形成してある。ここで、図8に
示すように、読み出し光である光ビームLのスポットS
Pと比較した場合、スポットSP内に位相ピットPが2
つ入る程度に高密度に形成され、この相変化型光ディス
ク1Aは、記録容量が大幅に増大されたものとなってい
る。
【0034】ところで、相変化材料膜12は、一般に、
照射される光ビームLの出力とそのパルス幅によって、
以下に示すような状態変化を行う(図7参照)。即ち、
光ビームLを照射しても、相変化材料膜12は、溶融せ
ず初期状態を保持したまま結晶化状態である場合(以
下、非溶融状態と記す)、光ビームLを照射している間
は、溶融して液相化状態になっているが、光ビームLが
通過した後、その冷却によって固相化したときに再び結
晶化状態に戻る場合(以下、溶融結晶化状態と記す)、
及び光ビームLが通過した後、その冷却によって固相に
変化したときに、非晶質、即ちアモルファス状態に変化
する場合(以下、溶融非晶質化状態と記す)がある。
【0035】ここで、説明の便宜上、上記3種類の状態
変化に対応する光ビームLの出力とパルス幅の範囲(領
域)を以下のように定義する。まず、相変化材料膜12
が非溶融状態となる光ビームLの出力とパルス幅の範囲
を非溶融領域A、相変化材料膜12が溶融結晶化状態と
なる光ビームLの出力とパルス幅の範囲を溶融結晶化領
域B、及び相変化材料膜12が溶融非晶質化状態となる
光ビームLの出力とパルス幅の範囲を溶融結晶化領域C
とする。
【0036】次に、上記相変化型光ディスク1Aに記録
されている情報信号を光学的に読み出す再生原理を以下
に説明する。
【0037】この相変化型光ディスク1Aに対しては、
光ビームLの出力が上記溶融結晶化領域Bの範囲に設定
される。そして、光ビームLの走査スポットSP内での
光強度は、図8に示すように、ほぼガウス分布に準じた
強度分布になる(破線A参照)。また、上記光ビームL
の照射による相変化材料膜12の温度分布は、走査スポ
ットSPの中心から、光ビームLの走査速度に対応した
距離分、走査方向に対して遅れた位置にピークを有する
分布となる(実線B参照)。
【0038】いま、走査スポットSP内に例えば2つの
位相ピットPが含まれる程度に位相ピットP間のピッチ
が狭いとする。また、走査されるスポットSPに最初に
進入する位相ピットPを先頭ピットPa、次に進入する
位相ピットPを次段ピットPbとして定義する。そし
て、走査スポットSPが先頭ピットPa上を動くとき、
その先頭ピットPa上の相変化材料膜12は、次第に温
度が上昇するが、その相変化材料膜12が液相化する温
度に到達する前にその先頭ピットPaが光学的に読み出
される。
【0039】その後、走査スポットSPがその走査によ
って次段ピットPbにかかると、その次段ピットPb上
の相変化材料膜12の温度が上昇する。しかし、その温
度上昇は、次段ピットPb上の相変化材料膜12が液相
化するまでには至らない。一方、同一走査スポットSP
内にある先頭ピットPaは、その上の相変化材料膜12
が走査スポットSPによる光照射が続いていることか
ら、その温度が更に上昇し、その相変化材料膜12が液
相化することになる。
【0040】従って、この場合、先頭ピットPa上の相
変化材料膜12は、その液相化によって例えば光反射率
が低下し、走査スポットSPによる先頭ピットPaの光
学的な読み出しが不可能となり、この走査スポットSP
による光学的読出しは、次段ピットPbに対してのみ可
能となる。
【0041】即ち、この相変化型光ディスク1Aに対す
る情報信号の読み出しにあたっては、その光ビームLの
光ディスク1Aとの相対移動による光ディスク1Aにお
ける走査スポットSP内での温度分布を利用して、その
スポットSP内に生じる高温領域Pxで部分的に相変化
材料膜12に液相状態を発生させ、これにより、例えば
その部分Pxの光反射率を低下させて、例えば液相状態
部分Px内にある位相ピットPに対しての光学的読み出
しを不能にする。
【0042】つまり、走査スポットSP内の一部に、位
相ピットPを光学的に消滅させる領域Pxを形成して、
等価的に走査スポットSPの有効領域Pzの面積を小さ
くする。その結果、位相ピットPの配列ピッチを走査ス
ポットSPの径よりも小さくすることが可能となり、位
相ピットPの高密度形成が達成できる。なお、この走査
スポットSPが通過した後、先頭ピットPa及び次段ピ
ットPb上の相変化材料膜2は、その通過後の冷却によ
って結晶化状態に戻ることになる。
【0043】なお、上記例では、相変化材料膜12とし
て、光ビームLの照射による温度上昇によって、その光
反射率が低下する特性の膜を用いた例を示したが、その
他、この逆の特性を有する相変化材料膜を用いることが
できる。
【0044】次に、上記第2のディスクカートリッジ2
Bに回転自在に収容される光磁気ディスク1Bについて
図9〜図15に基づいて説明する。
【0045】この光磁気ディスクは、図9にその断面を
示すように、透明基板21上に誘電体膜22、光磁気記
録層23が順次積層されて構成されている。誘電体膜2
2は、耐食性の向上や多重反射によるカー回転角の増大
(カー効果エンハンスメント)を目的として形成される
ものであり、この誘電体膜22の材料としては、例えば
Si3 4 ,AlN等の窒化物,SiO2 ,Al2 3
等の酸化物,AlSiNO等が挙げられるが、酸素及び
水分子を透過させず、酸素を含まない物質で且つ使用レ
ーザ光を十分透過し得る物質が望ましく、窒化珪素ある
いは窒化アルミニウム等が好適である。
【0046】上記光磁気記録層23は、磁気的に結合す
る複数の垂直磁化膜(基本的には記録磁性層と再生磁性
層の2層膜)によって構成される。ここでの磁気的結合
は、交換結合、あるいは垂直磁化膜及び同士の間にSi
2 等の非磁性膜を介在させて静磁結合とする場合があ
る。
【0047】また、上記記録磁性層は、磁化反転により
情報信号に対応した微小記録ピットパターンを形成し、
記録保持しておくものであり、上記再生磁性層は、光ビ
ームLのスポットSP内において、ある温度T以上とな
った高温領域、あるいはある温度T以下の低温領域の記
録ピットをマスクし、検出されないようにするためのも
のである。
【0048】まず、光ビームLのスポットSP内におい
て高温領域の記録ピットがマスクされる光磁気記録層2
3について説明すると、光ビームLのスポット内におい
てある温度T以上となった高温領域の記録ピットがマス
クされる光磁気記録層23は、図10に示すように再生
磁性層24,記録磁性層25及び再生磁性層24と記録
磁性層25の間に挿入され、高温領域においてキュリー
温度を越えて上記再生磁性層24と記録磁性層25の磁
気的結合を切断する切断層26とが互いに交換結合する
ことによって構成される。すなわち、透明基板21側か
ら再生磁性層24,切断層26,記録磁性層25の順で
ある。
【0049】上記光ビームLのスポットSP内において
ある温度T以上となった高温領域の記録ピットがマスク
される光磁気記録層23を有する光磁気ディスク1Bに
対して情報信号を光学的に読み出す再生原理を図11及
び図12に基づいて説明する。
【0050】まず、上記記録磁性層25には、図11に
示すように、f=λ/2NA以下のピット周期で微小記
録ピットが任意のパターンで形成されているとする。初
期状態においては、記録磁性層25の磁化の向きが再生
磁性層24に転写され、再生磁性層24にもこの記録ピ
ットパターンに対応するピットパターンが形成されてい
る。
【0051】この状態の光磁気記録層23から情報信号
の再生を行うには、図12に示すように、光ビームLを
照射すると同時に再生用磁界Hrを印加する。このとき
のディスク面における温度分布を図12Aに、光磁気記
録層23の磁化状態を図12Bに示す。
【0052】即ち、図中、矢印A方向に回転する光磁気
ディスク1Bに光ビームLを照射すると、図12Aに示
すように、ある温度T以上の高温領域31がスポットS
P中央付近から後方にかけて楕円状に尾を引く形で形成
され、それ以外の三日月部分が低温領域32となる。
【0053】このときの光磁気記録層23の磁化状態
は、図12Bに示すように、高温領域31においては再
生磁性層24の保磁力Hc1 が非常に小さくなるととも
に、切断層26がキュリー温度に達し、これにより記録
磁性層25と再生磁性層24の交換結合力が0に近づい
て磁気的結合が切断される。
【0054】そして、以下の(1)式で示す条件が満足
したところで再生磁性層24の磁化の向きが、記録磁性
層25の磁化の向きとは無関係に外部から印加される再
生用磁界Hrの向きに揃った状態となる。ここでは、磁
化の向きは図中下向きに揃えられている。 Hr>Hc1 +σw/2Ms1 1 …………(1) Hr:再生用磁界 Hc1 :再生磁性層24の保磁力 σw/2Ms1 1 :再生磁性層24に働く交換力と等
価な磁界(σw:再生磁性層24と再生磁性層24に接
する磁性層との層間に生ずる界面磁壁エネルギー,Ms
1 :再生磁性層24の飽和磁化,h1 :再生磁性層24
の膜厚)
【0055】一方、低温領域32では、以下の(2)式
で示す条件が満たされ、再生磁性層24の磁化の向きが
記録磁性層25から転写された磁化の向きに保持されて
いる。 Hr<Hc1 +σw/2Ms1 1 …………(2)
【0056】スポットSP内の記録ピットは、このよう
な磁化状態となされた再生磁性層24の磁気光学効果に
よって光ビームLの偏光面が例えばカー回転した回転角
によって検出される。この場合、高温領域31の記録ピ
ットPaは再生磁性層24の磁化の向きが一方向に揃っ
ていることに起因して、いわゆるマスクされたのと等価
な状態となり、低温領域32の記録ピットPbのみが、
高温領域31の記録ピットPaの影響を受けることなく
検出されることとなる。
【0057】次に、光ビームLのスポットSP内におい
て低温領域の記録ピットがマスクされる光磁気記録層2
3について説明する。低温領域の記録ピットがマスクさ
れる光磁気記録層23は、基本的には図13に示すよう
に透明基板1側から再生磁性層24,記録磁性層25と
が互いに交換結合して積層された構成とされる。あるい
は再生磁性層24,記録磁性層25とが間に非磁性膜を
介して静磁結合して積層された構成としてもよいが、こ
こでは、再生磁性層24と記録磁性層25が交換結合す
る場合について説明する。
【0058】そして、この低温領域の記録ピットがマス
クされる光磁気記録層を有する光磁気ディスクに対して
情報信号を光学的に読み出す再生原理を図14及び図1
5に基づいて説明すると、まず、この場合にも上記記録
磁性層23には、f=λ/2NA以下のピット周期で微
小記録ピットが任意のパターンで形成されているとす
る。初期状態においては、記録磁性層23の磁化の向き
が再生磁性層24に転写され、再生磁性層24にも記録
ピットパターンと対応するピットパターンが形成されて
いる。
【0059】この状態の光磁気記録層23に、図14に
示すように再生磁性層24の保磁力Hc1 よりも大き
く、記録磁性層23の保磁力Hc2 よりも小さい初期化
磁界Hini,すなわち以下の(3)式,(4)式で示
す条件を満たすような初期化磁界Hiniを印加して再
生磁性層24の磁化の向きを一方向に揃える。ここで
は、図中下向きに揃えられている。
【0060】 Hini>Hc1 +σw/2Ms1 1 …………(3) Hini<Hc2 −σw/2Ms1 1 …………(4) Hini:初期化磁界 Hc1 :再生磁性層24の保磁力 Hc2 :記録磁性層25の保磁力 σw/2Ms1 1 :再生磁性層24に働く交換力と等
価な磁界(σw:再生磁性層24と再生磁性層24に接
する磁性層との層間に生ずる界面磁壁エネルギー,Ms
1 :再生磁性層24の飽和磁化,h1 :再生磁性層24
の膜厚)
【0061】この状態の光磁気記録層23に、光ビーム
Lを照射すると同時に初期化磁界Hiniとは反対側か
ら再生用磁界Hrを印加する。このときのディスク面に
おける温度分布を図15Aに、光磁気記録層23の磁化
状態を図15Bに示す。
【0062】即ち、図中、矢印A方向に回転する光磁気
ディスク1Bに光ビームLを照射すると、図15Aに示
すように、スポットSPにおいてはある温度T以上の高
温領域31がスポットSP中央付近から後方にかけて楕
円状に尾を引く形で形成され、それ以外の三日月部分が
低温領域32となる。
【0063】このときの光磁気記録層23の磁化状態
は、図15Aに示すように、高温領域31においては再
生磁性層24の保磁力Hc1 が低下して、以下の(5)
式に示すように、記録磁性層25との磁気的結合力と再
生磁界を合わせた大きさよりも小さくなる。これによ
り、記録磁性層25の磁化の向きが再生磁性層24に転
写され、再生磁性層24には記録磁性層25の記録ピッ
トに対応したピットが形成される。 Hc1 <σw/2Ms1 1 +Hr …………(5)
【0064】一方、低温領域32においては、以下の
(6)式の条件が満たされており、再生磁性層24の磁
化の向きが初期化磁界の印加によって揃えられた向きに
保持される。 Hc1 >σw/2Ms1 1 +Hr …………(6)
【0065】この場合、低温領域32の記録ピットPb
は再生磁性層24の磁化の向きが一方向に揃っているこ
とにより、マスクされたのと等価な状態となり、高温領
域31の記録ピットPaのみが低温領域32の記録ピッ
トPbの影響を受けることなく検出されることとなる。
【0066】これら光磁気ディスク1Bにおいては、い
ずれも光ビームLを光磁気記録層23に照射し、光磁気
記録層23によって変調された戻り光ビームのカー回転
角を検出することによって、光磁気ディスク1Bに記録
された情報信号の再生信号を得ることができる。
【0067】次に、上記第1又は第2のディスクカート
リッジ2A及び2Bが選択的に装着される本実施例に係
る記録再生装置の概略構成と、この記録再生装置に搭載
される光ヘッドの構成を図1〜図9に基づいて説明す
る。なお、説明の便宜上、図5における第1のディスク
カートリッジ2A及び第2のディスクカートリッジに設
けられた各識別孔5a及び5bの位置関係を、この説明
において参照する図1及び図4で示す識別孔5a及び5
bの位置関係と異にしている。また、図1と図4で示す
回路系や光ヘッド等は同一のものである。
【0068】この記録再生装置は、第1及び第2のディ
スクカートリッジ2A及び2Bが選択的に挿入される図
示しないカートリッジホルダと、このカートリッジホル
ダ内のディスク1を回転駆動するスピンドルモータ41
と、上記ディスク1に対して情報信号の再生を行う光ヘ
ッド42と、上記スピンドルモータ41によって回転駆
動されるディスク1が光磁気ディスク1Bのときに駆動
され、かつ光磁気ディスク1Bに対して初期化用磁界及
び再生用磁界を印加する磁気ヘッド43を有する。
【0069】上記カートリッジホルダは、その内部に第
1及び第2のディスクカートリッジ2A及び2Bの各開
閉シャッタ4及び3を開閉させる既知のシャッタ開閉機
構が設けられている。
【0070】従って、第1のディスクカートリッジ2A
又は第2のディスクカートリッジ2Bを、このカートリ
ッジホルダ内に挿入すると、上記シャッタ開閉機構によ
って開閉シャッタ4又は3が開かれ、この開閉シャッタ
4又は3が完全に開状態となった段階、即ちディスクカ
ートリッジ2がカートリッジホルダに完全に挿入された
段階でディスクカートリッジ2の装置内への装着が完了
する。
【0071】スピンドルモータ41は、装着されたディ
スクカートリッジ2の中央部分に対応した下方の位置に
設けられており、例えばステッピングモータ44と回転
−直線運動変換機構を主体とする既知のスピンドルモー
タ用上下移動機構(図示せず)によって、上下方向、即
ちディスクカートリッジ2の接離方向に移動自在とされ
ている。また、このスピンドルモータ41におけるモー
タ軸の上端には、マグネット付きのターンテーブル45
が設けられている。
【0072】このスピンドルモータ41は、上記ディス
クカートリッジ2が装着されたことに基づいて、上記ス
ピンドルモータ用上下移動機構によって上方に移動し、
この移動によって、ターンテーブル45がディスクカー
トリッジ2の裏面側開口部46を通してディスクカート
リッジ2内に進入する。このとき、マグネットの吸引に
よってターンテーブル45の上面とディスクカートリッ
ジ2内のディスク1のセンターハブ47同士が互いに密
着、保持され、ディスクカートリッジ2内におけるディ
スク1がスピンドルモータ41に装着されることにな
る。
【0073】光ヘッド42は、ディスクカートリッジ2
中、装置内部に露出した裏面側開口部46の下方の位置
に設けられている。この光ヘッド42は、例えばリニア
モータ48及びガイド軸を主体とする既知の光ヘッド用
スライド機構(図示せず)によって、ディスクカートリ
ッジ2内におけるディスク1の径方向に移動自在とされ
ている。
【0074】この光ヘッド42には、レーザ光源からの
光ビームLをディスク1上に集光する対物レンズ49が
配設されている。この対物レンズ49は、二次元アクチ
ェータ50によって、ディスク1の接離方向及びディス
ク1の径方向にそれぞれ僅かに移動する。この二次元ア
クチュエータ50は、例えばフォーカス・コイル、トラ
ッキング・コイル及びマグネット(共に図示せず)から
なる磁気回路を有する。この光ヘッド42の光学系につ
いては、後で詳述する。
【0075】磁気ヘッド43は、特に、図4に示すよう
に、第2のディスクカートリッジ2中、装置内部に露出
した上面側開口部51の上方の位置に設けられており、
その大きさは、例えば上面側開口部51の大きさよりも
僅かに小とされている。この磁気ヘッド43は、上記カ
ートリッジホルダに挿入されたディスクカートリッジ2
が第2のディスクカートリッジ2Bである場合におい
て、例えばステッピングモータ52と回転−直線運動変
換機構を主体とする既知の磁気ヘッド用上下移動機構
(図示せず)によって、上下方向、即ち、第2のディス
クカートリッジ2Bの上面側開口部51に対して接離方
向に移動自在とされている。
【0076】そして、この再生装置の回路系は、少なく
とも、複数の検出スイッチ(第1の検出スイッチ53a
及び第2の検出スイッチ53b)、磁気ヘッド駆動回路
54、サーボ回路系55、演算回路56、セレクタ5
7、復調回路58、レーザ駆動制御回路59及びこれら
各種回路を制御するシステムコントローラ60を有して
構成されている。
【0077】第1及び第2の検出スイッチ53a及び5
3bは、ディスクカートリッジ2の各識別孔5a及び5
bに対応した箇所にそれぞれ設けられている。各検出ス
イッチ53a及び53bは、対応する識別孔5a及び5
bに向かって突出する接触子61a及び61bが取り付
けられており、各接触子61a及び61bは、例えばコ
イルばね等によって常時上方(即ち、識別孔5a及び5
b内に進入する方向)に付勢されている。
【0078】従って、カートリッジホルダ内に装着され
たディスクカートリッジ2が例えば第1のディスクカー
トリッジ2Aである場合、図1に示すように、第1の検
出スイッチ53aに対応した箇所に識別孔5aが存在す
ることから、その接触子61aが上方に突出して識別孔
5a内に進入し、この第1の検出スイッチ53aからは
例えばオン信号(論理的に「1」)が出力されることに
なる。第2の検出スイッチ53bにおいては、対応する
箇所に識別孔がないため、接触子61bはカートリッジ
面に押された状態となり、この第2の検出スイッチ61
bからはオフ信号(論理的に「0」)が出力される。
【0079】一方、カートリッジホルダ内に装着された
ディスクカートリッジ2が例えば第2のディスクカート
リッジ2Bである場合、図4に示すように、第1の検出
スイッチ53aに対応した箇所に識別孔がないことか
ら、その接触子61aはカートリッジ面に押された状態
となり、この第1の検出スイッチ53aからはオフ信号
(論理的に「0」)が出力されることになる。また、第
2の検出スイッチ53bに対応した箇所には、識別孔5
bが存在することから、その接触子61bが上方に突出
して識別孔5b内に進入し、この第2の検出スイッチ5
3bからはオン信号(論理的に「1」)が出力される。
【0080】これら第1及び第2の検出スイッチ53a
及び53bからのオン信号及びオフ信号は、システムコ
ントローラ60に論理データとして供給されることにな
る。システムコントローラ60は、内部に組み込まれて
いる演算部に、第1の検出スイッチ53a及び第2の検
出スイッチ53bから供給される信号(論理データ)を
供給する。演算部は、供給された論理データに基づい
て、現在装着されているディスクが、相変化型光ディス
ク1Aか、光磁気ディスク1Bかを判別する。即ち、例
えば第1の検出スイッチ53a及び第2の検出スイッチ
53bの順番で、論理データが「10」のとき相変化型
光ディスク1Aとして判別し、論理データが「01」の
とき光磁気ディスク1Bとして判別する。
【0081】磁気ヘッド駆動回路54は、システムコン
トローラ60からの制御信号の信号レベルに応じた駆動
電流を磁気ヘッド43に供給する回路であり、スピンド
ルモータ41のターンテーブル45に装着されたディス
ク1が光磁気ディスク1Bであって、その光磁気記録層
23が、図10〜図12に示すように、光ビームLのス
ポットSP内において高温領域の記録ピットがマスクさ
れるタイプである場合、まず、システムコントローラ6
0からの制御信号に基づいて磁気ヘッド43を駆動し
て、磁気ヘッド43から初期化用磁界を発生させる。そ
して、光磁気ディスク1Bに対する情報信号の再生時
に、システムコントローラ60からの制御信号に基づい
て磁気ヘッド43を駆動して、磁気ヘッド43から再生
用磁界を発生させる。
【0082】一方、上記磁気ヘッド駆動回路54は、ス
ピンドルモータ41のターンテーブル45に装着された
ディスク1が光磁気ディスク1Bであって、その光磁気
記録層23が、図13〜図15に示すように、光ビーム
LのスポットSP内において低温領域の記録ピットがマ
スクされるタイプである場合には、磁気ヘッドに対する
初期化用磁界発生のための駆動は行わず、光磁気ディス
ク1Bに対する情報信号の再生時に、システムコントロ
ーラ60からの制御信号に基づいて磁気ヘッド43を駆
動し、磁気ヘッド43から再生用磁界を発生させる。こ
のシステムコントローラ60からの制御信号の出力タイ
ミング及び信号レベルは、取り扱う光磁気ディスク1B
がどのタイプのものであるかによって、変更可能であ
る。
【0083】サーボ回路系55は、その内部に、フォー
カス・サーボ回路、トラッキング・サーボ回路、スピン
ドル・サーボ回路及び各種移動機構の駆動源であるモー
タに対してサーボ制御を行うモータ用サーボ回路等が組
み込まれており、これら各種サーボ回路は、それぞれシ
ステムコントローラ60からのサーボ制御に関するデー
タ(サーボゲイン等)や駆動信号がサーボ制御回路62
を介してサーボ駆動制御信号として入力されるようにな
っている。
【0084】そして、このサーボ回路系55中、上記ス
ピンドル・サーボ回路は、サーボ制御回路62からのサ
ーボ駆動制御信号に基づいてスピンドルモータ41を駆
動して、ターンテーブル45に装着されているディスク
1をCLV(線速度一定)方式又はCAV(角速度一
定)で回転駆動させる回路である。
【0085】上記サーボ回路系55中、上記フォーカス
・サーボ回路は、光ヘッド42からの検出信号S1 及び
S2 に基づいて、光ヘッド42の上記二次元アクチュエ
ータ50を駆動・制御することにより、対物レンズ49
をディスク1の接離方向に移動させてその焦点調整を行
う回路である。
【0086】上記サーボ回路系55中、上記トラッキン
グ・サーボ回路は、光ヘッド42からのトラッキングエ
ラー信号に基づいて、光ヘッド42の上記二次元アクチ
ュエータ50を駆動・制御することにより、対物レンズ
49をディスク1の径方向に移動させてそのトラッキン
グ調整を行う回路である。
【0087】演算回路56は、光ヘッド42からの供給
される複数の検出信号S1 及びS2の信号レベルの互い
の和及び差を演算し、それぞれ和信号Sa及び差信号S
bとして出力する回路である。セレクタ57は、演算回
路56から入力された和信号Sa及び差信号Sbのう
ち、いずれかの信号をシステムコントローラ60からの
制御信号に基づいて分離し、再生情報信号Sとして出力
する回路である。
【0088】復調回路58は、セレクタ57からの再生
情報信号Sをディジタルデータに変換し、更にこの変換
したディジタルデータに付加されているエラー訂正等の
符号化処理を復号化処理して再生情報データDとして出
力する回路である。この復調回路58からの再生情報デ
ータDは、システムコントローラ60に供給されると共
に、インターフェイス回路63及びインターフェイスバ
ス64(例えばSCSIバス)を介して例えばコンピュ
ータに供給される。
【0089】レーザ駆動制御回路59は、システムコン
トローラ60からの駆動制御信号に基づいて、光ヘッド
42内に設置されているレーザ光源を駆動し、かつ例え
ば上記駆動制御信号の信号レベル等に基づいて、このレ
ーザ光源から出射される光ビームLの出力を任意の値に
設定する回路である。
【0090】次に、本実施例に係る記録再生装置の光ヘ
ッド42について図2を参照しながら説明する。この光
ヘッド42は、図示するように、光ビームLの光源であ
る半導体レーザからなる上記レーザ光源71と、光ビー
ムLをディスク1上に集光させる上記対物レンズ49及
びディスク1上で反射した戻り光ビームLrを検出し
て、その光量に応じた電流レベル又は電圧レベルの電気
信号(検出信号)に変換する2つフォトディテクタ(第
1のフォトディテクタ72a及び第2のフォトディテク
タ72b)等を含む光学系の全体が、1個のユニットと
して構成され、上記光ヘッド用移動手段によってディス
ク1の径方向に沿って移動するようになっている。
【0091】この光学系には、上記光学部品のほかに、
レーザ光源71から出射された光ビームLを平行光にす
るコリメータレンズ73と、光ビームLを少なくとも3
本の光束成分に分離する位相回折格子74と、レーザ光
源71からの光ビームLとディスク1からの戻り光ビー
ムLrとを分離するビームスプリッタ75が配設されて
いる。
【0092】また、戻り光ビームLrの光路中において
は、この戻り光ビームLrの偏光方向を45°回転させ
る1/2波長板76と、この1/2波長板76からの戻
り光ビームLrをP偏光とS偏光に分離する偏光ビーム
スプリッタ77が配設されている。この偏光ビームスプ
リッタ77は、その端面に、この偏光ビームスプリッタ
77の境界面77aにて反射された一方の偏光(例えば
S偏光)を第2のフォトディテクタ72b側に導く全反
射膜78が形成されている。この偏光ビームスプリッタ
77を透過した他方の偏光(例えばP偏光)は、第1の
フォトディテクタ72aに入射される。
【0093】更に、偏光ビームスプリッタ77と第1の
フォトディテクタ72a間の光路中には、戻り光ビーム
(P偏光)Lrを第1のフォトディテクタ72a上に収
束する第1の結像レンズ79aと、戻り光ビーム(P偏
光)Lrの焦点距離の調整と非点収差を発生させるため
のシリンドリカル・レンズ及び凹レンズで構成される第
1のマルチレンズ80aが配設され、偏光ビームスプリ
ッタ77と第2のフォトディテクタ72b間の光路中に
は、戻り光ビーム(S偏光)Lrを第2のフォトディテ
クタ72b上に収束する第2の結像レンズ79bと、戻
り光ビーム(S偏光)Lrの焦点距離の調整と非点収差
を発生させるためのシリンドリカル・レンズ及び凹レン
ズで構成される第2のマルチレンズ80bが配設されて
いる。
【0094】また、ビームスプリッタ75の1/2波長
板76側とは反対側に、レーザ光源71からの光ビーム
L(ここでは、P偏光とする)の一部(ビームスプリッ
タ75の境界面75aにて反射した光成分)を検出し、
その光成分の光量に応じた出力レベル(電流レベル又は
電圧レベル)の電気信号(検出信号)に変換するフォト
ディテクタ81が配設されている。本実施例では、上記
ビームスプリッタ75の特性を、例えば、P偏光の透過
率:TP=80%、S偏光の反射率:RS=100%と
しているため、ビームスプリッタ75に入射するレーザ
光源71からの光ビームLのうち、その20%が境界面
75aにて反射されて、上記フォトディテクタ81に入
射されることになる。
【0095】このフォトディテクタ81から検出信号S
cは、図1及び図4に示す光量制御回路(一般的にAP
Cと称されている。従って、以下、この光量制御回路を
APCとして記す)91に供給される。このAPC91
は、上記フォトディテクタ81からの検出信号Scに基
づいて、レーザ光源71からの光ビームLの光量が、シ
ステムコントローラ60から入力される設定データに示
される値になるように、かつレーザ光源71が安定に発
振するようにレーザ光源71の出力を制御する。
【0096】そして、本実施例においては、ビームスプ
リッタ75と対物レンズ49の光路中に、後述する移動
機構93によって選択的に配設される1/4波長板92
が設けられている。この移動機構93は、図3に示すよ
うに、2つの穴94a及び94bが形成され、かつ支軸
95に対して回転自在とされた扇状のプレート96と、
この扇状プレート96の一方の端面に取り付けられた引
っ張りばね97と、この扇状プレート97の他方の端面
に取り付けられたソレノイド98から構成されている。
【0097】そして、この扇状プレート96に形成され
ている2つの穴94a及び94bのうち、一方の穴94
aには上記1/4波長板92が組み込まれ、他方の穴9
4bは開放状態となっている。また、この扇状プレート
96の回転範囲は、2本のストッパピン99a及び99
bによって規制されている。そして、例えばソレノイド
98に対して駆動電流を供給した場合、その励磁による
引っ張りによって、扇状プレート96が引っ張りばね9
7の付勢に抗して一方に回転することになり、その一方
の端面96aが一方のストッパピン99aに当接したと
き、1/4波長板92がちょうどビームスプリッタ75
と対物レンズ49間の光路中に配設された状態となる。
【0098】反対に、上記ソレノイド98への駆動電流
の供給を停止すると、今度は、二点鎖線で示すように、
上記扇状プレート96が引っ張りばね97による付勢力
によって他方に回転し、その他方の端面96bが他方の
ストッパピン99bに当接したとき、開放状態の穴94
bがちょうどビームスプリッタ75と対物レンズ49間
の光路中に配設された状態となる。
【0099】上記ソレノイド98への駆動電流の供給
は、その前段に接続された駆動回路100を通して行わ
れ、この駆動回路100による駆動電流の供給及びその
停止は、システムコントローラ60からの制御信号Sc
cに基づいて行われる。
【0100】次に、この実施例に係る再生装置の動作に
ついて説明する。最初に、図示しないカートリッジホル
ダに第1のディスクカートリッジ2Aを挿入した状態で
の動作を図1〜図3に基づいて説明する。
【0101】第1のディスクカートリッジ2Aがカート
リッジホルダに挿入されると、第1及び第2の検出スイ
ッチ53a及び53bからの各検出信号(論理データ)
がシステムコントローラ60に供給される。システムコ
ントローラ60は、上記各検出スイッチ53a及び53
bからの検出信号に基づいてディスク判別を行う。この
場合、相変化型光ディスク1Aであることが判別され
る。そして、システムコントローラ60は、内部に組み
込まれているプログラムROMから相変化型光ディスク
用の制御プログラムを動作用RAMに読み出し、この制
御プログラムに沿って各種回路に対して相変化型光ディ
スク1Aに対応した設定及び制御を行う。
【0102】まず、システムコントローラ60は、光ヘ
ッド42内にある1/4波長板92を移動させるための
移動機構93の駆動回路100に制御信号(ソレノイド
励磁を示す制御信号)Sccを出力する。駆動回路10
0は、システムコントローラ60からの制御信号Scc
の入力に基づいてソレノイド98を励磁し、扇状プレー
ト96を一方向に回転させ、1/4波長板92をビーム
スプリッタ75と対物レンズ49間の光路中に配設させ
る。また、システムコントローラ60は、セレクタ57
に対して制御信号(和信号選択を示す制御信号)を出力
する。セレクタ57は、システムコントローラ60から
の制御信号に基づいて、演算回路56から供給される和
信号Sa及び差信号Sbのうち、差信号Sbを分離して
和信号Saを選択するように制御する。
【0103】その後、システムコントローラ60は、サ
ーボ制御回路62に制御信号(モータ用サーボ回路の駆
動を示す制御信号)を供給する。サーボ制御回路62
は、システムコントローラ60からの制御信号に基づい
て、サーボ回路系55中、スピンドルモータ用移動機構
のモータ44をサーボ制御するモータ用サーボ回路に駆
動信号を供給する。
【0104】このモータ用サーボ回路は、上記駆動信号
の供給に基づいて、スピンドルモータ用移動機構のモー
タ44を駆動制御する。このスピンドルモータ用移動機
構は、上記モータ44の駆動によって、スピンドルモー
タ41を上方に移動させ、先端のターンテーブル45に
相変化光ディスク1Aのセンターハブ47を装着させ
る。この装着完了に基づいて、システムコントローラ6
0は、サーボ制御回路62を通してサーボ回路系のスピ
ンドル・サーボ回路に駆動制御信号を出力する。
【0105】スピンドル・サーボ回路は、システムコン
トローラ60からの駆動制御信号の入力に基づいて、ス
ピンドルモータ41を駆動し、ターンテーブル45に装
着されている相変化型光ディスク1AをCAV方式又は
CLV方式で回転駆動させる。また、システムコントロ
ーラ60は、サーボ制御回路62に、相変化型光ディス
ク1Aに対応したサーボゲイン等の設定データを供給す
る。サーボ制御回路62は、システムコントローラ60
から供給された設定データをサーボ回路系に供給し、各
サーボ回路のサーボ特性を相変化型光ディスク用に設定
する。
【0106】次に、システムコントローラ60は、レー
ザ駆動制御回路59及びAPC91に対して、相変化型
光ディスク1Aに対応したレーザ出力を示す制御信号を
出力する。レーザ駆動制御回路59は、システムコント
ローラ60からの制御信号に基づいて、レーザ光源71
を駆動制御し、レーザ光源71から出射される光ビーム
Lの出力を、図7で示す相変化材料膜の特性中、溶融結
晶化領域Bに設定する。従って、この光ヘッドLから相
変化光ディスク1Aに対して溶融結晶化領域Bに設定さ
れた出力を有する光ビームLが照射されることになる。
【0107】そして、システムコントローラ60は、サ
ーボ制御回路62を通して光ヘッド用移動機構のモータ
48をサーボ制御するモータ用サーボ回路に駆動制御信
号を出力する。このモータ用サーボ回路は、システムコ
ントローラ60からの駆動制御信号の入力に基づいて、
光ヘッド用移動機構のモータ48を駆動し、光ヘッド4
2を相変化型光ディスク1Aの径方向に移動させる。
【0108】この光ヘッド42の相変化型光ディスク1
Aに対する光ビーム照射及び相変化型光ディスク1Aの
径方向への移動によって、相変化型光ディスク1Aに対
して情報信号の読み出しが行われる。この場合、レーザ
光源71から出射された光ビームLの出力が、溶融結晶
化領域Bに設定されていることから、この光ビームLの
スポットSPが例えば2つの位相ピットを含んだとして
も、図8の再生原理で示すように、どちらか一方の位相
ピットのみが読み出されることになる。
【0109】このときの光ヘッド42の動作について説
明すると、レーザ光源71から出射された光ビームL
は、コリメータレンズ73により平行光とされ、位相回
折格子74に入射される。この位相回折格子74によっ
て、少なくとも3本の光束成分(0次光、+1次光及び
−1次光)に分離された光ビームLは、ビームスプリッ
タ75によりP成分のみの直線偏光、即ちP偏光の80
%が通過し、残りの20%がフォトディテクタ81に入
射する。このフォトディテクタ81からの検出信号Sc
は、上述したように、APC91に供給され、システム
コントローラ60からの制御信号に応じて、レーザ光源
71の発振を安定にする。
【0110】このビームスプリッタ75を通過したP偏
光は、1/4波長板92を通過することによって、位相
差がπ/2となり、例えば右回りの円偏光となる。対物
レンズ49にて相変化光ディスク1Aに集光された右回
りの円偏光は、相変化光ディスク1A面で反射され、回
転方向が逆の左回りの円偏光となる。
【0111】このとき、3本の光ビームL(円偏光)の
うち、中央の1本(0次光)は相変化光ディスク1A上
の記録トラックの中央を照射し、残りの2本の光ビーム
L(±1次光)は案内溝を照射する。従って、記録トラ
ックの中央を照射する光ビームLは、記録トラックに沿
って形成されている位相ピットに対応した変調を受け
る。また、案内溝に照射されている光ビームLは、案内
溝のエッジに対応する変調を受ける。
【0112】上記変調を受けた左回りの円偏光は、再び
対物レンズ49を通過して1/4波長板92を通過す
る。この1/4波長板92では、更に位相差がπ/2と
なることから入射した左回りの円偏光は、S成分のみの
直線偏光、即ちS偏光になる。このS偏光は、ビームス
プリッタ75の境界面75aにて100%反射される。
【0113】このビームスプリッタ75の境界面75a
にて反射された戻り光ビームLrは、1/2波長板76
にて45°方向に回転され、P偏光とS偏光とをそれぞ
れ同等に含む戻り光ビームLrとなる。この45°回転
された戻り光ビームLrは、次段の偏光ビームスプリッ
タ77において、P偏光とS偏光とに分離され、P偏光
は、第1の結像レンズ79a及び第1のマルチレンズ8
0aを介して第1のフォトディテクタ72a上に入射さ
れ、S偏光は、第2の結像レンズ79b及び第2のマル
チレンズ80bを介して第2のフォトディテクタ72b
上に入射される。これら第1及び第2のフォトディテク
タ72a及び72bにおいては、入射された戻り光ビー
ムLrを光電変換して、それぞれ検出信号S1 及びS2
に変換する。
【0114】なお、上記戻り光ビームLrの動作は、記
録トラックに沿って形成された位相ピットにて変調を受
けた0次光を主体とした動きであるが、案内溝にて変調
を受けた±1次光は、図示しない光学系を介してフォト
ディテクタ(図示せず)に入射され、トラッキングエラ
ー信号として取り出される。
【0115】上記第1及び第2のフォトディテクタ72
a及び72bからの各検出信号S1及びS2 は、サーボ
回路系55と演算回路56にそれぞれ供給される。サー
ボ回路系55に供給される検出信号S1 及びS2 は、特
に、サーボ回路系55のフォーカス・サーボ回路に供給
される。フォーカス・サーボ回路は、第1及び第2のフ
ォトディテクタ72a及び72bから供給された検出信
号S1 及びS2 に基づいて、二次元アクチェエータ50
を駆動し、対物レンズ49を相変化型光ディスク1Aの
接離方向に移動させる。これにより、光ヘッド42の焦
点調整が行われる。
【0116】一方、図示しないフォトディテクタからの
トラッキングエラー信号は、サーボ回路系55のトラッ
キング・サーボ回路に供給される。このトラッキング・
サーボ回路は、上記フォトディテクタから供給されたト
ラッキング・エラー信号に基づいて、二次元アクチェエ
ータ50を駆動し、対物レンズ49を相変化型光ディス
ク1Aの径方向に移動させる。これにより、光ヘッド4
2のトラッキング調整が行われる。
【0117】演算回路56は、第1及び第2のフォトデ
ィテクタ72a及び72bから供給された各検出信号S
1 及びS2 の例えば各信号レベルの和及び差を演算し、
それぞれ和信号Sa及び差信号Sbとして後段のセレク
タ57に供給する。セレクタ57は、システムコントロ
ーラ60からの制御信号に基づいて和信号Saを選択す
るように制御されているため、演算回路56から供給さ
れる和信号Sa及び差信号Sbのうち、和信号Saを再
生情報信号Sとして後段の復調回路58に出力する。
【0118】これは、戻り光ビームLr中、この実施例
のように、第1のフォトディテクタ72aにてP偏光が
検出され、第2のフォトディテクタ72bにてS偏光が
検出された場合、対象となるディスク1が相変化型光デ
ィスク1Aであることから、位相ピットの有無に対応し
た信号、即ち戻り光ビームLrの光量を検出してその光
量に応じたレベル(電流レベル又は電圧レベル)の電気
信号がそのまま再生信号Sとして利用できるからであ
る。
【0119】従って、この相変化型光ディスク1Aの場
合、第1のフォトディテクタ72aで受光した入射光量
に対応するレベルの電気信号と第2のフォトディテクタ
72bで受光した入射光量に対応するレベルの電気信号
の和(S1 +S2 )がそのまま再生信号Sとして利用で
きることとなり、演算回路56からの和信号Sa及び差
信号Sb中、セレクタ57にて和信号Saに切り換える
ことにより、相変化型光ディスク1Aにおける再生信号
Sを得ることができる。
【0120】そして、復調回路58からは、上記和信号
Saに基づいた再生情報データDが出力されることにな
り、この再生情報データDは、上記システムコントロー
ラ60に供給されるほか、インターフェイス回路63及
びインターフェイスバス64を介して図示しない例えば
コンピュータ等に供給される。
【0121】なお、システムコントローラ60に供給さ
れる再生情報データDは、主にアドレス情報データであ
り、スピンドルモータ41の回転制御、シーク動作時の
光ヘッド42の走査位置の制御等に使用される。
【0122】次に、図示しないカートリッジホルダに第
2のディスクカートリッジ2Bを挿入した状態での動作
を図4、図2及び図3に基づいて説明する。
【0123】第2のディスクカートリッジ2Bがカート
リッジホルダに挿入されると、第1及び第2の検出スイ
ッチ53a及び53bからの各検出信号(論理データ)
がシステムコントローラ60に供給される。システムコ
ントローラ60は、上記各検出スイッチ53a及び53
bからの検出信号に基づいてディスク判別を行う。この
場合、光磁気ディスク1Bであることが判別される。そ
して、システムコントローラ60は、内部に組み込まれ
ているプログラムROMから光磁気ディスク用の制御プ
ログラムを動作用RAMに読み出し、この制御プログラ
ムに沿って各種回路に対して光磁気ディスク1Bに対応
した設定及び制御を行う。
【0124】まず、システムコントローラ60は、光ヘ
ッド42内にある1/4波長板92を移動させるための
移動機構93の駆動回路100に制御信号(ソレノイド
励磁解除を示す制御信号)Sccを出力する。駆動回路
100は、システムコントローラ60からの制御信号S
ccの入力に基づいてソレノイド98の励磁を解除し、
扇状プレート96を他方向(二点鎖線で示す方向)に回
転させ、1/4波長板92をビームスプリッタ75と対
物レンズ49間の光路中から外方に移動させる。即ち、
ビームスプリッタ75と対物レンズ49間の光路中に扇
状プレート96の穴(開放状態)94bを位置させる。
【0125】また、システムコントローラ60は、セレ
クタ57に対して制御信号(差信号選択を示す制御信
号)を出力する。セレクタ57は、システムコントロー
ラ60からの制御信号に基づいて、演算回路56から供
給される和信号Sa及び差信号Sbのうち、和信号Sa
を分離して差信号Sbを選択するように制御する。
【0126】その後、システムコントローラ60は、上
記相変化型光ディスク1Aの場合と同様に、サーボ制御
回路62を介してサーボ回路系55の各種モータ用サー
ボ回路を制御することにより、光磁気ディスク1Bをス
ピンドルモータ41のターンテーブル45に装着させ、
更にこのターンテーブル45に装着された光磁気ディス
ク1BをCAV方式又はCLV方式で回転駆動させる。
【0127】その後、システムコントローラ60は、サ
ーボ制御回路62に制御信号(モータ用サーボ回路の駆
動を示す制御信号)を供給する。サーボ制御回路62
は、システムコントローラ60からの制御信号に基づい
て、サーボ回路系55中、磁気ヘッド用移動機構のモー
タ52をサーボ制御するモータ用サーボ回路に駆動信号
を供給する。
【0128】このモータ用サーボ回路は、上記駆動信号
の供給に基づいて、磁気ヘッド用移動機構のモータ52
を駆動制御する。この磁気ヘッド用移動機構は、上記モ
ータ52の駆動によって、磁気ヘッド43を、第2のデ
ィスクカートリッジ2Bの上面側開口部51を通して、
光磁気ディスク1Bの上面に近接する位置まで下方に移
動させる。そして、光磁気ディスク1Bの光磁気記録層
23が図10〜図12に示すように、光ビームLのスポ
ットSP内において高温領域の記録ピットがマスクされ
るタイプである場合、システムコントローラ60は、磁
気ヘッド駆動回路54に制御信号(初期化用磁界発生を
示す制御信号)を出力する。磁気ヘッド駆動回路54
は、システムコントローラ60からの制御信号の供給に
基づいて、磁気ヘッド43を駆動し、磁気ヘッド43か
ら初期化用磁界を発生させる。なお、光磁気ディスク1
Bの光磁気記録層23が、図13〜図15に示すよう
に、光ビームLのスポットSP内において低温領域の記
録ピットがマスクされるタイプである場合は、上記磁気
ヘッド43からの初期化用磁界の発生処理は行われな
い。
【0129】また、システムコントローラ60は、サー
ボ制御回路62に、光磁気ディスク1Bに対応したサー
ボゲイン等の設定データを供給する。サーボ制御回路6
2は、システムコントローラ60から供給された設定デ
ータをサーボ回路系55に供給し、各サーボ回路のサー
ボ特性を光磁気ディスク用に設定する。
【0130】次に、システムコントローラ60は、レー
ザ駆動制御回路59及びAPC91に対して、光磁気デ
ィスク1Bに対応したレーザ出力を示す制御信号を出力
する。レーザ駆動制御回路59は、システムコントロー
ラ60からの制御信号に基づいて、レーザ光源71を駆
動制御し、レーザ光源71から出射される光ビームLの
出力を、光磁気ディスク1Bに対応した値に設定し、レ
ーザ光源71を駆動する。従って、レーザ光源71から
は、光磁気ディスク1Bに対応した出力を有する光ビー
ムLが出射されることになる。また、このとき、システ
ムコントローラ60は、磁気ヘッド駆動回路54に制御
信号(再生用磁界発生を示す制御信号)を出力し、磁気
ヘッド43から再生用磁界を発生させる。
【0131】そして、システムコントローラ60は、サ
ーボ制御回路62を通して光ヘッド用移動機構のモータ
48をサーボ制御するモータ用サーボ回路に駆動制御信
号を出力する。このモータ用サーボ回路は、システムコ
ントローラ60からの駆動制御信号の入力に基づいて、
光ヘッド用移動機構のモータ48を駆動し、光ヘッド4
2を光磁気ディスク1Bの径方向に移動させる。
【0132】この光ヘッド42の光磁気ディスク1Bに
対する光ビーム照射及び光磁気ディスク1Bの径方向へ
の移動によって、光磁気ディスク1Bに対して情報信号
の読み出しが行われる。
【0133】この場合、図10〜図12で示すタイプの
光磁気ディスク1Bに対しては、高温領域の記録ピット
がマスクされたかたちになって、低温領域の記録ピット
のみが光学的に読み出されることになり、また、図13
〜図15で示すタイプの光磁気ディスク1Bに対して
は、低温領域の記録ピットがマスクされたかたちになっ
て、高温領域の記録ピットのみが光学的に読み出される
ことになる。
【0134】このときの光ヘッド42の動作について説
明すると、レーザ光源71から出射された光ビームL
は、コリメータレンズ73により平行光とされ、位相回
折格子74に入射される。この位相回折格子74によっ
て、少なくとも3本の光束成分(0次光、+1次光及び
−1次光)に分離された光ビームLは、ビームスプリッ
タ75によりP成分のみの直線偏光、即ちP偏光の80
%が通過し、残りの20%がフォトディテクタ81に入
射する。このフォトディテクタ81からの検出信号Sc
は、上述したように、APC91に供給され、システム
コントローラ60からの制御信号に応じて、レーザ光源
71の発振を安定にする。
【0135】このビームスプリッタ75を通過した光ビ
ームLは、その光路中に1/4波長板92がないため、
そのまま対物レンズ49を介して光磁気ディスク1Bに
照射される。このとき、3本の光ビームLのうち、中央
の1本(0次光)は光磁気ディスク1B上の記録トラッ
クの中央を照射し、残りの2本の光ビームL(±1次
光)は案内溝を照射する。従って、記録トラックの中央
を照射する光ビームLは、記録トラック上の再生磁性膜
の磁化パターンに応じてその偏光面が回転される。一
方、案内溝に照射されている光ビームLは、案内溝のエ
ッジに対応する変調を受ける。
【0136】上記変調を受けた戻り光ビームは、再び対
物レンズ49を通過して、そのままビームスプリッタ7
5に入射する。このビームスプリッタ75の境界面75
aにて反射された戻り光ビームLrは、1/2波長板7
6にて45°方向に回転され、この45°回転された戻
り光ビームLrは、次段の偏光ビームスプリッタ77に
おいて、P偏光とS偏光とに分離され、P偏光は、第1
の結像レンズ79a及び第1のマルチレンズ80aを介
して第1のフォトディテクタ72a上に入射され、S偏
光は、第2の結像レンズ79b及び第2のマルチレンズ
80bを介して第2のフォトディテクタ72b上に入射
される。これら第1及び第2のフォトディテクタ72a
及び72bにおいては、入射された戻り光ビームLrを
光電変換して、それぞれ検出信号S1 及びS2 に変換す
る。一方、案内溝にて変調を受けた±1次光は、図示し
ない光学系を介してフォトディテクタ(図示せず)に入
射され、トラッキングエラー信号として取り出される。
上記第1及び第2のフォトディテクタからの各検出信号
S1 及びS2 は、サーボ回路系55と演算回路56にそ
れぞれ供給され、上記トラッキングエラー信号は、サー
ボ回路系55に供給される。
【0137】なお、サーボ回路系55のフォーカス・サ
ーボ回路及びトラッキング・サーボ回路の動作は、上記
相変化型光ディスク1Aの場合と同様であるため、その
説明は省略する。
【0138】演算回路56は、上記相変化型光ディスク
1Aの場合と同様に、第1及び第2のフォトディテクタ
72a及び72bから供給された各検出信号S1 及びS
2 の例えば各信号レベルの和及び差を演算し、それぞれ
和信号Sa及び差信号Sbとして後段のセレクタ57に
供給する。セレクタ57は、システムコントローラ60
からの制御信号に基づいて、今度は、差信号Sbを選択
するように制御されているため、演算回路56から供給
される和信号Sa及び差信号Sbのうち、差信号Sbを
再生情報信号Sとして後段の復調回路58に出力する。
【0139】この場合、対象となるディスク1が光磁気
ディスク1Bであることから、いわゆるカー効果によっ
て、垂直磁化膜に磁気的に記録された磁化の方向に対応
して戻り光ビームLrの偏光面が異なる方向に回転す
る。このため、戻り光ビームLr中、この実施例のよう
に、第1のフォトディテクタ72aにてP偏光が検出さ
れ、第2のフォトディテクタ72bにてS偏光が検出さ
れる場合、第1のフォトディテクタ72aと第2のフォ
トディテクタ72bのうち、どちらのフォトディテクタ
に多く戻り光ビームLrが入射したかでその回転方向を
認識することができ、同時に光磁気ディスク1Bに記録
されている磁化方向、即ち論理的に「1」か「0」かを
電気的に認識することができる。
【0140】従って、この光磁気ディスク1Bの場合、
第1のフォトディテクタ72aで受光した入射光量に対
応するレベルの電気信号と第2のフォトディテクタ72
bで受光した入射光量に対応するレベルの電気信号の差
(S1 −S2 )がそのまま再生信号Sとして利用できる
こととなり、演算回路56からの和信号Sa及び差信号
Sb中、セレクタ57にて差信号Sbに切り換えること
により、光磁気ディスク1Bにおける再生信号Sを得る
ことができる。
【0141】そして、復調回路58からは、上記差信号
Sbに基づいた再生情報データDが出力されることにな
り、この再生情報データDは、上記システムコントロー
ラ60に供給されるほか、インターフェイス回路63及
びインターフェイスバス64を介して図示しない例えば
コンピュータ等に供給される。
【0142】このように、上記実施例に係る再生装置に
おいては、単一の光ヘッド42にて、相変化型光ディス
ク1A及び光磁気ディスク1B両用の再生系を構成する
ことができ、ディスク1に対してデータアクセスするこ
とにより、音声出力、映像出力及びデータ加工や各種制
御を行うシステムの簡素化を実現させることができる。
【0143】上記実施例においては、光磁気ディスク1
Bに対して、主に情報信号の再生を行う場合について説
明してきたが、その他、光磁気ディスク1Bに対して情
報信号の記録を行う場合にも適用させることができる。
【0144】この場合、図1及び図4において、二点鎖
線の枠で示すように、変調回路101を設置する。この
変調回路101は、インターフェイスバス64に接続さ
れている例えばコンピュータ等から送られて来るデータ
に、エラー訂正等の符号化処理を行って、記録情報デー
タに変換し、更にこの変換したデータを二値化データに
変換して、オンオフ信号として出力する回路である。
【0145】この変調回路101からのオンオフ信号
は、上記レーザ駆動制御回路59に供給される。レーザ
駆動制御回路59は、変調回路101からのオンオフ信
号に基づいて、レーザ光源71から出射される光ビーム
Lをオンオフ制御する。このとき、この光磁気ディスク
1Bに対しては、磁気ヘッド43によって直流の外部磁
界が印加されていることから、光磁気ディスク1Bに対
する光変調記録が可能となる。
【0146】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る円盤状記録
媒体用の記録及び/又は再生装置によれば、円盤状記録
媒体が回転自在に収容されたディスクカートリッジにお
ける上記円盤状記録媒体が装着され、この装着された上
記円盤状記録媒体を回転駆動する回転駆動手段と、上記
装着された円盤状記録媒体の径方向に移動可能とされ、
かつ上記円盤状記録媒体に対する情報信号の記録及び/
又は再生を、光ヘッドの光源から出射された光束を介し
て行う記録及び/又は再生手段が具備された円盤状記録
媒体用の記録及び/又は再生装置において、上記ディス
クカートリッジは、上記円盤状記録媒体の種類を識別す
るための識別部を設け、上記記録及び/又は再生手段に
おける光ヘッドを、少なくとも上記光源と、この光源か
らの出射光束を上記円盤状記録媒体に集光させる対物レ
ンズと、この対物レンズを介して入射する反射光束と上
記光源からの出射光束とを分離するビームスプリッタ
と、上記反射光束を電気信号に光電変換する光検出手段
と、上記ビームスプリッタと対物レンズ間の光路中に選
択的に配設され、かつ入射光の位相差をπ/2とする光
学部品とで構成し、上記ディスクカートリッジの上記識
別部を検出する種別検出手段と、上記種別検出手段から
の検出信号に基づいて、上記光ヘッドにおける上記光学
部品を選択的に上記光路中に移動配設させる移動手段と
を設けるようにしたので、単一の光ヘッドにて、第1の
円盤状記録媒体(例えば再生専用型の光ディスク)及び
第2の円盤状記録媒体(例えば光磁気ディスク)両用の
再生系を構成することができ、円盤状記録媒体を用いた
システムの簡素化を実現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円盤状記録媒体用の記録及び/又
は再生装置を、円盤状記録媒体として相変化型光ディス
ク及び光磁気ディスクを用いた再生装置の実施例(以
下、単に実施例に係る再生装置と記す)を示す構成図で
あり、相変化型光ディスクが収容された第1のディスク
カートリッジを装着した状態を示す。
【図2】本実施例に係る再生装置に組み込まれる光ヘッ
ドの光学系を示す構成図である。
【図3】本実施例に係る再生装置に組み込まれる光ヘッ
ドの、特に、1/4波長板を移動させる移動機構を示す
構成図である。
【図4】実施例に係る再生装置と記す)を示す構成図で
あり、光磁気ディスクが収容された第2のディスクカー
トリッジを装着した状態を示す。
【図5】本実施例に係る再生装置に使用される第1のデ
ィスクカートリッジ及び第2のディスクカートリッジを
示す裏面図である。
【図6】本実施例に係る再生装置に使用される第1のデ
ィスクカートリッジに収容される相変化型光ディスクの
構成を示す断面図である。
【図7】相変化材料膜の、光ビームの出力及びパルス幅
に対応した状態変化(相変化状態)を示す特性図であ
る。
【図8】光ビームの走査スポットの光強度と温度分布を
示す特性図である。
【図9】本実施例に係る再生装置に使用される第2のデ
ィスクカートリッジに収容される光磁気ディスクの構成
を示す概略断面図である。
【図10】光磁気ディスクの光磁気記録層の一例を示す
断面図である。
【図11】光磁気ディスクの光磁気記録層を構成する再
生磁性層の初期磁化状態を示す模式図である。
【図12】光磁気ディスクの光磁気記録層を構成する再
生磁性層の再生用磁界の印加及び光ビーム照射後の高温
領域と低温領域における磁化状態を示す模式図である。
【図13】光磁気ディスクの光磁気記録層の他の例を示
す断面図である。
【図14】光磁気ディスクの光磁気記録層を構成する再
生磁性層に対して初期化用磁界を印加した状態を示す模
式図である。
【図15】光磁気ディスクの光磁気記録層を構成する再
生磁性層の再生用磁界の印加及び光ビーム照射後の高温
領域と低温領域における磁化状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1A 相変化型光ディスク 1B 光磁気ディスク 2A 第1のディスクカートリッジ 2B 第2のディスクカートリッジ 3,4 開閉シャッタ 5a,5b 識別孔 11,21 透明基板 12 相変化材料膜 13 積層膜 P 位相ピット L 光ビーム SP スポット 23 光磁気記録層 24 再生磁性層 25 記録磁性層 41 スピンドルモータ 42 光ヘッド 43 磁気ヘッド 45 ターンテーブル 49 対物レンズ 50 二次元アクチュエータ 53a,53b 検出スイッチ 54 磁気ヘッド駆動回路 55 サーボ回路系 56 演算回路 57 セレクタ 58 復調回路 59 レーザ駆動制御回路 60 システムコントローラ 62 サーボ制御回路 71 レーザ光源 72a 第1のフォトディテクタ 72b 第2のフォトディテクタ 73 コリメータレンズ 74 位相回折格子 75 ビームスプリッタ 76 1/2波長板 77 偏光ビームスプリッタ 79a 第1の結像レンズ 79b 第2の結像レンズ 80a 第1のマルチレンズ 80b 第2のマルチレンズ 81 フォトディテクタ 92 1/4波長板 93 移動機構 96 扇状プレート 97 引っ張りばね 98 ソレノイド 100 駆動回路 101 変調回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円盤状記録媒体が回転自在に収容された
    ディスクカートリッジにおける上記円盤状記録媒体が装
    着され、この装着された上記円盤状記録媒体を回転駆動
    する回転駆動手段と、 上記装着された円盤状記録媒体の径方向に移動可能とさ
    れ、かつ上記円盤状記録媒体に対する情報信号の記録及
    び/又は再生を、光ヘッドの光源から出射された光束を
    介して行う記録及び/又は再生手段が具備された円盤状
    記録媒体用の記録及び/又は再生装置において、 上記ディスクカートリッジは、上記円盤状記録媒体の種
    類を識別するための識別部を有し、 上記記録及び/又は再生手段における光ヘッドは、少な
    くとも上記光源と、この光源からの出射光束を上記円盤
    状記録媒体に集光させる対物レンズと、この対物レンズ
    を介して入射する反射光束と上記光源からの出射光束と
    を分離するビームスプリッタと、上記反射光束を電気信
    号に光電変換する光検出手段と、上記ビームスプリッタ
    と対物レンズ間の光路中に選択的に配設され、かつ入射
    光の位相差をπ/2とする光学部品とを有し、 上記ディスクカートリッジの上記識別部を検出する種別
    検出手段と、 上記種別検出手段からの検出信号に基づいて、上記光ヘ
    ッドにおける上記光学部品を選択的に上記光路中に移動
    配設させる移動手段とを有することを特徴とする円盤状
    記録媒体用の記録及び/又は再生装置。
  2. 【請求項2】 上記ディスクカートリッジ内に回転自在
    に収容され、上記種別検出手段による種別検出対象とな
    る円盤状記録媒体は、上記反射光束の光量によって、光
    学的に情報信号の検出が行われる第1の円盤状記録媒体
    と、上記反射光束の回転方向によって、光学的に情報信
    号の検出が行われる第2の円盤状記録媒体であり、 上記移動手段は、上記回転駆動手段に第1の円盤状記録
    媒体が装着されたとき、上記種別検出手段からの検出信
    号に基づいて、上記光学部品を上記光路中に移動配設さ
    せ、上記回転駆動手段に第2の円盤状記録媒体が装着さ
    れたとき、上記種別検出手段からの検出信号に基づい
    て、上記光学部品を上記光路中から外方に移動させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の円盤状記録媒体用の記録
    及び/又は再生装置。
  3. 【請求項3】 上記第1の円盤状記録媒体は、表面に位
    相ピットが形成された透明基板に、溶融後、結晶化し得
    る相変化材料膜が形成され、少なくとも情報信号の再生
    時に、上記相変化材料膜が、上記出射光束のスポット内
    で部分的に溶融結晶化領域で液相化して、光反射率が変
    化し、読み出し後には、結晶状態に戻る構成を有し、 上記第2の円盤状記録媒体は、少なくとも互いに磁気的
    に結合される再生磁性膜と記録磁性膜からなる多層膜を
    記録層とし、かつ上記出射光束の照射及び外部磁界の印
    加により、上記出射光束のスポット内において部分的に
    上記再生磁性膜の磁化の向きが外部磁界の方向あるいは
    記録磁性膜の磁化の向きに倣う構成を有することを特徴
    とする請求項2記載の円盤状記録媒体用の記録及び/又
    は再生装置。
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