JPH0911856A - シートベルト用締付装置 - Google Patents

シートベルト用締付装置

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Publication number
JPH0911856A
JPH0911856A JP7167617A JP16761795A JPH0911856A JP H0911856 A JPH0911856 A JP H0911856A JP 7167617 A JP7167617 A JP 7167617A JP 16761795 A JP16761795 A JP 16761795A JP H0911856 A JPH0911856 A JP H0911856A
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JP
Japan
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lock arm
seat belt
ratchet
base bracket
arm
Prior art date
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Application number
JP7167617A
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English (en)
Inventor
Juji Kojima
銃二 小島
Kichiji Kitamura
吉治 北村
Koichi Yamamuro
康一 山室
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NHK Spring Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0911856A publication Critical patent/JPH0911856A/ja
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  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下方向の寸法が小さく、強度が高いシート
ベルト用締付装置を提供することが主たる目的である。 【解決手段】 ベースブラケット11にロックアーム1
3が回転自在に設けられている。ロックアーム13の第
1の腕部35にシートベルト側の部材42が取付けられ
る。ロックアーム13の第2の腕部81にラチェット8
0が回転自在に取付けられている。ラチェット80の先
端爪部85は、ロックアーム13が前方に回動する力を
受けた時のみ、逆止歯71に噛合う方向に変位する形状
となっている。ベースブラケット11にトリガレバー1
5が回動自在に設けられている。トリガレバー15は、
移動体17が第1の位置にある時に移動体17の上面に
よって支持されかつトリガレバー15の係止部62がロ
ックアーム13のストッパー壁44に当接することによ
り、ロックアーム13が後方に回動することを防いでい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車等の
乗物用シートに使われるシートベルト用締付装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】シートベルトを備えた自動車用シートに
おいて、通常の運転時に窮屈感をなくすためにシートベ
ルトは多少たるんだ状態で装着されることが望まれる。
その場合、万一の衝突の際にシートベルトのたるみを瞬
間的に吸収させる目的で、プリテンショナーあるいはプ
リローダと称されるシートベルト用締付装置が使用され
ることがある。
【0003】例えば特開平4−317839号公報に記
載されているシートベルト用締付装置は、衝突時の減加
速度を質量体によって検出し、この質量体が所定量前進
した時に、トリガ機構が作動することにより、圧縮コイ
ルばねの弾力によってワイヤロープを牽引し、このワイ
ヤロープを介してシートベルトのたるみを取る方向にシ
ートベルトを引っ張るように構成されている。そしてシ
ートベルトが最大に引かれた位置でラチェット部材が逆
止歯に噛合うことにより、シートベルトが固定されて乗
員が拘束されるようになっている。
【0004】あるいは、特開平1−164651号公報
に記載されているように、ベースブラケットにスリット
を設け、スリットの内側にラチェットを配置するととも
に、スリットの縁に逆止歯を設けたものも提案されてい
る。上記ラチェットは、シートベルト側の部材が接続さ
れるアームに設けられている。この従来例は、衝突時に
トリガ機構が作動することにより、ねじりばねによって
シートベルトのたるみをとる方向に上記アームが移動し
たのち、ラチェットが上記逆止歯に噛合うようにしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平4−317
839号公報に記載された従来例の場合、質量体とラチ
ェット部材との間に介在するワイヤロープに多少の弛み
があるため、衝突時に質量体が移動し始めてからシート
ベルトが引かれるまでにかなりの遅れが生じる。このた
めシートベルトのたるみが十分に吸収される前に、衝突
の慣性力によって乗員が前方に移動してしまう。
【0006】一方、特開平1−164651号公報のよ
うにベースブラケットに設けたスリットの内側にラチェ
ットを設け、このラチェットとバックルを同軸に取付け
たものは、バックル取付部の近傍にラチェットや逆止歯
が存在するため、バックルがベースブラケットと干渉し
やすくなる。この場合、バックルとベースブラケットと
の干渉を避けるにはバックル下部の形状やベースブラケ
ットの形状などが制約され、バックルの高さも大となる
という問題がある。
【0007】従って本発明の目的は、作動速度が早く、
かつ、シートベルト側の部材がベースブラケットと干渉
しにくくなり、バックル等の高さを低くすることが可能
なシートベルト用締付装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を果たすために
開発された本発明のシートベルト用締付装置は、請求項
1に記載したように、乗物のシートベルト支持構造体側
に固定されるベースブラケットと、上記ベースブラケッ
トに設けられた水平方向の主軸を中心に前後方向に回動
自在でかつ第1の腕部にシートベルト側の部材が取付け
られるロックアームと、上記ロックアームと一体に回転
する部材に係止されていて上記ロックアームを後側に回
動させるトルクを発生するロックアーム付勢用のねじり
ばねと、上記ベースブラケットに設けられかつ衝突時に
第1の位置から第2の位置に移動する移動体と、上記ベ
ースブラケットに設けた水平方向の軸を中心に回動自在
に設けられていて上記移動体が上記第1の位置にある時
には先端部が上記移動体に支持されることによって回動
することが阻止されるとともに先端側の係止部が上記ロ
ックアームのストッパー壁と係合することにより上記ロ
ックアームを前側に回動した位置に停止させかつ上記移
動体が上記第2の位置まで移動した時に上記移動体によ
る支持が解除されて上記ストッパー壁と上記係止部との
係合が外れることにより上記ロックアームが後側に回動
することを許容するトリガレバーと、ベースブラケット
に上記主軸を中心とする円弧に沿って設けられた逆止歯
と、上記ロックアームの第2の腕部に設けられた軸を中
心に回転自在に取付けられかつ上記逆止歯に係合可能な
形状の先端爪部を有していて上記ロックアームが後側に
回動する時に上記逆止歯に噛合わない方向に変位するこ
とによりロックアームが上記方向に回動することを許容
しかつ上記ロックアームが前側に回動する荷重を受けた
時に上記先端爪部が上記逆止歯と噛合う方向に変位する
ことにより上記ロックアームの回動を阻止するラチェッ
トとを具備している。なお、この発明において、衝突時
に上記移動体を第1の位置から第2の位置に移動させる
手段として、火薬その他のアクチュエータが採用されて
もよい。
【0009】上記ロックアームはねじりばねが生じるト
ルクによって後側に回動しようとするが、通常時には移
動体が第1の位置に止っており、トリガレバーの係止部
がロックアームのストッパー壁と係合するため、ロック
アームが前側に回動した位置に停止している。衝突によ
って移動体が第2の位置に移動することにより、トリガ
レバーの先端部が移動体から外れるとともに、トリガレ
バーの係止部とストッパー壁との係合が外れることによ
り、ねじりばねの弾力によってロックアームが後側に勢
いよく回動する。こうしてロックアームが後側に回動す
る際には、ラチェットは逆止歯に噛合わない方向に首を
振る。ロックアームにはシートベルト側の部材が接続さ
れているから、ロックアームが後側に回動するとシート
ベルトのたるみがとれる。
【0010】衝突後の慣性力によって乗員が前方に移動
し、シートベルトが前方に引かれると、ロックアームが
前側に回動しようとするため、ラチェットの先端爪部が
逆止歯と噛合う。こうしてロックアームが固定されるた
め、このシートベルトはたるみを吸収したまま乗員を拘
束することができる。
【0011】本発明においては、バックル等を取付ける
ロックアームの第1の腕部とは別の位置の第2の腕部に
ラチェットを設けているため、ラチェットや逆止歯をシ
ートベルト側の部材の取付部から離れた位置に設けるこ
とができ、従ってバックル等のシートベルト側の部材が
ベースブラケットと干渉しにくくなる。また、ロックア
ームの回転中心(主軸)からラチェット取付部までの距
離を、ロックアームの回転中心(主軸)からシートベル
ト側の部材の取付部までの距離よりも短くすることがで
きるから、主軸から逆止歯までの距離が短くなり、その
分だけベースブラケットの外形をコンパクトなものにす
ることが可能となる。
【0012】
【実施例】以下に本発明の第1実施例について、図1な
いし図3を参照して説明する。図1に示すシートベルト
用締付装置10は、ベースブラケット11と、このベー
スブラケット11に回転自在に設けられた水平方向の主
軸12と、主軸12に固定されたロックアーム13と、
主軸12の周りに巻かれたねじりばね14と、ベースブ
ラケット11に設けられたトリガレバー15および移動
体17などを備えて構成されている。
【0013】ベースブラケット11は、自動車等の乗り
物のボディあるいはシートフレーム等のシートベルト支
持構造体側に固定されるものであり、固定用のボルト等
を挿通させるための孔20が設けられている。このベー
スブラケット11は厚手の鋼板のプレス成形品であり、
図2等に示されるように垂直方向に立上がる主フレーム
部21と、主フレーム部21の底部から図示左側にL状
に立上がるサブフレーム22を備えた二重フレーム構造
をなしている。主フレーム部21とサブフレーム22に
設けられた軸受孔(図示せず)に、主軸12が回転自在
に挿入されている。
【0014】また、ベースブラケット11の主フレーム
部21に、移動体17を保持するためのウエイト保持部
25が設けられている。図示例のウエイト保持部25
は、ベースブラケット11とは別体の部品であり、ねじ
等の固定用部材26によってベースブラケット11の底
部に固定されている。但しこのウエイト保持部25は、
ベースブラケット11の一部を切起こして折曲げること
などによって形成してもよい。
【0015】ロックアーム13は主軸12の端部に固定
されており、主軸12と一体に回転できるようになって
いる。すなわちこのロックアーム13は、図1に示すよ
うに前側(図示左側)に回動した第1の位置と、図3に
示すように後側に倒れた第2の位置にわたって移動でき
るように、前後方向に回動自在に支持されている。主軸
12の端面にはロックアーム13の抜け止めをなすため
のワッシャ30がボルト31によって固定されている。
ベースブラケット11の後部には、ロックアーム13が
後側に倒れ過ぎないようにするためにアームストッパ3
2が設けられている。
【0016】ロックアーム13に第1の腕部35が設け
られている。この第1の腕部35はベースブラケット1
1の上方に突出している。第1の腕部35に、ボルト等
のシートベルト取付部材38と環状のプレート39(図
2に示す)がナット40によって固定されている。この
シートベルト取付部材38に、シートベルト側の部材4
2の一例としてのバックルの端部43が固定されるよう
になっている。ロックアーム13の下部に、主軸12の
径方向に突出するストッパー壁44が設けられている。
【0017】ロックアーム13を付勢するためのねじり
ばね14の一例は、渦巻きばねであり、ロックアーム1
3を後側に倒す方向のトルクを発生するようにしてい
る。ねじりばね14の内側の端部45は、ロックアーム
13と一体に回転する部材の一例としての主軸12に固
定されている。ねじりばね14の外側の端部46は、ベ
ースブラケット11に設けられた軸部47に係止されて
いる。軸部47は主フレーム部21とサブフレーム22
とに架け渡されている。
【0018】上記ねじりばね14は、ロックアーム13
が図3に示す位置まで回動してもシートベルト側の部材
42を強く引くに足る反発荷重を残しておくことができ
るように、十分撓ませた状態で主軸12と軸部47に係
止させられている。このようなねじりばね(渦巻きば
ね)14は、コイルばねやトーションバーに比べて撓み
を大きくとることができ、蓄えることのできる弾性エネ
ルギーが大きい。このため、ロックアーム13を長い回
動ストロークにわたって付勢するコンパクトな付勢手段
として適している。但し渦巻きばねの代わりに、トーシ
ョンバー、ねじりコイルばねなど、要するに反発荷重に
よってトルクを発生するものでもよい。
【0019】移動体17は、例えば鉛や鉄などの比較的
比重の大きい材料からなる。移動体17の上面に凹部5
3が形成されている。この移動体17はウエイト保持部
25によって、図1に示す第1の位置(後退位置)か
ら、第2の位置(前進位置)まで移動できるように保持
されている。ウエイト保持部25の後端にウエイトスト
ッパ55が設けられており、このウエイトストッパ55
によって、移動体17が図1に示す第1の位置よりも後
方に移動することが阻止されている。
【0020】なお、移動体17をばね等によってウエイ
トストッパ55の方向に押付けるようにしてもよい。ま
た、この装置10を車両に組付ける際などに、移動体1
7が不用意に前方に移動してしまうことを防ぐための対
策として、ベースブラケット11の前部に設けた孔56
に、必要に応じてピン等のロック部材を挿着するように
してもよい。
【0021】トリガレバー15はベースブラケット11
に設けられた水平方向の軸部47によって、回動自在に
支持されている。トリガレバー15の先端部61はロッ
クアーム13の下面側に延出しており、移動体17が上
記第1の位置にある時に、先端部61が移動体17の上
面に接することより、トリガレバー15が回動降下しな
いようにしている。
【0022】また、トリガレバー15の先端部61が移
動体17の上面に支持された状態において、トリガレバ
ー15の先端面に設けられた係止部62がロックアーム
13のストッパー壁44に当接することにより、ロック
アーム13を前記の前側位置(図1)に停止させること
ができるようになっている。そして移動体17が第2の
位置まで前進した時に移動体17による上記先端部61
の支持が解除され、ストッパー壁44と係止部62との
係合が外れることにより、ロックアーム13が後側に回
転できるようになっている。
【0023】この実施例の場合、トリガレバー15の回
転中心である軸部47は、ロックアーム13とトリガレ
バー15との係合部Kよりも上方にオフセットした位置
に設けられている。従って、ねじりばね14が発生する
トルクの一部が上記係合部Kにおいて、ストッパー壁4
4を介してトリガレバー15を下方に付勢する力を発揮
できるようになる。
【0024】このためトリガレバー15を付勢するため
のばねを別途に必要とせず、部品数を削減できる。しか
も、トリガレバー15を支持する軸部47にばね14の
端部46を支持させているため、部品数が少なくてす
む。なお、必要に応じて、図示しない補助ばね等によ
り、トリガレバー15の先端部61を移動体17に向っ
て付勢してもよい。
【0025】上記のようにしてトリガレバー15の先端
部61が移動体17を押さえているため、通常の走行程
度で生じる減加速度や下り坂程度では移動体17が第2
の位置まで移動することはない。
【0026】ベースブラケット11の主フレーム部21
に、主軸12を中心とする円弧状のスリット70が設け
られている。そしてこのスリット70の内周縁に鋸歯状
の逆止歯71が長孔70の長手方向に沿って形成されて
いる。
【0027】スリット70の内側にラチェット80が収
容されている。ラチェット80の材質は熱処理された鋼
などである。このラチェット80は、ロックアーム13
の第2の腕部81に設けられた軸82に取付けられてお
り、軸82を中心に回転自在である。第2の腕部81
は、第1の腕部35に対して、主軸12を挟んで反対側
の位置にある。このラチェット80は、ロックアーム1
3の回動に伴ってスリット70の一端70aから他端7
0bにわたって移動可能である。
【0028】このような構成であれば、ロックアーム1
3の回転中心(主軸12)からラチェット80の取付部
(軸82)までの距離を、ロックアーム13の回転中心
からシートベルト取付部材38までの距離よりも小さく
することができる。すなわちロックアーム13が回転す
る際のラチェット80の移動軌跡の半径をシートベルト
取付部材38の移動軌跡の半径よりも小さくすることが
できることにより、逆止歯71を主軸12に近付けるこ
とができるから、ベースブラケット11の小形化が図れ
る。
【0029】図2に示されるように、ラチェット80の
裏側に円板状のプレート83がナット84によって固定
されており、第2の腕部81とプレート83との間にス
リット70の周縁部が位置することにより、ロックアー
ム13がスリット70に沿って円滑に回動できるように
ガイドされる。
【0030】上記ラチェット80は、逆止歯71に噛合
うことの可能な形状の先端爪部85を有しており、先端
爪部85がスリット70の一端70a側を向いた姿勢で
スリット70に収まっている。ラチェット80の重心は
軸82の中心に対して先端爪部85側に偏った位置にあ
る。従ってこのラチェット80は、ロックアーム13が
図1に示す位置から図3に示す位置に向って後方に勢い
よく回動する際に、ラチェット80に働く遠心力によっ
て先端爪部85が逆止歯71と噛合わない方向(図1に
おいて時計回り)に首を振るように変位する。このた
め、ロックアーム13が後側に回動する時にはロックア
ーム13の回動を許容するが、ロックアーム13が前側
に回動しようとする時には、先端爪部85が逆止歯71
と噛合う方向(図3において反時計回り)に首を振るこ
とにより、ロックアーム13が前側に回動することを阻
止できる。
【0031】ラチェット80の前側にラチェット回り止
め用の凸部90が設けられている。この凸部90は、ス
リット70の一端70aに向って逆止歯71に沿うよう
に延出しており、図3に示すように逆止歯71とラチェ
ット80が噛合っている状態において、ロックアーム1
3を前方に回動させる大荷重が加わった時に、ラチェッ
ト80が逆止歯71を乗り上げる方向に回転してしまう
ことを上記凸部90によって防止できるようになってい
る。また、ラチェット80の後側に、スリット70の他
端70bの方向に延出する凸部91が設けられている。
この凸部91はロックアーム13が図1に示す位置から
図3に示す位置に向って回転する際に、ラチェット80
が時計回り方向に回転し過ぎることを阻止する機能を果
たす。
【0032】次に、上記構成のシートベルト用締付装置
10の作用について説明する。通常の車両走行時には移
動体17が図1に示す第1の位置にあり、かつ、トリガ
レバー15の係止部62がストッパー壁44に当接して
いるため、ロックアーム13は前側に回動した位置に止
まっている。万一の衝突によって所定値を越える減加速
度が移動体17に作用すると、図3に示されるように移
動体17が第2の位置まで移動することによって、トリ
ガレバー15の先端部61が移動体17の凹部53に入
り込む。
【0033】このためトリガレバー15の係止部62と
ストッパー壁44との係合が外れ、ロックアーム13が
ねじりばね14の弾力によって図3に示す位置に向かっ
て勢いよく回動する。このためシートベルト側の部材4
2が後方に強く引かれ、シートベルトのたるみが吸収さ
れる。
【0034】衝突後の慣性力によって乗員が前方に移動
し始めると、シートベルトが前方に引っ張られることに
より、ロックアーム13に上記とは逆向きの前方荷重が
加わる。このため、ロックアーム13が前側に回動を始
めると、ラチェット16はその先端爪部85が逆止歯7
1に噛合う方向に首を振ることにより、ロックアーム1
3がそれ以上前側に回動することが阻止される。こうし
てシートベルト側の部材42が固定されることにより、
シートベルトが緊張した状態のまま乗員が拘束される。
【0035】図4から図6に本発明の第2実施例を示
す。この第2実施例において、前記第1実施例と共通の
箇所は第1実施例と同一の符号を付して説明を省略し、
以下に主として第1実施例と相違する部分について説明
する。
【0036】この第2実施例のシートベルト用締付装置
10のベースブラケット11は、第1実施例のスリット
70を設けずに、ベースブラケット11の外周に逆止歯
71を形成している。それ以外の構成と作用効果は前記
第1実施例と同様である。この第2実施例の場合、第1
実施例に比べてベースブラケット11の高さが低くな
り、装置全体のコンパクト化が可能となる。また、ロッ
クアーム13の腕部35がベースブラケット11の上端
縁11aの上に完全に突き出るため、シートベルト側の
部材42がベースブラケット11と干渉することを避け
る上で更に有利となる。
【0037】この第2実施例も、第1実施例と同様に、
ロックアーム13が図4に示す前側の位置と図5に示す
後側の位置にわたって回動することができる。すなわち
通常の車両走行時には移動体17が図4に示す第1の位
置にあり、かつ、トリガレバー15の係止部62がスト
ッパー壁44に当接しているため、ロックアーム13は
前側に回動した位置に止まっている。万一の衝突によっ
て所定値を越える減加速度が移動体17に作用すると、
図6に示されるように移動体17が第2の位置まで移動
することによって、トリガレバー15の先端部61が移
動体17の凹部53に入り込む。このためトリガレバー
15の係止部62とストッパー壁44との係合が外れ、
ロックアーム13がねじりばね14の弾力によって図6
に示す位置に向かって勢いよく回動する。このためシー
トベルト側の部材42が後方に強く引かれ、シートベル
トのたるみが吸収される。
【0038】衝突後の慣性力によって乗員が前方に移動
し始めると、シートベルトが前方に引っ張られることに
より、ロックアーム13に上記とは逆向きの前方荷重が
加わる。このため、ロックアーム13が前側に回動しよ
うとして、ラチェット16の先端爪部85が逆止歯71
に噛合うことにより、ロックアーム13が前側に回動す
ることが阻止される。こうしてシートベルト側の部材4
2が固定されることにより、シートベルトが緊張した状
態のまま乗員が拘束される。
【0039】
【発明の効果】本発明のシートベルト用締付装置は、ロ
ックアームの第1の腕部にバックル等のシートベルト側
の部材を取付け、ロックアームの第2の腕部にラチェッ
トを設けるようにしたため、ラチェットと逆止歯をシー
トベルト側の部材の取付部から離れた位置に設けること
ができ、シートベルト側の部材とベースブラケットとの
干渉を生じにくくすることができる。また、ロックアー
ムの回転中心からラチェット取付部までの距離を、ロッ
クアームの回転中心からシートベルト側の部材の取付部
までの距離よりも小さくすることができるため、ベース
ブラケットを小形化する上で有利であり、バックル高さ
なども低くすることが可能となり、しかもラチェットや
逆止歯のレイアウトの自由度が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を示すシートベルト用締
付装置の側面図。
【図2】 図1に示された締付装置の正面図。
【図3】 図1に示された締付装置の作動状態を示す側
面図。
【図4】 本発明の第2実施例を示すシートベルト用締
付装置の側面図。
【図5】 図4に示された締付装置の正面図。
【図6】 図4に示された締付装置の作動状態を示す側
面図。
【符号の説明】
10…シートベルト用締付装置 11…ベースブラケット 12…主軸 13…ロックアーム 14…ねじりばね 15…トリガレバー 17…移動体 35…第1の腕部 38…シートベルト取付部材 42…シートベルト側の部材 44…ストッパー壁 62…係止部 71…逆止歯 80…ラチェット 81…第2の腕部 85…先端爪部 90…ラチェット回り止め用凸部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乗物のシートベルト支持構造体側に固定さ
    れるベースブラケットと、 上記ベースブラケットに設けられた水平方向の主軸を中
    心に前後方向に回動自在でかつ第1の腕部にシートベル
    ト側の部材が取付けられるロックアームと、 上記ロックアームと一体に回転する部材に係止されてい
    て上記ロックアームを後側に回動させるトルクを発生す
    るロックアーム付勢用のねじりばねと、 上記ベースブラケットに設けられかつ衝突時に第1の位
    置から第2の位置に移動する移動体と、 上記ベースブラケットに設けた水平方向の軸を中心に回
    動自在に設けられていて上記移動体が上記第1の位置に
    ある時には先端部が上記移動体に支持されることによっ
    て回動することが阻止されるとともに先端側の係止部が
    上記ロックアームのストッパー壁と係合することにより
    上記ロックアームを前側に回動した位置に停止させかつ
    上記移動体が上記第2の位置まで移動した時に上記移動
    体による支持が解除されて上記ストッパー壁と上記係止
    部との係合が外れることにより上記ロックアームが後側
    に回動することを許容するトリガレバーと、 上記ベースブラケットに上記主軸を中心とする円弧に沿
    って設けられた逆止歯と、 上記ロックアームの第2の腕部に設けられた軸を中心に
    回転自在に取付けられかつ上記逆止歯に係合可能な形状
    の先端爪部を有していて上記ロックアームが後側に回動
    する時に上記逆止歯に噛合わない方向に変位することに
    よりロックアームが上記方向に回動することを許容しか
    つ上記ロックアームが前側に回動する荷重を受けた時に
    上記先端爪部が上記逆止歯と噛合う方向に変位すること
    により上記ロックアームの回動を阻止するラチェット
    と、 を具備したことを特徴とするシートベルト用締付装置。
  2. 【請求項2】前記ベースブラケットに前記主軸を中心と
    する円弧状のスリットを設け、このスリットの内側に前
    記ラチェットをスリットの一端から他端に向って移動可
    能に収容したことを特徴とする請求項1記載のシートベ
    ルト用締付装置。
  3. 【請求項3】前記主軸からラチェット取付部までの距離
    を、前記主軸から前記シートベルト側の部材の取付部ま
    での距離よりも小さくしたことを特徴とする請求項1記
    載のシートベルト用締付装置。
  4. 【請求項4】前記ラチェットの前部に、前記逆止歯に沿
    う方向に延出するラチェット回り止め用凸部が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1記載のシートベルト用
    締付装置。
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