JPH09118539A - 光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents
光ファイバ母材の製造方法Info
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- JPH09118539A JPH09118539A JP27907695A JP27907695A JPH09118539A JP H09118539 A JPH09118539 A JP H09118539A JP 27907695 A JP27907695 A JP 27907695A JP 27907695 A JP27907695 A JP 27907695A JP H09118539 A JPH09118539 A JP H09118539A
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- C03B37/01—Manufacture of glass fibres or filaments
- C03B37/012—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
- C03B37/014—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
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Abstract
ックや剥離を生じる。 【解決手段】 バーナ4へガラス原料ガス、燃料ガス及
び助燃性ガスを供給しそのバーナ4から火炎と共にガラ
ス微粒子を噴出させて、回転する棒状の出発部材3の外
周へ噴き付けさせると共に、その出発部材3とバーナ4
とを出発部材3の軸方向に沿って相対的に往復移動させ
ることにより、出発部材3の周りにガラス微粒子を堆積
させ積層させて行う光ファイバ母材の製造方法におい
て、ガラス微粒子を0.5mm以下の層厚で出発部材に
積層させる。
Description
製造方法に関するものである。
体の製造方法として、外付け法が知られている。この製
造方法は、特開平2−243530号公報に記載されて
いるように、SiCl4 、GeCl4 などのガラス原料
を、H2 などの燃料ガス及びO2 などの助燃性ガスと共
にバーナから噴出させ、火炎中で酸化、加水分解反応等
によりガラス微粒子とし、棒状のターゲット部材へ向け
て噴き付けて行うものであって、ターゲット部材を軸回
転させると共に、バーナをターゲット部材の軸方向へ繰
り返し往復移動、即ちトラバースさせることにより、タ
ーゲット部材の周囲にガラス微粒子を一層ごと付着堆積
させ、その堆積面の温度を制御しながら光ファイバ母材
である堆積体を形成していくものである。
光ファイバ母材の製造技術にあっては、次のような問題
点がある。すなわち、一定の表面温度にしてガラス微粒
子を堆積させても、ガラス原料や燃料ガス等の供給量の
変動により、異なる箇所でガラス微粒子の層厚にバラツ
キを生じ、また、ガラス微粒子堆積体の嵩密度にバラツ
キを生じる。このため、その堆積工程中に堆積体にクラ
ックが発生したり、堆積工程の次工程で透明化する際に
剥離を生じる場合があった。
決するためになされたものであって、欠陥のない良好な
光ファイバ母材を確実に製造できる光ファイバ母材の製
造方法を提供することを目的とする。
ナへガラス原料ガス、燃料ガス及び助燃性ガスを供給し
そのバーナから火炎と共にガラス微粒子を噴出させて、
回転する棒状の出発部材の外周へ噴き付けさせると共
に、その出発部材とバーナとを出発部材の軸方向に沿っ
て相対的に往復移動させることにより、出発部材の周り
にガラス微粒子を堆積させ積層させて行う光ファイバ母
材の製造方法において、ガラス微粒子を0.5mm以下
の層厚で出発部材に積層させることを特徴とする。
の供給量を制御することにより、前述のガラス微粒子の
層厚の調整を行うことを特徴とする。
往復移動の速度を制御することにより、前述のガラス微
粒子の層厚の調整を行うことを特徴とする。
燃性ガスの供給量を制御することにより、前述のガラス
微粒子の層厚の調整を行うことを特徴とする。
あるガラス微粒子堆積体が0.5mm以下の薄いガラス
微粒子の層を積層して形成される。このため、所定径の
堆積体を形成するのに多数の層を積層することとなり、
その堆積体の軸方向に対して不均等にガラス微粒子が噴
き付けられても平均化されるから、堆積体における部分
的な径寸法のバラツキが抑制される。
測定しながら、前述のガラス微粒子の層厚の調整を行う
ことを特徴とする。
積層状態が確認できるから、その積層状態に応じてガラ
ス微粒子の層厚の調整することにより、良好な堆積体、
即ち光ファイバ母材が形成可能となる。
に係る実施形態の種々の例について説明する。尚、各図
において同一要素には同一符号を付して説明を省略す
る。
である。まず、光ファイバ母材の製造方法の説明に先立
って、光ファイバ母材の製造装置1について説明する。
図1において、密封された反応容器1の上方には駆動装
置2が設置され、反応容器1の内部の下方へ延びるロッ
ド21を備えており、反応容器1の内部へ向けて伸縮自
在とされている。また、そのロッド21の先端には、出
発部材3を着脱可能な把持部22が設けられ、ロッド2
1の伸張、収縮により把持部22が上下動する構造とな
っている。従って、図1のように、この把持部22に出
発部材3を取り付けて駆動装置2の作動させれば、把持
部22と共に出発部材3が軸回転しながら、その軸方向
へ向けて繰り返し往復移動、すなわちトラバースするこ
ととなる。
4が設置されており、前述の把持部22に取り付けた出
発部材3へ向けて、火炎と共にガラス微粒子を噴き付け
るようになっている。すなわち、バーナ4は、SiCl
4 、GeCl4 などのガラス原料ガス、H2 などの燃料
ガス及びO2 などの助燃性ガスをそれぞれ設定した量だ
けガス供給装置5から供給されて、所定の火力の火炎と
所定量のガラス微粒子を出発部材3へ噴き付け、出発部
材3の周りにガラス微粒子を堆積させるようになってい
る。反応容器1のバーナ4と対向する位置には、排気口
11が設けられ、この排気口11からガラス微粒子の生
成時に発生する不要なガスが排出できるようになってい
る。また、反応容器1には、出発部材3へ堆積されるガ
ラス微粒子の積層状態を測定する層厚測定装置6が配設
されている。この測定装置6は、出発部材3がトラバー
スするごと(下方へ移動、又は上方へ移動するごと)に
堆積されるガラス微粒子の層31の層厚tを計測可能と
したものであって、例えば、超音波式、レーザ式などの
公知の距離測定機器等で構成される。
駆動装置2は、このガス供給装置5及び駆動装置2の作
動を制御する制御装置7と電気的な配線71により接続
されている。すなわち、層厚測定装置6に計測された積
層データは配線71を介して制御装置7へ随時入力さ
れ、この積層データに基づいて制御装置7から制御信号
がそれぞれガス供給装置5又は駆動装置2へ出力され、
その制御信号により駆動装置2のロッド21の伸縮速度
が又はガス供給装置5の所定ガスの供給量が調整される
ようになっている。尚、層厚測定装置6及び制御装置7
を設けず、予め計算によりロッド21の伸縮速度又はガ
スの供給量を設定して光ファイバ母材を製造してもよ
く、また製造中にその伸縮速度又はその供給量を適宜変
更しながら光ファイバ母材を製造してもよい。
説明する。図1において、まず、コア及びクラッドを有
する出発部材3を把持部22に取り付けて容易に外れな
いように固着しておく。駆動装置2を作動させロッド2
1及び把持部22を介して、出発部材3を軸回転させな
がら、上下方向へ往復移動、すなわちトラバースさせ
る。それと共に、ガス供給装置5からバーナ4へSiC
l4 などのガラス原料ガス、H2 などの燃料ガス及びO
2 などの助燃性ガスをそれぞれ供給させて、そのバーナ
4から出発部材3へ向けて火炎を噴出させ、ガラス原料
ガスを火炎中で加水分解させてガラス微粒子として出発
部材3へ噴き付けさせる。
には、ガラス微粒子が徐々に堆積し、出発部材3がトラ
バースするごとにガラス微粒子の層31が積層されてい
く。その際、層31の層厚tが0.5mm以下となるよ
うにバーナ4へのガラス原料ガスの供給量を調整する。
ガラス微粒子の層31を0.5mm以下の層厚tとする
ためのガラス原料ガスの供給量は、出発部材3のトラバ
ース速度、燃料ガス又は助燃性ガスの供給量により変わ
ってくるが、まずトラバース速度を所定速度とし、また
燃料ガス等の供給量を所定量としてガラス微粒子の噴き
付けを行う。そして、層厚測定装置6によりトラバース
ごとの層厚tを計測して、その層厚tが0.5mmより
厚いときは制御装置7からガラス原料ガスの供給量を減
らす制御信号をガス供給装置5へ出力させ、層厚tが
0.5mmより極端に薄いときはガラス原料ガスの供給
量を増やす制御信号をガス供給装置5へ出力させること
により、最適なガラス原料ガスの供給量に調整してガラ
ス微粒子の噴き付けを行う。尚、このガラス原料ガスの
供給量の調整は、制御装置7を用いずに計測した層厚t
に基づいて適宜ガス供給装置5のガラス原料ガス供給量
を人為的な手作業等で行ってもよい。また、過去の試験
データ等をもとに最適なガラス原料ガス供給量を予めガ
ス供給装置5に設定することにより、その調整工程を省
略してもよい。
ガラス微粒子を噴き付けることにより、出発部材3へ堆
積するガラス微粒子が0.5mm以下の薄い層31で繰
り返し積層されていくこととなる。尚、この積層工程に
おいて、ガラス微粒子の堆積効率は堆積体32の外径の
増加と共に向上していくので、徐々にガラス原料ガスの
供給量を減らすようにガス供給装置5に予め設定してお
くのが好ましい。その際、その供給量を減らし過ぎて堆
積速度が低下しすぎないように、層厚tを0.3〜0.
4mm程度に保つようにしておくとよい。そして、堆積
体32を所定の径寸法まで成長させて、光ファイバ母材
の形成が完了する。この光ファイバ母材は、薄い層31
を多数積層して形成されるから、各層31における堆積
体軸方向の層厚tにバラツキがあっても、多数積層させ
ることにより平均化され、その軸方向の径寸法が一定で
均整したものとなる。また、光ファイバ母材は、薄い層
31を多数積層させることにより、その嵩密度も平均化
され、部分的に嵩密度の異なる部分も存在しないものと
なる。従って、光ファイバ母材の製造中に堆積体32に
クラックが生じることもない。このような光ファイバ母
材を炉で透明化する際、光ファイバ母材は不整のないも
のであるから、その工程中に剥離などを生じることもな
い。
は、光ファイバ母材となる堆積体の表面温度や堆積体の
積層の嵩密度などの様々な条件に左右されるが、以上説
明したように、堆積体の層厚を所定の厚さ(0.5m
m)以下に規制することで、その他の条件を測定や制御
等することなく、良好な光ファイバ母材を確実に得るこ
とができる。
を製造した具体的な実施例について説明する。まず、直
径20mmの出発部材を反応容器1内の把持部22に取
り付け、所定の回転速度で回転させ、バーナ4に対する
出発部材3のトラバース速度を100mm/minでと
して駆動させる。バーナ4へ供給するガラス原料ガスと
してSiCl4 、燃料ガスとしてH2 、助燃性ガスとし
てO2 を用い、それらのガスの供給量をH2 :60l/
min、O2 :35l/minとし、SiCl4 につい
ては少量の3l/minとし(通常は5l/min程
度)、そのバーナ4から火炎と共にガラス原料を酸化、
加水分解反応させてガラス微粒子を噴出させ、トラバー
スする出発部材3の外周へ付着堆積させた。そして、出
発部材3を50回トラバース(50往復)させて、10
0のガラス微粒子層31を積層させたところ、直径95
mmの堆積体32が得られた。この堆積体32のガラス
微粒子の層31の層厚tは0.375mmであった。こ
の堆積体の製造中又は製造後に、堆積体32へクラック
が生じることはなく、またその後、高温に保持した炉で
透明化を行ったところ、不整がなく良好なプリフォーム
となった。
他の実施形態について説明する。すなわち、前述の光フ
ァイバ母材の製造方法にあっては、ガラス原料ガスの流
量を少量とし、薄い層厚tを積層させて堆積体32を形
成するものであったが、出発部材3のトラバース速度を
速くすることにより、薄い層厚tを積層した堆積体32
を形成するものであってもよい。
らトラバースさせ、バーナ3から火炎と共にガラス微粒
子を噴出させて、出発部材3の周りに付着堆積させる
際、堆積するガラス微粒子の層31の層厚tが0.5m
m以下となるように出発部材3のトラバース速度(往復
移動速度)を調整しながら光ファイバ母材を製造する。
ガラス微粒子の層31を0.5mm以下の層厚tとする
ためのトラバース速度は、バーナ4へのガラス原料ガ
ス、燃料ガス又は助燃性ガスの供給量により変わってく
るが、まずそれらのガスを所定の供給量としてガラス微
粒子の噴き付けを行い、層厚測定装置6によりトラバー
スごとの層厚tを計測し、その層厚tが0.5mmより
厚いときは制御装置7からトラバース速度を上げる制御
信号を駆動装置2へ出力させ、層厚tが0.5mmより
極端に薄いときはトラバース速度を下げる制御信号を駆
動装置2へ出力させることにより、最適なトラバース速
度に調整してガラス微粒子の噴き付けを行う。尚、この
トラバース速度の調整は、制御装置7を用いずに計測し
た層厚tに基づいて適宜駆動装置2のトラバース速度を
人為的に行ってもよい。また、過去の試験データ等をも
とに最適なトラバース速度を予め駆動装置2に設定する
ことにより、調整工程を省略してもよい。
微粒子を噴き付けることにより、出発部材3へ堆積する
ガラス微粒子が0.5mm以下の薄い層31で繰り返し
積層されていくこととなる。そして、所定の径寸法まで
成長させ光ファイバ母材である堆積体32が形成され
る。この堆積体32は、薄い層31を多数積層して形成
されるから、各層31における堆積体軸方向の層厚tに
バラツキがあっても、多数積層させることにより平均化
され、その軸方向の径寸法が一定で均整したものとな
る。また、堆積体32は、薄い層31を多数積層させる
ことにより、その嵩密度も平均化され、部分的に嵩密度
の異なる部分も存在しないものとなる。従って、堆積体
32の製造中にその堆積体32にクラックが生じること
もない。このような堆積体32を炉で透明化する際、堆
積体32は不整のないものであるから、その工程中に剥
離などを生じることもない。
を製造した具体的な実施例について説明する。まず、直
径20mmの出発部材を反応容器1内の把持部22に取
り付け、所定の回転速度で回転させ、バーナ4に対する
出発部材3のトラバース速度を200mm/minの高
速状態(通常は100mm/min程度)で駆動させ
る。バーナ4へ供給するガラス原料ガスとしてSiCl
4 、燃料ガスとしてH2、助燃性ガスとしてO2 を用
い、それらのガスの供給量をSiCl4 :5l/mi
n、H2 :60l/min、O2 :35l/minと
し、そのバーナ4から火炎と共にガラス原料を酸化、加
水分解反応させてガラス微粒子を噴出させ、トラバース
する出発部材3の外周へ付着堆積させた。そして、出発
部材3へガラス微粒子の層31を積層させて、直径85
mmの堆積体32が得られた。この堆積体32のガラス
微粒子の層31の層厚tは0.325mmであった。こ
の堆積体の製造中又は製造後に、堆積体32へクラック
が生じることはなく、またその後、高温に保持した炉で
透明化を行ったところ、不整がなく良好なプリフォーム
となった。
給量を同条件とし、トラバース速度を変えたとき、積層
するガラス微粒子層31の層厚tのデータを図2に示
す。この図2において、トラバース速度と層厚tは、ほ
ぼ反比例した特性を示すが、トラバース速度を遅くして
一回のトラバースにより形成される層厚tを0.5mm
以上として堆積体32を形成したときは、堆積体32に
クラックが生じて割れてしまった(図2中のX。層厚t
は0.65mm、トラバース速度は100mm/mi
n)。層厚tが0.5以下の場合はいずれも形成した堆
積体32に異常はなく良好な状態であった。
他の実施形態について説明する。すなわち、前述の光フ
ァイバ母材の製造方法において、バーナ4への燃料ガス
及び助燃性ガスの供給量を増やすことにより、薄い層厚
tを積層して、堆積体32を形成するものであってもよ
い。
らトラバースさせ、バーナ3から火炎と共にガラス微粒
子を噴出させて、出発部材3の周りに付着堆積させる
際、堆積するガラス微粒子の層31の層厚tが0.5m
m以下となるように、燃料ガス及び助燃性ガスのバーナ
4への供給量を調整しながら光ファイバ母材を製造す
る。ガラス微粒子の層31を0.5mm以下の層厚tと
するための燃料ガス及び助燃性ガスの供給量は、前述し
たようにバーナ4へのガラス原料ガス、出発部材3のト
ラバース速度により変わってくるが、まずガラス原料ガ
スを所定の供給量とし、トラバース速度を所定速度とし
て、ガラス微粒子の噴き付けを行い、層厚測定装置6に
よりトラバースごとの層厚tを計測し、その層厚tが
0.5mmより厚いときは制御装置7から燃料ガス及び
助燃性ガスの供給量を増加させる制御信号をガス供給装
置5へ出力させ、層厚tが0.5mmより極端に薄いと
きは燃料ガス及び助燃性ガスの供給量を減少させる制御
信号を駆動装置2へ出力させることにより、バーナ4か
ら噴き出る火炎を最適な火力に調整してガラス微粒子の
噴き付けを行う。この場合、火力が大きくなって、層厚
tが薄くなるがガラス微粒子の収率は変わらないので、
堆積効率の上で非常に有効である。尚、この火力の調整
は、制御装置7を用いずに計測した層厚tに基づいて適
宜、所要な火力に人為的に行ってもよい。また、過去の
試験データ等をもとに最適な火力を予めガス供給装置5
に設定することにより、調整工程を省略してもよい。
粒子を噴き付けることにより、出発部材3へ堆積するガ
ラス微粒子の嵩密度が高くなって、0.5mm以下の薄
い層31となり、出発部材3へ繰り返し積層されていく
こととなる。そして、所定の径寸法まで成長させ光ファ
イバ母材である堆積体32が形成される。この堆積体3
2は、薄い層31を多数積層して形成されるから、各層
31における堆積体軸方向の層厚tにバラツキがあって
も、多数積層させることにより平均化され、その軸方向
の径寸法が一定で均整したものとなる。また、堆積体3
2は、薄い層31を多数積層させることにより、その嵩
密度も平均化され、部分的に嵩密度の異なる部分も存在
しないものとなる。従って、堆積体32の製造中にその
堆積体32にクラックが生じることもない。このような
堆積体32を炉で透明化する際、堆積体32は不整のな
いものであるから、その工程中に剥離などを生じること
もない。
製造した具体的な実施例について説明する。まず、直径
20mmの出発部材を反応容器1内の把持部22に取り
付け、所定の回転速度で回転させ、バーナ4に対する出
発部材3のトラバース速度を100mm/minで駆動
させる。バーナ4へ供給するガラス原料ガスとしてSi
Cl4 、燃料ガスとしてH2 、助燃性ガスとしてO2 を
用い、それらのガスの供給量をSiCl4 :5l/mi
nとし、H2 :70l/min、O2 :40l/min
と多くして(通常は、H2 :60l/min、O2 :3
5l/min程度)、そのバーナ4から火炎と共にガラ
ス原料を酸化、加水分解反応させてガラス微粒子を噴出
させ、トラバースする出発部材3の外周へ付着堆積させ
た。そして、出発部材3へガラス微粒子の層31を積層
させて、直径116mmの堆積体32が得られた。この
堆積体32のガラス微粒子の層31の層厚tは0.48
mmであった。この堆積体の製造中又は製造後に、堆積
体32へクラックが生じることはなく、またその後、高
温に保持した炉で透明化を行ったところ、不整がなく良
好なプリフォームとなった。
ァイバ母材の製造方法と比較するために、従来の手法に
よる光ファイバ母材の製造方法により具体的な比較例に
ついて説明する。図1において、出発部材4を所定の回
転速度で回転させ、バーナ4のトラバース速度を100
mm/minとし、バーナ4へ供給する各ガスの供給量
をガラス原料ガスSiCl4 :5l/min、燃料ガス
H2 :60l/min、助燃性ガスO2 :35l/mi
nとして、光ファイバ母材の製造を行った。すなわち、
出発部材3へガラス微粒子の層31を積層させて、直径
140mmの堆積体32が得られた。しかし、この堆積
体32の製造中にクラックが生じてしまい、製造後に透
明化した際に剥離が生じてしまった。その堆積体32の
ガラス微粒子の層31の層厚tは0.6mmであった。
あっては、固定したバーナ4に対して出発部材4を往復
移動させてトラバースを行っているが、図3に示すよう
に、出発部材4を移動させず、出発部材4に沿ってバー
ナ4を移動させて行ってもよい。例えば、図3におい
て、反応容器1内に出発部材3を軸回転させる回転装置
8を設け、その回転装置8に取り付けた出発部材3に沿
ってバーナ4を往復移動させる移動装置9を設けて、軸
回転する出発部材3の外周に火炎と共にガラス微粒子を
バーナ4から噴き付けて、薄い層31を積層して光ファ
イバ母材である堆積体32を形成しても、前述の各製造
方法と同様に、良好な光ファイバ母材が形成可能であ
る。
のような効果を得ることができる。すなわち、光ファイ
バ母材が薄いガラス微粒子の層を多数積層して形成され
ていくので、光ファイバ母材の径寸法が均一となる。こ
のため、光ファイバ母材の製造中や製造後の透明化する
際などに、クラックが生じ、剥離を起こすことがない。
また、ガラス微粒子の積層状態を測定しながらガラス微
粒子の層厚を調整すれば、良好な光ファイバ母材を確実
に形成することができる。
と層厚tの特性を示す図表である。
ラス微粒子層、32…堆積体(光ファイバ母材)、4…
バーナ、5…ガス供給装置 6…層厚測定装置、7…制御装置
Claims (5)
- 【請求項1】 バーナへガラス原料ガス、燃料ガス及び
助燃性ガスを供給しそのバーナから火炎と共にガラス微
粒子を噴出させて、回転する棒状の出発部材の外周へ噴
き付けさせると共に、その出発部材とバーナとを出発部
材の軸方向に沿って相対的に往復移動させることによ
り、出発部材の周りにガラス微粒子を堆積させ積層させ
て行う光ファイバ母材の製造方法において、 前記ガラス微粒子を0.5mm以下の層厚で前記出発部
材に積層させることを特徴とする光ファイバ母材の製造
方法。 - 【請求項2】 前記バーナへのガラス原料ガスの供給量
を制御することにより、前記ガラス微粒子の層厚を調整
することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材
の製造方法。 - 【請求項3】 前記出発部材とバーナとの相対往復移動
の速度を制御することにより、前記ガラス微粒子の層厚
を調整することを特徴とする請求項1に記載の光ファイ
バ母材の製造方法。 - 【請求項4】 前記バーナへの燃料ガス及び助燃性ガス
の供給量を制御することにより、前記ガラス微粒子の層
厚を調整することを特徴とする請求項1に記載の光ファ
イバ母材の製造方法。 - 【請求項5】 前記ガラス微粒子の積層状態を測定しな
がら、前記ガラス微粒子の層厚を調整することを特徴と
する請求項1乃至4のいずれかに記載の光ファイバ母材
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27907695A JP3575505B2 (ja) | 1995-10-26 | 1995-10-26 | 光ファイバ母材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27907695A JP3575505B2 (ja) | 1995-10-26 | 1995-10-26 | 光ファイバ母材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09118539A true JPH09118539A (ja) | 1997-05-06 |
JP3575505B2 JP3575505B2 (ja) | 2004-10-13 |
Family
ID=17606086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27907695A Expired - Lifetime JP3575505B2 (ja) | 1995-10-26 | 1995-10-26 | 光ファイバ母材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3575505B2 (ja) |
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