JPH09118525A - Bi系酸化物超電導材料製造用の仮焼粉およびその製造法 - Google Patents

Bi系酸化物超電導材料製造用の仮焼粉およびその製造法

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JPH09118525A
JPH09118525A JP7299313A JP29931395A JPH09118525A JP H09118525 A JPH09118525 A JP H09118525A JP 7299313 A JP7299313 A JP 7299313A JP 29931395 A JP29931395 A JP 29931395A JP H09118525 A JPH09118525 A JP H09118525A
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calcined powder
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moles
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JP7299313A
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Atsushi Murata
篤 村田
Mamoru Sato
守 佐藤
Hideji Yoshizawa
秀二 吉澤
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Dowa Holdings Co Ltd
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Dowa Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い臨界電流密度を有するBi系酸化物超電
導体材料を得ることができる仮焼粉を得る。 【解決手段】 本文記載の式(1) で表される成分組成を
有するBi系酸化物超電導物質の焼結体を製造するため
の仮焼粉であって,仮焼粉全体としては該(1) 式と同等
の成分組成を有し,そして,本文記載の式(2) で表され
る成分組成を有した低温相の結晶と,Bi,Pb,S
r,CaまたはCuの1種以上の酸化物からなる非超電
導物質との混合物からなるBi系酸化物超電導材料製造
用の仮焼粉。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,臨界電流密度が高
いBi系酸化物超電導体を製造できる仮焼粉およびその
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】Bi系酸化物超電導体は,これまでのと
ころ他の系統の酸化物超電導体に比較すると,高い臨界
電流密度のものが得られると報告されている。しかし,
電流リードへ適用する場合の大電流化のためには,30
00A/cm2以上の高い臨界電流密度が要求される
が,この要求を安定して満足するには至っていない。
【0003】一般に酸化物超電導体の臨界電流密度はそ
の製造工程によって特性が大きく左右することが知られ
ている。例えば「粉体および粉末冶金」35(198
8),P1020,または「粉体および粉末冶金」39
(1992),P378には,原料粉を焼結して超電導
焼結体を製造するさいに,中間圧縮工程を挿入すると臨
界電流密度が大きく向上すると報告されている。
【0004】しかし,焼結に適用する原料粉(仮焼粉)
が超電導焼結体の臨界電流密度に及ぼす影響については
未知であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって,本発明は
Bi系酸化物超電導体を製造するのに用いる仮焼粉の特
性を改善することによって,臨界電流密度の向上を図ろ
うとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば,式(1)
で表される成分と組成を有するBi系酸化物超電導物質
の焼結体を製造するための仮焼粉であって,仮焼粉全体
としては該(1) 式で表される高温相の結晶と実質的に同
じ成分組成を有し,式(2) で表される成分組成を有した
低温相の結晶と,Bi,Pb,Sr,CaまたはCuの
1種以上の酸化物からなる非超電導物質と,不可避的不
純物とから実質的になるBi系酸化物超電導材料製造用
の仮焼粉を提供する。
【0007】 Bia −Pbb −Src −Cad −Cu3 −Ox ・・・(1) ただし,(1) 式中の各成分のモル数a〜xは,Cuのモ
ル数を3として標準化したとき, 1.20≦a≦2.50 0≦b≦0.80 1.20≦c≦3.00 1.20≦d≦3.00 9.00≦x≦10.00 次の値を有する,
【0008】 Bia −Pbb −Src −Cad −Cu2 −Ox ・・・(2) ただし,(2) 式中の各成分のモル数a〜xは,Cuのモ
ル数を2として標準化したとき, 1.50≦a≦2.50 0≦b≦0.05 1.50≦c≦2.50 0.50≦d≦1.50 7.0≦x≦8.0 の値を有する。
【0009】この仮焼粉は,超伝導特性を示す(1) 式の
高温相の結晶を含まないか,含んでも(2) 式の低温相の
結晶との組成率で30%以下である点に特徴があり,結
晶化合物は殆んどが(2) 式の低温相からなる。この低温
相と酸化物から実質的になる仮焼粉は,式(1) の成分組
成が得られるように配合した原料粉状物(各成分の酸化
物,炭酸塩または硝酸塩などの粉体或いは共沈物)を焼
成温度500℃以上840℃以下で焼成し粉砕する工程
を少なくとも1回行うことによって製造することができ
る。
【0010】この仮焼粉は,中間圧縮を挟んで800〜
900℃の焼結温度で焼結すると,実質上式(1) の成分
組成を有した高温相単相からなる(高温相の組成率95
%以上,不純物の総量が0.5重量%以下の)焼結体が
得られる。この焼結体は臨界電流密度が3000A/c
2 以上のBi系酸化物超電導体である。
【0011】
【発明の実施の形態】Bi系酸化物超電導体の結晶とし
ては,前記の(1) 式の成分組成を有する高温相(222
3相)の結晶と,前記の(2) 式の成分組成を有する低温
相(2212相)の形態があるが,高温相(2223
相)の組成率が高くなるほど超電導特性を示すことが知
られている。したがって,高温相(2223相)の組成
率が高くなるような組成条件や製造条件を採用すること
が必要となる。
【0012】ところが,仮焼粉の製造にあっては,これ
とは逆に,高温相(2223相)が多く生成してはなら
ないことを本発明者らは知った。高温相だけの超電導焼
結体を得るには,焼結に供する仮焼粉は高温相が存在し
ない方がよいのであり,これによってBi系酸化物超電
導体の臨界電流密度(Jc)を5000A/cm2 程度
にまで高めることができることがわかった。
【0013】仮焼粉の製造にさいしては,規定のモル比
となるように配合した混合粉を焼成し,これを粉砕する
という焼成・粉砕工程を繰り返すのが有利であるが,こ
の焼成過程での焼成温度によって, 生成する結晶形態が
異なり, 焼成温度が上昇すると, その順に次の I, II,
III のような形態の結晶となることがわかった。
【0014】I (低温) ・・(2201相)+未反応物
相 II (中温) ・・低温相(2212相)+未反応物相 III(高温) ・・低温相(2212相)+高温相(222
3相)+未反応物相
【0015】そして,高温相(2223相)が存在しな
い良品質の仮焼粉を得るための焼成温度は500℃以上
840℃以下の範囲にあり,好ましくは750〜840
℃,最適範囲としては780〜830℃である。後記の
実施例にも示すように,焼結温度が850℃では高温相
が現れる。ただし,500℃より低温では焼成の目的が
達成されず,また低温相(2212相)の生成が十分と
はならない。焼成時間は温度にも関係するが0.1〜1
00時間の範囲,好ましくは1〜50時間の範囲であれ
ばよい。
【0016】このようにして,高温相(2223相)が
実質上存在しないか,存在しても軽微な(低温相との組
成率で30%以下),低温相(2212相)+未反応物
相からなる良品質の仮焼粉が得ることができる。これを
焼成原料とした場合には,高温相の組成率の高い焼結体
となる。この挙動を図1に図解して示した。
【0017】図1の左側に示すように,例えば高温相9
0%の仮焼粉では加圧・焼成を経ても,この高温相の結
晶の間に存在する低温相部分や未反応物質は高温相の結
晶にはただちに成長せずに,そのまま残留するようにな
る。
【0018】他方,図1の右側のように高温相が0%
で,低温相と未反応物相からなる仮焼粉では加圧・焼成
の過程で新たに高温相が生成し,その殆んどが高温相に
なる。すなわち,この場合は焼成の過程で, 低温相(2212相)+未反応物相→高温相(2223
相) の反応が全体的に均一に進行し,高温相だけの結晶とす
ることができる。ここで低温相(2212相)は前記の
(2) 式で示される成分組成を有するもので,未反応物相
はBi,Pb,Sr,CaまたはCuの酸化物の1種以
上からなる非超電導物質である。高温相(2223相)
は前記のとおり(1) 式で示される成分組成を有した超電
導物質である。
【0019】このようにして得られた実質上高温相(2
223相)のBi系酸化物超電導物質は高い臨界電流密
度をもつことができるが,この高温相の結晶粒界に析出
する不純物量が少なければ少ないほど,さらに臨界電流
密度が高くなる。この不純物としては大気中から混入す
る炭素と水分或いは冶具や容器から混入する他の不純物
等が挙げられるが,前記の仮焼粉の製造過程でこのよう
な不純物が混入しないような配慮をすることが望まし
く,これによって不純物の総量を0.5重量%以下に抑
制することができる。
【0020】本発明に従う仮焼粉は,図1に示すような
工程を経て焼結体とすることにより,高い臨界電流密度
をもつBi系酸化物超電導材料とすることができる。
【0021】ここで,加圧・成型条件としては,1.0
〜5.0t/cm2のプレス成形を行えばよい。また焼結
は800〜900℃で1〜100時間が好ましい。中間
圧縮はCIP法により1.0〜5.0t/cm2の圧力で
圧縮すればよい。
【0022】したがって,本発明によれば,仮焼粉全体
の成分組成は前記(1) 式のものであって,前記(2) 式の
成分組成を有する低温相の結晶部分と,Bi,Pb,S
r,CaまたはCuの1種以上の酸化物の非超電導物質
(未反応物質)の混合物からなる仮焼粉を,焼結処理し
てなる高温相組成率95%以上,不純物の総量0.5重
量%以下,そして臨界電流密度3000A/cm2 以上
のBi系酸化物超電導体材料を提供することができる。
【0023】また,本発明によれば,式(1) の成分組成
となるように各成分の酸化物または炭酸塩を配合した粉
状物を焼成温度500℃以上850℃未満の範囲で焼成
し粉砕する工程を少なくとも1回行うことにより,式
(2) で表される低温相の結晶と,Bi,Pb,Sr,C
aまたはCuの1種以上の酸化物からなる非超電導物質
との混合物からなる仮焼粉を製造し,得られた仮焼粉を
中間圧縮を挟んで800〜900℃の焼結温度で焼結す
ることからなる実質上高温相の単相組織を有した高臨界
電流密度のBi系酸化物超電導体材料の製造法を提供す
る。
【0024】なお,本明細書で言う高温相の組成率は,
高温相と低温相からなる全結晶中の高温相の割合を表
す。これは,後記の実施例に記載したように,X線回折
チャートから高温相のピーク強度IH と低温相のピーク
強度IL を求め,100×IH/(IH +IL )の式に
よって求めた値を意味する。
【0025】以下に本発明の代表的な実施例を示すが,
高温相の組成率はX線回折測定により求め,臨界電流密
度は4端子法により77K(ケルビン)で0テスラのも
とで測定し,そして不純物分析は,炭素については燃焼
法,水分についてはカールフイッシャや法,その他の不
純物についてはICP法によりそれぞれ測定した。
【0026】
【実施例】 〔実施例1〕Bi23,PbO,SrCO3,CaO,
CuOの粉体を,Bi:Pb:Sr:Ca:Cuのモル
比が1.85:0.35:1.90:2.05:3.05と
なるように混合した後,焼成と粉砕を2回繰り返した。
焼成はいずれとも800℃×10時間の条件で大気中で
行なった。焼成と粉砕処理にあたっては,水,カーボ
ン,シリカ,アルミ等の不純物の混入がないように配慮
した。
【0027】得られた仮焼粉を1部サンプリングし,高
温相の組成率をX線回折で調べたところ高温相組成率は
0%であり,この仮焼粉は低温相と,非超電導物質であ
る酸化物(各成分の酸化物)との混合物であることが同
定できた。また,仮焼粉の不純物(炭素および水を含
む)の総量は0.15%であった。
【0028】この仮焼粉を下記の条件でプレス成形し,
中間圧縮を2回挟む焼結を行った。すなわち,プレス成
形→焼結→中間圧縮→焼結→中間圧縮→焼結の工程で焼
結体を製造した。
【0029】プレス成型:直径20φmm,厚さ2mm
の円盤状圧粉体に3.0t/cm2でプレス成形 焼 結:850℃×50時間 中間圧縮 :CIP法(冷間等方圧縮法)で3.0t/
cm2で圧縮
【0030】この焼結体を切り出し,臨界電流密度測
定,高温相組成率測定,不純物測定,密度測定を行なっ
た。それらの結果を表1に示した。
【0031】〔実施例2〕仮焼粉の焼成を825℃×5
0時間とした以外は,実施例1を繰り返した。得られた
仮焼粉を1部サンプリングして高温相組成率と不純物量
を測定すると共に,この仮焼粉を用いて実施例1と同一
の条件で焼結体を製造し,その臨界電流密度測定,高温
相組成率測定,不純物測定,密度測定を行った。その結
果を表1に示した。
【0032】〔実施例3〕Bi23,SrCO3,Ca
O,CuOの粉体を,Bi:Sr:Ca:Cuをモル比
が2.0:2.0:2.0:3.0の割合となるように混合
した以外は実施例1と同一の条件で仮焼粉を製造し,こ
の仮焼粉を1部サンプリングして高温相組成率と不純物
量を測定すると共に,この仮焼粉を実施例1と同一の条
件で焼結体を製造し,その臨界電流密度測定,高温相組
成率測定,不純物測定,密度測定を行った。その結果を
表1に示した。
【0033】〔実施例4〕Bi23,PbO,SrCO
3,CaO,CuOの粉体に代えて,同一モル比となる
ように共沈させた共沈粉を出発原料とした以外は実施例
1と同一の条件で仮焼粉を製造し,この仮焼粉を1部サ
ンプリングして高温相組成率と不純物量を測定すると共
に,この仮焼粉を実施例1と同一の条件で焼結体を製造
し,その臨界電流密度測定,高温相組成率測定,不純物
測定,密度測定を行った。その結果を表1に示した。
【0034】〔比較例1〕仮焼粉の焼成を835℃×5
0時間とした以外は,実施例1を繰り返した。得られた
仮焼粉を1部サンプリングして高温相組成率と不純物量
を測定すると共に,この仮焼粉を用いて実施例1と同一
の条件で焼結体を製造し,その臨界電流密度測定,高温
相組成率測定,不純物測定,密度測定を行った。その結
果を表1に示した。
【0035】〔比較例2〕仮焼粉の焼成を840℃×5
0時間とした以外は,実施例1を繰り返した。得られた
仮焼粉を1部サンプリングして高温相組成率と不純物量
を測定すると共に,この仮焼粉を用いて実施例1と同一
の条件で焼結体を製造し,その臨界電流密度測定,高温
相組成率測定,不純物測定,密度測定を行った。その結
果を表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】表1の高温相組成率はX線回折によって求
めたものである。これは,測定されたX線チャートか
ら,図2に示す高温相のピーク強度IH (0,0,1
0)と低温相のピーク強度IL (0,0,8)から,1
00×IH /(IH +IL )の式によって求めたもので
ある。また,焼結体の密度の測定は単位容積当りの重量
測定を行ない,次の3段階で評価した。 ◎印:相対密度80%以上 ○印:相対密度70〜80%未満 △印:相対密度60〜70%未満
【0038】表1の結果から,仮焼粉に高温相がないか
少ない実施例では,同じ成分組成でありながら仮焼粉の
高温相組成率が高い比較例に比べて,臨界電流密度が高
くなり,5000A/cm2 も達成され得ることがわか
る。共沈粉を用いた実施例のものは若干不純物が高い
が,それでも,仮焼粉に高温相を無くすることによって
高い臨界電流密度の焼結体が得られている。Pbをドー
プしない実施例のものでも,仮焼粉に高温相が存在しな
いことによって,かなり高い臨界電流密度の焼結体が得
られている。
【0039】〔実施例5〕実施例で得られた仮焼粉を,
外径7mmφ,長さ150mmのゴムチューブに装填す
る。これを3ton/cm2 の圧力で静水圧プレス(CIP)
処理を行い,棒状に成形し前駆体とする。この前駆体を
850℃×50時間で焼結したあと,この棒状試料を再
びゴムチューブに入れ,内側の空気を全て排除(真空パ
ック)したうえで,3ton/cm2 の圧力で静水圧プレス
(CIP)処理を行う。そして,最後にもう一度850
℃×50時間で熱処理を行う。最終的に出来上がった形
状は,外径5.2mmφ,長さ145mmであった。
【0040】この試料から長手方向に沿って,0.6m
m×0.6mm×20mmのテストピースを切り出し,
臨界電流密度測定試料とする。この試料を4端子法でJ
cを測定した結果,Jcは5000A/cm2であった。し
たがって,本例で得られたBi系酸化物超電導材料は電
流リード用として好適なものである。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によると,
従来の限界を超えた高い臨界電流密度を有するBi系酸
化物超電導物質を安定して製造できる。したがって,超
電導リードの実現に大きく貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う酸化物超電導体の製造工程の例を
示すフロー図である。
【図2】仮焼粉の組織が焼結体の組織に及ぼす影響を説
明するための概念図である。
【図3】高温相組成率の算出方法を説明するためのX線
チャート例を示した図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】 Bi−Pb−Sr−Ca−Cu−O・・・(1) ただし,(1)式中の各成分のモル数a〜xは,Cuの
モル数を3として標準化したとき, 1.20≦a≦2.50 0≦b≦0.80 1.20≦c≦3.00 1.20≦d≦3.00 9.00≦x≦10.00 値を有する

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) で表される成分と組成を有するB
    i系酸化物超電導物質の焼結体を製造するための仮焼粉
    であって,仮焼粉全体としては該(1) 式で表される高温
    相の結晶と実質的に同じ成分組成を有し,式(2) で表さ
    れる成分組成を有した低温相の結晶と,Bi,Pb,S
    r,CaまたはCuの1種以上の酸化物からなる非超電
    導物質と,不可避的不純物とから実質的になるBi系酸
    化物超電導材料製造用の仮焼粉, Bia −Pbb −Src −Cad −Cu3 −Ox ・・・(1) ただし,(1) 式中の各成分のモル数a〜xは,Cuのモ
    ル数を3として標準化したとき,次の値を有する, 1.20≦a≦2.50 0≦b≦0.80 1.20≦c≦3.00 1.20≦d≦3.00 9.00≦x≦10.00 Bia −Pbb −Src −Cad −Cu2 −Ox ・・・(2) ただし,(2) 式中の各成分のモル数a〜xは,Cuのモ
    ル数を2として標準化したとき, 1.50≦a≦2.50 0≦b≦0.05 1.50≦c≦2.50 0.50≦d≦1.50 7.0≦x≦8.0 の値を有する。
  2. 【請求項2】 仮焼粉は,該高温相の結晶を,該低温相
    の結晶との組成率で30%以下含有する請求項1に記載
    のBi系酸化物超電導材料製造用の仮焼粉。
  3. 【請求項3】 式(1) の成分組成が得られるように配合
    した原料粉状物を焼成温度500℃以上840℃以下で
    焼成し粉砕する工程を少なくとも1回行うことにより,
    式(2) で表される成分組成の低温相の結晶と,Bi,P
    b,Sr,CaまたはCuの1種以上の酸化物からなる
    非超電導物質と,不可避的不純物から実質的になるBi
    系酸化物超電導材料製造用仮焼粉の製造法, Bia −Pbb −Src −Cad −Cu3 −Ox ・・・(1) ただし,(1) 式中の各成分のモル数a〜xは,Cuのモ
    ル数を3として標準化したとき, 1.20≦a≦2.50 0≦b≦0.80 1.20≦c≦3.00 1.20≦d≦3.00 9.00≦x≦10.00 次の値を有し, Bia −Pbb −Src −Cad −Cu2 −Ox ・・・(2) ただし,(2) 式中の各成分のモル数a〜xは,Cuのモ
    ル数を2として標準化したとき, 1.50≦a≦2.50 0≦b≦0.05 1.50≦c≦2.50 0.50≦d≦1.50 7.0≦x≦8.0 の値を有する。
  4. 【請求項4】 得られる仮焼粉は,高温相の結晶を,低
    温相の結晶との組成率で30%以下含有する請求項3に
    記載の製造法。
  5. 【請求項5】 式(1) で表される成分組成を有した高温
    相の結晶の組成率が95%以上,不純物の総量が0.5
    重量%以下,そして臨界電流密度が3000A/cm2
    以上のBi系酸化物超電導体, Bia −Pbb −Src −Cad −Cu3 −Ox ・・・(1) ただし,(1) 式中の各成分のモル数a〜xは,Cuのモ
    ル数を3として標準化したとき, 1.20≦a≦2.50 0≦b≦0.80 1.20≦c≦3.00 1.20≦d≦3.00 9.00≦x≦10.00 の値を有する。
  6. 【請求項6】 式(1) の成分組成が得られるように配合
    した原料粉状物を焼成温度500℃以上840℃以下で
    焼成し粉砕する工程を少なくとも1回行うことにより,
    式(2) で表される成分組成の低温相の結晶と,Bi,P
    b,Sr,CaまたはCuの1種以上の酸化物からなる
    非超電導物質と,不可避的不純物とから実質的になるB
    i系酸化物超電導材料製造用仮焼粉を製造し,得られた
    仮焼粉を中間圧縮を挟んで800〜900℃の焼結温度
    で焼結することからなる実質上高温相の単相組織を有し
    た高臨界電流密度のBi系酸化物超電導体の製造法, Bia −Pbb −Src −Cad −Cu3 −Ox ・・・(1) ただし,(1) 式中の各成分のモル数a〜xは,Cuのモ
    ル数を3として標準化したとき, 1.20≦a≦2.50 0≦b≦0.80 1.20≦c≦3.00 1.20≦d≦3.00 9.00≦x≦10.00 次の値を有し, Bia −Pbb −Src −Cad −Cu2 −Ox ・・・(2) ただし,(2) 式中の各成分のモル数a〜xは,Cuのモ
    ル数を2として標準化したとき, 1.50≦a≦2.50 0≦b≦0.05 1.50≦c≦2.50 0.50≦d≦1.50 7.0≦x≦8.0 の値を有する。
  7. 【請求項7】棒状に圧粉成形された請求項1または2に
    記載の仮焼粉を焼結してなる臨界電流密度が3000A
    /cm2以上の電流リード用Bi系酸化物超電導体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007001820A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Sumitomo Electric Ind Ltd 原料凝集粒子粉末およびその製造方法、超電導線材およびその製造方法、ならびに超電導機器
JPWO2006011302A1 (ja) * 2004-07-29 2008-07-31 住友電気工業株式会社 超電導線材の製造方法
JP2009302031A (ja) * 2008-01-25 2009-12-24 Council Scient Ind Res 酸化物超電導ロッドの製造方法

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