JPH11139824A - Bi系高温相超電導体用の仮焼粉と多結晶体 - Google Patents
Bi系高温相超電導体用の仮焼粉と多結晶体Info
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Abstract
るための仮焼粉を提供する。 【解決手段】 全体組成が2223相と実質的に同じ
で、2212相結晶と、それ以外の酸化物との混晶から
なるもので、DTA吸熱ピークが、860〜875℃並
びに875〜890℃のもの、あるいは、875〜89
0℃のみのものを仮焼粉とする。
Description
温相超電導体用の仮焼粉とこの仮焼粉より得られる高J
c高温相超電導体多結晶体に関するものである。
ついては、Tc(臨界温度)が100Kレベルの高温相
結晶体と、80Kレベルの低温相結晶体があることが知
られており、前者の高温相結晶体は、その成分組成が
(Bi,Pb)2 Sr2 Ca2 Cu3 Ox として標準化
して表わされる2223相の結晶からなり、一方、低温
相結晶体は、Bi2 Sr2 Ca1 Cu2 Ox として標準
化して表わされる2212相の結晶からなることが明ら
かにされている。
2223相超電導体については、線材化が難しく、Jc
(臨界電流密度)が低いという問題点を解消すべく、そ
の実用化について精力的に検討が進められており、たと
えばこれまでにも、短い試料ではあるが、Agシース法
により、Jc≧60,000A/cm2 の特性を有する
ものが実現されたと報告されている。
ず、2223高温相超電導体のJcは、一般的な焼結法
では一桁低い1,000〜2,500A/cm2 レベル
にとどまっているのが現状であり、この点についての抜
本的で大幅な特性改善が望まれているところである。こ
のような問題の解決には、製造工程の改善がなによりも
考慮され、焼結のための原料粉の扱いも見直されるべき
と考えられる。実際、たとえば、「粉体及び粉末冶金」
35(1988)、P1020、または「粉体及び粉末
冶金」39(1992)、P378には、原料粉を焼結
して超電導焼結体を製造するさいに、中間圧縮工程を挿
入するとC軸配向組織の形成と高密度化により臨界電流
密度が大きく向上すると報告されている。また、焼結に
適用する原料粉(仮焼粉)の状態を示す評価手段とし
て、XRD図、TG−DTA図を用いることは一般的に
行われている。例えば、Jpn. J.Appl.Phys.,28(19
89),L2196には、酸素分圧や、示差熱分析の昇
温速度によってDTA吸熱曲線の形状が変化することが
報告されている。
の状態が超電導焼結体の臨界電流密度に及ぼす影響につ
いては報告例は少なく、充分に解析されていない。そこ
で、この出願の発明は、以上のとおりの従来技術の限界
を克服し、焼結に適用する原料粉(仮焼粉)に着目する
ことで、Bi系酸化物高温相超電導体のJc(臨界電流
密度)を大幅に向上させるための新しい技術的手段を提
供することを課題としている。
の課題を解決するものとして、Bi系酸化物高温222
3相超電導体の焼結体用仮焼粉であって、全体組成は焼
結体と実質的に同一であり、かつ、DTA吸熱ピークと
して、860〜875℃に頂点をもつ低温側吸熱ピーク
と、875〜890℃に頂点を持つ高温側吸熱ピークと
が表われることを特徴とするBi系高温相超電導体用の
仮焼粉(請求項1)と、最高温度720〜800℃で仮
焼されてなる仮焼粉(請求項2)をはじめ、Bi系酸化
物高温2223相超電導体の焼結体用仮焼粉であって、
全体組成は焼結体と実質的に同一であり、かつ、DTA
吸熱ピークが、875〜890℃に頂点を持つ吸熱ピー
クのみが表われることを特徴とするBi系高温相超電導
体用の仮焼粉(請求項3)と、最高温度800〜840
℃で仮焼されてなる仮焼粉(請求項4)を提供する。ま
た、この出願の発明は、上記の仮焼粉について、成分組
成が次式(1)
用の仮焼粉であって、全体組成は前記式(1)と実質的
に同一であり、かつ、次式(2)
Sr,CaおよびCuの元素の1種以上のものの酸化物
とを含有することを特徴とするBi系高温相超電導体用
の仮焼粉(請求項5)をも提供する。
仮焼粉が焼結されてなるBi系酸化物高温相超電導体の
多結晶体であって、Jc(臨界電流密度)≧9000A
/cm2 の特性を有することを特徴とするBi系高温相
超電導体の多結晶体(請求項6)も提供する。
の特徴を持つものであるが、発明者による詳細な検討の
結果導かれた新しい知見に基づいて完成されている。発
明は、この知見に留意することにより様々な形態として
実施することができる。
焼結体は多結晶体であるがために結晶粒界が多く存在
し、粒界間の弱結合により超電導電流が阻害され臨界電
流密度(Jc)が最大で2,500A/cm2 程度しか
得られていなかったが、同じ多結晶体でありながらAg
シース線材ではJc数万A/cm2 以上得られているこ
とから、粒界の性状を改善する事により多結晶体であっ
ても現状の値から大きく改善することができると考えら
れることから、発明者は、焼結する前の段階における仮
焼粉に着目し、様々な要因を検討している。
図1に示すことができ、また、多結晶体の製造プロセス
は、たとえば図2に示すことができるが、高Jcが得ら
れる多結晶体とするには、仮焼粉を焼結する際にBi系
2223相が成長しやすく、粒界間に不純物が出来るだ
け存在しないような、仮焼の段階での適切な結晶形態と
その割合があると考えられる。また、Bi系2223相
はBi−2212相とCa2 PbO4 ,CuOなどの超
電導相以外の酸化物が反応して成長することが知られて
いる。そこで理想的な仮焼粉は、Bi−2212相結晶
にCa2 PbO 4 ,CuOなどの超電導相以外の不純物
相あるいはBi−2201相が均一に分散されているこ
とが望ましいことがわかる。
i−2201相の分散状態を熱分析のTG−DTA(熱
重量−示差熱分析装置)を用いることで判断できること
が見出されている。たとえば、高温相の結晶と実質的に
同じ成分組成に原料を調整し、最高温度700℃で仮焼
すると2201相の結晶ができ、さらに温度を上昇して
720℃〜800℃の最高温度で仮焼するとBi−22
12相結晶とCa2 PbO4 ,CuOなどの超電導相以
外の不純物相とBi−2201相となる。粉砕を行い、
再度同条件で仮焼することにより主成分のBi−221
2相結晶にCa 2 PbO4 ,CuOなどの超電導相以外
の不純物相あるいはBi−2201相が取り込まれるこ
となく均一に分散している状態となる。そのとき所定の
条件で測定すると図3のDTA曲線となる。この曲線
の特徴は860℃〜875℃に頂点を持つ低温側吸熱ピ
ークと875℃〜890℃に頂点を持つ高温側吸熱ピー
クの2つの吸熱ピークを持つことにある。
を行い再度同条件で仮焼すると、やはりBi−2212
相結晶とCa2 PbO4 ,CuOなどの超電導相以外の
不純物相あるいはBi−2201相の結晶形態である
が、その主成分のBi−2212相結晶にCa2 PbO
4 ,CuOなどの超電導相以外の不純物相が一部取り込
まれて分散している状態となる。そのとき所定の条件で
図3のDTA曲線となる。この曲線の特徴は、前述の
860℃〜875℃に頂点を持つ低温側吸熱ピークが高
温側にシフトし、その曲線が前述の875℃〜890℃
に頂点を持つ高温側吸熱曲線と一部重なっていることに
ある。
と、Bi−2212相結晶とCa2PbO4 ,CuOな
どの超電導相以外の不純物相の結晶、Bi−2223相
の結晶の混相状態となるが、そのBi−2212相結
晶、あるいはBi−2223相の結晶にCa2 Pb
O4 ,CuOなどの超電導相以外の不純物相が均一に取
り込まれて分散している状態となる。そのとき所定の条
件で図3のDTA曲線となる。この曲線の特徴は、前
述の低温側吸熱ピークが無くなり、875℃〜890℃
に頂点を持つ一つの吸熱ピークのみということにある。
とBi−2212相結晶とCa2 PbO4 ,CuOなど
の超電導相以外の不純物相の結晶、Bi−2223相の
結晶の混相状態となるが、Bi−2223相が主成分と
なる。そのため多結晶焼結体を作成時に高温相が成長す
るところは少なく、結果的にBi−2223相になりき
らない部分が残り、高Jcが得られなくなる。そのとき
のDTA曲線は、所定の測定条件で、図3となる。こ
の曲線の特徴は、前述の低温側吸熱ピークが無くなり、
875℃〜890℃に頂点を持つ一つの吸熱ピークのみ
ということにある。
混晶状態、並びにDTA吸熱ピークとJc(臨界電流密
度)との対応関係からは、Bi系2223相多結晶体で
高い臨界電流密度を得るには、焼結する前の段階におけ
る仮焼粉がBi系2223相の結晶と実質的に同じ成分
組成を有し、Bi−2212相の結晶が主成分となり、
Bi,Pb,Sr,CaまたはCuの1種以上の酸化物
から実質的になるものであり、主成分のBi−2212
相の結晶に取り込まれることなくその他の酸化物が均一
に分散しているためDTAの吸熱ピークが所定の測定条
件で図3の特徴を持つものであればよいことがわか
る。また、その仮焼条件は、最高温度720℃〜800
℃望ましくは740℃〜780℃であり、さらにその焼
成時間は固相反応の開始に最低必要な0.1時間以上で
あればよいが、あまり長いと外部からのコンタミネーシ
ョンが懸念されるため、最長でも300時間とするが、
望ましくは1時間〜100時間である。
結晶が主成分となり、Bi,Pb,Sr,CaまたはC
uの1種以上の酸化物から実質的になるものであり、主
成分のBi−2212相の結晶にその他の酸化物が均一
に取り込まれているためDTAの吸熱ピークが所定の測
定条件で図3の特徴を持つものであればよいことがわ
かる。また、その仮焼条件が最高温度800℃〜840
℃望ましくは805℃〜830℃であり、さらにその焼
成時間は上記と同様の理由により0.1時間〜300時
間望ましくは1時間〜100時間である。
記のとおり、DTA吸熱ピークとして、860〜875
℃に頂点を持つ低温側吸熱ピークと875〜890℃に
頂点を持つ高温側吸熱ピークとが表われるもので、特
に、最高温度720〜800℃、望ましくは740〜7
80℃で、上記と同様の理由により0.1〜300時
間、望ましくは1〜100時間仮焼されてなるものであ
ること、あるいは、DTA吸熱ピークとして、875〜
890℃のみに頂点を持つ吸熱ピークが表われるもの
で、特に、最高温度800〜840℃、望ましくは80
5〜830℃で、上記と同様の理由により0.1〜30
0時間、望ましくは1〜100時間仮焼されてなるもの
であることを特徴としている。
(1)で表わされるBi系酸化物高温相超電導体の焼結
体製造用の仮焼粉であって、全体組成は前記式(1)と
実質的に同一であり、式(2)で表わされる成分組成の
結晶とそれ以外のBi,Pb,Sr,CaおよびCuの
元素の1種以上のものの酸化物とを含有することを適当
としている。
uを3および2として標準化した時のものである。そし
てこの元素数の上下限の範囲は、高温相超電導体の焼結
体としての多結晶体を得るために望ましいものである。
なお、前記の「実質的に同一」との規定は、不可避的要
因(不純物の混入等)を除いて同一であることを意味し
ている。
ような一般的なものとして適宜に考慮される。また、こ
の発明のJc≧9000A/cm2 の特性の多結晶体の
製造も図2のような一般的なものとして適宜に考慮され
る。また、前記のDTA吸熱ピークについても、その測
定は通常の手法によるものとして考慮される。
明の実施の形態について例示説明する。もちろん、この
発明は以下の例により何ら限定されることはない。
て採用されている。TG−DTA(熱重量−示差熱分
析)装置は、マックサイエンス製2000型を用いた。
測定条件は、700℃〜920℃で2℃/minの昇温
速度、試料充填量は内容積0.1ccのアルミナ容器に
20mg、乾燥Air雰囲気で行った。
on/cm2 のプレス成形を行った。中間圧縮はCIP
装置を用い1〜3Ton/cm2 の圧力をかけ、必要に
応じて数回行った。焼結条件は、温度820〜860
℃、雰囲気は大気である。
得られた多結晶体を短冊状に切り出し、電極を作成して
測定用試料とした。この試料を4端子通電法にてJcを
測定した。実施例1 所要の原料を、酸化物組成がBi1.85Pb0.35Sr1.90
Ca2.05Cu3.05OXとなるように調整し、圧粉体を形
成してこれを仮焼した。
た。粉砕は極性有機溶媒と非極性有機溶媒5:100
(重量比)の混合液を溶媒に用いて、Zrボールを使用
しての湿式粉砕により行った。粉砕は、平均粒子径が
2.0μm以下になるまで行った。粉砕後の乾燥は減圧
乾燥法で密閉系で行い大気中の水分やカーボンが吸着し
ないようにした。再び仮焼を乾燥空気中760℃で10
時間行い仮焼粉を得た。平均粒径は2.5μm以下であ
り、XRDにて確認したところBi−2212相Bi−
2201相及びCa2 PbO4 ,CuOなどの超電導相
以外の不純物相からなっていた。また、TG−DTA測
定を行ったところ、865℃と883℃の頂点を持つ吸
熱ピークが確認された。この時の仮焼粉の炭素含有量は
180ppmであった。この仮焼粉を用いて、前記焼結
条件に沿って、以下の条件で焼結体を作製した。
の円盤状圧粉体に3.0Ton/cm2 焼結:850℃*50時間(大気中) 中間圧縮:CIP法で3.0Ton/cm2 こうして得られた試料を短冊状に切り出し、Ag電極を
作製し、4端子通電法により77Kで臨界電流密度Jc
を測定したところ、10,500A/cm2 の値が得ら
れた。実施例2 実施例1において仮焼粉作製時に仮焼温度を820℃と
した以外は、同様な方法でJc測定用試料を作製した。
XRDにて確認したところ仮焼粉はBi−2223相、
Bi−2212相及びCa2 PbO4 ,CuOなどの超
電導相以外の不純物相からなっており、Bi−2223
相の割合は5%であった。TG−DTA測定を行ったと
ころ、883℃の頂点を持つ吸熱ピークが確認された。
この時の仮焼粉の炭素含有量は160ppmであった。
この試料のJcは、9,000A/cm2 の値を示し
た。実施例3 実施例1において得られた仮焼粉を銀シースに充填し外
径が約2mmになるまで線引きを行った。その後電気炉
にて簡単な熱処理を行い、テープ厚が0.2mm程度に
なるまで圧延を行い、その後840℃前後で25〜10
0時間焼成を行う。この圧延と焼成を数回繰り返し試料
を作製した。こうして得られた試料のJcは、20,0
00A/cm2 の値を示した。実施例4 実施例1において作製した仮焼粉と同じ条件で作製した
仮焼粉を、有機溶剤及び有機バインダーにより合成した
有機ビヒクルと重量比3:1でそれぞれ混合し、三本ロ
ールにより均一分散させ、超電導ペーストを得た。この
ペーストを用い、スクリーン印刷法により銀基板上に膜
厚50μmのペースト厚膜を作製し、850℃×50時
間の熱処理を行って試料を作製した。この試料のJc
は、11,200A/cm2 の値を示した。比較例1 実施例1において仮焼粉作製時に仮焼温度を800℃と
した以外は、同様な方法でJc測定用試料を作製した。
Bi−2212相及びCa2 PbO4 ,CuOなどの超
電導相以外の不純物相からなっており、またTG−DT
A測定を行ったところ、875℃と885℃に頂点を持
つ吸熱ピークが確認された。この時の仮焼粉の炭素含有
量は190ppmであった。この試料のJcは、5,0
00A/cm2 の値を示した。比較例2 実施例1において仮焼粉作製時に仮焼温度を700℃と
した以外は、同様な方法でJc測定用試料を作製した。
Bi−2201相・Bi−2122相及びCa 2 PbO
4 ,CuOなどの超電導相以外の不純物相からなってい
て、その主成分は、Bi−2201相であった。また、
TG−DTA測定を行ったところ、830〜890℃に
4つの吸熱ピークが確認された。この時の仮焼粉の炭素
含有量は380ppmであった。この試料のJcは、
1,500A/cm2 の値を示した。比較例3 実施例1において仮焼粉作製時に仮焼温度を850℃と
した以外は、同様な方法でJc測定用試料を作製した。
Bi−2223相、Bi−2212相及びCa 2 PbO
4 ,CuOなどの超電導相以外の不純物相からなってい
て、その主成分は、Bi−2223相であり、割合は9
0%であった。また、TG−DTA測定を行ったとこ
ろ、884℃にのみ吸熱ピークが確認された。この時の
仮焼粉の炭素含有量は180ppmであった。この試料
のJcは、1,000A/cm2 の値を示した。比較例4 比較例1で得られた仮焼粉を用い、焼結時の焼結温度を
830℃とした以外は、実施例1と同じ手法で焼結体を
作製した。この試料のJcを測定したところ、800A
/cm2 の値しか得られなかった。比較例5 比較例3で得られた仮焼粉を用いた以外は、実施例3と
同一条件にて銀テープを作製した。この試料のJcを測
定したところ、8,500A/cm2 の値しか得られな
かった。比較例6 比較例3で得られた仮焼粉を用いた以外は、実施例4と
同一条件にてペースト厚膜を作製した。この試料のJc
を測定したところ、4,300A/cm2 の値しか得ら
れなかった。
発明により、Agシース等の手段を採用することなし
に、焼結によって、Jc(臨界電流密度)の高いBi系
高温相超電導体が提供されることになる。
ある。
Claims (6)
- 【請求項1】 Bi系酸化物高温2223相超電導体の
焼結体用仮焼粉であって、全体組成は焼結体と実質的に
同一であり、かつ、DTA吸熱ピークとして、860〜
875℃に頂点を持つ低温側吸熱ピークと、875〜8
90℃に頂点を持つ高温側吸熱ピークとが表われること
を特徴とするBi系高温相超電導体用の仮焼粉。 - 【請求項2】 最高温度720〜800℃で仮焼されて
なる請求項1の仮焼粉。 - 【請求項3】 Bi系酸化物高温2223相超電導体の
焼結体用仮焼粉であって、全体組成は焼結体と実質的に
同一であり、かつ、DTA吸熱ピークが、875〜89
0℃に頂点を持つ吸熱ピークのみが表われることを特徴
とするBi系高温相超電導体用の仮焼粉。 - 【請求項4】 最高温度800〜840℃で仮焼されて
なる請求項3の仮焼粉。 - 【請求項5】 成分組成が次式(1) 【化1】 (式中の元素数は次の値を示す。 1.20≦a≦2.50 0≦b≦0.80 1.20≦c≦3.00 1.20≦d≦3.00 9.00≦x≦10.00) で表わされるBi系酸化物高温相超電導体の焼結体製造
用の仮焼粉であって、全体組成は前記式(1)と実質的
に同一であり、かつ、次式(2) 【化2】 (式中の元素数は次の値を示す。 1.50≦a≦2.50 0≦b≦0.05 1.50≦c≦2.50 0.50≦d≦1.50 7.00≦x≦8.00) で表わされる成分組成の結晶とそれ以外のBi,Pb,
Sr,CaおよびCuの元素の1種以上のものの酸化物
とを含有する請求項1ないし4いずれかの仮焼粉。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかの仮焼粉が
焼結されてなるBi系酸化物高温相超電導体の多結晶体
であって、Jc(臨界電流密度)≧9000A/cm2
の特性を有することを特徴とするBi系高温相超電導体
の多結晶体。
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---|---|---|---|
JP30624197A JP3683395B2 (ja) | 1997-11-07 | 1997-11-07 | Bi系高温相超電導体用の仮焼粉と多結晶体 |
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JPH11139824A true JPH11139824A (ja) | 1999-05-25 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007026773A (ja) * | 2005-07-13 | 2007-02-01 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 超電導線材およびその製造方法 |
-
1997
- 1997-11-07 JP JP30624197A patent/JP3683395B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007026773A (ja) * | 2005-07-13 | 2007-02-01 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 超電導線材およびその製造方法 |
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