JPH09117104A - ヒートシンク一体型ファンモータ - Google Patents

ヒートシンク一体型ファンモータ

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JPH09117104A
JPH09117104A JP29481795A JP29481795A JPH09117104A JP H09117104 A JPH09117104 A JP H09117104A JP 29481795 A JP29481795 A JP 29481795A JP 29481795 A JP29481795 A JP 29481795A JP H09117104 A JPH09117104 A JP H09117104A
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JP
Japan
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heat sink
fan motor
metallic cover
impeller
fan
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Application number
JP29481795A
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English (en)
Inventor
Manabu Shiraki
白木  学
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Shicoh Engineering Co Ltd
Original Assignee
Shicoh Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒ−トシンクの上部に金属性カバ−を設けた
場合でも、その金属カバ−によって金属性ヒ−トシンク
一体型ファンモ−タを厚みのあるものにする事無く、風
量、風圧が高く冷却効果を高めた厚みの薄い金属性ヒ−
トシンク一体型ファンモ−タを得る。 【構成】 ヒ−トシンクの中に回転ファンを組み込み、
これらの上部に中央部に空気取り入れ用透孔を形成した
板状金属性カバ−を取り付けたヒ−トシンク一体型ファ
ンモ−タにおいて、上記板状金属性カバ−(2)の中央
部の空気取り入れ用透孔(3)の内周部の半径を回転フ
ァン(4)のインペラ(5)の外周までの半径よりも小
さく形成し、該インペラの外周上端部の上記板状金属性
カバ−と対向する部分の一部に切欠部(6)を形成して
上記インペラが上記板状金属性カバ−に当接しないよう
にすると共に回転ファンの頂面部(7)と板状金属性カ
バ−の頂面とがほぼ面位置になる構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばコンピュ−タ、
スイッチング電源、電子機器などの冷却のためのヒ−ト
シンク一体型ファンモ−タに関する。
【0002】
【従来技術】昨今の電子機器では、小型化が促進される
と共に高密度実装化傾向にあるため、機器内部で発生す
る熱の拡散が重要な課題となっている。このような課題
の解決手段としてヒ−トシンクを用いたファンモ−タが
多用されている。このような場合、一般には、図4に示
すように上部に多数の放熱フィンまたは放熱ピン8を形
成した金属性ヒ−トシンク9’の上部に、ファンモ−
タ、例えばDCブラシレス軸流ファンモ−タ10を螺子
11を用いて固定したものとなっており、軸方向に厚み
があるものとなり、小型機器においては用いることがで
きない場合が多い。
【0003】このことから、昨今ではヒ−トシンクの内
部を繰り抜いて、その内部に回転ファンを入れたヒ−ト
シンク一体型ファンモ−タが有効になってきた。このヒ
−トシンク一体型ファンモ−タによれば、ヒ−トシンク
とファンモ−タがありながら、ほぼヒ−トシンクまたは
ファンモ−タの軸方向の厚み程度で足り、また小型にな
るので、小型機器やCPU等の冷却に用いて非常に有用
なものとなる。
【0004】このようなヒ−トシンク一体型ファンモ−
タとしては、先に本件出願人が提案した図5及び図6に
示すヒ−トシンク一体型ファンモ−タ1’−1がある。
尚、本発明と共通する箇所の説明は図1乃至図3を参照
して説明する(以下に示す他の従来例の場合も同様)と
して異なる箇所のみ説明する。このヒ−トシンク一体型
ファンモ−タ1’−1では、本発明のヒ−トシンク一体
型ファンモ−タ1同様に内部に回転ファン(DCブラシ
レス軸流ファンモ−タ)収納用凹部12を形成した金属
性ヒ−トシンク9の上記凹部12の内部に金属性回転フ
ァン4’(DCブラシレス軸流ファンモ−タ)を収納配
設しているが、これらの上部には、本願発明の場合同様
に中央部に空気取り入れ用透孔3’を有する板状金属性
カバ−2と同様な板状金属性カバ−2’−1を螺子13
を用いて装着する。尚、金属性回転ファン4’は、後記
する本発明の場合の金属性回転ファン4とほぼ同様であ
るが、インペラ5’の形状が一部異なっている。
【0005】ここに金属性カバ−2’−1の中央部に形
成した空気取り入れ用透孔3’は、凹部12内の回転フ
ァン4’が回転した場合に、そのインペラ5’の外周上
端部が、その形状もさることながら、振動によってもそ
の上部の金属性カバ−2’−1と当接したり、摺動した
りすることにより、大きな摺動あるいは当接異音を発生
したり、回転ファン4’の回転が阻止されたり、あるい
はまたインペラ5’の欠けを生ずる等のトラブルが生ず
る惧れがあった。
【0006】そのために図6に示すように、板状金属性
カバ−2’−1と回転ファン4’の頂面部7との間に大
きな空隙14を形成する必要があり、回転ファン4’
は、その高さを金属性ヒ−トシンク9の高さよりも低く
押さえて形成しなければならず、インペラ5’も小さく
なり、風量、風圧の小さなヒ−トシンク一体型ファンモ
−タ1’−1になる欠点がある。
【0007】またできるだけ空隙14を小さく形成する
ために、空気取り入れ用透孔3’の内周部の半径を大き
なものに形成しなければならない。このように半径の大
きな透孔3’とした場合、回転ファン4’(インペラ
5’)の回転によって上記透孔3’の上部から凹部12
内に空気を取り入れるが、取り入れ空気量が少なく、風
量の少ないヒ−トシンク一体型ファンモ−タ1’−1に
なる。
【0008】またこの取り入れた空気は、その内部に蓄
積される時間が少なく、空気はすぐに金属性ヒ−トシン
ク9の放熱フィン17間のスリット溝18を通ってヒ−
トシンク9の外部に放散されるため、風圧の少ないヒ−
トシンク一体型ファンモ−タ1’−1になる欠点があ
る。
【0009】図7も本件出願人の提案した従来のもの
で、金属性カバ−2’−1に代えて回転ファン4’保護
のために中央部に回転ファン保護部15を形成し、その
周辺部に複数の空気取り入れ用透孔3’’を形成した金
属性カバ−2’−2を用いた金属性ヒ−トシンク一体型
ファンモ−タ1’−2の外観斜視図を示す。その他の構
造は、図5及び図6を参照して説明した金属性ヒ−トシ
ンク一体型ファンモ−タ1’−1と同様である。尚、1
6はステ−を示す。
【0010】このヒ−トシンク一体型ファンモ−タ1’
−2の場合には、上記ステ−16及び回転ファン保護部
15があるため、インペラ5’の金属性カバ−2’−2
への当接を防ぐために、当然、厚みのある上記空隙14
を形成する必要があり、インペラ5’の高さを低くしな
ければならず、風量、風圧の小さなものになる欠点があ
る。
【0011】またこのヒ−トシンク一体型ファンモ−タ
1’−2の場合でも、透孔3’’を介して内部に取り入
れた空気は、その内部に蓄積される時間が少なく、空気
はすぐに金属性ヒ−トシンク9の放熱フィン17間のス
リット溝18を通ってヒ−トシンク9の外部に放散され
るため、風圧の少ないヒ−トシンク一体型ファンモ−タ
1’−1になる欠点があるあることはヒ−トシンク一体
型ファンモ−タ1’−1と同様である。
【0012】図8及び図9のヒ−トシンク一体型ファン
モ−タ1’−3も本件出願人の提案した従来のもので、
ヒ−トシンク一体型ファンモ−タ1’−2の場合、ステ
−16及び回転ファン保護部15があるため、インペラ
5’の高さを低くしなければならず、風量、風圧の小さ
なものになる欠点があるので、風量、風圧を大きくする
ためにステ−16及び回転ファン保護部15の部分を上
方に持ち上げ形成した金属性カバ−2’−3を用いてい
る。
【0013】しかしながら、このような金属性カバ−
2’−3を用いれば、ステ−16及び回転ファン保護部
15の部分が上方に大きく突出することになり、軽薄短
小機器やCPU等に取り付けて使用する場合には、この
突出部分が邪魔になる欠点がある。
【0014】またこのヒ−トシンク一体型ファンモ−タ
1’−3の場合でも、透孔3’’を介して内部に取り入
れた空気は、その内部に蓄積される時間が少なく、空気
はすぐに金属性ヒ−トシンク9の放熱フィン17間のス
リット溝18を通ってヒ−トシンク9の外部に放散され
るため、風圧の少ないヒ−トシンク一体型ファンモ−タ
1’−1になる欠点があるあることはヒ−トシンク一体
型ファンモ−タ1’−1と同様である。
【0015】図10のヒ−トシンク一体型ファンモ−タ
1’−4も本件出願人の提案した従来のもので、ヒ−ト
シンク一体型ファンモ−タ1’−3の金属性カバ−2’
−3に代えて金属性カバ−2’−4を用いたものである
が、ヒ−トシンク一体型ファンモ−タ1’−3と同様な
欠点を持つことは同じである。尚、3’’’は空気取り
入れ用透孔、15’は回転ファン4保護部、16’はス
テ−を示す。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】。本発明は、金属性カ
バ−の中央部を上方に突出する事無く、またインペラを
大幅に小さくすることなく、それでいて全体の厚みを薄
くして尚且つ風量、風圧が大きく冷却効果の高い金属性
カバ−を取り付けた金属性ヒ−トシンク一体型ファンモ
−タを得ることを課題になされたものである。
【0017】
【発明の課題を解決しようとする手段】かかる課題は、
板状金属性カバ−2の中央部の空気取り入れ用透孔3の
内周部の半径を回転ファン4のインペラ5の外周までの
半径よりも小さく形成し、該インペラの外周上端部の上
記板状金属性カバ−と対向する部分の一部に切欠部6を
形成して上記インペラが上記板状金属性カバ−に当接し
ないようにすると共に回転ファンの頂面部7と板状金属
性カバ−の頂面とがほぼ面位置になるようにすることで
達成できる。
【0018】
【作用】板状金属性カバ−2は内周部の円状の空気取り
入れ用透孔3を従来のものに比較して半径の小さなもの
に形成しており、中央部には回転ファン保護部やステ−
等が無いための、その部分を上方に突出させる必要が無
く、厚みの薄い金属性ヒ−トシンク一体型ファンモ−タ
1を得ることができる。
【0019】また空気取り入れ用透孔3を従来のものに
比較して半径の小さなものに形成しているが、金属性回
転ファン4のインペラ5は板状金属性カバ−2と当接し
そうな外周上端部のみを切り欠くのみで、すなわち切欠
部6が金属性カバ−の下部位置にくるようにし、回転フ
ァン4の頂面部7と板状金属性カバ−2の頂面とがほぼ
面位置になるようにしているため、インペラ5全体の厚
みを薄くしたり外径を小さく形成していないので、金属
性ヒ−トシンク一体型ファンモ−タ1を厚みの薄いもの
に形成しても風量、風圧の大きな金属性ヒ−トシンク一
体型ファンモ−タ1を得ることができる。
【0020】板状金属性カバ−2は内周部の円状の空気
取り入れ用透孔3を従来のものに比較して半径の小さな
ものに形成しているため、金属性カバ−2の面積が増
え、その分回転ファン4の保護が図れるのみならず、空
気取り入れ用透孔3を通って金属性ヒ−トシンク一体型
ファンモ−タ1の回転ファン(DCブラシレス軸流ファ
ンモ−タ)収納用凹部12内に送風された空気が金属性
ヒ−トシンク9のスリット溝18を通って外部に放散さ
れる迄の過程において凹部12内に入った空気が金属性
カバ−2を通過する時間が長くなり、凹部12内に入り
込んだ空気をより一層冷却するので、冷却効果の高い金
属性ヒ−トシンク一体型ファンモ−タを形成する。
【0021】また板状金属性カバ−2は内周部の円状の
空気取り入れ用透孔3を従来のものに比較して半径の小
さなものに形成して金属性カバ−2の面積を増加してい
るので、空気取り入れ用透孔3を通って金属性ヒ−トシ
ンク一体型ファンモ−タ1の回転ファン(DCブラシレ
ス軸流ファンモ−タ)収納用凹部12内に送風された空
気はその内部で、蓄積され、より冷却された後に、スリ
ット溝18の外部に放散するので、このときの圧力が高
くなり、風圧の大きな金属性ヒ−トシンク一体型ファン
モ−タ1を形成する。
【0022】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す金属性ヒ−ト
シンク一体型ファンモ−タ1の外観斜視図、図2は同分
解斜視図、図3は同縦断面図で、以下、図1乃至図3を
参照して金属性ヒ−トシンク一体型ファンモ−タ1につ
いて説明する。
【0023】軸方向の厚みが薄い角型の金属性のヒ−ト
シンク一体型ファンモ−タ1は、固定子となる金属性フ
ァンモ−タハウジングを形成する金属性ヒ−トシンク9
と回転子となる回転ファン4を持つコアレス構造の軸方
向空隙型単相DCブラシレス軸流ファンモ−タとなって
いる。この実施例では、ヒ−トシンク一体型ファンモ−
タ1は、平面のサイズは、縦×横のサイズが40mm×
40mmで、軸方向の厚みが6mmとなっている極めて
厚みが薄い小型で、軽量の偏平構造となっている。
【0024】金属性ヒ−トシンク9は、放熱性の良い金
属、例えばアルミニウム合金で一体形成しており、4隅
のコ−ナ−フランジ19を除く外周部に空気を外部に逃
すための半径方向に延びたスリット溝18を形成するこ
とで放熱フィン17を形成しており、その内部の凹部を
回転ファン収納用凹部12としている。コ−ナ−フラン
ジ19には、ヒ−トシンク一体型ファンモ−タ1を螺子
13等によって機器の筐体などに固定するための透孔
(または螺子孔)21を形成している。尚、螺子を透孔
21に通すために、該透孔と対向する金属性カバ−2部
分に透孔35を形成しておく。
【0025】回転ファン収納用凹部12の中央部には、
上記ヒ−トシンク9の形成時に軸方向上部に延びる軸承
ハウス22を一体形成し、この軸承ハウス22の上端部
に玉軸承23を、下端部に滑り軸承24を設けて金属性
回転ファン4に固定された回転軸20を回動自在に軸支
して、回転ファン4を回転できるようにしている。回転
ファン4は、厚みの薄い鉄板をプレス等の手段で打ち抜
き、中央部の円板状の界磁マグネット取付部25の外周
部に軸方向上部から風を吸い込んで径方向に風を送り出
すように形成されたインペラ5をも同時に一体成形して
いる。
【0026】回転ファン4は、上記のように軸承24、
25によって支持した場合、この頂面部7が金属性ヒ−
トシンク9の上部に取り付けた金属性カバ−2の上面と
ほぼ面位置の高さになるものを用いている。
【0027】上記回転ファン4の界磁マグネット取付部
19の下面にN極、S極の磁極を交互に90度の開角幅
で着磁した円環状の界磁マグネット26を固定してい
る。
【0028】単相コアレスステ−タ電機子27は、ステ
−タヨ−クを兼ねた電機子コイル配設用鉄基板28の上
に2個のコアレス電機子コイル29−1、29−2を1
80度対称な位置に単相配置する。尚、この基板28に
は、適宜な配線用の導電パタ−ンが形成されている。上
記基板28を自起動用のレラクタンストルク発生用の磁
性体螺子30によって上記凹部12面上に突出して形成
したステ−タ電機子支持支柱31の上部に固定すること
で回転ファン収納用凹部12に単相コアレスステ−タ電
機子27を配設固定している。このためには、予め上記
螺子30をねじ込む為の螺子穴を上記支柱31に形成し
ておく。
【0029】コアレス電機子コイル29−1、29−2
は、効率の良い軸方向空隙型単相DCブラシレス軸流フ
ァンモ−タ構造のヒ−トシンク一体型ファンモ−タ1を
形成するために、半径方向に延びた発生トルクに寄与す
る有効導体部29aと29bとの開角が、界磁マグネッ
ト26の一磁極幅と等しい開角幅、即ちπ開角幅(この
実施例では機械角で90度の幅)に形成した空心型のも
のとなっている。
【0030】上記鉄基板28には、上記界磁マグネット
26のN、Sの磁極を検出するための位置検知素子とし
て用いたホ−ル素子等の磁電変換素子32及び駆動用I
C等の電子部品33を配設している。ヒ−トシンク一体
型ファンモ−タ1を安価な単相ブラシレスモ−タ構造と
するためには、それに適した基板28面位置に磁電変換
素子32を配設する必要があり、この例では電機子コイ
ル29−1の有効導体部29bの延長線上位置の基板2
8面位置に磁電変換素子32を配設している。尚、34
はリ−ド線を示す。
【0031】磁性体螺子30を基板28に形成した螺子
穴に螺子込み、ステ−タ電機子27を回転ファン収納用
凹部12面上に配設固定することで、界磁マグネット2
6の磁界内に単相配置のコアレスステ−タ電機子27を
設けている。このことにより上記電機子コイル29−
1、29−2の通電切換点である死点位置から0<θ<
π/2(πは電気角で180度の角度とする)の配置角
θ位置に死点脱出トルクを得るための自起動用レラクタ
ンストルク発生手段磁性体螺子30をねじ込むことで、
上記界磁マグネット26が上記死点位置で拘束されない
脱出トルクを得ることができる軸方向空隙型単相DCブ
ラシレス軸流ファンモ−タ構造のヒ−トシンク一体型フ
ァンモ−タ1を形成している。
【0032】ステ−タ電機子27を固定するに当たって
は、当該単相の単相ブラシレスファンモ−タ構造のヒ−
トシンク一体型ファンモ−タ1が自起動できる望ましい
位置に上記螺子30を螺子込みできるように基板28に
透孔を形成すると共に支柱31に螺子穴を形成する必要
がある。
【0033】すなわち、単相ブラシレスモ−タにおいて
は、何らかの自起動処理手段を設けなければ、たまたま
単相ブラシレスモ−タが死点位置にあると、この時磁電
変換素子32は界磁マグネット26のN極磁極とS極磁
極の中間の無磁極部を検出しているので、磁電変換素子
21から出力信号が出ず、また電機子コイル29−1、
29−2それ自体に通電しても回転トルクを発生するこ
とができない状態配置にあるため、電機子コイル29−
1、29−2に通電しても当該単相ブラシレスモ−タが
自起動回転しなくなる欠点がある。
【0034】そのために単相ブラシレスモ−タでは、界
磁マグネット26[回転ファン4]の停止位置に係わら
ず、電機子コイル29−1、29−2に通電すれば必
ず、当該界磁マグネット26が自起動回転するようにし
なければならない。すなわち、上記電機子コイル29−
1、29−2の通電切換点である死点位置においては死
点脱出トルクを得て上記界磁マグネット26が上記死点
位置で拘束されないようにしなければならない。
【0035】しかし、単相ブラシレスモ−タは、単相通
電構造とした理由は、安価に形成できるということにあ
るため、死点脱出トルクを得るための手段を設けること
が高価になっては本来の趣旨から外れてしまう。
【0036】そこで、この実施例のヒ−トシンク一体型
ファンモ−タ1では、死点脱出トルクを得る手段とし
て、もともとステ−タ電機子27をヒ−トシンク9に螺
子止め固定するために用いる磁性体螺子30を利用して
いる。
【0037】以上のような単相ブラシレスモ−タ構造を
採用すると、電源投入により磁電変換素子32が界磁マ
グネット26のN極またはS極の磁極を検出しているの
で、その出力信号に基づいて半導体整流回路(駆動回
路)によって電機子コイル29−1、29−2に所定方
向の電流を流して所定方向の回転トルクを得、界磁マグ
ネット26[回転ファン4]を所定方向に連続回転させ
るようにしている。
【0038】上記金属性カバ−2は、厚みの薄い鉄板を
プレス等の手段で打ち抜き形成したもので金属性ヒ−ト
シンク一体型ファンモ−タ1の冷却能力増強の機能を持
つ。従って、金属性カバ−2の内周部に形成する平面円
状の空気取り入れ用透孔3は、その半径をインペラ5の
外周部までの半径よりも小さなものに形成し、インペラ
5の回転によって透孔3を介して凹部12内に流れ込ん
でくる空気が金属性カバ−2と接触する面積を多くして
いる。
【0039】ここに回転ファン4は、上記のように軸承
23、24によって支持した場合、この頂面部7が金属
性ヒ−トシンク9の上部に取り付けた金属性カバ−2の
上面とほぼ面位置の高さになるものを用いているため、
このままではインペラ5の外周上端部が金属性カバ−2
に当接し、回転ファン4の頂面部7を金属性カバ−2の
上面とほぼ面位置の高さにできなくなってしまうので、
金属性カバ−2と対向するインペラ5の上端外周部に切
欠部6を形成し、このインペラ5の切欠部6の部分を金
属性カバ−2の下部にくるようにしている。
【0040】このようにすることで切欠部6の部分を除
くインペラ5を含めた回転ファン4の頂面部7を金属性
カバ−2の空気取り入れ用透孔3から突出させ、上記頂
面部7を金属性カバ−2の上面とほぼ面位置の高さに合
わせている。
【0041】従って、このヒ−トシンク一体型ファンモ
−タ1によれば回転ファン4(インペラ5)が回転する
と、インペラ5によって空気取り入れ用透孔3を介して
ヒ−トシンク9の凹部12内に空気が送風されてくる
と、金属性のインペラ5によって導入されてきた空気が
冷却されるばかりでなく、金属性カバ−2によっても空
気が十分に冷却され、而も凹部12内に渦流を形成して
しばらく導入されてきた空気を蓄積しているので、放熱
フィン17によっても空気が十分に冷却され、ある程度
上記凹部12内の空気の圧が高くなった時点で、放熱フ
ィン17にて冷却されつつスリット溝18を介してヒ−
トシンク9の外部に放散される。
【0042】
【効果】本発明のヒ−トシンク一体型ファンモ−タ1に
よれば、金属性カバ−を用いても、この金属性カバ−の
助けを借りて尚且つ軸方向に厚みが薄く、而も風量、風
圧を向上させることができるので、冷却効果の高い実用
効果甚大なものとすることができる。尚、上記実施例で
は、モ−タとして軸方向空隙型のコアレス構造のものを
示したが、径方向空隙型構造のものとしても良く、また
鉄心構造のものであってもよく、さらにまたモ−タは単
相通電構造に限定されるものではなく、2相通電など複
相通電構造のものであってもいいことは言うまでもな
い。
【図面の簡単な説明】
図1 本発明の一実施例を示す金属性ヒ−トシンク一体
型ファンモ−タの外観斜視図である。 図2 同ヒ−トシンク一体型ファンモ−タの分解斜視図
である。 図3 同ヒ−トシンク一体型ファンモ−タの縦断面図で
ある。 図4 従来のヒ−トシンク付きファンモ−タの外観斜視
図である。 図5 従来の本件出願人の提案した金属性ヒ−トシンク
一体型ファンモ−タの分解斜視図である。 図6 同ヒ−トシンク一体型ファンモ−タの縦断面図で
ある。 図7 別の従来の本件出願人の提案した金属性ヒ−トシ
ンク一体型ファンモ−タの外観斜視図である。 図8 別の従来の本件出願人の提案した金属性ヒ−トシ
ンク一体型ファンモ−タの外観斜視図である。 図9 同ヒ−トシンク一体型ファンモ−タの縦断面図で
ある。 図10 別の従来の本件出願人の提案した金属性ヒ−ト
シンク一体型ファンモ−タの分解斜視図である。
【符号の説明】
1、1’−1、・・・1’−4 金属性ヒ−トシンク一
体型ファンモ−タ 2 板状金属性カバ− 3、3’、3’’、3’’’ 空気取り入れ用透孔 4、4’ 金属性回転ファン 5、5’ インペラ 6 切欠部 7 頂面部(界磁マグネット取付部) 8 放熱ピン 9、9’ 金属性ヒ−トシンク 10 DCブラシレス軸流ファンモ−タ 11 螺子 12 回転ファン(DCブラシレス軸流ファンモ−タ)
収納用凹部 13 螺子 14 空隙 15、15’ 回転ファン保護部 16、16’ ステ− 17 放熱フィン 19 コ−ナ−フランジ 20 回転軸 21 透孔(または螺子穴) 22 軸承ハウス 23 玉軸承 24 滑り軸承 25 界磁マグネット取付部 26 界磁マグネット 27 単相コアレスステ−タ電機子 28 電機子コイル配設用鉄基板 29−1、29−2 コアレス電機子コイル 29a、29b 発生トルクに寄与する有効導体部 29c、29d 発生トルクに寄与しない導体部 30 磁性体螺子 31 ステ−タ電機子支持支柱 32 磁電変換素子 33 電子部品 34 リ−ド線 35 透孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒ−トシンクの中に回転ファンを組み込
    み、これらの上部に中央部に空気取り入れ用透孔を形成
    した板状金属性カバ−を取り付けたヒ−トシンク一体型
    ファンモ−タにおいて、上記板状金属性カバ−(2)の
    中央部の空気取り入れ用透孔(3)の内周部の半径を回
    転ファン(4)のインペラ(5)の外周までの半径より
    も小さく形成し、該インペラの外周上端部の上記板状金
    属性カバ−と対向する部分の一部に切欠部(6)を形成
    して上記インペラが上記板状金属性カバ−に当接しない
    ようにすると共に回転ファンの頂面部(7)と板状金属
    性カバ−の頂面とがほぼ面位置になるようにしたことを
    特徴とするヒ−トシンク一体型ファンモ−タ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001268847A (ja) * 2000-03-23 2001-09-28 Namiki Precision Jewel Co Ltd ヒートシンク付き極薄型ファンモータ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001268847A (ja) * 2000-03-23 2001-09-28 Namiki Precision Jewel Co Ltd ヒートシンク付き極薄型ファンモータ
JP4524376B2 (ja) * 2000-03-23 2010-08-18 並木精密宝石株式会社 ヒートシンク付き極薄型ファンモータ

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