JPH091168A - オゾン処理における制御装置 - Google Patents

オゾン処理における制御装置

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JPH091168A
JPH091168A JP15281895A JP15281895A JPH091168A JP H091168 A JPH091168 A JP H091168A JP 15281895 A JP15281895 A JP 15281895A JP 15281895 A JP15281895 A JP 15281895A JP H091168 A JPH091168 A JP H091168A
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JP
Japan
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ozone
calculator
concentration meter
ozone concentration
delay time
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JP15281895A
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Inventor
Hiroshi Noguchi
寛 野口
Shigeo Sato
茂雄 佐藤
Koichi Shimizu
公一 清水
Rie Matsui
理恵 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特性の異なるプロセス値を複数用いた制御出
力によりオゾン発生機の駆動を制御して、適正なオゾン
注入率によってオゾン処理の運転を実施し、且制御性を
高めたオゾン処理における制御装置を提供することを目
的とする。 【構成】 オゾン発生機1に発生オゾン濃度計6と「無
駄時間+遅れ時間」演算器9を配備するとともに、オゾ
ン接触槽1に排オゾン濃度計7と吸収効率演算器10を
配備し、発生オゾン濃度計6の検知した値を「無駄時間
+遅れ時間」演算器9を介してから吸収効率演算器10
に入力するとともに、排オゾン濃度計7の検知した値を
該吸収効率演算器10に入力してオゾンの吸収効率を演
算し、PID演算器11の出力信号に基づいてオゾン発
生機1の駆動制御を実施するようにしたオゾン処理にお
ける制御装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は上水の高度浄水処理等に
用いられるオゾン処理における制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に河川とか湖沼などから取水した原
水を浄化するには、凝集沈殿池で原水中に凝集剤を注入
混合し、撹拌及び滞留処理により原水中の懸濁物質
(砂,粘土,藻類等の有機物等)を凝集して沈澱,分離
する。このプロセスでは殺藻処理や鉄,マンガンなどの
色度成分の除去を目的とした塩素処理が組み込まれてい
る。
【0003】特に大都市近郊においては河川の汚濁が著
しいため、アンモニアや、発ガン性物質のTHM(トリ
ハロメタン)の前駆物質であるフミン質を含む色度成分
の含有率が高く、塩素処理により塩素とアンモニアが反
応してクロラミンを生成し、必要以上の塩素を消費して
しまう結果、塩素注入率が高くなってTHMが増大す
る。
【0004】このような背景から、近年上述した物質の
除去を目的として高度浄水処理システムを浄水プロセス
に組み込む方式が行われるようになってきた。この高度
浄水処理方法には、オゾン処理や生物活性炭処理があ
り、例えば塩素処理の代替としてオゾン処理塔によりオ
ゾン処理を行い、更に活性炭処理塔もしくは生物濾過塔
により色度成分などを除去し、砂濾過池等で濾過した後
に塩素処理を行い、浄水池に送水する。特に生物活性炭
処理の前にオゾン処理を行うことにより、負荷変動に対
する許容度や活性炭の寿命の向上をはかることができ
る。
【0005】このような高度浄水処理としてのオゾン処
理において、過剰なオゾンの注入は排オゾン濃度とか溶
存オゾン濃度の上昇を招来してしまう外、高価なオゾン
ガスの無駄が生じる結果となるため、適正なオゾン注入
率によりオゾン処理を実施して、オゾンガスの有効利用
をはかる必要がある。
【0006】通常オゾン注入量の制御には、オゾンガス
の放散量を処理水量に比例させた制御とか、注入オゾン
濃度を一定にする制御もしくは排オゾン濃度を一定にす
る制御等のシンプルな制御方法が採られている。通常は
オゾン処理で余剰になる排オゾン濃度又は溶存オゾン濃
度を測定し、その変化から間接的に水質変動をモニター
して、上記排オゾン濃度又は溶存オゾン濃度が一定にな
るようにオゾン注入量を調節しているのが通例である。
従って処理水質に基づいた制御は実施されていないのが
実情である。
【0007】他のオゾン注入量の制御として、オゾンガ
スの流量を一定にしてオゾンガスの濃度を変化させる制
御と、オゾンガスの流量を変化させる制御とがあるが、
一般にはシステムの簡便性からオゾンガスの濃度を変化
させる方法が多く採用されている。この場合にはオゾン
発生機への入力信号(通常は4〜20mA)が操作量と
なり、この操作量変化により発生するオゾンガスの濃度
を変化させ、オゾン注入量が調節されている。
【0008】排オゾン濃度一定制御とか溶存オゾン濃度
一定制御において、操作量を注入オゾン濃度とした場
合、排オゾン濃度や溶存オゾン濃度が一定であっても注
入オゾン濃度が高ければ処理水の色度とか吸光度(E2
60)が高くなるという結果が得られている(本出願人
の前出願である特願平6−151399号参照)。これ
に代わる制御として、吸収効率及び飽和度を制御因子と
する提案がある(同特願平6−27168号参照)。
【0009】これらの制御は制御量である吸収効率ある
いは飽和度が排オゾン濃度と注入オゾン濃度、もしくは
溶存オゾン濃度と注入オゾン濃度のプロセス値から計算
によって求めることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら排オゾン
濃度一定制御とか溶存オゾン濃度一定制御の運転では、
排オゾン濃度あるいは溶存オゾン濃度を一定に保っても
処理水の水質が一定になるかどうかは必ずしも保証され
ていない。実際には排オゾン濃度とか溶存オゾン濃度の
設定値と処理水質との関係を調べて、処理水質が最大に
悪化した場合でも目標水質が達成されるような安全率を
見込んで排オゾン濃度とか溶存オゾン濃度の設定値を決
定しなければならない。
【0011】又、前記の吸収効率制御とか飽和度制御等
の注入オゾン濃度、排オゾン濃度、溶存オゾン濃度など
の複数のプロセス値を用いて制御系を構築する場合に
は、それぞれの動特性の相違が問題となる。オゾン注入
量制御の制御信号はオゾン発生器への操作信号であり、
ガス流量一定条件下では操作信号に応じてオゾンガス濃
度を変化させる方法が一般的である。この操作信号から
注入オゾン濃度、排オゾン濃度、溶存オゾン濃度への応
答特性がそれぞれ異なっている。
【0012】特に排オゾン濃度及び溶存オゾン濃度一定
制御はフィードバック制御であるため、無駄な時間とか
操作上の時間的な遅れによって制御の応答性が悪化する
懸念がある。無駄な時間とは例えばオゾン発生機からオ
ゾン接触槽までのガス配管とか該オゾン接触槽から排オ
ゾン測定器までのガス配管での流通に起因する時間であ
り、操作上の時間的な遅れとはオゾン発生機内で電力の
上昇に応じてオゾン発生量が増大するまでの応答時間と
か、オゾン接触槽での滞留時間である。
【0013】一般に発生オゾン濃度、溶存オゾン濃度、
排オゾン濃度の順で無駄時間及び遅れ時定数が大きくな
る。この応答特性の相違のために、複数のプロセス値を
用いて演算を行うと、制御系が不安定になる可能性があ
る。そのような場合には制御系の安定化をはかる必要が
ある。
【0014】本発明は上記の問題点に鑑み、特に特性の
異なるプロセス値を複数用いて演算処理して得られた制
御出力によりオゾン発生機の駆動を制御することによ
り、適正なオゾン注入率によってオゾン処理の運転を実
施することができるとともに余剰なオゾンガスの発生を
抑制して制御性を高めたオゾン処理における制御装置を
提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、対向流式に構成された複数段の接触槽に
区分され、オゾン発生機から得られるオゾンガスを各接
触槽内の底壁近傍に配置された散気管から放散して所望
のオゾン処理を行うようにした多段式のオゾン接触槽に
おいて、先ず請求項1により、上記オゾン発生機に発生
オゾン濃度計と「無駄時間+遅れ時間」演算器を配備す
るとともに、オゾン接触槽に排オゾン濃度計と吸収効率
演算器を配備し、発生オゾン濃度計の検知した値を「無
駄時間+遅れ時間」演算器を介してから吸収効率演算器
に入力するとともに、排オゾン濃度計の検知した値を該
吸収効率演算器に入力してオゾンの吸収効率を演算し、
PID演算の出力信号に基づいてオゾン発生機の駆動制
御を実施するようにしたオゾン処理における制御装置を
提供する。
【0016】又、請求項2により、上記オゾン発生機に
発生オゾン濃度計と「無駄時間+遅れ時間」演算器を配
備するとともに、オゾン接触槽に溶存オゾン濃度計と飽
和度演算器を配備し、発生オゾン濃度計の検知した値を
「無駄時間+遅れ時間」演算器を介してから飽和度演算
器に入力するとともに、排オゾン濃度計の検知した値を
該飽和度演算器に入力してオゾンの飽和度を演算し、P
ID演算の出力信号に基づいてオゾン発生機の駆動制御
を実施する制御装置にしてあり、請求項3により、上記
オゾン発生機に発生オゾン濃度計と第1の「無駄時間+
遅れ時間」演算器を配備するとともに、オゾン接触槽に
溶存オゾン濃度計と第2の「無駄時間+遅れ時間」演算
器、及び排オゾン濃度計と消費オゾン量検知器を配備
し、発生オゾン濃度計の検知した値を第1の「無駄時間
+遅れ時間」演算器を介してから消費オゾン量検知器に
入力するとともに、溶存オゾン濃度計の検知した値を第
2の「無駄時間+遅れ時間」演算器を介してから消費オ
ゾン量検知器に入力し、排オゾン濃度計の検知した値と
ともに消費オゾン量検知器により消費オゾン量を演算
し、PID演算の出力信号に基づいてオゾン発生機の駆
動制御を実施するようにしたオゾン処理における制御装
置を提供する。
【0017】更に請求項4により、オゾン発生機の制御
量が複数の測定量から演算される量であって、少なくと
も演算項の1つがオゾン発生機の操作量である制御にお
いて、上記制御量の演算に使用する操作量に、その演算
に関係する他の測定量の伝達関数に相当する関数を乗じ
て制御量を演算し、制御目標値と比較してオゾン発生機
の駆動制御を実施するようにしたオゾン処理における制
御装置を提供する。
【0018】
【作用】かかる請求項1記載の制御装置によれば、発生
オゾン濃度計によって測定された発生オゾン濃度のプロ
セス値が「無駄時間+遅れ時間」演算器で演算処理され
てから排オゾン濃度計によって測定された排オゾン濃度
とともに吸収効率演算器に入力されて吸収効率が演算さ
れ、得られた吸収効率と目標とする吸収効率との差が0
となるような操作信号がPID演算により演算されてオ
ゾン発生機に入力されて、該オゾン発生機からオゾン接
触槽に対するオゾンガスの濃度が最適に制御される。
【0019】請求項2記載の制御装置によれば、発生オ
ゾン濃度計によって測定された発生オゾン濃度のプロセ
ス値が「無駄時間+遅れ時間」演算器で演算処理されて
から溶存オゾン濃度計によって測定された溶存オゾン濃
度とともに飽和度演算器に入力されて飽和度が演算さ
れ、得られた飽和度と目標とする飽和度との差が0とな
るような操作信号がPID演算によって演算されてから
オゾン発生機に入力されて、該オゾン発生機からオゾン
接触槽に対するオゾンガスの濃度が最適に制御される。
【0020】請求項3記載の制御装置によれば、発生オ
ゾン濃度計によって測定された発生オゾン濃度と、溶存
オゾン濃度計によって測定された溶存オゾン濃度の各プ
ロセス値が第1,第2の「無駄時間+遅れ時間」演算器
で演算処理されてから、排オゾン濃度計によって測定さ
れた排オゾン濃度とともに消費オゾン量検知器に入力さ
れて、消費オゾン量が演算され、得られた消費オゾン量
と目標とする消費オゾン量との差が0となるような操作
信号がPID演算によって演算されてからオゾン発生機
に入力されて、該オゾン発生機からオゾン接触槽に対す
るオゾンガスの濃度が最適に制御される。
【0021】
【実施例】以下、本発明にかかるオゾン処理における制
御装置の具体的な実施例を説明する。図1は本発明の第
1実施例を示す概要図であって、図中の1はオゾン接触
槽であり、このオゾン接触槽1の内部は対向流式に構成
された複数の接触槽1a,1bと滞留槽1cに区分され
ている。2はオゾン発生機、3a,3bは各接触槽1
a,1b内の底壁近傍に配置された散気管であり、オゾ
ン発生機2で得られたオゾンガスが散気管3a,3bに
供給されている。4はオゾン接触槽1への原水の流入
口、5は同処理水の流出口である。
【0022】オゾン発生機2の出口近傍には発生オゾン
濃度計6が配備されており、接触槽1aの上方には排オ
ゾン濃度計7が配備されている。8は排オゾン処理施設
であり、各接触槽1a,1b内を通過した排オゾンガス
が排オゾン処理施設8に集積されて無害化処理されてか
ら放出される。
【0023】一方、9は「無駄時間+遅れ時間」演算
器、10は吸収効率演算器、11はPID演算器であ
り、前記発生オゾン濃度計6の検知した値が「無駄時間
+遅れ時間」演算器9に入力され、排オゾン濃度計7の
検知した値が吸収効率演算器10に入力されている。吸
収効率演算器10は「無駄時間+遅れ時間」演算器9と
排オゾン濃度計7からの入力信号を受けて吸収効率を演
算し、PID演算器11に入力する。このPID演算器
11の出力信号に基づいてオゾン発生機2の駆動状態が
制御される。
【0024】かかる第1実施例の基本的な動作態様は以
下の通りである。先ず通常の砂濾過等の処理を実施した
2次処理水が原水12として流入口4からオゾン接触槽
1内に流入され、対向流式に構成された複数の接触槽1
a,1bと滞留槽1c内を流れる間に、オゾン発生機2
で得られたオゾンガスが接触槽1a,1bに供給されて
散気管3a,3bから水中に放散されて、オゾンガスの
持つ強い酸化力と殺菌力によって原水12の殺菌、脱臭
及び脱色が行われ、滞留槽1cを通過した後に流出口5
からオゾン処理水13として流出する。
【0025】上記の動作に際して、前記したように発生
オゾン濃度計6によって測定された発生オゾン濃度Oin
と排オゾン濃度計7によって測定された排オゾン濃度O
outが吸収効率演算器10に入力されて、吸収効率ηが
次式で演算される。
【0026】 η=1−Oout/Oin ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) 上記の演算で用いる発生オゾン濃度Oinは、発生オゾン
濃度のプロセス値を「無駄時間+遅れ時間」演算器9に
入力して演算処理した値を用いる。そして得られた吸収
効率ηと目標とする吸収効率との差がPID演算器11
で演算され、その差が0となるような操作信号がオゾン
発生機2に入力されて、該オゾン発生機2からオゾン接
触槽1に対するオゾンガスの濃度が最適に制御される。
【0027】前記した「無駄時間+遅れ時間」演算器9
による演算は、下記の伝達関数で表わすことができる。
【0028】 (1・e-L1s)/(1+T1s)・・・・・・・・・・(2) ここでL1:無駄時間,T1:遅れ時定数 無駄時間L1と遅れ時定数T1は、発生オゾン濃度から排
オゾン濃度の伝達関数を予め求めておき、その伝達関数
から決定することができる。
【0029】発生オゾン濃度から排オゾン濃度の伝達関
数が (K0・e-L0s)/(1+T0s)・・・・・・・・・(3) ここでL0:無駄時間,T0:遅れ時定数,K0:ゲイン で与えられたとすると、前記L1,T1は L1=L0 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4) T1=T0 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5) となる。つまり発生機オゾン濃度から排オゾン濃度の伝
達関数でゲインを1としたものが(2)式の伝達関数で
ある。この伝達関数を発生オゾン濃度に乗じることによ
り、発生オゾン濃度の動特性を排オゾン濃度の動特性と
等しくすることができる。
【0030】等価変換のための伝達関数の遅れ時定数は
2次以上に拡張が可能であり、(3)式で発生オゾン濃
度から排オゾン濃度の伝達関数の遅れ要素が2次以上の
場合でも、遅れ要素のゲインが1となるような伝達関数
を用いれば(2)式と(3)式で動特性を等しくするこ
とができる。
【0031】図2は「無駄時間+遅れ時間」演算器9に
よる演算を組み入れた場合(T1=T0,L1=L0)の目
標値(SV)への追従性を示すグラフであり、図3は上
記演算器9による演算を組み入れない場合の同様な追従
性を示すグラフである。尚、両者のPIDパラメータは
等しくしてある。
【0032】図2,図3によれば、本実施例で開示した
ように発生オゾン濃度に「無駄時間+遅れ時間」演算要
素を組み入れることによって目標値への追従性が高めら
れ、制御系が安定していることが分かる。
【0033】図4は本発明の第2実施例を示す概要図で
あり、前記第1実施例と同一の構成部分に同一の符号を
付して表示してある。この第2実施例では第1実施例に
おける排オゾン濃度計7に代えて溶存オゾン濃度計14
が用いられ、更に前記吸収効率演算器10に代えて、飽
和度演算器15を用いたことが特徴となっている。他の
構成要素は第1実施例と同一である。
【0034】この第2実施例では、発生オゾン濃度計6
によって測定された発生オゾン濃度Oinと溶存オゾン濃
度計14によって測定された溶存オゾン濃度CLが飽和
度演算器15に入力されて、飽和度XLが次式で演算さ
れる。
【0035】 XL=CL/Oin ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(6) 上記の演算で用いる発生オゾン濃度Oinは、発生オゾン
濃度のプロセス値を「無駄時間+遅れ時間」演算器9に
入力して演算処理した値を用いる。そして得られた飽和
度XLと目標とする飽和度との差がPID演算器11で
演算され、その差が0となるような操作信号がオゾン発
生機2に入力されて、該オゾン発生機2からオゾン接触
槽1に対するオゾンガスの濃度が最適に制御される。
【0036】第2実施例における「無駄時間+遅れ時
間」演算器9による演算は、下記の伝達関数で表わすこ
とができる。
【0037】 (1・e-L2s)/(1+T2s)・・・・・・・・・・(7) ここでL2:無駄時間,T2:遅れ時定数 無駄時間L2と遅れ時定数T2は、発生オゾン濃度から溶
存オゾン濃度の伝達関数を予め求めておき、その伝達関
数から決定することができる。
【0038】発生オゾン濃度から溶存オゾン濃度の伝達
関数が (K3・e-L3s)/(1+T3s)・・・・・・・・・(8) ここでL3:無駄時間,T3:遅れ時定数,K3:ゲイン で与えられたとすると、前記L2,T2は L2=L3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(9) T2=T3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10) となる。
【0039】図5は本発明の第3実施例を示す概要図で
あり、この実施例では第1実施例における吸収効率演算
器10に代えて消費オゾン量検知器16を配備するとと
もにオゾン接触槽1に排オゾン濃度計7と溶存オゾン濃
度計14が配置されており、更に第1,第2の「無駄時
間+遅れ時間」演算器9a,9bが配備してある。
【0040】そして発生オゾン濃度計6の検知した値が
第1の「無駄時間+遅れ時間」演算器9aに入力され、
溶存オゾン濃度計14の検知した値が第2の「無駄時間
+遅れ時間」演算器9bに入力されており、排オゾン濃
度計7の検知した値とともに消費オゾン量検知器16に
入力されている。消費オゾン量検知器16は「無駄時間
+遅れ時間」演算器9a,9bと排オゾン濃度計7から
の入力信号を受けて消費オゾン量を演算し、PID演算
器11に入力する。
【0041】この第3実施例では、発生オゾン濃度計6
によって測定された発生オゾン濃度Oinと、溶存オゾン
濃度計14によって測定された溶存オゾン濃度CLと、
排オゾン濃度計7によって測定された排オゾン濃度O
outが消費オゾン量検知器16に入力されて、消費オゾ
ン量Yが次式で演算される。 Y=(Oin−Oout)×QG/QL−CL・・・・・・・・(11) ここでQG:オゾンガス流量 QL:処理水流量 上記の演算で用いる発生オゾン濃度Oin及び溶存オゾン
濃度CLは、プロセス値を各「無駄時間+遅れ時間」演
算器9a,9bに入力して演算処理した値を用いる。そ
して得られた消費オゾン量Yと目標とする消費オゾン量
との差がPID演算器11で演算され、その差が0とな
るような操作信号がオゾン発生機2に入力されて、該オ
ゾン発生機2からオゾン接触槽1に対するオゾンガスの
濃度が最適に制御される。
【0042】第3実施例における「無駄時間+遅れ時
間」演算器9a,9bによる演算は、下記の伝達関数で
表わすことができる。先ず第1の「無駄時間+遅れ時
間」演算器9aの場合は (1・e-L4s)/(1+T4s)・・・・・・・・・・(12) 第2の「無駄時間+遅れ時間」演算器9bの場合は (1・e-L5s)/(1+T5s)・・・・・・・・・・(13) ここでL4,L5:無駄時間,T4,T5:遅れ時定数 無駄時間L4,L5と遅れ時定数T4,T5は、発生オゾン
濃度から排オゾン濃度及び排オゾン濃度から溶存オゾン
濃度の伝達関数を予め求めておき、その伝達関数から決
定することができる。
【0043】発生オゾン濃度から排オゾン濃度及び排オ
ゾン濃度から溶存オゾン濃度の伝達関数がそれぞれ (K6・e-L6s)/(1+T6s)・・・・・・・・・(14) (K7・e-L7s)/(1+T7s)・・・・・・・・・(15) ここでL6,L7:無駄時間,T6,T7:遅れ時定数,K
6,K7:ゲイン で与えられたとすると、前記L4,L5、T4,T5は L4=L5 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(16) T4=T5 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(17) L5=L6 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(18) T5=T6 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(19) となる。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば発生オゾン濃度計とか溶存オゾン濃度計によって測
定されたプロセス値が「無駄時間+遅れ時間」演算器で
演算処理されてから、排オゾン濃度の因子とともに吸収
効率演算器とか飽和度演算器もしくは消費オゾン量検知
器に入力されて、PID演算によって目標とする操作量
との差が0となるような信号が演算されてからオゾン発
生機に入力されるので、オゾン発生機からオゾン接触槽
に対するオゾンガスの濃度が最適に制御可能となり、オ
ゾン接触槽に供給するオゾンガスの注入率が最適化され
て過剰なオゾンの注入による排オゾン,溶存オゾンの上
昇を防止し、逆にオゾンガスの量が不足に伴う殺菌効果
の低下現象を来す惧れをなくして再利用水の安全性を高
め、、しかも高価なオゾンガスの無駄を省くことができ
てコストの面からも有効である。
【0045】本発明の場合には、特に特性の異なるプロ
セス値を複数用いて演算処理して得られた制御出力によ
りオゾン発生機の駆動を制御することによって、適正な
オゾン注入率を得るとともに制御性を高められるという
効果が得られる。
【0046】更に従来の排オゾン濃度及び溶存オゾン濃
度一定制御等のフィードバック制御に起因する無駄な時
間とか操作上の時間的な遅れがなくなり、制御の応答性
が高められるとともに処理水質の変動とか流量変動等の
外乱にも素早く対応することが可能となる。
【0047】従って本発明によれば、上水とか下水に限
らず、各種工場排水とかプール用水にも適用可能であ
り、オゾン処理時の無駄な時間及び遅れ時間をなくして
効率的に処理を可能とし、従来の単に処理水量比例制御
とかオゾンの放散量を処理水量に比例させた制御、注入
オゾン濃度もしくは排オゾン濃度を一定にする制御等に
比較して制御の精度が高められ、原水をオゾン処理する
際の目標とする水質が確保され、下水再利用時における
水の安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる制御装置の概要
図。
【図2】第1実施例における「無駄時間+遅れ時間」演
算器による演算を組み入れた場合の目標値への追従性を
示すグラフ。
【図3】第1実施例における「無駄時間+遅れ時間」演
算器による演算を組み入れない場合の目標値への追従性
を示すグラフ。
【図4】本発明の第2実施例にかかる制御装置の概要
図。
【図5】本発明の第3実施例にかかる制御装置の概要
図。
【符号の説明】
1…オゾン接触槽 2…オゾン発生機 3a,3b…散気管 4…流入口 5…流出口 6…発生オゾン濃度計 7…排オゾン濃度計 8…排オゾン処理施設 9,9a,9b…「無駄時間+遅れ時間」演算器 10…吸収効率演算器 11…PID演算器 12…原水 13…オゾン処理水 15…飽和度演算器 16…消費オゾン量検知器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 理恵 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向流式に構成された複数段の接触槽に
    区分され、オゾン発生機から得られるオゾンガスを各接
    触槽内の底壁近傍に配置された散気管から放散して所望
    のオゾン処理を行うようにした多段式のオゾン接触槽に
    おいて、 上記オゾン発生機に発生オゾン濃度計と「無駄時間+遅
    れ時間」演算器を配備するとともに、オゾン接触槽に排
    オゾン濃度計と吸収効率演算器を配備し、発生オゾン濃
    度計の検知した値を「無駄時間+遅れ時間」演算器を介
    してから吸収効率演算器に入力するとともに、排オゾン
    濃度計の検知した値を該吸収効率演算器に入力してオゾ
    ンの吸収効率を演算し、PID演算の出力信号に基づい
    てオゾン発生機の駆動制御を実施することを特徴とする
    オゾン処理における制御装置。
  2. 【請求項2】 対向流式に構成された複数段の接触槽に
    区分され、オゾン発生機から得られるオゾンガスを各接
    触槽内の底壁近傍に配置された散気管から放散して所望
    のオゾン処理を行うようにした多段式のオゾン接触槽に
    おいて、 上記オゾン発生機に発生オゾン濃度計と「無駄時間+遅
    れ時間」演算器を配備するとともに、オゾン接触槽に溶
    存オゾン濃度計と飽和度演算器を配備し、発生オゾン濃
    度計の検知した値を「無駄時間+遅れ時間」演算器を介
    してから飽和度演算器に入力するとともに、排オゾン濃
    度計の検知した値を該飽和度演算器に入力してオゾンの
    飽和度を演算し、PID演算の出力信号に基づいてオゾ
    ン発生機の駆動制御を実施することを特徴とするオゾン
    処理における制御装置。
  3. 【請求項3】 対向流式に構成された複数段の接触槽に
    区分され、オゾン発生機から得られるオゾンガスを各接
    触槽内の底壁近傍に配置された散気管から放散して所望
    のオゾン処理を行うようにした多段式のオゾン接触槽に
    おいて、 上記オゾン発生機に発生オゾン濃度計と第1の「無駄時
    間+遅れ時間」演算器を配備するとともに、オゾン接触
    槽に溶存オゾン濃度計と第2の「無駄時間+遅れ時間」
    演算器、及び排オゾン濃度計と消費オゾン量検知器を配
    備し、発生オゾン濃度計の検知した値を第1の「無駄時
    間+遅れ時間」演算器を介してから消費オゾン量検知器
    に入力するとともに、溶存オゾン濃度計の検知した値を
    第2の「無駄時間+遅れ時間」演算器を介してから消費
    オゾン量検知器に入力し、排オゾン濃度計の検知した値
    とともに消費オゾン量検知器により消費オゾン量を演算
    し、PID演算の出力信号に基づいてオゾン発生機の駆
    動制御を実施することを特徴とするオゾン処理における
    制御装置。
  4. 【請求項4】 オゾン発生機の制御量が複数の測定量か
    ら演算される量であって、少なくとも演算項の1つがオ
    ゾン発生機の操作量である制御において、 上記制御量の演算に使用する操作量に、その演算に関係
    する他の測定量の伝達関数に相当する関数を乗じて制御
    量を演算し、制御目標値と比較してオゾン発生機の駆動
    制御を実施するようにした請求項1,2,3記載のオゾ
    ン処理における制御装置。
JP15281895A 1995-06-20 1995-06-20 オゾン処理における制御装置 Pending JPH091168A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009500855A (ja) * 2005-07-07 2009-01-08 エム ケー エス インストルメンツ インコーポレーテッド マルチ・チャンバ・ツールのためのオゾン・システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009500855A (ja) * 2005-07-07 2009-01-08 エム ケー エス インストルメンツ インコーポレーテッド マルチ・チャンバ・ツールのためのオゾン・システム
JP2012146987A (ja) * 2005-07-07 2012-08-02 Mks Instruments Inc マルチ・チャンバ・ツールのためのオゾン・システム

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