JPH09115577A - コネクタ及びコネクタ製造方法 - Google Patents

コネクタ及びコネクタ製造方法

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JPH09115577A
JPH09115577A JP28685295A JP28685295A JPH09115577A JP H09115577 A JPH09115577 A JP H09115577A JP 28685295 A JP28685295 A JP 28685295A JP 28685295 A JP28685295 A JP 28685295A JP H09115577 A JPH09115577 A JP H09115577A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 LGA,BGA等のパッケージを有する半導
体素子等を取り外し可能にして基板等に接続するための
小型且つ安価なコネクタを提供すること。 【解決手段】 コネクタは絶縁シート1に形成された複
数の貫通孔2の内面に沿って位置し、上下面間を導通す
る導電層3と貫通孔2内に充填される弾性樹脂6と、弾
性樹脂面上に位置し、導電性接着剤7を介して導電層3
と接続される金属バンプ8とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、BGA、LGAの
ような、面内に多数の電極が形成された半導体パッケ−
ジ用のコネクタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パ−ソナルコンピュ−タやワ−クステ−
ションに用いられるマイクロプロセッサやASIC(A
pplication Specific Integ
rated Circuit)に、多ピンのBGAやL
GAのパッケ−ジが使用されている。特に近年BGAパ
ッケ−ジの使用が注目されており、半田による表面実装
の他に、これらを取り外しできるコネクタが必要とされ
ている。従来はPGAパッケ−ジが主流であり、コネク
タとしてピン挿入型のPGA用コネクタが主に用いられ
ていた。しかしながらPGAパッケ−ジは比較的外形寸
法が大きくなる点、多極高密度配置を要求するときピン
径が小さくなりピンの成形加工やピンの変形等の問題を
生じる点等の問題点があった。更にそのコネクタは大き
な挿抜荷重に対して耐えうるよう、又は零挿入力型に設
計される必要があり、コネクタ設計が難しい、又は経済
的に不利である等の問題があった。主に以上の理由から
PGAパッケ−ジからピンを除去し面内に電極パッドだ
けを残すLGAパッケ−ジが使用される。また、近年Q
FP(Quad FlatPackeage)やTCP
(Tape Carrier Package)等の多
ピンパッケ−ジの代替としてBGAパッケ−ジが使用さ
れる。BGAはLGAのランドの位置にバンプ状半田ボ
−ルを形成したものである。BGAパッケ−ジを有する
素子はプリント基板上の所定の位置に配置後半田リフロ
−され、これにより半田ボ−ルを溶融させ基板側のラン
ドと半田接合されることにより、プリント基板上に実装
可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来は、
LGA、BGAパッケ−ジに好適なプリント基板に取り
付け取り外し可能な比較的低コストのコネクタが無かっ
た。上述の如き半田接合による取り付けでは取り外しが
不可能になる。上記パッケ−ジを有する半導体素子が取
り付け取り外し可能であることは試作段階や初期販売段
階でのCPUの試験的実装、或いは新型半導体素子への
交換等に必要とされる。
【0004】従って、本発明の目的は,LGA、BGA
パッケ−ジを有する半導体素子等を取り外し可能にして
プリント基板に取り付け両者間を電気的に接続させる小
型で比較的安価なコネクタ及びその製造方法を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は複数の貫通孔が
形成された絶縁性シートと、前記貫通孔の内側面上に位
置し貫通孔の表裏を電気的に導通する導電層と、前記貫
通孔内に充填された弾性樹脂と、該弾性樹脂面上に配置
され前記導電層と電気的に導通する金属バンプを有する
コネクタを提供する。
【0006】本発明のコネクタは、LGA、BGA等の
パッケ−ジを具える半導体素子をプリント基板に接続さ
せる。本発明のコネクタは多数の導電ランドを両面に有
する絶縁性シ−トと、導電ランド位置に形成されたスル
−ホ−ル(貫通孔)の内面に沿って位置し上下面のラン
ド間を導電接続する導電層と、スル−ホ−ル内に充填さ
れたエラストマ−と、エラストマ−の上下表面に位置す
る金属バンプとを有する。金属バンプは半球形または球
形に形成され、その径はスル−ホ−ル径よりも小径に形
成される。
【0007】更に本発明のコネクタ製造方法は絶縁性シ
ートの所定位置に貫通孔を形成する工程と該貫通孔の内
側面に沿って導電層を形成する工程と、前記貫通孔内に
弾性樹脂を充填する工程と、該弾性樹脂の上下面に前記
導電層と電気的に導通する金属バンプを配置する工程を
含む。
【0008】本発明のコネクタの製造方法の第1工程で
は、絶縁性シ−トの両面の所望の対向位置に導電ランド
が形成され、この導電ランド位置に孔開け加工しスル−
ホ−ルを形成する。第2の工程ではスル−ホ−ル内面に
めっき等の方法により導電層を膜状に形成する。第3の
工程ではスル−ホ−ル内に適量のエラストマ−を充填
し、第4の工程ではエラストマ−上に導電性接着剤を介
して金属バンプを配置する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照して本発
明のコネクタ及びコネクタ製造方法の好適となる実施形
態を説明する。
【0010】本発明のコネクタは、ポリイミド、ポリエ
ステル、ガラスエポキシ、紙フェノ−ル、セラミック
ス、テフロン、シリコン樹脂等の様々なシ−ト状樹脂か
らなる絶縁性シート1が使用される。この絶縁性シ−ト
1の両面にはLGAのパッド位置及びプリント基板パッ
ド位置と相対する背中合わせの位置に導電ランドを形成
する。一例として導電ランドは絶縁性のシ−トの両面に
銅の層を配置し、この銅層をエッチングして形成する。
次に銅製の導電ランド位置にはランド寸法より小さい径
の孔を孔開け加工しスル−ホ−ル2(貫通孔)を形成す
る(図1参照)。孔開け加工の方法は、ドリル加工、ケ
ミカルエッチング、プレス打ち抜き、レ−ザ−加工等の
いずれの方法でも構わない。
【0011】次に、スル−ホ−ル2の内面にスル−ホ−
ルめっきを行い導電層3を形成する(図2参照)。導電
層3は絶縁シ−ト1の両面に位置する導電ランド5間を
導電接続する。スル−ホ−ルめっきの代わりに導電性樹
脂をスル−ホ−ル内に注入し内面に加熱硬化させる方法
もある。
【0012】更に図3の如く、スル−ホ−ル2内にエラ
ストマ−等の弾性を有する樹脂6が充填され、加熱等の
方法で硬化される。樹脂は好ましくはシリコ−ン樹脂を
主成分とするものを使用する。樹脂は導電性であるか非
導電性であるかを問わないが、好ましくは導電性のも
の、例えばシリコ−ン樹脂中にAg(銀)等の金属粒子
又は樹脂表面を金属コ−ティングした導電性の粒子を分
散させたものを使用する。
【0013】スル−ホ−ル2内に完全に樹脂が充填され
た後、絶縁性シ−ト1の表面を研磨し、両面側の導電ラ
ンド5及び/またはシリコ−ン弾性樹脂6の表面にシリ
コ−ン系導電性接着材7を塗布し、更にその後導電性接
着剤7上に図4乃至図8の如く金属バンプ8を配置す
る。図4及び図6に示す実施形態によれば金属バンプ8
が導電層3と直接接触し、一方図5、図7及び図8に示
す実施形態では金属バンプ8と導電層3は導電性接着剤
7を介して間接的に導通される。
【0014】半球形又は球形の金属バンプ8は所定の形
状の銅やニッケルの表面に金めっきしたものを用いる。
これらは径を揃えたものであることが好ましい。特に金
属バンプ8を半田ボ−ルにしたり、半田或いは錫めっき
した金属半球または金属球より形成することにより表面
実装型のコネクタとしても使用可能である。
【0015】加えて本発明によれば図8に示す実施形態
の如く、一側で弾性樹脂上に金属バンプ8が配置され逆
側で導電ランド5上に半田バンプ9が形成される。この
場合、下側の半田バンプ9が形成された側は基板等のパ
ッドに位置合わせされ、半田付け接続される。
【0016】上述した如く絶縁シート1の一面に金属バ
ンプ8を形成した本発明のコネクタは略枠状のハウジン
グ(図示せず)内に配置されコネクタ組立体(図示せ
ず)を形成し得る。接続時には例えばプリント基板上の
所望の位置に上述のコネクタを収容した略枠状のハウジ
ングを配置し、その頂側にLGA、BGA等のパッケ−
ジの半導体素子を配置し、この半導体素子の頂側より半
導体素子を押圧する。これにより半導体素子の端子(パ
ッド)がコネクタの一側の金属バンプ8と接触する。ま
たこの金属バンプと背中合わせに配置された他方の金属
バンプがプリント基板のパッドと接続され得る。この時
金属バンプは弾性樹脂に埋まるよう移動する。
【0017】半導体素子やプリント基板のパッドの平面
度は完全ではなく一般には10mm角の寸法に対して約
0.1mm程度の凹凸があるが、本発明のコネクタは弾
性樹脂6を具えており、この凹凸を十分補償可能であ
る。加えて接続抵抗値は金属バンプ8先端での優れた接
触抵抗とスルーホールめっきにより十分小さな値とな
る。
【0018】
【実施例1】27mm角で厚さ0.8mmのガラスエポ
キシ基板の両面に1.5mmピッチで直径1.3mm,
縦15個、横15個合計225個の銅パッド(導電ラン
ド)を基板両面の相対位置に形成した。各パッドの略中
心に直径1.1mmのスルーホールを形成した後スルー
ホールめっきし上下の銅パッドを導電接続させた。さら
に上下面のパッド表面に金めっきを施した。市販の2液
混合付加反応型シリコーン樹脂に20重量%のシリカ粉
を混合したぺーストを上記のスルーホールに充填し10
0℃で加熱硬化させた。シリコーン樹脂系の導電接着剤
を樹脂及びパッド上に塗布し、金めっきした直径0.9
mmの銅金属半球をスルーホールの略中央のエラストマ
ー部分に接着させた。
【0019】本コネクタ部材の1電極について上下から
金めっき板で挟んで特性を調べたところ、接圧10グラ
ムで金属半球によるバンプの変位は上下で約0.2m
m,4端子法での接触抵抗は18mm・Ωであった。2
25個のコンタクト、即ち接触部を有するコネクタをハ
ウジングに入れ、27mm角のLGAをこの上に乗せて
実装し電気的試験をした。225個の接続抵抗値は全て
35mm・Ω以下となり高温試験後の抵抗変化はプラス
10%以下であった。
【0020】
【実施例2】27mm角で厚さ0.8mmのガラスエポ
キシ基板の両面に1.5mmピッチで直径1.3mm.
縦15個、横15個合計225個の銅パッドを基板両面
の相対位置に形成した。角パッドの略中心に直径1.1
mmのスルーホールを孔開け加工し、スルーホールめっ
きし上下の電極パッドを導電接続させた。さらに上下の
銅パッド表面に金メッキを施した。付加反応型シリコー
ン樹脂90重量%に平均粒径100μmの金めっき銅粉
を10重量%混合したものをスルーホールに充填し10
0℃で加熱硬化させた。直径0.9mmの銅金属球に金
めっきを施し、シリコーン樹脂系の導電性接着材を金パ
ッド全体に塗布した後スルーホール中央部のエラストマ
ー部に接着させた。
【0021】本コネクター部材の1電極について、上下
から金めっき板で挟み、上下からの接圧と接触抵抗の相
関を求めたところ、接圧10グラムでのバンプ変位は上
下合計で0.2mm,4端子法での接触抵抗は5mm・
Ωであった。225個のコンタクトを有する本部材をハ
ウジングに入れ、27mm角のLGAをこの上に載せて
実装し電気的試験をした。225個の端子の接続抵抗は
全て15mm・Ω以下にあり、高温高湿試験後の抵抗変
化はプラス15%以下であった。
【0022】
【実施例3】27mm角で厚さ1.0mmのガラスエキ
ポシ基板の両面に1.5mmピッチで直径1.3mm,
縦15個、横15個合計225個の銅パッドを基板両面
の相対位置に形成した。基板の下面の角パッド中心に直
径0.3mm、深さ0.3mmのスルーホール孔開け加
工し、スルーホールめっきし上下のパッドを導電接続さ
せた。さらに上下面のパッド表面に金めっきを施した。
市販の2液混合付加反応型シリコーン樹脂を上記のスル
ーホールに充填し100℃で加熱硬化させた。直径0.
9mmの銅金属球に金めっきを施し、シリコーン樹脂形
の導電性接着材を上面の金パッド全体に塗布した後ラン
ド中央部のエラストマー部に接着させた。 一方下面の
パッドには直径1.2mmの球状半田ボールを半田接続
させた。
【0023】本コネクター部材の1電極について、下面
はプリント基板と半田接合し上面の金属球に平板プロー
ブを当てプローブにかかる荷重と接触抵抗の関係を求め
たところ、接圧10グラムでのバンプ変位は0.12m
m、4端子法での接触抵抗は4mm・Ωであった。22
5個のコンタクトを有する本部材をハウジングに入れ、
27mm角のLGAをこの上に乗せて実装し電気的試験
をした。225個の端子の接続抵抗は全て28mm・Ω
以下にあり、高温高湿試験後の抵抗変化はプラス8%以
下であった。
【0024】
【発明の効果】本発明のコネクタによればLGA、BG
A等のパッケージを有する多極の半導体素子を、プリン
ト基板等に対して取り外し可能にして容易に接続可能と
なる。更に本発明のコネクタは比較的簡単な構造でその
製造方法によれば製造も容易であり経済的効果も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコネクタの製造方法の第1の工程を
示す断面図。
【図2】 本発明のコネクタの製造方法の第2の工程を
示す図1類似の断面図。
【図3】 本発明のコネクタの製造方法の第3の工程を
示す図1類似の断面図。
【図4】 本発明のコネクタの第1の好適実施形態を示
す断面図。
【図5】 本発明のコネクタの第2の好適実施形態を示
す断面図。
【図6】 本発明のコネクタの第3の好適実施形態を示
す断面図。
【図7】 本発明のコネクタの第4の好適実施形態を示
す断面図。
【図8】 本発明のコネクタの第5の好適実施形態を示
す断面図。
【符号の説明】
1・・・・絶縁性シート 2・・・・貫通孔(スルーホール) 3・・・・導電層 6・・・・弾性樹脂 8・・・・金属バンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の貫通孔が形成された絶縁性シート
    と、 前記貫通孔の内側面上に位置し貫通孔の表裏を電気的に
    導通する導電層と、 前記貫通孔内に充填された弾性樹脂と、 該弾性樹脂面上に配置され前記導電層と電気的に導通す
    る金属バンプとを有するコネクタ。
  2. 【請求項2】絶縁性シートの所定位置に貫通孔を形成す
    る工程と、 該貫通孔の内側面に沿って導電層を形成する工程と、 前記貫通孔内に弾性樹脂を充填する工程と、 該弾性樹脂の上下面に前記導電層と電気的に導通する金
    属バンプを配置する工程とを含むコネクタ製造方法。
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