JPH09114464A - 電子楽器の鍵盤装置 - Google Patents

電子楽器の鍵盤装置

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JPH09114464A
JPH09114464A JP7292123A JP29212395A JPH09114464A JP H09114464 A JPH09114464 A JP H09114464A JP 7292123 A JP7292123 A JP 7292123A JP 29212395 A JP29212395 A JP 29212395A JP H09114464 A JPH09114464 A JP H09114464A
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switch
pressing
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musical instrument
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JP7292123A
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Tomoaki Ito
倫明 伊藤
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COLUMBIA ONKYO KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2ビットの情報処理系を有する電子楽器の鍵
盤装置で、鍵の押下量を4段階で検出するスイッチを具
備して演奏の表現力を高める。 【解決手段】 スイッチの押下動作で接触部が基台部に
配線した接点回路を導通する鍵の押下量を検出する電子
楽器の鍵盤装置であって、接触部は曲面を成して基台部
と離間して対向し、スイッチの押下動作で接触部が基台
部に配線した接点回路に接触して導通し、さらにスイッ
チの押下動作で接触部の曲面が接点回路面を転がりなが
ら移動し、その接触部位が押下量の変化で移動すること
によって押下量を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子鍵盤楽器の鍵
盤装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子鍵盤楽器では、押鍵することによっ
て検出スイッチを接続(メイク)して楽音を発生させ、
鍵が戻ると検出スイッチが切断(ブレイク)して楽音の
発生を停止する。この場合、押鍵によって検出する押下
量の段階数は、検出スイッチのメイクまたはブレイクの
2段階でよい。しかし、例えばピアノのように、押鍵
(あるいは打鍵)の仕方によって、その鍵で発生する楽
音の音量や音色の違いを電子鍵盤楽器で実現するため
に、押鍵時の押下量を検出する段階数を3段階とした検
出スイッチ機構が従来技術としてある。
【0003】この従来技術は、図4(a)の3端子トラ
ンスファスイッチや、図5(a)の例に示すような、2
端子モーメンタリスイッチを2個用いるか、または、2
個複合させ、各スイッチのメイクやブレイクする位置を
鍵の押下量に対応させて段階数を3段階にするものであ
る。
【0004】これによって押下量を図4(b)や図5
(b)のように段階1、段階2、段階3と3分割し検出
している。段階1は押鍵していない段階を表し、段階3
は押鍵され楽音が発生する段階を表す。そして、押鍵に
よって段階1、2、3と遷移した結果発生した楽音に
は、段階1から段階2を通過するまでに要した時間を測
定し、その時間の長さによって、音量や音色が設定され
るというものである。
【0005】そして、この3段階の検出機構を有する電
子鍵盤楽器(例えば電子ピアノ)においては、新たに楽
音を発生させるためには、必ず段階1を経ないと、段階
3の楽音発生時に反映すべき押鍵過程での段階2の通過
時間を測定することができない。ここで、段階1は楽音
を消すこと(鍵のダンパー動作)を意味するため、新た
な楽音発生毎に必ず段階1を経る従来技術では、アコー
スティックピアノでは可能な連打演奏つまり、ダンパー
ベダルを踏むことなく同一音の残響音を重ねてゆく同一
鍵の連打演奏をすることができない。
【0006】また、電子鍵盤楽器(例えば電子ピアノ)
の鍵盤装置でアコースティックピアノに近い鍵操作感を
得ようする場合、電子鍵盤楽器(例えば電子ピアノ)の
鍵アクションに要求される要素の1つが、鍵の操作部分
における質量効果増大である。しかし、これは鍵操作力
に対する鍵アクションの応答速度低下を招き、打鍵/発
音後の鍵アクション復帰が遅くなるので連打に不利とな
る。
【0007】また、電子鍵盤楽器(例えば電子ピアノ)
の鍵盤装置の鍵操作感を、アコースティックピアノの鍵
操作感に近いものとする場合、押鍵時の摩擦も鍵アクシ
ョンに要求される要素の1つである。これは、鍵操作に
よる鍵アクションの慣性運動に損失を与えることでその
応答動作振幅を小さくするため、スタッカートなど鍵を
押し切らない演奏を行う場合、楽音を発生させにくくな
る。
【0008】これら3つの課題を解決するために、本願
発明者らは特願平4ー164405号で、押鍵時に押下
量を検出する段階数を4段階とした発明を出願した。こ
の4段階の運用を、押鍵時の押下量の順に初期状態から
段階1〜段階4とし、各段階の境界を押鍵時の押下量の
順に境界1〜境界3として簡単に説明する。
【0009】図6(a)はスタッカート演奏を想定した
場合の鍵押下量と発音の関係を示す説明図で、鍵のダン
パー動作境界は境界1であり、段階1から押鍵すると
き、時間測定開始は境界1、またこのときの時間測定終
了/楽音発音境界は境界2と取り扱うことにより、鍵ア
クションの応答動作振幅を小さくしても、スタッカート
演奏をすることができる。
【0010】図6(b)は同一鍵連打を想定した場合の
鍵押下量と発音の関係を示す説明図で、段階4から鍵が
復帰するときで段階1(鍵のダンパー動作領域)まで復帰
しないうちに押鍵動作に転じた場合は、この押鍵による
楽音の発生を行うために時間測定開始を境界2、時間測
定終了・楽音発音境界を境界3と取り扱うことにより、
鍵アクションの復帰速度が小さくても同一鍵連打に有利
となる。このとき連打音はそれぞれ残響させて重ならせ
ることができる。
【0011】図6(c)はアコースティックピアノにあ
る鍵アクション動作を想定した場合の鍵押下量と発音の
関係を示す説明図で、時間測定区間(段階3)は、段階
1からの押鍵において段階2の通過時間が長過ぎるため
に発音させなかったときも利用できる。アコースティッ
クピアノにはこのような鍵アクション動作が見受けられ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した段階数4の検
出を実現するスイッチの回路例を図7、図8、図9の説
明図で説明する。図7(a)は一般的なONーOFFス
イッチと双倒でONするスイッチとの組み合わせを示す
回路図であり、2ビットで情報の処理ができる。図7
(b)の検出段階を示す説明図で説明すると、段階1で
は、双倒でONするスイッチがON、ONーOFFスイ
ッチがOFF,段階2では、双倒でONするスイッチが
OFF、ONーOFFスイッチがOFF,段階3では、
双倒でONするスイッチがON、ONーOFFスイッチ
がOFF,段階4では、双倒でONするスイッチがO
N、ONーOFFスイッチがONとなって4段階を構成
している。
【0013】図8(a)は一般的なONーOFFスイッ
チ3個の組み合わせを示す回路図であり、2つのスイッ
チが直列に接続した2ビットで情報の処理ができる構成
である。図8(b)の検出段階を示す説明図で説明する
と、段階1では、1番目の単独のONーOFFスイッチ
がOFF、直列に接続した2つスイッチのうち2番目の
スイッチがOFF、3番目のスイッチがON、段階2で
は、1番目の単独のONーOFFスイッチがON、直列
に接続した2つスイッチのうち2番目のスイッチがOF
F、3番目のスイッチがON、段階3では、1番目の単
独のONーOFFスイッチがON、直列に接続した2つ
スイッチのうち2番目のスイッチがON、3番目のスイ
ッチがON、段階4では、1番目の単独のONーOFF
スイッチがON、直列に接続した2つスイッチのうち2
番目のスイッチがON、3番目のスイッチがOFFとな
って4段階を構成している。
【0014】図9(a)は一般的なONーOFFスイッ
チ3個の組み合わせを示す回路図であり、3ビットで情
報の処理ができる構成である。図9(b)の検出段階を
示す説明図で説明すると、段階1では、1番目のONー
OFFスイッチがOFF、2番目のON−OFFスイッ
チがOFF、3番目のON−OFFスイッチがOFF、
段階2では、1番目のONーOFFスイッチがON、2
番目のON−OFFスイッチがOFF、3番目のON−
OFFスイッチがOFF、段階3では、1番目のONー
OFFスイッチがON、2番目のON−OFFスイッチ
がON、3番目のON−OFFスイッチがOFF、段階
4では、1番目のONーOFFスイッチがON、2番目
のON−OFFスイッチがON、3番目のON−OFF
スイッチがONとなって4段階を構成している。
【0015】以上説明した鍵のスイッチ機構は、スイッ
チの個数が鍵の数(例えば88鍵)と鍵1つに必要な数
を乗算した数(例えば88X3=264個) だけ用いら
れることになる。したがって、安価なものであることが
望ましくラバースイッチなどが適当となる。 しかしラ
バースイッチは、長時間の接触でラバーコンタクトが接
点部に溶着する危険性を持ち、ノーマリイON(メイ
ク)のスイッチを構成できない制限がある。したがっ
て、図7及び図8の構成ではラバースイッチを用いるこ
とができない。 また図9の構成は、1鍵あたりの情報
ビット数が3となるので、前述の3段階検出形式で普及
した1鍵あたり2ビットの情報処理系とインターフェイ
スできないばかりか配線量増大を招いて高価になる。本
発明は上述の課題を鑑みてなされたものであり、鍵の押
下量を4段階で検出するスイッチを具備して2ビットの
情報処理系を有する電子楽器の鍵盤装置を提供するもの
である。
【0016】
【課題を解決するための手段】そのため本発明の請求項
1記載の電子楽器の鍵盤装置では、スイッチの押下動作
で接触部が基台部に配線した接点回路を導通する鍵の押
下量を検出する電子楽器の鍵盤装置であって、接触部は
曲面を成して基台部と離間して対向し、スイッチの押下
動作で接触部が基台部に配線した接点回路に接触して導
通し、さらにスイッチの押下動作で接触部の曲面が接点
回路面を転がりながら移動し、その接触部位が押下量の
変化で移動することによって押下量を検出するスイッチ
を具備したことを特徴としている。
【0017】また、請求項2記載の電子楽器の鍵盤装置
では、少なくとも2組のスイッチを有しそれぞれのスイ
ッチが2端子を有して1接点を備えた接点回路を配線し
た基台部と、スイッチの押下動作で接触部が前記接点回
路を導通して鍵の押下量を検出する電子楽器の鍵盤装置
であって、接触部は曲面を成して基台部と離間して対向
し、スイッチの押下動作で接触部が基台部に配線した第
1のスイッチを形成する接点回路に接触して導通し、さ
らにスイッチの押下動作で接触部の曲面が接点回路面を
転がりながら移動することによって第1のスイッチを導
通しながら基台部に配線した第2のスイッチを形成する
接点回路に接触して導通し、さらにスイッチの押下動作
で接触部の曲面が接点回路面を転がりながら移動するこ
とによって第1のスイッチを形成する接点回路から外れ
てOFFするとともに基台部に配線した第2のスイッチ
の接点回路に接触して導通を継続するスイッチを具備し
たことを特徴としている。
【0018】また、請求項3記載の電子楽器の鍵盤装置
では、少なくとも1組のスイッチを有しスイッチは少な
くとも2端子備え抵抗値を有する接点回路を配線した基
台部と、スイッチの押下動作で接触部が接点回路を導通
して鍵の押下量を検出する電子楽器の鍵盤装置であっ
て、接触部は曲面を成して基台部と離間して対向し、ス
イッチの押下動作で接触部が基台部に配線した接点回路
に接触して導通し、さらにスイッチの押下動作で接触部
の曲面が接点回路面を転がりながら移動することによっ
て端子間の抵抗値が変化して押下量を検出することを特
徴としている。
【0019】また、請求項4記載の電子楽器の鍵盤装置
では、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電子楽
器の鍵盤装置において、押下動作で接触部の移動する方
向の接触部を設けた作動部の両端が、硬さの異なる弾性
部で支持され押下動作で接触部が所定の接点回路面に最
初に接することを特徴としている。
【0020】また、請求項5記載の電子楽器の鍵盤装置
では、接点回路を配線した基台部と、曲面を成して基台
部と離間して対向する接触部と、接触部を固定する作動
部と、作動部の端部を支持し作動部の一方の端部を硬く
した弾性部と、接触部を接点回路に接触させる作動部に
設けた押下部を具備し、押下部を押下することによって
接触部が基台部に配線した接点回路に接触して導通し、
さらに押下部の押下動作で接触部の曲面が接点回路面を
転がりながら移動し、その接触部位が押下量の変化で移
動することによって押下量を検出するスイッチを具備し
たことを特徴としている。
【0021】また、請求項6記載の電子楽器の鍵盤装置
では、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子楽
器の鍵盤装置において、導電性ラバーコンタクトで形成
した接触部と、接触部を固定する作動部と、該作動部を
支持する該作動部の一方の端部を他の端部より硬くした
弾性部をゴム質の合成樹脂で一体に成形したラバースイ
ッチを形成することを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】図3は、本発明の電子楽器の鍵盤
装置に用いられるスイッチ機構の概略機械素子図による
押下過程を表した説明図である。図3(a)は初期状
態、押下量検出の段階1を表す。第1のスイッチ(SW
1)を形成する接点1と、第2のスイッチ(SW2)を
形成する接点2を設けた基台部3があって、第1のスイ
ッチを形成する接点1や第2のスイッチを形成する接点
2と接触し導通する曲面を成す接触部4を設けた作動部
5が基台部3と対向配置している。
【0023】作動部5は、基台部3から立設し作動部5
の一方の端部に固定される弾性部材6aと、基台部3か
ら立設し作動部5のもう一方の端部に固定される弾性部
材6bとによって支持され、弾性部材6aは弾性部材6
bより相対的に小さいスチフネスで形成されている。作
動部5のスチフネスの大きい弾性部材6bに近い接触部
4の端部近傍に基台部3の方向に押す押下部A(矢印)
がある。初期状態、押下量検出の段階1では、第1のス
イッチを形成する接点1と、第2のスイッチを形成する
接点2は、ともにOFFの状態になっている。
【0024】図3(b)は押下量検出の段階2を表す。
押下部Aを基台部3の方向に押すと、弾性部材6bより
スチフネスの小さい弾性部材6aから押下し接触部4の
端部から基台部3に当接する。押下量検出の段階2で
は、第1のスイッチを形成する接点1が第1接触部4に
より導通してONとなり、第2のスイッチを形成する接
点2はOFFの状態になっている。
【0025】図3(c)は押下量検出の段階3を表す。
押下部Aを基台部3の方向にさらに押すと、曲面を成す
接触部4が転がるように移動して接点1と接点2の両方
に接触する。押下量検出の段階3では、第1のスイッチ
を形成する接点1及び第2のスイッチを形成する接点2
がともに導通してONとなる。
【0026】図3(d)は押下量検出の段階4を表す。
押下部Aを基台部3の方向にさらに押すと、曲面を成す
接触部4がさらに転がるように移動して、第1のスイッ
チを形成する接点1に接触していた接触部が離れる。押
下量検出の段階4では、第1のスイッチを形成する接点
1がOFFとなり、第2のスイッチを形成する接点2は
導通を継続してONとなっている。
【0027】
【実施例】本発明の一実施例を図1の概略構成図に示
す。図1において、共通端子T1に接続する共通接点1
1と、共通接点11に隣接して設けた第1の接点1と第
1の端子T2と、第2の接点2と第2の端子T3を有す
るスイッチ接点の印刷回路面を設けた印刷回路基板で形
成された基台部3がある。
【0028】そして、基台部3に設けた第1の接点1と
共通接点11、第2の接点2と共通接点11を導通する
曲面を成す接触部4が作動部5に固定され基台部3と対
向して配置している。
【0029】そして、作動部5を基台部3と対向配置さ
せ外周を支持する弾性部材12があって、この弾性部材
12は接触部4が基台部3と大きく離れている側の弾性
部材13を他の部分より厚くしてスチフネスを大きく
し、その端部を基台部3に固定している。作動部5を基
台部3の方向に押す押下部Aは、作動部5のスチフネス
の大きい弾性部材13に近い接触部4の端部近傍に配置
されている。
【0030】押下部Aの押下によって、曲面を成す接触
部4は基台部3と近接配置しているスチフネスの小さい
弾性部材12の方から接触部4が基台部3に当接し、基
台部3に配線した接点回路面を接触部4が接触しながら
導通し、さらに、押下部Aの押下によって、接触部4が
接点回路面を転がるように移動しスチフネスの大きい弾
性部材13に近い接触部4が接点回路面に接触すると、
スチフネスの小さい弾性部材12の方の接触部4が基台
部3から離れて接点1から離れる。
【0031】そして、接触部4を導電性を有するラバー
コンタクトで形成し、この接触部4を固定する作動部5
と、作動部5を支持する弾性部材12、13及び押下部
Aをゴム質の合成樹脂で一体に成形したラバースイッチ
を形成している。
【0032】図2の概略構成図によって、上記実施例の
ラバースイッチの押下過程を説明する。このラバースイ
ッチは鍵盤装置の鍵の下部にそれぞれ1個ずつ配置さ
れ、鍵の押下量に対応して2組のそれぞれ2端子を有す
る1接点のスイッチがON−OFFし、2ビットで情報
の処理ができるようになっている。鍵に連結している連
結棒21によって押下部Aを押下するように配置された
ラバースイッチは、鍵を押下していない状態、初期状態
で図2(a)に示す押下量検出の段階1を表す。押下量
検出の段階1では、第1のスイッチを形成する接点1
と、第2のスイッチを形成する接点2は、ともにOFF
の状態になっている。
【0033】図2(b)は押下量検出の段階2を表す。
押下部Aを基台部3の方向に押すと、接触部4は弾性部
材13よりスチフネスの小さい弾性部材12の方が先に
基台部3に当接する。押下量検出の段階2では、第1の
スイッチを形成する接点1が導通してONとなり、第2
のスイッチを形成する接点2はOFFの状態になってい
る。
【0034】図2(c)は押下量検出の段階3を表す。
押下部Aを基台部3の方向にさらに押すと、曲面を成す
接触部4が接点回路面を転がるように移動して接点1と
接点2に接触して両方のスイッチを導通させる。押下量
検出の段階3では、第1のスイッチを形成する接点1
と、第2のスイッチを形成する接点2が導通してONと
なる。
【0035】図2(d)は押下量検出の段階4を表す。
押下部Aを基台部3の方向にさらに押すと、さらに接触
部4が接点回路面を転がるように移動して弾性部材13
に近接する接触部4が基台部3に当接し、接触部4が曲
面を成しているため、弾性部材12に近接する接触部4
が基台部3から離れて接点1をOFFにする。押下量検
出の段階4では、第1のスイッチを形成する接点1がO
FFとなり、第2のスイッチを形成する接点2は導通を
継続してONとなっている。
【0036】以上のように本発明のよれば、安価で供給
できるラバースイッチの構成で押鍵動作の4段階を検出
することができる。そして、それぞれの接点をONーO
FFさせる接触部4は、導電性を有するラバーコンタク
トで形成され、さらに接触部4を固定する作動部5がゴ
ム質で形成され制振作用があるので、チャタリングを押
さえる効果を有する。また、2ビットの情報処理系で構
成できるので、従来から使用している情報処理系の回路
を利用でき、設計が容易になる。
【0037】また、他の実施例として、図1のスイッチ
接点部の概略図の(b)(c)に示すように、基台部3
に配線する接点回路の2端子間に抵抗を形成し、前記接
触部4が抵抗面を転がるように移動して2端子間の抵抗
値を変化させるようにしても良い。この場合、押下量と
抵抗値の変化が無段階で変化するので、鍵盤装置に用い
たときは鍵の押下量を正確に検出できるので、より高品
質な電子楽器を得ることができる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、鍵の押下量の検知段階
を増やすことができるので、押鍵操作による演奏の表現
力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す概略構成図。
【図2】 図1の実施例で押下過程を説明する概略構成
図。
【図3】 本発明を説明する概略機械素子図による押下
過程を表した説明図。(a)は初期状態、押下量検出の
段階1を表し、(b)は押下量検出の段階2を表し、
(c)は押下量検出の段階3を表し、(d)は押下量検
出の段階4を表す。
【図4】 (a)は従来の鍵の押下量を検出するスイッ
チの回路図、(b)はスイッチの検出段階を示す説明
図。
【図5】 (a)は従来の鍵の押下量を検出するスイッ
チの回路図、(b)はスイッチの検出段階を示す説明
図。
【図6】 検出した4段階の鍵の押下量と発音との関係
を説明する説明図。
【図7】 (a)は4段階の鍵押下量を検出するスイッ
チの回路図、(b)はスイッチの検出段階を示す説明
図。
【図8】 (a)は4段階の鍵押下量を検出するスイッ
チの回路図、(b)はスイッチの検出段階を示す説明
図。
【図9】 (a)は4段階の鍵押下量を検出するスイッ
チの回路図、(b)はスイッチの検出段階を示す説明
図。
【符号の説明】
1 第1の接点 2 第2の
接点 3 基台部 4 接触部 5 作動部 6a 弾性部
材 6b 弾性部材 11 共通接点 12 弾性
部材 13 弾性部材 14 連結

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチの押下動作で接触部が基台部に
    配線した接点回路を導通する鍵の押下量を検出する電子
    楽器の鍵盤装置であって、前記接触部は曲面を成して前
    記基台部と離間して対向し、スイッチの押下動作で前記
    接触部が前記基台部に配線した前記接点回路に接触して
    導通し、さらにスイッチの押下動作で前記接触部の曲面
    が前記接点回路面を転がりながら移動し、その接触部位
    が押下量の変化で移動することによって押下量を検出す
    るスイッチを具備したことを特徴とする電子楽器の鍵盤
    装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも2組のスイッチを有しそれぞ
    れのスイッチが2端子を有して1接点を備えた接点回路
    を配線した基台部と、スイッチの押下動作で接触部が前
    記接点回路を導通して鍵の押下量を検出する電子楽器の
    鍵盤装置であって、前記接触部は曲面を成して前記基台
    部と離間して対向し、スイッチの押下動作で前記接触部
    が前記基台部に配線した第1のスイッチを形成する接点
    回路に接触して導通し、さらにスイッチの押下動作で前
    記接触部の曲面が前記接点回路面を転がりながら移動す
    ることによって前記第1のスイッチを導通しながら前記
    基台部に配線した第2のスイッチを形成する接点回路に
    接触して導通し、さらにスイッチの押下動作で前記接触
    部の曲面が前記接点回路面を転がりながら移動すること
    によって前記第1のスイッチを形成する接点回路から外
    れてOFFするとともに前記基台部に配線した第2のス
    イッチの接点回路に接触して導通を継続するスイッチを
    具備したことを特徴とする電子楽器の鍵盤装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも1組のスイッチを有し該スイ
    ッチは少なくとも2端子備え抵抗値を有する接点回路を
    配線した基台部と、スイッチの押下動作で前記接触部が
    前記接点回路を導通して鍵の押下量を検出する電子楽器
    の鍵盤装置であって、前記接触部は曲面を成して前記基
    台部と離間して対向し、スイッチの押下動作で前記接触
    部が前記基台部に配線した接点回路に接触して導通し、
    さらにスイッチの押下動作で前記接触部の曲面が前記接
    点回路面を転がりながら移動することによって前記端子
    間の抵抗値が変化して押下量を検出することを特徴とす
    る電子楽器の鍵盤装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の電子楽器の鍵盤装置において、押下動作で前記接触部
    の移動する方向の該接触部を設けた作動部の両端が、硬
    さの異なる弾性部で支持され前記押下動作で前記接触部
    が所定の接点回路面に最初に接することを特徴とする電
    子楽器の鍵盤装置。
  5. 【請求項5】 接点回路を配線した基台部と、曲面を成
    して前記基台部と離間して対向する接触部と、該接触部
    を固定する作動部と、該作動部の端部を支持し作動部の
    一方の端部を硬くした弾性部と、前記接触部を前記接点
    回路に接触させる前記作動部に設けた押下部を具備し、
    該押下部を押下することによって前記接触部が前記基台
    部に配線した前記接点回路に接触して導通し、さらに前
    記押下部の押下動作で前記接触部の曲面が前記接点回路
    面を転がりながら移動し、その接触部位が押下量の変化
    で移動することによって押下量を検出するスイッチを具
    備したことを特徴とした電子楽器の鍵盤装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    の電子楽器の鍵盤装置において、導電性ラバーコンタク
    トで形成した接触部と、該接触部を固定する前記作動部
    と、該作動部を支持する該作動部の一方の端部を他の端
    部より硬くした弾性部をゴム質の合成樹脂で一体に成形
    したラバースイッチを形成することを特徴とした電子楽
    器の鍵盤装置。
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