JPH09113321A - 車両用表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示装置を構成すべき各計器、ワーニング等
を組付けるためハウジング外形を、多数の車種の中で最
も小さい表示装置取付開口部内に嵌入使用し得る大きさ
に設定して、大小各種の表示装置取付開口部に共用して
嵌着できるようにハウジングの外形を設定すると共に、
そのハウジングの前面に被着されるフロントカバーの外
形は、多種の車種の中で最も大きい表示装置取付開口部
に被着使用し得る大きさに設定して単一形状の表示装置
を各車種に取付け使用できるようにする。 【解決手段】 各種計器、及びワーニング等の各種備品
等を収容配置するハウジングと該ハウジングの前面に被
着するフロントカバーを有する車両用表示装置におい
て、上記ハウジングの外形は、多数の全車種の中で最も
小さい表示装置取付開口内に嵌入使用し得る大きさに設
定し、また前記フロントカバーの外形は、多数の全車種
の中で最も大きい表示装置取付開口面を塞ぎ得る大きさ
に設定した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両に設備される
表示装置であって、特に、単一形状の表示装置を、車体
に設けられている表示装置取付け開口部の大きさに左右
されることなく取付け使用することができるようにした
車両用表示装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】例えば自動車車室内の運転席前方に設備
される一乃至複数の計器等を一体のケーシング内に組付
けてなる従来の車両用表示装置は、車種毎に異る表示装
置取付開口部の大きさ又は形状に合せて、例えば速度
計、回転計、燃料計、水温計等の各計器及びワーニン
グ、Ａ／Ｔインジケータ等の各種備品をレイアウトし、
該レイアウトに合せて上記計器等を一体に組付けること
ができる大きさ、形状のアッパハウジング、ロアハウジ
ング、フロントカバー等のケーシング部品を新規に作成
し、しかるケーシング作成後、ケーシング内に上記の各
計器及びワーニングランプ等を組付けて、各車種毎に適
合した大きさ、形状の各種表示装置（メータユニット）
を製作しているものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の表示装置にあっては、車種毎に異る大きさ、形状
の各種表示装置を製作しなければならないことから、車
種毎に大きさ、形状の異るそれぞれのアッパハウジン
グ、ロアハウジング、フロントカバー等のケーシング部
品を作成するための成形型を新規に作らなければなら
ず、これが原因で型費用は当然のこと、型設計、型作成
に多くの手間と費用が嵩み、経済性の点で問題があっ
た。また数種のケーシング部品が作成されることから、
それら多くの部品を保管管理しなければならないなどの
問題点があった。

【０００４】本発明は、かかる従来の問題点に着目して
なされたもので、表示装置を構成すべき各計器、ワーニ
ング等を組付けるためハウジング外形を、多数の車種の
中で最も小さい表示装置取付開口部内に嵌入使用し得る
大きさに設定して、大小各種の表示装置取付開口部に共
用して嵌着できるようにハウジングの外形を設定すると
共に、そのハウジングの前面に被着されるフロントカバ
ーの外形は、多種の車種の中で最も大きい表示装置取付
開口部に被着使用し得る大きさに設定して単一形状の表
示装置を各車種に取付け使用できるようにすることを第
１の目的としている。

【０００５】また上記表示装置を、例えば大型の取付開
口部に設備したときに、その取付開口縁と表示装置のハ
ウジングとの間で生じる隙間がフロントカバーを透して
見える違和感を除くために、そのフロントカバーの周縁
部に化粧用シートを貼着することを第２の目的としてい
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の請求項１では、各種計器、及びワーニング
等の各種備品等を収容配置するハウジングと該ハウジン
グの前面に被着するフロントカバーを有する車両用表示
装置において、上記ハウジングの外形は、多数の全車種
の中で最も小さい表示装置取付開口内に嵌入使用し得る
大きさに設定し、また前記フロントカバーの外形は、多
数の全車種の中で最も大きい表示装置取付開口面を塞ぎ
得る大きさに設定したことを特徴としている。

【０００７】また請求項２では、フロントカバーの周縁
に生じる無表示部分を隠蔽して意匠的効果を高めるため
の化粧シートを貼着することを特徴としている。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下に本発明を図面に示す実施例
に基いて詳細に説明する。

【０００９】図１は車両用表示装置の外形を示す斜視図
であって、この表示装置１は、図２で示すようなアナロ
グ式の速度計２、回転計３、燃料計４、温度計５、及び
ナビゲーション表示を行なうことのできる液晶表示器６
等からなる各種計器、さらにはワーニング、インジケー
タ等の備品及びそれらの表示部７等を組付けているロア
ハウジング８及びアッパハウジング９と、上記アッパハ
ウジング９の正面開口部を塞ぐようにしてそのアッパハ
ウジング９に被着される透明又は半透明のフロントカバ
ー１０で構成されている。

【００１０】なお上記のロアハウジング８及びアッパハ
ウジング９内に組込まれている計器及び備品の種類及び
レイアウト、指度特性等は、各車種に対応使用できるよ
うに定められているものとする。

【００１１】そこで本実施例では、図４、図５で示すよ
うに上記ロアハウジング８及びアッパハウジング９によ
り構成されるハウジング１１の外形及び大きさの設定
は、多数の全車種の中で、表示装置を取り付けるべくイ
ンストルメントパネルにおいて予め構成されている最も
小さい表示装置取付け開口１２Ａ内へ組付け得るように
設定しており、またそのハウジング１１の正面に被着さ
れるフロントカバー１０の外形及び大きさの設定は、全
車種の中で最も大きい表示装置取付け開口１２Ｂ面を完
全に塞ぎ得る大きさに設定している。

【００１２】１３Ａ及び１３Ｂは、小型の表示装置取付
け開口１２Ａ及び大型の表示装置取付け開口１２Ｂの大
きさに合せて予め形成されているそれぞれのリッド部材
である。

【００１３】なお例外的に表示装置取付け開口が極端に
大きい場合には、フロントカバー１０の横方向両端部に
入れ子型が使用可能な型を用いて、必要に応じて入れ子
型を用いて、上記大型の開口に対応できる横長のフロン
トカバーを作成する。

【００１４】前記したように、比較的小型形状のハウジ
ング１１に対して比較的大型であるフロントカバー１０
を取付けていることによって、そのフロントカバー１０
の周縁、特に左右両側の辺縁部にハウジング１１の外側
にはみ出る無表示部１４が生じ、この無表示部があるこ
とで、表示装置の外観が損なわれたり、また大型の表示
装置取付け開口に対して小型のハウジング１１を取付け
たときに生じるそのハウジング１１と開口縁との間で生
じる隙間がフロントカバー１０を透して見える等のこと
で違和感が生じるので、この違和感を解消するために、
フロントカバー１０の辺縁部に生じる無表示部分に化粧
シート１５を貼着する。

【００１５】この化粧シート１５の貼着は、フロントカ
バー１０の表面又は裏面のいずれであってもよい。また
この化粧シート１５には、必要に応じて格子、縞、皮シ
ボ等の模様を印刷したものであってもよく、また上記模
様を施さない黒色調の印刷であってもよい。またこの化
粧シートの材質は、樹脂製フィルム、金属（アルミニウ
ム）製フィルム等、フロントカバーに追従マッチし得る
ものであれば何でも良い。また化粧シートは、無表示部
分に貼着することに限定されるものではなく、無表示部
分から連続的に無表示部分周辺に形成し、意匠効果を高
めてもよい。

【００１６】以上のように本実施形態では、比較的小型
に形成されている表示装置ハウジング１１の前面に比較
的大型のフロントカバーを取付けてなる表示装置１を構
成したものであり、この表示装置１を、図４では、小型
である表示装置取付け開口１２Ａ内に取付使用したもの
であり、また図５では、その表示装置１を大型である表
示装置取付け開口１２Ｂに取付け使用したものである。
従ってこの表示装置１によれば、該表示装置１を小型の
表示装置取付け開口１２Ａに取付け得ることは勿論のこ
と、大型の表示装置取付開口部１２Ｂにも取付け使用で
きるので、単一形状である表示装置１を取付開口サイズ
の異る各車種に対して設備することができる。

【００１７】従って表示装置１が各車種に共用できるい
うことで、その表示装置１の種別を少なくすることがで
き、これによって表示装置製作のための経済性が大幅に
改善される。

【００１８】また比較的大型の表示装置取付け開口に対
して、上記表示装置を取付けた場合に生じる、その開口
内壁とハウジング１１間の隙間等は、フロントカバーの
辺縁部に貼着されている化粧シートにより隠蔽されるこ
とから、表示装置の見栄えを損なうことはない。

【００１９】なお前記ハウジング１１内に組込まれる計
器及び備品等は、正規のものに限られるものではなく、
例えば現行の車両に取付けられている計器等の外にオプ
ション機能であるナビゲーションシステム等の表示機構
を付加して、多数の車種に対応できるようにしてもよい
ことは言うまでもないことである。

【００２０】また現行使用の計器等の外に他車種共通の
オプション計器等を設定する場合、フロントカバーの表
面曲率は、車種によって若干の違いはあるが、殆ど同じ
と見ることができるので、車種に応じてその曲率を変え
る必要はなく、単一形状のフロントカバーを共用するこ
とができる。これはフロントカバーをアイポイントから
見た場合にフロントカバーの表面による反射が運転者に
視認されないように一律に設計されているからである。

【００２１】

【発明の効果】以上のように、本発明は表示装置１の大
きさ、形状が、車体に設けられている表示装置取付け開
口の大きさに左右されることなく、全ての取付け開口に
取付け使用できるものであるから、その表示装置を構成
すべきロアハウジング、アッパハウジング、フロントカ
バー等の部品を作成するための型を各車種毎に新規に製
作する必要がなく、これによって基本形状の型を多車種
へ流用することができので、経済性は勿論のこと開発期
間、製作工数の削減等が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施形態である車両用表示装置の説明斜視
図。

【図２】本実施形態である車両用表示装置の正面図。

【図３】本実施形態である車両用表示装置の側面図。

【図４】本実施形態である車両用表示装置の小型開口へ
の取付け状態を示す説明図。

【図５】本実施形態である車両用表示装置の大型開口へ
の取付け状態を示す説明図。

【符号の説明】

１…表示装置 ２…速度計 ３…回転計 ４…燃料計 ５…温度計 ６…液晶表示器 ７…表示部 ８…ロアハウジング ９…アッパハウジング １０…フロントカバ
ー １１…ハウジング １２Ａ，１２Ｂ…表
示装置取付け開口 １３Ａ，１３Ｂ…リッド部材 １４…無表示部 １５…化粧シート

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 各種計器及びワーニング等の各種備品等
   を収容配置するハウジング（１１）と該ハウジングの前
   面に被着するフロントカバー（１０）を有する車両用表
   示装置（１）において、上記ハウジング（１１）の外形
   は、多数の全車種の中で最も小さい表示装置取付開口
   （１２Ａ）内に嵌入し得る大きさに設定し、また前記フ
   ロントカバー（１０）の外形は、多数の全車種の中で最
   も大きい表示装置取付開口（１２Ｂ）面を塞ぎ得る大き
   さに設定したことを特徴とする車両用表示装置。
2. 【請求項２】 フロントカバー（１０）の周縁部に生じ
   る無表示部分を隠蔽して意匠的効果を高めるための化粧
   用シート（１５）を貼着したことを特徴とする請求項１
   記載の車両用表示装置。