JPH09113315A - 光学式エンコーダ - Google Patents

光学式エンコーダ

Info

Publication number
JPH09113315A
JPH09113315A JP7299245A JP29924595A JPH09113315A JP H09113315 A JPH09113315 A JP H09113315A JP 7299245 A JP7299245 A JP 7299245A JP 29924595 A JP29924595 A JP 29924595A JP H09113315 A JPH09113315 A JP H09113315A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slit
region
moving plate
area
light receiving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7299245A
Other languages
English (en)
Inventor
Takumi Fukuda
拓己 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Copal Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Copal Corp filed Critical Nidec Copal Corp
Priority to JP7299245A priority Critical patent/JPH09113315A/ja
Publication of JPH09113315A publication Critical patent/JPH09113315A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Transform (AREA)
  • Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学式エンコーダの分解能を倍増すると共に
光源の利用効率を改善する。 【解決手段】 光学式エンコーダは第1領域A及び第2
領域Bを通過する移動板1と、移動板1の下面側で第1
領域Aに対面配置した光源2と、移動板1の下面側で第
2領域Bに対面配置した受光素子3と、移動板1の上面
側で第1領域Aと第2領域Bの間に介在する投影手段4
とを備えている。移動板1は第1領域A及び第2領域B
を結ぶ移動方向に沿って一定のピッチで配列したスリッ
ト5を有する。光源2は第1領域Aを通過するスリット
5を照明してスリット物像を形成する。投影手段4は第
1領域Aに照し出されたスリット物像を反転したスリッ
ト実像に等倍変換して第2領域Bに投影する。この光学
系は第1領域Aに対面する対物レンズ6と第2領域Bに
対面する結像レンズ7と両レンズ6,7の中間に配され
るリレーレンズ15とを含んでいる。受光素子3は第2
領域Bを通過するスリット5をマスクとして反対方向に
移動するスリット実像を受光し、移動板1の変位を検出
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発光素子と受光素子
とスリットを有する移動板とからなる光学式エンコーダ
に関する。より詳しくは、光学的な手段を用いてエンコ
ーダ出力の高分解能化を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図13は従来の光学式エンコーダの一例
を示す模式的な斜視図である。回転変位するディスクか
らなる移動板101には、その周方向に沿って所定のピ
ッチでスリット102が形成されている。移動板101
の一面側には光源となる発光素子103が固定配置され
ている。発光素子103と移動板101の間にはレンズ
104が介在しており、光源からの発散光を平行光に変
換する。なお、レンズ104は必ずしも必要なものでは
ない。移動板101の他面側には固定マスク105を介
して受光素子106が配置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図13に示した従来の
光学式エンコーダでは、発光素子103と受光素子10
6が対面配置し、両者の間に移動板101と固定マスク
105が介在している。発光素子103から放射した光
源光は回転変位するスリット102と固定マスク105
とにより断続的に透過/遮断され、受光素子106の受
光量が周期的に変化する。受光素子106はこの受光量
変化に応じて電気信号を出力し移動板101の変位を検
出している。この構成では、スリット102と固定マス
ク105の間隔を小さくし、光源光を平行ビームにしな
いと、高分解能なエンコーダ出力は実現できない。この
方式では、スリット102の配列ピッチを精々100μ
m程度にまで微細化するのが限界であった。
【0004】高分解能化を図る為、コヒーレントな光
(可干渉光)の回折及び干渉を利用した光学式エンコー
ダが知られており、例えば特開昭62−200219号
公報に開示されている。このエンコーダは光源と、この
光源で得られる所定の方向に偏光した可干渉光束を分割
する偏光ビームスプリッタと、これにより分割された複
数の光束を移動可能な回折格子に向ける第1光学系と、
回折格子から出射する複数の回折光を重ね合わせる第2
光学系と、この重ね合わされた光束を受光する受光素子
とを有している。受光素子から出力される信号により回
折格子の移動状態を検出する。この光学式エンコーダは
回折格子を利用しており、そのスリットピッチは数μm
程度まで高分解能化できる。しかしながら、光源として
レーザが必要であり且つ構成光学部品の点数が増える
為、価格が高いという欠点がある。
【0005】高分解能化を目的として拡大光学系を用い
たエンコーダも知られており、例えば特開昭57−10
4815号公報に開示されている。このエンコーダは等
しい角度ピッチの透明部/不透明部を円周上に配置した
スリットを有する移動板と、そのスリットを照明する光
源と、ラインセンサと、照明を受けたスリットを拡大投
影してラインセンサの画素ピッチと略等しくなる様に結
像する投影レンズと、ラインセンサの出力から移動板の
回転角を算出する処理回路とを備えている。拡大光学系
を利用する事によりスリットピッチを10μm程度まで
微細化可能である。しかしながら、このエンコーダは拡
大光学系を採用する為、光軸方向にサイズが大型化する
と共に、発光素子と受光素子の間隔が離間する。光学構
成が立体的となり大型化が避けられないと共に価格的に
も不利である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した様に、従来の技
術ではエンコーダ出力の高分解能化を図ろうとすると部
品点数が増加したりサイズが大型化したり、形状的にも
無理が生じるという課題があった。かかる従来の技術の
課題を解決する為以下の手段を講じた。即ち、本発明に
かかかる光学式エンコーダは基本的な構成として、第1
領域及び第2領域を通過する移動板と、該移動板の一面
側で第1領域に対面配置した光源と、該移動板の一面側
で第2領域に対面した受光素子と、該移動板の他面側で
第1領域と第2領域の間に介在する投影手段とを備えて
いる。前記移動板は第1領域及び第2領域を結ぶ移動方
向に沿って一定のピッチで配列したスリットを有する。
前記光源は第1領域を通過するスリットを照明してスリ
ット物像を形成する。前記投影手段は第1領域に照し出
された該スリット物像を反転したスリット実像に等倍変
換して第2領域に投影する等倍反転光学系である。この
光学系は第1領域に対面する対物レンズと第2領域に対
面する結像レンズと両レンズの中間に配されるリレーレ
ンズとを含んでいる。前記受光素子は第2領域を通過す
るスリットをマスクとして反対方向に移動する該スリッ
ト実像を受光し、該移動板の変位を検出する。具体的に
は、前記投影手段は、各々入射面、全反射面及び出射面
を備えた一対のプリズムを等倍反転光学系の光軸に沿っ
て配置している。前記対物レンズは一方のプリズムの入
射面に配され、前記結像レンズは他方のプリズムの出射
面に配され、前記リレーレンズは両プリズムの互いに対
向する出射面及び入射面の片側又は両側に形成されてい
る。好ましくは、前記リレーレンズはフレネルレンズで
ある。
【0007】本発明の一態様によれば、前記移動板は一
定のピッチで配列したスリットの列に沿って一対の平行
トラックを有している。一方のトラックに属するスリッ
トの部分は他方のトラックに属するスリットの部分に対
し1/8ピッチだけ空間位相が実効的にずれている。こ
れに応じて、前記受光素子は一対の平行トラックに対応
した一対の受光領域を備えており、該移動板の変位量に
加え変位方向の検出を可能にしている。他の態様によれ
ば、前記移動板は一定のピッチで配列したスリットの列
からなる主トラックに加え、第1領域と第2領域の距離
に対応した間隔で配置した一対の基準スリットパタンか
らなる副トラックを有している。これに応じて、前記受
光素子は主トラックと副トラックに夫々割り当てられた
受光領域を有し、該移動板の変位に加えその基準位置を
検出可能にしている。
【0008】本発明によれば、受光素子と光源を構成す
る発光素子とは移動板に対して同一面側に配置されてい
る。受光素子と発光素子を光学的に接続する投影手段は
移動板の反対面側に配置されている。従って、極めてコ
ンパクトな光学式エンコーダの実装構造が可能になる。
投影手段は発光素子によって照明されたスリット物像を
反転したスリット実像に等倍変換して受光素子側に投影
する。受光素子はスリットをマスクとして反対方向に移
動するスリット実像を受光する事により、移動板の変位
を検出する。移動板に形成されたスリット自体をマスク
として用いる為、固定マスク等を別部品として設ける必
要がない。スリットそのものとスリット実像は互いに反
対方向に移動する為、実効的なスリットピッチが1/2
となり、従来に比し2倍の分解能が達成できる。
【0009】本発明によればこの投影手段は等倍反転光
学系であり、第1領域に対面する対物レンズと第2領域
に対面する結像レンズと両レンズの中間で共通焦平面近
傍に配されるリレーレンズとから構成されている。対物
レンズはスリット物像を一旦共通焦平面上に結像する。
結像レンズはこの結像をスリット実像に変換する。この
光学系の倍率を1とし結像を2回繰り返す事でスリット
物像をスリット実像に等倍反転する事ができる。この
際、共通焦平面近傍にリレーレンズを介在させる事で等
倍反転光学系の光軸から外れる光のケラレが殆ど発生し
なくなり、結果としてスリット実像の画角を広くでき
る。又、リレーレンズは共通焦平面近傍に配置される
為、対物レンズ及び結像レンズによる結像には殆ど影響
を与える事がない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の最良
な実施形態を詳細に説明する。図1は本発明にかかる光
学式エンコーダの第1実施形態を示す模式的な斜視図で
ある。図示する様に、光学式エンコーダは移動板1とL
ED等の発光素子からなる光源2とフォトトランジスタ
アレイ等からなる受光素子3と投影手段4とを備えてい
る。本例では移動板1は回転変位するディスクからな
り、第1領域A及び第2領域Bを通過する様に組み込ま
れている。光源2は移動板1の下面側で第1領域Aに対
面配置している。受光素子3も移動板1の下面側で第2
領域Bに対面配置している。投影手段4は移動板1の上
面側で第1領域Aと第2領域Bの間に介在している。
【0011】移動板1は第1領域A及び第2領域Bを結
ぶ移動方向(本例では周方向)に沿って一定のピッチP
で配列したスリット5を有する。光源2は第1領域Aを
通過するスリット5を照明してスリット物像を形成す
る。投影手段4は第1領域Aに写し出された該スリット
物像を反転したスリット実像に等倍変換して第2領域B
に投影する等倍反転光学系である。この光学系は第1領
域Aに対面する対物レンズ6と第2領域Bに対面する結
像レンズ7と両レンズ6,7の中間で共通焦平面近傍に
配されるリレーレンズ15とを含んでいる。受光素子3
は第2領域Bを通過するスリット5をマスクとして、反
対方向に移動する該スリット実像を受光し、移動板1の
回転変位を検出する。
【0012】図2は、図1に示した光学式エンコーダの
側面形状を表わしている。図示する様に、光源2と受光
素子3は移動板1の同一面側に配され、投影手段4は移
動板1の反対側に配されている。これにより、光学式エ
ンコーダの実装構造をコンパクト化できる。投影手段4
は一対のプリズム81,82を等倍反転光学系の光軸1
4に沿って配置した台形プリズム体8からなる。第1プ
リズム81は入射面、全反射面10及び出射面を備えて
おり、第2プリズム82も同様に入射面、全反射面12
及び出射面を備えている。対物レンズ6は第1プリズム
81の入射面に配されている。結像レンズ7は第2プリ
ズム82の出射面に配されている。リレーレンズ15は
両プリズム81,82の互いに対向する出射面及び入射
面の片側又は両側に形成されている。本例ではリレーレ
ンズ15は両側に配された凸レンズからなり、トータル
としてリレーレンズを構成する。このリレーレンズ15
は対物レンズ6及び結像レンズ7の共通焦平面11近傍
に形成されている。リレーレンズ15は両レンズ6,7
の焦点近傍に置かれている為結像には殆ど影響を与えな
い。又、図から理解される様に、第1プリズム81及び
第2プリズム82はレンズを含めて全く同一の形状を有
している為、部品が共通化できるというメリットがあ
る。
【0013】引き続き図2を参照して本光学式エンコー
ダの動作を詳細に説明する。LED等の発光素子からな
る光源2は移動板1に形成されたスリット5を照射し、
第1領域Aにスリット物像9を写し出す。このスリット
物像9は対物レンズ6を介して台形プリズム体8の第1
全反射面10により反射され、光路の中間に位置する焦
平面11に結像する。この結像は台形プリズム体8の第
2全反射面12により反射され結像レンズ7を介して第
2領域B上にスリット実像13を投影する。換言する
と、対物レンズ6と結像レンズ7は一対のプリズム8
1,82からなる台形プリズム体8を介して光学的には
同一の光軸14上にあり、その中間点に焦平面11を持
つ等倍反転光学系である。第1領域A及び第2領域Bに
夫々のレンズの物点及び像点が位置する。対物レンズ6
と結像レンズ7は同一の焦点距離を有しており、本光学
系の倍率は1である。台形プリズム体8は光路変換用で
あり、第1全反射面10及び第2全反射面12の傾斜角
は45°に設定されている。
【0014】光源2で第1領域Aに写し出されたスリッ
ト物像9は、投影手段4を介して第2領域B上にスリッ
ト実像13として投影される。受光素子3は移動板1に
形成されたスリット5そのものをマスクとしてこのスリ
ット実像13を受光する。この時、スリット実像13は
対物レンズ6により1度結像されている為、台形プリズ
ム体8の中間に位置する焦平面11に関しスリット物像
9と面対称となる。従って、スリット実像13は第2領
域Bにおいてスリット5そのものと裏向きに重なる。
又、スリット実像13の移動方向はスリット5そのもの
の移動方向に対し反対方向となる。従って、受光素子3
に入射する光量はスリット実像13に対しスリット5自
身がマスクとなる為、移動板1の回転変位に伴なって周
期的に増減する。しかも、スリット5のピッチPの半分
でスリット5自身とスリット実像13が相対的に反対方
向に動く為、結局スリットピッチの2倍の分解能のエン
コーダ出力が得られる。
【0015】本発明では特に対物レンズ6と結像レンズ
7の共通焦平面11近傍にリレーレンズ15を配してい
る。このリレーレンズ15は光軸14から外れる光(光
軸外光)の光路を折り曲げ、結像レンズ7の開口に導い
ている。これにより、スリット実像13の画角を広くと
る事が可能である。
【0016】図3は投影手段4の光学的な等倍反転機能
を模式的に表わしたものである。前述した様に、対物レ
ンズ6と結像レンズ7は一対のプリズム81,82から
なる台形プリズム体8により連結されている。台形プリ
ズム体8の第1全反射面10及び第2全反射面12は4
5°の傾斜角を有している。この光学構成では対物レン
ズ6の光軸14aが2回の全反射で結像レンズ7の光軸
14bと重なる。この光学系は中間の焦平面11を対称
面とする対称構造を有している。この結果、第1領域A
に写し出された物像Rは裏向きになって第2領域Bに投
影され、物像Rを移動方向に沿ってひっくり返した実像
が得られる。
【0017】図4はスリット物像9とスリット実像13
の移動方向を模式的に表わしたものである。(A)の例
では、第1領域と第2領域が周方向に沿って離間してお
り、台形プリズム体8は両者の間に配置されている。ス
リット物像9が移動板の回転変位に伴なって反時計方向
に移動すると、スリット実像13は逆に時計方向に移動
する。一方、(B)の例では、第1領域と第2領域がデ
ィスク形状の移動板の直径方向に沿って離間しており、
台形プリズム体8も直径方向に渡って延在している。こ
の例でも、スリット物像9が反時計方向に移動すると、
スリット実像13は逆に時計方向に移動する。
【0018】図5は、第2領域Bにおけるスリット5自
身とスリット実像13の配置関係を模式的に表わしたも
のである。受光素子3に入射する光量は、スリット実像
13に対しスリット5自身がマスクとなる為、移動板1
の回転変位により周期的に増減する。しかも、スリット
ピッチPの1/2でスリット5自身とスリット実像13
が矢印で示す様に各々反対方向に動く為、スリットピッ
チPの1/2単位毎に1回の光量増減が生じる。結局、
スリットピッチPの2倍の分解能のエンコーダ出力が得
られる。
【0019】ところで、出願人は先に特願平6−340
273号として等倍反転光学系を利用した光学式エンコ
ーダの基本的な構造を提案しており、これを図6に示
す。対物レンズ6と結像レンズ7の光軸は一対の全反射
面10,12により接続されている。これらの全反射面
10,12は例えば台形プリズムで構成できる。本発明
と異なり、対物レンズ6と結像レンズ7の共通焦平面に
はリレーレンズが介在していない。この光学系では、光
軸上の物点から出た光は理想的に結像する。しかしなが
ら、図7に示す様に、光軸外に行くに従って光がケラレ
て暗くなる。従って、画角を大きくできないという欠点
がある。図7の例では、光軸外の物点から出射した光束
のうち、ハッチングで示した部分のみが全反射面10,
12及び結像レンズ7を介して移動板1上に導かれる。
残りの部分はケラレにより結像に寄与しない。この為、
光軸から外れるに従ってスリット実像が暗くなり、事実
上スリット実像の画角が極めて限定されてしまう。そこ
で、図8に示す様に本発明に従って対物レンズ6の焦点
付近にリレーレンズ15を挿入する。このリレーレンズ
15により光軸外光の光路が内側に曲げられ、ケラレが
殆ど発生しなくなり、結果としてスリット実像の画角を
広くできる。又、リレーレンズ15は焦点付近に置かれ
る為、結像には殆ど影響を与えない。
【0020】光学式エンコーダでは、移動板の変位量に
加えて変位方向を検出したい場合が多い。この時には、
互いに位相が90°ずれた一対のエンコーダ出力が必要
になる。両出力の相対的な位相関係に従って変位方向が
検出できる。図9は変位方向の検出を可能にしたスリッ
ト構造及び受光素子構造の例を二通り示している。
(A)の例では、移動板1は一定のピッチPで配列した
スリット5の列に沿って一対の平行トラック21,22
を有している。径方向外側のトラック21に属するスリ
ット5の部分は、内側のトラック22に属するスリット
5の部分に対し1/8ピッチだけ空間位相がずれてい
る。従って、外側のトラック21でスリット5自身とス
リット実像13が重なった状態にある時、内側のトラッ
ク22ではスリット5自身とスリット実像13が1/4
ピッチ分だけシフトしている。これに対応して、受光素
子3は外側の受光領域23と内側の受光領域24とを備
えている。これにより、受光素子3は位相が互いに90
°ずれた一対の電気信号を出力する事になり、移動板1
の変位方向が検出できる。
【0021】(B)の例では、移動板1の径方向に対
し、スリット5が若干傾斜した状態で形成されており、
内側のトラックに属するスリット5の部分が、外側のト
ラックに属するスリット5の部分に対し、1/8ピッチ
だけ空間位相が実効的にずれる様にしている。この結
果、外側のトラックでスリット5自身とスリット実像1
3が一致した状態にある時、内側のトラックではスリッ
ト5自身とスリット実像13とが実効的に1/4ピッチ
だけシフトする事になる。
【0022】光学式エンコーダでは、移動板の変位量及
び変位方向に加えて、その基準位置を検出したい場合が
多い。図10は基準位置検出を可能にしたスリット構成
を表わしている。図示する様に移動板1は一定のピッチ
で配列したスリット5の列からなる主トラックに加え、
第1領域Aと第2領域Bの距離に対応した間隔で配置し
た一対の基準スリットパタン25a,25bからなる副
トラックを有している。これに対応して、受光素子は主
トラックと副トラックに夫々割り当てられた受光領域を
有し、移動板1の変位に加えその基準位置を検出する。
具体的には、一対の基準スリットパタン25a,25b
は各々単スリットからなり、主トラック側のスリット5
の列に対し内側に配置されている。両スリットパタン2
5a,25bの角度間隔θは、第1領域A及び第2領域
B間の角度間隔と等しい。今移動板1が時計方向に回転
変位していると、一方の基準スリットパタン25aが第
2領域Bに到達した時、他方のスリットパタン25bが
第1領域Aに達し、その実像が第2領域Bに投影され
る。従って、受光素子は基準スリットパタン25bの実
像が基準スリットパタン25a自身に重なった時、移動
板1の基準位置を表わす検出信号を出力する事になる。
なお、基準位置検出を行なう場合、第1領域Aと第2領
域Bを直径方向に離間して配置する事は好ましくない。
換言すると、θ=180°となる条件は避けるべきであ
る。θ=180°の時には移動板5の1回転につき2回
の基準位置検出出力が生じてしまう。
【0023】図11は本発明にかかる光学式エンコーダ
の第2実施形態を示す模式図である。基本的な構成は図
1に示した第1実施形態と同様であり、対応する部分に
は対応する参照番号を付して理解を容易にしている。異
なる点は、移動板1が回転変位ではなく直線変位を行な
う事である。図示する様に、移動板1は第1領域A及び
第2領域Bを直線的に通過する。光源2は移動板1の一
面側で第1領域Aに対面配置している。受光素子3は同
じく移動板1の一面側で第2領域Bに対面配置してい
る。投影手段4は移動板1の他面側で第1領域Aと第2
領域Bの間に介在する。移動板1は第1領域A及び第2
領域Bを結ぶ直線移動方向に沿って、一定のピッチで配
列したスリット5を有している。なお、投影手段4は一
対のプリズム81,82を等倍反転光学系の光軸に沿っ
て配列したものである。本例では、光源2側に位置する
プリズム81の出射面にフレネルレンズからなるリレー
レンズ15が形成されている。
【0024】図12は、図11に示したリレーレンズ1
5の拡大断面形状を表わしている。図示する様に、プリ
ズム81の出射面にフレネルレンズが形成され、リレー
レンズ15として機能している。フレネルレンズの場合
はその厚みが殆ど無視できる為、リレーレンズの結像へ
の関与が問題になる時等に有効である。
【0025】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、受
光素子と光源が移動板の一面側に配置し、両者を光学的
に連結する投影手段が移動板の他面側に配置されてい
る。投影手段は光源によって写し出されたスリット物像
を反転したスリット実像に等倍変換して受光素子に投影
する。受光素子はスリット自身をマスクとして反対方向
に移動するスリット実像を受光し移動板の変位を検出し
ている。かかる構成によれば、光源を構成する発光素子
や受光素子を移動板に対し同一面上に配置できる為、こ
れらの素子を搭載する回路基板が1枚で済む。又、スリ
ット自身がそのままマスクとなる為追加の固定マスクは
不必要である。さらに、スリット1ピッチ分の移動で2
個のエンコーダパルス出力が得られる為、従来に比し分
解能が2倍になる。又、照明光として可干渉なコヒーレ
ント光を使う必要がなくコンパクトで部品点数も少な
く、価格的に有利な高分解能光学式エンコーダが実現で
きる。特に、対物レンズと結像レンズとの中間にリレー
レンズを配する構成とする事で、光軸外光の光路が内側
に曲げられ、ケラレが殆ど発生しなくなり、結果として
スリット実像の画角を広くできる。この分、対物レンズ
や結像レンズを小型化でき、コンパクトな高分解能光学
式エンコーダが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光学式エンコーダの第1実施形
態を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態の側面図である。
【図3】第1実施形態に組み込まれる投影手段の機能説
明図である。
【図4】同じく投影手段の機能説明図である。
【図5】スリット自身とスリット実像の位置関係を示す
模式的な断面図である。
【図6】リレーレンズを備えない光学式エンコーダの幾
何光学図である。
【図7】同じくリレーレンズを備えない光学式エンコー
ダに現われる入射光のケラレを示す幾何光学図である。
【図8】リレーレンズを備えた光学式エンコーダの幾何
光学図である。
【図9】変位方向検出を可能とするスリットパタンの例
を示す模式的な平面図である。
【図10】基準位置検出を可能とするスリットパタンの
例を示す模式的な平面図である。
【図11】本発明にかかる光学式エンコーダの第2実施
形態を示す斜視図である。
【図12】第2実施形態に組み込まれるリレーレンズの
断面形状を示す拡大図である。
【図13】従来の光学式エンコーダの一例を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 移動板 2 光源 3 受光素子 4 投影手段 5 スリット 6 対物レンズ 7 結像レンズ 8 台形プリズム体 9 スリット物像 13 スリット実像 15 リレーレンズ 81 第1プリズム 82 第2プリズム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1領域及び第2領域を通過する移動板
    と、該移動板の一面側で第1領域に対面配置した光源
    と、該移動板の一面側で第2領域に対面配置した受光素
    子と、該移動板の他面側で第1領域と第2領域の間に介
    在する投影手段とを備えた光学式エンコーダであって、 前記移動板は第1領域及び第2領域を結ぶ移動方向に沿
    って一定のピッチで配列したスリットを有し、 前記光源は第1領域を通過するスリットを照明してスリ
    ット物像を形成し、 前記投影手段は第1領域に照し出された該スリット物像
    を反転したスリット実像に等倍変換して第2領域に投影
    する等倍反転光学系であり、第1領域に対面する対物レ
    ンズと第2領域に対面する結像レンズと両レンズの中間
    に配されるリレーレンズとを含み、 前記受光素子は第2領域を通過するスリットをマスクと
    して反対方向に移動する該スリット実像を受光し該移動
    板の変位を検出する事を特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 【請求項2】 前記投影手段は、各々入射面、全反射面
    及び出射面を備えた一対のプリズムを等倍反転光学系の
    光軸に沿って配置しており、前記対物レンズは一方のプ
    リズムの入射面に配され、前記結像レンズは他方のプリ
    ズムの出射面に配され、前記リレーレンズは両プリズム
    の互いに対向する出射面及び入射面の片側又は両側に形
    成されている事を特徴とする請求項1記載の光学式エン
    コーダ。
  3. 【請求項3】 前記リレーレンズはフレネルレンズであ
    る事を特徴とする請求項2記載の光学式エンコーダ。
  4. 【請求項4】 前記移動板は一定のピッチで配列したス
    リットの列に沿って一対の平行トラックを有し一方のト
    ラックに属するスリットの部分は他方のトラックに属す
    るスリットの部分に対し1/8ピッチだけ空間位相が実
    効的にずれていると共に、前記受光素子は一対の平行ト
    ラックに対応して一対の受光領域を備えており該移動板
    の変位量に加え変位方向の検出を行なう事を特徴とする
    請求項1記載の光学式エンコーダ。
  5. 【請求項5】 前記移動板は一定のピッチで配列したス
    リットの列からなる主トラックに加え第1領域と第2領
    域の距離に対応した間隔で配置した一対の基準スリット
    パタンからなる副トラックを有し、前記受光素子は主ト
    ラックと副トラックに夫々割り当てられた受光領域を有
    し該移動板の変位に加えその基準位置を検出する事を特
    徴とする請求項1記載の光学式エンコーダ。
JP7299245A 1995-10-23 1995-10-23 光学式エンコーダ Pending JPH09113315A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7299245A JPH09113315A (ja) 1995-10-23 1995-10-23 光学式エンコーダ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7299245A JPH09113315A (ja) 1995-10-23 1995-10-23 光学式エンコーダ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09113315A true JPH09113315A (ja) 1997-05-02

Family

ID=17870038

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7299245A Pending JPH09113315A (ja) 1995-10-23 1995-10-23 光学式エンコーダ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09113315A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2862417B2 (ja) 変位測定装置及び方法
KR100205208B1 (ko) 변위정보 검출장치
US10634523B2 (en) Optical rotation angle measuring system
KR100274131B1 (ko) 변위정보검출장치
JPH0534173A (ja) エンコーダ及びこれを有するシステム
KR100509322B1 (ko) 변위정보검출장치
JPH0718714B2 (ja) エンコーダー
JPH03215813A (ja) 角度検出装置
JP3500214B2 (ja) 光学式エンコーダ
JPH09113315A (ja) 光学式エンコーダ
JPH08233608A (ja) 光学式エンコーダ
JP3593403B2 (ja) 光学式エンコーダ
JPS6381212A (ja) ロ−タリ−エンコ−ダ−
JPH05256666A (ja) ロータリーエンコーダー
EP0486050B1 (en) Method and apparatus for measuring displacement
JP3684281B2 (ja) 光学式エンコーダ
JP3751123B2 (ja) 相対位置検出装置
JPH10122906A (ja) 光学式エンコーダ
JP3679604B2 (ja) 変位情報検出装置
JP4323579B2 (ja) 変位情報検出装置
JP2541947B2 (ja) 絶対位置検出装置
JPH1123321A (ja) 光学スケール及びそれを用いた変位情報測定装置
JP4136059B2 (ja) 変位情報検出装置
JPH0317210Y2 (ja)
JP2006153597A (ja) 光学式エンコーダ