JPH0317210Y2 - - Google Patents

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JPH0317210Y2
JPH0317210Y2 JP13173680U JP13173680U JPH0317210Y2 JP H0317210 Y2 JPH0317210 Y2 JP H0317210Y2 JP 13173680 U JP13173680 U JP 13173680U JP 13173680 U JP13173680 U JP 13173680U JP H0317210 Y2 JPH0317210 Y2 JP H0317210Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、光の干渉を利用した光学式スケール
読取装置に関する。
光の干渉を利用した光学式スケール読取装置と
しては、従来より種々のものが知られている。第
1図は、このようなスケール読取装置の従来例を
示す図である。同図において、1は光源、2は該
光源の光出力を受ける集光レンズである。3はガ
ラススケールである。4は、該スケール上に刻ま
れた目盛格子である。5は、スケール3の目盛ピ
ツチと同一ピツチの格子目盛を設けた走査板であ
る。6は、走査板5を通過した光を受ける光電変
換素子である。このように構成された装置の動作
を概説すれば以下のとおりである。
光源1及び集光レンズ2により光が照射されて
いる状態でスケール3が移動すれば、光電変換素
子6に入る光量に周期的明暗が生じる。この明暗
により、光電変換素子6はその周期に合つた周期
的電気信号をつくり出す。この周期信号は、続く
増幅器で増幅され、分割回路及びシユミツトトリ
ガ回路、方向弁別回路等を経て、最終的には1〜
10μmのスケールの移動に対応する矩形波パルス
となり、カウンタ回路へ入り表示板にスケール値
が表示される。ここで、スケール3は通常移動物
体に取りつけられている。この装置は、比較的簡
単な構成で目的を達成することができるが、スケ
ール3と走査板5間の間隔の許容差が0.03±
0.003mm以上と極めて厳しい条件を満足させなけ
ればならないという欠点がある。従つて、ボール
ベアリングでスケール3を押さえる方法が採られ
るが、このため最高走査速度が例えば25cm/秒と
低く押さえられてしまう。前述したような欠点を
無くするためには、複雑な光学系を持つた装置が
必要となりこのため高価なものとなる。
本考案は、このような点に鑑みてなされたもの
で、位置決め精度が特に問題とならずかつ構成の
簡単な光学式スケール読取装置を実現したもので
ある。以下、図面を参照して本考案を詳細に説明
する。
第2図は、本考案の一実施例を示す構成図であ
る。同図において、11は非干渉性の光源であ
る。該光源としては、例えばLEDやタングステ
ン電球等が用いられる。12は、光源11に殆ん
ど接しておかれたピンホール板である。該ピンホ
ール板の真中には、図に示すようにピンホールが
あいている。このピンホール板は、前記ピンホー
ルからだけ光が透過するようになつている。ピン
ホールの径を充分小さくとることにより、該ピン
ホールを通過した光は空間的に可干渉化した光と
みなすことができる。即ち、ピンホール板を通す
ことにより非干渉性光を可干渉性光に変換するこ
とができる。この場合において、ピンホールを通
過した光のエネルギーは極めて小さいので、後述
の受光素子を動作させるために、もとの光源11
自体強力な光エネルギーを持つていることが必要
である。
13は、ピンホール板12の通過光を受けるハ
ーフミラーである。Lは、該ハーフミラーの通過
光を受けるレンズである。14は、反射面及び透
過面が等間隔で並んだ目盛格子をもつスケールで
ある。前記レンズLを通過した光は該スケールで
反射する際、多モードの回折光を生じる。15
は、これら多モードの回折光のうち、O次モード
の光を阻止するストツパである。ストツパ15で
阻止されなかつた±1次回折光は、ハーフミラー
13に入射する。
16は、ハーフミラー13の反射光を受ける衝
立である。Sは、該衝立に生じた干渉縞である
os1,s2は、これら干渉縞のうち互いに隣接して
生じた干渉縞である。d1〜d4は、これら干渉縞間
にそれぞれ90°ずつ位相をずらして配置された受
光素子である。受光素子としては例えばフオトダ
イオードが用いられる。A〜Dは、それぞれの受
光素子d1〜d4の電気信号出力を受けるバツフア増
幅器である。17は、これら各相のバツフア増幅
器の出力を受けて、前記スケール14の移動距離
に対応したパルス出力信号及びスケール14の移
動方向を示す信号を出力する制御器である。該制
御器は、前記した信号の他に、受光素子d1〜d4
信号出力に対応した制御信号も出力している。1
8は、この制御信号出力を受けて、該制御信号の
値が一定となるように前記非干渉性光源11を駆
動する駆動回路である。このように構成された装
置の動作を以下に説明する。
光源11から発射され続くピンホール板12を
通過した光は、ハーフミラー13で一部が反射し
残りは該ハーフミラーを通過する。この通過した
光は続くレンズLによつて集光される。集光され
た光は、続くスケール14に入射した光の一部は
反射する。このときスケール14は反射形の回折
格子として働き光が反射する際に、0次から±n
次(nは整数)までの多モードの回折が生じる。
これら多モード回折光のうち、0次モード光即ち
単なる反射光はストツパ15によつて阻止され
る。
回折した反射光は、再びレンズLによつて集光
される。このとき、該レンズの開口比を適当に選
んでおけば、±2次モード光以上の光の通過を阻
止することができる。従つて、レンズLを通過す
る光は±1次モード光のみとなる。第2図の破線
で示す光は+1次モード光を、一点鎖線で示す光
は−1次モード光を示す。この±1次モード光
は、続くハーフミラー13で一部が反射する。反
射した光は互いに干渉し合つて衝立16に干渉縞
Sを生じさせる。互いに隣り合つた干渉縞s1,s2
に配置された受光素子d1〜d4は、光の明暗に応じ
た電気信号を発生させる。
今、光源11から光が照射されている状態で、
スケール14を或る方向に移動させたとする。こ
のとき、受光素子d1〜d4に入力する光は、スケー
ル14の格子ピツチの2倍のピツチで周期的に明
暗を生じる。これら受光素子は、前述したように
それぞれ90°ずつ位相がずれた位置に取りつけら
れているので、これら受光素子の出力はそれぞれ
90°ずつ位相のずれた正弦波となる。これらの出
力は、それぞれ続くバツフア増幅器A〜Dに入力
する。バツフア増幅器A〜Dは、入力信号を適当
な信号レベルに増幅するとともにインピーダンス
変換を行う。これらバツフア増幅器のそれぞれの
出力をpA′,pB′,pC′,pDとする。
制御器17は、これらpA〜pD出力を受けてその
1の出力端子OUT1に(pA−pC)に対応したパ
ルスを出力する。該出力端子OUT1から出力さ
れるパルスの数は、スケール14の移動距離に対
応したものとなる。また、制御器17の他方の出
力端子OUT2からは、(pA−pC)と(pB−pD)の
位相差を利用してスケール14の移動方向を示す
信号が出力される。該信号の出力形式としては、
例えばスケールが右方向に移動したときを“0”
に、左方向に移動したときを“1”にそれぞれ対
応させることが考えられる。或いはこの逆でもよ
い。出力端子OUT1及びOUT2からの両出力を
利用することにより、本装置を光学式スケール読
取装置として利用することができる。
ところで、出力端子OUT1から出るパルス出
力信号は、前述したように(pA−pC)に対応した
ものであるが、pC出力はpA出力に比して位相が
180°ずれているので(pA−pC)=2pAとなり2倍
の振幅になる。したがって、(pA−pC)出力をパ
ルス化するときに信頼性が増す。一方、制御器1
7からは前述した出力信号の他(pA+pC)出力が
出ている。(pA+pC)出力は、前述の(pA−pC
出力とは逆に信号分が0となりオフセツト電圧の
みが出力されたものとなる。駆動回路18は、
(pA+pC)の値が一定となるように光源11を駆
動する。従つて、受光素子d1〜d4は常に一定の光
量を得ることができる。第2図に示す装置では、
レーザ等の高価な光源を用いる必要がないので安
価な装置を実現することができる。
第3図は、本考案の他の実施例を示す図であ
る。同図において、第2図と同一のものは同一の
番号を付して示す。第3図に示す実施例では、ス
トツパ15の代わりに絞り20を設けて−1次モ
ード光を阻止している。絞り20は、第2図のス
トツパ15よりも位置決めが容易である。第3図
の場合、0次モード光と+1次モード光とで干渉
縞をつくり出している。同図において、実線が0
次モード光、破線が+1次モード光である。以
上、−1次モード光を阻止する場合を説明したが、
+1次モード光を阻止するようにしてもよい。こ
のとき干渉縞は0次モード光と−1次モード光と
の間に生じる。
第2図、第3図では受光素子が4個の場合につ
いて述べたが、これら受光素子の数は4個に限る
必要はなく少くとも2個あれば、スケールの移動
距離に対応したパルス出力を得ることができる。
第2図および第3図の装置において、レンズL
の焦点距離をf、スケールピツチをd、レンズ・
フオトダイオード間距離をZ、レンズ・スケール
間距離をh、レンズと光源の結像点の間の距離を
Hとすると、干渉縞ピツチPは次式で表わされ
る。P=d{2(z−f)h−(z−f)H+
zf}/{f(h−H)} …(1) すなわち、干渉縞ピツチPはスケールピツチd
を{2(z−f)h−(z−f)H+zf}/{f
(h−H)}倍だけ拡大したものとなる。
(1)式において、条件式 H=fz/(f−z) …(2) を満足するように構成すると(1)式の干渉縞ピ
ツチPは P=2d(z−f)/f …(3) となり、hの値に無関係となる。
以上、説明した装置の長所を列記すると以下の
通りである。
(1) 周囲温度に対して安定なLEDやランプなど
の非干渉光源を使用し、ピンホールで空間的な
可干渉性をもたせているため、ピツチや強度が
非常に安定な干渉縞を実現できる。この結果ス
ケール読み取り動作が安定になり、レーザ等の
可干渉光源を用いた場合と異なり温度制御が不
要なので構成が簡単になる。
(2) 干渉縞Sの位置は、レンズLとスケール14
間の距離hが変化しても動かない。したがつて
hの許容差を大きくとることができ、第1図の
従来例で説明したような高精度の位置決めは不
要である。高速動作も可能となる。
(3) 干渉縞は冗長性があるので、スケール上に多
少のごみ、ほこりあるいは傷があつても測定誤
差とならない。
(4) レンズL1つで照射と干渉を行なわせること
ができ、またハーフミラーを用いることによ
り、商品の点数を少なくし、構成を簡単にする
ことができる。小型でシンプルな装置が実現で
きる。
(5) スケールピツチの2倍の分離能が得られるの
で感度がよい。
(6) スケール上の目盛格子のピツチ(例えば20μ
m)に対して干渉縞の間隔が拡大される(例え
ば0.1〜0.2mm)ので衝立のスリツトの製作が容
易である。また、拡大率が大きいので、レン
ズ・フオトダイオード間距離zが比較的小さく
ても大きなピツチPが得られ、小型化が容易で
ある。
(7) 阻止手段がスポツトに集光した点で遮光する
のでストツパなどが小さくて済み遮光が容易で
ある。
(8) 構成が簡単なので調整が容易である。
以上、詳細に説明したように、本考案によれば
スケール等の位置決め精度が問題とならず構成が
簡単で安価な光学式スケール読取装置を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、光学式スケール読取装置の従来例を
示す図である。第2図は、本発明の一実施例を示
す構成図、第3図は他の実施例を示す構成図であ
る。 1……可干渉性光源、2……レンズ、3……ガ
ラススケール、4……目盛格子、5……走査板、
6……光電変換素子、11……非干渉性光源、1
2……ピンホール板、13……ハーフミラー、1
4……スケール、15……ストツパ、16……衝
立、17……制御器、18……駆動回路、20…
…絞り、L……レンズ、s,s1,s2……干渉縞、
d1,d4……受光素子、A〜Dバツフア増幅器、
OUT1,OUT2……出力端子。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 非干渉性光源と、該光源の光出力を受けるピ
    ンホール板と、該ピンホール板の通過光を受け
    るハーフミラーと、該ハーフミラーの透過光を
    受けるレンズと、該レンズの通過光である収束
    球面波を受ける反射面及び透過面が等間隔で並
    んだ目盛格子をもつスケールと、該スケールの
    反射回折光のうち第1の特定モード回折光を阻
    止する阻止手段と、前記ハーフミラーを反射し
    た第2の特定モード回折光により生じる干渉縞
    に対してそれぞれ90°ずつ位相をずらして配さ
    れた少なくとも2個以上の受光素子と、該受光
    素子のそれぞれの出力を受けて前記スケールの
    移動距離に対応したパルス及びその移動方向を
    示す信号を出力する制御器とにより構成されて
    なる光学式スケール読取装置。 (2) 前記阻止手段としてストツパを用いることに
    より前記第1の特定モード回折光がO次モード
    に、前記第2の特定モード回折光が±1次モー
    ドになるようにしたことを特徴とする実用新案
    登録請求の範囲第1項記載の光学式スケール読
    取装置。 3 前記阻止手段として絞りを用いることにより
    前記第1の特定モード回折光が±1次モード回
    折光のうちいずれか一方のモードに、前記第2
    の特定モード回折光がO次モード及び±1次モ
    ードのうち前記絞りで阻止されなかつた方のモ
    ードになるようにしたことを特徴とする実用新
    案登録請求の範囲第1項記載の光学式スケール
    読取装置。
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JPS5761513U JPS5761513U (ja) 1982-04-12
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