JPH10122906A - 光学式エンコーダ - Google Patents

光学式エンコーダ

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JPH10122906A
JPH10122906A JP8297477A JP29747796A JPH10122906A JP H10122906 A JPH10122906 A JP H10122906A JP 8297477 A JP8297477 A JP 8297477A JP 29747796 A JP29747796 A JP 29747796A JP H10122906 A JPH10122906 A JP H10122906A
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JP8297477A
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Takumi Fukuda
拓己 福田
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Nidec Copal Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学式エンコーダから出力される振幅波形の
飛びやヌケを防止して安定化する。 【解決手段】 移動板1は第1領域及び第2領域を結ぶ
移動方向に沿って一定の周期Pで配列したスリット5を
有する。光源2は第1領域を通過するスリット5を照明
してスリット物像を形成する。投影手段4は第1領域に
照し出されたスリット物像を反転したスリット実像に等
倍変換して第2領域に投影しする。受光素子3は第2領
域を通過するスリット5をマスクとして反対方向に移動
するスリット実像を受光し、移動板の変位を検出する。
スリット5は第1領域及び第2領域を結ぶ移動方向に沿
った二本のトラック51,52に分かれて配列されてお
り、両トラックに属するスリット5は互いに同一周期で
位相が反転している。一方、受光素子3は二本のトラッ
ク分のスリット実像を一括して受光可能な寸法の受光面
を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発光素子と受光素子
とスリットを有する移動板とからなる光学式エンコーダ
に関する。詳しくは、光学的な手段を用いてエンコーダ
出力の高分解能化を図る技術に関する。更に詳しくは、
エンコーダ出力の周期的な振幅変化を受光素子の配置に
関わらず安定化する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の光学式エンコーダの一
例を示す模式的な斜視図である。回転変位するディスク
からなる移動板101には、その周方向に沿って所定の
ピッチ(周期)でスリット102が形成されている。移
動板101の一面側には光源となる発光素子103が固
定配置されている。発光素子103と移動板101の間
にはレンズ104が介在しており、光源からの発散光を
平行光に変換する。移動板101の他面側には固定マス
ク105を介して受光素子106が配置されている。こ
の従来構造では、発光素子103と受光素子106が移
動板101を間にして互いに反対側に配置されている。
この為、光軸方向の寸法が大きくなり、光学式エンコー
ダを小型化できない。発光素子103から放射した光源
光は回転変位するスリット102と固定マスク105と
により断続的に透過/遮断され、受光素子106の受光
量が周期的に変化する。受光素子106はこの受光量変
化に応じて振幅が変化する電気信号を出力し移動板10
1の変位を検出している。この構成では、スリット10
2と固定マスク105の間隔を小さくし、光源光を平行
ビームにしないと、高分解能な出力は得られない。この
方式では、スリット102の配列周期を精々100μm
程度にまで微細化するのが限界である。
【0003】高分解能化を図る為の構造が特開平8−1
84465号公報に開示されており、図12に概要を示
す。この光学式エンコーダは移動板1とLED等の発光
素子からなる光源2とフォトトランジスタアレイ等から
なる受光素子3と投影手段4とを備えている。移動板1
は回転変位するディスクからなり、第1領域及び第2領
域を通過するように組み込まれている。光源2は移動板
1の下面側で第1領域に対面配置している。受光素子3
も移動板1の下面側で第2領域に対面配置している。投
影手段4は移動板1の上面側で第1領域と第2領域の間
に介在している。投影手段4は第1領域に対面する対物
レンズと第2領域に対面する結像レンズを含む台形のプ
リズムからなり、等倍反転光学系を構成する。移動板1
は第1領域及び第2領域を結ぶ移動方向(周方向)に沿
って一定の周期Pで配列したスリット5を有する。光源
2は第1領域を通過するスリット5を照明してスリット
物像を形成する。投影手段4は第1領域に照し出された
スリット物像を反転したスリット実像に等倍変換して第
2領域に投影する。受光素子3は第2領域を通過するス
リット5をマスクとして反対方向に移動するスリット実
像を受光し、移動板1の回転変位を検出する。この従来
構造では、受光素子3と光源2を構成する発光素子とは
移動板1に対して同一面側に配置されている。受光素子
3と発光素子を光学的に接続する投影手段4は移動板1
の反対面側に配置されている。従って、極めてコンパク
トな光学式エンコーダの実装構造が可能になる。投影手
段4は発光素子によって照明されたスリット物像を反転
したスリット実像に等倍変換して受光素子側に投影す
る。受光素子3はスリット5をマスクとして反対方向に
移動するスリット実像を受光することにより、移動板1
の変位を検出する。移動板1に形成されたスリット5自
体をマスクとして用いる為、固定マスク等を別部品とし
て設ける必要はない。スリット5そのものとスリット実
像は互いに反対方向に移動する為、実効的なスリットの
配列周期が1/2となり、図11に示した従来例に比較
すると2倍の分解能が達成できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図13は、スリット5
とスリット実像の相対的な位置変化を模式的に示してい
る。例えば、一本のトラックに配列されたスリット5は
左方向に変位し、スリット実像は右方向に変位する。実
際には、スリット5とスリット実像は重なるが図では理
解を容易にする為上下に分けて表示している。タイミン
グT1ではスリット5とスリット実像が重なり合い光源
光が透過する為受光素子の受光量は最大となる。以下、
この状態を「明」とする。タイミングT2ではスリット
5とスリット実像が相対的に半周期シフトしており、透
過光は完全に遮断される。以下、この状態を「暗」とす
る。タイミングT3になると、再びスリット5とスリッ
ト実像は重なり合い明状態となる。タイミングT1とT
3を比較すれば明らかなように、スリット5自体は半周
期分だけ左方向に移動している。スリット実像も半周期
分だけ右方向に移動している。従って、両者は相対的に
一周期分だけシフトしたことになり、タイミングT1と
同様にタイミングT3でも明状態となる。次のタイミン
グT4ではスリット5とスリット実像が再び相対的に半
周期分シフトし、暗状態となる。以下、上述した明暗明
暗の状態を繰り返す。図13の最下段には受光素子3が
示されている。ここでは、三種類の受光素子A,B,C
が示されており、いずれか一つが実際に採用される。受
光素子Cは一周期分の長手寸法を有し、受光素子A,B
は半周期分の長手寸法を有する。受光素子A,Bは互い
に1/4周期分だけ空間位相が異なっている。光学式エ
ンコーダの製造コスト低減の観点から見ると、長手寸法
の短い受光素子A,Bを採用することが好ましい。
【0005】図14は、各受光素子A,B,Cから出力
される電気信号の振幅変化を時間軸に沿って模式的に表
わしたものである。受光素子Cの出力はT1で最大とな
り、T2で最小となり、T3で最大となり、T4で最小
となり、T5で最大となっている。このように、受光素
子3の長手寸法が一周期分以上であれば明暗明暗の変化
に応じて出力の振幅も規則的に変化する。同様に、受光
素子Bも、各明暗のタイミングに応じて規則的に振幅が
変化する電気信号を出力している。しかしながら、受光
素子AについてはタイミングT1における明状態を検出
することができず振幅がゼロレベルとなってしまう。次
のタイミングT3における明状態は検出可能であり振幅
が最大値となる。このように、受光素子3の長手寸法が
一周期分より縮小化されると、その位置によって出力の
振幅が規則的に変化したりしなかったりする。更に、位
置に応じて振幅の最大レベルも変動する。以上のよう
に、受光領域の長手寸法がスリットの配列周期より短く
なると、受光素子の位置によって出力波形の振幅が揃わ
なくなる現象が生じる。これを防止する為には、受光素
子3の位置を調整する必要がある。例えば、受光素子3
をAの位置に取り付けてしまった場合、後でBの位置に
移動させる必要がある。しかしながら、このような調整
作業は部品点数の増大や工数の増加を招きコストアップ
の要因となる為、解決すべき課題となっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題を解決する為に以下の手段を講じた。即ち、本発明に
かかる光学式エンコーダは基本的な構成として第1領域
及び第2領域を通過する移動板と、該移動板の一面側で
第1領域に対面配置した光源と、該移動板の一面側で第
2領域に対面配置した受光素子と、該移動板の他面側で
第1領域と第2領域の間に介在する投影手段とを備えて
いる。前記移動板は第1領域及び第2領域を結ぶ移動方
向に沿って一定の周期で配列したスリットを有する。前
記光源は第1領域を通過するスリットを照明してスリッ
ト物像を形成する。前記投影手段は第1領域に照し出さ
れた該スリット物像を反転したスリット実像に等倍変換
して第2領域に投影する。前記受光素子は第2領域を通
過するスリットをマスクとして反対方向に移動する該ス
リット実像を受光し該移動板の変位を検出する。特徴事
項として、前記スリットは第1領域及び第2領域を結ぶ
移動方向に沿った二本のトラックに分かれて配列されて
おり、両トラックに属するスリットは互いに同一周期で
位相が反転している。これに応じて、前記受光素子は該
二本のトラック分のスリット実像を一括して受光可能な
寸法の受光面(受光領域)を有する。好ましくは、前記
投影手段は第1領域に対面する対物レンズと第2領域に
対面する結像レンズとを含み、等倍反転光学系を構成す
る。或いは、前記投影手段は、第1領域に対面するコリ
メータレンズと、第2領域に対面する結像レンズと、両
レンズ間の光路を曲げて像回転を行なう互いに直角を成
す2枚のミラーを含んでいる等倍反転光学系であっても
良い。
【0007】本発明は、スリットを同一周期で位相が互
いに反転した二本のトラックに形成しており、この二本
のトラックを一括して単独の受光領域に割り当ててい
る。これにより、受光領域の長手寸法や配置に関わらず
振幅ピークの飛び(ヌケ)の無い出力波形を安定して生
成することが可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の最良
な実施形態を詳細に説明する。図1は本発明にかかる光
学式エンコーダの第1実施形態を示す模式的な斜視図で
ある。図示するように、本光学式エンコーダは移動板1
とLED等の発光素子からなる光源2とフォトトランジ
スタアレイ等からなる受光素子3と投影手段4とを備え
ている。本例では移動板1は回転変位するディスクから
なり、第1領域及び第2領域を通過するように組み込ま
れている。光源2は移動板1の下面側で第1領域に対面
配置している。受光素子3も移動板1の下面側で第2領
域に対面配置している。投影手段4は移動板1の上面側
で第1領域と第2領域の間に介在している。移動板1は
第1領域及び第2領域を結ぶ移動方向(本例では周方
向)に沿って一定の周期Pで配列したスリット5を有す
る。光源2は第1領域を通過するスリット5を照明して
スリット物像を形成する。投影手段4は第1領域に照し
出されたスリット物像を反転したスリット実像に等倍変
換して第2領域に投影する。受光素子3は第2領域を通
過するスリット5をマスクとして、反対方向に移動する
スリット実像を受光し、移動板1の回転変位を検出す
る。尚、スリット5は第1トラック51と第2トラック
52に分かれている。
【0009】図2は、図1に示した光学式エンコーダの
要部拡大図であり、本発明の特徴事項を模式的に表わし
ている。図示するように、スリット5は第1領域及び第
2領域を結ぶ周方向に沿った二本のトラック51,52
に分かれて配列されている。両トラック51,52に属
するスリットは互いに同一の周期Pで配列されている
が、位相は互いに反転している。換言すると、第1トラ
ック51と第2トラック52ではスリット5の空間位相
が互いに180°シフトしている。一方、受光素子3は
二本のトラック51,52分のスリット実像を一括して
受光可能な幅寸法Wの受光面30を有している。かかる
構成により、受光素子3の長手寸法や位置に関わらず、
振幅ピークのヌケや飛びの無い出力波形を生成すること
ができる。
【0010】図3は、図1に示した光学式エンコーダの
側面形状を表わしている。図示するように、光源2と受
光素子3は移動板1の同一面側に配され投影手段4は移
動板1の反対面側に配されている。これにより、光学式
エンコーダの実装構造をコンパクト化できる。投影手段
4は第1領域に対面する対物レンズ6と第2領域に対面
する結像レンズ7とを含み等倍反転光学系を構成する。
この投影手段4は更に台形プリズム8を含んでおり、対
物レンズ6及び結像レンズ7と共に一体成形されてい
る。対物レンズ6は台形プリズム8の入射面に配され、
結像レンズ7は台形プリズム8の出射面に配されてい
る。
【0011】LED等の発光素子からなる光源2は移動
板1に形成されたスリット5を照射し、第1領域にスリ
ット物像9を照し出す。このスリット物像9は対物レン
ズ6を介して台形プリズム8の第1全反射面10により
反射され、光路の中間に位置する焦平面11に結像す
る。この結像は台形プリズム8の第2全反射面12によ
り反射され、結像レンズ7を介して第2領域上にスリッ
ト実像13を投影する。換言すると、対物レンズ6と結
像レンズ7は台形プリズム8を介して光学的には同一の
光軸14上にあり、その中間点に焦平面11を持つ等倍
反転光学系である。第1領域及び第2領域に夫々のレン
ズの物点及び像点が位置する。対物レンズ6と結像レン
ズ7は同一の焦点距離を有しており、本光学系の倍率は
1である。台形プリズム8は光路変換用であり、第1全
反射面10及び第2全反射面12の傾斜角は45°に設
定されている。前述したように、対物レンズ6及び結像
レンズ7と台形プリズム8は一体的に形成されている。
【0012】光源2で第1領域上に照し出されたスリッ
ト物像9は、投影手段4を介して第2領域B上にスリッ
ト物像13として投影される。受光素子3は、移動板1
に形成されたスリット5そのものをマスクとしてこのス
リット実像13を受光する。この時、スリット実像13
は対物レンズ6により一度結像されている為、台形プリ
ズム8の中間に位置する焦平面11に関しスリット物像
9と面対称となる。従って、スリット実像13は第2領
域においてスリット5そのものと裏向きに重なる。又、
スリット実像13の移動方向はスリット5そのものの移
動方向に対し反対方向となる。従って、受光素子3に入
射する光量はスリット実像13に対しスリット5自身が
マスクとなる為、移動板1の回転変位に伴って周期的に
増減する。しかも、スリット5の周期Pの半分でスリッ
ト5自身とスリット実像13が相対的に反対方向に動く
為、結局スリットピッチの2倍の分解能のエンコーダ出
力が得られる。尚、図3では理解を容易にする為受光素
子3の長手寸法をスリット5の配列周期に比べ誇張して
表わしている。
【0013】図4は、投影手段4の光学的な等倍反転機
能を模式的に表わしたものである。前述したように、対
物レンズ6と結像レンズ7は台形プリズム8により連結
されている。第1全反射面10及び第2全反射面12は
45°の傾斜角を有している。この光学構成では対物レ
ンズ6の光軸14aが2回の全反射で結像レンズ7の光
軸14bと重なる。この光学系は中間の焦平面11を対
称面とする対称構造を有している。この結果、第1領域
に照し出された物像Rは裏向きになって第2領域に投影
され、物像Rを移動方向に沿ってひっくり返した実像が
得られる。
【0014】図5は、スリット物像9とスリット実像1
3の移動方向を模式的に表わしたものである。第1領域
と第2領域が周方向に沿って離間しており、台形プリズ
ム8は両者の間に配置されている。二本のトラックに分
かれたスリット物像9が移動板の回転変位に伴って反時
計方向に移動すると、同じく二本のトラックに分かれた
スリット実像13は逆に時計方向に移動する。スリット
物像9とスリット実像13は各トラック毎に重なり合
う。
【0015】図6は、第2領域におけるスリット5自身
とスリット実像13の位置関係を模式的に表わしたもの
である。タイミングT1ではスリット5とスリット実像
13が整合しており、受光素子の受光量は最大となる。
タイミングT2ではスリット5自体とスリット実像13
が相対的に半周期分だけシフトしており、受光量は最小
になる。このように、受光素子に入射する光量はスリッ
ト実像13に対しスリット5自身がマスクとなる為、移
動板1の回転変位により周期的に増減する。しかも、ス
リット周期Pの1/2でスリット5自身とスリット実像
13が矢印で示すように各々反対方向に動く為、スリッ
ト周期Pの1/2単位毎に1回の光量増減が生じる。結
局、スリット周期Pの2倍の分解能のエンコーダ出力が
得られる。換言すると、タイミングT1からT2にかけ
てスリット5自体及びスリット実像13は各々P/4だ
け反対方向にシフトしているにも関わらず、スリット5
自体とスリット実像13は相対的にP/2シフトしてい
る。
【0016】図7は、図1に示した光学式エンコーダに
おけるスリット自体とスリット実像の相対的な位置関係
を示す模式図である。尚、図7は図13と対応するよう
に参照符号が付されており、理解を容易にしている。前
述したように、スリットは第1トラック51と第2トラ
ック52に分かれている。これに応じてハッチングで示
したスリット実像も二本のトラックに分かれている。タ
イミングT1では両トラックにおいて、スリット自体と
スリット実像は完全に整合しており、明状態となる。次
に、タイミングT2ではいずれのトラックにおいてもス
リット自体とスリット実像は相対的に半周期分シフトし
ており、暗状態である。次のタイミングT3になると再
び明状態が現われる。そして、タイミングT4になると
暗状態となる。以下、上述した明暗明暗を繰り返す。図
7の最下段には、図13と同様に3種類の受光素子A,
B,Cが模式的に表わされている。
【0017】図8は、図7に示した受光素子A,B,C
の出力波形の経時変化を模式的に表わしている。いずれ
の受光素子A,B,Cについても、明暗明暗の繰り返し
変化に応じて、出力の振幅波形が正確に対応しており、
ピークのヌケや飛びが無い。例えば、受光素子Aに着目
すると、図13に示した一本トラックの従来例では、タ
イミングT1及びT5でピークのヌケがあったのに対
し、二本トラックを設けた場合には両者が互いに補完し
合うことにより、これらのタイミングでもピークのヌケ
が無くなる。このように、位相が半周期だけ異なる二本
のトラックを設けることにより、受光素子の長手寸法や
位置に関わりなく、常にピークの飛びが無く振幅の揃っ
た出力波形を生成することが可能になる。よって、スリ
ットの配列周期より短い長手寸法を有する受光素子を採
用しても、その位置を調整する必要がなくなる。
【0018】図9は、本発明にかかる光学式エンコーダ
の第2実施形態を示す模式図である。基本的な構成は図
1に示した第1実施形態と同様であり、対応する部分に
は対応する参照番号を付して理解を容易にしている。異
なる点は投影手段4の構成であり、本実施形態では台形
プリズムに代えて反射鏡30,31を用い対物レンズ6
と結像レンズ7を同一光軸上に配置している。本例で
は、反射鏡30及び31の二回反射により、スリット物
像と反転関係になるスリット実像を形成している。
【0019】図10は、本発明にかかる光学式エンコー
ダの第3実施形態を示す模式図である。基本的な構成は
図1に示した第1実施形態と同様であり、対応する部分
には対応する参照番号を付して理解を容易にしている。
異なる点は移動板1が回転変位ではなく直線変位を行な
うことである。図示するように、移動板1は第1領域及
び第2領域を直線的に通過する。光源2は移動板1の一
面側で第1領域に対面配置している。受光素子3は同じ
く移動板1の一面側で第2領域に対面配置している。投
影手段4は移動板1の他面側で第1領域と第2領域の間
に介在する。移動板1は第1領域及び第2領域を結ぶ直
線方向に沿って、一定の周期で配列したスリット5をト
ラック二本分有している。両トラックではスリットの配
列周期は同一であるが、位相が互いに反転している。
【0020】図15は、本発明にかかる光学式エンコー
ダの第4実施形態を示す模式的な斜視図である。図示す
るように、光学式エンコーダは移動板1とLED等の発
光素子からなる光源2とフォトトランジスタアレイ等か
らなる受光素子3と投影手段4とを備えている。本例で
は移動板1は回転変位する円盤からなり、第1領域及び
第2領域を通過するように組み込まれている。光源2は
移動板1の下面側で第1領域に対面配置している。受光
素子3も移動板1の下面側で第2領域に対面配置してい
る。投影手段4は移動板1の上面側で第1領域と第2領
域の間に介在している。移動板1は第1領域及び第2領
域を結ぶ移動方向(本例では円盤の周方向)に沿って一
定のピッチPで配列したスリット5を有する。スリット
5は本発明に従って第1トラック51と第2トラック5
2に分かれている。光源2は第1領域を通過するスリッ
ト5を照明してスリット物像を形成する。投影手段4は
第1領域に照し出されたスリット物像を反転したスリッ
ト実像に等倍変換して第2領域に投影する。受光素子3
は第2領域を通過するスリット5をマスクとして、反対
方向に移動するスリット実像を受光し、移動板1の回転
変位を検出する。上述した投影手段4は等倍反転光学系
であり、第1領域に対面するコリメータレンズ60と第
2領域に対面する結像レンズ7と、両レンズ60,7の
光路を折り曲げて像回転を行なう2枚のミラーM1,M
2とを含んでいる。一対のミラーM1,M2は互いに直
角を成している。本投影手段4は一体化プリズム80か
らなり、2枚のミラーM1,M2を構成する全反射面
と、コリメータレンズ60が配された入射面と、結像レ
ンズ7が配された出射面とを備えている。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
等倍反転光学系を利用した光学式エンコーダにおいて、
移動板に形成されたスリットは第1領域及び第2領域を
結ぶ移動方向に沿って二本のトラックに分かれて配列さ
れており、両トラックに属するスリットは互いに同一周
期で位相が反転している。これに応じて、受光素子は二
本のトラック分のスリット実像を一括して受光可能な寸
法の受光面を有する。かかる構成により、受光素子の長
手寸法や位置に関わらず、出力波形の振幅を揃えること
が可能である。従って、スリットパタンの改良のみで出
力振幅の調整が不要となり、コストダウンが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光学式エンコーダの第1実施形
態を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態の要部部分平面図である。
【図3】第1実施形態の側面図である。
【図4】第1実施形態に組み込まれる投影手段の機能説
明図である。
【図5】同じく投影手段の機能説明図である。
【図6】スリット自身とスリット実像の位置関係を示す
模式的な断面図である。
【図7】第1実施形態の動作説明に供するタイミングチ
ャートである。
【図8】同じく第1実施形態の動作説明に供する出力波
形図である。
【図9】本発明にかかる光学式エンコーダの第2実施形
態を示す模式図である。
【図10】本発明にかかる光学式エンコーダの第3実施
形態を示す斜視図である。
【図11】従来の光学式エンコーダの一例を示す斜視図
である。
【図12】従来の光学式エンコーダの他の例を示す斜視
図である。
【図13】図12に示した従来例の動作説明図である。
【図14】図12に示した従来例の出力波形図である。
【図15】本発明にかかる光学式エンコーダの第4実施
形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…移動板、2…光源、3…受光素子、4…投影手段、
5…スリット、6…対物レンズ、7…結像レンズ、8…
台形プリズム、9…スリット物像、13…スリット実
像、30…受光面、51…第1トラック、52…第2ト
ラック

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1領域及び第2領域を通過する移動坂
    と、該移動板の一面側で第1領域に対面配置した光源
    と、該移動板の一面側で第2領域に対面配置した受光素
    子と、該移動板の他面側で第1領域と第2領域の間に介
    在する投影手段とを備えており、 前記移動板は第1領域及び第2領域を結ぶ移動方向に沿
    って一定の周期で配列したスリットを有し、 前記光源は第1領域を通過するスリットを照明してスリ
    ット物像を形成し、 前記投影手段は第1領域に照し出された該スリット物像
    を反転したスリット実像に等倍変換して第2領域に投影
    し、 前記受光素子は第2領域を通過するスリットをマスクと
    して反対方向に移動する該スリット実像を受光し該移動
    板の変位を検出する光学式エンコーダにおいて、 前記スリットは第1領域及び第2領域を結ぶ移動方向に
    沿った二本のトラックに分かれて配列されており、両ト
    ラックに属するスリットは互いに同一周期で位相が反転
    しており、 前記受光素子は該二本のトラック分のスリット実像を一
    括して受光可能な寸法の受光面を有することを特徴とす
    る光学式エンコーダ。
  2. 【請求項2】 前記投影手段は、第1領域に対面する対
    物レンズと第2領域に対面する結像レンズとを含み、等
    倍反転光学系を構成することを特徴とする請求項1記載
    の光学式エンコーダ。
  3. 【請求項3】 前記投影手段は、第1領域に対面するコ
    リメータレンズと、第2領域に対面する結像レンズと、
    両レンズ間の光路を曲げて像回転を行なう互いに直角を
    成す2枚のミラーを含んでいることを特徴とする請求項
    1記載の光学式エンコーダ。
JP8297477A 1996-10-18 1996-10-18 光学式エンコーダ Pending JPH10122906A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7142242B2 (en) 2001-10-16 2006-11-28 Victor Company Of Japan, Ltd. Prismatic image forming optical device adapted for miniaturization
CN100346138C (zh) * 2004-03-17 2007-10-31 台达电子工业股份有限公司 旋转光学编码器、编码盘和旋转光学编码器的编码方法

Cited By (2)

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US7142242B2 (en) 2001-10-16 2006-11-28 Victor Company Of Japan, Ltd. Prismatic image forming optical device adapted for miniaturization
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