JPH09113092A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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JPH09113092A
JPH09113092A JP26672695A JP26672695A JPH09113092A JP H09113092 A JPH09113092 A JP H09113092A JP 26672695 A JP26672695 A JP 26672695A JP 26672695 A JP26672695 A JP 26672695A JP H09113092 A JPH09113092 A JP H09113092A
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damper
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compressor
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Hideo Yamamoto
秀夫 山本
Shinji Fujimoto
眞嗣 藤本
Osamu Asakawa
修 浅川
Takashi Satomura
尚 里村
Hiromi Shibuya
浩洋 渋谷
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2317/00Details or arrangements for circulating cooling fluids; Details or arrangements for circulating gas, e.g. air, within refrigerated spaces, not provided for in other groups of this subclass
    • F25D2317/06Details or arrangements for circulating cooling fluids; Details or arrangements for circulating gas, e.g. air, within refrigerated spaces, not provided for in other groups of this subclass with forced air circulation
    • F25D2317/065Details or arrangements for circulating cooling fluids; Details or arrangements for circulating gas, e.g. air, within refrigerated spaces, not provided for in other groups of this subclass with forced air circulation characterised by the air return
    • F25D2317/0653Details or arrangements for circulating cooling fluids; Details or arrangements for circulating gas, e.g. air, within refrigerated spaces, not provided for in other groups of this subclass with forced air circulation characterised by the air return through the mullion
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2400/00General features of, or devices for refrigerators, cold rooms, ice-boxes, or for cooling or freezing apparatus not covered by any other subclass
    • F25D2400/04Refrigerators with a horizontal mullion

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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、省エネルギーと食品の保鮮性向上
を目的とする。 【解決手段】 能力可変圧縮機7と、冷凍室温度検知器
4の検知温度が設定温度以下の時に冷蔵室温度検知器5
の検知温度が上限設定温度以上であれば圧縮機7を低能
力運転すると共に冷凍室ダンパー13は閉じた状態で冷
蔵室ダンパー6を開放する制御手段14から構成するこ
とにより、冷凍室温度が設定温度以下にもかかわらず、
冷蔵室温度のみが上限設定温度以上に上昇することがあ
れば、能力可変圧縮機を低能力運転して冷蔵室のみを冷
却することにより、冷蔵室温度を常に一定に保持でき、
冷蔵室内の食品温度が上昇して鮮度が低下することはな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍冷蔵庫の運転
制御に係わり、省エネルギーと食品の保鮮性向上を図る
ものである。
【0002】
【従来の技術】図19に従来の冷凍冷蔵庫の一例とし
て、実開平7−159014号公報に示されている冷凍
冷蔵庫の概略図を示す。
【0003】1は冷蔵庫本体、2は冷凍室、3は冷蔵
室、4は冷凍室温度検知器、5は冷蔵室温度検知器、6
は冷蔵室ダンパー、7は圧縮機、8は蒸発器、9は除霜
用ヒータ、10はファンである。
【0004】この従来の冷蔵庫について動作を説明す
る。通常運転時は、冷凍室2に設置した冷凍室温度検知
器4の検知温度が設定温度以上の時に圧縮機7とファン
10を運転する。冷凍室2及び冷蔵室3からの戻り冷気
が蒸発器8を通過し、冷気が更に冷却される。
【0005】冷却された冷気は、ファン10により冷凍
室2に送風され冷凍室2を所定温度まで冷却する。ま
た、冷蔵室3に設置した冷蔵室温度検知器5の検知温度
が設定温度以上の時には冷蔵室ダンパー6が開放し、冷
気が冷蔵室ダンパー6を通って冷蔵室3に送風され冷蔵
室3を冷却する。冷蔵室3が設定温度以下の時には、冷
蔵室ダンパー6閉じており冷気は冷蔵室3に送風されな
い。
【0006】圧縮機7の運転中に蒸発器8についた霜
は、一定時間毎に除霜用ヒータ9に通電して蒸発器8を
加熱し除霜を行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
上記のような構成では、冷凍室2温度が所定温度以下で
あれば圧縮機7は停止しているため、この間に冷蔵室3
を頻繁にドア開閉することにより冷蔵室3温度が所定温
度以上に上昇しても、圧縮機7は運転しない。即ち、冷
凍室温度も所定温度以上に上昇し、圧縮機7と蒸発器フ
ァン10が運転するまで冷却されないため、冷蔵室温度
が設定温度を越えて更に上昇し、冷蔵室3内の食品温度
が上昇して鮮度が低下するという課題があった。
【0008】また、冷凍室2も冷蔵室3も同じ蒸発器8
を通過した−25℃〜−30℃の冷気で冷却され、この
冷気の絶対湿度は0に近い。冷蔵室3内の温度は+5℃
前後であり、蒸発器8からの絶対湿度が0に近い冷気が
冷蔵室3に送風されると、冷蔵室3内の水分を吸収し戻
り空気として蒸発器8に戻るため、冷蔵室の湿度は常に
低く、食品が乾燥して鮮度が低下するという課題があっ
た。
【0009】また、蒸発器8についた霜を定期的に除く
必要があり、除霜用ヒータ9に通電加熱し、熱せられた
空気を蒸発器8に滞留させて霜を溶かす。この時発生し
た熱の一部が冷凍室2に進入し、冷凍室2内の食品温度
が一次的に上昇し、これが繰り返されると冷凍食品の鮮
度が低下するという課題があった。
【0010】また、除霜後には蒸発器8温度と冷凍室2
温度が上昇しているため、除霜終了後冷凍室2温度が所
定温度まで冷却するための圧縮機運転時間が長くなり、
消費電力量が増加するという課題があった。
【0011】本発明は上記従来の課題を解消するもので
あり、冷蔵室温度が設定温度以上に上昇すれば、冷凍室
が所定温度以下でも圧縮機を低能力運転して冷蔵室を冷
却し、冷蔵室内の食品温度が上昇して鮮度が低下するこ
とのない冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0012】また、冷凍室を冷却する時には圧縮機を高
能力運転して蒸発温度の低い高圧縮比運転を行い、冷蔵
室を冷却する時には圧縮機を低能力運転して蒸発温度の
高いい低圧縮比運転を行い、冷蔵室は冷蔵室温度に近い
冷気で冷却することにより、冷蔵室内の食品が乾燥して
鮮度が低下することのない冷蔵庫を提供することを目的
とする。
【0013】また、除霜時の熱が冷凍室に進入しないよ
うにすることにより、冷凍室内の食品温度が一次的に上
昇して鮮度が低下することのない冷蔵庫を提供すること
を目的とする。
【0014】また、除霜時に蒸発器と冷凍室の温度上昇
を抑制することにより、除霜終了後冷凍室温度が所定温
度まで冷却するための圧縮機運転時間を短くし、消費電
力量を低減する冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の冷蔵庫は、能力可変圧縮機と、冷凍室温度検
知器の検知温度が上限設定温度以上の時に能力可変圧縮
機を高能力運転すると共に前記冷凍室ダンパーを開放
し、前記冷蔵室温度検知器の検知温度が上限設定温度以
上の時に前記冷蔵室ダンパーを開放し、前記冷蔵室温度
検知器の検知温度が下限設定温度以下になった時に前記
冷蔵室ダンパーを閉じ、前記冷凍室温度検知器の検知温
度が下限設定温度以下になった時に能力可変圧縮機を停
止すると共に前記冷凍室ダンパーを閉成し、前記冷凍室
温度検知器の検知温度が上限設定温度以下の時に前記冷
蔵室温度検知器の検知温度が上限設定温度以上であれば
能力可変圧縮機を低能力運転すると共に前記冷凍室ダン
パーは閉じた状態で前記冷蔵室ダンパーを開放する制御
手段とから構成している。
【0016】これにより、冷凍室温度が設定温度以下の
時に、冷蔵室温度が設定温度以上に上昇することがあれ
ば、圧縮機を低能力運転して冷蔵室のみを冷却すること
により、冷蔵室内温度を常に一定に保持でき、冷蔵室内
の食品温度が上昇して鮮度が低下することはない。
【0017】また、前記能力可変圧縮機を、シリンダ内
に配置したピストンと、前記ピストンに軸を連結して前
記ピストンを軸方向に移動するリニアモータと、前記リ
ニアモータの軸に連結した共振バネと、ストロークが大
きく且つ上死点クリアランスの小さい高圧縮比の高能力
運転と、ストロークが小さく且つ上死点クリアランスの
大きい低圧縮比の低能力運転とを切り替える制御手段と
から構成している。
【0018】これにより、リニアモータと共振バネから
なる能力可変圧縮機により、高能力運転時にはストロー
クを大きくして上死点クリアランスの小さい高圧縮比運
転を行い、低能力運転時にはストロークを小さくし上死
点クリアランスを大きくすることにより低圧縮比運転を
行い、能力制御と蒸発温度の制御を可能とする。
【0019】また、前記冷凍室温度検知器の検知温度上
限が設定温度以上の時に前記能力可変圧縮機を高圧縮比
の高能力運転を行うと共に前記冷蔵室ダンパーは閉じた
状態で前記冷凍室ダンパーを開放し、前記冷凍室温度検
知器の検知温度が下限設定温度以下になった時に能力可
変圧縮機を停止すると共に前記冷凍室ダンパーを閉じ、
前記冷蔵室温度検知器の検知温度が上限設定温度以上の
時に前記能力可変圧縮機を低圧縮比の低能力運転を行う
と共に前記冷凍室ダンパーは閉成した状態で前記冷蔵室
ダンパーを開放し、前記冷蔵室温度検知器の検知温度が
下限設定温度以下になった時に能力可変圧縮機を停止す
ると共に前記冷蔵室ダンパーを閉じる制御手段とから構
成している。
【0020】これにより、冷凍室を冷却する時には圧縮
機を高能力運転して蒸発温度の低い高圧縮比運転を行
い、冷蔵室を冷却する時には圧縮機を低能力運転して蒸
発温度の高い低圧縮比運転を行い、冷蔵室は冷蔵室温度
に近い冷気で冷却することにより、冷蔵室内の食品が乾
燥して鮮度が低下することがない。
【0021】また、前記冷凍室温度検知器の検知温度が
上限設定温度以上の時に前記能力可変圧縮機を高圧縮比
の高能力運転を行い蒸発器ファンを運転すると共に前記
冷蔵室ダンパーは閉じた状態で前記冷凍室ダンパーを開
放し、前記冷凍室温度検知器の検知温度が下限設定温度
以下になった時に能力可変圧縮機と蒸発器ファンを停止
すると共に前記冷凍室ダンパーを閉じ、前記冷蔵室温度
検知器の検知温度が上限設定温度以上の時に能力可変圧
縮機を低圧縮比の低能力運転を行い、蒸発器ファンを高
速運転すると共に前記冷凍室ダンパーは閉じた状態で前
記冷蔵室ダンパーを開放し、前記冷蔵室温度検知器の検
知温度が下限設定温度以下になった時に能力可変圧縮機
と蒸発器ファンを停止すると共に前記冷蔵室ダンパーを
閉じる制御手段とから構成している。
【0022】これにより、冷凍室を冷却する時には圧縮
機を高能力運転して蒸発温度の低い高圧縮比運転を行
い、冷蔵室を冷却する時には圧縮機を低能力運転、蒸発
器ファンを高速運転して蒸発温度の高い低圧縮比運転を
行い、冷蔵室は冷蔵室温度に更に近い冷気で冷却するこ
とにより、冷蔵室内の食品が乾燥して鮮度が低下するこ
とがない。
【0023】また、前記蒸発器の配管一部に設けた蒸発
器温度検知器と、前記冷凍室温度検知器の検知温度が上
限設定温度以上の時に前記能力可変圧縮機を高圧縮比の
高能力運転を行い、前記蒸発器温度検知器の検知温度が
第1設定温度以下になった時に前記蒸発器ファンを運転
すると共に前記冷蔵室ダンパーは閉じた状態で前記冷凍
室ダンパーを開放し、前記冷凍室温度検知器の検知温度
が下限設定温度以下になった時に蒸発器ファンと能力可
変圧縮機を停止すると共に前記冷凍室ダンパーを閉じ、
前記冷蔵室温度検知器の検知温度が上限設定温度以上の
時に前記圧縮機を低圧縮比の低能力運転を行い、前記蒸
発器温度検知器の検知温度が第1設定温度より高い第2
設定温度以上になった時に前記蒸発器ファンを運転する
と共に前記冷凍室ダンパーは閉じた状態で前記冷蔵室ダ
ンパーを開放する制御手段とから構成している。
【0024】これにより、冷凍室を冷却する時には蒸発
器の温度すなわち冷媒の蒸発温度が確実に−30℃以下
になってから冷凍室に冷気を送るので、冷凍室温度の安
定が保持できる。冷蔵室を冷却する時には蒸発器の温度
すなわち冷媒の蒸発温度が確実に−5℃付近まで高くな
ってから冷蔵室に冷気を送るので、冷蔵室温度の安定が
保持できる。
【0025】また、前記蒸発器室内に設けた除霜用ヒー
タと、前記蒸発器の除霜中は、前記冷凍室ダンパー及び
前記冷蔵室ダンパーを閉成する制御手段とから構成して
いる。
【0026】これにより、除霜時の熱が冷凍室に進入し
ないようにすることにより、冷凍室内の食品温度が一次
的に上昇して鮮度保持期間が短くなることがない。併せ
て、除霜時に冷凍室の温度上昇を抑制することにより、
除霜終了後冷凍室温度が所定温度まで冷却するための時
間を短くし、消費電力量を低減できる。
【0027】また、前記蒸発器の除霜中は、前記圧縮機
を低圧縮比の低能力運転を行い蒸発器内の冷媒の蒸発温
度を0℃以上にし前記蒸発器ファンを停止すると共に前
記冷凍室ダンパーと前記冷蔵室ダンパーを閉じ、前記蒸
発器温度検知器の検知温度が第3設定温度以上になった
時に前記圧縮機を高能力運転に切り替え、前記蒸発器温
度検知器の検知温度が前記第1設定温度以下になった時
に前記蒸発器ファンを運転するとすると共に前記冷凍室
ダンパーを開放する制御手段とから構成している。
【0028】これにより、除霜時にヒータの熱を使用せ
ずに冷媒温度を高めて除霜することにより、冷凍室内の
食品温度が一次的に上昇して鮮度保持期間が短くなるこ
とがない。併せて、蒸発器と冷凍室の温度上昇をなく
し、除霜終了後冷凍室温度が所定温度まで冷却するため
の時間を非常に短くし、消費電力量を大幅に低減でき
る。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、能力可変圧縮機と、凝縮器と、減圧機と、蒸発器と
を順次接合した冷却システムと、前記蒸発器と蒸発器近
傍に設けた蒸発器ファンとからなる蒸発器室と、冷凍室
と冷蔵室とからなる冷蔵庫箱体と、前記冷凍室の温度を
検出する冷凍室温度検知器と、前記冷蔵室の温度を検出
する冷蔵室温度検知器と、前記蒸発器室と冷凍室及び冷
蔵室を各々連通する冷却ダクトと、前記冷凍室への冷却
ダクトに設けた冷凍室ダンパーと、前記冷蔵室への冷却
ダクトに設けた冷蔵室ダンパーと、前記冷凍室温度検知
器の検知温度が上限設定温度以上の時に前記圧縮機を高
能力運転すると共に前記冷凍室ダンパーを開放し、前記
冷蔵室温度検知器の検知温度が上限設定温度以上の時に
前記冷蔵室ダンパーを開放し、前記冷蔵室温度検知器の
検知温度が下限設定温度以下になった時に前記冷蔵室ダ
ンパーを閉じ、前記冷凍室温度検知器の検知温度が下限
設定温度以下になった時に圧縮機を停止すると共に前記
冷凍室ダンパーを閉成し、前記冷凍室温度検知器の検知
温度が上限設定温度以下の時に前記冷蔵室温度検知器の
検知温度が上限設定温度以上であれば能力可変圧縮機を
低能力運転すると共に前記冷凍室ダンパーは閉じた状態
で前記冷蔵室ダンパーを開放する制御手段とから構成し
たものであり、冷凍室温度が設定温度以下の時に、冷蔵
室温度が設定温度以上に上昇することがあれば、圧縮機
を低能力運転して冷蔵室のみを冷却することにより、冷
蔵室内温度を常に一定に保持でき、冷蔵室内の食品温度
が上昇して鮮度が低下することはないという作用を有す
る。
【0030】請求項2に記載の発明は、前期能力可変圧
縮機が、吸入弁と吐出弁が設けられた筒状体のシリンダ
と、前記シリンダ内に配置したピストンと、前記ピスト
ンに軸を連結して前記ピストンを軸方向に移動するリニ
アモータと、前記リニアモータの軸に連結した共振バネ
と、ストロークが大きく且つ上死点クリアランスの小さ
い高圧縮比の高能力運転と、ストロークが小さく且つ上
死点クリアランスの大きい低圧縮比の低能力運転とを切
り替える制御手段とから構成したものであり、リニアモ
ータと共振バネからなる能力可変圧縮機により、高能力
運転時にはストロークを大きくして高圧縮比運転を行
い、低能力運転時にはストロークを小さくし、かつ上死
点位置を下げることにより低圧縮比運転を行うことによ
り、能力制御と蒸発温度の制御を可能とする作用を有す
る。
【0031】請求項3に記載の発明は、冷凍室温度検知
器の検知温度が上限設定温度以上の時に前記能力可変圧
縮機を高圧縮比の高能力運転を行うと共に前記冷蔵室ダ
ンパーは閉じた状態で前記冷凍室ダンパーを開放し、前
記冷凍室温度検知器の検知温度が下限設定温度以下にな
った時に能力可変圧縮機を停止すると共に前記冷凍室ダ
ンパーを閉じ、前記冷蔵室温度検知器の検知温度が上限
設定温度以上の時に前記能力可変圧縮機を低圧縮比の低
能力運転を行うと共に前記冷凍室ダンパーは閉成した状
態で前記冷蔵室ダンパーを開放し、前記冷蔵室温度検知
器の検知温度が下限設定温度以下になった時に能力可変
圧縮機を停止すると共に前記冷蔵室ダンパーを閉じる制
御手段とから構成したものであり、冷凍室を冷却する時
には圧縮機を高能力運転して蒸発温度の低い高圧縮比運
転を行い、冷蔵室を冷却する時には圧縮機を低能力運転
して蒸発温度の高い低圧縮比運転を行い、冷蔵室は冷蔵
室温度に近い冷気で冷却することにより、冷蔵室内の食
品が乾燥して鮮度が低下することがないという作用を有
する。
【0032】請求項4に記載の発明は、冷凍室温度検知
器の検知温度が上限設定温度以上の時に前記能力可変圧
縮機を高圧縮比の高能力運転を行い蒸発器ファンを運転
すると共に前記冷蔵室ダンパーは閉じた状態で前記冷凍
室ダンパーを開放し、前記冷凍室温度検知器の検知温度
が下限設定温度以下になった時に能力可変圧縮機と蒸発
器ファンを停止すると共に前記冷凍室ダンパーを閉じ、
前記冷蔵室温度検知器の検知温度が上限設定温度以上の
時に能力可変圧縮機を低圧縮比の低能力運転を行い、蒸
発器ファンを高速運転すると共に前記冷凍室ダンパーは
閉じた状態で前記冷蔵室ダンパーを開放し、前記冷蔵室
温度検知器の検知温度が下限設定温度以下になった時に
能力可変圧縮機と蒸発器ファンを停止すると共に前記冷
蔵室ダンパーを閉じる制御手段とから構成したものであ
り、冷凍室を冷却する時には圧縮機を高能力運転して蒸
発温度の低い高圧縮比運転を行い、冷蔵室を冷却する時
には圧縮機を低能力運転、蒸発器ファンを高速運転して
蒸発温度の高い低圧縮比運転を行い、冷蔵室は冷蔵室温
度に更に近い冷気で冷却することにより、冷蔵室内の食
品が乾燥して鮮度が低下することがないという作用を有
する。
【0033】請求項5に記載の発明は、蒸発器の配管一
部に設けた蒸発器温度検知器と、前記冷凍室温度検知器
の検知温度が上限設定温度以上の時に前記能力可変圧縮
機を高圧縮比の高能力運転を行い、前記蒸発器温度検知
器の検知温度が第1設定温度以下になった時に前記蒸発
器ファンを運転すると共に前記冷蔵室ダンパーは閉じた
状態で前記冷凍室ダンパーを開放し、前記冷凍室温度検
知器の検知温度が下限設定温度以下になった時に蒸発器
ファンと能力可変圧縮機を停止すると共に前記冷凍室ダ
ンパーを閉じ、前記冷蔵室温度検知器の検知温度が上限
設定温度以上の時に前記能力可変圧縮機を低圧縮比の低
能力運転を行い、前記蒸発器温度検知器の検知温度が第
1設定温度より高い第2設定温度以上になった時に前記
蒸発器ファンを運転すると共に前記冷凍室ダンパーは閉
じた状態で前記冷蔵室ダンパーを開放する制御手段とか
ら構成したものであり、冷凍室を冷却する時には蒸発器
の温度すなわち冷媒の蒸発温度が確実に−30℃以下に
なってから冷凍室に冷気を送るので、冷凍室温度の安定
が保持できる。冷蔵室を冷却する時には蒸発器の温度す
なわち冷媒の蒸発温度が確実に−5℃付近まで高くなっ
てから冷蔵室に冷気を送るので、冷蔵室温度の安定が保
持できるという作用を有する。
【0034】請求項6に記載の発明は、蒸発器室内に設
けた除霜用ヒータと、前記蒸発器の除霜中は、前記冷凍
室ダンパー及び前記冷蔵室ダンパーを閉成する制御手段
とから構成したものであり、除霜時の熱が冷凍室に進入
しないようにすることにより、冷凍室内の食品温度が一
次的に上昇して鮮度保持期間が短くなることがない。併
せて、除霜時に冷凍室の温度上昇を抑制することによ
り、除霜終了後冷凍室温度が所定温度まで冷却するため
の時間を短くし、消費電力量を低減できるという作用を
有している。
【0035】請求項7に記載の発明は、蒸発器の除霜中
は、前記圧縮機を低圧縮比の低能力運転を行い蒸発器内
の冷媒の蒸発温度を0℃以上にし、前記蒸発器ファンを
停止すると共に前記冷凍室ダンパーと前記冷蔵室ダンパ
ーを閉じ、前記蒸発器温度検知器の検知温度が第3設定
温度以上になった時に前記圧縮機を高能力運転に切り替
え、前記蒸発器温度検知器の検知温度が前記第1設定温
度以下になった時に前記蒸発器ファンを運転するとする
と共に前記冷凍室ダンパーを開放する制御手段から構成
したものであり、除霜時にヒータの熱を使用せずに冷媒
温度を高めて除霜することにより、冷凍室内の食品温度
が一次的に上昇して鮮度保持期間が短くなることがな
い。併せて、蒸発器と冷凍室の温度上昇をなくし、除霜
終了後冷凍室温度が所定温度まで冷却するための時間を
非常に短くし、消費電力量を大幅に低減できるという作
用を有している。
【0036】(実施の形態1)以下、本発明による冷蔵
庫の第1実施例について、図1から図4に従い説明す
る。尚、従来と同一構成については、同一符号を付して
詳細な説明を省略する。
【0037】図1は本発明の第1実施例による冷蔵庫の
断面図、図2は同実施例の電気回路図、図3は同実施例
の動作フローチャート、図4は同実施例の動作タイムチ
ャートである。
【0038】図1において、11は冷却ダクトで、蒸発
器8を設けた蒸発器室12から冷凍室2、冷蔵室3に連
通しており、冷凍室2への冷却ダクト11には冷凍室ダ
ンパー13を、冷蔵室3への冷却ダクト11には冷蔵室
ダンパー6を設けている。制御手段14は能力可変圧縮
機7、ファン10、冷凍室ダンパー13、冷蔵室ダンパ
ー6、除霜用ヒータ9の制御を行う。
【0039】能力可変圧縮機7と、凝縮器15と、減圧
機16と、蒸発器8とを順次接合して冷却システム17
を構成している。前記能力可変圧縮機7は、例えば運転
周波数を20Hzから100Hzまで可変し、冷凍能力
を20〜100%可変可能な能力可変圧縮機である。ま
た、ピストンのストロークを、20〜100%可変可能
な能力可変圧縮機でもよい。
【0040】次に、図2に示す電気回路について説明す
る。制御手段14はマイクロコンピュータ18を中心に
構成されており、入力端子I1、I2、出力端子O1
2、O 3、O4、O5を有している。
【0041】前記マイクロコンピュータ18の入力端子
1、I2には、冷凍室温度検知器4、冷蔵室温度検知器
5が接続されている。前記マイクロコンピュータ18の
出力端子O1、O2、O3には、冷凍室ダンパー13、冷
蔵室ダンパー6、蒸発器ファン10が接続されており、
出力端子O4、O5には駆動回路19を介して能力可変圧
縮機7、除霜用ヒータ9が接続されている。
【0042】以上のように構成された冷蔵庫について、
以下その動作を図3のフローチャート、図4のタイミン
グチャートに基づき説明する。
【0043】ステップ1で電源が投入される。冷蔵庫の
通常運転時には、ステップ2で冷凍室温度検知器4から
の冷凍室温度信号を、マイクロコンピュータ18の入力
端子O1に入力し、冷凍室温度と上限設定温度(−18
℃前後)とを比較して冷凍室温度が上限設定温度以上の
場合はステップ3に進み、能力可変圧縮機7を高能力で
運転すると共に、蒸発器ファン10を運転し、冷凍室ダ
ンパー13を開放する。
【0044】次に、ステップ4で冷蔵室温度検知器5か
らの冷蔵室温度信号を、マイクロコンピュータ18の入
力端子O2に入力し、冷蔵室温度と上限設定温度(6℃
前後)とを比較して冷蔵室温度が上限設定温度以上の場
合はステップ5に進み、冷蔵室ダンパ6を開放する。能
力可変圧縮機7の運転により、蒸発器8で冷却した冷気
を冷却ダクト11を通して循環させ、冷凍室2、冷蔵室
3を同時に冷却する。
【0045】再びステップ4に戻って冷蔵室温度と下限
設定温度(4℃前後)とを比較し、冷蔵室温度が下限設
定温度以下の場合はステップ6に進み、冷蔵室ダンパ6
を閉じる。
【0046】再びステップ2に戻って冷凍室温度と下限
設定温度(−20℃前後)とを比較し、冷凍室温度が下
限設定温度以下の場合はステップ7に進み、能力可変圧
縮機7を停止すると共に、蒸発器ファン10を停止し、
冷凍室ダンパ13を閉じる。
【0047】冷蔵室3に多量の食品を入れた場合や、冷
蔵室3に熱い食品をそのまま入れた場合や、冷蔵室3の
ドアを頻繁に開閉した場合など、冷凍室温度は安定にも
かかわらず、冷蔵室温度が上昇することがある。
【0048】この時、ステップ8で冷凍室温度が下限設
定温度以下の時に冷蔵室温度検知器5の検知温度が上限
設定温度以上であれば、ステップ9に進み能力可変圧縮
機7を低能力運転すると共に蒸発器ファン10を運転
し、前記冷凍室ダンパー13は閉じた状態で前記冷蔵室
ダンパー6を開放する。
【0049】そして、冷蔵室のみを冷却するのに適正な
低能力運転で冷凍能力可変圧縮機7を運転することによ
り、冷蔵室3のみが冷却される。
【0050】再び、ステップ8に戻って冷蔵室温度と下
限設定温度(4℃前後)とを比較し、冷蔵室温度が下限
設定温度以下になれば、ステップ10に進み、能力可変
圧縮機7を停止すると共に、蒸発器ファン10を停止
し、冷蔵室ダンパー6を閉じ、ステップ2に戻る。
【0051】以上のように本実施例の冷蔵庫は、能力可
変圧縮機7と、冷凍室2の温度を検出する冷凍室温度検
知器4と、冷蔵室3の温度を検出する冷蔵室温度検知器
5と、冷凍室2への冷却ダクト11に設けた冷凍室ダン
パー13と、冷蔵室3への冷却ダクト11に設けた冷蔵
室ダンパー6と、前記冷凍室温度検知器4の検知温度が
上限設定温度以上の時に能力可変圧縮機7を高能力運転
すると共に前記冷凍室ダンパー13を開放し、前記冷蔵
室温度検知器5の検知温度が上限設定温度以上の時に前
記冷蔵室ダンパー6を開放し、前記冷蔵室温度検知器5
の検知温度が下限設定温度以下になった時に前記冷蔵室
ダンパー6を閉じ、前記冷凍室温度検知器の検知温度が
下限設定温度以下になった時に圧縮機7を停止すると共
に前記冷凍室ダンパー13を閉成し、前記冷凍室温度検
知器4の検知温度が設定温度以下の時に前記冷蔵室温度
検知器5の検知温度が上限設定温度以上であれば圧縮機
7を低能力運転すると共に前記冷凍室ダンパー13は閉
じた状態で前記冷蔵室ダンパー6を開放する制御手段1
4とから構成している。
【0052】従って、冷凍室温度が設定温度以下にもか
かわらず、冷蔵室に多量の食品を入れた場合や、冷蔵室
に熱い食品をそのまま入れた場合や、冷蔵室のドアを頻
繁に開閉した場合等に、冷蔵室温度のみが上限設定温度
以上に上昇することがあれば、能力可変圧縮機を低能力
運転して冷蔵室のみを冷却することにより、冷蔵室温度
を常に一定に保持でき、冷蔵室内の食品温度が上昇して
鮮度が低下することはない。
【0053】(実施の形態2)次に、本発明の第2の実
施例の能力可変圧縮機について、図面を参照しながら説
明する。
【0054】図5は本発明の第2実施例による能力可変
圧縮機の断面図、図6は同実施例の電気回路図である。
【0055】図5において、能力可変圧縮機7の中央部
に筒状体のシリンダ101が設けられており、前記シリ
ンダ101の周囲に環状に永久磁石102が配設されて
いる。前記永久磁石102とシリンダ101間には環状
コイル103が設置されており、前記永久磁石102に
作用してシリンダ101の軸方向に移動する。
【0056】シリンダ101内には圧縮用ピストン10
4が収納されており、吸入弁105、吐出弁106を有
する圧縮室107を形成すると共に前記コイル103に
連結されてシリンダ101内を軸方向に移動する。ま
た、吸入弁105、吐出弁106は各々吸入パイプ10
8、吐出パイプ109に連結している。110は共振バ
ネ、111はピストン104の軸方向に連結した差動ト
ランス等からなる変位検知器である。
【0057】永久磁石102とシリンダ101間には永
久磁石102による磁界が形成されており、その間に配
置されたコイル103に交流電流が供給されると、コイ
ル103には供給交流電流の周波数に応じて振動する推
力が加えられ、コイル103に連結されたピストン10
4を軸方向に駆動する。即ち、永久磁石102とコイル
103がリニアモータを構成している。
【0058】次に図6に示す電気回路について説明す
る。112は商用の交流電源であり、交流を直流に変換
するコンバータ回路113の交流入力部に接続されてい
る。コンバータ回路113の直流出力部の正極側には電
解コンデンサ114の正極側、インバータ回路115内
のトランジスタTR1、TR3のコレクタが接続されて
いる。コンバータ回路113の直流出力部の負極側には
電解コンデンサ114の負極側、インバータ115回路
内のトランジスタTR2、TR4のエミッタが接続され
ている。
【0059】インバータ回路115は、TR1のエミッ
タとTR2のコレクタが接続され、TR3のエミッタと
TR4のコレクタが接続されると共に、TR1のエミッ
タとTR3のエミッタ間に能力可変圧縮機7のコイル1
03が接続されている。そして、ベースドライブ回路1
16からの信号によりTR1とTR4、TR3とTR2
とが各々一対となって交互にON/OFFを繰り返す。
【0060】111はピストン104の軸方向に連結し
た作動トランス等からなる変位検知器であり、変位検知
器111からのピストン104のアナログ位置信号はA
/D変換器117を介してデジタル信号に変換され、上
死点位置演算手段118に入力される。上死点位置演算
回路118の出力はインバータ制御手段119内の振幅
制御手段120に接続されており、振幅制御手段120
の出力はベースドライブ回路116に接続されている。
【0061】以上のように構成された能力可変圧縮機7
について、その動作を説明する。商用交流電源112が
投入されると、コンバータ回路113を介して電解コン
デンサ114が充電され、インバータ回路115に直流
電力を供給する。ベースドライブ回路116からインバ
ータ波形を出力させ、インバータ回路115のTR1と
TR4、TR3とTR2とが各々一対となって交互にO
N/OFFを繰り返す。
【0062】インバータ回路115から直流を交流に変
換した電力が能力可変圧縮機7のコイル103に供給さ
れ、能力可変圧縮機7は運転を開始し、コイル103に
連結されたピストン104が供給交流電流の周波数に応
じてシリンダ101の軸方向に振動し、圧縮室107内
で冷媒圧縮が行われる。
【0063】高能力運転時には、振幅制御手段120か
ら大振幅出力が出力され、ストロークが大きくなると共
に、上死点位置が上がりシリンダ101天面とピストン
104天面間の空間距離が小さくなる。従って、高能力
で、圧縮比の高い運転がなされ、蒸発器8での冷媒蒸発
温度も低くなる(−30℃程度)。
【0064】低能力運転時には、振幅制御手段120か
ら小振幅出力が出力され、ストロークが小さくなると共
に、上死点位置が下がりシリンダ101天面とピストン
104天面間のクリアランスが大きくなる。従って、低
能力で、圧縮比の低い運転がなされ、蒸発器8での冷媒
蒸発温度も高くなる(−5℃から+5℃程度)。
【0065】また、振幅制御手段120からの振幅出力
を調整することにより、ストロークと、シリンダ101
天面とピストン104天面間のクリアランスを自由に設
定できるので、能力と蒸発温度を自由に設定できる。
【0066】以上のように本実施例の能力可変圧縮機
は、シリンダ101内に配置したピストン104と、前
記ピストン104に軸を連結して前記ピストン104を
軸方向に移動するリニアモータ120と、前記リニアモ
ータ120の軸に連結した共振バネ110と、ストロー
クが大きく且つ上死点クリアランスの小さい高圧縮比の
高能力運転と、ストロークが小さく且つ上死点クリアラ
ンスの大きい低圧縮比の低能力運転とを切り替える制御
手段とから構成しているので、高能力運転時にはストロ
ークを大きくして高圧縮比運転を行い、低能力運転時に
はストロークを小さくし、かつ上死点位置を下げること
により低圧縮比運転を行うことにより、能力制御と蒸発
温度の制御を可能とする。
【0067】(実施の形態3)次に、本発明の第3の実
施例について、図面を参照しながら説明する。尚、冷蔵
庫及び電気回路の構成は第1の実施例と同一であり、詳
細な説明は省略する。図7は本発明の第3の実施例の動
作フローチャート、図8は同実施例の動作タイムチャー
トである。
【0068】ステップ11で電源が投入される。冷蔵庫
の通常運転時には、ステップ12で冷凍室温度検知器4
からの冷凍室温度信号を、マイクロコンピュータ18の
入力端子O1に入力し、冷凍室温度と上限設定温度(−
18℃前後)とを比較して冷凍室温度が上限設定温度以
上の場合はステップ13に進み、能力可変圧縮機7を高
圧縮比の高能力で運転を行うと共に、蒸発器ファン10
を運転し、冷凍室ダンパー13を開放し、冷蔵室ダンパ
ー6は閉じている。
【0069】能力可変圧縮機7の運転により、蒸発器8
で冷却した冷気を冷却ダクト11を通して循環させ、冷
凍室2のみを冷却する。この時、能力可変圧縮機7のス
トロークを大きくして能力を大きくし、上死点を上げて
クリアランスを小さくして圧縮比を大きくし、蒸発器8
内での冷媒の蒸発温度を−30℃前後に設定する。
【0070】再びステップ12に戻って冷凍室温度と下
限設定温度(−20℃前後)とを比較し、冷凍室温度が
下限設定温度以下の場合はステップ14に進み、能力可
変圧縮機7を停止すると共に、蒸発器ファン10を停止
し、冷凍室ダンパ13を閉じる。
【0071】次に、ステップ15で冷蔵室温度検知器5
からの冷蔵室温度信号を、マイクロコンピュータ18の
入力端子O2に入力し、冷蔵室温度と上限設定温度(6
℃前後)とを比較して冷蔵室温度が上限設定温度以上の
場合はステップ16に進み、能力可変圧縮機7を低圧縮
比の低能力運転を行うと共に蒸発器ファン10を運転
し、冷蔵室ダンパー6を開放する。
【0072】能力可変圧縮機7の低能力運転により、蒸
発器8で冷却した冷気を冷却ダクト11を通して循環さ
せ、冷蔵室3のみを冷却する。この時、能力可変圧縮機
7のストロークを小きくして能力を小さくし、上死点を
下げてクリアランスを大きくして圧縮比を小さくし、蒸
発器8内での冷媒の蒸発温度を冷蔵室温度に近い0℃か
ら−5℃前後に設定する。
【0073】再びステップ15に戻って冷蔵室温度と下
限設定温度(4℃前後)とを比較し、冷蔵室温度が下限
設定温度以下の場合はステップ17に進み、能力可変圧
縮機7を停止すると共に蒸発器ファン10を停止し、冷
蔵室ダンパー6を閉じ、ステップ2に戻る。
【0074】以上のように本実施例の冷蔵庫は、冷凍室
温度検知器4の検知温度が上限設定温度以上の時に圧縮
機7を高能力運転すると共に冷蔵室ダンパー6は閉じた
状態で冷凍室ダンパー13を開放し、冷凍室温度検知器
4の検知温度が下限設定温度以下になった時に能力可変
圧縮機7を停止すると共に冷凍室ダンパー13を閉じ、
冷蔵室温度検知器5の検知温度が設定温度以上の時に能
力可変圧縮機7を低能力運転すると共に冷凍室ダンパー
13は閉成した状態で冷蔵室ダンパー6を開放し、冷蔵
室温度検知器4の検知温度が下限設定温度以下になった
時に能力可変圧縮機7を停止すると共に冷蔵室ダンパー
6を閉じる制御手段とから構成している。
【0075】従って、冷凍室を冷却する時には圧縮機を
高能力運転して蒸発温度の低い高圧縮比運転を行い、冷
蔵室を冷却する時には圧縮機を低能力運転して蒸発温度
の高いい低圧縮比運転を行い、冷蔵室は冷蔵室温度に近
い冷気で冷却することにより、更に冷蔵室の均温化が図
れ、冷気と冷蔵室の温度差が小さいので冷蔵室内の水分
を奪うことがなく、冷蔵室内の食品が乾燥して鮮度が低
下することがない。
【0076】(実施の形態4)次に、本発明の第4の実
施例について、図面を参照しながら説明する。尚、冷蔵
庫及び電気回路の構成は第1の実施例と同一であり、詳
細な説明は省略する。図9は本発明の第4の実施例の動
作フローチャート、図10は同実施例の動作タイムチャ
ートである。
【0077】ステップ21で電源が投入される。冷蔵庫
の通常運転時には、ステップ22で冷凍室温度検知器4
からの冷凍室温度信号を、マイクロコンピュータ18の
入力端子O1に入力し、冷凍室温度と上限設定温度(−
18℃前後)とを比較して冷凍室温度が上限設定温度以
上の場合はステップ23に進み、冷凍能力可変圧縮機7
を高圧縮比の高能力で運転を行うと共に、蒸発器ファン
10を通常運転し、冷凍室ダンパ13を開放し、冷蔵室
ダンパ6は閉じる。
【0078】能力可変圧縮機7の運転により、蒸発器8
で冷却した冷気を冷却ダクト11を通して循環させ、冷
凍室2のみを冷却する。この時、能力可変圧縮機7のス
トロークを大きくして能力を大きくし、上死点を上げて
クリアランスを小さくして圧縮比を大きくし、蒸発器8
内での冷媒の蒸発温度を−30℃前後に設定する。
【0079】再びステップ22に戻って冷凍室温度と下
限設定温度とを比較し、冷凍室温度が下限設定温度以下
の場合はステップ24に進み、能力可変圧縮機7を停止
すると共に、蒸発器ファン10を停止し、冷凍室ダンパ
13を閉じる。
【0080】次に、ステップ25で冷蔵室温度検知器5
からの冷蔵室温度信号を、マイクロコンピュータ18の
入力端子O2に入力し、冷蔵室温度と設定温度とを比較
して冷蔵室温度が上限設定温度以上の場合はステップ2
6に進み、能力可変圧縮機7を低能力運転すると共に蒸
発器ファン10を高速運転し、冷蔵室ダンパ6を開放す
る。
【0081】能力可変圧縮機7の低圧縮比の低能力運転
を行い、蒸発器8で冷却した冷気を冷却ダクト11を通
して循環させ、冷蔵室3のみを冷却する。この時、能力
可変圧縮機7のストロークを小きくして能力を小さく
し、上死点を下げてクリアランスを大きくして圧縮比を
小さくし、かつ蒸発器ファン10の高速運転による冷却
負荷増大による冷媒蒸発温度上昇効果により、蒸発器8
内での冷媒の蒸発温度を冷蔵室温度に近い0℃から−5
℃前後に設定する。
【0082】再びステップ25に戻って冷蔵室温度と下
限設定温度とを比較し、冷蔵室温度が下限設定温度以下
の場合はステップ27に進み、冷凍能力可変圧縮機7を
停止すると共に蒸発器ファン10を停止し、冷蔵室ダン
パ6を閉じ、ステップ22に戻る。
【0083】以上のように本実施例の冷蔵庫は、前記冷
凍室温度検知器4の検知温度が上限設定温度以上の時に
前記圧縮機7を高能力運転し蒸発器ファン10を運転す
ると共に前記冷蔵室ダンパー6は閉じた状態で前記冷凍
室ダンパー13を開放し、前記冷凍室温度検知器4の検
知温度が下限設定温度以下になった時に圧縮機7と蒸発
器ファン10を停止すると共に前記冷凍室ダンパー13
を閉じ、前記冷蔵室温度検知器5の検知温度が上限設定
温度以上の時に圧縮機7を低能力運転し蒸発器ファン1
0を高速運転すると共に前記冷凍室ダンパー13は閉じ
た状態で前記冷蔵室ダンパー6を開放し、前記冷蔵室温
度検知器4の検知温度が下限設定温度以下になった時に
圧縮機7と蒸発器ファン10を停止すると共に前記冷蔵
室ダンパー6を閉じる制御手段14とから構成してい
る。
【0084】従って、冷凍室を冷却する時には圧縮機を
高能力運転して蒸発温度の低い高圧縮比運転を行い、冷
蔵室を冷却する時には圧縮機を低能力運転、蒸発器ファ
ンを高速運転して蒸発温度の高い低圧縮比運転を行い、
冷蔵室は冷蔵室温度に更に近い冷気で冷却することによ
り、冷気と冷蔵室の温度差が小さいので冷蔵室内の水分
を奪うことがなく、冷蔵室内の食品が乾燥して鮮度が低
下することがない。
【0085】(実施の形態5)次に、本発明の第5の実
施例について、図面を参照しながら説明する。尚、冷蔵
庫の構成は第1の実施例と同一であり、詳細な説明は省
略する。図11は本発明の第5の実施例の電気回路図、
図12は同実施例の動作フローチャート、図13は同実
施例の動作タイムチャートである。
【0086】図11に示す電気回路について説明する。
制御手段14はマイクロコンピュータ18を中心に構成
されており、入力端子I1、I2、I3、 出力端子O1、O
2、O3、O4、O5を有している。
【0087】前記マイクロコンピュータ18の入力端子
1、I2、3には、冷凍室温度検知器4、冷蔵室温度検
知器5、蒸発器8の配管一部に設けた蒸発器温度検知器
20が接続されている。前記マイクロコンピュータ18
の出力端子O1、O2、O3には、冷凍室ダンパ13、冷
蔵室ダンパ6、蒸発器ファン10が接続されており、出
力端子O4、O5には、駆動回路19を介して能力制御圧
縮機7及び除霜用ヒータ9が接続されている。
【0088】以上のように構成された冷蔵庫について、
以下その動作を図12のフローチャート、図13の動作
タイムチャートに基づき説明する。
【0089】ステップ41で電源が投入される。冷蔵庫
の通常運転時には、ステップ42で冷凍室温度検知器4
からの冷凍室温度信号を、マイクロコンピュータ18の
入力端子O1に入力し、冷凍室温度と上限設定温度とを
比較して冷凍室温度が上限設定温度以上の場合はステッ
プ43に進み、能力可変圧縮機7を高圧縮比の高能力で
運転する。
【0090】冷凍能力可変圧縮機7の高能力運転開始に
より、蒸発器8に密着して設置した蒸発器温度検知器2
0からの蒸発器温度信号が徐々に低くなる。
【0091】ステップ44で蒸発器温度検知器20から
の蒸発器温度信号を、マイクロコンピュータ18の入力
端子O3に入力し、蒸発器温度と第1設定温度(−30
℃前後)とを比較して蒸発器温度が第1設定温度以下の
場合はステップ45に進み、蒸発器ファン10を運転
し、冷凍室ダンパ13を開放し、冷蔵室ダンパ6を閉じ
る。
【0092】能力可変圧縮機7の運転により、蒸発器8
で冷却した冷気を冷却ダクト11を通して循環させ、冷
凍室2のみを冷却する。この時、能力可変圧縮機7のス
トロークを大きくして能力を大きくし、上死点を上げて
クリアランスを小さくして圧縮比を大きくし、蒸発器8
内での冷媒の蒸発温度を−30℃前後に設定する。
【0093】再びステップ42に戻って冷凍室温度と下
限設定温度とを比較し、冷凍室温度が下限設定温度以下
の場合はステップ46に進み、能力可変圧縮機7を停止
すると共に、蒸発器ファン10を停止し、冷凍室ダンパ
13を閉じる。
【0094】次に、ステップ47で冷蔵室温度検知器5
からの冷蔵室温度信号を、マイクロコンピュータ18の
入力端子O2に入力し、冷蔵室温度と上限設定温度とを
比較して冷蔵室温度が上限設定温度以上の場合はステッ
プ48に進み、能力可変圧縮機7を低圧縮比の低能力で
運転を行う。
【0095】能力可変圧縮機7の低能力運転開始によ
り、蒸発器8に密着して設置した蒸発器温度検知器20
からの蒸発器温度信号が徐々に高くなる。
【0096】ステップ49で蒸発器温度検知器20から
の蒸発器温度信号を、マイクロコンピュータ18の入力
端子O3に入力し、蒸発器温度と第2設定温度(−5
℃)とを比較して蒸発器温度が第2設定温度以上の場合
はステップ50に進み、蒸発器ファン10を運転し、冷
蔵室ダンパ6を開放する。
【0097】能力可変圧縮機7の運転により、蒸発器8
で冷却した冷気を冷却ダクト11を通して循環させ、冷
蔵室3のみを冷却する。この時、能力可変圧縮機7のス
トロークを小さくして能力を小さくし、上死点を下げて
クリアランスを大きくして圧縮比を小さくし、かつ蒸発
器ファン10の高速運転による冷却負荷増大による冷媒
蒸発温度上昇効果により、蒸発器8内での冷媒の蒸発温
度を冷蔵室温度に近い0℃から−5℃前後に設定する。
【0098】再びステップ47に戻って冷蔵室温度と下
限設定温度とを比較し、冷蔵室温度が下限設定温度以下
の場合はステップ51に進み、冷凍能力可変圧縮機7を
停止すると共に、蒸発器ファン10を停止し、冷凍室ダ
ンパ13を閉じ、ステップ42に戻る。
【0099】以上のように本実施例の冷蔵庫は、蒸発器
8の配管一部に設けた蒸発器温度検知器20と、冷凍室
温度検知器4の検知温度が上限設定温度以上の時に圧縮
機7を高能力運転し、蒸発器温度検知器20の検知温度
が第1設定温度以下になった時に蒸発器ファン10を運
転すると共に冷蔵室ダンパー6は閉じた状態で冷凍室ダ
ンパー13を開放し、冷凍室温度検知器4の検知温度が
下限設定温度以下になった時に蒸発器ファン10と圧縮
機7を停止すると共に冷凍室ダンパー13を閉じ、冷蔵
室温度検知器5の検知温度が上限設定温度以上の時に圧
縮機7を低能力運転し、蒸発器温度検知器20の検知温
度が第2設定温度以上になった時に蒸発器ファン10を
運転すると共に冷凍室ダンパー13は閉じた状態で冷蔵
室ダンパー6を開放する制御手段14とから構成してい
る。
【0100】従って、冷凍室を冷却する時には圧縮機を
高能力運転して蒸発温度の低い高圧縮比運転を行い、冷
蔵室を冷却する時には圧縮機を低能力運転して蒸発温度
の高いい低圧縮比運転を行い、冷蔵室は冷蔵室温度に近
い冷気で冷却することにより、冷気と冷蔵室の温度差が
小さいので冷蔵室内の水分を奪うことがなく、冷蔵室内
の食品が乾燥して鮮度が低下することがない。
【0101】また、冷凍室を冷却する時には蒸発器の温
度すなわち冷媒の蒸発温度が確実に−30℃以下になっ
てから冷凍室に冷気を送るので、更に冷凍室温度の安定
が保持できる。冷蔵室を冷却する時には蒸発器の温度す
なわち冷媒の蒸発温度が確実に−5℃付近まで高くなっ
てから冷蔵室に冷気を送るので、更に冷蔵室温度の安定
が保持できる。
【0102】(実施の形態6)次に、本発明の第6の実
施例について、図面を参照しながら説明する。尚、冷蔵
庫及び電気回路の構成は第1の実施例と同一であり、詳
細な説明は省略する。図14は本発明の第6の実施例の
動作フローチャート、図15は同実施例の動作タイムチ
ャートである。
【0103】ステップ61で電源が投入される。冷蔵庫
の通常運転時には、ステップ62において前記第1実施
例で説明したステップ1からステップ10に従い、能力
可変圧縮機7の高圧縮比の高能力運転と低圧縮比の低能
力運転を行っている。
【0104】次に、ステップ63でマイクロコンピュー
タ18内で能力可変圧縮機7の運転時間を積算し、積算
時間と設定時間とを比較して積算時間が設定時間以上の
場合はステップ64に進み、積算時間が設定時間以下の
場合はステップ62に戻る。
【0105】ステップ64で能力可変圧縮機7を停止す
ると共に、蒸発器ファン10を停止し、冷凍室ダンパ1
3、冷蔵室ダンパー6を閉じる。ステップ65で除霜用
ヒータ9に通電開始し、蒸発器8に付着した霜が除霜用
ヒータの輻射熱により除去される。
【0106】ステップ66で、蒸発器8の配管一部に設
けた蒸発器温度検知器20の蒸発器温度信号と上限設定
温度とを比較して、蒸発器温度信号が上限設定温度(1
5℃前後)以上の場合は除霜が完全に終了したと判断し
て、ステップ67に進み、除霜用ヒータ9を停止し除霜
を終了する。
【0107】ステップ68で能力可変圧縮機7の運転積
算時間をリセットし、再びステップ62に戻って、前記
第1実施例で説明したステップ1からステップ10に従
い、能力可変圧縮機7の高能力運転と低能力運転を行
う。
【0108】以上のように本実施例の冷蔵庫は、蒸発器
室12内に設けた除霜用ヒータ9と、蒸発器8の除霜中
は、冷凍室ダンパー13及び冷蔵室ダンパー6を閉成す
る制御手段14とから構成している。
【0109】従って、除霜中は冷凍室ダンパー及び冷蔵
室ダンパーを閉じることにより、除霜時の除霜用ヒータ
による輻射熱が冷凍室に進入しない。即ち、冷凍室内の
食品温度が除霜用ヒータの熱により一次的に上昇して鮮
度保持期間が短くなることがない。併せて、除霜後の冷
凍室の温度上昇を抑制することにより、除霜終了後冷凍
室温度を所定温度まで冷却するための時間を短くできる
ので、消費電力量を低減できる。
【0110】(実施の形態7)次に、本発明の第7の実
施例について、図面を参照しながら説明する。尚、冷蔵
庫の構成は第1の実施例と同一であり、詳細な説明は省
略する。図16は本発明の第7の実施例の電気回路図、
図17は同実施例の動作フローチャート、図18は同実
施例の動作タイムチャートである。
【0111】図16に示す電気回路について説明する。
制御手段14はマイクロコンピュータ18を中心に構成
されており、入力端子I1、I2、I3、 出力端子O1、O
2、O3、O4を有している。
【0112】前記マイクロコンピュータ18の入力端子
1、I2、3には、冷凍室温度検知器4、冷蔵室温度検
知器5、蒸発器8の配管一部に設けた蒸発器温度検知器
20が接続されている。前記マイクロコンピュータ18
の出力端子O1、O2、O3には、冷凍室ダンパ13、冷
蔵室ダンパ6、蒸発器ファン10が接続されており、出
力端子O4には駆動回路19を介して能力制御圧縮機7
が接続されている。
【0113】以上のように構成された冷蔵庫について、
以下その動作を図17のフローチャート、図18のタイ
ムチャートに基づき説明する。
【0114】ステップ71で電源が投入される。冷蔵庫
の通常運転時には、ステップ72において前記第2実施
例で説明したステップ11からステップ17に従い、能
力可変圧縮機7の高能力運転と低能力運転を行ってい
る。
【0115】次に、ステップ73でマイクロコンピュー
タ18内で能力可変圧縮機7の運転時間を積算し、積算
時間と設定時間とを比較して積算時間が設定時間以上の
場合はステップ74に進み、積算時間が設定時間以下の
場合はステップ72に戻る。
【0116】ステップ74で能力可変圧縮機7を冷蔵室
3の冷却運転より更に低能力で運転すると共に、蒸発器
ファン10を停止し、冷凍室ダンパ13、冷蔵室ダンパ
ー6を閉じる。この時、能力可変圧縮機7のストローク
を小さくして能力を小さくし、上死点を下げてクリアラ
ンスを大きくして圧縮比を小さくし、蒸発器8内での冷
媒の蒸発温度を5℃から10℃前後に設定する。
【0117】冷媒蒸発温度が徐々に高くなり、冷媒蒸発
温度は5℃から10℃程度に上昇する。そして、蒸発器
8配管内部からの熱伝達により蒸発器8表面に付着した
霜を溶かし除霜を行う。
【0118】ステップ75で、蒸発器8の配管一部に設
けた蒸発器温度検知器20の蒸発器温度信号と第3設定
温度(15℃前後)とを比較して、蒸発器温度信号が第
3設定温度以上の場合は除霜が完全に終了したと判断し
てステップ76に進み、能力可変圧縮機7の運転積算時
間をリセットする。
【0119】ステップ77で能力可変圧縮機7を高能力
運転に切り替え、再びステップ72に戻って、前記第2
実施例で説明したステップ11からステップ17に従
い、能力可変圧縮機7の高能力運転と低能力運転を行
う。
【0120】以上のように本実施例の冷蔵庫は、蒸発器
8の除霜中は、能力可変圧縮機7を低能力運転し蒸発器
ファンを停止すると共に冷凍室ダンパー13と冷蔵室ダ
ンパー6を閉じ、蒸発器温度検知器20の検知温度が第
3設定温度以上になった時に能力可変圧縮機7を高能力
運転に切り替え、蒸発器温度検知器20の検知温度が第
1設定温度以下になった時に蒸発器ファン10を運転す
るとすると共に冷凍室ダンパー13を開放する制御手段
とから構成している。
【0121】従って、除霜時にヒータの熱を使用せずに
冷媒温度を高めて除霜することにより、冷凍室内の食品
温度が一次的に上昇して鮮度保持期間が短くなることが
ない。併せて、蒸発器と冷凍室の温度上昇をなくし、除
霜終了後冷凍室温度が所定温度まで冷却するための時間
を非常に短くし、消費電力量を大幅に低減できる。更
に、除霜用ヒータをなくしたことにより大幅なコストダ
ウンが可能である。
【0122】
【発明の効果】以上のように本発明は、能力可変圧縮機
と、冷凍室温度検知器の検知温度が上限設定温度以上の
時に能力可変圧縮機を高能力運転すると共に前記冷凍室
ダンパーを開放し、前記冷蔵室温度検知器の検知温度が
上限設定温度以上の時に前記冷蔵室ダンパーを開放し、
前記冷蔵室温度検知器の検知温度が下限設定温度以下に
なった時に前記冷蔵室ダンパーを閉じ、前記冷凍室温度
検知器の検知温度が下限設定温度以下になった時に能力
可変圧縮機を停止すると共に前記冷凍室ダンパーを閉成
し、前記冷凍室温度検知器の検知温度が上限設定温度以
下の時に前記冷蔵室温度検知器の検知温度が上限設定温
度以上であれば能力可変圧縮機を低能力運転すると共に
前記冷凍室ダンパーは閉じた状態で前記冷蔵室ダンパー
を開放する制御手段とから構成しているので、冷凍室温
度が設定温度以下の時に、冷蔵室温度が設定温度以上に
上昇することがあれば、圧縮機を低能力運転して冷蔵室
のみを冷却することにより、冷蔵室内温度を常に一定に
保持でき、冷蔵室内の食品温度が上昇して鮮度が低下す
ることはない。
【0123】また、前記能力可変圧縮機を、シリンダ内
に配置したピストンと、前記ピストンに軸を連結して前
記ピストンを軸方向に移動するリニアモータと、前記リ
ニアモータの軸に連結した共振バネと、ストロークが大
きく且つ上死点クリアランスの大きい高圧縮比の高能力
運転と、ストロークが小さく且つ上死点クリアランスの
小さい低圧縮比の低能力運転とを切り替える制御手段と
から構成しているので、リニアモータと共振バネからな
る能力可変圧縮機により、高能力運転時にはストローク
を大きくして高圧縮比運転を行い、低能力運転時にはス
トロークを小さくし、かつ上死点位置を下げることによ
り低圧縮比運転を行うことにより、能力制御と蒸発温度
の制御ができる。
【0124】また、前記冷凍室温度検知器の検知温度上
限が設定温度以上の時に前記能力可変圧縮機を高圧縮比
の高能力運転を行うと共に前記冷蔵室ダンパーは閉じた
状態で前記冷凍室ダンパーを開放し、前記冷凍室温度検
知器の検知温度が下限設定温度以下になった時に能力可
変圧縮機を停止すると共に前記冷凍室ダンパーを閉じ、
前記冷蔵室温度検知器の検知温度が上限設定温度以上の
時に前記能力可変圧縮機を低圧縮比の低能力運転を行う
と共に前記冷凍室ダンパーは閉成した状態で前記冷蔵室
ダンパーを開放し、前記冷蔵室温度検知器の検知温度が
下限設定温度以下になった時に能力可変圧縮機を停止す
ると共に前記冷蔵室ダンパーを閉じる制御手段とから構
成しているので、冷凍室を冷却する時には圧縮機を高能
力運転して蒸発温度の低い高圧縮比運転を行い、冷蔵室
を冷却する時には圧縮機を低能力運転して蒸発温度の高
い低圧縮比運転を行い、冷蔵室は冷蔵室温度に近い冷気
で冷却することにより、冷蔵室内の食品が乾燥して鮮度
が低下することがない。
【0125】また、前記冷凍室温度検知器の検知温度が
上限設定温度以上の時に前記能力可変圧縮機を高圧縮比
の高能力運転を行い、蒸発器ファンを運転すると共に前
記冷蔵室ダンパーは閉じた状態で前記冷凍室ダンパーを
開放し、前記冷凍室温度検知器の検知温度が下限設定温
度以下になった時に能力可変圧縮機と蒸発器ファンを停
止すると共に前記冷凍室ダンパーを閉じ、前記冷蔵室温
度検知器の検知温度が上限設定温度以上の時に能力可変
圧縮機を低圧縮比の低能力運転を行い蒸発器ファンを高
速運転すると共に前記冷凍室ダンパーは閉じた状態で前
記冷蔵室ダンパーを開放し、前記冷蔵室温度検知器の検
知温度が下限設定温度以下になった時に能力可変圧縮機
と蒸発器ファンを停止すると共に前記冷蔵室ダンパーを
閉じる制御手段とから構成しているので、冷凍室を冷却
する時には圧縮機を高能力運転して蒸発温度の低い高圧
縮比運転を行い、冷蔵室を冷却する時には圧縮機を低能
力運転、蒸発器ファンを高速運転して蒸発温度の高い低
圧縮比運転を行い、冷蔵室は冷蔵室温度に更に近い冷気
で冷却することにより、冷蔵室内の食品が乾燥して鮮度
が低下することがない。
【0126】また、前記蒸発器の配管一部に設けた蒸発
器温度検知器と、前記冷凍室温度検知器の検知温度が上
限設定温度以上の時に前記能力可変圧縮機を高圧縮比の
高能力運転を行い、前記蒸発器温度検知器の検知温度が
第1設定温度以下になった時に前記蒸発器ファンを運転
すると共に前記冷蔵室ダンパーは閉じた状態で前記冷凍
室ダンパーを開放し、前記冷凍室温度検知器の検知温度
が下限設定温度以下になった時に蒸発器ファンと能力可
変圧縮機を停止すると共に前記冷凍室ダンパーを閉じ、
前記冷蔵室温度検知器の検知温度が上限設定温度以上の
時に前記圧縮機を低圧縮比の低能力運転を行い、前記蒸
発器温度検知器の検知温度が第1設定温度より高い第2
設定温度以上になった時に前記蒸発器ファンを運転する
と共に前記冷凍室ダンパーは閉じた状態で前記冷蔵室ダ
ンパーを開放する制御手段とから構成しているので、冷
凍室を冷却する時には蒸発器の温度すなわち冷媒の蒸発
温度が確実に−30℃以下になってから冷凍室に冷気を
送るので、冷凍室温度の安定が保持できる。冷蔵室を冷
却する時には蒸発器の温度すなわち冷媒の蒸発温度が確
実に−5℃付近まで高くなってから冷蔵室に冷気を送る
ので、冷蔵室温度の安定が保持できる。
【0127】また、前記蒸発器室内に設けた除霜用ヒー
タと、前記蒸発器の除霜中は、前記冷凍室ダンパー及び
前記冷蔵室ダンパーを閉成する制御手段とから構成して
いるので、除霜時の熱が冷凍室に進入しないようにする
ことにより、冷凍室内の食品温度が一次的に上昇して鮮
度保持期間が短くなることがない。併せて、除霜時に冷
凍室の温度上昇を抑制することにより、除霜終了後冷凍
室温度が所定温度まで冷却するための時間を短くし、消
費電力量を低減できる。
【0128】また、前記蒸発器の除霜中は、前記圧縮機
を低圧縮比の低能力運転を行い蒸発器内の冷媒の蒸発温
度を0℃以上にし、前記蒸発器ファンを停止すると共に
前記冷凍室ダンパーと前記冷蔵室ダンパーを閉じ、前記
蒸発器温度検知器の検知温度が第3設定温度以上になっ
た時に前記圧縮機を高能力運転に切り替え、前記蒸発器
温度検知器の検知温度が前記第1設定温度以下になった
時に前記蒸発器ファンを運転するとすると共に前記冷凍
室ダンパーを開放する制御手段とから構成しているの
で、除霜時にヒータの熱を使用せずに冷媒温度を高めて
除霜することにより、冷凍室内の食品温度が一次的に上
昇して鮮度保持期間が短くなることがない。併せて、蒸
発器と冷凍室の温度上昇をなくし、除霜終了後冷凍室温
度が所定温度まで冷却するための時間を非常に短くし、
消費電力量を大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の冷蔵庫の断面図
【図2】同装置の電気回路図
【図3】同装置の動作フローチャート
【図4】同装置の動作タイミングチャート
【図5】本発明の第2実施例の能力可変圧縮機の断面図
【図6】同装置の電気回路図
【図7】本発明の第3実施例の動作フローチャート
【図8】同装置の動作タイミングチャート
【図9】本発明の第4実施例の動作フローチャート
【図10】同装置の動作タイミングチャート
【図11】本発明の第5実施例の電気回路図
【図12】同装置の動作フローチャート
【図13】同装置の動作タイミングチャート
【図14】本発明の第6実施例の動作フローチャート
【図15】同装置の動作タイミングチャート
【図16】本発明の第7実施例の電気回路図
【図17】同装置の動作フローチャート
【図18】同装置の動作タイミングチャート
【図19】従来例の冷蔵庫の構成図
【符号の説明】
1 冷蔵庫本体 2 冷凍室 3 冷蔵室 4 冷凍室温度検知器 5 冷蔵室温度検知器 6 冷蔵室ダンパー 7 能力可変圧縮機 8 蒸発器 9 除霜用ヒータ 10 蒸発器ファン 11 冷却ダクト 12 蒸発器室 13 冷凍室ダンパー 14 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 里村 尚 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 渋谷 浩洋 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 能力可変圧縮機と、凝縮器と、減圧器
    と、蒸発器とを順次接合した冷却システムと、前記蒸発
    器と蒸発器近傍に設けた蒸発器ファンとからなる蒸発器
    室と、冷凍室と冷蔵室とからなる冷蔵庫箱体と、前記冷
    凍室の温度を検出する冷凍室温度検知器と、前記冷蔵室
    の温度を検出する冷蔵室温度検知器と、前記蒸発器室と
    冷凍室及び冷蔵室を各々連通する冷却ダクトと、前記冷
    凍室への冷却ダクトに設けた冷凍室ダンパーと、前記冷
    蔵室への冷却ダクトに設けた冷蔵室ダンパーと、前記冷
    凍室温度検知器の検知温度が上限設定温度以上の時に前
    記圧縮機を高能力運転すると共に前記冷凍室ダンパーを
    開放し、前記冷蔵室温度検知器の検知温度が上限設定温
    度以上の時に前記冷蔵室ダンパーを開放し、前記冷蔵室
    温度検知器の検知温度が下限設定温度以下になった時に
    前記冷蔵室ダンパーを閉じ、前記冷凍室温度検知器の検
    知温度が下限設定温度以下になった時に圧縮機を停止す
    ると共に前記冷凍室ダンパーを閉成し、前記冷凍室温度
    検知器の検知温度が上限設定温度以下の時に前記冷蔵室
    温度検知器の検知温度が上限設定温度以上であれば能力
    可変圧縮機を低能力運転すると共に前記冷凍室ダンパー
    は閉じた状態で前記冷蔵室ダンパーを開放する制御手段
    とから構成される冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 能力可変圧縮機が、吸入弁と吐出弁が設
    けられた筒状体のシリンダと、前記シリンダ内に配置し
    たピストンと、前記ピストンに軸を連結して前記ピスト
    ンを軸方向に移動するリニアモータと、前記リニアモー
    タの軸に連結した共振バネと、ストロークが大きく且つ
    上死点クリアランスの小さい高圧縮比の高能力運転と、
    ストロークが小さく且つ上死点クリアランスの大きい低
    圧縮比の低能力運転とを切り替える制御手段とから構成
    される請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 冷凍室温度検知器の検知温度が上限設定
    温度以上の時に前記能力可変圧縮機を高圧縮比の高能力
    運転を行うと共に前記冷蔵室ダンパーは閉じた状態で前
    記冷凍室ダンパーを開放し、前記冷凍室温度検知器の検
    知温度が下限設定温度以下になった時に能力可変圧縮機
    を停止すると共に前記冷凍室ダンパーを閉じ、前記冷蔵
    室温度検知器の検知温度が上限設定温度以上の時に前記
    能力可変圧縮機を低圧縮比の低能力運転を行うと共に前
    記冷凍室ダンパーは閉成した状態で前記冷蔵室ダンパー
    を開放し、前記冷蔵室温度検知器の検知温度が下限設定
    温度以下になった時に能力可変圧縮機を停止すると共に
    前記冷蔵室ダンパーを閉じる制御手段とを備えた請求項
    1記載の冷蔵庫。
  4. 【請求項4】 冷凍室温度検知器の検知温度が上限設定
    温度以上の時に前記能力可変圧縮機を高圧縮比の高能力
    運転を行い蒸発器ファンを運転すると共に前記冷蔵室ダ
    ンパーは閉じた状態で前記冷凍室ダンパーを開放し、前
    記冷凍室温度検知器の検知温度が下限設定温度以下にな
    った時に能力可変圧縮機と蒸発器ファンを停止すると共
    に前記冷凍室ダンパーを閉じ、前記冷蔵室温度検知器の
    検知温度が上限設定温度以上の時に能力可変圧縮機を低
    圧縮比の低能力運転を行い、蒸発器ファンを高速運転す
    ると共に前記冷凍室ダンパーは閉じた状態で前記冷蔵室
    ダンパーを開放し、前記冷蔵室温度検知器の検知温度が
    下限設定温度以下になった時に能力可変圧縮機と蒸発器
    ファンを停止すると共に前記冷蔵室ダンパーを閉じる制
    御手段とを備えた請求項3記載の冷蔵庫。
  5. 【請求項5】 蒸発器の配管一部に設けた蒸発器温度検
    知器と、前記冷凍室温度検知器の検知温度が上限設定温
    度以上の時に前記能力可変圧縮機を高圧縮比の高能力運
    転を行い、前記蒸発器温度検知器の検知温度が第1設定
    温度以下になった時に前記蒸発器ファンを運転すると共
    に前記冷蔵室ダンパーは閉じた状態で前記冷凍室ダンパ
    ーを開放し、前記冷凍室温度検知器の検知温度が下限設
    定温度以下になった時に蒸発器ファンと能力可変圧縮機
    を停止すると共に前記冷凍室ダンパーを閉じ、前記冷蔵
    室温度検知器の検知温度が上限設定温度以上の時に前記
    能力可変圧縮機を低圧縮比の低能力運転を行い、前記蒸
    発器温度検知器の検知温度が第1設定温度より高い第2
    設定温度以上になった時に前記蒸発器ファンを運転する
    と共に前記冷凍室ダンパーは閉じた状態で前記冷蔵室ダ
    ンパーを開放する制御手段とを備えた請求項3記載の冷
    蔵庫。
  6. 【請求項6】 蒸発器室内に設けた除霜用ヒータと、前
    記蒸発器の除霜中は、前記冷凍室ダンパー及び前記冷蔵
    室ダンパーを閉成する制御手段とを備えた請求項1記載
    の冷蔵庫。
  7. 【請求項7】 蒸発器の除霜中は、前記圧縮機を低圧縮
    比の低能力運転を行い蒸発器内の冷媒の蒸発温度を0℃
    以上にし、前記蒸発器ファンを停止すると共に前記冷凍
    室ダンパーと前記冷蔵室ダンパーを閉じ、前記蒸発器温
    度検知器の検知温度が第3設定温度以上になった時に前
    記圧縮機を高能力運転に切り替え、前記蒸発器温度検知
    器の検知温度が前記第1設定温度以下になった時に前記
    蒸発器ファンを運転するとすると共に前記冷凍室ダンパ
    ーを開放する制御手段とを備えた請求項3記載の冷蔵
    庫。
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