JPH09111025A - 脂肪族ポリエステル系樹脂発泡体 - Google Patents

脂肪族ポリエステル系樹脂発泡体

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JPH09111025A
JPH09111025A JP29781495A JP29781495A JPH09111025A JP H09111025 A JPH09111025 A JP H09111025A JP 29781495 A JP29781495 A JP 29781495A JP 29781495 A JP29781495 A JP 29781495A JP H09111025 A JPH09111025 A JP H09111025A
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JP
Japan
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temperature
resin
aliphatic polyester
foam
closed cell
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JP29781495A
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Naoaki Yamada
直明 山田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高発泡倍率で高い独立気泡率を有する脂肪族
ポリエステル系樹脂発泡体を提供する。 【解決手段】 M.I.値(190℃、2.16kgにお
けるメルトインデックス値)が10g/10分以下で、
且つ、式(1): ΔT=Tf−Tc (1) 〔TC は示差熱量測定分析装置により、降温速度10℃
/分における示差熱量分析(DSC)により得られる降
温時の放熱ピーク温度(結晶化温度)(℃)であり、T
F は、キャピラリレオメータにおいて昇温速度6℃/mi
n 、荷重100kg/cm2 における樹脂粘度が1×105
N.s.m-2(1×106poise)を示す温度(℃)を表
す。〕においてΔTが45℃以下の脂肪族ポリエステル
系樹脂を基材樹脂とすることを特徴とする発泡体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪族ポリエステ
ル系樹脂発泡体に関する。更に詳しくは、生分解性を有
し、高発泡倍率で且つ高い独立気泡率を有する脂肪族ポ
リエステル系樹脂の発泡体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチックスは廃棄物処理の困
難さ、燃焼時の有毒ガスの発生等の問題があり、またゴ
ミ埋め立て用地の不足・発生ガスにより大気汚染・酸性
雨による樹木の被害等が報告されており、地球規模での
環境汚染が進行している現状にある。この為、自然環境
下で分解するプラスチックの開発が数多く行われてお
り、多くの生分解性を有する樹脂が作り出されてきてお
り、これら生分解性を有する樹脂を利用した成形品を製
造する方法も数多く検討がなされている。例えば、微生
物発酵法による製造物、天然高分子である澱粉と合成プ
ラスチックとのブレンドによる製造物が挙げられる。
【0003】しかしながら、微生物発酵法による製造
は、多量製造の困難さ及び一般の合成高分子と比較して
樹脂の値段がきわめて高価である点で広く利用されてお
らず、また、天然高分子である澱粉と合成プラスチック
とのブレンド物は、天然高分子の非熱可塑性の為に成形
性が悪く、成形品製造に利用する試みは広く行われてい
ないのが実状である。また、一般の合成技術を利用して
生分解性を有する樹脂を製造する方法、例えばカプロラ
クトン、乳酸或いはグリコール類の開環重合による製造
方法の検討が行われてきている。しかしながら、これら
の方法により得られる樹脂も成形加工性や、原料もしく
は製造価格の問題があり、極く限られた特殊用途のみに
用いられているに過ぎない。
【0004】一方、合成高分子の中でも、脂肪族ポリエ
ステル系樹脂が生分解性を有することは広く知られてい
る。しかしながら、成形性良好な物性を得るために必要
な高分子量の脂肪族ポリエステルを得ることができず、
そのため成形用原料としてはほとんど利用されていなか
った。最近、高分子量化した成形性良好な脂肪族ポリエ
ステル樹脂を製造する方法及びその特定の高分子量脂肪
族ポリエステル樹脂を使用して生分解性を有し、且つ機
械強度の優れた発泡体が得られることが見いだされた。
【0005】例えば、特開平6−172578には、脂
肪族ポリエステルから成形された発泡フィルムが開示さ
れている。しかしながら、該発泡フィルムは発泡剤とし
て分解型発泡剤を使用して発泡させた極めて低倍率のも
のであり、高倍率の発泡体については開示されていな
い。また、特開平6−248104には、温度190℃
における特定の溶融粘度を有する脂肪族ポリエステルか
ら発泡体を製造する方法が開示されている。しかしなが
ら、高い発泡倍率を有する脂肪族ポリエステル発泡体の
製造方法は開示されているものの、高い独立気泡率をあ
わせ持つ発泡体の製造方法は開示されていない。高い独
立気泡率を有さない発泡体、例えば発泡シートを使用し
て容器を成形した場合、容器内に満たした液体が外部に
漏れ出して容器としての特性を満足できず、包装材料等
の分野に利用することが困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実状に鑑
み、脂肪族ポリエステル系樹脂を使用した生分解性を有
し、高い発泡倍率と高独立気泡率を有する発泡体を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行った結果、上述の特開平6−248104に記載さ
れている如く、単に190℃における樹脂粘度を規定す
るのみでは、発泡時の樹脂粘度が低い脂肪族ポリエステ
ルの様な結晶性樹脂では、樹脂膜強度が不足して気泡膜
が破泡し、目的とする高い独立気泡率をあわせ持つ脂肪
族ポリエステル系樹脂発泡体を製造することができず、
流動可能な、即ち、成形加工可能な粘度を示す溶融状態
から結晶化による気泡膜固化がおこる状態へ移行するま
での温度差がある一定値以下の場合に、目的とする高い
独立気泡率をあわせ持つ発泡体が製造できることを見い
出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、M.I.値(190℃、
2.16kgにおけるメルトインデックス値)が10g/
10分以下で、且つ、式(1): ΔT=Tf−Tc (1) 〔式中、Tcは示差熱量測定分析装置により、降温速度
10℃/分における示差熱量分析(DSC)により得ら
れる降温時の放熱ピーク温度(結晶化温度)(℃)であ
り、Tfは、キャピラリレオメータにおいて昇温速度6
℃/min 、荷重100kg/cm2 における樹脂粘度が1×
105 N.s.m-2(1×106poise)を示す温度
(℃)を表す。〕においてΔTが45℃以下の脂肪族ポ
リエステル系樹脂を基材樹脂とすることを特徴とする発
泡体を内容とする。
【0009】本発明においては、M.I.値(190
℃、2.16Kgにおけるメルトインデックス値)が10
g/10分以下の脂肪族ポリエステル系樹脂を基材樹脂
とする必要がある。M.I.値が10g/10分を越え
る場合には、粘度が低くなりすぎ、流動性が大きくなっ
て成形加工性が非常に悪化する。また、発泡化を行うに
際してもガス保持性が低下して、気泡形成が困難にな
る。
【0010】また、本発明においては、基材樹脂のM.
I.値を満たすだけではなく、上記式(1)のΔTが4
5℃以下、好ましくは40℃以下の樹脂を使用すること
が必要である。結晶性樹脂の場合、ガス化した発泡剤が
樹脂中で気泡を生成して成長していく過程において、ポ
リスチレン等の非晶性樹脂の如く樹脂粘度により気泡の
急激な成長を抑制することができず、樹脂の結晶化によ
って気泡膜の固化が行われる。本発明では、結晶化によ
る気泡膜固化を表すものとして、式(1)で示した指標
を採用している。ΔT値は、流動可能、即ち成形加工可
能な粘度を示す状態から結晶化による気泡膜固化がおこ
るまでの温度差を示しており、押出機から押出された際
に発泡剤の気化熱あるいは発泡体外部からの冷却により
効率的に固化・結晶化して気泡膜を保持するために、溶
融状態から結晶化状態へ移行する時間が短時間であるこ
とが好ましいことを示している。
【0011】ここで、式(1)のTfのかわりにTm
〔示差熱量測定分析装置により、昇温速度10℃/分に
おける示差熱量分析(DSC)により得られた昇温時の
吸熱ピーク温度(融点、℃)〕を使用した場合、同じT
m値を示すにもかかわらず、極めて高い粘度を示して実
質的に成形加工のできない樹脂が存在するため、本発明
の指標への使用には適当ではない。
【0012】ΔT値が45℃より大きい場合、ガス化し
た発泡剤が樹脂中で気泡を生成し、成長していく段階に
おいて気泡の急激な成長を抑制することができず、樹脂
中の気泡膜が破裂或いは破裂した気泡が融着して粗大に
なったり、極端に独立気泡率が低くなる等の弊害が生
じ、本発明の目的とする高い独立気泡率をあわせ持つ発
泡体が得られなくなる。本発明の発泡体の独立気泡率は
好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、最
も好ましくは70%以上である。独立気泡率が50%未
満では、断熱性、強度ともに十分でなくなる傾向があ
る。
【0013】本発明で使用される基材樹脂は、M.I.
値が10g/10分以下で、且つ式(1)で示されるΔ
Tが45℃以下の条件を満足する脂肪族ポリエステル系
樹脂であればよく、その樹脂の製造方法、樹脂の構造等
には、なんら制限をうけない。M.I.値が10g/1
0分以下で、且つ式(1)で示されるΔTが45℃以下
である脂肪族ポリエステル系樹脂は、例えばグリコール
類、脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体及び、多価ア
ルコール、オキシカルボン酸、多価カルボン酸或いはそ
の無水物のうちの少なくとも1種の多官能成分を反応さ
せて得られるポリエステルプレポリマーをカップリング
剤によりカップリングさせて高分子量化する方法により
得ることができる。
【0014】グリコール類としては、エチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられ
る。脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体としては、コ
ハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカ
ン酸、無水コハク酸、無水アジピン酸、或いはその低級
アルコールエステルなどが挙げられる。これらは単独又
は2種以上組み合わせて用いられる。3官能または4官
能多価アルコールとしては、トリメチロールプロパン、
グリセリンまたはその無水物、ペンタエリトリット等が
挙げられ、また3官能または4官能オキシカルボン酸
は、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸等が挙げられ、3官能
または4官能多価カルボン酸としては、トリメシン酸、
プロパントリカルボン酸、無水トリメリット酸、無水ピ
ロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物
等が挙げられる。これらは単独又は2種以上組み合わせ
て用いられる。カップリング剤としては、ジイソシアネ
ート、オキサゾリン、ジエポキシ化合物、酸無水物等が
挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用い
られる。
【0015】本発明においては、上記樹脂を単独で用い
るのみならず、得られる発泡体の要求物性を阻害しない
範囲において、該樹脂と異なる樹脂を混合した混合樹脂
を使用することも可能である。混合に用いうる樹脂とし
ては、本発明以外のグリコール類と脂肪族ジカルボン酸
またはその誘導体から得られる脂肪族ポリエステル、ポ
リ乳酸の開環重合により得られる脂肪族ポリエステル、
ポリビニルアルコール、及びポリプロピオラクトン、ポ
リカプロラクトン等のラクトンの開環重合物等の単独あ
るいは2種以上の混合物が挙げられる。
【0016】発泡剤としては、クロロジフルオロメタ
ン、ジクロロジフルオロエタン、1,1−ジクロロ−
2,2,2−トリフルオロエタン、2−クロロ−1,
1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,1−トリ
フルオロ−2−クロロエタン、1,1−ジクロロ−1−
フルオロエタン、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタ
ン、ジフルオロエタン、1,1,2−トリフルオロエタ
ン、1,1,1−トリフルオロエタン、1,1,2,2
−テトラフルオロエタン、1,1,1,2−テトラフル
オロエタン、オクタフルオロプロパン、1,1,1−ト
リフルオロプロパン、2,2−ジフルオロプロパン、塩
化メチル、塩化エチル等のハロゲン化炭化水素、メタ
ン、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、n−ブ
タン、i−ブタン、ブチレン、n−ペンタン、i−ペン
タン、ネオペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、
n−ヘプタン等の低級脂肪族炭化水素、等の蒸発型発泡
剤およびその混合物;アゾジカルボンアミド、アゾビス
イソブチロニトリル、ジアゾアミノベンゼン、N,N′
−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p−トルエン
スルホニルヒドラジド、ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、重曹、および重曹/クエン酸混合物、炭酸アンモニ
ウム、硝酸ナトリウム等の分解型発泡剤およびその混合
物が挙げられる。これらは単独又は2種以上組み合わせ
て用いられる。これら発泡剤のうち、オゾン層破壊の恐
れの無い低級脂肪族炭化水素が好適に用いられる。ま
た、このほかに二酸化炭素、水、窒素等を発泡剤または
発泡助剤として使用してもよい。
【0017】発泡剤の使用量は、発泡剤の種類、所望す
る発泡倍率によっても異なるが、基材樹脂100重量部
に対して1〜30重量部、好ましくは1〜15重量部で
ある。発泡剤が1重量部未満では発泡能力が不足し、所
望する発泡倍率を得ることができず、30重量部を越え
て添加した場合には押出機内における発泡剤の均一分散
及び溶解が十分に進行せず、均一で正常な発泡体を得る
ことができない。
【0018】本発明において、発泡剤の添加方法は、あ
る特定の脂肪族ポリエステル系樹脂を主成分とする原料
を押出機で溶融混練した後、発泡剤を押出機途中より圧
入する方法、或いは、該樹脂に予め発泡剤を含浸或いは
混合した後に、押出機に投入する方法等が採用可能であ
る。また、得られる発泡体の要求物性を阻害しない範囲
において、タルク、ケイ酸カルシウム、シリカ、更にス
テアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステ
アリン酸マグネシウム、ステアリン酸カリウム等の高級
脂肪酸金属塩及び多価カルボン酸と炭酸ナトリウムある
いは重炭酸ナトリウムの混合物を気泡調整剤として加え
てもよく、二塩基性ステアリン酸鉛等の鉛塩、オクチル
錫マレエート等の有機錫、エポキシ化大豆油等のエポキ
シ類、トリクレジルホスファイト、トリフェニルフォス
ファイト等の有機リン酸エステル、ヒンダードフェノー
ル系等の抗酸化剤等を安定剤として加えてもよい。これ
らの気泡調整剤あるいは安定剤は、それぞれ単独で使用
してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよ
い。得られる発泡体の要求物性を阻害しない範囲におい
て、可塑剤を添加することもできる。可塑剤としては、
フタル酸エステル、エポキシ系可塑剤等が単独又は2種
以上組み合わせて有効に用いられる。また、前記気泡調
整剤および安定剤、その他の添加物を均一に分散させる
ために、ブレンドオイル等を使用することができる。本
発明の発泡体は、シート状の発泡体でも板状の発泡体で
もよく、形状にはなんら制限を受けるものではない。
【0019】
【実施例】以下に本発明を実施例、比較例により更に詳
細に説明するが、本発明はこれによって限定されるもの
ではない。
【0020】なお、以下の実施例、比較例で使用した脂
肪族ポリエステル系樹脂は、昭和高分子株式会社製脂肪
族ポリエステル「ビオノーレ(商標)」で、樹脂Aは#
1000(W) TL−182、樹脂Bは#1903
TL−510、樹脂Cは#1903 TL−558、樹
脂Dは#1000 TL−181、樹脂Eは#1000
TL−183である。
【0021】また本発明において、発泡体の密度、独立
気泡率、Tc(結晶化温度)、M.I.値、Tf(流動
開始温度)は、それぞれ下記の方法で測定した。 発泡体の密度:水没法により測定した。 独立気泡率:湯浅アイオニクス株式会社製マルチピクノ
メータを用い、ASTM D−2856に準拠して測定
を行った。 Tc(結晶化温度):セイコー電子工業株式会社製DS
C200を使用して、常温より10℃/分で180℃ま
で昇温した後、10℃/分で降温させて示差熱量分析
(DSC)を行い、得られた曲線より求めた。 M.I.値:JIS K7210に準拠して測定を行っ
た。 Tf(流動開始温度):株式会社島津製作所製フローテ
スタCFT500により、ダイス形状1mmφ×10mm
L、予熱時間5分、試験荷重100kg、昇温速度6℃/
分により測定した。
【0022】実施例1 表1の脂肪族ポリエステル樹脂(A)に工業用ブタン
(ノルマルブタン75%/イソブタン25%)を表2に
示した割合で配合した樹脂混合物を130℃に昇温した
押出機中に投入した後、押出機の先端から1mmφ×10
mmLの円筒ダイスを通して押出して、丸棒状の発泡体を
得た。押出発泡温度及び得られた発泡体の密度及び独立
気泡率を表2に併せて示す。
【0023】実施例2 表1の脂肪族ポリエステル樹脂(B)を口径40mmφと
50mmφの押出機を連結したタンデム型押出機に供給し
た。第1段の40mmφ押出機に供給した樹脂を185℃
に加熱して溶融混練し、第1段押出機の先端から発泡剤
として工業用ブタンを表2に示す割合で注入し混練し
た。続く50mmφの第2段押出機において、混合物の樹
脂温度を124℃まで冷却し、120℃に温調された第
2段押出機先端に取り付けた口径75mmφサーキュラー
ダイより押出された発泡シートを、直径202mmの冷却
された円筒に沿わせて引き取り、一端を切り開くことに
より、発泡シートを得た。押出発泡温度及び得られた発
泡体の密度及び独立気泡率を表2に併せて示す。
【0024】実施例3 表1の脂肪族ポリエステル樹脂(B)を使用し、発泡剤
量を表2に示した量に変更すること以外は、実施例2と
同一の方法で発泡シートを作製した。押出発泡温度及び
得られた発泡体の密度及び独立気泡率を表2に併せて示
す。
【0025】実施例4 表1の脂肪族ポリエステル樹脂(C)100重量部に対
して、ブレンドオイルとしてスーパーイーズ(商標:越
谷化成工業株式会社製)0.01重量部を添加しリボン
ブレンダーで混合した後、発泡造核剤として重曹クエン
酸粉末セルボンSG/K(商標:永和化成株式会社製)
を表2に示す割合で添加し、再びリボンブレンダーで混
合したものを40mmφの押出機と50mmφの押出機を連
結したタンデム型押出機へ供給した。表2で示す割合で
工業用ブタンを注入し、実施例2と同様の方法で発泡シ
ートを作製した。押出発泡温度及び得られた発泡体の密
度及び独立気泡率を表2に併せて示す。
【0026】比較例1 表1の脂肪族ポリエステル樹脂(D)を使用する以外
は、実施例1と同様の方法で丸棒状発泡体を得た。押出
発泡温度及び得られた発泡体の密度及び独立気泡率を表
2に併せて示す。
【0027】比較例2 表1の脂肪族ポリエステル樹脂(E)を使用する以外
は、実施例1と同様の方法で丸棒状発泡体を得た。押出
発泡温度及び得られた発泡体の密度及び独立気泡率を表
2に併せて示す。
【0028】
【表1】 M.I.値:メルトインデックス Tc:結晶化温度 Tm:融点 Tf:流動開始温度
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明の特定の脂肪族ポリエステル系樹
脂を使用することにより、高い発泡倍率で高い独立気泡
率を有する脂肪族ポリエステル系樹脂発泡体を得ること
ができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 M.I.値(190℃、2.16kgにお
    けるメルトインデックス値)が10g/10分以下で、
    且つ、式(1): ΔT=Tf−Tc (1) 〔式中、Tcは示差熱量測定分析装置により、降温速度
    10℃/分における示差熱量分析(DSC)により得ら
    れる降温時の放熱ピーク温度(結晶化温度)(℃)であ
    り、Tfは、キャピラリレオメータにおいて昇温速度6
    ℃/min 、荷重100kg/cm2 における樹脂粘度が1×
    105 N.s.m-2(1×106poise)を示す温度
    (℃)を表す。〕においてΔTが45℃以下の脂肪族ポ
    リエステル系樹脂を基材樹脂とすることを特徴とする発
    泡体。
  2. 【請求項2】 独立気泡率50%以上である請求項1記
    載の脂肪族ポリエステル系樹脂発泡体。
JP29781495A 1995-10-19 1995-10-19 脂肪族ポリエステル系樹脂発泡体 Withdrawn JPH09111025A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018538157A (ja) * 2015-09-30 2018-12-27 ヒューヴィス コーポレーションHuvis Corporation ポリエステル発泡シートとポリエステル樹脂層を含む複合体、およびそれを含む自動車内外装材

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