JPH09110471A - 熱線反射ガラス - Google Patents

熱線反射ガラス

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Publication number
JPH09110471A
JPH09110471A JP7271582A JP27158295A JPH09110471A JP H09110471 A JPH09110471 A JP H09110471A JP 7271582 A JP7271582 A JP 7271582A JP 27158295 A JP27158295 A JP 27158295A JP H09110471 A JPH09110471 A JP H09110471A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
film
heat ray
antenna
ray reflective
Prior art date
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Pending
Application number
JP7271582A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsunemitsu Koizumi
常光 小泉
Sunao Hamano
直 濱野
Kazuyoshi Noda
和良 野田
Katsuaki Aikawa
勝明 相川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP7271582A priority Critical patent/JPH09110471A/ja
Publication of JPH09110471A publication Critical patent/JPH09110471A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アンテナ利得を減少させないとともに膜材料が
限定されない熱線反射ガラスの提供。 【解決手段】ガラス基体上に、シート抵抗が500kΩ
/□未満の膜が、ある領域をもって形成されてなる熱線
反射ガラスにおいて、前記領域は、個々の面積が100
cm2 以下となるように、シート抵抗が500kΩ/□
以上の高抵抗の領域で分断されている熱線反射ガラス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱線反射ガラスに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、汽車、電車、トラック、乗用車等
の車両のサイドガラスやリアガラス等、あるいは建物の
窓ガラスに、1)透過光を和らげる、2)室内への日射
の流入を減じて温度上昇を低減する、3)室内の防覗効
果(プライバシー性能)等を目的として、ガラス表面に
吸収膜又は高反射膜のコーティングを施して可視光透過
率を低下させたガラスが多く用いられてきた。そして、
前記吸収膜又は高反射膜としては導電性を有するものが
一般的に用いられている。
【0003】一方、従来、例えば自動車においては、自
動車のラジオアンテナとして、車体から伸びたポールア
ンテナがあったが、近年は、意匠性、折損防止を目的と
して、ガラス面に焼き付け印刷された導電性プリント線
を受信アンテナとして使用したガラスアンテナが多く採
用されてきている。
【0004】また、受信アンテナを利用した、テレビ、
キーレスシステム、衛星電波を利用したナビゲーション
システム、FM多重放送等、電波によって信号を受信す
る機器を搭載した自動車が多くなってきている。
【0005】通常アンテナは、ある交流電波の電場によ
って励起される導電線内の交流電流が大きくなるよう
に、いわばある周波数範囲で共振を発生させるような形
状に設計される。しかし、導電性のある膜と同一面にガ
ラスアンテナ線が設けられた場合、膜のシート抵抗値に
よっては、アンテナ性能が十分機能せず、アンテナ利得
が減少してしまう。アンテナ利得の低下を1dB以下に
するためには、膜のシート抵抗値としては500kΩ/
□以上が必要である。
【0006】適当な熱線反射性能を発現すると同時に、
アンテナ利得を減少させない高い抵抗値を有する膜とし
ては、従来いくつか提案されているが、膜の材料が限定
されるため、カラーバリエーションを自由に選ぶことが
できない、あるいは、製法が限定されるといった問題点
があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アンテナ利
得を減少させないとともに膜材料が限定されない熱線反
射ガラスの提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラス基体上
に、シート抵抗が500kΩ/□未満の膜が、ある領域
をもって形成されてなる熱線反射ガラスにおいて、前記
領域は、個々の面積が100cm2 以下となるように、
シート抵抗が500kΩ/□以上の高抵抗の領域で分断
されていることを特徴とする熱線反射ガラスを提供す
る。
【0009】本発明におけるシート抵抗が500kΩ/
□未満の膜(以下、コート膜という)は、高抵抗領域
で、分断、孤立され、個々の面積が100cm2 以下と
なっている。こうした構成とすることによって、プライ
バシー性能を維持し、ガラスアンテナ利得に悪影響を及
ぼさないようにすることができる。
【0010】従来は、熱線反射性能を発現すると同時
に、アンテナ利得を減少させない高い抵抗値を有する膜
の材料が限定されていたため、外観の色調もバラエティ
ーがなかったが、本発明に用いられる膜材料は限定され
ず、外観の色調範囲も大きくなる。
【0011】本発明で使用されるコート膜としては、従
来公知の材料からなる各種の材料がいずれも使用するこ
とができ、使用目的に応じて適宜な膜を選択すればよ
い。具体的なものとしては、例えば、Si、Cr、N
i、Co、Fe、Ti、Zr、Ta及びWからなる群か
ら選ばれる1種以上の金属、あるいは、前記金属の酸窒
化物が挙げられる。
【0012】また、本発明で使用されるコート膜は、比
較的広範囲の条件で成膜でき、かつ吸収係数を高くする
ことができるので、薄膜化による低コスト化、生産性向
上に優れる。
【0013】コート膜の形成方法としては、従来公知の
方法を使用することができ、例えば、真空蒸着法、スパ
ッタリング法、電子線ビーム式加熱蒸着法、スプレー
法、CVD法等の公知の方法をいずれも採用し得る。
【0014】本発明においては、使用するコート膜の、
種類、色調、及び透過率により抵抗が異なってくるた
め、コート膜の分断のし方(レイアウト)は、熱線反射
能及びアンテナ性能が満たされる様に調整する。
【0015】特に、電波受信用アンテナ線が、前記のコ
ート膜と同一の面に設けられた自動車用の熱線反射ガラ
スにおいては、コート膜の分断の仕方(レイアウト)
は、プライバシー性能及びアンテナ性能が満たされるよ
うに調整することが好ましい。
【0016】本発明において使用されるガラス基体とし
ては、普通ガラス、強化板ガラス、部分強化板ガラス等
が挙げられ、これらが着色されたものであってもよい。
【0017】これら板ガラスの形状は、建材用ガラス等
の様な平板状のものに限られず、種々の形状及び曲率に
加工された曲面状であってもよく、例えば、各種車両の
リアガラスに使用されているような曲面を有する略台形
であってもよい。
【0018】電波受信用アンテナ線が、前記のコート膜
と同一の面に設けられた自動車のリア用熱線反射ガラス
においては、表面に圧縮応力を発生させたいわゆる強化
ガラスを用いることが好ましい。
【0019】使用される板ガラスの厚みは特に限定され
ないが、通常は約3〜5mm程度の厚みのものを用いる
のが一般的である。
【0020】また、本発明の熱線反射ガラスは、2枚の
ほぼ同形状のガラスをポリビニルブチラールに代表され
る樹脂膜で互いに接着した、いわゆる合わせガラスとし
て用いられることもできる。
【0021】その場合、コート膜が設けられる部位は、
二枚の互いに貼り合わされたガラスのうち、1)室外側
のガラスの中間樹脂膜と接する面上、2)室内側のガラ
スの中間樹脂膜と接する面上、あるいは、3)室内側の
ガラスの室内に直接露出している面上、のいずれか、あ
るいは複数の面上に設けられる。
【0022】本発明において、コート膜を分断するシー
ト抵抗が500kΩ/□以上の高抵抗の領域は、シート
抵抗が500kΩ/□以上の高抵抗の膜が形成されてい
てもよいし、何も形成されていない状態であってもよ
い。
【0023】コート膜を分断する方法としては、例え
ば、予めガラス基体上にマスキング塗料を格子状に形成
し、コート膜形成後にマスキング上のコート膜をマスキ
ング材料と共に除去する方法が考えられる。この場合、
マスキングで除去された部分には全くコート膜が形成さ
れないので、その部分の膜抵抗は無限大となり、島状に
形成されたコート膜形成部分は完全に分断される。
【0024】また、例えば、金属ワイヤーやナイロンワ
イヤー等の紐状の材料で編まれた網や、アルミ板やテフ
ロンシートに格子状に多数の穴を開けた板状の部材をマ
スキング材としてガラス基板上に重ね、マスキング材を
載せた側からガラスにコート膜を形成することによっ
て、マスキング材の陰になった部分にコート膜を形成さ
せないようにする方法もある。
【0025】この場合、マスキング材の陰になった部分
はコート膜が形成されなかったり、あるいは、マスキン
グの裏側へコート膜材料が回り込むことにより多少のコ
ート膜が形成されたとしてもコート膜は薄くなり、高抵
抗化する。
【0026】このとき、ガラス基板とマスキング材を完
全に密着させたり、間隔を少し開けて配置したりするこ
とにより、マスキング材の裏側の高抵抗部分のコート膜
の膜厚を調整でき、抵抗値、透過率、色調の調整が可能
である。
【0027】また、低抵抗部分から高抵抗部分へ漸次的
に変化させ、ぼかすことで外観を改善したりする事が可
能であり、熱線反射性能及びアンテナ性能の両立に加
え、意匠性の向上も図ることができる。
【0028】
【実施例】
[実施例1]アンテナチューニングにより得られた最適
パターンのTV・FM受信用アンテナ及びキーレスシス
テム受信用アンテナの2本の配線パターンを、Agを含
む導電性フリットでガラス表面に焼き付けた強化ガラス
を用意した。
【0029】ガラス形状は、縦400mm、横800m
mの略台形であった。ガラス表面はよく洗浄、乾燥させ
た。線幅0.5mmのナイロン線で縦横10mmの格子
状に編まれた網を用意し、マスキング材としてアンテナ
が設けられているガラス面上にかぶせた。このとき、網
はガラスの表面に接していた。
【0030】次いで、このガラス上に、反応性直流マグ
ネトロンスパッタ法により、Crのコート膜を30nm
の膜厚で成膜した。成膜後、ナイロンネットを取り外
し、コート膜が分断されたアンテナ付き熱線反射ガラス
を作製した。
【0031】このアンテナ付き熱線反射ガラスの可視光
線透過率は30%であった。透過色調はグレー系であっ
た。透過及び反射で見た外観は、全く違和感がなく良好
であった。シート抵抗は、20kΩ/ □であった。
【0032】[比較例1]マスキング材を載せなかった
こと以外は実施例1と同様にしてアンテナ付き熱線反射
ガラスを作製した。この熱線反射ガラスのシート抵抗
は、20kΩ/□であった。
【0033】次いで、実施例1及び比較例1により得ら
れたアンテナ付き熱線反射ガラスについて、それぞれ、
ガラス周縁部にポリ塩化ビニールからなる自動車組み付
け用アッシー部材を成型し、アンテナ端子にターミナル
を半田付けし、最終的な自動車用ガラスパーツとした。
【0034】上記ガラスパーツを電波暗室に持ち込み、
AM帯域、キーレスアンテナ(KL)帯域、FM帯域、
TV(Low)帯域、TV(Hi)帯域、UHF帯域の
アンテナ受信性能を調べた。
【0035】コート膜が設けられていないアンテナガラ
スを基準として比較した結果を表1に示す。表には、基
準となるコート膜の設けられていないアンテナガラスと
の電波受信利得の差をdB単位で示し、マイナス数値が
増大するのは利得が減少し性能が低下していることを示
している。
【0036】表1より、本発明の熱線反射ガラスは、ア
ンテナ受信性能に影響を及ぼさないことが判る。
【0037】[実施例2]マスキング材で分断する大き
さを各種大きさに変化させた以外は、実施例1と同様に
してアンテナ付き熱線反射ガラスを作成し、実施例1と
同様にしてAMアンテナ受信性能を調べた。結果を表2
にまとめて示す。
【0038】表2より、本発明の熱線反射ガラスは、分
断されたコート膜の個々の面積が100cm2 以下であ
ればアンテナ性能に悪影響を及ぼさないことが判る。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明の熱線反射ガラスは、熱線反射性
能を発現すると同時に、アンテナ利得を減少させない。
その上、用いられる膜の材料が限定されないため、外観
のカラーバリエーションを自由に選ぶことができ、ま
た、製法も限定されないという利点を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相川 勝明 神奈川県愛甲郡愛川町角田字小沢上原426 番1 旭硝子株式会社相模事業所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基体上に、シート抵抗が500kΩ
    /□未満の膜が、ある領域をもって形成されてなる熱線
    反射ガラスにおいて、前記領域は、個々の面積が100
    cm2 以下となるように、シート抵抗が500kΩ/□
    以上の高抵抗の領域で分断されていることを特徴とする
    熱線反射ガラス。
  2. 【請求項2】電波受信用アンテナ線が、前記シート抵抗
    が500kΩ/□未満の膜と同一の面に設けられた請求
    項1の熱線反射ガラス。
JP7271582A 1995-10-19 1995-10-19 熱線反射ガラス Pending JPH09110471A (ja)

Priority Applications (1)

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JP7271582A JPH09110471A (ja) 1995-10-19 1995-10-19 熱線反射ガラス

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JP7271582A JPH09110471A (ja) 1995-10-19 1995-10-19 熱線反射ガラス

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JPH09110471A true JPH09110471A (ja) 1997-04-28

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ID=17502094

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JP7271582A Pending JPH09110471A (ja) 1995-10-19 1995-10-19 熱線反射ガラス

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