JPH0911037A - ダイヤモンドワイヤーソー - Google Patents
ダイヤモンドワイヤーソーInfo
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- JPH0911037A JPH0911037A JP7197883A JP19788395A JPH0911037A JP H0911037 A JPH0911037 A JP H0911037A JP 7197883 A JP7197883 A JP 7197883A JP 19788395 A JP19788395 A JP 19788395A JP H0911037 A JPH0911037 A JP H0911037A
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- Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
Abstract
上させ、耐久性の優れたダイヤモンドワイヤーソーを得
ること。 【構成】ワイヤーロープのストランド間及び/又は素線
間にゴム部材を充填しワイヤーロープとゴム弾性体を加
硫接着したダイヤモンドワイヤーソー。
Description
等の切断に使用されるダイヤモンドワイヤーソーであっ
て特に耐久性の高いダイヤモンドワイヤーソーに関する
ものである。
7に示すように基体(3)上にダイヤモンド粒子等超砥
粒を電着又は金属焼結によって砥材層(5)を形成した
環状の研削部材(2)をワイヤーロープ1に所定間隔で
挿着し、研削部材(2)とワイヤーロープ(1)との間
及びワイヤーロープ(1)上にあって隣接する研削部材
(2)間を可撓性被覆材(4)(好ましくはゴム素材)
で接合した構造を有している。例えば、ヨーロッパ特許
公開第160625号に開示されているとおりである。
この種のダイヤモンドワイヤーソーは、石材・コンクリ
ート等の切断に際して装置や経費が比較的安価で良好な
寸法精度が得られるので広く用いられいる。
るダイヤモンドワイヤーソーは、通常図8に示すように
使用される。まず、ダイヤモンドワイヤーソー(10)
をループ状に形成し、石材、コンクリート等被加工物
(11)切断部分に沿って前記ダイヤモンドワイヤーソ
ー(10)を配置し、適当なガイドプーリー(13)を
介して駆動プーリー(12)と係合させる。
A位置にある駆動プーリー(12)をB位置方向、つま
りダイヤモンドワイヤーソーが被加工物(10)を圧接
する方向に圧力を加えた状態で駆動プーリー(23)を
駆動し、被加工物(21)の切断箇所に冷却水を供給し
ながらダイヤモンドワイヤーソーを25〜30m/sの
高速で走行させる。この際、研削部材のダイヤモンド砥
材層が衝撃的に被加工物に接して、微小破砕をしながら
切断が進行する。
ワイヤーソーには張力を始め衝撃力や屈曲力等各種の機
械的外力が加わる。ダイヤモンドワイヤーソーは上述し
たように図7のような構成になっているため、この機械
的外力は最終的にはダイヤモンドワイヤーソーのワイヤ
ーロープ(1)に加えられることになる。しかしなが
ら、ワイヤーロープはその外周部を単にゴム被覆部材で
被覆されているのみであるから、必ずしもその間の接合
強度が十分でなく、剥離の発生やゴム被覆部材によるワ
イヤーロープの補強が十分でない問題点があった。
加えられる繰り返し撓みや衝撃等の機械的外力によって
ゴム被覆部材(4)と研削部材(2)との間、及びゴム
被覆部材(4)とワイヤーロープ(1)との間で剥離が
生ずる。剥離が生ずると研削部材(2)が回転や移動を
起こし基体(3)がワイヤーロープ(1)と摩擦するた
め、ワイヤーロープの早期損傷を招くことがあった。さ
らに、切断時の冷却及び切り屑の除去のため冷却水が使
用されるので、前記剥離箇所から水が侵入し、ワイヤー
ロープが発錆し、比較的短い時間で切断するという問題
点があった。また、ゴム被覆部材によるワイヤーロープ
の補強が十分でないため、未だ研削部材の砥材層が残っ
ているにも拘らず断線し、短寿命となる問題点があっ
た。
来のダイヤモンドワイヤーソーが有する欠点を解消する
ことにあって、ワイヤーロープとゴム被覆部材との接合
強度を向上させることにある。これによって、ワイヤー
ロープの機械的損傷や発錆による化学的損傷を抑制し長
寿命の耐久性あるダイヤモンドワイヤーソーを提供する
ものである。
プとゴム被覆部材の接合強度を向上させ、損傷や発錆を
防ぐと共に有効にワイヤーロープを補強するために次の
ような構成とした。すなわち本発明にかかるダイヤモン
ドワイヤーソーは、ワイヤーロープ上に環状の研削部材
を所定間隔をおいて挿入配置し、研削部材とワイヤーロ
ープとの間及びワイヤーロープ上にあって、研削部材間
をゴム弾性部材で接合したダイヤモンドワイヤーソーに
おいて、ワイヤーロープの空隙に占めるゴム弾性体の比
率が20%以上であることを特徴とするものである。
る。ワイヤーロープは、通常炭素含有量0.4〜1.0
%の鋼線又はステンレス(Sus304)鋼線製であ
り、細素線(21)を複数本撚り合せて線条体ストラン
ド(22)を形成し、更にこのストランドを複数本撚り
合せて構成されている。従って、ワイヤーロープには、
素線間の空隙(23・23’)やストランド間の空隙
(24)がワイヤーロープ外周部から独立して存在して
いる。
モンドワイヤーソーの研削部材部分を除く軸に垂直な断
面図である。ゴム被覆部材はワイヤーロープの外周部の
みならず、ワイヤーロープ内に独立して存在する空隙、
ストランド間の空隙(24)及び素線間の空隙(23・
23’)略全域にわたってゴム弾性体が充填されワイヤ
ーロープと強固に接合している構造を示す。
材が被切断物に圧接された状態で走行移動させられて被
切断物の切断が行われる。この際、ワイヤーロープに
は、張力を始めとし衝撃力・摩擦抵抗等の種々の力が作
用する。この他ワイヤーロープには、ガイドプーリーや
駆動ローラーで屈曲されるので曲げ応力が加わる。以上
の諸応力により、ワイヤーロープは疲労し、ゴム弾性体
と研削部材・ワイヤーロープ間に剥離が生じその部分か
ら研削時に使用する冷却水が侵入しワイヤーロープが発
錆し、遂にはダイヤモンドワイヤーソーの破断事故を発
生するに到る
ヤーソーは、ワイヤーロープのストランド間及び/又は
素線間に成形工程においてゴム被覆部材が充填され、続
く加硫工程において加硫接着によってワイヤーロープと
ゴム被覆部材とが強固に接合される。従来技術のダイヤ
モンドワイヤーソーは、ゴム被覆部材がワイヤーロープ
の外周面のみを被覆しワイヤーロープ内面の空隙にまで
入っていないので接合面積が少なく剥離が発生し易い。
ーソーは、ゴム被覆部材がワイヤーロープの内部空隙、
ストランド間及び/又はストランドの構成素線間にまで
入り込み、ワイヤーロープに複雑な形状を呈しながら絡
みついて物理的な楔効果をもたらし、強固に接合してい
るので容易に剥離できない。また、完成したダイヤモン
ドワイヤーソーでは、ゴム被覆部材は加硫されているの
でゴム弾性体となり、ストランド間及び/又はストラン
ドの構成素線間のゴム被覆部材によってダイヤモンドワ
イヤーソーの可撓性が損なわれることはない。
回転・前後移動が防止されワイヤーロープを摩擦するこ
とがなく断線の発生が抑制される。また剥離することが
抑制されるから冷却水の侵入の機会も少なく発錆し難い
ので長寿命のダイヤモンドワイヤーソーが得られる。一
方、屈曲に対してもワイヤーロープにゴム弾性体が絡み
ついているため、ワイヤーロープの疲労に対しても有効
に補強できる。従って、耐久性の優れたダイヤモンドワ
イヤーソーが得られる。
は、金型の所定位置にワイヤーロープと研削部材をセッ
トし、通常の圧縮成形法、プレス成形法、射出成形法等
でゴム被覆部材を成形し加硫接着して製作する。上述の
ワイヤーロープの空隙にゴム弾性体が充填し楔効果を発
揮させる手段としては、 .ゴム被覆部材の材料に流動性のよい材料を使用する
方法 .高圧成形、高温成形等特殊な成形条件で加工する方
法 .ワイヤーロープの形付率の大きなものを使用する方
法。 等各種の方法があり其々の方法についての得失を考慮し
て選定する。
ても、ワイヤーロープの空隙にゴム被覆部材を入り込ま
せ加硫接合することによって、ワイヤーロープとゴム弾
性体を絡ませ如何に強固に接合できるかという事につき
るのであり方法はどの方法でも具現化できればよい。
るが、本発明はこれに限定されるものではない。ここで
は、その一例としてゴム弾性体の配合組成を変化させ未
加硫ゴムの成形時における流動性を向上する方法を実施
した。具体的には、ゴム弾性体の流動性を向上させ且つ
物理的強度の低下を抑制するため表1のように主剤とな
るドライゴムに低分子量の液状ゴムを配合した試料A〜
Eの5種類の試料を作成して評価した。ここに試料Aは
従来使用されているものであって、比較のための試料で
ある。
物性を評価したものである。液状ゴムの配合比率が高く
なるに従って、粘度、引張強度ゴム硬度は低下し流動
性、伸びは増加する。接着性については、液状ゴムの比
率が0〜20%の範囲では、大きな変化は見られなかっ
た。
の接合力を向上させるために、鋼線に銅、黄銅等のメッ
キを施したスチールコードを用いることが好ましい。ま
た、鋼線上に銅を70%その上に亜鉛を30%メッキ
し、高温でこの2者を拡散させて伸線されたスチールコ
ード(例えばタイヤ用スチールコードとして使用される
コード)でワイヤーロープを形成すれば、接合強度向上
の観点からより一層好適である。
通し、25.4mm間隔になるよう金型の所定位置にセ
ットし、前記5種類のゴム被覆部材を用い、そのゴム被
覆部材に400kg/cm2の圧力をかけ通常の圧縮成
形法により成形した。その後、温度160度、10分間
の加硫条件下で加硫を行って其々のゴム被覆部材試料に
対応する5種類のダイヤモンドワイヤーソーを形成し
た。
各3本について、ゴムの流動性を調べるため軸に垂直に
切断しゴム被覆部材のワイヤーロープ空隙への充填状況
廻を観察した。結果を図1〜図5及び表3に示す。
全てゴム弾性体が充填された状態を示す模式図である。
図2は、ストランド間及び素線間の一部の空隙にゴム弾
性体が充填された状態を示す模式図である。素線間の空
隙中外周に近い方がゴム弾性体の充填率が高く芯ストラ
ンドにおいては、素線間にゴム弾性体が殆ど充填されて
いない。図3は、ストランド間及び素線間の一部の空隙
にゴム弾性体が充填された状態を示す模式図である。素
線間の空隙中外周に近い方がゴム弾性体の充填率が高
い。図4は、ストランド間の一部及び素線間の一部の空
隙にゴム弾性体が充填された状態を示す模式図である。
圧縮成形圧力の加え方やワイヤーロープの状態により一
定のパターンを形成するものでない。図5はワイヤーロ
ープの空隙に殆どゴム弾性体が充填されていない状態を
示す模式図である。
ーついて、図6(a)(b)のような装置を用いて屈曲
試験を行った。図6(a)に示すようにダイヤモンドワ
イヤーソー(30)の一方端を台の上で固定し、ダイヤ
モンドワイヤーソー(30)の他方端は揺動装置(3
1)を通じてローラーを介して7.8kgの重量の錘
(32)に繋ぎ荷重を与えた。図6(b)に示すように
ダイヤモンドワイヤーソー(30)の中間部においては
4個の固定ローラーによって湾曲されており、4個の固
定ローラー(33)間に設置された2個の揺動ローラー
(34)によっても湾曲されている。これらの2個の揺
動ローラー(34)は、図6(b)の矢印で示される方
向に往復移動することにより揺動ローラー(34)に介
在するダイヤモンドワイヤーソー(30)がその方向に
揺り動かされ屈曲される。
ーロープとゴム弾性体が剥離しワイヤーロープが破断す
るまでの回数を測定した。その結果、表4のように実施
例の試料B・C・D・Eで製作したダイヤモンドワイヤ
ーソーは、ゴム弾性体がワイヤーロープの空隙内を20
%以上充填しており楔効果を発揮するため比較例の試料
Aの破断回数より耐久性が約25%向上した。
隙に十分充填させるため他の成形方法(高温法・高圧
法)を用いて充填し、加硫処理後の接合強度を高めたダ
イヤモンドワイヤーソーについて、屈曲試験により耐久
性を調べた結果、略同様の評価結果を得た。
ランド部分にアラミド繊維を使用した複合コードについ
てもゴム被覆部材の流動性の影響を調べた。その結果、
ゴム被覆部材の試料Aと試料B〜E間には耐久性が前述
のように約25%と顕著な向上は見られなかったものの
約10%向上した。これは、芯ストランド部分にアラミ
ド繊維を使用するため、ストランド間の空隙が、当初か
らアラミド繊維で充填されているからであり、側ストラ
ンドの素線間の空隙にゴム被覆部材が充填されるからで
ある。
イヤーロープとゴム弾性体が入り込み楔効果のため強固
に接合する。そのため、石材・コンクリート等の切断に
耐久性の優れた長寿命のダイヤモンドワイヤーソーが得
られた。
通し、25.0mm間隔になるよう金型の所定位置にセ
ットし、前記5種類のゴム被覆部材を用い、そのゴム被
覆部材に400kg/cm2の圧力をかけ通常の圧縮成
形法により形成した。その後、温度160度、10分間
の加硫条件下で加硫を行つて其々のゴム被覆部材試料に
対応する5種類のダイヤモンドワイヤーソーを形成し
た。
Claims (2)
- 【請求項1】 ワイヤーロープ上に環状の研削部材を所
定間隔をおいて挿入配置し、研削部材とワイヤーロープ
との間及びワイヤーロープ上にあって、研削部材間をゴ
ム弾性部材で接合したダイヤモンドワイヤーソーにおい
て、ワイヤーロープの素線間及び/又はストランド間の
空隙に該空隙の20%以上の部分にわたってゴム弾性体
が充填していることを特徴とするダイヤモンドワイヤー
ソー。 - 【請求項2】 ワイヤーロープはスチールコード又は中
心にアラミド繊維を使用した複合コードであることを特
徴とする請求項1記載のダイヤモンドワイヤーソー。
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