JPH09110244A - 支持ローラ式巻取り機のためのブローボックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙ウェブが破断した後の紙残部を除去したい
ときでも定置のままで処理することができるようにす
る。 【解決手段】 支持ローラ式巻取り機のためのブローボ
ックスであって、複数の側壁が設けられているものにお
いて、これらの側壁１．１，１．２の間に結合壁１０が
設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、支持ローラ式巻取
り機のためのブローボックスであって、複数の側壁が設
けられているものに関する。

【０００２】

【従来の技術】ウェブの巻取り時には、引き続く加工の
ために巻取り固さが重要である。特に紙ウェブの場合に
は、巻取り固さが、ロール直径全体にわたって一定の延
びを有していることが極めて重要である。一般的には、
巻取り固さは、一定の開始値から終了値に向けて低下す
るのが望ましい。この低下は、最初の層から最後の層ま
で可能な限り均一でなければならない。更にこの低下
は、所定の勾配を有していなければならない。即ち、強
すぎても弱すぎてもならない。巻取り固さの延びは、ど
のような場合においても跳躍箇所、例えば急降下部を有
していてはならない。

【０００３】このことは、所定の措置がなされた場合に
だけ達成される。何も行わなければ、ロール直径が増す
につれて、ロールと支持ローラとの間の線状の圧力が一
層大きくなり、ひいては巻取り固さも一層増す。

【０００４】このことを阻止するために、巻取り装置に
おいて圧縮空気が使用される。圧縮空気は、圧縮空気接
続部を通って、紙ロールの下方に配置された圧力密な室
に進入する。この場合、空気量又は空気圧は、増大する
ロール重量に応じて制御することができる。室を、その
長さにわたって（例えばウェブ幅にわたって）個々の室
に分割し、個々の室に各１つの圧力接続部を設けること
も考えられる。このようにして、ロールの撓みも補償す
ることができる。

【０００５】ＥＰ第９１９１４７６３号明細書から公知
の巻取り装置の場合には、ブローボックスが設けられて
おり、該ブローボックスが、旋回又は移動によってその
作業位置から遠ざかることができる。

【０００６】この公知の装置の欠点は、次のようなこと
にある。

【０００７】即ち、支持ローラ式巻取り機の場合に、時
折、紙ウェブの破断が生じる。紙ウェブは、この場合、
ブローボックス内に落下する。従って、この廃紙を可能
な限り迅速に除去しなければならない。このためには、
ＥＰ第９１９１４７６３号明細書によれば、ブローボッ
クス全体を旋回させなければならない。

【０００８】しかしブローボックスは、著しく大きな構
造容積及びこれに対応して大きな重量を有している。こ
の場合、ブローボックスが、数メートルにのぼるロール
受けの長さ全体にわたって延び、重量は数百キログラム
にも及ぶ場合があることを考慮しなければならない。こ
のためには、手間のかかる運動機構とこれに対応する駆
動装置とが必要である。更に、ブローボックスの移動又
は旋回は、しばしば十分に得ることのできないような著
しく大きな構造スペースを必要とする。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、冒頭
で述べた形式の結合壁を改良して、紙ウェブが破断した
後の紙残部を除去したいときでも定置のままで処理する
ことのできるような、支持ローラ式巻取り機のためのブ
ローボックスを提供することである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の構成では、側壁の間に結合壁が設けられてい
るようにした。

【００１１】

【発明の効果】本発明によれば、手間のかかる運動機構
及びこれに対応する駆動装置が不要となり、機械全体の
構造スペースも小さくすむようになった。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面につき詳しく説明する。

【００１３】図１は、巻取り装置の、２つの側壁１．
１，１．２を有するブローボックス１を示している。側
壁１．１，１．２は、本発明の有利な１実施例では定置
に形成することができる。

【００１４】ブローボックス１の上方には、２つの支持
ローラ２，３が配置されている。これらの支持ローラ
２，３は協働して、支持ローラ２，３の上に位置する紙
ロールを受け止めるためのロール受けを形成している。
紙ロールは、紙ウェブ５を巻取ることによって形成され
る。紙ウェブ５は、左側の下部から案内されて支持ロー
ラ２に巻き付けられる。紙ロールは、当て付け圧力を調
節するために、負荷ローラ又はライダーローラによって
制御可能に負荷することができる。

【００１５】ブローボックス１はシール部材７，８を有
している。シール部材７，８は、ブローボックス１の当
該の壁と個々の支持ローラ２；３との間のシールを行
う。

【００１６】ブローボックス１自体には、本発明によれ
ば両側壁１．１，１．２の間に結合部材１０が配置され
ている。

【００１７】巻取り時に紙ウェブ５が破断した場合に
は、紙ウェブ５はブローボックス１の内部に落下する。
この廃紙は、可能な限り迅速に除去しなければならな
い。結合壁１０は、このような廃紙を受け止めるために
働く。廃紙が結合壁１０に載ると、廃紙は、ブローボッ
クス１の底部に落とされる場合よりもずっと簡単且つ迅
速に、ブローボックス１の両端面側のうちの一方の端面
側を介して除去される。このような廃紙の除去は、例え
ばスクレーパ又は環状のコンベヤベルトを用いて自動化
することもできる。

【００１８】結合壁１０は、この場合更に、以下のよう
な機能も果たす。

【００１９】即ち、結合壁１０は、ブローボックス６を
補強するためにも働き、更に、一方又は両方の端面側に
おいてブローボックス１に供給される圧縮空気（圧縮空
気接続部として形成された空気供給導管１．３参照）
を、ブローボックス１の横断面にわたって均一に分配す
るためにも働く。このためには、結合壁１０はパーフォ
レーションを備えている。

【００２０】別の考えによれば、結合壁１０の上記パー
フォレーションは、所定のパターンに従って分配されて
いてもよい。結合壁に設けられた孔の大きさ又は数は、
端部範囲に向けて減少することも考えられる。このこと
は、紙ロールが中央範囲において特に強く撓むことから
有利である。

【００２１】結合壁１０には、ルーバーが配属されてい
てもよい。ルーバーによって、結合壁１０の孔を貫通す
る圧縮空気流の量を任意に変化させることが可能とな
る。

【００２２】本発明の第２実施例が、図２に示されてい
る。第１実施例と同様に、ブローボックス１と両シール
部材７，８とを見て取ることができる。第２実施例で
は、ブローボックス１は、結合壁１０に対して付加的に
補強リブ１１を有している。補強リブ１１は、ブローボ
ックス１の側壁１．１を側壁１．２と結合させている。
ブローボックス１の空気供給導管１．３を取り囲むよう
にして、薄板１４が配置されている。薄板１４によっ
て、空気供給導管１．３がブローボックス１の内部で固
定されている。

【００２３】図１に示したブローボックス１と同様に、
結合壁１０（パーフォレーションが備えられていてよ
い）は、第２実施例においても、紙ウェブが破断した際
に紙残部を受け止める働きをする。

【００２４】しかし結合壁１０は、両側壁１．１，１．
２の間で、紙残部が自動的にブローボックス１の内部に
おいて下方に滑落することができるように傾けて配置さ
れている。

【００２５】更に、ブローボックス１は、第２実施例に
よると、側壁１．１に加工成形された開口１２を有して
いる。開口１２の前には、閉鎖装置、例えば図示のよう
なフラップ１３が配置されている。フラップ１３は、旋
回可能にブローボックス１の主要部分に支承されている
（旋回軸線１３．１参照）。開口１２のすぐ前まで、傾
斜した結合壁１０が延びている。結合壁１０は、側壁
１．１の下側の区分１．４に固定されている。

【００２６】紙ウェブ５が破断すると、紙残部は結合壁
１０によって受け止められ、結合壁１０の傾斜に沿って
開口１２まで滑落し、この場所に溜まる。次に紙残部
は、開口１２の前に配置されたフラップ１３を開くこと
によって容易に除去することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の断面図である。

【図２】本発明の第２実施例の断面図である。

【符号の説明】

１ ブローボックス、 １．１，１．２ 側壁、 １．
３ 空気供給導管、１．４ 下側の区分、 ２，３ 支
持ローラ、 ５ 紙ウェブ、 ７，８ シール部材、
１０ 結合壁、 １１ 補強リブ、 １２ 開口、 １
３ フラップ、 １４ 薄板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴァルター カイプフ ドイツ連邦共和国 ハウンスハイム ハル デヴェーク 22

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 支持ローラ式巻取り機のためのブローボ
   ックスであって、複数の側壁が設けられているものにお
   いて、これらの側壁（１．１，１．２）の間に結合壁
   （１０）が設けられていることを特徴とする、支持ロー
   ラ式巻取り機のためのブローボックス。
2. 【請求項２】 前記側壁（１．１，１．２）が定置であ
   る、請求項１記載のブローボックス。
3. 【請求項３】 結合壁（１０）が側壁（１．１，１．
   ２）に固定されている、請求項１又は２記載のブローボ
   ックス。
4. 【請求項４】 ブローボックスが補強リブ（１１）を有
   している、請求項１から３までのいずれか１項記載のブ
   ローボックス。
5. 【請求項５】 側壁（１．１，１．２）のうちの少なく
   とも１つの側壁（１．１；１．２）が開口（１２）を有
   している、請求項１から４までのいずれか１項記載のブ
   ローボックス。
6. 【請求項６】 前記開口（１２）の前に、該開口（１
   ２）を閉鎖するための装置が配置されている、請求項５
   記載のブローボックス。
7. 【請求項７】 前記開口（１２）を閉鎖するための装置
   が旋回可能なフラップ（１３）である、請求項６記載の
   ブローボックス。
8. 【請求項８】 結合壁（１０）が、複数の側壁（１．
   １，１．２）の間で傾斜をつけられて配置されている、
   請求項１から７までのいずれか１項記載のブローボック
   ス。
9. 【請求項９】 結合壁（１０）に受け止められた紙残部
   がブローボックス内で下方へ滑動することができるよう
   に前記傾斜がつけられている、請求項８記載のブローボ
   ックス。
10. 【請求項１０】 結合壁（１０）がパーフォレーション
    を備えている、請求項１から９までのいずれか１項記載
    のブローボックス。
11. 【請求項１１】 結合壁（１０）が、ブローボックス
    （１）の内部で圧縮空気接続部（１．３）の上方に配置
    されている、請求項１０記載のブローボックス。