JPH09108936A - ブローチ加工方法及びその装置 - Google Patents

ブローチ加工方法及びその装置

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JPH09108936A
JPH09108936A JP26512295A JP26512295A JPH09108936A JP H09108936 A JPH09108936 A JP H09108936A JP 26512295 A JP26512295 A JP 26512295A JP 26512295 A JP26512295 A JP 26512295A JP H09108936 A JPH09108936 A JP H09108936A
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JP
Japan
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cutting
broach
cutting edge
broaching
work
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JP26512295A
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Sukeaki Hamanaka
亮明 濱中
Seiji Beppu
征二 別府
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブローチ加工方法及びその装置において、被
削物に対する刃先の相対的切込速度を二方向とすると共
に変動速度を付与することで、刃先の溶着や欠損、異常
構成刃先の生成を抑制して被削物のむしれや引っ掻き
傷、寸法異常などの発生を防止する。 【解決手段】 インターナルブローチ11を上下一対の
昇降台42,43によって保持し、被削物21をホルダ
50に保持した状態で、被削物21を移動してブローチ
加工するとき、超音波発振機構54によってインターナ
ルブローチ11に対してその切削進行方向とほぼ同様の
方向に超音波振動を付与しながら被削面の加工を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用部品や航
空機部品などの各種の機械用部品の加工面を仕上加工す
るブローチ加工方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用部品などの機械用部品を高精
度、高能率、多量生産するための切削加工方法としてブ
ローチ加工方法がある。この場合、被削物の内面を切削
加工するにはインターナルブローチを用い、このインタ
ーナルブローチによって丸穴や角穴、スプライン穴等の
切削加工が可能であり、インターナルブローチによって
各種の溝や凹凸面、外歯車等の切削加工が可能となって
いる。
【0003】図4に一般的な丸穴加工用のインターナル
ブローチ、図5にこのインターナルブローチの刃部の拡
大、図6にインターナルブローチによる被削物の被削状
態を表す概略を示す。
【0004】図4に示すように、インターナルブローチ
11は、引張部11aと、前方案内部11bと、荒刃1
1cと中仕上刃11dと仕上刃11eとからなる刃長部
11fと、後方案内部11gと、後方支持部11hとが
一体に形成されて構成されている。各刃部は、図5に示
すように、刃溝深さHの刃12aと12bとがピッチP
をもって形成され、刃12aはすくい角θ、ランドL1
を有し、刃12bはすくい角θ、ストレートランド
2 、二番逃げ角ηを有している。
【0005】このようなインターナルブローチ11を用
いてブローチ加工を行う場合、図6に示すように、図示
しないブローチ盤のテーブルにホルダを介して被削物2
1を固定支持し、この被削物21に形成された丸穴21
aにインターナルブローチ11を挿通し、引張部11a
及び後方支持部11hを保持し、この引張部11aを同
図矢印方向に引くことで、インターナルブローチ11を
移動して被削物21の丸穴21aの内面を切削加工す
る。このとき、インターナルブローチ11の荒刃11c
等は後方支持部11h側に向かって刃先直径が漸増され
ており、この荒刃11c、中仕上刃11d、仕上刃11
eによって被削面を切削することで、所定の寸法が確保
されることとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のブロー
チ加工方法にあっては、インターナルブローチ11によ
って所定個数の被削物21を切削した後、図7(a)に示
すように、インターナルブローチ11の荒刃11c等に
被削金属が強固に接着する溶着現象13が生じたり、欠
損14、あるいは異常摩耗が生じることがあり、その結
果、図7(b)に示すように、被削物21の被削面にむし
れ22や引っ掻き傷23が形成されたり、あるいは寸法
異常となって製品不良を発生させてしまうという問題が
あった。
【0007】図8に示すように、例えば、インターナル
ブローチ11が被削物21に対して相対移動して荒刃1
1cが被削面を切磋機加工するとき、インターナルブロ
ーチ11と被削物21との相対速度(インターナルブロ
ーチ11の引抜速度)V0 が一定である。そのため、荒
刃11cの刃先O点には被削物21の荒刃11cが食い
込んでおり、切削油31はO−A面及びO−B面には供
給されず、刃先温度が上昇してしまい、荒刃11cは磨
耗しやすい。そして、このとき、荒刃11cの刃先には
構成刃先14が形成され、荒刃11cの刃先がO点で磨
耗すると丸みをおび、流動する刃先がO−A面に流出
し、溶着現象が生じてしまう。また、この構成刃先14
が成長し、且つ、溶着が荒刃11cのランドあるいはス
トレートランドに形成されると、切削抵抗、即ち、刃先
荷重が増加して刃先の欠損を招いてしまう。
【0008】更に、荒刃11cによる切れ味の低下は切
粉24の厚さt0 が増大する方向で不均一となるため、
刃先すくい面での切削接触長さがO−BからO−Cへと
増大し、切粉24の排泄性が低下し、刃先が欠損する要
因となってしまう。
【0009】このように荒刃11cの磨耗による溶着や
刃先荷重の増加による欠損、または、異常な構成刃先の
生成により、被削物21の被削面にむしれや引っ掻き傷
が発生したり、寸法異常となって製品不良を発生させて
いた。
【0010】そこで、発明者は、刃先の溶着や欠損、異
常構成刃先の生成など、また、被削物のむしれ、引っ掻
き傷、寸法異常などの根本的原因は、被削物に切り込む
刃先の先端界面に問題があると考えた。即ち、従来のブ
ローチ加工方法にあっては、ブローチの刃先の被削物に
対する相対的切込速度V0 が一方向で、且つ、一定であ
る。そのため、切削中の刃先は被削物の切り開かれた活
性面と常時接触しながら移動することとなり、加えて、
刃先には切削油が浸透しないので、冷却されず、また、
空気の侵入もないので、切開面は酸化されず、刃先表面
には被削物の表層流動層と一種の高温圧接現象が生じて
おり、不定形な以上構成刃先が形成される。
【0011】本発明はこのようなブローチ加工における
根本的な原因を解決するために、被削物に対する刃先の
相対的切込速度を二方向とすると共に変動速度を付与す
ることで、刃先の溶着や欠損、異常構成刃先の生成を抑
制して被削物のむしれや引っ掻き傷、寸法異常などの発
生を防止したブローチ加工方法及びその装置を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明のブローチ加工方法は、ブローチ切削工具を
用いて被削物の被削面を仕上加工するブローチ加工方法
において、前記ブローチ切削工具あるいは前記被削物の
いずれか一方に対して、その切削進行方向とほぼ同様の
方向の超音波振動を付与しながら前記被削面の加工を行
うことを特徴とするものである。
【0013】従って、ブローチ切削工具が被削物の被削
面に対して相対移動して被削面の加工を行うとき、ブロ
ーチ切削工具あるいは被削物のいずれか一方に超音波振
動を付与することで、超音波の微小振幅と高速回転によ
って刃先まで切削油が浸透しやすくなり、潤滑効果及び
冷却効果により溶着及び欠損が防止され、また、刃先の
すくい面と切粉との間に間隙が形成されて大気が流入
し、切開面が瞬時に酸化されるので構成刃先は殆ど形成
されず、その結果、被削物のむしれや引っ掻き傷、寸法
異常などの発生が防止される。
【0014】また、本発明のブローチ加工装置は、ブロ
ーチ切削工具の各端部を保持するブローチ保持機構と、
前記ブローチ切削工具によって仕上加工する被削物を保
持する被削物保持機構と、前記被削物を該被削物保持機
構の所定位置に対して搬入及び搬出を行う被削物搬入搬
出機構と、前記ブローチ切削工具と前記被削物との間で
相対移動させる移動機構と、前記ブローチ切削工具ある
いは前記被削物のいずれか一方に対してその切削進行方
向とほぼ同様の方向の超音波振動を付与する超音波発振
機構とを具えたことを特徴とするものである。
【0015】従って、ブローチ保持機構によって使用す
るブローチ切削工具の各端部を保持した状態で、被削物
搬入搬出機構によって被削物を被削物保持機構の所定位
置に対して搬入すると、被削物保持機構は被削物をブロ
ーチ切削工具によって仕上加工可能な位置に保持し、こ
の状態で、移動機構は、例えば、ブローチ切削工具を被
削物に対して相対移動させ、且つ、このとき、超音波発
振機構はブローチ切削工具あるいは被削物に対して超音
波振動を付与すると、超音波の微小振幅と高速回転によ
って刃先まで切削油が浸透しやすくなり、潤滑効果及び
冷却効果により溶着及び欠損が防止され、また、刃先の
すくい面と切粉との間に間隙が形成されて大気が流入
し、切開面が瞬時に酸化されるので構成刃先は殆ど形成
されず、その結果、被削物のむしれや引っ掻き傷、寸法
異常などの発生が防止される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づき、実施例を挙げて詳細に説明する。
【0017】図1に本発明の一実施例に係るブローチ加
工方法を実施するためのブローチ加工装置の概略、図2
及び図3に本実施例のブローチ加工方法を説明するため
の切削部の概略を示す。
【0018】図1に示すように、本実施例のブローチ加
工装置としてのブローチ盤41は上下一対の昇降台4
2,43を有しており、上部昇降台42には複数のスク
リュー軸44がボス部45に螺合しており、下部昇降台
43はスクリュー軸46がボス部47に螺合している。
従って、図示しない駆動装置によってスクリュー軸44
を回転駆動することで上部昇降台42を昇降することが
でき、スクリュー軸46を回転駆動することで下部昇降
台43を昇降することができ、各昇降台42,43を独
立して昇降できるようになっている。
【0019】そして、この上部昇降台42は下部にイン
ターナルブローチ11の後端部の押圧荷重を受け止める
停止ブロック48が固定されると共に、この上部昇降台
42の下方に近接してインターナルブローチ11の後方
支持部11hを着脱自在な開閉式チャック49が配設さ
れ、この開閉式チャック49は上部昇降台42とは独立
して図示しない調整機構によって昇降高さを調整するこ
とができる。一方、下部昇降台43は上部に被削物21
を保持するホルダ50が固定されると共に、この下部昇
降台43の下方に近接してインターナルブローチ11の
引張部11aを着脱自在な開閉式チャック51が配設さ
れ、この開閉式チャック51は下部昇降台43とは独立
して図示しない調整機構によって昇降高さを調整するこ
とができる。
【0020】また、下部昇降台43は下部に油圧シリン
ダによって構成される昇降押圧機構52によって支持台
53が昇降自在に取付けられており、この支持台53に
は超音波発振機構54が装着されている。この超音波発
振機構54は、支持台53に固定された振動子55と、
この振動子55に連結されたコーン56と、このコーン
56に連結されたホーン57と、振動子55にケーブル
を介して接続された制御盤58とを有している。
【0021】ここで、本発明のブローチ加工方法の原理
を説明する。
【0022】本発明のブローチ加工方法は、被削物に対
する刃先の相対的切込速度(ベクトル)を二方向とし、
且つ、変動速度を付与することとしており、具体的に
は、刃先もしくは被削物にその切削方向に対して超音波
振動を付与することにより、刃先の溶着や欠損、異常構
成刃先の生成を抑制して被削物のむしれや引っ掻き傷、
寸法異常などの発生を防止している。
【0023】この被削物と刃先の相対的切込速度(ベク
トル)として、二方向、且つ、変動する速度を付与する
ことにおいて、二方向速度は、ステラジアン(立体的)
360°のあらゆる方向が存在するが、刃先に対する異
常負荷(刃先のチッピングや摩耗)の観点から切削方向
とその反対方向とにする。また、変動速度は異常に大き
い速度増加や振幅増大は刃先負荷の増大を招く一方、変
動速度回数(周波数)が小さいと、刃先先端での被削物
界面への切削油及び大気の供給不足が生じると共に、刃
先及び被削物の界面の相対移動(切粉の振るい落とし作
用)が減少してしまう。そのため、刃先及び被削物の界
面に対して微小振幅で高速回転(周波数)の超音波振動
を付与することにした。
【0024】従って、図1に示すように、本実施例のブ
ローチ盤41において、インターナルブローチ11が被
削物21をブローチ加工する場合、まず、上部昇降台4
2の下方に位置する開閉式チャック49によってインタ
ーナルブローチ11の後方支持部11hを支持してこの
インターナルブローチ11を吊下げ、調整機構によって
開閉式チャック49を上昇させ、インターナルブローチ
11の上端面を上部昇降台42の停止ブロック48に当
接されて固定する。
【0025】次に、スクリュー軸46を回転駆動して下
部昇降台43を所定位置まで下降させた状態で、下部昇
降台43上のホルダ50に被削物21を図示しないロー
ダーなどの搬入機によって供給して保持させる。そし
て、今度は下部昇降台43を上昇してホルダ50に保持
された被削物21の内径部にインターナルブローチ11
の引張部11aを貫通させ、下部昇降台43の下方に位
置する開閉式チャック51によってインターナルブロー
チ11の引張部11aを支持する。更に、下部昇降台4
3は下部に位置する支持台53を昇降押圧機構52によ
って上昇し、超音波発振機構54のホーン57をインタ
ーナルブローチ11の下端面に当接させて固定する。
【0026】このようにインターナルブローチ11及び
被削物21がセットされた状態で、スクリュー軸46を
回転駆動して下部昇降台43を上昇させることで、下部
昇降台43上のホルダ50に保持された被削物21を上
昇させる。このとき、超音波発振機構54において、制
御盤58は電気信号をケーブルを介して振動子55に発
振して超音波振動させ、この振動子55に連結されたコ
ーン56で振動を収斂させた後、ホーン57に伝達し、
このホーン57に接触したインターナルブローチ11へ
超音波振動を伝播させる。即ち、インターナルブローチ
11に超音波振動を付与しながら被削物21を上昇させ
て、この被削物21の内径面をインターナルブローチ1
1にてブローチ加工する。
【0027】即ち、図2及び図3に示すように、インタ
ーナルブローチ11の微小振幅及び高速回転によって切
削油31が荒刃11cの刃先のO−A面に浸透し、潤滑
効果が高められて発熱を抑止し、刃先冷却効果が高ま
る。また、このO−A面における刃先(荒刃11c)と
被削材21の界面には切削油31が異物層として機能
し、切削油31の溶着が阻止される。
【0028】そして、図2に示すように、超音波振動下
方向移動時に、被削物21への刃先の切込みが微小量と
なって、刃先への負担が減少して刃先のチッピングの発
生が防止される。一方、図3に示すように、超音波振動
上方向移動時に、切粉24とすくい面との間に間隙が生
じて大気が流入するので、高温の切粉表面及び切開面が
瞬時に酸化し、構成刃先は殆ど形成されない。なお、加
振周波数としては、瞬時の最大速度V2 はV0 に対して
かなり大きなものとしなければならない。
【0029】更に、被削物21への刃先の切込み時の加
速度が大きくなり、微少な構成刃先が形成されたとして
も、振るい落としによってこの構成刃先を除去できる。
また、すくい面で形成される厚さtk切粉24が高回転
振動するすくい面(O−C面)で叩かれ、ハンマリング
現象によって切粉24の曲率半径R1 と小さくなり、刃
溝からの切粉2の排泄性が良くなる。
【0030】なお、前述したインターナルブローチ11
による被削物21のブローチ加工において、ブローチ引
抜速度(被削物21の移動速度)は5000mm/分、ま
た、超音波発振機構54の超音波加振出力として850
W、周波数21KHZを付与した。
【0031】このようにしてインターナルブローチ11
による被削物21の内径面のブローチ加工が終了する
と、図1に示すように、上部昇降台42の開閉式チャッ
ク49を開いてインターナルブローチ11の支持を解除
し、スクリュー軸44を回転駆動して上部昇降台42を
所定位置まで上昇させた後、スクリュー軸46を回転駆
動して下部昇降台43を上昇させることで、インターナ
ルブローチ11から被削物21を抜き取る。そして、下
部昇降台43上のホルダ50に保持された被削物21を
図示しないローダーなどの搬出機によって搬出する。こ
のような作業の繰り返しによって被削物21のブローチ
加工を行う。なお、これらの加工制御はシーケンサ制御
によって行われる。
【0032】本実施例のブローチ盤41によるブローチ
加工方法によって加工された被削物21にあっては、従
来のブローチ加工方法によって刃先に生じた被削物の溶
着や欠損、異常摩耗等は発生せず、刃先の摩耗量は30
%程度減少した。その結果、被削物の被削面にはむしれ
や引っ掻き傷、寸法異常等は全くなく、面祖度も向上し
た。また、ブローチ引抜荷重は、従来に対して1/4に
低減された。
【0033】なお、上述の実施例にあっては、超音波発
振機構54によってインターナルブローチ11に対して
超音波振動を付与しながら、被削物21を上昇させて被
削物21の被削面をインターナルブローチ11にてブロ
ーチ加工するようにしたが、本発明はこの方法に限定さ
れるものではない。即ち、超音波発振機構54によって
被削物21あるいはホルダ50に対して超音波振動を付
与しながら、被削物21あるいはインターナルブローチ
11を移動させて被削物21の被削面をインターナルブ
ローチ11にてブローチ加工してもよい。この場合、被
削物21あるいはホルダ50に対して伝播される超音波
振動の方向性を考慮し、切削進行方向とほぼ同方向の超
音波振動が付与されるように注意する必要がある。
【0034】
【発明の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに本発明のブローチ加工方法によれば、ブローチ切削
工具あるいは被削物のいずれか一方に対して、その切削
進行方向とほぼ同様の方向の超音波振動を付与しながら
被削物の被削面のブローチ加工を行うようにしたので、
超音波の微小振幅と高速回転によって刃先まで切削油が
浸透しやすくなり、潤滑効果及び冷却効果、異層介在効
果により刃先への被削物の溶着を防止することができる
と共に、切粉の排泄性が良くなって刃先の欠損を阻止し
て工具寿命を延長することができ、また、刃先のすくい
面と切粉との間に間隙によって大気が流入し、切開面が
瞬時に酸化されることとなり、構成刃先を阻止して被削
物のむしれや引っ掻き傷、寸法異常などの発生を防止
し、被削物の加工寸法精度を向上することができる。
【0035】また、本発明のブローチ加工装置によれ
ば、ブローチ切削工具を保持するブローチ保持機構と仕
上加工する被削物を保持する被削物保持機構と被削物の
搬入及び搬出を行う被削物搬入搬出機構とブローチ切削
工具と被削物との間で相対移動させる移動機構とブロー
チ切削工具あるいは被削物のいずれか一方に対してその
切削進行方向とほぼ同様の方向の超音波振動を付与する
超音波発振機構とを設けたので、ブローチ保持機構によ
ってブローチ切削工具を保持すると共に被削物保持機構
によって被削物を保持した状態で、例えば、移動機構が
ブローチ切削工具を被削物に対して相対移動させ、超音
波発振機構がブローチ切削工具被削物に超音波振動を付
与することとなり、刃先まで切削油が浸透しやすくなっ
て潤滑効果及び冷却効果、異層介在効果により刃先への
被削物の溶着を防止することができると共に、切粉の排
泄性が良くなって刃先の欠損を阻止して工具寿命を延長
することができ、また、刃先のすくい面と切粉との間に
間隙によって大気が流入し、切開面が瞬時に酸化される
こととなり、構成刃先を阻止して被削物のむしれや引っ
掻き傷、寸法異常などの発生を防止し、被削物の加工寸
法精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るブローチ加工方法を実
施するためのブローチ加工装置の概略図である。
【図2】本実施例のブローチ加工方法を説明するための
切削部の概略図である。
【図3】本実施例のブローチ加工方法を説明するための
切削部の概略図である。
【図4】一般的な丸穴加工用のインターナルブローチ図
である。
【図5】インターナルブローチの刃部の拡大図である。
【図6】インターナルブローチによる被削物の被削状態
を表す概略図である。
【図7】従来のブローチ加工方法による加工後のインタ
ーナルブローチ及び被削物の状態を表す説明図である。
【図8】従来のブローチ加工方法を説明するための切削
部の概略図である。
【符号の説明】
11 インターナルブローチ 21 被削物 31 切削油 41 ブローチ盤 42 上部昇降台 43 下部昇降台 44,46 スクリュー軸(移動機構) 49,51 開閉チャック(ブローチ保持機構) 50 ホルダ(被削物保持機構) 54 超音波発振機構

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブローチ切削工具を用いて被削物の被削
    面を仕上加工するブローチ加工方法において、前記ブロ
    ーチ切削工具あるいは前記被削物のいずれか一方に対し
    て、その切削進行方向とほぼ同様の方向の超音波振動を
    付与しながら前記被削面の加工を行うことを特徴とする
    ブローチ加工方法。
  2. 【請求項2】 ブローチ切削工具の各端部を保持するブ
    ローチ保持機構と、前記ブローチ切削工具によって仕上
    加工する被削物を保持する被削物保持機構と、前記被削
    物を該被削物保持機構の所定位置に対して搬入及び搬出
    を行う被削物搬入搬出機構と、前記ブローチ切削工具と
    前記被削物との間で相対移動させる移動機構と、前記ブ
    ローチ切削工具あるいは前記被削物のいずれか一方に対
    してその切削進行方向とほぼ同様の方向の超音波振動を
    付与する超音波発振機構とを具えたことを特徴とするブ
    ローチ加工装置。
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