JPH09107742A - 水田作業機 - Google Patents

水田作業機

Info

Publication number
JPH09107742A
JPH09107742A JP26979095A JP26979095A JPH09107742A JP H09107742 A JPH09107742 A JP H09107742A JP 26979095 A JP26979095 A JP 26979095A JP 26979095 A JP26979095 A JP 26979095A JP H09107742 A JPH09107742 A JP H09107742A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
float
posture
spring
control
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26979095A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Okuda
浩史 奥田
Susumu Yamamoto
進 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP26979095A priority Critical patent/JPH09107742A/ja
Publication of JPH09107742A publication Critical patent/JPH09107742A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transplanting Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機体の前後傾斜時に感知フロートの目標姿勢
を修正すると共に感知感度を維持する。 【解決手段】 ピッチングセンサ49で水平姿勢を基準
にした走行機体の前下がり側への傾斜を計測した際に
は、感知フロート26Aの目標姿勢を前上がり側に修正
するとともに、感知荷重設定用のバネ44の固定側支持
部材43を付勢力減少側に偏位させ、走行機体の前上が
り側への傾斜を計測した際には、感知フロート26Aの
目標姿勢を前下がり側に修正するとともに、バネ44の
固定側支持部材43を付勢力増大側に偏位させる制御装
置48を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体に対して
昇降機構を介して作業装置を連結し、この作業装置に対
して横向き軸芯周りで揺動自在に接地フロートを支持
し、この接地フロートの前部を下方に付勢するバネを備
え、この接地フロートの目標姿勢を設定する設定手段を
備え、又、この接地フロートの姿勢の目標姿勢からの偏
差に基づいて偏差が小さくなる側に昇降機構を駆動する
制御装置を備えた水田作業機に関し、詳しくは、走行機
体の前後傾斜に基づいて制御形態を切換える技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】上記のように構成された水田作業機とし
て田植機を例に挙げると、この種の田植機では苗植付装
置が平行4連型のリンク機構を介して走行機体の後端に
対して連結され、昇降時にも走行機体に対して苗植付装
置が前後方向(ピッチング方向)に傾斜しないように構
成されている。従って、作業時に耕盤の凹部に前車輪が
嵌まり込んで前部が下がり、苗植付装置が持ち上げられ
る姿勢に走行機体が傾斜しても、圃場面に対する高さを
一定に維持する目的で苗植付装置が下降制御されるもの
の、苗植付装置を基準とする接地フロートの目標姿勢も
変化しないので、接地フロートを目標姿勢に維持する制
御を行った場合には、接地フロートの後端部が圃場面か
ら浮き上がり気味になる接地状態で制御が安定すること
もあり、このような場合には苗植付装置の姿勢が不安定
になるばかりでなく苗の植付深さも浅くする不都合を発
生する。
【0003】又、逆方向に走行機体が傾斜した場合に
は、前述とは逆に、接地フロートの前部が浮き上がり気
味なる接地状態で制御が安定して苗植付装置の姿勢を不
安定にし、苗の植付深さも極端に深くすることもあり、
この不都合を解消する目的で走行機体の前後傾斜角に基
づいて制御感度を切換えて、圃場面に対する接地フロー
トの姿勢を適正に維持する制御動作を行うものも提案さ
れていた(例えば、実公平3‐17607号公報、ただ
し、この公報では接地フロートの前部を下方に付勢する
バネが示されていない)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のように
走行機体のピッチング姿勢に基づいて制御目標を変更す
るものでは、圃場面に対する接地フロートの角度が適切
に維持されるものの、前部が下がる方向に走行機体が傾
斜した場合には、接地フロートの前部を下方に付勢する
バネを圧縮する方向に接地フロートの目標姿勢が変更さ
れるため、制御感度が低下して圃場面に対する追従性が
損なわれるものとなり、逆方向に走行機体が傾斜した場
合には逆の理由から制御感度が上昇して制御頻度が高ま
り過ぎるものとなる。
【0005】つまり、この現象を、前後車輪1,2を有
した走行機体3に平行四連型のリンク機構9を介して苗
植付装置Aを連結した田植機を例に挙げ図面に基づいて
説明すると、図10に示すように、走行機体3が前後方
向に傾斜しない場合には(イ)に示す如く接地フロート
26を目標姿勢に維持するよう苗植付装置Aを昇降する
正常な昇降制御が可能になるものの、耕盤Gの凹部に前
車輪1が落ち込んで走行機体3が前下がり側に傾斜した
場合には接地フロート26が目標姿勢となるよう苗植付
装置Aが昇降される結果、(ロ)に示す如く接地フロー
ト26の後端部が浮き上がって苗の植付深さが浅くなる
ばかりで無く、苗植付装置Aを基準にして接地フロート
26が前下がり姿勢になるのでバネ(図示せず)が弛緩
して制御感度が上昇し(敏感になり)、逆に、耕盤Gの
凸部に前車輪1が乗り上げて走行機体3が前上がり側に
傾斜した場合には接地フロート26が目標姿勢となるよ
う苗植付装置Aが昇降される結果、(ハ)に示す如く接
地フロート26の後端部が沈み込んで苗の植付深さが深
くなるばかりで無く、苗植付装置Aを基準にして接地フ
ロート26が前上がり姿勢になるのでバネが圧縮されて
制御感度が低下する(鈍感になる)不都合を発生するも
のであった。
【0006】本発明の目的は、走行機体がピッチング方
向に傾斜した場合にも作業装置を適切な対圃場高さに維
持すると共に、適切な感度で圃場面に追従した昇降制御
を可能にする水田作業機を合理的に構成する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴は、
作業装置に対して横向き軸芯周りで揺動自在に接地フロ
ートを支持し、この接地フロートの前部を下方に付勢す
るバネを備え、この接地フロートの目標姿勢を設定する
設定手段を備え、又、この接地フロートの姿勢の目標姿
勢からの偏差に基づいて偏差が小さくなる側に昇降機構
を駆動する制御装置を備えた水田作業機において、前記
走行機体の水平姿勢を基準にした前後方向への傾斜量を
計測するピッチングセンサを備え、このピッチングセン
サで水平姿勢を基準にした走行機体の前下がり側への傾
斜を計測した際には、接地フロートの目標姿勢を前上が
り側に修正するとともに、前記バネの固定側支持部材を
付勢力減少側に偏位させ、走行機体の前上がり側への傾
斜を計測した際には、接地フロートの目標姿勢を前下が
り側に修正するとともに、前記バネの固定側支持部材を
付勢力増大側に偏位させる補正手段を備えている点にあ
り、その作用は次の通りである。
【0008】又、本発明の第2の特徴は、前記接地フロ
ートの横向き姿勢の軸芯周りでの揺動姿勢の目標姿勢か
らの変位量を機械式に検出する基準の部材と前記バネの
固定側支持部材とを一体的に形成すると共に、この一体
形成物を上下方向に変位させることでバネの付勢力を変
更することなく接地フロートの目標姿勢を修正するよ
う、この一体形成物を上下方向に変位させるアクチュエ
ータを駆動するよう前記補正手段の作動を設定してある
点にあり、その作用は次の通りである。
【0009】又、本発明の第3の特徴は、前記バネの付
勢力の値を任意に変更して制御感度の調節を行う制御感
度設定機構を備えている点にあり、その作用は次の通り
である。
【0010】〔作用〕上記第1の特徴によると、例え
ば、走行機体が前下がり側に傾斜した際には、補正手段
によって接地フロートの目標姿勢が前上がり側に修正さ
れるので、圃場面を基準にした接地フロートの姿勢の維
持が可能になり、しかも、このように目標姿勢を変更し
た場合には補正手段がバネの固定側の支持部材を付勢力
減少側に偏位させるので、バネの付勢力を増大させるこ
とが無く、目標姿勢を変更する以前の付勢力を作用させ
ることも可能になる。尚、この補正手段の制御動作は走
行機体が逆方向に傾斜した場合にも圃場面を基準にした
接地フロートの姿勢の維持を可能にし、又、接地フロー
トに対して目標姿勢を変更する以前の付勢力を作用させ
ることを可能にする。
【0011】上記第2の特徴によると、走行機体が前後
方向に傾斜した場合には単一の一体形成物をアクチュエ
ータによって上下方向に操作するだけで接地フロートの
揺動姿勢の基準が変位して該接地フロートの目標姿勢の
修正を可能にすると同時に、目標姿勢の修正量と同じ量
だけバネの固定側支持部材を変位させてバネの付勢力を
変化させずに済むものになる。
【0012】上記第3の特徴によると、走行機体が前後
方向に傾斜しない状態であっても、走行機体が前後方向
に傾斜して補正手段による制御動作によってバネの固定
側支持部材の偏位が行われた状態でも制御感度設定機構
によって作業者が必要とする制御感度で作業装置の昇降
を行えるものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、ステアリング
操作される駆動型の前車輪1、及び、駆動型の後車輪2
を備えた走行機体3の前部にエンジン4を搭載すると共
に、この走行機体3の前部にエンジン4からの動力が伝
えられるベルト式の無段変速装置5、ミッションケース
6夫々を配置し、又、走行機体3の中央部に運転座席7
を配置し、走行機体3の後端部に対し昇降機構としての
油圧シリンダ8で駆動昇降する平行四連型のリンク機構
9を介して作業装置としての苗植付装置Aを連結して水
田作業機としての乗用型の田植機を構成する。
【0014】前記運転座席7の右側部に苗植付装置Aの
昇降制御と植付クラッチCの入り切り操作とを行う昇降
レバー10、及び、苗植付装置Aの昇降制御の感度を設
定する制御感度設定レバー11夫々を備え、又、運転座
席7の前方位置のステアリングハンドル12の左側部に
はミッションケース内のギヤ変速系を操作する主変速レ
バー13を備え、運転座席7の左側部には前記無段変速
装置5変速操作する副変速レバー14を備えている。図
6に示すように、無段変速装置5はエンジン4の出力軸
4Aとミッションケース6の入力軸6Aとに備えた割り
プーリ5A,5Bに巻回するベルト5Cを備えると共
に、割りプーリ5A,5Bに対するベルト5Cの巻回径
をリンク機構15を介して変更する機械式の操作系を備
え、この機械式の操作系は走行機体後部に伸縮作動自在
に備えた電動シリンダ16と連係する揺動アーム17、
操作ロッド18で構成され、揺動アーム17の揺動支軸
位置には電動シリンダ16の作動量を計測するポテンシ
ョメータ型のセンサ19を備えている。尚、このセンサ
19は副変速レバー14の操作量を計測するセンサ系
(図示せず)からの信号を制御目標とする制御動作時に
電動シリンダ16の作動量をフィードバックするために
用いられる。
【0015】尚、前記植付クラッチCは、前記ミッショ
ンケース6に内蔵され、このミッションケース6から苗
植付装置Aに対して動力を伝える状態と、動力を遮断す
る状態とを現出する。
【0016】苗植付装置Aは前記リンク機構9の後端位
置に支持されると共に、マット状苗Wを載置する苗載せ
台21、走行機体3からの動力が伝えられる伝動ケース
22、この伝動ケース22からチェーンケース23を介
して伝えられる動力で回転するロータリケース24、こ
のロータリケース24に一対ずつ備えられた植付アーム
25、複数の整地フロート26(接地フロートの一例)
を備えて複数条植用に構成されている。
【0017】昇降レバー10は図2に示すようにガイド
25に形成された経路に沿ってクラッチ機構Cを制御す
る「入」「切」夫々の位置、苗植付装置Aの昇降を行う
「下降」「中立」「上昇」夫々の位置に操作自在に操作
自在に構成されると共に、該昇降レバー10を経路内の
「下降」位置より前方側に設定すると苗植付装置Aを下
降させ、「上昇」位置より後方側に設定すると苗植付装
置Aを上昇させ、「中立」位置に設定すると苗植付装置
Aをそのレベルに維持するよう構成され、又、該昇降レ
バー10を「入」位置に設定すると植付クラッチCを入
り操作すると共に、苗植付装置Aに備えた整地フロート
26が接地する状態で所定の対圃場高さを維持するよう
自動昇降制御を行い、「切」位置に設定すると植付クラ
ッチCを切り操作する。この昇降レバーと植付クラッチ
Cとの連係は詳述せず。
【0018】図3に示すように、制御感度設定レバー1
1は後述するように整地フロート26の姿勢を目標姿勢
に設定するよう苗植付装置Aを自動的に昇降する昇降制
御時の制御感度を調節するためのものであり、圃場が硬
質の場合、同図に「硬」で示す側に操作することで制御
感度を鈍くして昇降制御の頻度を低下させ、圃場が軟質
の場合、同図に「軟」で示す側に操作することで制御感
度を高めて圃場に対する追従性を向上させる制御を可能
にするものであり、この制御感度設定レバー11はレバ
ーガイド28の複数の係止部の一つを選択して制御感度
を設定できるよう構成されている。
【0019】図4に示すように、昇降レバー10は制御
弁Vのケーシングに備えたスプール操作軸30の軸芯周
りで遊嵌状態で揺動操作自在に支持され、この操作軸3
0には軸芯周りで揺動自在に天秤状の操作アーム31を
備えている。又、操作アーム31の近傍位置にスプール
操作軸30の軸芯と平行姿勢の軸32周りで揺動自在に
天秤状の設定アーム33を備えてあり、この設定アーム
33の上端部に前記制御感度設定レバー11を備え、操
作アーム31、設定アーム33夫々の上端部同士の間に
引っ張り型の補助バネ34を備えている。又、この補助
バネ34は設定アーム33の側にアウタワイヤ35Aの
端部が支持されたレリーズワイヤ35のインナワイヤ3
5Bに直結したものであり、このレリーズワイヤ35の
他方の端部を図6に示す如く、前記変速用の電動シリン
ダ16と連係する揺動アーム17に一体形成した部材1
7Aに連結して走行速度が高速側に変速操作されるほど
インナワイヤ35Bを引き操作して補助バネ34の付勢
力を高め得るように連係されている。
【0020】前記複数の整地フロート26は苗植付装置
Aの下部の植付深さ調節軸36に連結する植付深さ調節
アーム37の端部位置に対して横向き軸芯X周りで揺動
自在に支持されることで夫々の整地フロート26の前部
が上下方向に変位自在に構成され、これらの整地フロー
ト26のうち左右方向での中央の整地フロート26A
(以下感知フロート26Aと称する)の前部と苗植付装
置Aの側に作動プレート38に対して支軸39周りで揺
動自在に支持した天秤状の作動アーム40とをロッド4
1で連動連結してある。尚、このロッド41には感知フ
ロート26Aの急峻な作動、微振動を吸収する緩衝バネ
41Aを外嵌してある。
【0021】又、作動アーム40を前記支軸39を介し
て支持する前記作動プレート38(請求項2における一
体形成物の一例)を苗植付装置Aのフレーム42に対し
て上下方向にスライド移動自在に支持してあり、この作
動プレート38に一体形成した支持部材43(請求項1
のバネの固定側支持部材)と、前記ロッド41が連結し
た側の作動アーム40との間に感知感度設定用の圧縮バ
ネ44を備え、又、感知フロート26Aの揺動姿勢の変
化を前記制御弁Vに伝えるための操作ワイヤ45のイン
ナワイヤ45Bを、前記ロッド41が連結した側と逆側
の作動アーム40の端部に連結し、この操作ワイヤ45
のアウタワイヤ45Aの端部を作動プレート38に支持
し、更に、この操作ワイヤ45の他方の端部のうちイン
ナワイヤ45Bを操作アーム31に連結し、この側のア
ウタワイヤ45Aの前記設定アーム33に支持してあ
る。
【0022】このように感知フロート前部の上下作動に
基づいて制御弁Vを操作する機械式の制御系で制御装置
が構成され、この制御装置では制御感度設定レバー11
を適切な位置に設定保持した状態で昇降レバー10を
「下降」位置に操作した場合には、制御弁Vのスプール
Vsが操作され油圧シリンダ8からの排油で苗植付装置
Aが下降すると共に、この下降によって感知フロート2
6Aが圃場面Sに接触して感知フロート26Aの前部が
目標姿勢まで持ち上がると操作ワイヤ45からの引き操
作力によって制御弁Vの操作アーム31が操作され制御
弁VのスプールVsが中立位置に復元して油圧シリンダ
8からの排油の停止によって苗植付装置Aの下降が停止
する。又、制御弁VのスプールVsが中立位置に維持さ
れている状態では感知感度設定用の圧縮バネ44と補助
バネ34とを併せた付勢力(以下、感知荷重と称する)
で感知フロート26Aの前部を下方の押し下げる力と、
感知フロート26Aの前部が圃場面Sからの力で押し上
げる力がバランスしており、この後、機体3の走行に伴
う圃場面Sのレベル変化に伴って感知フロート26Aの
前部が上下に変位した場合には前記軸芯X周りでの感知
フロート26Aの姿勢を維持するよう制御弁V、油圧シ
リンダ8を介して苗植付装置Aが自動的に昇降制御され
るものとなっている。
【0023】尚、昇降レバー10を「下降」位置に設定
した場合には、感知フロート26Aの重量と感知荷重と
によって制御弁VのスプールVsが排油位置に操作さ
れ、昇降レバー10を「下降」位置に設定したまま制御
弁VのスプールVsが中立位置、あるいは、圧油供給位
置への変位を許容するよう昇降レバー10とスプール操
作軸30との間には融通が形成され、又、スプールVs
とスプール操作軸30とは融通を介することなく連係し
ている。
【0024】更に、制御感度設定レバー11の設定位置
を「硬」の側に変更すると、図5に示すように、操作ワ
イヤ45のアウタワイヤ45Aの変位で作動アーム40
の基準姿勢が前下がりに変更されると同時にバネ44が
圧縮される結果、感知荷重が増大して感知フロート26
Aの目標姿勢が前上がり側に変位すると共に昇降制御の
感度が低下して昇降制御の頻度を低減させ得るものとな
る。逆に、制御感度設定レバー11の設定位置を「軟」
の側に変更すると、前述とは逆に操作ワイヤ45のアウ
タワイヤ45Aの変位で作動アーム40の基準姿勢が前
上がりに変更されると同時にバネ44が弛緩状態になる
結果、感知荷重が減少して感知フロート26Aの目標姿
勢が前下がり側に変位すると共に昇降制御の感度が上昇
して圃場面に対する追従性を向上させ得るものとなって
いる。
【0025】図4及び図5に示すように、作動プレート
38に穿設した複数の長孔38Aに対して苗植付装置A
のフレーム42のピン46を挿通して該作動プレート3
8を上下方向にスライド移動自在に構成してあり、この
作動プレート38を上下方向に操作することで該作動プ
レート38と一体的に作動アーム40が一体的に移動す
る結果、感知荷重を変化させること無く、感知フロート
26Aの目標姿勢を変更できるよう構成され、この作動
プレート28をスライド操作する電動式の操作機構47
(請求項2のアクチュエータの一例)を備えている。こ
の操作機構47は作動プレート38を上方に操作するこ
とで感知荷重を変化させずに感知フロート26Aの目標
姿勢を上向きに修正し、作動プレート38を下方に操作
することで感知荷重を変化させずに感知フロート26A
の目標姿勢を下向きに修正する機能を有するものとなっ
ている。
【0026】図4、図5、図7(イ)に示すように、操
作機構47を操作する制御装置48を備え、この制御装
置48に対して、走行機体3の水平姿勢を基準にした前
後方向への傾斜量を計測するピッチングセンサ49から
の信号と、植付深さ調節軸36の操作量を電気的に計測
するポテンショメータ式の植付深さセンサ50からの信
号とが入力する系を形成して感知フロート26Aの補正
系を構成してある。又、この制御装置48はピッチング
センサ49で走行機体3が前下がり側に所定量以上傾斜
した(不感帯を越えて傾斜した)ことを計測した際に
は、図7(ロ)に示すように、操作機構47で作動プレ
ート38を持ち上げ方向に変位させて、検出した傾斜角
度と等しい角度だけ、感知フロート26Aの「目標姿
勢」を前上がり側に修正し、逆に、ピッチングセンサ4
9で走行機体3が前上がり側に所定量以上傾斜した(不
感帯を越えて傾斜した)ことを計測した際には、図7
(ハ)に示すように、操作機構47で作動プレート38
を下げ方向に変位させて、検出した傾斜角度と等しい角
度だけ、感知フロート26Aの「目標姿勢」を前下がり
側に修正することで、走行機体3の傾斜に拘わらずに苗
の植付深さを一定に維持できるものとなっている。又、
植付深さ調節軸36の操作で植付深さが浅い側に調節さ
れて揺動軸芯Xが下方に変位した場合には、この変位量
と等しい量だけ作動プレート38を下方に作動させ、逆
に、植付深さが深い側に変更されて揺動軸芯Xが上方に
変位した場合には、この変位量と等しい量だけ作動プレ
ート38を上方に作動させることで、苗植付装置Aに対
する感知フロート26Aの目標姿勢を変動させないよう
にも制御動作が設定されている。
【0027】このように構成したことによって、作業時
には走行機体3が前後方向に傾斜することがあっても感
知フロート26Aの姿勢を苗植付装置Aを基準に適正に
維持して苗の植付深さの変動を解消すると同時に、感知
フロート26Aの姿勢が自動的に修正された際にも感知
フロート26Aに作用するバネ荷重を変化させないので
適正な感知荷重を維持したまま苗植付装置Aの昇降を可
能にするものとなっており、更に、植付深さを調節した
場合にも感知フロート26Aの目標姿勢を自動的に修正
して圃場面Sに対する感知フロート26Aの目標姿勢を
一定に維持するものとなっている。又、この構成では機
体3の走行速度が高まるほど補助バネ34の付勢力を上
昇させて感知荷重を増大させているので機体3の高速走
行時において感知フロート26が跳ね上げられる現象を
回避すると共に、制御頻度を低下させて滑らかな作業を
可能にするものとなっている。
【0028】〔別の実施の形態〕本発明は上記実施の形
態以外に、例えば、図8,図9に示すように、昇降レバ
ー10の操作位置を電気的に計測するポテンショメータ
型のレバーセンサ51を備え、油圧シリンダ8に対する
制御弁Vを電磁操作型の構成すると共に、感知フロート
26Aの前部に支承された縦姿勢のロッド41の上部位
置に該ロッド41の上下変位量を計測するポテンショメ
ータ型のフロートセンサ52のアーム52Aを連係し、
又、このロッド41の上端部に感知フロート26Aの前
部を下方に付勢する圧縮バネ44を備えることで、感知
フロート26Aの前部の上下変位を電気的に計測し、圧
縮バネ44で感知荷重を作用させるよう構成すると共
に、ポテンショメータ型の制御目標設定器53からの信
号と、ポテンショメータ型の感知感度設定器54からの
信号と、フロートセンサ52からの信号が入力する制御
装置48で油圧シリンダ8に対する電磁弁Vを制御する
よう電気式の昇降制御系を形成し、又、走行機体3の前
後方向への傾斜姿勢を電気的に計測するピッチングセン
サ49からの信号と、圧縮バネ44の固定側支持部材4
3を上下方向に操作する電動式の位置変更機構56に対
する信号系を形成することも可能である。
【0029】又、この構成では制御目標設定器53に設
定された制御目標がフロートセンサ52から検出される
ように苗植付装置Aの昇降を行う自動昇降制御を行うと
共に、走行機体3が前後方向に傾斜した場合にはピッチ
ングセンサ49で計測された角度と等しい角度だけ制御
目標を修正すること、即ち、フロートセンサ26で計測
される目標値を電気的な処理でシフトさせる(フロート
センサ52のアーム52Aの目標となる揺動姿勢を変更
させる)ことで苗植付装置Aを基準にした感知フロート
26Aの姿勢を維持して苗の植付深さを変動を解消する
と同時に、位置変更機構56の作動によってバネ44の
感知圧を一定値に維持して昇降制御の感度を変動させな
いものとなっている。尚、この制御系では制御目標設定
器53で感知フロート26Aの目標姿勢を前下がりにな
るよう設定変更した場合には感知荷重が低下し、逆に、
感知フロート26Aの目標姿勢を前上がりになるよう設
定変更した場合には感知荷重が上昇するものであり、更
に、この制御系では感知感度設定器54の操作によって
位置変位機構56を独立に操作して感知荷重を変更でき
るようにも構成されている。
【0030】又、本発明は作業装置として苗植付装置に
以外に播種装置に適用することも可能である。
【0031】
【発明の効果】従って、走行機体がピッチング方向に傾
斜した場合にも作業装置を適切な対圃場高さに維持する
と共に、適切な感度で圃場面に追従した昇降制御を可能
にする水田作業機が合理的に構成された(請求項1)。
又、単一の部材の位置変更という単純な構成によって感
度を全く変化させずに制御目標を修正し得るものを構成
でき(請求項2)、圃場の状態に対応して最適な制御感
度での作業装置の昇降を可能にすると共に、この制御感
度が走行機体のピッチング方向の傾斜時にも維持される
ものとなった(請求項2)。
【0032】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の全体側面図
【図2】昇降レバーの操作経路を示す平面図
【図3】制御感度設定レバーの操作経路を示す平面図
【図4】昇降制御系の概略図
【図5】制御感度を硬の側に変更した状態の昇降制御系
の概略図
【図6】無段変速装置の操作系の概略図
【図7】(イ)は標準的な制御状態の接地フロートの側
面図 (ロ)は制御目標を前上がりに変更した状態の接地フロ
ートの側面図 (ハ)は制御目標を前下がりに変更した状態の接地フロ
ートの側面図
【図8】別実施の形態の接地フロート前部の側面図
【図9】別実施の形態の制御系のブロック回路図
【図10】(イ)(ロ)(ハ)は従来の走行機体と接地
フロートの関係を示す側面図
【符号の説明】
3 走行機体 8 昇降機構 11 設定手段・制御感度設定機構 38 一体形成物 26A 接地フロート 43 固定側支持部材 44 バネ 47 アクチュエータ 48 補正手段 49 ピッチングセンサ A 作業装置 X 横向き軸芯

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体(3)に対して昇降機構(8)
    を介して作業装置(A)を連結し、この作業装置(A)
    に対して横向き軸芯(X)周りで揺動自在に接地フロー
    ト(26A)を支持し、この接地フロート(26A)の
    前部を下方に付勢するバネ(44)を備え、この接地フ
    ロート(26A)の目標姿勢を設定する設定手段(1
    1)を備え、又、この接地フロート(26A)の姿勢の
    目標姿勢からの偏差に基づいて偏差が小さくなる側に昇
    降機構(8)を駆動する制御装置を備えた水田作業機で
    あって、 前記走行機体(3)の水平姿勢を基準にした前後方向へ
    の傾斜量を計測するピッチングセンサ(49)を備え、
    このピッチングセンサ(49)で水平姿勢を基準にした
    走行機体(3)の前下がり側への傾斜を計測した際に
    は、接地フロート(26A)の目標姿勢を前上がり側に
    修正するとともに、前記バネ(44)の固定側支持部材
    (43)を付勢力減少側に偏位させ、走行機体(3)の
    前上がり側への傾斜を計測した際には、接地フロート
    (26A)の目標姿勢を前下がり側に修正するととも
    に、前記バネ(44)の固定側支持部材(43)を付勢
    力増大側に偏位させる補正手段(48)を備えている水
    田作業機。
  2. 【請求項2】 前記接地フロート(26A)の横向き姿
    勢の軸芯(X)周りでの揺動姿勢の目標姿勢からの変位
    量を機械式に検出する基準の部材と前記バネ(44)の
    固定側支持部材(43)とを一体的に形成すると共に、
    この一体形成物(38)を上下方向に変位させることで
    バネ(44)の付勢力を変更することなく接地フロート
    (26A)の目標姿勢を修正するよう、この一体形成物
    (38)を上下方向に変位させるアクチュエータ(4
    7)を駆動するよう前記補正手段(48)の作動を設定
    してある請求項1記載の水田作業機。
  3. 【請求項3】 前記バネ(44)の付勢力の値を任意に
    変更して制御感度の調節を行う制御感度設定機構(1
    1)を備えている請求項1記載の水田作業機。
JP26979095A 1995-10-18 1995-10-18 水田作業機 Pending JPH09107742A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26979095A JPH09107742A (ja) 1995-10-18 1995-10-18 水田作業機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26979095A JPH09107742A (ja) 1995-10-18 1995-10-18 水田作業機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09107742A true JPH09107742A (ja) 1997-04-28

Family

ID=17477201

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26979095A Pending JPH09107742A (ja) 1995-10-18 1995-10-18 水田作業機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09107742A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007020420A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 農用作業機
JP2012125153A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Iseki & Co Ltd 苗移植機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007020420A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 農用作業機
JP2012125153A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Iseki & Co Ltd 苗移植機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09107742A (ja) 水田作業機
JP3359833B2 (ja) 田植機のセンサフロート支持構造
JP3302598B2 (ja) 田植機
JP3372453B2 (ja) 田植機
JP2005052107A (ja) 水田作業機の昇降制御装置
JP3697923B2 (ja) 水田用農作業機の作業部昇降制御装置
JPH07236314A (ja) 田植機
JP3558518B2 (ja) 水田作業機
JP3509619B2 (ja) 田植機
JPH09294432A (ja) 水田作業機
JP3418036B2 (ja) 田植機
JP3391666B2 (ja) 水田作業機
JP2587259B2 (ja) 田植機の植付調節装置
JP2949734B2 (ja) 作業機の姿勢制御装置
JPH06292422A (ja) 水田作業機の昇降制御装置
JPH11266632A (ja) 水田作業機
JP3372452B2 (ja) 水田作業機
JP2606850B2 (ja) 乗用型田植機の左右傾き制御装置
JP2760722B2 (ja) 水田作業機
JPH02245107A (ja) 水田用農作業機における作業機部分の昇降制御装置
JPH11266630A (ja) 水田作業機
JPH11137019A (ja) 水田作業機
JPH0723636A (ja) 田植機
JP2520177B2 (ja) 水田作業機のロ―リング駆動構造
JPH11137018A (ja) 水田作業機