JPH09106530A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH09106530A JPH09106530A JP26170195A JP26170195A JPH09106530A JP H09106530 A JPH09106530 A JP H09106530A JP 26170195 A JP26170195 A JP 26170195A JP 26170195 A JP26170195 A JP 26170195A JP H09106530 A JPH09106530 A JP H09106530A
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Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来技術の磁気記録媒体では記録再生特性と
耐食性を両立することが困難であるという問題を解決
し、高密度記録再生特性を損なうことなく耐食性を改善
することができる磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 非磁性基体1上に形成された2層以上か
らなる磁性層の上層をコバルトと酸素を主成分とする保
磁力が1300エルステッド以上の磁性層とし、下層を
コバルトとクロムと酸素を主成分とする上層より低保磁
力の磁性層とすることで、高密度記録再生特性を損なう
ことなく耐食性を改善した。
耐食性を両立することが困難であるという問題を解決
し、高密度記録再生特性を損なうことなく耐食性を改善
することができる磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 非磁性基体1上に形成された2層以上か
らなる磁性層の上層をコバルトと酸素を主成分とする保
磁力が1300エルステッド以上の磁性層とし、下層を
コバルトとクロムと酸素を主成分とする上層より低保磁
力の磁性層とすることで、高密度記録再生特性を損なう
ことなく耐食性を改善した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体に係わ
り、さらに詳しくはその耐食性と記録再生特性の改良技
術に関する。
り、さらに詳しくはその耐食性と記録再生特性の改良技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】記録の高密度化にともない金属薄膜型の
磁気記録媒体の開発が急速に進められ、既に市販のハー
ドディスクの大部分が金属薄膜型の磁気記録媒体に置き
換えられている。フレキシブル基板を用いた可換型の磁
気記録媒体の分野においても、8mmVTR用のMEテ
ープなどその一部が金属薄膜型磁気記録媒体に置き換え
られている。しかしその普及はハードディスクの場合と
比較して遅れている。この原因の一つに耐食性の問題が
ある。
磁気記録媒体の開発が急速に進められ、既に市販のハー
ドディスクの大部分が金属薄膜型の磁気記録媒体に置き
換えられている。フレキシブル基板を用いた可換型の磁
気記録媒体の分野においても、8mmVTR用のMEテ
ープなどその一部が金属薄膜型磁気記録媒体に置き換え
られている。しかしその普及はハードディスクの場合と
比較して遅れている。この原因の一つに耐食性の問題が
ある。
【0003】ハードディスクの構成を見ると、ガラスや
アルミなどの硬質基板上に磁性層、硬質保護膜が下から
順に形成されている。硬質保護膜は磁性層表面からの腐
食を防ぎ、硬質基板が磁性層裏面からの腐食を防ぐこと
によって耐食性を向上させている。
アルミなどの硬質基板上に磁性層、硬質保護膜が下から
順に形成されている。硬質保護膜は磁性層表面からの腐
食を防ぎ、硬質基板が磁性層裏面からの腐食を防ぐこと
によって耐食性を向上させている。
【0004】これに対してフレキシブル基板を用いた可
換型の磁気記録媒体では、硬質保護膜によって磁性層表
面からの腐食は防げるものの、磁性層裏面のフレキシブ
ル基板を通して進入する水や酸素による腐食を防げない
という欠点がある。
換型の磁気記録媒体では、硬質保護膜によって磁性層表
面からの腐食は防げるものの、磁性層裏面のフレキシブ
ル基板を通して進入する水や酸素による腐食を防げない
という欠点がある。
【0005】そこで、表面の硬質保護膜に加えて、磁性
層裏面に防食下地層を設ける方法などが考えられている
が、一般にフレキシブル基板を用いた可換型の磁気記録
媒体はそのコストの安さに特徴があり、コスト上昇につ
ながる余分な層を設けることは容認しがたい。磁性層自
体に耐食性材料を用いる方法も考えられているが、この
方法では記録再生特性との両立が困難である。
層裏面に防食下地層を設ける方法などが考えられている
が、一般にフレキシブル基板を用いた可換型の磁気記録
媒体はそのコストの安さに特徴があり、コスト上昇につ
ながる余分な層を設けることは容認しがたい。磁性層自
体に耐食性材料を用いる方法も考えられているが、この
方法では記録再生特性との両立が困難である。
【0006】ここで、特開昭59−75427号公報に
は、2層の磁性層のうちの上層の保磁力を下層の保磁力
よりも大きくすることで、耐錆性、記録再生特性を向上
させようとする技術が提案されている。
は、2層の磁性層のうちの上層の保磁力を下層の保磁力
よりも大きくすることで、耐錆性、記録再生特性を向上
させようとする技術が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、保磁力が高々1200エルステッド
(Oe)であり、高密度記録媒体としては不十分なもの
であった。
来技術においては、保磁力が高々1200エルステッド
(Oe)であり、高密度記録媒体としては不十分なもの
であった。
【0008】結局、従来技術の磁気記録媒体では記録再
生特性と耐食性を両立することが困難であるという問題
があった。
生特性と耐食性を両立することが困難であるという問題
があった。
【0009】本発明の目的は、高密度記録再生特性を損
なうことなく耐食性を改善することができる磁気記録媒
体を提供することにある。
なうことなく耐食性を改善することができる磁気記録媒
体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、非磁性基体上に形成された2層以上から
なる磁性層の上層がコバルトと酸素を主成分とする保磁
力が1300エルステッド以上の高保磁力層であり、下
層がコバルトとクロムと酸素を主成分とする前記上層よ
り保磁力の低い低保磁力層であることを特徴とする。
に、本発明は、非磁性基体上に形成された2層以上から
なる磁性層の上層がコバルトと酸素を主成分とする保磁
力が1300エルステッド以上の高保磁力層であり、下
層がコバルトとクロムと酸素を主成分とする前記上層よ
り保磁力の低い低保磁力層であることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明では、磁性層のうち上層が
コバルトと酸素を主成分とする1300エルステッド以
上の高保磁力の磁性層となっており、また下層がコバル
トとクロムと酸素を主成分とするそれより低保磁力の磁
性層となっており、この上層と下層の磁性層の組み合わ
せにより記録再生特性を向上させる。さらに下層が耐食
性材料からなるために表裏面からの腐食が防止される。
コバルトと酸素を主成分とする1300エルステッド以
上の高保磁力の磁性層となっており、また下層がコバル
トとクロムと酸素を主成分とするそれより低保磁力の磁
性層となっており、この上層と下層の磁性層の組み合わ
せにより記録再生特性を向上させる。さらに下層が耐食
性材料からなるために表裏面からの腐食が防止される。
【0012】以下、図面に従って本発明を詳細に説明す
る。
る。
【0013】図1に本発明の磁気記録媒体を形成するた
めの蒸着装置の一例の概略図を示す。
めの蒸着装置の一例の概略図を示す。
【0014】基板フィルム1が供給ロール2からキャン
ロール3,4を経て巻取ロール5に巻き取られる。この
とき、キャンロール3及びキャンロール4の下にあるル
ツボ6,7の中の蒸着材料が電子銃8,9により加熱さ
れ、溶解、蒸発し、基板フィルム1上に磁性膜が形成さ
れる。
ロール3,4を経て巻取ロール5に巻き取られる。この
とき、キャンロール3及びキャンロール4の下にあるル
ツボ6,7の中の蒸着材料が電子銃8,9により加熱さ
れ、溶解、蒸発し、基板フィルム1上に磁性膜が形成さ
れる。
【0015】ルツボ6,7中の蒸発材料が減少すると、
減少した分、ワイヤー蒸発材料10,11が供給され
る。ワイヤー蒸発材料10,11は基板フィルム1の走
行方向に対して垂直方向に複数並べて同時に供給され
る。蒸気圧の大きく異なる蒸発材料を用いるときは、組
成の異なるワイヤー蒸発材料を同時に供給することによ
って組成を一定に制御する。蒸発蒸気が基板フィルム1
となす角度θminとθmaxは蒸着開口部12,13
を調節することによって変化させる。必要に応じてガス
導入口14,15からガスが導入される。キャンロール
3,4はヒータと冷凍機によって温度調節が行われる。
減少した分、ワイヤー蒸発材料10,11が供給され
る。ワイヤー蒸発材料10,11は基板フィルム1の走
行方向に対して垂直方向に複数並べて同時に供給され
る。蒸気圧の大きく異なる蒸発材料を用いるときは、組
成の異なるワイヤー蒸発材料を同時に供給することによ
って組成を一定に制御する。蒸発蒸気が基板フィルム1
となす角度θminとθmaxは蒸着開口部12,13
を調節することによって変化させる。必要に応じてガス
導入口14,15からガスが導入される。キャンロール
3,4はヒータと冷凍機によって温度調節が行われる。
【0016】(具体例1)蒸着開口部12,13を調節
して上層のθminを25°、θmaxを35°、下層
のθminを55°、θmaxを90°に固定し、基板
フィルム1として厚さ6μmのPETフィルム、ワイヤ
ー蒸発材料10としてCr含有率4原子%及び16原子
%のCo−Cr合金、ワイヤー蒸発材料11として10
0%のCo金属を用い、ガス導入口14,15から酸素
ガスを吹きつけながら、上層の酸素含有率33原子%、
厚さ0.1μmのCo−O膜、下層の酸素含有率22原
子%、Cr含有率8原子%、厚さ0.05μmのCo−
Cr−O膜の2層膜を成膜した。
して上層のθminを25°、θmaxを35°、下層
のθminを55°、θmaxを90°に固定し、基板
フィルム1として厚さ6μmのPETフィルム、ワイヤ
ー蒸発材料10としてCr含有率4原子%及び16原子
%のCo−Cr合金、ワイヤー蒸発材料11として10
0%のCo金属を用い、ガス導入口14,15から酸素
ガスを吹きつけながら、上層の酸素含有率33原子%、
厚さ0.1μmのCo−O膜、下層の酸素含有率22原
子%、Cr含有率8原子%、厚さ0.05μmのCo−
Cr−O膜の2層膜を成膜した。
【0017】次に、該磁性膜上にプラズマCVDによっ
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
【0018】(具体例2)ワイヤー蒸発材料10として
Cr含有率6原子%及び20原子%のCo−Cr合金を
用い、ガス導入口15からの酸素ガス吹き付け量を調整
して、下層の酸素含有率を14原子%、Cr含有率を1
3原子%にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜
した。
Cr含有率6原子%及び20原子%のCo−Cr合金を
用い、ガス導入口15からの酸素ガス吹き付け量を調整
して、下層の酸素含有率を14原子%、Cr含有率を1
3原子%にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜
した。
【0019】次に、該磁性膜上にプラズマCVDによっ
て厚さ10nmのSiO2 保護膜を形成した。
て厚さ10nmのSiO2 保護膜を形成した。
【0020】(具体例3)ワイヤー蒸発材料10として
Cr含有率0原子%及び8原子%のCo−Cr合金を用
い、ガス導入口15からの酸素ガス吹き付け量を調整し
て、下層の酸素含有率を25原子%、Cr含有率を4原
子%にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜し
た。
Cr含有率0原子%及び8原子%のCo−Cr合金を用
い、ガス導入口15からの酸素ガス吹き付け量を調整し
て、下層の酸素含有率を25原子%、Cr含有率を4原
子%にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜し
た。
【0021】次に、該磁性膜上にプラズマCVDによっ
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
【0022】(具体例4)ガス導入口15からの酸素ガ
ス吹き付け量を調整し、上層の酸素含有率を25原子%
にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜した。
ス吹き付け量を調整し、上層の酸素含有率を25原子%
にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜した。
【0023】次に、該磁性膜上にプラズマCVDによっ
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
【0024】(具体例5)ガス導入口15からの酸素ガ
ス吹き付け量を調整し、上層の酸素含有率を38原子%
にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜した。
ス吹き付け量を調整し、上層の酸素含有率を38原子%
にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜した。
【0025】次に、該磁性膜上にプラズマCVDによっ
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
【0026】(比較例1)ワイヤー蒸発材料10として
Cr含有率0原子%及び4原子%のCo−Cr合金を用
い、ガス導入口15からの酸素ガス吹き付け量を調整し
て、下層の酸素含有率を27原子%、Cr含有率を2原
子%にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜し
た。
Cr含有率0原子%及び4原子%のCo−Cr合金を用
い、ガス導入口15からの酸素ガス吹き付け量を調整し
て、下層の酸素含有率を27原子%、Cr含有率を2原
子%にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜し
た。
【0027】次に、該磁性膜上にプラズマCVDによっ
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
【0028】(比較例2)ワイヤー蒸発材料10として
Cr含有率7原子%及び23原子%のCo−Cr合金を
用い、ガス導入口15からの酸素ガス吹き付け量を調整
して、下層の酸素含有率を12原子%、Cr含有率を1
5原子%にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜
した。
Cr含有率7原子%及び23原子%のCo−Cr合金を
用い、ガス導入口15からの酸素ガス吹き付け量を調整
して、下層の酸素含有率を12原子%、Cr含有率を1
5原子%にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜
した。
【0029】次に、該磁性膜上にプラズマCVDによっ
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
【0030】(比較例3)ガス導入口15からの酸素ガ
ス吹き付け量を調整し、上層の酸素含有率を21原子%
にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜した。
ス吹き付け量を調整し、上層の酸素含有率を21原子%
にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜した。
【0031】次に、該磁性膜上にプラズマCVDによっ
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
【0032】(比較例4)ガス導入口15からの酸素ガ
ス吹き付け量を調整し、上層の酸素含有率を42原子%
にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜した。
ス吹き付け量を調整し、上層の酸素含有率を42原子%
にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜した。
【0033】次に、該磁性膜上にプラズマCVDによっ
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
【0034】(比較例5)ワイヤー蒸発材料11として
Cr含有率4原子%及び16原子%のCo−Cr合金を
用い、ガス導入口15からの酸素ガス吹き付け量を調整
し、上層の酸素含有率を22原子%、Cr含有率を8原
子%にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜し
た。
Cr含有率4原子%及び16原子%のCo−Cr合金を
用い、ガス導入口15からの酸素ガス吹き付け量を調整
し、上層の酸素含有率を22原子%、Cr含有率を8原
子%にした他は具体例1と同様にして2層膜を成膜し
た。
【0035】次に、該磁性膜上にプラズマCVDによっ
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
【0036】(比較例6)ワイヤー蒸発材料10として
Co100%金属を用い、ガス導入口14からの酸素ガ
ス吹き付け量を調整し、下層の酸素含有率を33原子
%、Cr含有率を0原子%にした他は具体例1と同様に
して2層膜を成膜した。
Co100%金属を用い、ガス導入口14からの酸素ガ
ス吹き付け量を調整し、下層の酸素含有率を33原子
%、Cr含有率を0原子%にした他は具体例1と同様に
して2層膜を成膜した。
【0037】次に、該磁性膜上にプラズマCVDによっ
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
て厚さ10nmのダイヤモンドライクカーボン保護膜を
形成した。
【0038】具体例、比較例で形成した硬質保護膜上に
フルオロカーボン系潤滑剤を塗布し、バックコートを行
い、8mmにスリットした後、ドラム試験機で記録再生
特性を評価した。その結果を図2に示す。上下層の磁気
特性は表裏面からカー効果を利用して測定した。測定し
た保磁力も図2に示す。また、同じ試料で60℃、90
%の耐食試験を行った結果も同時に図2に示す。
フルオロカーボン系潤滑剤を塗布し、バックコートを行
い、8mmにスリットした後、ドラム試験機で記録再生
特性を評価した。その結果を図2に示す。上下層の磁気
特性は表裏面からカー効果を利用して測定した。測定し
た保磁力も図2に示す。また、同じ試料で60℃、90
%の耐食試験を行った結果も同時に図2に示す。
【0039】本発明の磁気記録媒体によって、高密度記
録再生特性を損なうことなく耐食性を改善できることが
わかる。
録再生特性を損なうことなく耐食性を改善できることが
わかる。
【0040】なお、最上層中の酸素含有率が30原子%
より少なくなると磁性層の保磁力(Hc)が低くなり、
酸素含有率が43原子%より多くなると非磁性が強くな
り出力が低下する。
より少なくなると磁性層の保磁力(Hc)が低くなり、
酸素含有率が43原子%より多くなると非磁性が強くな
り出力が低下する。
【0041】最下層中のクロム含有率が4原子%より少
なくなると磁性層の保磁力(Hc)が低くなり、13原
子%より多くなると出力低下をきたす。また、同層の酸
素含有率が14原子%より少なくなると磁性層の保磁力
(Hc)が低くなり、25原子%より多くなると非磁性
が強くなり出力の低下をきたす。
なくなると磁性層の保磁力(Hc)が低くなり、13原
子%より多くなると出力低下をきたす。また、同層の酸
素含有率が14原子%より少なくなると磁性層の保磁力
(Hc)が低くなり、25原子%より多くなると非磁性
が強くなり出力の低下をきたす。
【0042】また、コバルトと酸素を主成分とする上層
の磁性層を複数層設けたり、あるいはコバルトとクロム
と酸素を主成分とする下層の磁性層を複数層設けること
で、全体として3層以上の磁性層を構成することも可能
である。このように、3層以上にすると2層の場合より
もノイズが下がり、SN比が上がる。
の磁性層を複数層設けたり、あるいはコバルトとクロム
と酸素を主成分とする下層の磁性層を複数層設けること
で、全体として3層以上の磁性層を構成することも可能
である。このように、3層以上にすると2層の場合より
もノイズが下がり、SN比が上がる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
非磁性基体上に形成された2層以上からなる磁性層の上
層をコバルトと酸素を主成分とする保磁力が1300エ
ルステッド以上の磁性層とし、下層をコバルトとクロム
と酸素を主成分とする上層より保磁力の低い磁性層とし
たので、高密度記録再生特性を損なうことなく耐食性を
改善することができる。
非磁性基体上に形成された2層以上からなる磁性層の上
層をコバルトと酸素を主成分とする保磁力が1300エ
ルステッド以上の磁性層とし、下層をコバルトとクロム
と酸素を主成分とする上層より保磁力の低い磁性層とし
たので、高密度記録再生特性を損なうことなく耐食性を
改善することができる。
【図1】本発明の磁気記録媒体を形成するための蒸着装
置の一例を示す概略構成図である。
置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の具体例と比較例の記録再生特性の評価
結果、耐食試験結果を示す図表である。
結果、耐食試験結果を示す図表である。
1 基板フィルム(非磁性基体) 2 供給ロール 3,4 キャンロール 5 巻取ロール 6,7 ルツボ 8,9 電子銃 10,11 ワイヤー蒸発材料 12,13 蒸着開口部 14,15 ガス導入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C30B 29/04 C30B 29/04 B
Claims (5)
- 【請求項1】 非磁性基体上に形成された2層以上から
なる磁性層の上層がコバルトと酸素を主成分とする保磁
力が1300エルステッド以上の高保磁力層であり、下
層がコバルトとクロムと酸素を主成分とする前記上層よ
り保磁力の低い低保磁力層であることを特徴とする磁気
記録媒体。 - 【請求項2】 請求項1記載において、前記上層中の酸
素の含有率が25〜38原子%の範囲に規制され、下層
中のクロムの含有率が4〜13原子%の範囲に規制さ
れ、酸素の含有率が14〜25原子%の範囲に規制され
ていることを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項3】 請求項1または2記載において、磁性層
の表面に硬質保護膜が形成されていることを特徴とする
磁気記録媒体。 - 【請求項4】 請求項3記載において、硬質保護膜がダ
イヤモンドライクカーボン膜であることを特徴とする磁
気記録媒体。 - 【請求項5】 請求項1ないし3記載のいずれかにおい
て、前記非磁性基体が合成樹脂フィルムであることを特
徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26170195A JPH09106530A (ja) | 1995-10-09 | 1995-10-09 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26170195A JPH09106530A (ja) | 1995-10-09 | 1995-10-09 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09106530A true JPH09106530A (ja) | 1997-04-22 |
Family
ID=17365518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26170195A Withdrawn JPH09106530A (ja) | 1995-10-09 | 1995-10-09 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09106530A (ja) |
-
1995
- 1995-10-09 JP JP26170195A patent/JPH09106530A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030107 |