JPH09106235A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー攪拌部材を持たない現像装置とトナー
リサイクル装置を採用することを前提として、高画質の
画像を安定して得ることができる画像形成装置を提供す
る。 【解決手段】 リサイクルベルト９−１をリサイクル方
向に対して上向きに傾斜させるようにして設ける。これ
により、クリーニング装置７から現像装置４へリサイク
ルする方向に対して、トナーが水平より上向きの方向に
搬送される。また弾性突起部９−４とリサイクルケース
９−２の間に隙間が設けてある。従って、凝集トナーと
粉末状の通常のトナーとが選別され、通常のトナーを効
率よく搬送することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリなどの画像形成装置に関し、特に現像
ローラと現像ドクタとキャリア保持部材とで形成される
空間内で、この空間に保持されたキャリアと、トナー補
給部材によりこの空間に搬送されるトナーとを流動・攪
拌させる方式の現像装置を備えた画像形成装置における
トナーリサイクル技術に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、トナーとキャリアからなる２成分
現像剤を使用する現像装置の小型化、低コスト化を目的
として、キャリアとトナーの攪拌部材を持たず、現像ロ
ーラ近辺の流動力を以てキャリアとトナーの攪拌を行う
構成の現像装置が採用されている（例えば、特開平３−
１０２３７５号）。

【０００３】また、クリーニングされたトナーの有効利
用を図るため、この回収トナーを現像装置にリサイクル
する技術も知られている（例えば、特開平４−３２９５
５５号）。そして、その際、トナー搬送を確実にロスな
く行うために、無端状ベルトを用いる技術も知られてい
る（例えば、特開昭６１−１８６９８０号）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、クリーニング
されたトナーは凝集したトナーが多く、上記方式の現像
装置においては凝集したトナーがリサイクルされると、
攪拌部材を持たないため凝集したトナーのまま現像ロー
ラに到達してしまい、感光体に凝集したトナーが付着
し、異常画像となってしまう不具合がある。

【０００５】また、リサイクルベルトは表面に弾性突起
部を設けることにより、トナー搬送を確実にロスなく行
うことができる反面、弾性突起部のトナーを搬送する側
にトナーが固着し、その固着したトナーが現像装置側端
部のトナー出口にて弾性突起部から剥がれると、その凝
集トナーが現像装置内に進入し、現像ローラ、感光体へ
と移動し、異常画像となってしまう。また元々凝集度の
高いトナーまたは、凝集性がアップしやすい環境（高温
高湿状態）だと、弾性突起部と弾性突起部の間にトナー
が詰まり、トナー搬送がブロッキングしてしまうという
不具合がある。

【０００６】本発明は、このような従来例の欠点を解決
し、トナー攪拌部材を持たない現像装置とトナーリサイ
クル装置を採用することを前提として、高画質の画像を
安定して得ることができる画像形成装置を提供すること
を目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第１の発明は、現像ローラと現像ドクタとキャリア
保持部材とで形成される空間内で、この空間に保持され
たキャリアと、トナー補給部材によりこの空間に搬送さ
れるトナーとを流動・攪拌させる方式の現像装置と、感
光体上の残留トナーをクリーニングし回収するクリーニ
ング装置と、回収した残留トナーを前記現像装置へリサ
イクルするためのリサイクルベルトを用いたトナーリサ
イクル装置とを備えた画像形成装置において、前記リサ
イクルベルトをリサイクル方向に対して上向きに傾斜さ
せると共に、前記リサイクルベルトの表面に起立して設
けた多数の弾性突起部とリサイクルケースとの間に隙間
を設けたことを特徴とする。

【０００８】また第２の発明は、第１の発明において、
前記弾性突起部と摺接する摺接部材を前記リサイクルケ
ースに設けたことを特徴とする。

【０００９】また第３の発明は、第１の発明において、
前記リサイクルケースの前記現像装置側端部のトナー出
口部を遮蔽し、かつ前記弾性突起部に摺接するようにし
て多数の小孔が形成されたトナーふるい板を設けたこと
を特徴とする。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明では、リサイクルベルトを
リサイクル方向に対して上向きに傾斜させるようにして
設ける。これにより、クリーニング装置から現像装置へ
リサイクルする方向に対して、トナーが水平より上向き
の方向に搬送される。また弾性突起部とリサイクルケー
スの間に隙間が設けてある。従って、凝集トナーと、粉
末状の通常のトナーとが選別され、通常のトナーを効率
よく搬送することができる。

【００１１】以下、添付図面を参照しながら具体的に説
明する。図１は本発明の一実施の形態を示す画像形成装
置の作像部の構成図である。感光体１の周囲には、帯電
装置２、露光光学系３、現像装置４、転写装置５、分離
装置６、クリーニング装置７、除電装置８がプロセス順
に配置されている。またクリーニング装置７と現像装置
４の間にはトナーリサイクル装置９が設けてある。

【００１２】このような構成において、周知のごとく、
帯電、露光、現像、転写・分離、クリーニング、除電の
電子写真プロセスが実行される。なお、トナーリサイク
ル装置９については後述する。

【００１３】図２は現像装置の構成図である。キャリア
４−１が、現像ローラ４−３と現像ドクタ４−４とキャ
リア保持部材４−５で形成される空間に保持されてい
る。現像ケース４−６にはトナー４−２が入っており、
トナー補給部材４−７が回転することにより、トナー４
−２は現像ローラ４−３側へ搬送される。そしてトナー
４−２がキャリア４−１の保持されている空間に到達す
ると、キャリア４−１とトナー４−２が一緒になって矢
印Ａで示すごとく流動される。そして攪拌された後、現
像ドクタ４−４と現像ローラ４−３とのギャップにより
厚さを規制されて感光体１側へ搬送され、感光体１上の
潜像がトナー４−２で現像される。

【００１４】以上の構成をした現像装置は、低コスト、
省スペース化が図れるが、反面、トナーとキャリアの攪
拌部材を持たないため、ストレートに感光体１へトナー
４−２が搬送されてしまう。そのため、リサイクルされ
た凝集トナーが入力した際は異常画像となってしまうこ
とは前述した通りである。

【００１５】そこで、本発明では、トナーリサイクル装
置９の構造を以下のように改良したものである。

【００１６】図３は本発明の一実施の形態を示すトナー
リサイクル装置の分解斜視図、図４は同、トナーリサイ
クル時の動作を示す構成図である。リサイクルベルト９
−１は、クリーニング装置７からのトナーの回収スクリ
ュー７−１の端部のコロ７−１ａとベルトテンションコ
ロ９−３により張力が与えられつつ、下リサイクルケー
ス９−２と上リサイクルケース（図示せず）により支持
されている。そして回収スクリュー７−１が本体に取り
付けられた駆動部により回転することにより、リサイク
ルベルト９−１も連動して回動するようになっている。

【００１７】リサイクルベルト９−１の表面には、所定
間隔で多数の弾性突起部９−５が起立して設けてある。
クリーニング装置７で回収された廃トナーは、この弾性
突起部９−５により現像装置４へと搬送されるようにな
っている。下リサイクル９−２の現像装置側端部にはト
ナー出口部９−５が形成されており、このトナー出口部
９−５には内部にトナー補給部材４−７の一部を嵌合し
た回収パイプ４−８がセットされている。また回収パイ
プ４−８の一端部はトナー補給部材４−７を支持する蓋
体４−９により被覆されている。

【００１８】回収スクリュー７−１により回収されたト
ナーは、リサイクルベルト９−１の弾性突起部９−４に
よって現像装置４に搬送され、回収パイプ４−８を介し
て現像ケース４−６内に入り、トナー補給部材４−７に
より新トナーと混入される。

【００１９】ここで、図４に示すように、弾性突起部９
−４と下リサイクルケース９−２との間には隙間ａがあ
いている。この隙間ａの寸法は０．１〜１ｍｍ程度が望
ましい。またリサイクルベルト９−１は現像装置４側に
上向き（角度ｂ）に設置されている。この角度ｂは３〜
３０度程度が望ましい。

【００２０】このように構成することで、凝集トナー４
−２ａと、そうでない粉末状の通常のトナーを選別し
て、通常のトナーを効率よく搬送することができる。な
お、凝集トナー４−２ａも、弾性突起部９−４の先端に
てほぐされることで、凝集性が低下した状態で搬送され
る。

【００２１】また、下リサイクルケース９−２には、弾
性突起部９−４と摺接する突起状の摺接部材９−６が一
体形成されている。この摺接部材９−６により、弾性突
起部９−４のトナー搬送面に固着したトナーを擦り落と
すことができる。

【００２２】この摺接部材９−６の取り付け位置はトナ
ー出口部９−５の上流側近傍が望ましく、擦り落とされ
たトナーは確実にトナー出口部９−５から現像装置４内
に搬送される。なお、下リサイクルケース９−２と摺接
部材９−６を一体成形すれば低コスト化を図ることがで
きるが、ポリエステルフィルム等を貼り付けても効果が
高い。

【００２３】また、トナー出口部９−５の開口を塞ぐよ
うにしかつ弾性突起部９−４と摺接するようにして、多
数の小孔を有するトナーふるい板９−７を設けている。
このトナーふるい板９−７により凝集トナー４−２ａは
ふるいに掛けられ、取り除かれる。なお、トナーふるい
板９−７の小孔の径は０．１〜０．２ｍｍ程度にする
と、トナーを安定して現像装置４に供給することができ
る。

【００２４】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、回収トナ
ーを斜め上方にリサイクルし、かつ弾性突起部とリサイ
クルケースとの間に隙間を設けることで、凝集したトナ
ーと通常のトナーを選別し、通常のトナーを効率よくリ
サイクルすることができるので、リサイクルしたトナー
でも、安定した高画質の画像を得ることができる。請求
項２記載の発明によれば、弾性突起部と摺接する摺接部
材を設けることで、弾性突起部に固着するトナーを擦り
落とすことができるから、隣接する弾性突起部間にトナ
ーが詰まり、トナー搬送がブロッキングしてしまう不具
合を解消することができ、信頼性の高いトナーリサイク
ル動作を行うことができる。請求項３記載の発明によれ
ば、トナーふるい板を設けることで、凝集トナーをより
確実に選別することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示す画像形成装置の作
像部の構成図である。

【図２】現像装置の構成図である。

【図３】本発明の一実施の形態を示すトナーリサイクル
装置の分解斜視図である。

【図４】同、トナーリサイクル時の動作を示す構成図で
ある。

【符号の説明】 ４ 現像装置 ７ クリーニング装置 ９ トナーリサイクル装置 ９−１ リサイクルベルト ９−２ 下リサイクルケース ９−４ 弾性突起部 ９−５ トナー出口部 ９−６ トナー摺接部材 ９−７ トナーふるい板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津田 清典 東京都大田区中馬込１丁目３番６号 株式 会社リコー内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 現像ローラと現像ドクタとキャリア保持
   部材とで形成される空間内で、この空間に保持されたキ
   ャリアと、トナー補給部材によりこの空間に搬送される
   トナーとを流動・攪拌させる方式の現像装置と、感光体
   上の残留トナーをクリーニングし回収するクリーニング
   装置と、回収した残留トナーを前記現像装置へリサイク
   ルするためのリサイクルベルトを用いたトナーリサイク
   ル装置とを備えた画像形成装置において、 前記リサイクルベルトをリサイクル方向に対して上向き
   に傾斜させると共に、前記リサイクルベルトの表面に起
   立して設けた多数の弾性突起部とリサイクルケースとの
   間に隙間を設けたことを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の画像形成装置において、
   前記弾性突起部と摺接する摺接部材を前記リサイクルケ
   ースに設けたことを特徴とする画像形成装置。
3. 【請求項３】 請求項１記載の画像形成装置において、
   前記リサイクルケースの前記現像装置側端部のトナー出
   口部を遮蔽し、かつ前記弾性突起部に摺接するようにし
   て多数の小孔が形成されたトナーふるい板を設けたこと
   を特徴とする画像形成装置。