JPH09105403A - 内燃機関の補機取付構造 - Google Patents

内燃機関の補機取付構造

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JPH09105403A
JPH09105403A JP26278295A JP26278295A JPH09105403A JP H09105403 A JPH09105403 A JP H09105403A JP 26278295 A JP26278295 A JP 26278295A JP 26278295 A JP26278295 A JP 26278295A JP H09105403 A JPH09105403 A JP H09105403A
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JP
Japan
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bolt
mounting bracket
alternator
auxiliary machine
mounting
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JP26278295A
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Inventor
Tatsuya Matsuura
辰弥 松浦
Kaoru Haga
薫 芳賀
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オルタネータの脱着作業性を改善する。 【解決手段】ボルト貫通孔31bが形成された取付けブラ
ケット31を、前記ボルト貫通孔31bの部分をオルタネー
タ7のフロントブラケット33,リヤブラケット34間に挟
み込むようにして、ボルト35及びナット36を用いてオル
タネータ7に取り付ける。一方、前記取付けブラケット
31は、ボルト38,39によって機関のシリンダヘッド,シ
リンダブロックに締結される。ここで、前記ボルト貫通
孔31bのフロントブラケット33側の座面51の上方に切り
欠き52を設けてある。これにより、ボルト35を完全に抜
き取らなくても、ボルト35の先端部が前記切り欠き52を
通過することで、オルタネータ7を単体で上方に抜き出
すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の補機取付
構造に関し、詳しくは、補機の脱着作業性を改善し得る
補機取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関の補機としては、図7に
示すようなものがあった。図7は、縦置きV型内燃機関
における補機を示す機関正面図である。図7において、
V型機関1は、シリンダブロック2,左右バンクのシリ
ンダヘッド3a,3b,左右バンクのヘッドカバー4
a,4b,オイルパン5によって構成される。
【0003】そして、前記V型機関1には、ベルトを介
して機関駆動される補機として、ウォーターポンプ6,
オルタネータ7,パワステポンプ8,エアコンコンプレ
ッサー9が設けられている。前記パワステポンプ8,エ
アコンコンプレッサー9は、クランクプーリ10を挟んで
機関の左右方向にそれぞれ配置されるようにシリンダブ
ロック2に固定されており、パワステポンプ8には、ク
ランクプーリ10に形成されたパワステポンプベルト用の
溝に巻き掛けられたパワステポンプベルト11を介して駆
動力が伝達され、エアコンコンプレッサー9には、クラ
ンクプーリ10に形成されたエアコンコンプレッサーベル
ト用の溝に巻き掛けられたエアコンコンプレッサーベル
ト12を介して駆動力が伝達される構成となっている。
【0004】尚、前記パワステポンプベルト11,エアコ
ンコンプレッサーベルト12の張りをそれぞれ調整するた
めにアイドラプーリ13,14が設けられており、該アイド
ラプーリ13,14のアジャストボルトによってベルト11,
12の張力がそれぞれ個別に調整できるようになってい
る。また、クランクプーリ10上方のシリンダブロック2
にはウォーターポンプ6が取付けられ、クランクプーリ
10に形成されたウォーターポンプベルト用の溝に巻き掛
けられたウォーターポンプベルト15を介してウォーター
ポンプ6に駆動力が伝達される。
【0005】前記ウォーターポンプ6には、図8に示す
ように、ウォーターポンプベルト15用のプーリ17とオル
タネータベルト16用のプーリ18とが同軸に設けられてお
り、オルタネータベルト16用のプーリ18に巻き掛けられ
たオルタネータベルト16を介してオルタネータ7に駆動
力が伝達される。前記オルタネータ7は、左右のシリン
ダヘッド3a,3bで挟まれる空間に取付けられる。
【0006】尚、19,20は、それぞれウォーターポンプ
ベルト15,オルタネータベルト16の張力調整用のアイド
ラプーリであり、該アイドラプーリ19,20のアジャスト
ボルトによってベルト15,16の張力がそれぞれ個別に調
整できるようになっている。また、前記ウォーターポン
プ6のプーリ端面には、図8に示すように、冷却ファン
21が取付けられる。
【0007】ここで、前記オルタネータ7のバンク間へ
の取付けは、図8に概略示されるようにして行われる。
即ち、オルタネータ7の下面には、前後それぞれに同軸
上にボルト貫通孔33a,34aが形成されたフロントブラ
ケット33,リヤブラケット34が一体的に形成されてい
る。
【0008】一方、アルミダイキャスト製の取付けブラ
ケット31には、該取付けブラケット31をオルタネータ7
に取り付けるためのボルト35を貫通させるボルト貫通孔
31bが形成されており、このボルト貫通孔31bの部分
を、フロントブラケット33,リヤブラケット34の間に挟
み込むようにし、ボルト35を前記貫通孔33a,31b,34
aに貫通させ、リヤブラケット34の貫通孔34aから突出
するボルト35先端の雄螺子部35aに、ナット36を螺合さ
せて締付けることで、ボルト35の頭部35bとナット36と
の間にフロントブラケット33,取付けブラケット31,リ
ヤブラケット34を共締めし、オルタネータ7に対して取
付けブラケット31が取付けられる。
【0009】尚、37は、リヤブラケット34のボルト貫通
孔34aに嵌挿されたスライドブッシュであり、該スライ
ドブッシュ37が、ナット36の締付けによってフロントブ
ラケット33側に移動してその先端がボルト貫通孔31bの
リヤブラケット34側の座面に当接することで、取付けブ
ラケット31とフロントブラケット33,リヤブラケット34
との間に隙間があっても、取付けブラケット31をフロン
トブラケット33側に押圧してボルト35の軸方向に固定で
きるようにしてある。
【0010】機関の組み立て時には、前述のようにボル
ト35及びナット36によって取付けブラット31をオルタネ
ータ7に取り付けた後、取付けブラケット31に形成され
る別の2つのボルト貫通孔(図示省略)に貫通させたボ
ルトを、右バンクのシリンダヘッド3bの内側に突出形
成したボスと、シリンダブロック2のバンクで挟まれる
部分に突出形成させたボスとにそれぞれ締結すること
で、オルタネータ7と一体に取付けブラケット31が機関
本体に取付けられる。
【0011】更に、オルタネータ7の上部に一体的に形
成されたアッパーブラケット41のボルト貫通孔41aには
ボルト42が貫通され、該ボルト42に取付けブラケット32
に固着されたナット43を螺合させて締付けることで、ア
ッパーブラケット41に対して取付けブラケット32を取り
付ける。そして、取付けブラケット32に形成されたボル
ト貫通孔(図示省略)に貫通させたボルト44(図7参
照)を、シリンダヘッド3bの内側に形成したボスに締
結することで、取付けブラケット32を介してオルタネー
タ7の上部が機関に固定される。
【0012】そして、機関1へのオルネータ7の取付け
が終了すると、冷却ファン21などを組み付けた後、機関
1が車両に搭載される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なオルタネータ7の取付け構造において、オルタネータ
7をバンク間に設置することで、バンク間の空間を有効
利用して、補機を含む機関の寸法を小さくすることが可
能である。しかしながら、バンク間の空間の有効利用を
進めるべく、オルタネータ7をバンク間のシリンダブロ
ック2の近くに沈み込ませて設置すると、図8に示すよ
うに、取付けブラケット31とオルタネータ7とを固定す
るためのボルト35の抜き方向に、冷却ファン21などが位
置するようになる。
【0014】取付けブラケット31に対してオルタネータ
7を結合剛性を上げて安定的に固定するには、フロント
ブラケット33,リヤブラケット34の間隔を大きくする必
要があり、これに伴ってボルト35の長さも長くなるの
で、上記のようにボルト35の抜き方向に冷却ファン21な
どの干渉部品が存在すると、車載状態において、ボルト
35を完全に抜き取る前にボルト頭部が前記干渉部品に当
接して、ボルト35を完全に抜き取ることができなくなっ
てしまう場合がある。
【0015】尚、前記冷却ファン21の他、ラジエータや
車両内板などが干渉部品となってしまう場合もある。従
って、従来では、オルタネータ7交換などの整備時に
は、干渉部品である冷却ファン21を取り外してボルト35
を完全に抜き取ることができるようにしてから、ボルト
35を完全に抜取って、機関本体に取付けられた取付けブ
ラケット31からオルタネータ7を単体で取り外すように
したり、ボルト35を抜き取る代わりに、取付けブラケッ
ト31を機関本体に取付けているボルトを外すことで、取
付けブラケット31と一体にオルタネータ7を取り外して
おり、オルタネータ7脱着の作業性が悪いという問題が
あった。
【0016】即ち、ボルト35をそのまま完全に抜き取る
ことができれば、取付けブラケット32側のボルトの他
は、ボルト35のみを外すことで、オルタネータ7を単独
で取り外すことができるのに、ボルト35が完全に抜けな
いために、干渉部品の脱着作業が必要になったり、より
多くのボルトを取り外して取付けブラケット31と共にオ
ルタネータを取り外す必要が生じていたものである。
【0017】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、オルタネータ等の補機を取付けブラケットを介し
て機関本体に取り付ける取付構造において、取付けブラ
ケットを補機に取り付けるためのボルトを完全に抜き取
るためのスペースが確保できない場合であっても、補機
のみを単独で簡便に脱着できるようにすることを目的と
する。
【0018】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1記載の
発明では、補機にそれぞれボルト貫通孔が形成された一
対の突起部を一体的に設け、ボルト貫通孔が形成された
取付けブラケットを前記突起部間に挟み込むように、ボ
ルトを前記一対の突起部及び取付けブラケットに貫通さ
せ、前記ボルト先端に螺合させたナットの締付けによっ
て前記ボルト頭部とナットとの間に前記一対の突起部及
び取付けブラケットを共締めして、前記補機に前記取付
けブラケットを取り付ける一方、前記取付けブラケット
を機関本体に締結して補機を機関本体に取り付ける構成
の補機取付構造において、前記取付けブラケットに形成
された前記ボルト貫通孔のボルト頭部側端部の座面に、
前記補機の脱着方向への前記ボルト先端部の通過を許容
する切り欠きを設けたことを特徴とする。
【0019】かかる構成によると、取付けブラケットに
形成されたボルト貫通孔のボルト頭部側端部の座面に設
けられた切り欠きによって、ボルトを完全に抜き取らな
くても、ボルト先端部が前記切り欠きを通過できるよう
な位置まで抜いてあれば、ボルト先端が取付けブラケッ
トと干渉することがなく、補機を取付けブラケットから
外すことができる。同様に、補機を取付けブラケットに
取り付けるときには、ボルトを予め突起部のボルト貫通
孔に貫通させ、このときに突起部の反挿入側にボルト先
端部が突出する状態であっても、その突出長さが前記切
り欠きの長さ以下であれば、そのままの状態で補機の一
対の突起部の間に取付けブラケットを挟み込む状態にし
て補機の取付けが行える。
【0020】請求項2記載の発明では、前記切り欠きの
ボルト軸方向の長さを、前記取付けブラケットを機関本
体に取付けた状態で前記ボルトの抜き方向への移動を制
限する干渉部品に前記ボルト頭部を当接させたときに前
記ボルト先端部の通過が許容される長さ以上とする構成
とした。かかる構成によると、前記干渉部品の存在によ
ってボルトを完全に抜き取ることができない場合であっ
ても、干渉部品に当接する位置まで抜くことで、取付け
ブラケットから補機を取り外すことができ、また、前記
取外し時の逆の工程を行うことで、干渉部品があっても
補機の取付けが行える。また、切り欠きの長さを干渉部
品の位置に基づいて規定することで、切り欠き長さを必
要最小限にでき、以て、取付けブラケットの剛性低下を
回避できる。
【0021】請求項3記載の発明では、機関がV型機関
であって、前記補機をバンク間に取付ける構成とした。
かかる構成によると、バンク間の空間を有効利用して補
機を機関本体に取り付けることができる一方、補機をバ
ンク間に取り付けることによりボルトの抜き差しにおい
て他の部品との干渉が生じるようになっても、ボルトを
完全に抜き取ることなく補機の脱着が行えるから、補機
の取付け位置の自由度が向上し、前記バンク間空間の有
効利用を一層進めることができる。
【0022】請求項4記載の発明では、前記取付けブラ
ケットに形成されたボルト貫通孔のボルト頭部側端部の
座面が、切り欠き側に向けて末広がりとなる形状であ
り、該取付けブラケット側の座面と当接する前記突起部
の座面が、少なくとも前記取付けブラケット側の座面全
体と当接する形状である構成とした。かかる構成による
と、切り欠きが設けられる部分の座面が、切り欠き側に
向けて末広がりとなるように形成されるから、切り欠き
を設けることで座面面積が減少することを取付けブラケ
ットの外形寸法を変更することなく回避することが可能
となり、以て、適正な座面圧を得られ、座面圧の上昇に
よる座面のへたりを防止できる。
【0023】請求項5記載の発明では、前記補機をオル
タネータとする構成とした。かかる構成によると、例え
ば縦置きV型機関のバンク間であって冷却ファン背面と
なる位置にオルタネータを設置し、バンク間空間の有効
利用を図ると共にオルタネータの温度上昇を抑制する構
成とすることで、ボルトが前記冷却ファンのボスに干渉
して完全に抜けないことになっても、オルタネータを単
独で脱着することができることになる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図1は、実施の形態としてのオルタネータの取付
構造を示す斜視図であり、図2は図1に示した取付けブ
ラケットを示す図である。尚、以下に説明する実施の形
態において、オルタネータは、図7及び図8に基づいて
既述したように、V型機関のバンク間に取付けられるも
のであって、その取付構造は、図7及び図8に示したも
のと基本的に同じであるので、図1及び図2において図
7及び図8と同一要素には同一符号を付してあり、機関
の全体図として図7を参照しつつ、以下に図1及び図2
に示される取付構造について説明する。
【0025】図1において、オルタネータ7の下面に
は、前後それぞれにボルト貫通孔33a,34aが形成され
たフロントブラケット33,リヤブラケット34(一対の突
起部)が一体的に形成されている。一方、取付けブラケ
ット31には、3つのボルト貫通孔31a,31b,31cが相
互に平行に略同一平面上に形成されており、中央のボル
ト貫通孔31bの部分を、フロントブラケット33,リヤブ
ラケット34に挟み込むようにし、ボルト35を前記貫通孔
33a,31b,34aに貫通させ、ボルト35先端の雄螺子部
35aにナット36を螺合させて締付けることで、ボルト35
の頭部35bとナット36との間にフロントブラケット33,
取付けブラケット31,リヤブラケット34を共締めし、オ
ルタネータ7に対して取付けブラケット31が取付けられ
る。
【0026】前記ナット36には、リヤブラケット34の周
端面を左右から抱き込むような形状の回り止め部36a,
36bが一体的に形成されており、ナット36の締付け時及
び緩め時に前記回り止め部36a,36bが、リヤブラケッ
ト34の周端面に当接することで、ナット36の空回りを防
止できるようにしてある。一方、前記取付けブラケット
31は、ボルト貫通孔31aに貫通させたボルト38を、右バ
ンクのシリンダヘッド3bの内側に突出形成したボスに
締結し、かつ、ボルト貫通孔31cに貫通させたボルト39
を、シリンダブロック2のバンクで挟まれる部分に突出
形成させたボスに締結することで、オルタネータ7と一
体に機関本体に取付けられ、オルタネータ7は左右バン
ク間でかつ冷却ファン21の背面側にに固定される。
【0027】尚、前記取付けブラケット31のボルト貫通
孔31cにはスライドブッシュ40が嵌挿され、ボルト38,
39による取付け座面の寸法誤差を吸収できるようにして
ある。更に、オルタネータ7の上部に一体的に形成され
たアッパーブラケット41には、ボルト42によって取付け
ブラケット32を取り付けられる。そして、取付けブラケ
ット32に形成されたボルト貫通孔32a,32bに貫通させ
た2つのボルト44a,44bをシリンダヘッド3bの内側
に形成したボスに締結することで、取付けブラケット32
を介してオルタネータ7の上部が機関に固定される。
【0028】ここで、図1及び図2に示すように、前記
取付けブラケット31に形成されたボルト貫通孔31bのボ
ルト頭部側端部の座面51には、ボルト35の先端部が上方
(脱着方向)へ平行移動して通過することを許容する切
り欠き52を設けてある。前記切り欠き52は、ボルト貫通
孔31cの直径と同じ幅を有する一方、後述するように干
渉部品としての冷却ファン21との位置関係に基づいてそ
の軸方向長さを決定してある。
【0029】次に、前記切り欠き52の作用について、図
3〜図6を参照して説明する。図3に示すようなオルタ
ネータ7が機関1に取付けられた状態から、オルタネー
タ7を単独で取り外すためには、取付けブラケット31か
らオルタネータ7を取り外す必要があり、そのために
は、ボルト35を緩めて取付けブラケット31のボルト貫通
孔31bから引き抜くことが必要になる。
【0030】但し、図3及び図4に示すように、本実施
の形態では、ボルト35の抜き方向に冷却ファン21のボス
21aが位置し、ボルト35を完全に抜き取る前にボルト35
の頭部35bが前記ボス21aに当接してボルト35を完全に
抜き取ることができないようになっている。即ち、図4
に示すように、ボルト35をその頭部35bが前記ボス21a
に当接するまで真っ直ぐに引き抜いても、フロントブラ
ケット33の前端面からボス21aまでの長さがボルト35の
長さよりも短いため、ボルト35を完全に引き抜くことが
できず、かつ、貫通孔33a,31bのボルト35との隙間を
利用して図5に示すようにボルト35を斜めにしても、ボ
ス21aを避けてボルト35を引き抜くことができない寸法
関係となっている。
【0031】ここで、前記ボルト35を完全に抜き取るこ
とができなくても、フロントブラケット33の後端面から
取付けブラケット31側にボルト35の先端が突出すること
がなければ、ボルト35が取付けブラケット31と干渉する
ことがなく、オルタネータ7をボルト35と共に上方に取
外すことができるが、図4及び図5に示すように、フロ
ントブラケット33の後端面から取付けブラケット31側に
ボルト35の先端が突出する状態にまでしか引き抜くこと
ができない場合であって、取付けブラケット31に前記切
り欠き52を備えない構成であると、前記突出した部分と
取付けブラケット31のボルト貫通孔31bの内周壁とが当
接して、オルタネータ7の取外しが行えないことにな
る。
【0032】これに対し、図1及び図2に示す構成で
は、ボルト35の頭部35bが前記ボス21aに当接した状態
で、フロントブラケット33から突出するボルト35先端の
長さよりも、前記切り欠き52の軸方向長さを僅かに長く
形成してあり、これにより、ボルト35をその頭部35bが
前記ボス21aに当接する位置まで抜き出せば、オルタネ
ータ7を上方に持ち上げたときに、オルタネータ7と共
に上方に平行移動することになるボルト35の先端が、前
記取付けブラケット31の切り欠き52を通過して(図6参
照)、オルタネータ7の取外しの障害となることがな
い。
【0033】即ち、ボルト35を最大限に抜き出した状態
で、オルタネータ7を上方に持ち上げたときに、ボルト
35先端と取付けブラケット31とが干渉せずにボルト35の
先端の通過が許容される長さ以上に、切り欠き52の軸方
向長さを確保しておけば、たとえ冷却ファン21によって
ボルト35を完全に抜き出すことができなくても、機関1
側に取付けブラケット31を固定したままの状態でオルタ
ネータ7を単体で取り外せるものである。
【0034】但し、前記切り欠き52の軸方向長さを必要
以上に長くすることは、取付けブラケット31の剛性を低
下させることになるので、ボルト35先端と取付けブラケ
ット31とが干渉せずにボルト35の先端の通過が許容され
る長さよりも僅かに長い程度にすることが好ましい。
尚、オルタネータ7を持ち上げてボルト35を完全に抜き
取ることができる状態になったときに、ボルト35をフロ
ントブラケット33から抜き取っても良いし(図6点線
示)、ボルト35と共にオルタネータ7をそのまま取り外
しても良い。
【0035】オルタネータ7を装着する場合には、前記
取外しの逆の工程を行えば良い。ところで、ボルト貫通
孔31bのボルト頭部側端部の座面51を、貫通孔31bを中
心として環状形状としたまま前記切り欠きを設ける構成
とすると、切り欠き52の分だけ座面51の面積が減って座
面圧が上昇し、座面のへたりが発生する惧れがある。そ
こで、図1及び図2(B)に示すように、前記座面51の
形状を、切り欠き52側に向けて末広がりとなる形状とし
て座面51の面積が減少することを回避し、かつ、フロッ
トブラケット33側の座面33bが前記座面51の全体に渡っ
て該座面51と当接するよう形成してある。これにより、
切り欠き52を設けたことによる座面51の面積減少が回避
され、以て、座面圧を適正に保持して、座面51のへたり
を回避できる。
【0036】尚、上記では補機としてオルタネータを機
関に取り付ける取付構造を示したが、図1及び図2に示
す取付構造を、エアコンコンプレッサー,パワステポン
プ,その他各種の補助動力ポンプなどの他の補機に適用
しても良い。即ち、オルタネータ7と同様に、一対のブ
ラケット33,34(突起部)を備える補機であれば、同様
の取付構造を適用できることは明らかである。
【0037】また、上記の取付け構造による補機の取付
け位置が、V型機関のバンク間に限定されるものでない
ことは明らかであり、同様に、ボルト35と干渉する干渉
部品は冷却ファン21に限定されず、機関の構成及び補機
の取付け位置等によってはラジエータや車両内板が干渉
部品となることもある。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によると、取付けブラケットに形成されたボルト貫通孔
のボルト頭部側端部の座面に設けられた切り欠きによっ
て、ボルトを前記ボルト貫通孔から完全に抜き取らなく
ても、ボルト先端部が前記切り欠きを通過できるような
位置まで抜いてあれば、ボルト先端が取付けブラケット
と干渉することがなく補機を取付けブラケットから単体
で外すことができ、以て、補機脱着の作業性が改善され
るという効果がある。
【0039】請求項2記載の発明によると、干渉部品の
存在によってボルトを完全に抜き取ることができない場
合に、前記ボルトを干渉部品に当接する位置まで抜くこ
とで、取付けブラケットから補機を単体で取り外すこと
ができ、また、切り欠き長さを必要最小限にでき、以
て、取付けブラケットの剛性低下を回避できるという効
果がある。
【0040】請求項3記載の発明によると、バンク間の
空間を有効利用して補機を機関本体に取り付けることが
できる一方、ボルトをボルト貫通孔から完全に抜き取る
ことなく補機の脱着が単体で行えるから、補機の取付け
位置の自由度が向上して前記バンク間空間の有効利用を
一層進めることができるという効果がある。請求項4記
載の発明によると、切り欠きが設けられる部分の座面
が、切り欠き側に向けて末広がりとなるように形成され
るから、取付けブラケットの外形寸法を変更することな
く適正な座面圧を確保でき、座面圧の上昇による座面の
へたりを防止できるという効果がある。
【0041】請求項5記載の発明によると、オルタネー
タの脱着作業性が改善され、例えば縦置きV型機関のバ
ンク間であって冷却ファン背面となる位置にオルタネー
タを設置し、バンク間空間の有効利用を図ると共にオル
タネータの温度上昇を抑制する構成とすることで、ボル
トが前記冷却ファンのボスに干渉して完全に抜けないこ
とになっても、オルタネータを単独で脱着することがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】取付構造の実施の形態を示す分解斜視図。
【図2】実施の形態における取付けブラケットを示す図
であり、(A)は上面図、(B)、(C)は側面図、
(D)は正面図。
【図3】実施の形態における取付け構造を示す部分断面
図。
【図4】実施の形態の取付構造におけるボルトの抜き工
程を示す部分断面図。
【図5】実施の形態の取付構造におけるボルトの抜き工
程を示す部分断面図。
【図6】実施の形態の取付構想におけるオルタネータの
脱着工程を示す部分断面図。
【図7】各種補機の取付け状態を示す機関正面図。
【図8】従来のオルタネータの取付構造を示す側面部分
断面図(図7のVIII-VIII 断面図) 。
【符号の説明】
1 内燃機関 2 シリンダブロック 3a,3b シリンダヘッド 4a,4b ヘッドカバー 6 ウォーターポンプ 7 オルタネータ 21 冷却ファン 31,32 取付けブラケット 31a,31b,31c ボルト貫通孔 33 フロントブラケット 34 リヤブラケット 35,38,39,42,44a,44b ボルト 36,43 ナット 41 アッパーブラケット 51 座面 52 切り欠き

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】補機にそれぞれボルト貫通孔が形成された
    一対の突起部を一体的に設け、ボルト貫通孔が形成され
    た取付けブラケットを前記突起部間に挟み込むように、
    ボルトを前記一対の突起部及び取付けブラケットに貫通
    させ、前記ボルト先端に螺合させたナットの締付けによ
    って前記ボルト頭部とナットとの間に前記一対の突起部
    及び取付けブラケットを共締めして、前記補機に前記取
    付けブラケットを取り付ける一方、前記取付けブラケッ
    トを機関本体に締結して補機を機関本体に取り付ける構
    成の補機取付構造であって、 前記取付けブラケットに形成された前記ボルト貫通孔の
    ボルト頭部側端部の座面に、前記補機の脱着方向への前
    記ボルト先端部の通過を許容する切り欠きを設けたこと
    を特徴とする内燃機関の補機取付構造。
  2. 【請求項2】前記切り欠きのボルト軸方向の長さを、前
    記取付けブラケットを機関本体に取付けた状態で前記ボ
    ルトの抜き方向への移動を制限する干渉部品に前記ボル
    ト頭部を当接させたときに前記ボルト先端部の通過が許
    容される長さ以上としたことを特徴とする請求項1記載
    の内燃機関の補機取付構造。
  3. 【請求項3】機関がV型機関であって、前記補機をバン
    ク間に取付ける構成であることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の内燃機関の補機取付構造。
  4. 【請求項4】前記取付けブラケットに形成されたボルト
    貫通孔のボルト頭部側端部の座面が、切り欠き側に向け
    て末広がりとなる形状であり、該取付けブラケット側の
    座面と当接する前記突起部の座面が、少なくとも前記取
    付けブラケット側の座面全体と当接する形状であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃
    機関の補機取付構造。
  5. 【請求項5】前記補機がオルタネータであることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の内燃機関の
    補機取付構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007016724A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Honda Motor Co Ltd 内燃機関のリフト可変動弁装置
CN107070040A (zh) * 2017-04-11 2017-08-18 贵州航天南海科技有限责任公司 一种双向载车板的电机托架

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