JPH09104446A - ガセット付き袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 袋体への内容物の充填の際に、挟持手段によ
る袋体の挟持が円滑に行えると共に、開口部の閉塞のた
めの縫製も確実に行えるガセット付き袋を提供する。 【解決手段】 ガセット付き袋１０のガセット２を構成
する各々のループ２Ａがヒートシールによって接合され
ている。ガセット部２の少なくとも一部分がヒートシー
ルされており、他の部位はヒートシールが施されていな
い。ガセット付き袋１０を口封機にセットする場合に
は、一対の挟持手段４によって、ガセット２が挟持され
た状態で所定場所まで移動される。この挟持において
は、ガセット２は、開いたり、ずれたりしないため、挟
持手段によって確実に挟持され、口封機に良好にセット
される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、穀物等の内容物が
収容されるガセット付き袋に関するものであり、より詳
しくは、内容物の充填を円滑にできると共に、開口部の
閉塞のための縫製も確実に行えるガセット付き袋に関す
る。

【従来の技術】

【０００２】従来、穀物等を収容する袋として、内容物
の収容量を増加させるために、袋の周面の互いに対向す
る部位を内側に折り曲げることにより一対のガセットが
形成されたものが知られている。この種の袋では、一対
のガセットの各々の上端部が、例えば、一対の挟持手段
の各々によって挟持された状態で移動され、口封機の所
定位置にセットされる。次いで、一対の挟持手段の各々
が互いに接近する方向へ移動するとともに、ガセット付
き袋の周面の対向する部位の各々が吸引され、開口部が
開口状態とされて、内容物がガセット付き袋内に供給さ
れる。

【０００３】所定量の内容物が袋内に充填された後に
は、吸引状態が解除されると共に一対の挟持手段の各々
が、互いに離間して上記袋の上端部を引っ張ると共に、
上端部を縫製することによって袋の開口部が閉塞され、
内容物の収容が完了する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ガセット付き袋では、袋を口封機にセットする場合に、
ガセットが開いた状態となったり、ずれたりして、挟持
手段によって、ガセットの上端部を良好に挟持できない
場合がある。このため、ガセット付き袋を口封機にセッ
トできなかったり、セットできても傾いたり折れ曲がっ
たりするという問題がある。

【０００５】また、ガセット付き袋の上端部を縫製する
場合に、ガセットが開いた状態となったり、ずれたりす
ると、流れ作業の中で機械力による確実な縫製が行われ
ないことがある。内容物充填後の袋が確実に縫製されて
いないと、これを搬送する際等に、縫製部がほつれて、
内容物が漏出してしまうという重大な結果を招くことに
なる。

【０００６】

【発明の目的】そこで、本発明の目的は、内容物の充填
を円滑にできると共に、開口部の閉塞のための縫製も確
実に行えるガセット付き袋を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために提案されたものであって、下記の点に特徴
を有するものである。すなわち、本発明によれば、周面
が内側へ折り曲げられて形成された折り目線を境に対向
する一対のループ部を備えてなるガセットが設けられた
筒状袋本体の両開口部が閉塞された状態で内容物を収容
するガセット付き袋において、前記一対のループ部の各
々が少なくとも前記一方の開口部側の端部の外端近傍で
熱融着されてなることを特徴とするガセット付き袋が提
供される。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明に係るガセット付き袋は、
ガセットが設けられた筒状袋本体の両開口部が閉塞され
た状態で内容物を収容するガセット付き袋において、一
対のループ部の各々が少なくともガセット付き袋の一方
の開口部側の端部の外端近傍で熱融着されてなることを
特徴とするものである。

【０００９】袋のガセット部をこのように開口部側の端
部の外端近傍で少なくとも一点を熱融着しておくことに
より、袋はガセット部分で広がったり、ずれたりするこ
となく、コンパクトに折り畳まれた状態を維持すること
になる。このため、ガセット付き袋内に内容物を充填す
るに先立って、挟持手段によって、ガセットの開口側を
挟持する場合に、ガセットの開口側がずれることなく、
かつ、折り畳まれた状態で確実に挟持されるようにな
る。したがって、この挟持状態で、口封機によってガセ
ット付き袋の側面を吸引することにより、ガセット付き
袋の開口部を内容物を内部へ充填しやすい良好な状態に
開口させることができ、内容物の充填作業が円滑に行わ
れることになる。

【００１０】しかも、上記の如く、ガセットの上端部を
挟持手段によって確実に挟持でき、ガセットが広がった
りすることはないので、開口部の縫製を確実に行うこと
ができる。また、ガセット部分が上記の如く少なくとも
一点で熱融着されており、広がったりすることがないた
め、口封機への挿入が確実に行える。

【００１１】本発明において、筒状袋本体の材料として
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンフィルムな
いしシートの単体、あるいはポリエチレンとポリプロピ
レンから成るフィルムないしシートの積層体からなるも
のでも良く、また上記熱融着性プラスチックの層を内面
に有する紙袋との積層袋であってもよい。本発明におい
て、ガセット部分に対する熱融着は、袋体を口封機の挟
持手段が円滑に挟持するためになされるものであり、そ
の後においては熱融着部がほどけてしまうことがあって
もなんら支障はないものであるから、熱融着部は、点
状、線状、点線状などの任意の形状に形成されていれば
よく、通常のヒートシール手段によって容易に行うこと
ができる。

【００１２】

【実施例】以下本発明に係るガセット付き袋の実施例を
図面を用いて具体的に説明する。図１を参照して、１は
端面を接着剤により接着し筒状とした袋本体で、この紙
袋本体１の周面１Ａは、互いに対向する部位の各々が、
ひだ折り目線１Ｂで内方へ折り曲げられている。これに
より、図１の左右両端部の各々に、ガセット２が形成さ
れている。

【００１３】各々のガセット２は、ひだ折り目線１Ｂを
境に一対のループ２Ａを備えている。一対のループ２Ａ
の各々は、図２および図３に示す如く、ヒートシールに
より互いに接着されている。ヒートシール部９は、図３
に示す開口部側（図３上方側）の少なくとも外端１Ｄの
近傍に施されていればよいが、本実施例では、ヒートシ
ール部９は、外端１Ｄからひだ折り目１Ｂ線にかけて形
成されている。

【００１４】これにより、ガセット２のループ２Ａがコ
ンパクトに折り畳まれた状態となり、広がったり、ずれ
たりすることはない。本実施例においては、ガセット付
き袋１０の図１の上端部は、ガセット２のみがヒートシ
ールされており、他の部位はヒートシールされていな
い。なお、図１では、ガセット付き袋１０の上側のみ図
示しているが、ガセット付き袋１０の下方側は、縫製さ
れて閉塞されている。

【００１５】このように構成されたガセット付き袋１０
内に、内容物を充填する場合には、ガセット付き袋１０
の上端部、すなわち、一対のガセット２の各々のヒート
シール部９を図２に示す如く、一対の挟持手段４によっ
て挟持し、口封機にガセット付き袋１０をセットする。
次いで、挟持手段４の各々を所定量接近させた後に、ガ
セット付き袋１０の側面１Ａの互いに対向する部位を各
々逆方向へ吸引する。

【００１６】これにより、図２に示すように、開口部１
Ｃが形成され、この開口状態で、開口部１Ｃを介して、
内容物をガセット付き袋１０内に充填する。内容物が必
要量充填されたら、内容物の充填を停止すると共に、挟
持手段４の各々を互いに離間する方向へ移動させ、すな
わち、ガセット付き袋１０の上部に張力を付与し、ガセ
ット付き袋１０における周面の内面の図２の上端部が互
いに当接した状態とする。

【００１７】この当接状態で、図４に示す如く、開口部
の全周にわたってヒートシール部９よりも図４下方の縫
製部８で縫製し、必要に応じて開口部全体をテープ５に
よって閉塞し、これにより、ガセット付き袋１０内への
内容物の充填が完了する。本実施例では、ガセット付き
袋のガセットは、広がったり、ずれたりすることなく、
コンパクトに折り畳まれた状態を維持するため、挟持手
段４によって、ガセット２の開口側を挟持する場合に確
実に挟持され、開口部の縫製を確実に行えると共に、ガ
セット付き袋１０内への内容物の充填が円滑に行える。

【００１８】上記実施例では、ガセット２のヒートシー
ルをガセット２の上端部のみに行っているが、このヒー
トシール部９に加えて、図５に示す如く、ガセット２の
上端部から下方へ向けて単一本の縦長のヒートシール６
を施してもよく、図６に示す如く、上端部のヒートシー
ル部９に加えて、円状のくぼみとなるようなヒートシー
ル７を単独で施してもよい。

【００１９】

【発明の効果】本発明によれば、袋体のガセット部分の
少なくとも一点を熱融着させておくという簡単な構成
で、口封機の挟持操作が円滑に行われ、袋体への内容物
の充填を円滑にできると共に、開口部の閉塞のための縫
製も確実に行えるガセット付き袋を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るガセット付き袋のガセ
ットがヒートシールされる前の状態を示す斜視図であ
る。

【図２】図１のガセット付き袋のガセット部をヒートシ
ールした状態を示す斜視図である。

【図３】ガセット付き袋のガセット部がヒートシールさ
れた状態を示す平面図である。

【図４】ガセット付き袋の開口部が閉塞された状態を示
す斜視図である。

【図５】ガセット付き袋のガセットに施されるヒートシ
ールの他の態様を示す平面図である。

【図６】ガセット付き袋のガセットに施されるヒートシ
ールの他の態様を示す平面図である。

【符号の説明】

１ 袋本体 １Ｂ ひだ折り目線 ２ ガセット ２Ａ ループ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 周面が内側へ折り曲げられて形成された
   折り目線を境に対向する一対のループ部を備えてなるガ
   セットが設けられた筒状袋本体の両開口部が閉塞された
   状態で内容物を収容するガセット付き袋において、前記
   一対のループ部の各々が少なくとも前記一方の開口部側
   の端部の外端近傍で熱融着されてなることを特徴とする
   ガセット付き袋。