JPH09104215A - 車両の空調制御装置 - Google Patents
車両の空調制御装置Info
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- JPH09104215A JPH09104215A JP7263364A JP26336495A JPH09104215A JP H09104215 A JPH09104215 A JP H09104215A JP 7263364 A JP7263364 A JP 7263364A JP 26336495 A JP26336495 A JP 26336495A JP H09104215 A JPH09104215 A JP H09104215A
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- mode
- vent
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 空調用エアの吹出モードを適正に制御して乗
員の全身を快適状態に維持する。 【解決手段】 空調用エアの吹出温度および吹出風量
と、車両に作用する熱負荷とをパラメータとして予め設
定された特性式に基づいて乗員が体感する快適度指数を
演算する演算手段41によって演算された無風状態にお
ける下半身の快適度指数に基づいてベント吹出口から空
調エアを吹き出すベントモードの制御状態が適正である
か否かを判定するとともに、上記演算手段41によって
演算された無風状態における上半身の快適度指数に基づ
いてフット吹出口から空調エアを吹き出すヒートモード
の制御状態が適正であるか否かを判定し、その判定結果
に応じてモード切換ダンパ8〜10の開度を制御する吹
出モード制御手段44を設けた。
員の全身を快適状態に維持する。 【解決手段】 空調用エアの吹出温度および吹出風量
と、車両に作用する熱負荷とをパラメータとして予め設
定された特性式に基づいて乗員が体感する快適度指数を
演算する演算手段41によって演算された無風状態にお
ける下半身の快適度指数に基づいてベント吹出口から空
調エアを吹き出すベントモードの制御状態が適正である
か否かを判定するとともに、上記演算手段41によって
演算された無風状態における上半身の快適度指数に基づ
いてフット吹出口から空調エアを吹き出すヒートモード
の制御状態が適正であるか否かを判定し、その判定結果
に応じてモード切換ダンパ8〜10の開度を制御する吹
出モード制御手段44を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗員の上半身に向
けて空調用エアを吹き出すベント吹出口と、乗員の下半
身に向けて空調エアを吹き出すフット吹出口と、上記ベ
ント吹出口およびフット吹出口に供給される空調用エア
を制御するモード切換ダンパとを有する車両の空調制御
装置に関するものである。
けて空調用エアを吹き出すベント吹出口と、乗員の下半
身に向けて空調エアを吹き出すフット吹出口と、上記ベ
ント吹出口およびフット吹出口に供給される空調用エア
を制御するモード切換ダンパとを有する車両の空調制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来例】従来、例えば特開平5−116521号公報
に示されるように、空調用エアを冷却する冷却用熱交換
器と、空調用エアを加熱する加熱用熱交換器と、この加
熱用熱交換器に通風される空調用エアの割合を調節する
エアミックスダンパとを有する車両の空調制御装置にお
いて、車室内に供給される空調用エアの吹出温度および
吹出風量をパラメータとして快適度指数の特性式を予め
設定し、この特性式に基づいて算出された快適度指数を
目標快適度指数に一致させるように上記吹出温度および
吹出風量の制御値をそれぞれ決定し、これらの値に基づ
いて上記エアミックスダンパの開度および送風機の出力
を制御することが行われている。
に示されるように、空調用エアを冷却する冷却用熱交換
器と、空調用エアを加熱する加熱用熱交換器と、この加
熱用熱交換器に通風される空調用エアの割合を調節する
エアミックスダンパとを有する車両の空調制御装置にお
いて、車室内に供給される空調用エアの吹出温度および
吹出風量をパラメータとして快適度指数の特性式を予め
設定し、この特性式に基づいて算出された快適度指数を
目標快適度指数に一致させるように上記吹出温度および
吹出風量の制御値をそれぞれ決定し、これらの値に基づ
いて上記エアミックスダンパの開度および送風機の出力
を制御することが行われている。
【0003】すなわち、上記空調制御装置は、上記特性
式から算出された快適度指数を予め設定された目標値に
一致させるように空調用エアの吹出温度の制御値および
吹出風量の制御値をそれぞれ設定し、この吹出温度の制
御値に基づいてエアミックスダンパの開度を制御するこ
とにより、上記加熱用熱交換器への通風量とこの加熱用
熱交換器をバイパスする風量との割合を調節して乗員に
吹き付けられる空調用エアの体感温度を制御するととも
に、上記吹出風量に制御値に基づいて送風機の出力を制
御することにより、乗員に吹き付けられる空調用エアの
風量を適正値に制御することが行われている。
式から算出された快適度指数を予め設定された目標値に
一致させるように空調用エアの吹出温度の制御値および
吹出風量の制御値をそれぞれ設定し、この吹出温度の制
御値に基づいてエアミックスダンパの開度を制御するこ
とにより、上記加熱用熱交換器への通風量とこの加熱用
熱交換器をバイパスする風量との割合を調節して乗員に
吹き付けられる空調用エアの体感温度を制御するととも
に、上記吹出風量に制御値に基づいて送風機の出力を制
御することにより、乗員に吹き付けられる空調用エアの
風量を適正値に制御することが行われている。
【0004】また、上記空調制御装置は、夏季等におい
て車室内温度を低下させる場合に、冷却用熱交換器で冷
却された空調用エアを、通風ダクトに設けられたベント
吹出口から乗員の上半身に吹き出すベントモードの制御
状態とするとともに、冬季等において車室内温度を上昇
させる場合に、加熱用熱交換器で加熱された空調用エア
を、通風ダクトに設けられたフット吹出口から乗員の下
半身に吹き出すヒートモードの制御状態とするように構
成されている。
て車室内温度を低下させる場合に、冷却用熱交換器で冷
却された空調用エアを、通風ダクトに設けられたベント
吹出口から乗員の上半身に吹き出すベントモードの制御
状態とするとともに、冬季等において車室内温度を上昇
させる場合に、加熱用熱交換器で加熱された空調用エア
を、通風ダクトに設けられたフット吹出口から乗員の下
半身に吹き出すヒートモードの制御状態とするように構
成されている。
【0005】そして、上記ベント吹出口から空調用エア
を吹き出すベントモードの制御時に、上記演算手段によ
って演算された上半身の快適度指数に基づいて、ベント
モードの制御状態が適正であるか否かを判定するととも
に、フット吹出口から空調用エアを吹き出すヒートモー
ドの制御時に、上記演算手段によって演算された下半身
の快適度指数に基づいて、ヒートモードの制御状態が適
正であるか否かを判定し、この判定結果に応じて上記モ
ード切換ダンパを開閉制御することにより、適正な吹出
口を選択するように構成されている。
を吹き出すベントモードの制御時に、上記演算手段によ
って演算された上半身の快適度指数に基づいて、ベント
モードの制御状態が適正であるか否かを判定するととも
に、フット吹出口から空調用エアを吹き出すヒートモー
ドの制御時に、上記演算手段によって演算された下半身
の快適度指数に基づいて、ヒートモードの制御状態が適
正であるか否かを判定し、この判定結果に応じて上記モ
ード切換ダンパを開閉制御することにより、適正な吹出
口を選択するように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の空調制御装
置では、ベント吹出口から乗員の上半身に空調用エアを
吹き出すベントモードの制御時に、上半身の快適度指数
が適正範囲内にあると判定された場合に、下半身も快適
状態にあるとみなして上記ベントモードの制御状態を継
続するとともに、フット吹出口から乗員の下半身に空調
用エアを吹き出すヒートモードの制御時に、下半身の快
適度指数が適正範囲内にあると判定された場合に、上半
身も快適状態にあるとみなして上記ベントモードの制御
状態を継続するように構成されているため、必ずしも全
身の快適度が満足されるとは限らないという問題があっ
た。
置では、ベント吹出口から乗員の上半身に空調用エアを
吹き出すベントモードの制御時に、上半身の快適度指数
が適正範囲内にあると判定された場合に、下半身も快適
状態にあるとみなして上記ベントモードの制御状態を継
続するとともに、フット吹出口から乗員の下半身に空調
用エアを吹き出すヒートモードの制御時に、下半身の快
適度指数が適正範囲内にあると判定された場合に、上半
身も快適状態にあるとみなして上記ベントモードの制御
状態を継続するように構成されているため、必ずしも全
身の快適度が満足されるとは限らないという問題があっ
た。
【0007】すなわち、モード切換ダンパの開閉制御に
より空調用エアの吹出口を選択する吹出モードの制御時
に、ベントモードを選択すると、フット吹出口が閉じら
れるため、例えばベント吹出口から冷たい空調エアを乗
員の上半身に吹き出す冷房運転状態において、下半身に
空調用エアを吹き出さないで下半身の快適度が満足され
ているかどうかが考慮されないため、下半身に空調用エ
アが吹き出さないことにより下半身の不快度が増大する
という事態の発生を防止できないという問題があった。
より空調用エアの吹出口を選択する吹出モードの制御時
に、ベントモードを選択すると、フット吹出口が閉じら
れるため、例えばベント吹出口から冷たい空調エアを乗
員の上半身に吹き出す冷房運転状態において、下半身に
空調用エアを吹き出さないで下半身の快適度が満足され
ているかどうかが考慮されないため、下半身に空調用エ
アが吹き出さないことにより下半身の不快度が増大する
という事態の発生を防止できないという問題があった。
【0008】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、空調用エアの吹出モード制御を適正に実行して
乗員の全身を快適状態に維持することができる車両の空
調制御装置を提供するものである。
であり、空調用エアの吹出モード制御を適正に実行して
乗員の全身を快適状態に維持することができる車両の空
調制御装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
空調用エアを冷却する冷却用熱交換器と、空調用エアを
加熱する加熱用熱交換器と、乗員の上半身に向けて空調
用エアを吹き出すベント吹出口と、乗員の下半身に向け
て空調エアを吹き出すフット吹出口と、上記ベント吹出
口およびフット吹出口に供給される空調用エアを制御す
るモード切換ダンパとが通風ダクトに設けられた車両の
空調制御装置において、上記空調用エアの吹出温度と吹
出風量とをパラメータとして予め設定された特性式に基
づいて空調制御時に乗員が体感する快適度指数を演算す
る演算手段と、この演算手段によって演算された快適度
指数を目標快適度指数に近づけるように空調用エアの吹
出温度および吹出風量の制御値の最適な組合せを選択す
る選択手段と、上記演算手段によって演算された無風状
態における下半身の快適度指数に基づいてベント吹出口
から空調エアを吹き出すベントモードの制御状態が適正
であるか否かを判定するとともに、上記演算手段によっ
て演算された無風状態における上半身の快適度指数に基
づいてフット吹出口から空調エアを吹き出すヒートモー
ドの制御状態が適正であるか否かを判定し、その判定デ
ータに応じて上記モード切換ダンパを開閉制御する吹出
モード制御手段とを設けたものである。
空調用エアを冷却する冷却用熱交換器と、空調用エアを
加熱する加熱用熱交換器と、乗員の上半身に向けて空調
用エアを吹き出すベント吹出口と、乗員の下半身に向け
て空調エアを吹き出すフット吹出口と、上記ベント吹出
口およびフット吹出口に供給される空調用エアを制御す
るモード切換ダンパとが通風ダクトに設けられた車両の
空調制御装置において、上記空調用エアの吹出温度と吹
出風量とをパラメータとして予め設定された特性式に基
づいて空調制御時に乗員が体感する快適度指数を演算す
る演算手段と、この演算手段によって演算された快適度
指数を目標快適度指数に近づけるように空調用エアの吹
出温度および吹出風量の制御値の最適な組合せを選択す
る選択手段と、上記演算手段によって演算された無風状
態における下半身の快適度指数に基づいてベント吹出口
から空調エアを吹き出すベントモードの制御状態が適正
であるか否かを判定するとともに、上記演算手段によっ
て演算された無風状態における上半身の快適度指数に基
づいてフット吹出口から空調エアを吹き出すヒートモー
ドの制御状態が適正であるか否かを判定し、その判定デ
ータに応じて上記モード切換ダンパを開閉制御する吹出
モード制御手段とを設けたものである。
【0010】上記の構成によれば、ベント吹出口から乗
員の上半身に空調エアが吹き出されるベントモードの制
御時に、下半身の快適度を加味した吹出モードの適否が
判定されるとともに、フット吹出口から乗員の下半身に
空調エアが吹き出されるヒートモードの制御時に、上半
身の快適度を加味した吹出モードの適否が判定され、こ
の判定データに応じた空調制御が実行されることにな
る。
員の上半身に空調エアが吹き出されるベントモードの制
御時に、下半身の快適度を加味した吹出モードの適否が
判定されるとともに、フット吹出口から乗員の下半身に
空調エアが吹き出されるヒートモードの制御時に、上半
身の快適度を加味した吹出モードの適否が判定され、こ
の判定データに応じた空調制御が実行されることにな
る。
【0011】請求項2に係る発明は、上記請求項1記載
の車両の空調制御装置において、選択手段によって選択
された吹出温度の制御値に応じ、吹出モード制御手段に
よる判定条件を変更するように構成したものである。
の車両の空調制御装置において、選択手段によって選択
された吹出温度の制御値に応じ、吹出モード制御手段に
よる判定条件を変更するように構成したものである。
【0012】上記の構成によれば、吹出温度の制御値に
応じて吹出モード制御手段による吹出モードの適否判定
に適した条件が設定され、この判定条件に基づいて空調
制御条件および環境条件に適合した吹出モードの適否判
定が行われることになる。
応じて吹出モード制御手段による吹出モードの適否判定
に適した条件が設定され、この判定条件に基づいて空調
制御条件および環境条件に適合した吹出モードの適否判
定が行われることになる。
【0013】請求項3に係る発明は、上記請求項2記載
の車両の空調制御装置において、選択手段によって選択
された吹出温度の制御値が予め設定された上限値以上で
あることが確認された場合に、ベントモードの制御状態
が不適正であると判定するように構成したものである。
の車両の空調制御装置において、選択手段によって選択
された吹出温度の制御値が予め設定された上限値以上で
あることが確認された場合に、ベントモードの制御状態
が不適正であると判定するように構成したものである。
【0014】上記の構成によれば、吹出モード制御手段
によって吹出温度の制御値が上限値以上であると判定さ
れ、ベントモードの制御時に、乗員の上半身に暑すぎる
空調用エアが吹き付けられていることが確認された場合
に、ベントモードの制御状態が不適正であると判定さ
れ、ベント吹出口およびフット吹出口から空調用エアを
吹き出すバイレベルモード、またはフット吹出口から空
調用エアを吹き出すヒートモードの制御が実行されるこ
とになる。
によって吹出温度の制御値が上限値以上であると判定さ
れ、ベントモードの制御時に、乗員の上半身に暑すぎる
空調用エアが吹き付けられていることが確認された場合
に、ベントモードの制御状態が不適正であると判定さ
れ、ベント吹出口およびフット吹出口から空調用エアを
吹き出すバイレベルモード、またはフット吹出口から空
調用エアを吹き出すヒートモードの制御が実行されるこ
とになる。
【0015】請求項4に係る発明は、上記請求項2記載
の車両の空調制御装置において、選択手段によって選択
された吹出温度の制御値が予め設定された下限値以下で
あることが確認された場合に、ヒートモードの制御状態
が不適正であると判定するように構成したものである。
の車両の空調制御装置において、選択手段によって選択
された吹出温度の制御値が予め設定された下限値以下で
あることが確認された場合に、ヒートモードの制御状態
が不適正であると判定するように構成したものである。
【0016】上記の構成によれば、吹出モード制御手段
によって吹出温度の制御値が下限値以下であると判定さ
れ、ヒートモードの制御時に、乗員の下半身に冷えすぎ
た空調用エアが吹き付けられていることが確認された場
合に、ヒートモードの制御状態が不適正であると判定さ
れ、ベント吹出口およびフット吹出口の両方から空調用
エアを吹き出すバイレベルモード、またはベント吹出口
から空調用エアを吹き出すベントモードの制御が実行さ
れることになる。
によって吹出温度の制御値が下限値以下であると判定さ
れ、ヒートモードの制御時に、乗員の下半身に冷えすぎ
た空調用エアが吹き付けられていることが確認された場
合に、ヒートモードの制御状態が不適正であると判定さ
れ、ベント吹出口およびフット吹出口の両方から空調用
エアを吹き出すバイレベルモード、またはベント吹出口
から空調用エアを吹き出すベントモードの制御が実行さ
れることになる。
【0017】請求項5に係る発明は、上記請求項1また
は2記載の車両の空調制御装置において、吹出モード制
御手段により判定された吹出モードの判定データに応
じ、ベント吹出口から空調用エアを吹き出すベントモー
ドと、フット吹出口から空調用エアを吹き出すヒートモ
ードと、ベント吹出口およびフット吹出口の両方から空
調エアを吹き出すバイレベルモードのいずれかを選択し
てモード切換ダンパを開閉制御するように構成したもの
である。
は2記載の車両の空調制御装置において、吹出モード制
御手段により判定された吹出モードの判定データに応
じ、ベント吹出口から空調用エアを吹き出すベントモー
ドと、フット吹出口から空調用エアを吹き出すヒートモ
ードと、ベント吹出口およびフット吹出口の両方から空
調エアを吹き出すバイレベルモードのいずれかを選択し
てモード切換ダンパを開閉制御するように構成したもの
である。
【0018】上記の構成によれば、ベント吹出口のみか
ら空調エアが吹き出されるベントモードの制御時に実行
される下半身の快適度を加味した吹出モードの判定デー
タと、フット吹出口から空調エアが吹き出されるヒート
モードの制御時に実行される上半身の快適度を加味した
吹出モードの判定データとの二種類の判定データに応
じ、上記ベントモードとヒートモードとバイレベルモー
ドとからなる三態様の吹出モードうちの一つが選択さ
れ、この吹出モードに対応した空調制御が実行されるこ
とになる。
ら空調エアが吹き出されるベントモードの制御時に実行
される下半身の快適度を加味した吹出モードの判定デー
タと、フット吹出口から空調エアが吹き出されるヒート
モードの制御時に実行される上半身の快適度を加味した
吹出モードの判定データとの二種類の判定データに応
じ、上記ベントモードとヒートモードとバイレベルモー
ドとからなる三態様の吹出モードうちの一つが選択さ
れ、この吹出モードに対応した空調制御が実行されるこ
とになる。
【0019】請求項6に係る発明は、上記請求項1また
は2記載の車両の空調制御装置において、吹出モード制
御手段によりベントモードの制御状態とヒートモードの
制御状態とがいずれも適正であると判定された場合、お
よびベントモードの制御状態とヒートモードの制御状態
とがいずれも不適正であると判定された場合に、ベント
吹出口およびフット吹出口の両方から空調エアを吹き出
すバイレベルモードを選択してモード切換ダンパを開閉
制御するように構成したものである。
は2記載の車両の空調制御装置において、吹出モード制
御手段によりベントモードの制御状態とヒートモードの
制御状態とがいずれも適正であると判定された場合、お
よびベントモードの制御状態とヒートモードの制御状態
とがいずれも不適正であると判定された場合に、ベント
吹出口およびフット吹出口の両方から空調エアを吹き出
すバイレベルモードを選択してモード切換ダンパを開閉
制御するように構成したものである。
【0020】上記の構成によれば、ベントモードの吹出
制御とヒートモードの吹出制御とのいずれを選択すれば
よいのかを明確に判定できない場合に、バイレベルモー
ドが選択されてベント吹出口とフット吹出口との両方か
ら空調用エアが吹き出され、乗員に不快感が与えらるこ
とのない空調制御が実行されることになる。
制御とヒートモードの吹出制御とのいずれを選択すれば
よいのかを明確に判定できない場合に、バイレベルモー
ドが選択されてベント吹出口とフット吹出口との両方か
ら空調用エアが吹き出され、乗員に不快感が与えらるこ
とのない空調制御が実行されることになる。
【0021】
【実施例】図1は、本発明の実施例に係る車両の空調制
御装置の全体構成図である。この車両の空調制御装置
は、空調用エアを車室内に導く通風ダクト1を有し、こ
の通風ダクト1の上流側部には、外気を導入するための
外気導入口2と、車室内のエアを導入するための内気導
入口3と、上記外気導入口2および内気導入口3を選択
的に開閉する切換ダンパ4からなる切換手段とが配設さ
れている。
御装置の全体構成図である。この車両の空調制御装置
は、空調用エアを車室内に導く通風ダクト1を有し、こ
の通風ダクト1の上流側部には、外気を導入するための
外気導入口2と、車室内のエアを導入するための内気導
入口3と、上記外気導入口2および内気導入口3を選択
的に開閉する切換ダンパ4からなる切換手段とが配設さ
れている。
【0022】上記通風ダクト1には、ベント吹出口5
と、フット吹出口6と、デフロスタ吹出口7とが下流側
部に設けられるとともに、モード切換ダンパ8,9,1
0が所定位置に設けられている。このモード切換ダンパ
8〜10は、上記各吹出口5〜7に連通するダクト部分
を選択的に開閉することにより、各吹出口5〜7から導
出される空調用エアの吹出量を調節するように構成され
ている。
と、フット吹出口6と、デフロスタ吹出口7とが下流側
部に設けられるとともに、モード切換ダンパ8,9,1
0が所定位置に設けられている。このモード切換ダンパ
8〜10は、上記各吹出口5〜7に連通するダクト部分
を選択的に開閉することにより、各吹出口5〜7から導
出される空調用エアの吹出量を調節するように構成され
ている。
【0023】例えば、車室内を冷却する冷房運転時に
は、上記ベント吹出口5に配設されたモード切換ダンパ
8のみを開状態として乗員の上半身に空調エアを吹き出
すベントモードの制御を実行するように構成されてい
る。これに対して車室内を加熱する暖房運転時には、上
記フット吹出口6に配設されたモード切換ダンパ9を開
状態として乗員の下半身空調エアを吹き出し、あるいは
フット吹出口6とデフロスタ吹出口7とに配設されたモ
ード切換ダンパ9,10を開状態として乗員の下半身お
よびウインド面に空調エアを吹き出すヒートモードの制
御を実行するように構成されている。
は、上記ベント吹出口5に配設されたモード切換ダンパ
8のみを開状態として乗員の上半身に空調エアを吹き出
すベントモードの制御を実行するように構成されてい
る。これに対して車室内を加熱する暖房運転時には、上
記フット吹出口6に配設されたモード切換ダンパ9を開
状態として乗員の下半身空調エアを吹き出し、あるいは
フット吹出口6とデフロスタ吹出口7とに配設されたモ
ード切換ダンパ9,10を開状態として乗員の下半身お
よびウインド面に空調エアを吹き出すヒートモードの制
御を実行するように構成されている。
【0024】また、上記ベント吹出口5およびフット吹
出口6から乗員の全身に空調用エアを吹き出すバイレベ
ルモードの制御時には、上記両モード切換ダンパ8,9
をそれぞれ開状態とするとともに、このモード切換ダン
パ8,9の開度を調節することにより、上記吹出口5,
6から吹き出される空調エアの吹出割合が所定値に制御
されるようになっている。
出口6から乗員の全身に空調用エアを吹き出すバイレベ
ルモードの制御時には、上記両モード切換ダンパ8,9
をそれぞれ開状態とするとともに、このモード切換ダン
パ8,9の開度を調節することにより、上記吹出口5,
6から吹き出される空調エアの吹出割合が所定値に制御
されるようになっている。
【0025】また、上記空調装置は、通風ダクト1の上
流側部に配設された可変風量式の送風機11と、その下
流側に配設された冷却用熱交換器12と、その下流側に
配設されたエアミックスダンパ13および加熱用熱交換
器14とを有している。上記送風機11は、外気導入口
2または内気導入口3から通風ダクト1内に取り入れら
れたエアを、上記各吹出口5〜7を介して車室内に吹き
出すように構成されている。
流側部に配設された可変風量式の送風機11と、その下
流側に配設された冷却用熱交換器12と、その下流側に
配設されたエアミックスダンパ13および加熱用熱交換
器14とを有している。上記送風機11は、外気導入口
2または内気導入口3から通風ダクト1内に取り入れら
れたエアを、上記各吹出口5〜7を介して車室内に吹き
出すように構成されている。
【0026】また、上記冷却用熱交換器12は、エバポ
レータとしての機能を有し、コンプレッサ15、コンデ
ンサ16およびレシーバー17を有する冷媒循環回路X
に接続されている。上記コンプレッサ15は、電磁クラ
ッチのON/OFF制御によってエンジン18の回転要
素に対して選択的に締結または開放されるようになって
いる。上記加熱用熱交換器14は、ヒータコアとして構
成され、エンジン18の冷却水循環路に接続されてい
る。上記加熱用熱交換器14に通水されるエンジン冷却
水の流量は、エアミックスダンパ13と関連して制御さ
れる図外の開閉制御弁によって制御される。
レータとしての機能を有し、コンプレッサ15、コンデ
ンサ16およびレシーバー17を有する冷媒循環回路X
に接続されている。上記コンプレッサ15は、電磁クラ
ッチのON/OFF制御によってエンジン18の回転要
素に対して選択的に締結または開放されるようになって
いる。上記加熱用熱交換器14は、ヒータコアとして構
成され、エンジン18の冷却水循環路に接続されてい
る。上記加熱用熱交換器14に通水されるエンジン冷却
水の流量は、エアミックスダンパ13と関連して制御さ
れる図外の開閉制御弁によって制御される。
【0027】上記加熱用熱交換器14の通風量は、上記
冷却用熱交換器12と加熱用熱交換器14との間に配設
されたエアミックスダンパ13の開度に応じて制御され
るようになっている。このエアミックスダンパ13は、
冷却用熱交換器12を通過した空調用エアを選択的に加
熱用熱交換器14に案内し、このエアミックスダンパ1
3の位置制御に応じて加熱用熱交換器14で加熱される
エアと、加熱用熱交換器14を迂回するエアとの混合比
を調節するように構成されている。
冷却用熱交換器12と加熱用熱交換器14との間に配設
されたエアミックスダンパ13の開度に応じて制御され
るようになっている。このエアミックスダンパ13は、
冷却用熱交換器12を通過した空調用エアを選択的に加
熱用熱交換器14に案内し、このエアミックスダンパ1
3の位置制御に応じて加熱用熱交換器14で加熱される
エアと、加熱用熱交換器14を迂回するエアとの混合比
を調節するように構成されている。
【0028】すなわち、上記エアミックスダンパ13
は、空調用エアの全てを加熱用熱交換器14を通さずに
上記各吹出口5〜7に送る実線で示す全閉位置と、空調
用エアの全てを加熱用熱交換器14を介して上記各吹出
口5〜7に送る仮想線で示す全開位置とに選択的に設定
し得るとともに、空調用エアの一部を加熱用熱交換器1
4を介して上記各吹出口5〜7に送る中間位置に設定し
得るようになっている。
は、空調用エアの全てを加熱用熱交換器14を通さずに
上記各吹出口5〜7に送る実線で示す全閉位置と、空調
用エアの全てを加熱用熱交換器14を介して上記各吹出
口5〜7に送る仮想線で示す全開位置とに選択的に設定
し得るとともに、空調用エアの一部を加熱用熱交換器1
4を介して上記各吹出口5〜7に送る中間位置に設定し
得るようになっている。
【0029】そして、上記エアミックスダンパ13は、
空調用エアの全てが上記加熱用熱交換器14に供給され
る全閉位置(θ=1)と、空調用エアの全てが上記加熱
用熱交換器14を迂回する全開位置(θ=0)との間
で、開度θが無段階に調節されることにより、空調用エ
アの吹出温度を、開度θ=1にて得られる最高温度と、
開度θ=0にて得られる最低温度との範囲内で、上記空
調用エアの混合比に応じて無段階に調節するように構成
されている。
空調用エアの全てが上記加熱用熱交換器14に供給され
る全閉位置(θ=1)と、空調用エアの全てが上記加熱
用熱交換器14を迂回する全開位置(θ=0)との間
で、開度θが無段階に調節されることにより、空調用エ
アの吹出温度を、開度θ=1にて得られる最高温度と、
開度θ=0にて得られる最低温度との範囲内で、上記空
調用エアの混合比に応じて無段階に調節するように構成
されている。
【0030】また、上記車両の空調制御装置は、内外気
切換ダンパ4を駆動する電動モータ19、モード切換ダ
ンパ8〜10を駆動する電動モータ20および上記エア
ミックスダンパ13を駆動するサーボモータ21からな
る各種ダンパの駆動手段と、上記各モータ19〜20の
作動状態および送風器11の送風量を制御する制御部2
2と、空調条件をマニュアル設定するための操作部23
とを備えている。
切換ダンパ4を駆動する電動モータ19、モード切換ダ
ンパ8〜10を駆動する電動モータ20および上記エア
ミックスダンパ13を駆動するサーボモータ21からな
る各種ダンパの駆動手段と、上記各モータ19〜20の
作動状態および送風器11の送風量を制御する制御部2
2と、空調条件をマニュアル設定するための操作部23
とを備えている。
【0031】上記操作部23には、乗員によって操作さ
れる各種スイッチ類、例えば空調の自動制御またはマニ
ュアル制御を選択するオートスイッチ23aと、乗員が
要求する車室内温度の設定値TSETをマニュアル設定す
る車室内温度の設定スイッチ23bと、内外気の導入割
合をマニュアル設定する内外気の切換スイッチ23c
と、吹出モードを選択する吹出モードの切換スイッチ2
3dと、デフロスター吹出口7の開度をマニュアル設定
するデフロスタースイッチ23eとが設けられている。
上記車室内温度の設定スイッチ23bは、車室内温度の
設定値TSETを18°C〜32°Cの範囲内で入力する
ように構成されている。
れる各種スイッチ類、例えば空調の自動制御またはマニ
ュアル制御を選択するオートスイッチ23aと、乗員が
要求する車室内温度の設定値TSETをマニュアル設定す
る車室内温度の設定スイッチ23bと、内外気の導入割
合をマニュアル設定する内外気の切換スイッチ23c
と、吹出モードを選択する吹出モードの切換スイッチ2
3dと、デフロスター吹出口7の開度をマニュアル設定
するデフロスタースイッチ23eとが設けられている。
上記車室内温度の設定スイッチ23bは、車室内温度の
設定値TSETを18°C〜32°Cの範囲内で入力する
ように構成されている。
【0032】上記制御部22は、図2に示すように、安
定化電源32に接続され、操作部23等に設けられた表
示部に表示データを出力するCPU(マイクロプロセッ
サ)30を有している。このCPU30は、ドライバー
35〜37を介して上記各モータ19〜20を駆動させ
るとともに、ドライバー38を介して上記コンプレッサ
15の電源クラッチ31を締結または開放するように構
成されている。すなわち、上記制御部22は、上記駆動
モータ19,20を作動させて空調モードを切り換える
とともに、サーボモータ21を作動させてエアミックス
ダンパ13の開度θを調節するようになっている。
定化電源32に接続され、操作部23等に設けられた表
示部に表示データを出力するCPU(マイクロプロセッ
サ)30を有している。このCPU30は、ドライバー
35〜37を介して上記各モータ19〜20を駆動させ
るとともに、ドライバー38を介して上記コンプレッサ
15の電源クラッチ31を締結または開放するように構
成されている。すなわち、上記制御部22は、上記駆動
モータ19,20を作動させて空調モードを切り換える
とともに、サーボモータ21を作動させてエアミックス
ダンパ13の開度θを調節するようになっている。
【0033】また、上記制御部22は、送風機11のブ
ロアモータ11aを駆動するD/A変換機33およびド
ライバー34を有し、このドライバー34に入力される
制御信号に応じて上記ブロアモータ11aを作動または
停止させるとともに、ブロアモータ11aに対する印加
電圧を制御することにより、送風機11の送風量を調節
して空調制御装置の吹出風量を制御するように構成され
ている。
ロアモータ11aを駆動するD/A変換機33およびド
ライバー34を有し、このドライバー34に入力される
制御信号に応じて上記ブロアモータ11aを作動または
停止させるとともに、ブロアモータ11aに対する印加
電圧を制御することにより、送風機11の送風量を調節
して空調制御装置の吹出風量を制御するように構成され
ている。
【0034】さらに、上記空調制御装置は、環境条件を
検出する各種センサ類、例えば通風ダクト1内に導入さ
れた内気温度等に基づいて車室内温度TRを検出する室
温センサ24と、外気温度TAを検出する外気温センサ
25と、日射量TSを検出する日射センサ26と、冷却
用熱交換器12の出口温度TEを検出するダクトセンサ
27と、エンジン冷却水の温度TWを検出する水温セン
サ28と、エアミックスダンパ13の開度θを検出する
ポテンショメータ29とを有し、これらのセンサ24〜
29の検出信号が上記CPU30に入力されるようにな
っている。
検出する各種センサ類、例えば通風ダクト1内に導入さ
れた内気温度等に基づいて車室内温度TRを検出する室
温センサ24と、外気温度TAを検出する外気温センサ
25と、日射量TSを検出する日射センサ26と、冷却
用熱交換器12の出口温度TEを検出するダクトセンサ
27と、エンジン冷却水の温度TWを検出する水温セン
サ28と、エアミックスダンパ13の開度θを検出する
ポテンショメータ29とを有し、これらのセンサ24〜
29の検出信号が上記CPU30に入力されるようにな
っている。
【0035】上記制御部22内には、図3に示すよう
に、上記各センサ24〜29の検出信号に応じ、空調制
御装置の熱交換能力と車体に作用する熱負荷との熱バラ
ンスを制御して車室内温度TRを上記設定値TSETに維
持するための基本条件、つまり空調制御装置から空調用
エアの吹出温度の制御値TOと、吹出風量(送風機11
の送風量)の制御値Vとの相関関係を求める第1演算手
段40が設けられている。
に、上記各センサ24〜29の検出信号に応じ、空調制
御装置の熱交換能力と車体に作用する熱負荷との熱バラ
ンスを制御して車室内温度TRを上記設定値TSETに維
持するための基本条件、つまり空調制御装置から空調用
エアの吹出温度の制御値TOと、吹出風量(送風機11
の送風量)の制御値Vとの相関関係を求める第1演算手
段40が設けられている。
【0036】例えば空調制御装置の熱交換能力をQA、
外気温度TAと車室内温度TRとの温度差による伝熱負
荷をQU、日射による熱負荷をQS、乗員の人体発熱に
よる熱負荷をQM、エンジン等の車両機器類から発生す
る熱負荷をQEとすると、冷房運転時の熱収支は、下記
の熱バランス式(1)により定義される。
外気温度TAと車室内温度TRとの温度差による伝熱負
荷をQU、日射による熱負荷をQS、乗員の人体発熱に
よる熱負荷をQM、エンジン等の車両機器類から発生す
る熱負荷をQEとすると、冷房運転時の熱収支は、下記
の熱バランス式(1)により定義される。
【0037】QA=QU−QS−QM−QE……(1) ここに、 QA=Cp・γ・V(TO−TR) QU=K・A(TR−TA) QS=KS・TSである。
【0038】上記式において、Cpは空気定圧比熱、γ
は空気の比重、Kは熱通過率、Aは伝熱面積、KSは日
射−伝熱変換係数、TSは日射量の温度換算値である。
また、上記式(1)において、乗員の人体発熱による熱
負荷QMおよびエンジン等の車両機器類から発生する熱
負荷QEは近似的に一定であるとみなし、これを定数C
に置き換えると、上記の式(1)を下記の熱バランス式
(2)によって表現することができる。
は空気の比重、Kは熱通過率、Aは伝熱面積、KSは日
射−伝熱変換係数、TSは日射量の温度換算値である。
また、上記式(1)において、乗員の人体発熱による熱
負荷QMおよびエンジン等の車両機器類から発生する熱
負荷QEは近似的に一定であるとみなし、これを定数C
に置き換えると、上記の式(1)を下記の熱バランス式
(2)によって表現することができる。
【0039】 Cp・γ・V(TO−TR)=K・A(TR−TQ)−KS・TS−C…(2 ) 上記式(2)において、車室内温度TRと、マニュアル
設定された車室内温度の設定値TSETとが実質的に等し
いと仮定すると、上記の式(2)を下記の熱バランス式
(3)により表現することができる。
設定された車室内温度の設定値TSETとが実質的に等し
いと仮定すると、上記の式(2)を下記の熱バランス式
(3)により表現することができる。
【0040】 Cp・γ・V(TO−TSET)=K・A(TSET−TA)−KR・TS−C…( 3) したがって、上記式(3)に基づいて空調用エアの吹出
温度の制御値TOと吹出風量の制御値Vとの相関関係を
求めることができる。
温度の制御値TOと吹出風量の制御値Vとの相関関係を
求めることができる。
【0041】また、上記制御部22は、乗員が体感する
快適度の指標、つまり空調制御に対する乗員の満足を示
す指標となる快適度指数Fを演算する第2演算手段41
を有している。上記快適度指数Fは、車両に作用する環
境条件(外気温度TA、車室内温度TRおよび日射量T
S)における上記空調用エアの吹出温度の制御値TOお
よび吹出風量の制御値Vからなる空調制御条件に対応す
る乗員の快適度を示している。
快適度の指標、つまり空調制御に対する乗員の満足を示
す指標となる快適度指数Fを演算する第2演算手段41
を有している。上記快適度指数Fは、車両に作用する環
境条件(外気温度TA、車室内温度TRおよび日射量T
S)における上記空調用エアの吹出温度の制御値TOお
よび吹出風量の制御値Vからなる空調制御条件に対応す
る乗員の快適度を示している。
【0042】上記快適度指数Fには、頭部を中心とした
上半身側の快適度および脚部を中心とした下半身側の快
適度を総合した全身の快適度を示す快適度指数F3と、
無風状態における上半身の快適度を示す快適度指数F6
と、無風状態における下半身の快適度を示す快適度指数
F7と、吹出モードの制御時における上半身の快適度を
示す快適度指数F8と、吹出モードの制御時における下
半身の快適度を示す快適度指数F9とがある。
上半身側の快適度および脚部を中心とした下半身側の快
適度を総合した全身の快適度を示す快適度指数F3と、
無風状態における上半身の快適度を示す快適度指数F6
と、無風状態における下半身の快適度を示す快適度指数
F7と、吹出モードの制御時における上半身の快適度を
示す快適度指数F8と、吹出モードの制御時における下
半身の快適度を示す快適度指数F9とがある。
【0043】上記全身の快適度指数F3は、下記の特性
式(4)に基づいて設定される。
式(4)に基づいて設定される。
【0044】 F3={α・K101+(1−α)K107}V+{α・K102+(1−α )K108}・TO+{α・K103+(1−α)K109}TR+{α・K1 04+(1−α)K110}・TA+{α・K105+(1−α)K111}T S+{α・K106+(1−α)K112}+{(TA−K113)・K114 +K115}…(4) 上記式(4)において、αは、外気導入制御状態におけ
る車両熱負荷から車室内部品の熱容量を引いた安定制御
時の車両熱負荷に応じ、0〜1の範囲内で直線的に変化
するように設定された係数である。また、K101〜K
106は乗員の上半身に関する係数および定数、K10
7〜K112は乗員の下半身に関する係数および定数で
あり、それぞれ予め実験により求められて制御部22に
記憶されている。なお、上記{(TA−K113)・K
114+K115}の項は、F3=5を乗員が暑くも寒
くもないと感じる快適点とするための補正項である。
る車両熱負荷から車室内部品の熱容量を引いた安定制御
時の車両熱負荷に応じ、0〜1の範囲内で直線的に変化
するように設定された係数である。また、K101〜K
106は乗員の上半身に関する係数および定数、K10
7〜K112は乗員の下半身に関する係数および定数で
あり、それぞれ予め実験により求められて制御部22に
記憶されている。なお、上記{(TA−K113)・K
114+K115}の項は、F3=5を乗員が暑くも寒
くもないと感じる快適点とするための補正項である。
【0045】上記式(4)に基づいて全身の快適度指数
F3が、空調制御条件および環境条件の変化に応じて算
出されることになる。そして、一般的には上記快適度指
数F3の値が5となった場合に、乗員が最も快適である
と感じ、5よりも小さな値になると、乗員が寒さを体感
し、5よりも大きな値となると、乗員が暑さを体感する
ように設定されている。
F3が、空調制御条件および環境条件の変化に応じて算
出されることになる。そして、一般的には上記快適度指
数F3の値が5となった場合に、乗員が最も快適である
と感じ、5よりも小さな値になると、乗員が寒さを体感
し、5よりも大きな値となると、乗員が暑さを体感する
ように設定されている。
【0046】また、上記無風状態における上半身の快適
度指数F6は、空調制御条件に関係なく環境条件のみに
基づいて演算される値であり、下記の特性式(5)に基
づいて設定される。
度指数F6は、空調制御条件に関係なく環境条件のみに
基づいて演算される値であり、下記の特性式(5)に基
づいて設定される。
【0047】 F6=K601・TR+K602・TA+K603・TS+K604…(5) 上記式(5)において、K601〜K604は、定数一
覧表から読出されれる係数である。
覧表から読出されれる係数である。
【0048】上記無風状態における下半身の快適度指数
F7は、空調制御条件に関係なく環境条件のみに基づい
て演算される値であり、下記の特性式(6)に基づいて
設定される。
F7は、空調制御条件に関係なく環境条件のみに基づい
て演算される値であり、下記の特性式(6)に基づいて
設定される。
【0049】 F7=K701・TR+K702・TA+K703・TS+K704…(6) 上記式(6)において、K701〜K704は、定数一
覧表から読出されれる係数である。
覧表から読出されれる係数である。
【0050】また、上記吹出モードの制御時における上
半身の快適度を示す快適度指数F8は、上記全身の快適
度指数F3の上半身の快適度を基本としたものであり、
下記の特性式(7)に基づいて設定される。
半身の快適度を示す快適度指数F8は、上記全身の快適
度指数F3の上半身の快適度を基本としたものであり、
下記の特性式(7)に基づいて設定される。
【0051】 F8=K801・V+K802・TO+K803・TR+K804・TA+K 805・TS+K806…(7) 上記の式(7)において、K801〜K806は、車両
熱負荷に応じて変化する係数である。
熱負荷に応じて変化する係数である。
【0052】上記吹出モードの制御時における下半身の
快適度を示す快適度指数F9は、上記全身の快適度指数
F3の下半身の快適度を基本としたものであり、下記の
特性式(8)に基づいて設定される。
快適度を示す快適度指数F9は、上記全身の快適度指数
F3の下半身の快適度を基本としたものであり、下記の
特性式(8)に基づいて設定される。
【0053】 F9=K901・V+K902・TO+K903・TR+K904・TA+K 905・TS+K906…(8) 上記の式(8)において、K901〜K906は、車両
熱負荷に応じて変化する係数である。
熱負荷に応じて変化する係数である。
【0054】さらに、上記制御部22には、上記第2演
算手段41によって求められた快適度指数Fを、目標快
適度指数FTSETに最も近付けるように、上記空調用エア
の吹出温度の制御値TOおよび吹出風量の制御値Vの最
適な組合せを選択する選択手段42と、この選択手段4
2によって選択された空調用エアの吹出温度の制御値T
Oおよび吹出風量の制御値Vと吹出モードとに基づき、
上記エアミックスダンパ13の開度θおよび送風機11
の送風量制御する作動制御手段43とが設けられてい
る。
算手段41によって求められた快適度指数Fを、目標快
適度指数FTSETに最も近付けるように、上記空調用エア
の吹出温度の制御値TOおよび吹出風量の制御値Vの最
適な組合せを選択する選択手段42と、この選択手段4
2によって選択された空調用エアの吹出温度の制御値T
Oおよび吹出風量の制御値Vと吹出モードとに基づき、
上記エアミックスダンパ13の開度θおよび送風機11
の送風量制御する作動制御手段43とが設けられてい
る。
【0055】上記目標快適度指数FTSETは、図4に示す
ように、乗員によって入力された車室内温度の設定値T
SETに応じて0から11の範囲内で変化するグラフから
読出され、上記車室内温度の設定値TSETが25°Cの
場合には、目標快適度指数FTSETが5に設定されるよう
になっている。
ように、乗員によって入力された車室内温度の設定値T
SETに応じて0から11の範囲内で変化するグラフから
読出され、上記車室内温度の設定値TSETが25°Cの
場合には、目標快適度指数FTSETが5に設定されるよう
になっている。
【0056】また、作動制御手段43には、上記第2演
算手段41によって求められた快適度指数に基づいてモ
ード切換ダンパ8〜10の開閉位置を制御する吹出モー
ド制御手段44が設けられている。この吹出モード制御
手段44は、第2演算手段41によって演算された無風
状態における下半身の快適度指数F7に基づいてベント
吹出口5から空調エアを吹き出すベントモードの制御状
態が適正であるか否かを判定するとともに、上記第2演
算手段41によって演算された無風状態における上半身
の快適度指数F6に基づいてフット吹出口5から空調エ
アを吹き出すヒートモードの制御状態が適正であるか否
かを判定し、その判定結果に応じて上記モード切換ダン
パ8〜10の開閉位置を制御する機能を有している。
算手段41によって求められた快適度指数に基づいてモ
ード切換ダンパ8〜10の開閉位置を制御する吹出モー
ド制御手段44が設けられている。この吹出モード制御
手段44は、第2演算手段41によって演算された無風
状態における下半身の快適度指数F7に基づいてベント
吹出口5から空調エアを吹き出すベントモードの制御状
態が適正であるか否かを判定するとともに、上記第2演
算手段41によって演算された無風状態における上半身
の快適度指数F6に基づいてフット吹出口5から空調エ
アを吹き出すヒートモードの制御状態が適正であるか否
かを判定し、その判定結果に応じて上記モード切換ダン
パ8〜10の開閉位置を制御する機能を有している。
【0057】また、上記吹出モード制御手段44は、選
択手段42によって選択された吹出温度の制御値TOに
応じ、後述するように上記ベントモードおよびヒートモ
ードの制御状態が適正であるか否かの判定条件を変更す
るとともに、上記吹出温度の制御値TOが予め設定され
た高温の基準値、つまり所定の上限値以上であることが
確認された場合に、ベントモードの制御状態が不適正で
あると判定し、かつ吹出温度の制御値TOが予め設定さ
れた低温の基準値、つまり所定の下限値以下であること
が確認された場合に、ヒートモードの制御状態が不適正
であると判定するように構成されている。
択手段42によって選択された吹出温度の制御値TOに
応じ、後述するように上記ベントモードおよびヒートモ
ードの制御状態が適正であるか否かの判定条件を変更す
るとともに、上記吹出温度の制御値TOが予め設定され
た高温の基準値、つまり所定の上限値以上であることが
確認された場合に、ベントモードの制御状態が不適正で
あると判定し、かつ吹出温度の制御値TOが予め設定さ
れた低温の基準値、つまり所定の下限値以下であること
が確認された場合に、ヒートモードの制御状態が不適正
であると判定するように構成されている。
【0058】さらに、上記吹出モード制御手段44は、
その判定結果に応じ、ベント吹出口5から空調用エアを
吹き出すベントモードと、フット吹出口6およびデフロ
スタ吹出口7から空調用エアを吹き出すヒートモード
と、ベント吹出口5およびフット吹出口6の両方から空
調エアを吹き出すバイレベルモードのいずれかを選択し
てモード切換ダンパ8〜10を制御することにより、空
調制御条件および環境条件に対応した吹出モードの制御
を実行するように構成されている。
その判定結果に応じ、ベント吹出口5から空調用エアを
吹き出すベントモードと、フット吹出口6およびデフロ
スタ吹出口7から空調用エアを吹き出すヒートモード
と、ベント吹出口5およびフット吹出口6の両方から空
調エアを吹き出すバイレベルモードのいずれかを選択し
てモード切換ダンパ8〜10を制御することにより、空
調制御条件および環境条件に対応した吹出モードの制御
を実行するように構成されている。
【0059】上記空調制御装置の基本制御動作を図5に
示すフローチャートに基づいて説明する。この制御動作
がスタートすると、まずステップS1において、初期設
定を行った後、ステップS2において、乗員が車室内温
度の設定スイッチ23bを操作することによって設定さ
れた車室内温度の設定データおよび上記各センサ24〜
29の検出データを入力する。
示すフローチャートに基づいて説明する。この制御動作
がスタートすると、まずステップS1において、初期設
定を行った後、ステップS2において、乗員が車室内温
度の設定スイッチ23bを操作することによって設定さ
れた車室内温度の設定データおよび上記各センサ24〜
29の検出データを入力する。
【0060】次に、ステップS3において、目標快適度
指数FTSETを演算した後、ステップS4において、車室
内温度TRの安定目標値、つまりターゲット温度TTR
Gを、車両熱負荷に応じて演算する。また、ステップS
5において、空調用エアの吹出温度TOの制御値および
吹出風量の制御値Vを、上記目標快適度指数FTSETと、
上記第2演算手段41によって求められた快適度指数F
3の演算値とに基づいて求めるとともに、その最適な組
合せを上記選択手段42において選択する。
指数FTSETを演算した後、ステップS4において、車室
内温度TRの安定目標値、つまりターゲット温度TTR
Gを、車両熱負荷に応じて演算する。また、ステップS
5において、空調用エアの吹出温度TOの制御値および
吹出風量の制御値Vを、上記目標快適度指数FTSETと、
上記第2演算手段41によって求められた快適度指数F
3の演算値とに基づいて求めるとともに、その最適な組
合せを上記選択手段42において選択する。
【0061】また、ステップS6において、切換ダンパ
4の開閉位置を調節することにより、内外気の導入割合
を制御する内外気制御を実行した後、ステップS7にお
いて上記吹出温度および吹出風量の制御値TO,Vに基
づいてエアミックスダンパ13の開度θおよび送風機1
1の送風量を制御することにより、空調用エアの吹出温
度および吹出風量を制御する。
4の開閉位置を調節することにより、内外気の導入割合
を制御する内外気制御を実行した後、ステップS7にお
いて上記吹出温度および吹出風量の制御値TO,Vに基
づいてエアミックスダンパ13の開度θおよび送風機1
1の送風量を制御することにより、空調用エアの吹出温
度および吹出風量を制御する。
【0062】また、ステップS8において、上記各モー
ド切換ダンパ8〜10の開閉位置を調節することによ
り、空調用エアの吹出モードを制御するとともに、ステ
ップS9において、コンプレッサ15の作動状態をO
N、OFF制御するコンプレッサ制御を実行する。
ド切換ダンパ8〜10の開閉位置を調節することによ
り、空調用エアの吹出モードを制御するとともに、ステ
ップS9において、コンプレッサ15の作動状態をO
N、OFF制御するコンプレッサ制御を実行する。
【0063】上記基本制御動作のステップS8におい
て、吹出モード制御手段44により実行される空調用エ
アの吹出モード制御のうち、ベントモードの制御状態が
適正であるか否かを判定する制御動作を、図6に示すフ
ローチャートに基づいて説明する。上記制御動作がスタ
ートすると、まずステップS11において、空調用エア
の吹出温度の制御値TOが予め設定された第1基準値β
1以下であるか否かを判定し、YESと判定された場合
には、ステップS12において、無風状態における下半
身の快適度指数F7と、目標快適度指数FTSETとの偏差
(F7−FTSET)が、予め設定された第1基準値γ1以
下であるか否かを判定する。
て、吹出モード制御手段44により実行される空調用エ
アの吹出モード制御のうち、ベントモードの制御状態が
適正であるか否かを判定する制御動作を、図6に示すフ
ローチャートに基づいて説明する。上記制御動作がスタ
ートすると、まずステップS11において、空調用エア
の吹出温度の制御値TOが予め設定された第1基準値β
1以下であるか否かを判定し、YESと判定された場合
には、ステップS12において、無風状態における下半
身の快適度指数F7と、目標快適度指数FTSETとの偏差
(F7−FTSET)が、予め設定された第1基準値γ1以
下であるか否かを判定する。
【0064】上記ステップS12でNOと判定された場
合には、上記吹出温度の制御値TOが第1基準値β1以
下の状態で、上記下半身の快適度指数F7と目標快適度
指数FTSETとの偏差(F7−FTSET)が上記第1基準値
γ1にりも大きくなって下半身が適度に暖かい状態にあ
ると考えられるため、ステップS13において、ベント
モードの制御状態が適正であるとする制御信号を出力す
る。
合には、上記吹出温度の制御値TOが第1基準値β1以
下の状態で、上記下半身の快適度指数F7と目標快適度
指数FTSETとの偏差(F7−FTSET)が上記第1基準値
γ1にりも大きくなって下半身が適度に暖かい状態にあ
ると考えられるため、ステップS13において、ベント
モードの制御状態が適正であるとする制御信号を出力す
る。
【0065】これに対してステップS12でYESと判
定され、上記偏差(F7−FTSET)が第1基準値β1以
下であることが確認された場合には、下半身が寒すぎる
状態にあると考えられるため、ステップS14におい
て、ベントモードの制御状態が不適正であるとする制御
信号を出力する。
定され、上記偏差(F7−FTSET)が第1基準値β1以
下であることが確認された場合には、下半身が寒すぎる
状態にあると考えられるため、ステップS14におい
て、ベントモードの制御状態が不適正であるとする制御
信号を出力する。
【0066】また、上記ステップS11でNOと判定さ
れて上記吹出温度の制御値TOが第1基準値β1よりも
大きいことが確認された場合には、ステップS15にお
いて、空調用エアの吹出温度の制御値TOが、第1基準
値β1よりも高い値として予め設定された第2基準値
(上限値)β2未満であるか否かを判定する。このステ
ップS15でYESと判定され、上記吹出温度の制御値
TOがβ1<TO<β2の範囲内にあることが確認され
た場合には、ステップS16において、吹出モードにお
ける上半身の快適度指数F8と、目標快適度指数FTSET
との偏差(F8−FTSET)が予め設定された第2基準値
γ2以下であるか否かを判定する。
れて上記吹出温度の制御値TOが第1基準値β1よりも
大きいことが確認された場合には、ステップS15にお
いて、空調用エアの吹出温度の制御値TOが、第1基準
値β1よりも高い値として予め設定された第2基準値
(上限値)β2未満であるか否かを判定する。このステ
ップS15でYESと判定され、上記吹出温度の制御値
TOがβ1<TO<β2の範囲内にあることが確認され
た場合には、ステップS16において、吹出モードにお
ける上半身の快適度指数F8と、目標快適度指数FTSET
との偏差(F8−FTSET)が予め設定された第2基準値
γ2以下であるか否かを判定する。
【0067】上記ステップS16でNOと判定された場
合には、上半身の快適度指数F8が目標快適度指数FTS
ETよりもかなり大きく、上半身が暑すぎる状態にあると
考えられるため、ステップS14に移行して上記ベント
モードの制御状態が不適正であるとする制御信号を出力
する。
合には、上半身の快適度指数F8が目標快適度指数FTS
ETよりもかなり大きく、上半身が暑すぎる状態にあると
考えられるため、ステップS14に移行して上記ベント
モードの制御状態が不適正であるとする制御信号を出力
する。
【0068】上記ステップS16でYESと判定された
場合には、ステップS17において、吹出モードにおけ
る上半身の快適度指数F8と、無風状態における下半身
の快適度指数F7との偏差(F8−F7)が予め設定さ
れた第3基準値γ3以下であるか否かを判定する。この
ステップS17でNOと判定され、上記上半身の快適度
指数F8と、下半身の快適度指数F7との偏差(F8−
F7)が大きく、下半身が寒すぎる状態にあることが確
認された場合には、ステップS14に移行して上記ベン
トモードの制御状態が不適正であるとする制御信号を出
力する。
場合には、ステップS17において、吹出モードにおけ
る上半身の快適度指数F8と、無風状態における下半身
の快適度指数F7との偏差(F8−F7)が予め設定さ
れた第3基準値γ3以下であるか否かを判定する。この
ステップS17でNOと判定され、上記上半身の快適度
指数F8と、下半身の快適度指数F7との偏差(F8−
F7)が大きく、下半身が寒すぎる状態にあることが確
認された場合には、ステップS14に移行して上記ベン
トモードの制御状態が不適正であるとする制御信号を出
力する。
【0069】これに対して上記ステップS17でYES
と判定され、上記偏差(F8−F7)が第3基準値γ3
以下であることが確認された場合には、上半身の快適度
指数F8と下半身の快適度指数F7とがいずれも満足す
べき状態にあると考えられるため、ステップS13に移
行してベントモードの制御状態が適正であるとする制御
信号を出力する。
と判定され、上記偏差(F8−F7)が第3基準値γ3
以下であることが確認された場合には、上半身の快適度
指数F8と下半身の快適度指数F7とがいずれも満足す
べき状態にあると考えられるため、ステップS13に移
行してベントモードの制御状態が適正であるとする制御
信号を出力する。
【0070】また、上記ステップS15でNOと判定さ
れ、空調用エアの吹出温度の制御値TOが上記第2基準
値(上限値)β2以上であることが確認された場合に
は、空調用エアの吹出温度が高すぎる状態にあると考え
られるため、ステップS14に移行してベントモードの
制御状態が不適正であるとする制御信号を出力してリタ
ーンする。
れ、空調用エアの吹出温度の制御値TOが上記第2基準
値(上限値)β2以上であることが確認された場合に
は、空調用エアの吹出温度が高すぎる状態にあると考え
られるため、ステップS14に移行してベントモードの
制御状態が不適正であるとする制御信号を出力してリタ
ーンする。
【0071】この結果、ベント制御モードにおいて、図
7に示すように、上記吹出温度の制御値TOが、第1基
準値β1以下の状態にある場合には、無風状態における
下半身の快適度指数F7に基づく適否判定が行われ、β
1<TO<β2の範囲内にある場合には、吹出モードに
おける上半身の快適度指数F8と、無風状態における下
半身の快適度指数F7とに基づく適否判定が行われ、か
つ第2基準値β2以上である場合には、空調用エアの吹
出温度の制御値TOに対応した第2基準値β2に基づく
適否判定が行われることになる。
7に示すように、上記吹出温度の制御値TOが、第1基
準値β1以下の状態にある場合には、無風状態における
下半身の快適度指数F7に基づく適否判定が行われ、β
1<TO<β2の範囲内にある場合には、吹出モードに
おける上半身の快適度指数F8と、無風状態における下
半身の快適度指数F7とに基づく適否判定が行われ、か
つ第2基準値β2以上である場合には、空調用エアの吹
出温度の制御値TOに対応した第2基準値β2に基づく
適否判定が行われることになる。
【0072】なお、上記各基準値β1,β2およびγ1
〜γ3は、制御のハンチングを防止するため、図7に示
すように、それぞれ2種類の値が設定され、その一方が
使用されるように構成されている。例えば、上記吹出温
度の制御値TOの判定基準となる第1基準値β1は、前
回の制御時に吹出温度の制御値TOが第1基準値β1以
上である判定されている場合に、小さな値の基準値KT
07が使用され、前回の制御時に吹出温度の制御値TO
が第1基準値β1未満である判定されている場合に、大
きな値の基準値KT08が使用されるようになってい
る。
〜γ3は、制御のハンチングを防止するため、図7に示
すように、それぞれ2種類の値が設定され、その一方が
使用されるように構成されている。例えば、上記吹出温
度の制御値TOの判定基準となる第1基準値β1は、前
回の制御時に吹出温度の制御値TOが第1基準値β1以
上である判定されている場合に、小さな値の基準値KT
07が使用され、前回の制御時に吹出温度の制御値TO
が第1基準値β1未満である判定されている場合に、大
きな値の基準値KT08が使用されるようになってい
る。
【0073】また、吹出温度の判定基準となる第2基準
値β2は、前回の制御時に吹出温度の制御値TOが第2
基準値β2以上である判定されている場合に、小さな値
の基準値KT09が使用され、前回の制御時に吹出温度
の制御値TOが第2基準値β2未満であると判定されて
いる場合に、大きな値の基準値KT10が使用される。
値β2は、前回の制御時に吹出温度の制御値TOが第2
基準値β2以上である判定されている場合に、小さな値
の基準値KT09が使用され、前回の制御時に吹出温度
の制御値TOが第2基準値β2未満であると判定されて
いる場合に、大きな値の基準値KT10が使用される。
【0074】また、上記快適度指数の判定基準となる第
1基準値γ1は、前回の制御時にベント制御モードが適
正(OK)状態である場合に、小さな値の基準値KT0
1が作用され、前回の制御時にベントモードの制御状態
が不適正(NG)である判定されている場合に、大きな
値の基準値KT02が使用される。また、上記第2,第
3基準値γ2,γ3は、前回の制御時にベントモードの
制御状態が不適正(NG)である判定されている場合
に、それぞれ小さな値の基準値KT03,KT05が使
用され、前回の制御時にベント制御モードが適正(O
K)状態である場合に、それぞれ大きな値の基準値KT
04,KT06が使用されるようになっている。
1基準値γ1は、前回の制御時にベント制御モードが適
正(OK)状態である場合に、小さな値の基準値KT0
1が作用され、前回の制御時にベントモードの制御状態
が不適正(NG)である判定されている場合に、大きな
値の基準値KT02が使用される。また、上記第2,第
3基準値γ2,γ3は、前回の制御時にベントモードの
制御状態が不適正(NG)である判定されている場合
に、それぞれ小さな値の基準値KT03,KT05が使
用され、前回の制御時にベント制御モードが適正(O
K)状態である場合に、それぞれ大きな値の基準値KT
04,KT06が使用されるようになっている。
【0075】次に、吹出モード制御手段44により実行
される空調用エアの吹出モードのうち、ヒートモードの
制御状態が適正であるか否かを判定する制御動作を、図
8に示すフローチャートに基づいて説明する。上記制御
動作がスタートすると、まずステップS21において、
空調用エアの吹出温度の制御値TOが予め設定された低
温の第3基準値(下限値)β3以下であるか否かを判定
し、YESと判定された場合には、空調エアの吹出温度
が低すぎて下半身が寒い状態にあると考えられるため、
ステップS22において、ヒートモードの制御状態が不
適正であるとする制御信号を出力する。
される空調用エアの吹出モードのうち、ヒートモードの
制御状態が適正であるか否かを判定する制御動作を、図
8に示すフローチャートに基づいて説明する。上記制御
動作がスタートすると、まずステップS21において、
空調用エアの吹出温度の制御値TOが予め設定された低
温の第3基準値(下限値)β3以下であるか否かを判定
し、YESと判定された場合には、空調エアの吹出温度
が低すぎて下半身が寒い状態にあると考えられるため、
ステップS22において、ヒートモードの制御状態が不
適正であるとする制御信号を出力する。
【0076】また、上記ステップS21でNOと判定さ
れた場合には、ステップS23において、空調用エアの
吹出温度の制御値TOが、上記第3基準値β3よりも高
い値として予め設定された第4基準値β4未満であるか
否かを判定する。上記ステップS23でYESと判定さ
れ、上記吹出温度の制御値TOがβ3<TO<β4の範
囲内にあることが確認された場合には、ステップS24
において、吹出モードにおける下半身の快適度指数F9
と、目標快適度指数FTSETとの偏差(F9−FTSET)が
予め設定された第4基準値γ4以上であるか否かを判定
する。
れた場合には、ステップS23において、空調用エアの
吹出温度の制御値TOが、上記第3基準値β3よりも高
い値として予め設定された第4基準値β4未満であるか
否かを判定する。上記ステップS23でYESと判定さ
れ、上記吹出温度の制御値TOがβ3<TO<β4の範
囲内にあることが確認された場合には、ステップS24
において、吹出モードにおける下半身の快適度指数F9
と、目標快適度指数FTSETとの偏差(F9−FTSET)が
予め設定された第4基準値γ4以上であるか否かを判定
する。
【0077】上記ステップS24でNOと判定された場
合には、下半身の快適度指数F9が目標快適度指数FTS
ETよりもかなり小さく、下半身が寒すぎる状態にあると
考えられるため、ステップS22に移行して上記ヒート
モードの制御状態が不適正であるとする制御信号を出力
する。
合には、下半身の快適度指数F9が目標快適度指数FTS
ETよりもかなり小さく、下半身が寒すぎる状態にあると
考えられるため、ステップS22に移行して上記ヒート
モードの制御状態が不適正であるとする制御信号を出力
する。
【0078】これに対して上記ステップS24でYES
と判定され、上記偏差(F9−FTSET)が第4基準値γ
4以上であることが確認された場合には、ステップS2
5において、無風状態における上半身の快適度指数F6
と、吹出モードにおける下半身の快適度指数F9との偏
差(F6−F9)が予め設定された第5基準値γ5以下
であるか否かを判定する。このステップS25でNOと
判定された場合には、上記上半身の快適度指数F6と下
半身の快適度指数F9との偏差(F6−F9)が大き
く、上半身が暑すぎる状態にあると考えられるため、ス
テップS22に移行してヒートモードの制御状態が不適
正であるとする制御信号を出力する。
と判定され、上記偏差(F9−FTSET)が第4基準値γ
4以上であることが確認された場合には、ステップS2
5において、無風状態における上半身の快適度指数F6
と、吹出モードにおける下半身の快適度指数F9との偏
差(F6−F9)が予め設定された第5基準値γ5以下
であるか否かを判定する。このステップS25でNOと
判定された場合には、上記上半身の快適度指数F6と下
半身の快適度指数F9との偏差(F6−F9)が大き
く、上半身が暑すぎる状態にあると考えられるため、ス
テップS22に移行してヒートモードの制御状態が不適
正であるとする制御信号を出力する。
【0079】これに対してステップS26でYESと判
定された場合には、上半身の快適度F6と下半身の快適
度F9とがいずれも満足すべき状態にあると考えられる
ため、ステップS26において、ヒートモードの制御状
態が適正であるとする制御信号を出力する。
定された場合には、上半身の快適度F6と下半身の快適
度F9とがいずれも満足すべき状態にあると考えられる
ため、ステップS26において、ヒートモードの制御状
態が適正であるとする制御信号を出力する。
【0080】また、上記ステップS23でNOと判定さ
れ、空調用エアの吹出温度の制御値TOが上記第4基準
値β4以上であることが確認された場合には、ステップ
S27において、無風状態における上半身の快適度指数
F6と、目標快適度指数FTSETとの偏差(F6−FTSE
T)が、予め設定された第6基準値γ6以下であるか否
かを判定する。
れ、空調用エアの吹出温度の制御値TOが上記第4基準
値β4以上であることが確認された場合には、ステップ
S27において、無風状態における上半身の快適度指数
F6と、目標快適度指数FTSETとの偏差(F6−FTSE
T)が、予め設定された第6基準値γ6以下であるか否
かを判定する。
【0081】上記ステップS27でYESと判定された
場合には、吹出温度の制御値TOが第4基準値β4以上
の状態で、上記上半身の快適度指数F6と目標快適度指
数FTSETとの偏差(F6−FTSET)が上記第6基準値γ
6以下であるために、上半身が適度に涼しい状態にある
と考えられるので、ステップS26に移行してヒートモ
ードの制御状態が適正であるとする制御信号を出力す
る。これに対してステップS27でNOと判定された場
合には、上半身が暑すぎる状態にあると考えられるの
で、ステップS22に移行してヒートモードの制御状態
が不適正であるとする制御信号を出力してリターンす
る。
場合には、吹出温度の制御値TOが第4基準値β4以上
の状態で、上記上半身の快適度指数F6と目標快適度指
数FTSETとの偏差(F6−FTSET)が上記第6基準値γ
6以下であるために、上半身が適度に涼しい状態にある
と考えられるので、ステップS26に移行してヒートモ
ードの制御状態が適正であるとする制御信号を出力す
る。これに対してステップS27でNOと判定された場
合には、上半身が暑すぎる状態にあると考えられるの
で、ステップS22に移行してヒートモードの制御状態
が不適正であるとする制御信号を出力してリターンす
る。
【0082】この結果、ヒートモードの制御状態おい
て、図9に示すように、上記吹出温度の制御値TOが、
第3基準値β3以下の状態にある場合には、この吹出温
度制御値TOに対応した第3基準値β3に基づく適否判
定が行われ、β3<TO<β4の範囲内にある場合に
は、無風状態における上半身の快適度指数F6と、吹出
モードにおける下半身の快適度指数F9とに基づく適否
判定が行われ、かつ第4基準値β4よりも高い場合に
は、無風状態における上半身の快適度指数F6に基づく
適否判定が行われることになる。
て、図9に示すように、上記吹出温度の制御値TOが、
第3基準値β3以下の状態にある場合には、この吹出温
度制御値TOに対応した第3基準値β3に基づく適否判
定が行われ、β3<TO<β4の範囲内にある場合に
は、無風状態における上半身の快適度指数F6と、吹出
モードにおける下半身の快適度指数F9とに基づく適否
判定が行われ、かつ第4基準値β4よりも高い場合に
は、無風状態における上半身の快適度指数F6に基づく
適否判定が行われることになる。
【0083】なお、上記ヒートモードの制御状態におけ
る各基準値γ4〜γ6およびβ3,β4は、制御のハン
チングを防止するため、図9に示すように、それぞれ2
種類の値(KH01とKH02、KH03とKH04、
KH05とKH06、KH07とKH08、KH09と
KH10)が設定され、その一方が使用されるように構
成されている。
る各基準値γ4〜γ6およびβ3,β4は、制御のハン
チングを防止するため、図9に示すように、それぞれ2
種類の値(KH01とKH02、KH03とKH04、
KH05とKH06、KH07とKH08、KH09と
KH10)が設定され、その一方が使用されるように構
成されている。
【0084】次に、上記モード制御手段44により実行
される吹出モードのうち、吹出口を選択する制御動作を
図10に示すフローチャートに基づいて説明する。上記
制御動作がスタートすると、まずステップS31におい
て、ベントモードの判定データが適正状態であることを
示しているか否を判定し、YESと判定された場合に
は、ステップS32において、ヒートモードの判定デー
タが適正状態であることを示しているか否を判定する。
される吹出モードのうち、吹出口を選択する制御動作を
図10に示すフローチャートに基づいて説明する。上記
制御動作がスタートすると、まずステップS31におい
て、ベントモードの判定データが適正状態であることを
示しているか否を判定し、YESと判定された場合に
は、ステップS32において、ヒートモードの判定デー
タが適正状態であることを示しているか否を判定する。
【0085】上記ステップS32でYESと判定され、
ベントモードおよびヒートモードの制御状態がいずれも
適正であることが確認された場合には、ステップS33
において、ベント吹出口5とフット吹出口6との両方か
ら空調用エアを吹き出すバイレベルモードの吹出モード
を選択する制御信号を出力する。
ベントモードおよびヒートモードの制御状態がいずれも
適正であることが確認された場合には、ステップS33
において、ベント吹出口5とフット吹出口6との両方か
ら空調用エアを吹き出すバイレベルモードの吹出モード
を選択する制御信号を出力する。
【0086】これに対して上記ステップS32でNOと
判定され、ベントモードの制御状態が適正で、ヒートモ
ードの制御状態が不適正であることが確認された場合に
は、ステップS34において、ベント吹出口5から空調
用エアを吹き出すベントモードの吹出モードを選択する
制御信号を出力する。
判定され、ベントモードの制御状態が適正で、ヒートモ
ードの制御状態が不適正であることが確認された場合に
は、ステップS34において、ベント吹出口5から空調
用エアを吹き出すベントモードの吹出モードを選択する
制御信号を出力する。
【0087】また、上記ステップS31でNOと判定さ
れ、ベントモードの制御状態が不適正であることが確認
された場合には、ステップS35において、ヒートモー
ドの判定データが適正状態であることを示しているか否
を判定する。このステップS35でNOと判定され、ベ
ントモードおよびヒートモードの制御状態がいずれも不
適正であることが確認された場合には、ステップS33
に移行して上記バイレベルモードの吹出モードを選択す
る制御信号を出力する。
れ、ベントモードの制御状態が不適正であることが確認
された場合には、ステップS35において、ヒートモー
ドの判定データが適正状態であることを示しているか否
を判定する。このステップS35でNOと判定され、ベ
ントモードおよびヒートモードの制御状態がいずれも不
適正であることが確認された場合には、ステップS33
に移行して上記バイレベルモードの吹出モードを選択す
る制御信号を出力する。
【0088】これに対して上記ステップS35でYES
と判定され、ベントモードの制御状態が不適正で、ヒー
トモードの制御状態が適正であることが確認された場合
には、ステップS36において、フット吹出口6から空
調用エアを吹き出すヒートモードの吹出モードを選択す
る制御信号を出力してリターンする。
と判定され、ベントモードの制御状態が不適正で、ヒー
トモードの制御状態が適正であることが確認された場合
には、ステップS36において、フット吹出口6から空
調用エアを吹き出すヒートモードの吹出モードを選択す
る制御信号を出力してリターンする。
【0089】このようにベント吹出口5から空調エアを
吹き出すベントモードの制御時に、上記第2演算手段4
1により演算された無風状態における下半身の快適度指
数F7に基づいて、吹出モードの適否を判定し、このベ
ントモードの制御状態が不適正であると判定された場合
に、上記モード切換ダンパ8,9の開閉位置を調節して
他の吹出モードに移行させるように構成したため、車室
内温度が低すぎるために乗員の下半身が寒すぎるという
事態の発生を確実に防止し、全身の快適度を満足する空
調制御を実行することができる。
吹き出すベントモードの制御時に、上記第2演算手段4
1により演算された無風状態における下半身の快適度指
数F7に基づいて、吹出モードの適否を判定し、このベ
ントモードの制御状態が不適正であると判定された場合
に、上記モード切換ダンパ8,9の開閉位置を調節して
他の吹出モードに移行させるように構成したため、車室
内温度が低すぎるために乗員の下半身が寒すぎるという
事態の発生を確実に防止し、全身の快適度を満足する空
調制御を実行することができる。
【0090】また、フット吹出口6から空調エアを吹き
出すヒートモードの制御時に、上記第2演算手段41に
よって演算された無風状態における上半身の快適度指数
F6に基づき、上記吹出モードの適否を判定し、このヒ
ートモードの制御状態が不適正であると判定された場合
に、上記モード切換ダンパ8,9の開閉位置を調節して
他の吹出モードに移行させるように構成したため、車室
内温度が高すぎるために乗員の上半身が暑すぎるという
事態の発生を確実に防止し、全身の快適度を満足する空
調制御を実行することができる。
出すヒートモードの制御時に、上記第2演算手段41に
よって演算された無風状態における上半身の快適度指数
F6に基づき、上記吹出モードの適否を判定し、このヒ
ートモードの制御状態が不適正であると判定された場合
に、上記モード切換ダンパ8,9の開閉位置を調節して
他の吹出モードに移行させるように構成したため、車室
内温度が高すぎるために乗員の上半身が暑すぎるという
事態の発生を確実に防止し、全身の快適度を満足する空
調制御を実行することができる。
【0091】また、上記実施形態では、選択手段42に
よって選択された吹出温度の制御値TOに応じ、吹出モ
ード制御手段44による判定条件を変更するように構成
したため、空調用エアの吹出温度および乗員の快適度と
に基づき、簡単な構成で吹出モードを適否を正確に判定
することができる。
よって選択された吹出温度の制御値TOに応じ、吹出モ
ード制御手段44による判定条件を変更するように構成
したため、空調用エアの吹出温度および乗員の快適度と
に基づき、簡単な構成で吹出モードを適否を正確に判定
することができる。
【0092】例えば、ベント吹出口5から冷たい空調エ
アを吹き出すベントモードの制御状態おいて、上記吹出
温度の制御値TOが予め設定された第1基準β1以下で
あり、空調エアの吹出温度が高くないことが確認された
場合には、上半身の快適度は満足すべき状態にあると考
えられるため、無風状態における下半身の快適度指数F
7のみに基づいて上記ベントモードの制御状態が適正で
あるか否かを判定することができ、この判定結果に応じ
て吹出モードを設定することにより、全身の快適度を容
易かつ正確に満足させることができる。
アを吹き出すベントモードの制御状態おいて、上記吹出
温度の制御値TOが予め設定された第1基準β1以下で
あり、空調エアの吹出温度が高くないことが確認された
場合には、上半身の快適度は満足すべき状態にあると考
えられるため、無風状態における下半身の快適度指数F
7のみに基づいて上記ベントモードの制御状態が適正で
あるか否かを判定することができ、この判定結果に応じ
て吹出モードを設定することにより、全身の快適度を容
易かつ正確に満足させることができる。
【0093】また、上記ベントモードの制御状態おい
て、上記吹出温度の制御値TOが第1基準値β1と第2
基準値β2との範囲内にあり、必ずしも上半身の快適度
を満足すべき状態にあるとは限らない場合には、無風状
態における下半身の快適度指数F7と、吹出モードの上
半身の快適度指数8との両方に基づいて上記ベントモー
ドの制御状態が適正であるか否かを判定し、この判定結
果に応じて吹出モードを設定することにより、全身の快
適度を正確に満足させることができる。
て、上記吹出温度の制御値TOが第1基準値β1と第2
基準値β2との範囲内にあり、必ずしも上半身の快適度
を満足すべき状態にあるとは限らない場合には、無風状
態における下半身の快適度指数F7と、吹出モードの上
半身の快適度指数8との両方に基づいて上記ベントモー
ドの制御状態が適正であるか否かを判定し、この判定結
果に応じて吹出モードを設定することにより、全身の快
適度を正確に満足させることができる。
【0094】さらに、上記実施形態では、ベントモード
の制御状態おいて、上記吹出温度の制御値TOが第2基
準値(上限値)β2以上であり、ベント吹出口5から乗
員の上半身に暑すぎる空調用エアが吹き付けられている
ことが確認された場合には、上記快適度指数に基づく判
定を行うことなく、上記ベントモードの制御状態が不適
正であると判定して他の制御モードに移行するように構
成したため、極めて簡単な構成で乗員の快適度を満足さ
せる空調制御を正確に実行することができる。
の制御状態おいて、上記吹出温度の制御値TOが第2基
準値(上限値)β2以上であり、ベント吹出口5から乗
員の上半身に暑すぎる空調用エアが吹き付けられている
ことが確認された場合には、上記快適度指数に基づく判
定を行うことなく、上記ベントモードの制御状態が不適
正であると判定して他の制御モードに移行するように構
成したため、極めて簡単な構成で乗員の快適度を満足さ
せる空調制御を正確に実行することができる。
【0095】また、上記実施形態では、フット吹出口6
から暖かい空調エアを吹き出すヒートモードの制御状態
おいて、上記吹出温度の制御値TOが第3基準値(下限
値)β3以下であり、フット吹出口6から乗員の下半身
に冷たすぎる空調用エアが吹き付けられていることが確
認された場合には、上記快適度指数に基づく判定を行う
ことなく、上記ヒートモードの制御状態が不適正である
と判定して他の制御モードに移行するように構成したた
め、極めて簡単な構成で乗員の快適度を満足させる空調
制御を適正に実行することができる。
から暖かい空調エアを吹き出すヒートモードの制御状態
おいて、上記吹出温度の制御値TOが第3基準値(下限
値)β3以下であり、フット吹出口6から乗員の下半身
に冷たすぎる空調用エアが吹き付けられていることが確
認された場合には、上記快適度指数に基づく判定を行う
ことなく、上記ヒートモードの制御状態が不適正である
と判定して他の制御モードに移行するように構成したた
め、極めて簡単な構成で乗員の快適度を満足させる空調
制御を適正に実行することができる。
【0096】そして、上記ヒートモードの制御状態おい
て、上記吹出温度の制御値TOが第3基準値β3と第4
基準値β4との範囲内にあり、下半身の快適度を満足す
べき状態にあるか否かが明確でない場合には、無風状態
における上半身の快適度指数F6と、吹出モードの下半
身の快適度指数9との両方に基づいて上記ヒートモード
の制御状態が適正であるか否かを判定し、この判定結果
に応じた吹出モードを選択することにより、全身の快適
度を満足させる空調制御を実行することができる。
て、上記吹出温度の制御値TOが第3基準値β3と第4
基準値β4との範囲内にあり、下半身の快適度を満足す
べき状態にあるか否かが明確でない場合には、無風状態
における上半身の快適度指数F6と、吹出モードの下半
身の快適度指数9との両方に基づいて上記ヒートモード
の制御状態が適正であるか否かを判定し、この判定結果
に応じた吹出モードを選択することにより、全身の快適
度を満足させる空調制御を実行することができる。
【0097】さらに、上記ヒートモードの制御状態おい
て、吹出温度の制御値TOが予め設定された第4基準β
4以上であり、空調エアの吹出温度が高くないことが確
認された場合には、下半身の快適度は満足すべき状態に
あると考えられるため、無風状態における上半身の快適
度指数F6のみに基づいて上記ヒートモードの制御状態
が適正であるか否かを判定することができ、この判定結
果に応じた吹出モードを選択することにより、全身の快
適度を容易かつ正確に満足させる空調制御を実行するこ
とができる。
て、吹出温度の制御値TOが予め設定された第4基準β
4以上であり、空調エアの吹出温度が高くないことが確
認された場合には、下半身の快適度は満足すべき状態に
あると考えられるため、無風状態における上半身の快適
度指数F6のみに基づいて上記ヒートモードの制御状態
が適正であるか否かを判定することができ、この判定結
果に応じた吹出モードを選択することにより、全身の快
適度を容易かつ正確に満足させる空調制御を実行するこ
とができる。
【0098】また、上記実施形態では、吹出モード制御
手段44により判定された二種類の吹出モードの判定デ
ータに応じ、ベント吹出口5から空調用エアを吹き出す
ベントモードと、フット吹出口6およびデフロスタ吹出
口7から空調用エアを吹き出すヒートモードと、ベント
吹出口5およびフット吹出口6の両方から空調エアを吹
き出すバイレベルモードからなる三態様のモードうちの
一つを選択してモード切換ダンパ8〜10の開閉位置を
制御するように構成したため、簡単な構成で適正に吹出
モードの制御を実行することができる。
手段44により判定された二種類の吹出モードの判定デ
ータに応じ、ベント吹出口5から空調用エアを吹き出す
ベントモードと、フット吹出口6およびデフロスタ吹出
口7から空調用エアを吹き出すヒートモードと、ベント
吹出口5およびフット吹出口6の両方から空調エアを吹
き出すバイレベルモードからなる三態様のモードうちの
一つを選択してモード切換ダンパ8〜10の開閉位置を
制御するように構成したため、簡単な構成で適正に吹出
モードの制御を実行することができる。
【0099】すなわち、上記第2演算手段41によって
演算された快適度指数に基づいて上記バイレベルモード
の制御状態の適否を判定するように構成することも考え
られが、このように構成した場合には、上記判定制御の
動作が複雑になるとともに、制御のハンチングが生じ易
い等の問題がある。これに対して、上記のように二種類
の判定データに基づいて三態様の吹出モードを設定する
ように構成した場合には、判定制御動作を簡略化して制
御のハンチングを防止しつつ、車両に作用する熱負荷に
適合した吹出口から空調エアを吹き出して車室内の環境
を適正に制御することができる。
演算された快適度指数に基づいて上記バイレベルモード
の制御状態の適否を判定するように構成することも考え
られが、このように構成した場合には、上記判定制御の
動作が複雑になるとともに、制御のハンチングが生じ易
い等の問題がある。これに対して、上記のように二種類
の判定データに基づいて三態様の吹出モードを設定する
ように構成した場合には、判定制御動作を簡略化して制
御のハンチングを防止しつつ、車両に作用する熱負荷に
適合した吹出口から空調エアを吹き出して車室内の環境
を適正に制御することができる。
【0100】さらに、上記実施形態では、吹出モード制
御手段44によりベントモードの制御状態とヒートモー
ドの制御状態とがいずれも適正であると判定された場
合、またはベントモードの制御状態とヒートモードの制
御状態とがいずれも不適正であると判定された場合に、
ベント吹出口5およびフット吹出口6の両方から空調エ
アを吹き出すバイレベルモードの制御状態を選択してモ
ード切換ダンパ8〜10の開閉位置を制御するように構
成したため、上記ベントモードもしくはヒートモードの
いずれの制御状態を選択すればよいのかを明確に判別す
ることができなくなるという事態を確実に防止すること
ができるとともに、乗員に不快感を与えることなく、空
調制御を適正に制御することができる。
御手段44によりベントモードの制御状態とヒートモー
ドの制御状態とがいずれも適正であると判定された場
合、またはベントモードの制御状態とヒートモードの制
御状態とがいずれも不適正であると判定された場合に、
ベント吹出口5およびフット吹出口6の両方から空調エ
アを吹き出すバイレベルモードの制御状態を選択してモ
ード切換ダンパ8〜10の開閉位置を制御するように構
成したため、上記ベントモードもしくはヒートモードの
いずれの制御状態を選択すればよいのかを明確に判別す
ることができなくなるという事態を確実に防止すること
ができるとともに、乗員に不快感を与えることなく、空
調制御を適正に制御することができる。
【0101】なお、上記バイレベルモードの制御を実行
する際に、図11に示すように、選択手段41によって
選択された吹出温度の制御値TOと、吹出モードにおけ
る上半身の快適度指数F8と目標快適度指数FTSETとの
偏差(F8−FTSET)とをパラメータとして設定された
テーブルから、三種類のバイベルモードI,II,IIIの
うちの一つを選択するように構成してもよい。
する際に、図11に示すように、選択手段41によって
選択された吹出温度の制御値TOと、吹出モードにおけ
る上半身の快適度指数F8と目標快適度指数FTSETとの
偏差(F8−FTSET)とをパラメータとして設定された
テーブルから、三種類のバイベルモードI,II,IIIの
うちの一つを選択するように構成してもよい。
【0102】例えば、上記吹出温度の制御値TOが予め
設定された第5基準値β5(KBL5,KBL6)以下
であることが確認された場合には、ベント吹出口5から
吹出量が75%に設定されるとともに、フット吹出口6
からの吹出量が25%に設定されたバイベルモード(B
/L)Iを選択し、かつ上記吹出温度の制御値TOが上
記第5基準値β5と、第6基準値β6(KBL7,KB
L8)との範囲内にあることが確認された場合には、上
半身の快適度指数F8と目標快適度指数FTSETとの偏差
(F8−FTSET)に基づいて上記バイベルモードIまた
はバイレベルモードIIの一方を選択するように構成して
もよい。
設定された第5基準値β5(KBL5,KBL6)以下
であることが確認された場合には、ベント吹出口5から
吹出量が75%に設定されるとともに、フット吹出口6
からの吹出量が25%に設定されたバイベルモード(B
/L)Iを選択し、かつ上記吹出温度の制御値TOが上
記第5基準値β5と、第6基準値β6(KBL7,KB
L8)との範囲内にあることが確認された場合には、上
半身の快適度指数F8と目標快適度指数FTSETとの偏差
(F8−FTSET)に基づいて上記バイベルモードIまた
はバイレベルモードIIの一方を選択するように構成して
もよい。
【0103】すなわち、上記偏差(F8−FTSET)が第
7基準値γ7(KBL3,KBL4)以上であることが
確認された場合には、上記バイベルモードIを選択する
とともに、上記上記偏差(F8−FTSET)が第7基準値
γ7(KBL3,KBL4)未満であることが確認され
た場合には、ベント吹出口5から吹出量が60%に設定
されるとともに、フット吹出口6からの吹出量が40%
に設定されたバイベルモードIIを選択する。
7基準値γ7(KBL3,KBL4)以上であることが
確認された場合には、上記バイベルモードIを選択する
とともに、上記上記偏差(F8−FTSET)が第7基準値
γ7(KBL3,KBL4)未満であることが確認され
た場合には、ベント吹出口5から吹出量が60%に設定
されるとともに、フット吹出口6からの吹出量が40%
に設定されたバイベルモードIIを選択する。
【0104】また、上記吹出温度の制御値TOが予め設
定された第6基準値β6(KBL7,KBL8)以上で
あることが確認された場合には、上記偏差(F8−FTS
ET)が第8基準値γ8(KBL1,KBL2)以上であ
ることが確認された場合に、上記バイベルモードIIを選
択し、かつ偏差(F8−FTSET)が第8基準値γ8(K
BL1,KBL2)未満であることが確認された場合
に、ベント吹出口5から吹出量が45%に設定されると
ともに、フット吹出口6からの吹出量が55%に設定さ
れたバイベルモードIIIを選択するようにしてもよい。
定された第6基準値β6(KBL7,KBL8)以上で
あることが確認された場合には、上記偏差(F8−FTS
ET)が第8基準値γ8(KBL1,KBL2)以上であ
ることが確認された場合に、上記バイベルモードIIを選
択し、かつ偏差(F8−FTSET)が第8基準値γ8(K
BL1,KBL2)未満であることが確認された場合
に、ベント吹出口5から吹出量が45%に設定されると
ともに、フット吹出口6からの吹出量が55%に設定さ
れたバイベルモードIIIを選択するようにしてもよい。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、演算手段
によって演算された無風状態における下半身の快適度指
数に基づいてベント吹出口から空調エアを吹き出すベン
トモードの制御状態が適正であるか否かを判定するとと
もに、演算手段によって演算された無風状態における上
半身の快適度指数に基づいてフット吹出口から空調エア
を吹き出すヒートモードの制御状態が適正であるか否か
を判定し、その判定結果に応じて上記モード切換ダンパ
を開閉制御して吹出モードの制御を実行するように構成
したたため、上記ベントモードの制御時に、下半身の快
適度が考慮されずに、上半身のみに対する空調制御が行
われて下半身の不快度が増大したり、ヒートモードの制
御時に、上半身の快適度が考慮されずに、下半身のみに
対する空調制御が行われて上半身の不快度が増大したり
するという事態の発生を確実に防止し、全身の快適度を
効果的に満足させることができるという利点がある。
によって演算された無風状態における下半身の快適度指
数に基づいてベント吹出口から空調エアを吹き出すベン
トモードの制御状態が適正であるか否かを判定するとと
もに、演算手段によって演算された無風状態における上
半身の快適度指数に基づいてフット吹出口から空調エア
を吹き出すヒートモードの制御状態が適正であるか否か
を判定し、その判定結果に応じて上記モード切換ダンパ
を開閉制御して吹出モードの制御を実行するように構成
したたため、上記ベントモードの制御時に、下半身の快
適度が考慮されずに、上半身のみに対する空調制御が行
われて下半身の不快度が増大したり、ヒートモードの制
御時に、上半身の快適度が考慮されずに、下半身のみに
対する空調制御が行われて上半身の不快度が増大したり
するという事態の発生を確実に防止し、全身の快適度を
効果的に満足させることができるという利点がある。
【図1】本発明の実施例に係る車両の空調制御装置の全
体構成図である。
体構成図である。
【図2】空調制御装置の概略構成を示す説明図である。
【図3】空調制御装置の構成を機能的に示すブロック図
である。
である。
【図4】車室内温度の設定温度と目標快適度指数との対
応関係を示す特性図である。
応関係を示す特性図である。
【図5】空調制御装置の基本制御動作を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図6】ベントモードの適否を判定する制御動作を示す
フローチャートである。
フローチャートである。
【図7】ベントモードの適否判定用のテーブルを示す説
明図である。
明図である。
【図8】ヒートモードの適否を判定する制御動作を示す
フローチャートである。
フローチャートである。
【図9】ヒートモードの適否判定用のテーブルを示す説
明図である。
明図である。
【図10】吹出モードを選定する制御動作を示すフロー
チャートである。
チャートである。
【図11】バイレベルモードの適否判定用のテーブルを
示す説明図である。
示す説明図である。
1 通風ダクト 5 ベント吹出口 6 フット吹出口 8,9,10 モード切換ダンパ 12 冷却用熱交換器 14 暖房用熱交換器 41 第2演算手段 42 選択手段 44 ベントモード制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠野 安広 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 山口 秀夫 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 石川 俊和 広島県安芸郡府中町新地3番1号 ナルデ ック株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 空調用エアを冷却する冷却用熱交換器
と、空調用エアを加熱する加熱用熱交換器と、乗員の上
半身に向けて空調用エアを吹き出すベント吹出口と、乗
員の下半身に向けて空調エアを吹き出すフット吹出口
と、上記ベント吹出口およびフット吹出口に供給される
空調用エアを制御するモード切換ダンパとが通風ダクト
に設けられた車両の空調制御装置において、上記空調用
エアの吹出温度と吹出風量とをパラメータとして予め設
定された特性式に基づいて空調制御時に乗員が体感する
快適度指数を演算する演算手段と、この演算手段によっ
て演算された快適度指数を目標快適度指数に近づけるよ
うに空調用エアの吹出温度および吹出風量の制御値の最
適な組合せを選択する選択手段と、上記演算手段によっ
て演算された無風状態における下半身の快適度指数に基
づいてベント吹出口から空調エアを吹き出すベントモー
ドの制御状態が適正であるか否かを判定するとともに、
上記演算手段によって演算された無風状態における上半
身の快適度指数に基づいてフット吹出口から空調エアを
吹き出すヒートモードの制御状態が適正であるか否かを
判定し、その判定データに応じて上記モード切換ダンパ
を開閉制御する吹出モード制御手段とを設けたことを特
徴とする車両の空調制御装置。 - 【請求項2】 選択手段によって選択された吹出温度の
制御値に応じ、吹出モード制御手段による判定条件を変
更するように構成したことを特徴とする請求項1記載の
車両の空調制御装置。 - 【請求項3】 選択手段によって選択された吹出温度の
制御値が予め設定された上限値以上であることが確認さ
れた場合に、ベントモードの制御状態が不適正であると
判定するように構成したことを特徴とする請求項2記載
の車両の空調制御装置。 - 【請求項4】 選択手段によって選択された吹出温度の
制御値が予め設定された下限値以下であることが確認さ
れた場合に、ヒートモードの制御状態が不適正であると
判定するように構成したことを特徴とする請求項2記載
の車両の空調制御装置。 - 【請求項5】 吹出モード制御手段により判定された吹
出モード制御の判定データに応じ、ベント吹出口から空
調用エアを吹き出すベントモードと、フット吹出口から
空調用エアを吹き出すヒートモードと、ベント吹出口お
よびフット吹出口の両方から空調エアを吹き出すバイレ
ベルモードのいずれかを選択してモード切換ダンパを開
閉制御するように構成したことを特徴とする請求項1ま
たは2記載の車両の空調制御装置。 - 【請求項6】 吹出モード制御手段によりベントモード
の制御状態とヒートモードの制御状態とがいずれも適正
であると判定された場合、およびベントモードの制御状
態とヒートモードの制御状態とがいずれも不適正である
と判定された場合に、ベント吹出口およびフット吹出口
の両方から空調エアを吹き出すバイレベルモードを選択
してモード切換ダンパを開閉制御するように構成したこ
とを特徴とする請求項1または2記載の車両の空調制御
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26336495A JP3609880B2 (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | 車両の空調制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26336495A JP3609880B2 (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | 車両の空調制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09104215A true JPH09104215A (ja) | 1997-04-22 |
JP3609880B2 JP3609880B2 (ja) | 2005-01-12 |
Family
ID=17388468
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26336495A Expired - Fee Related JP3609880B2 (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | 車両の空調制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3609880B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113811457A (zh) * | 2019-05-14 | 2021-12-17 | 株式会社电装 | 温热感调整装置 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63121519A (ja) * | 1986-11-10 | 1988-05-25 | Nissan Motor Co Ltd | 自動車用空調装置 |
JPH04129819A (ja) * | 1990-09-20 | 1992-04-30 | Nippondenso Co Ltd | 車両用空気調和制御装置 |
JPH06135217A (ja) * | 1992-09-30 | 1994-05-17 | Mazda Motor Corp | 車両用空調装置 |
JPH06212618A (ja) * | 1993-01-13 | 1994-08-02 | Takenaka Komuten Co Ltd | 杭の水平抵抗増加法 |
JPH06344756A (ja) * | 1993-06-07 | 1994-12-20 | Mazda Motor Corp | 車両用空調装置 |
-
1995
- 1995-10-11 JP JP26336495A patent/JP3609880B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63121519A (ja) * | 1986-11-10 | 1988-05-25 | Nissan Motor Co Ltd | 自動車用空調装置 |
JPH04129819A (ja) * | 1990-09-20 | 1992-04-30 | Nippondenso Co Ltd | 車両用空気調和制御装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113811457A (zh) * | 2019-05-14 | 2021-12-17 | 株式会社电装 | 温热感调整装置 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3609880B2 (ja) | 2005-01-12 |
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