JPH0910413A - 取引処理装置および遊技システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、所持金が少なかったり、遊技途中
で現金がなくなっても、遊技場で現金を引出し若しくは
借入れ許容して遊技客が円滑に楽しめるように配慮した
サービス性の高い取引処理装置および遊技システムの提
供を目的とする。 【構成】この発明は、個人情報を記憶した識別媒体を用
いて引出し価値若しくは借入れ価値を入力設定する入力
手段と、上記入力手段により入力設定した価値を現金で
放出するか、前記価値に基づいて遊技を行うための遊技
媒体で放出するかを選択する選択手段と、上記選択手段
が遊技媒体の放出を選択したとき、前記遊技媒体を放出
する放出手段とを備えた取引処理装置であることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えばパチンコ店等
の遊技場に設置されるような取引処理装置に関し、さら
に詳しくは現金の引出しや借入れを行うことができる取
引処理装置および遊技システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、パチンコ店などの遊技場は現金と
引換えに遊技専用のプリペイドカードを発行し、このプ
リペイドカードを遊技客が購入してパチンコ台の横部に
設置されたカードリーダに挿入することで、そのカード
データに応じたパチンコ玉数を放出して遊技許可してい
る。

【０００３】しかし、所持金が少なかったり、遊技途中
で現金を消費してしまった場合は、遊技継続に際して、
遊技客は近くの金融機関等に行って現金の引出しを行
い、この引出し後に遊技場に戻って再び遊技専用のプリ
ペイドカードを購入して遊技するため、この遊技継続時
には遊技が大きく中断され、また店舗外での現金引出し
のために手間がかかり、それゆえ円滑に楽しめず、遊技
継続客に対するサービス性の向上が望まれていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、所
持金が少なかったり、遊技途中で現金がなくなっても、
遊技場で現金を引出し若しくは借入れ許容して遊技客が
円滑に楽しめるように配慮したサービス性の高い取引処
理装置および遊技システムの提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
個人情報を記憶した識別媒体を用いて引出し価値若しく
は借入れ価値を入力設定する入力手段と、この入力手段
により入力設定した価値を現金で放出するか、前記価値
に基づいて遊技を行うための遊技媒体で放出するかを選
択する選択手段と、この選択手段が遊技媒体の放出を選
択したとき、前記遊技媒体を放出する放出手段とを備え
た取引処理装置であることを特徴とする。

【０００６】請求項２記載の発明は、遊技機で放出され
た遊技媒体の価値を読取る読取手段と、この読取手段で
読取った価値に基づいて引出し価値若しくは借入れ価値
に対応した返済処理を行う返済手段とを備えたことを特
徴とする。

【０００７】請求項３記載の発明は、遊技機で放出され
た遊技媒体の価値を読取る読取手段と、この読取手段で
読取った価値を返済レートに換算する換算手段と、この
換算手段で換算した遊技媒体の価値を、入力手段により
入力設定した価値から減算する減算手段とを備えたこと
を特徴とする。

【０００８】請求項４記載の発明は、遊技機で放出され
た遊技媒体の価値を読取る読取手段と、この読取手段で
読取った価値を返済レートに換算する換算手段と、この
換算手段で換算した遊技媒体の価値が入力手段により入
力設定された価値より多いか否かを判別する判別手段
と、この判別手段が入力設定された価値よりも多いこと
を判別した場合、該入力設定された価値を越える価値を
放出または、データとして記憶する手段を備えたことを
特徴とする。

【０００９】請求項５記載の発明は、個人情報を記憶し
た識別媒体を用いて引出し価値若しくは借入れ価値を入
力設定する入力手段を備えた取引処理装置において、入
力手段は引出し価値若しくは借入れ価値を遊技媒体数で
入力設定することを特徴とする。

【００１０】請求項６記載の発明は、遊技媒体にカード
を適用したことを特徴とする。

【００１１】請求項７記載の発明は、遊技媒体にパチン
コ玉若しくはメダルを適用したことを特徴とする。

【００１２】請求項８記載の発明は、パチンコ玉若しく
はメダルの個数を金額と対応させて表示する表示手段を
備えたことを特徴とする。

【００１３】請求項９記載の発明は、貸付け価値若しく
は返済価値に関する金額情報およびパチンコ玉若しくは
メダル数情報を、表示し若しくは明細票に印字して放出
する出力手段を備えたことを特徴とする。

【００１４】請求項１０記載の発明は、取引処理装置が
放出する遊技媒体を、遊技機に投入することに基づいて
遊技を許可する遊技許可手段を備えた遊技システムであ
ることを特徴とする。

【００１５】

【作用】この発明によれば、遊技客が取引処理装置を利
用する場合、先ず、遊技客はＩＤカード等の個人情報を
記憶した識別媒体を用いて同遊技客が要請する引出し価
値若しくは借入れ価値を入力手段により入力設定し、こ
の入力設定した価値の取扱い種類を選択手段により選択
し、この選択した一方の現金か、あるいは他方の遊技媒
体かに応じた引出取引若しくは借入れ取引を許容する。
このとき、遊技媒体で放出するように選択した場合は、
入力設定された価値を付与した遊技媒体を放出手段によ
り放出する。

【００１６】また、遊技媒体を返還して精算する場合
は、遊技媒体を取引処理装置に投入すると、これに基づ
いて内部の読取手段が遊技媒体の価値を読取り、この読
取った価値に基づいて返済手段が遊技媒体の引出し価値
若しくは借入れ価値に対応した返済処理を行う。

【００１７】同じく、遊技媒体を返還して精算する場合
は、遊技媒体を取引処理装置に投入すると、これに基づ
いて内部の読取手段が遊技媒体の価値を読取り、この読
取った価値に基づいて換算手段が返済レートに換算し、
この換算した遊技媒体の価値を、減算手段により入力設
定済の価値から減算して精算する。同じく、遊技媒体を
返還して精算する場合に、引出し価値若しくは借入れ価
値を遊技媒体数で入力設定して精算する。

【００１８】また、取引処理装置は遊技媒体にカードを
適用し、このカードを遊技許可用に放出し、また精算許
可用に受付ける。同じく、取引処理装置は遊技媒体にパ
チンコ玉若しくはメダルを適用し、このパチンコ玉若し
くはメダルを遊技許可用に発行し、また精算許可用に受
付ける。

【００１９】また、取引処理装置は表示手段によりパチ
ンコ玉若しくはメダルの個数と金額とを対応させて表示
案内する。さらに、取引処理装置は出力手段により貸付
け価値若しくは返済価値に関する金額情報およびパチン
コ玉若しくはメダル数情報を表示し、若しくは明細票に
印字して放出する。また、この遊技システムによれば、
取引処理装置が発行する遊技媒体を、遊技機に投入する
ことに基づいて遊技許可手段が遊技を許可する。

【００２０】

【発明の効果】この結果、取引処理装置を遊技場に設置
した場合は、この取引処理装置が金融機関に設置される
自動預金支払機（ＡＴＭ）や自動支払機（ＣＤ）の如く
対応して遊技客が要請する現金あるいは遊技媒体を直接
放出させることができる。したがって、遊技客の所持金
が少ない場合や遊技途中で現金を消費してしまった場合
でも、その場で現金を引出したり、借入れて直ちに遊技
継続でき、遊技客に対するサービス性が向上する。この
ため、遊技客は止む得ず遊技を諦めたり、中断されずに
円滑に楽しむことができる。

【００２１】また、現金や遊技媒体の放出機能だけでな
く精算機能を有して、放出した遊技媒体を受付けて返済
レートに換算して精算することができる。さらに、精算
時に遊技媒体の数を有価価値として入力設定すれば、そ
の数に応じた価値をデータ管理して保管することができ
る。

【００２２】また、遊技媒体にカードを適用した場合
は、そのカードを遊技機に用いて容易に遊技を許可した
り、取引処理装置にて精算することができる。同じく、
遊技媒体にパチンコ玉やメダルを適用した場合は、その
パチンコ玉やメダルを直接遊技機に用いて直ちに遊技を
許可したり、勝玉や勝メダルを取引処理装置で容易に精
算することができる。

【００２３】また、取引処理装置でパチンコ玉数若しく
はメダル数と現金とを対応させて表示案内すれば、取引
時の放出内容若しくは精算内容が一層明瞭化して遊技客
の円滑な取引を促進する。

【００２４】さらに、遊技客が取引処理装置を利用した
時、貸付け価値若しくは返済価値に関する金額情報およ
びパチンコ玉数若しくはメダル数情報を表示案内し、若
しくは印字した明細票を同時に放出すれば、この表示案
内若しくは放出された明細票から遊技客は取引内容を容
易に把握管理でき、安心して取引利用できる。また、取
引処理装置が発行した遊技媒体を遊技機で直接受付ける
ように設定した場合は、任意の遊技機で直ちに遊技利用
することができる。

【００２５】このように、遊技分野と金融分野との融合
化を図った取引処理装置を遊技場に設置することによ
り、遊技場で要請される現金の引出し若しくは借入れの
現金運用および遊技媒体の放出若しくは精算の媒体運用
を能率よく達成することができる。

【００２６】

【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図１はパチンコ店舗内に設置した遊技媒体発行
機能付き取引処理装置１１を示し、この遊技媒体発行機
能付き取引処理装置１１は装置本体の上部前面に、プリ
ペイドカード放出口１２と、ＩＤカード挿入／放出口１
３と、明細票放出口１４と、パチンコ玉投入口１５と、
紙幣放出口１６と、遊技客に取引操作を表示案内するタ
ッチパネル兼用のＣＲＴ１７と、パチンコ玉放出口１８
とを備えて取引許容している。

【００２７】この場合、遊技媒体とは、遊技を行う際に
使用する媒体を言い、具体的にはパチンコ玉、メダルだ
けでなく、貯玉を記録したカード、プリペイドカード、
貯玉を記録したホストコンピュータからパチンコ玉を引
出すためのＩＤカード等を遊技媒体として使用する。ま
た、この実施例の取引処理装置１１では、遊技媒体にパ
チンコ玉とプリペイドカードを放出するようにしている
が、これに限らず上記の遊技媒体を放出するようにして
もよい。

【００２８】図２は遊技媒体発行機能付き取引処理装置
１１の制御回路ブロック図を示し、ＣＰＵ２１はＲＯＭ
２２に格納されたプログラムに沿って各回路装置を制御
し、その制御データをＲＡＭ２３で読出し可能に記憶す
る。

【００２９】ＣＰＵ２１はＣＲＴ１７に現金の引出し／
貸付け／返済およびプリペイドカード発行等の各種の取
引項目および操作手順を表示案内し、また画面上に表示
した表示部分と対応してタッチ入力許容するタッチパネ
ルを備え、この表示案内に従って暗証番号の入力、紙幣
かプリペイドカードかの取引項目の選択、借入れ金額の
設定を遊技客が施すことにより各種の取引を許容する。

【００３０】ＩＤカード処理部２４はＩＤカード挿入／
放出口１３に挿入されたＩＤカードの個人情報を読取処
理し、紙幣処理部２５は取引指定された引出し額／借入
れ額の紙幣を紙幣放出口１６より放出する。

【００３１】遊技媒体放出部２６は、放出指定された数
のパチンコ玉と、遊技金額分の価値情報が付与されたプ
リペイドカードを放出する。パチンコ玉計数部２７は、
パチンコ玉放出口１８からパチンコ玉を放出する時／パ
チンコ玉投入口１５にパチンコ玉を投入した時の数を計
数する。

【００３２】明細票発行部２８は、遊技客が取引利用し
た引出し／貸付け／返済時の価値情報を詳細に印字した
明細票を取引毎に明細票放出口１４から放出する。

【００３３】また、ＲＡＭ２３には本人を特定するＩＤ
情報と、これに対応して貸付け日時、貸付け金額、返済
金額等の取引した詳細なメモリマップ２３ａを記憶管理
し、貸付け日時を記憶して店舗の閉店時刻迄に返済がな
ければ貸付け金額を確定する。また、返済金額がある場
合は、その差額を計算して記憶管理する。さらに、返済
金額は精算時に遊技客がパチンコ玉をパチンコ玉投入口
１５に投入して返還した時のパチンコ玉数に応じた価値
情報の金額を記憶管理する。

【００３４】通信処理部２９は、編集した引出し／貸付
け／返済時の取引設定要求電文および残高照会要求電文
等をクレジット会社が管理するセンタ３０に送信し、セ
ンタ３０から返信されてきた回答データを受信処理す
る。

【００３５】図３は遊技客が携帯利用するＩＤカード３
１を示し、このＩＤカード３１は制御チップ３２と非接
触アンテナ３３とを備えて構成され、制御チップ３２の
ＲＯＭに送受信プログラムを記憶させて送受信し、同カ
ード３１のＲＡＭに個人情報、暗証番号、貸付け金額情
報、勝金額や勝玉数の勝賞品情報等を記憶管理させてい
る。また、この場合、ＩＤカード３１に非接触アンテナ
３３を用いて非接触通信することにより、振動の多いパ
チンコ店舗での振動による悪影響を回避した安定した通
信処理を図っている。

【００３６】図４は遊技媒体発行機能付き取引処理装置
１１の制御管理システムを示し、遊技媒体発行機能付き
取引処理装置１１には、店舗内のパチンコ台等の各遊技
台４１ａ〜４１ｃ…と、パチンコ玉数を計数する計数機
４２と、パチンコ玉やプリペイドカードを発行する玉貸
し／カード発行機４３と、貯玉情報を記憶管理する店舗
内ファイル４４とを接続し、また店舗内ファイル４４を
介してクレジット会社が管理する顧客ファイル４５を備
えたセンタ３０に接続される。

【００３７】計数機４２は、取引処理装置１１とは別に
独立して計数専用に設置したものであって、この計数機
４２からは計数結果をオンライン／オフラインで取引処
理装置１１に送信する。

【００３８】また、玉貸し／カード発行機４３は、パチ
ンコ玉、遊技専用のプリペイドカード等の遊技媒体を発
行し、またこの場合、取引処理装置１１からの指令に基
づいて玉貸し／カード発行機４３から遊技媒体を発行さ
せることができる。

【００３９】各遊技台４１ａ〜４１ｃ…は、パチンコ玉
を受付けて遊技許容する以外に、玉貸し／カード発行機
４３より発行した遊技専用のプリペイドカードを磁気読
取書込み処理して価値情報分を遊技許容するカードリー
ダＣ／Ｒ・Ｗを備えている。また、この場合、遊技客が
取引処理装置１１を用いて遊技台の指定番号を入力指定
して、指定された番号の遊技台にパチンコ玉を放出させ
れば、遊技客の遊技に先立って事前にパチンコ玉をセッ
トすることができる。

【００４０】また、店舗内ファイル４４には、遊技客が
勝玉を精算して貯玉した貯玉情報を記憶管理し、遊技客
の遊技時に貯玉情報を読出して貯玉情報分を遊技許容さ
せることができる。

【００４１】また、センタ３０の顧客ファイル４５に
は、現金引出し時の個人残高照会の情報、貸付け時の信
用照会の情報を記憶管理し、引出し／貸付け等の取引毎
に遊技客の照会確認情報を電送して照合確認する。

【００４２】図５は遊技媒体発行機能付き取引処理装置
１１に備えられるＣＲＴ１７の取引表示画面の一例を示
し、取引時のＣＲＴ１７の画面には現金放出キー５１、
玉放出キー５２、プリペイドカード放出キー５３、返済
キー５４、入力設定表示部５５、テンキー５６、確定キ
ー５７、万円キー５８、千円キー５９、個数キー６０と
を配置表示して任意の取引項目を入力操作させる。

【００４３】例えばプリペイドカードの取引項目を選択
して遊技専用のプリペイドカードを発行操作する場合、
先ず遊技客がプリペイドカード放出キー５３をタッチ入
力して取引項目を選択指示し、続いてテンキー５６で暗
証番号を入力操作し、貸付け情報を遊技台に送信する場
合にはその台番号をテンキー５６で入力操作し、さらに
テンキー５６と万円キー５８／千円キー５９との組合わ
せ、あるいはテンキー５６と個数キー６０との組合わせ
により購入希望金額／購入希望玉数を入力設定する。こ
の入力設定操作に基づいて設定された情報が入力設定表
示部５５に表示案内され、この設定されたパチンコ玉数
および購入金額を遊技客が確認し、最後に確定キー５７
を入力操作することにより希望する価値情報を備えたプ
リペイドカードを発行する。

【００４４】図６は返済時のＣＲＴ１７の取引表示画面
の一例を示し、返済時のＣＲＴ１７の画面には貸付け情
報表示部６１、返済情報表示部６２、テンキー６３、確
定キー６４、万円キー６５、千円キー６６、個数キー６
７とを表示して返済入力操作させる。

【００４５】この返済入力操作は、先ず遊技客が返済キ
ーをタッチ入力して返済取引項目を選択指示させ、続い
てテンキー６３で暗証番号を入力操作させ、このとき遊
技客に貸付けがある場合は、貸付け情報表示部６１に貸
付け玉数／貸付け金額の情報を表示案内する。この表示
案内を参照しながら遊技客は、テンキー６３と万円キー
６５／千円キー６６との組合わせ、あるいはテンキー６
３と個数キー６７との組合わせにより返済金額／返済玉
数を入力設定する。この入力設定操作に基づいて返済設
定された情報が返済情報表示部６２に表示案内され、こ
の設定されたパチンコ玉数および返済金額を遊技客が確
認し、最後に確定キー６４を入力操作することにより返
済処理が完了する。また、この返済額の入力設定に際し
ては、貸付け全額を一括返済してもよいし、借入れ金額
を越えない価値を現金で放出したり、残金／残玉を預金
あるいは貯玉するなど任意に設定できる。

【００４６】図７は遊技媒体発行機能付き取引処理装置
１１で貸付け取引した時の貸付け明細票７１の一例を示
し、この貸付け明細票７１には貸付け利用した時の貸付
け日時、顧客のＩＤ情報、貸付け金額情報および貸し玉
数情報を印字して発行する。このため、取引毎に発行さ
れる貸付け明細票７１から遊技客は現在の貸付け内容を
容易に把握管理できる。

【００４７】図８は遊技媒体発行機能付き取引処理装置
１１で返済取引した時の返済明細票８１の一例を示し、
この返済明細票８１には貸付け利用した時の貸付け情報
に加えて、返済日時、顧客のＩＤ情報、返済金額情報お
よび返済玉数情報を印字して発行する。このため、返済
毎に発行される返済明細票８１から遊技客は返済内容を
容易に把握管理でき、安心して取引利用できる。なお、
これらの明細票７１，８１と同様の内容をＣＲＴ１７に
表示させてもよい。

【００４８】このように構成された遊技媒体発行機能付
き取引処理装置１１の処理動作を図９および図１０のフ
ローチャートを参照して説明する。今、所持金が少ない
遊技客、あるいは遊技途中で現金を消費してしまった遊
技客が遊技継続する場合、ＣＰＵ２１は先ず、ＣＲＴ１
７を介して遊技客が携帯するＩＤカード３１を、取引処
理装置１１のＩＤカード挿入／放出口１３に挿入案内し
（ステップｎ1 ）、この挿入案内に従ってＩＤカードが
挿入されると、ＣＰＵ２１は挿入されたカード情報を読
取り、またカードの暗証番号を入力させて本人を特定す
る（ステップｎ2 ）。

【００４９】このとき、暗証番号が不適であれば取引中
止し、適正であれば取引許容して任意の取引項目を選択
入力させる。このとき、遊技客が現金貸付けの取引項目
を選択指定すると（ステップｎ3 〜ｎ4 ）、ＣＰＵ２１
は遊技客に選択指定された現金の貸付け金額を入力設定
させ、この入力設定された貸付け金額情報を記憶管理し
た後、その貸付け金額を紙幣放出口１６より放出する。
これにより、遊技客はその場で現金を調達でき、円滑に
遊技継続することができる（ステップｎ5 〜ｎ7 ）。

【００５０】また、遊技客がパチンコ玉の玉放出の取引
項目を選択指定すると（ステップｎ8 ）、ＣＰＵ２１は
続いて遊技客に貸付け玉数を入力設定させ、この入力設
定された貸付け玉数情報を記憶管理した後、その貸付け
玉数をパチンコ玉放出口１８より放出して遊技継続させ
る。また、この現金の貸付け取引時に貸付け情報を記録
した貸付け明細票７１を発行する（ステップｎ9 〜ｎ1
1）。

【００５１】また、遊技客がプリペイドカードの貸付け
取引項目を選択指定した場合（ステップｎ12）、ＣＰＵ
２１は遊技希望分のプリペイドカードの価値情報を入力
設定させ、この入力設定された価値情報を記憶管理した
後、この価値情報を有するプリペイドカードをプリペイ
ドカード放出口１２より放出する（ステップｎ13〜ｎ1
5）。

【００５２】さらに、遊技客が返済の取引項目を選択指
定した場合は（ステップｎ16）、遊技客が返還する勝玉
をパチンコ玉投入口１５に投入させて返済するパチンコ
玉数を計数し、この計数結果から返済レートに換算して
返済額を求め（ステップｎ17〜ｎ18）、この返済額から
任意の返済額を指定入力させ、貸付け額から指定された
返済額を差引いて貸付け額を書換え更新する。この更新
データはＲＡＭ２３で記憶管理しておき、パチンコ店舗
の閉店後に編集した更新データをクレジット会社のセン
タ３０に送信して、遊技客の貸付けデータを記憶管理す
る（ステップｎ19〜ｎ21）。

【００５３】また、この返済取引時には、返済情報を記
録した返済明細票８１を発行して返済取引処理が終了す
る（ステップｎ22）。

【００５４】また、この返済後に余剰パチンコ玉があれ
ば、現金に換金してもよく、また余剰玉数を貯玉情報と
してＩＤカード３１や店舗内ファイル４４に記憶管理さ
せ、後日の遊技利用を許容させることができる（ステッ
プｎ23〜ｎ24）。

【００５５】上述のように、取引処理装置をパチンコ店
等の遊技場に設置した場合は、この取引処理装置が金融
機関に設置されるＡＴＭやＣＤの如く対応して遊技客が
要請する現金、パチンコ玉、プリペイドカードを直接発
行させることができる。したがって、遊技客の所持金が
少ない場合や遊技途中で現金を消費してしまった場合で
も、その場で現金を引出したり、借入れて直ちに遊技継
続でき、遊技客に対するサービス性が向上する。このた
め、遊技客は止む得ず遊技を諦めたり、中断されずに円
滑に楽しむことができる。

【００５６】また、取引処理装置は放出機能だけでな
く、パチンコ玉を受付けて返済レートに換算して精算す
る精算機能を有しているため、精算時にパチンコ玉数を
価値情報として入力設定すれば自動的に返済レートに換
算して精算することができ、また精算時に勝玉による余
剰価値がある場合は、その情報を記憶更新させて管理で
き、後日、引続き余剰価値分の遊技利用ができる。

【００５７】また、遊技媒体にプリペイドカード等のカ
ードを適用した場合は、そのカードを遊技台に用いて容
易に遊技を許可したり、取引処理装置にて精算すること
ができる。同じく、遊技媒体にパチンコ玉を適用した場
合は、そのパチンコ玉を直接遊技台に用いて直ちに遊技
を許可したり、取引処理装置で容易に勝玉精算すること
ができる。

【００５８】また、取引時にパチンコ玉の個数と現金と
を対応させてＣＲＴで表示案内するため、取引時の放出
若しくは精算内容が一層明瞭化し、遊技客の円滑な取引
を促進できる。同じく、取引時に遊技台の指定番号を入
力指定させて指定された番号の遊技台にパチンコ玉を放
出させれば、遊技客の遊技に先立って事前にパチンコ玉
をセットすることができ、遊技客へのサービス性が一層
向上する。

【００５９】さらに、取引時に貸付け価値若しくは返済
額に関する金額情報および玉数情報を表示案内し、若し
くは印字した貸付け明細票や返済明細票を取引毎に放出
するため、この放出された各明細票から遊技客は取引内
容を容易に把握管理でき、安心して取引利用できる。ま
た、放出した遊技媒体を遊技台で直接受付けるように設
定しているため、遊技客は任意の遊技台で直ちに遊技利
用することができる。このように、遊技分野と金融分野
との融合化を図った取引処理装置を遊技場に設置するこ
とにより、遊技場で要請される現金の引出し若しくは借
入れの現金運用および遊技媒体の放出若しくは精算の媒
体運用を能率よく達成することができる。

【００６０】この発明と、上述の一実施例の構成との対
応において、この発明の取引処理装置は、実施例の遊技
媒体発行機能付き取引処理装置１１に対応し、以下同様
に、識別媒体は、ＩＤカード３１に対応し、入力手段
は、ＣＲＴ１７に対応し、現金は、紙幣に対応し、遊技
媒体は、パチンコ玉およびプリペイドカードに対応し、
選択手段は、ＣＲＴ１７およびＣＰＵ２１に対応し、発
行手段は、プリペイドカード放出口１２およびパチンコ
玉放出口１８に対応し、遊技機は、遊技台４１ａ〜４１
ｃに対応し、読取手段は、ＩＤカード処理部２４および
パチンコ玉計数部２７に対応し、換算手段、返済手段お
よび減算手段は、ＣＰＵ２１に対応し、表示手段は、Ｃ
ＲＴ１７の入力設定表示部５５と貸付け情報表示部６１
と返済情報表示部６２とに対応し、明細票は、貸付け明
細票７１および返済明細票８１に対応し、出力手段は、
ＣＲＴ１７と明細票放出系に対応し、遊技システムは、
遊技媒体発行機能付き取引処理装置１１の制御管理シス
テムに対応するも、この発明は上述の一実施例の構成の
みに限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の遊技媒体発行機能付き取引処理装置
の外観斜視図。

【図２】この発明の遊技媒体発行機能付き取引処理装置
の制御回路ブロック図。

【図３】この発明のＩＤカードの外観斜視図。

【図４】この発明の遊技媒体発行機能付き取引処理装置
の制御管理システム図。

【図５】この発明のＣＲＴの取引表示画面の一例を示す
表示説明図。

【図６】この発明のＣＲＴの返済時の取引表示画面を示
す表示説明図。

【図７】この発明の貸付け取引時に発行した貸付け明細
票の一例を示す説明図。

【図８】この発明の返済取引時に発行した返済明細票の
一例を示す説明図。

【図９】この発明の遊技媒体発行機能付き取引処理装置
の処理動作を示すフローチャート。

【図１０】この発明の図９に続くフローチャート。

【符号の説明】

１１…遊技媒体発行機能付き取引処理装置 １２…プリペイドカード放出口 １３…ＩＤカード挿入／放出口 １４…明細票放出口 １５…パチンコ玉投入口 １６…紙幣放出口 １７…ＣＲＴ １８…パチンコ玉放出口 ２１…ＣＰＵ ２４…ＩＤカード処理部 ２７…パチンコ玉計数部 ２８…明細票発行部 ３１…ＩＤカード ４１ａ〜４１ｃ…遊技台 ５５…入力設定表示部 ６１…貸付け情報表示部 ６２…返済情報表示部 ７１…貸付け明細票 ８１…返済明細票 Ｃ／Ｒ・Ｗ…カードリーダ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久留 徹 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】個人情報を記憶した識別媒体を用いて引出
   し価値若しくは借入れ価値を入力設定する入力手段と、
   上記入力手段により入力設定した価値を現金で放出する
   か、前記価値に基づいて遊技を行うための遊技媒体で放
   出するかを選択する選択手段と、上記選択手段が遊技媒
   体の放出を選択したとき、前記遊技媒体を放出する放出
   手段とを備えた取引処理装置。
2. 【請求項２】遊技機で放出された遊技媒体の価値を読取
   る読取手段と、上記読取手段で読取った価値に基づいて
   上記引出し価値若しくは借入れ価値に対応した返済処理
   を行う返済手段とを備えた請求項１記載の取引処理装
   置。
3. 【請求項３】遊技機で放出された遊技媒体の価値を読取
   る読取手段と、上記読取手段で読取った価値を返済レー
   トに換算する換算手段と、上記換算手段で換算した遊技
   媒体の価値を、上記入力手段により入力設定した価値か
   ら減算する減算手段とを備えた請求項１記載の取引処理
   装置。
4. 【請求項４】遊技機で放出された遊技媒体の価値を読取
   る読取手段と、上記読取手段で読取った価値を返済レー
   トに換算する換算手段と、上記換算手段で換算した遊技
   媒体の価値が上記入力手段により入力設定された価値よ
   り多いか否かを判別する判別手段と、上記判別手段が入
   力設定された価値よりも多いことを判別した場合、該入
   力設定された価値を越える価値を放出または、データと
   して記憶する手段を備えた請求項１記載の取引処理装
   置。
5. 【請求項５】個人情報を記憶した識別媒体を用いて引出
   し価値若しくは借入れ価値を入力設定する入力手段を備
   えた取引処理装置において、上記入力手段は、引出し価
   値若しくは借入れ価値を遊技媒体数で入力設定する取引
   処理装置。
6. 【請求項６】遊技媒体は、カードであることを特徴とす
   る請求項１、２、３、４または５記載の取引処理装置。
7. 【請求項７】遊技媒体は、パチンコ玉若しくはメダルで
   あることを特徴とする請求項１、２、３、４または５記
   載の取引処理装置。
8. 【請求項８】パチンコ玉若しくはメダルの個数を金額と
   対応させて表示する表示手段を備えた請求項７記載の取
   引処理装置。
9. 【請求項９】貸付け価値若しくは返済価値に関する金額
   情報およびパチンコ玉若しくはメダル数情報を、表示し
   若しくは明細票に印字して放出する出力手段を備えた請
   求項１、２、３、４、５、６、７または８記載の取引処
   理装置。
10. 【請求項１０】請求項１記載の取引処理装置が放出する
    遊技媒体を、遊技機に投入することに基づいて遊技を許
    可する遊技許可手段を備えた遊技システム。