JPH09104065A - スチレン系樹脂発泡シート製容器の口元部カーリング方法及びその容器 - Google Patents

スチレン系樹脂発泡シート製容器の口元部カーリング方法及びその容器

Info

Publication number
JPH09104065A
JPH09104065A JP26268095A JP26268095A JPH09104065A JP H09104065 A JPH09104065 A JP H09104065A JP 26268095 A JP26268095 A JP 26268095A JP 26268095 A JP26268095 A JP 26268095A JP H09104065 A JPH09104065 A JP H09104065A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
curling
opening
mouth
horizontal portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26268095A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Fujiwara
裕士 藤原
Kenichi Kondo
健一 近藤
Shigeru Kobayashi
茂 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP26268095A priority Critical patent/JPH09104065A/ja
Publication of JPH09104065A publication Critical patent/JPH09104065A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 折り曲げ部分の肉厚を圧縮して薄くして裏面
までの距離を短くすることで熱伝導を良くすると共に、
セルを潰し非発泡状態に近づけることで熱伝導率を高く
し、しかもカール処理に最適な厚みの比率に予め成形す
ることにより、カール加工が容易になるスチレン系樹脂
発泡シート製容器の口元部カーリング方法及びその容器
を提供する。 【解決手段】 容器本体11と、容器本体の開口部の外
周に張り出した開口鍔14を有し、開口鍔をカール加工
して口元部を形成してなるスチレン系樹脂発泡シート製
容器であって、開口鍔を容器本体の底面と平行な水平部
分14Aと、水平部分から下方45°以上の角度に屈曲
した先端部分14Bを有する形状となすとともに、カー
ル加工する部位の厚み比が、(容器本体の壁面部分11
A):(水平部分14A):(先端部分14B)=1:
0.9:0.7〜1:0.5:0.25となるように成
形した後、カール加工して口元部を成形してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品包装あるいは
内容物を食べる場合には食器として使用できるスチレン
系樹脂発泡シート製容器の口元部カーリング方法及びそ
の容器に係わり、更に詳しくは容器本体の開口部の外周
に張り出した開口鍔をカール加工して口当たりが良く安
全な口元部を形成するためのカーリング方法及びカール
加工した容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非発泡樹脂製容器(以下、「ソリッド容
器」と呼ぶ)や発泡樹脂シート製容器のようにシート状
の原材料を加熱後、雌雄金型で挟合して、容器本体の開
口部の外周に開口鍔を一体に張り出した形状等、所望の
形状に成形し、その後抜き刃によってシートから成形品
を切り放す成形工程を採用している合成樹脂製容器には
口元鍔部に抜き等によって生じた鋭利な端部が生じる。
この鋭利な端部は特に柔らかい皮膚や唇を接触させて食
用に供する食品容器等では、受傷の危険性が高く市場で
は危険視されている。また工業的には外装にシュリンク
フィルムなどを使用する場合においてシュリンクフィル
ムが鋭利端部のため破れるという問題が発生している。
【0003】更に、この口元鍔部のサイズはできるたけ
小さくする方が容器デザイン上好ましいとされており、
また口当たりなども良好になる。しかし、口元鍔部はシ
ュリンクフィルムをかける際の力等、それに相当する容
器を握りつぶす方向への圧縮強度に深い関係をもってお
り、強度面からはできるだけ大きくしたいというのが実
状であり、一定以下にはできない。
【0004】この問題点を解決するためには、容器本体
の開口部の外周に予めカールしろを見込んで形成した開
口鍔を下方へ折り込むいわゆるカール処理が提案されて
いる。このカール処理は代表的にはアメリカ合衆国ブラ
ウン社等の製造になるカール装置等が提案、製造されて
いる。
【0005】カール装置の概要を前述ブラウン社の装置
を例にとって述べると、図4〜図7に示すようにカール
装置20は、スクリュー部20Aと加熱部20Bとから
構成され、スクリュー部20Aは1軸の溝付き加熱スク
リュー21と7本の駆動ロール22,…にて容器(中間
成形品10A)の開口鍔14を保持し、スクリュー回転
によって容器が送られるにつれてスクリュー成形溝23
で前記開口鍔14を折り込み連続的にカール処理を施す
ことができるものとされている。つまり、スクリュー2
1には進行に従い所定の形状にカールを仕上げられるよ
うに断面形状が連続的に変化する成形溝23が刻んであ
る。スクリュー部20Aの前段には図6に示すような加
熱部20Bが配置され、加熱部20Bは加熱炉24で構
成されており、容器を均一に加熱軟化させ後段のスクリ
ュー部20Aによってカール加工を達成できる構造とな
っている。ここで、前記加熱炉24内には、容器列の通
過路の外周にヒーター25を配するとともに、容器列を
ヒーター25に接触することなく前方へ導くための案内
棒26が配設されている。
【0006】カール処理を施すことで鋭利な口元鍔部の
切断面は皮膚やシュリンクフィルムに触れがたくなる
上、口元部としての実効幅を確保できるため、強度も保
持される。一方、樹脂は所定の温度以上、例えば軟化温
度以上に加熱しないと形状を変えられないという特質を
有している。前述カール装置20においてカール処理を
施そうという場合もそれは同様で、加熱炉24によって
これを達成しようとしている。しかし、前述カール装置
は一般に工業的には連続的に容器を加工処理するように
され、この場合、容器は積み重なった状態(以下、「ス
タック状態」と呼ぶ)で加熱部20B、そしてスクリュ
ー部20Aに搬送される。従って、加熱はカール処理を
施そうとする部位以外の部分にも均一に加えられること
になる。
【0007】合成樹脂製容器は、一般に過去に加熱によ
って変形(この場合は前述雌雄金型による成形がこれに
相当する)を加えられたものである場合、再度加熱する
と残留応力が解放され、変形を生じる。更に、高温にな
ると見かけの弾性率が低下するため自重で変形してしま
う。スチレン系樹脂発泡シート製容器(以下、「PSP
容器」という)については、更に問題を含んでおり、加
熱炉において加熱されると発泡し変形が進行するという
特質を有し、また非発泡の合成樹脂に比して熱伝導率が
極めて低いため、厚み方向の芯部分までカール処理変形
に適する温度まで加熱しようとすると、表層部分は必要
以上に加熱され追加発泡し変形を生じるだけでなく、発
泡セルが破泡し外観ないしは強度上の問題を生じてしま
う。また、広い面積にわたって加熱すると該当部分だけ
膨らんだようになるため外観意匠上顕著な変形を生じ
る。
【0008】更に、一般にPSP材料は厚みが厚く、ま
た曲げに対して強い。曲げようとすると曲げ部分の内側
に当たるセルが圧縮抵抗を示すためカール加工は困難で
ある。PSP容器の場合、熱伝導率が非常に小さいため
加熱方向からみて裏側まで十分に加熱するためには長時
間ないしは高温の加熱が必要となる。この時、前述のよ
うに破泡現象が発生しやすく、外観不良となり易いが、
加熱側がこのような発泡状態になっても裏側まで十分に
加熱できず、カール部が十分に軟化していないため、カ
ール加工をする位置が安定せず1個の容器の中でもま
た、成形品間でも均一安定な形状の口元部が得られな
い。
【0009】ソリッド容器の場合、熱伝導率が比較的大
きいため短時間で加熱可能であり応力解放まで至ること
は少ない。また、非発泡であるため破泡等という問題も
生じない。加熱すれば弾性率は低下するものの総じて弾
性率は高いため、自重変形までは至らず、従ってカール
加工は比較的容易に達成され、市場に提供されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、PSP容器の
口元部にカール処理を施せるか否かは加熱性と曲げ易さ
ないし折れ易さが問題となる。以上のような理由から、
PSP容器においては鋭利な断面の処理について市場の
要望はありつつも、提供されないでいた。かかる欠点を
改良する方法を鋭意検討の結果、折り曲げ部分のPSP
肉厚を成形時あるいは成形後に圧縮して薄くすることに
より裏面までの距離を短くすることで熱伝導を良くする
と共に、圧縮して薄くすることによりセルを潰し非発泡
状態に近づけることで熱伝導率を高くし、しかもカール
処理に最適な厚みの比率に予め成形することにより、カ
ール加工が容易になることを見い出し、本発明に至っ
た。また、折り曲げ部分の肉厚が0.5mm以上、2m
m以下の場合において、折り返し部分を構成する水平部
分と先端部分の裏面での長さ及び長さ比を特定の範囲に
設定することにより、折り曲げ部分を過剰に加熱せずと
も曲げに際して圧縮抵抗なくカール加工が容易に行える
ことを見い出し、本発明に至った。
【0011】即ち、本発明が前述の状況に鑑み、解決し
ようとするところは、折り曲げにおいて全く変形して欲
しくない容器本体の壁面部分を最も厚くし、折り曲げ時
主として裏面が変形し折り曲げを支援する開口鍔の水平
部分を壁面部分より少し薄くし、折り曲げる先端部分は
完全に軟化し折り曲げ易いよう最も薄くなるようにする
ことで、あるいは開口鍔の肉厚が特定の範囲内におい
て、水平部分と先端部分の裏面での長さ及び長さ比を特
定の範囲に設定することで、加熱過剰無く十分に軟化
し、曲げに際しても圧縮抵抗無くカール加工を容易に行
えるようになしたスチレン系樹脂発泡シート製容器の口
元部カーリング方法及びその容器を提供する点にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題解
決のために、容器本体と、該容器本体の開口部の外周に
張り出した開口鍔を有し、該開口鍔をカール加工して口
元部を形成してなるスチレン系樹脂発泡シート製容器で
あって、前記開口鍔を容器本体の底面と平行な水平部分
と、該水平部分から下方45°以上の角度に屈曲した先
端部分を有する形状となすとともに、カール加工する部
位の厚み比が、容器本体の壁面部分:水平部分:先端部
分=1:0.9:0.7〜1:0.5:0.25となる
ように成形した後、カール加工して口元部を成形してな
るスチレン系樹脂発泡シート製容器の口元部カーリング
方法を提供する。同時に、このカーリング方法によって
形成した口元部を有するスチレン系樹脂発泡シート製容
器を提供する。
【0013】ここで、カール加工前における容器本体の
壁面部分の肉厚が1.5mm以上、2.5mm以下であ
ることが良好なカール加工を行う上で好ましい。また、
本発明は容器高さ/開口部直径で示される絞り比が0.
8以上である容器についても好適である。
【0014】また、容器本体と、該容器本体の開口部の
外周に張り出した開口鍔を有し、該開口鍔をカール加工
して口元部を形成してなるスチレン系樹脂発泡シート製
容器であって、前記開口鍔を容器本体の底面と平行な水
平部分と、該水平部分から下方45°以上の角度に屈曲
した先端部分を有する形状となすとともに、カール加工
する部位の前記水平部分の裏面長さが1.5mm以上、
4.5mm以下で、該水平部分と先端部分の裏面での長
さ比が、水平部分:先端部分=1:2〜1:0.5とな
るように成形した後、カール加工して水平なシール面を
有する口元部を成形してなるスチレン系樹脂発泡シート
製容器の口元部カーリング方法を提供する。同時に、こ
のカーリング方法によって形成した口元部を有するスチ
レン系樹脂発泡シート製容器を提供する。前記同様に、
本発明は容器高さ/開口部直径で示される絞り比が0.
8以上である容器についても好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明において容器の素材となる
スチレン系樹脂発泡シートとは、ポリスチレン及びスチ
レンと無水マレイン酸、メタクリル酸等との共重合体、
並びにこれらのスチレン系樹脂とポリフェニレンオキサ
イド等との混合樹脂等のスチレン系樹脂をブタン、フロ
ン等の発泡剤と押し出し機で混練後、押し出し発泡させ
た発泡シートである。シート厚みは1〜3mm、シート
坪量は150〜550g/m2が一般的に使用され、発
泡倍率3〜5倍が好ましいが、この範囲に限定されるも
のではない。また、前述のスチレン系樹脂発泡シートに
非発泡の熱可塑性樹脂フィルムを片面又は両面に貼り合
わせ積層して複合化(ラミネート)した積層スチレン系
樹脂発泡シートも同様に使用できる。
【0016】スチレン系樹脂発泡シートに貼り合わせ積
層する非発泡の熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリス
チレン、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)等の
スチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン(P
P)等のオレフィン系樹脂フィルム、あるいはポリ塩化
ビニリデン、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、
ポリエステル、ポリアミド等の各種ガスバリヤーフィル
ムの単独及び複合フィルムが挙げられる。両面に樹脂フ
ィルムを積層する場合、両面とも同一樹脂フィルムで
も、別々の樹脂フィルムでも良い。
【0017】スチレン系樹脂発泡シートに熱可塑性樹脂
フィルムを貼り合わせ積層・複合する方法としては、ス
チレン系樹脂発泡シート上へフィルム樹脂を垂れ流し積
層する方法、熱にて樹脂フィルムを直接積層する方法及
び接着剤を介して樹脂フィルムを積層する方法等があ
る。本実施形態では、スチレン系樹脂発泡シートと積層
スチレン系樹脂発泡シートとを特に区別する必要がない
場合には共にスチレン系樹脂発泡シートと称して説明す
る。
【0018】前述のスチレン系樹脂発泡シートを用いて
容器10を製造する方法を図1〜図7に基づき説明す
る。先ず、図1に示すように、ロール状に巻かれたスチ
レン系樹脂発泡シート1を加熱炉2を通して加熱、2次
発泡させた後、雌雄金型3(図中3Aは雌型駒、3Bは
雄型駒)で容器本体11を成形するとともに、該容器本
体11の開口部12の外周に底面13と平行な水平部分
14Aを有する開口鍔14を成形する。この開口鍔14
は、容器10の成形に関与しない剰余発泡シート15に
連続している。この成形の際に雌雄金型3の内部を真空
排気手段4で減圧し、金型形状の転写性を高めている。
この容器本体11と開口鍔14を成形後、スチレン系樹
脂発泡シート1からパンチング刃又はトムソン刃等の抜
型を備えた自動パンチング機5で前記開口鍔14を残し
て打ち抜き、個々の容器10となる中間成形品10Aを
得る。得られた容器の肉厚は金型形状等により支配され
特に限定しないが、1.5〜2mmが一般的である。
【0019】このようにして得られた中間成形品10A
の一例を図2に示している。図示した中間成形品10A
の開口鍔14の内周側が底面13と平行な水平部分14
Aとなり、先端部分14Bは底面13側へ傾斜してい
る。そして、前記開口鍔14の先端部分14Bの先端
は、自動パンチング機5で垂直に打ち抜かれた切断面1
4Cとなっている。
【0020】前記開口鍔14は、後述のカール加工によ
って口元部となる部分であり、図2に示したものは、水
平部分14Aの幅を要求されるシール面の幅に設定する
とともに、先端部分14Bの幅はカール加工に必要十分
な幅に設定してある。そして、本発明においては容器本
体11の側壁部分11Aと開口鍔14の水平部分14A
及び先端部分14Bの肉厚を後述の如く設定するであ
る。又は、水平部分14Aと先端部分14Bの裏面での
長さ及び長さ比を後述の如く設定するのである。また、
前記開口部12側に面する容器本体11と該開口鍔14
とが交差した屈曲部16の曲率半径は可及的に小さくす
ることが口元部の上面に十分なシール面積を確保する上
で望ましい。
【0021】そして、本発明におけるカール加工は前記
開口鍔14に対して実施されるものとする。ここで、前
記開口鍔14は成形機の雌雄金型3における成形段階で
所望の形状になるように成形する。この際の先端部分1
4Bの折り曲げ角度は材料の堅さと次工程で使用するカ
ール装置の方式によって変えるべきであるが、一般に用
いられるドイツ国イリッヒ社製になる3本ロール型カー
ル装置やアメリカ合衆国ブラウン社製になる1本ロール
型カール装置の場合は、図3に示すように水平部分14
Aに対して下方へ45゜以上の角度θをつける必要があ
る。
【0022】容器本体11の壁面部分11Aから開口鍔
14の水平部分14A及び先端部分14Bに至る厚みの
変化は、金型3の設計段階において挟合時の雄雌型のク
リアランスを設計する際に、所望のクリアランスを用い
ることで達成される。また、簡易的には口元部分が設計
肉厚よりも圧縮気味に成形されるように成形機プレス量
を調整することでも達成される。
【0023】容器本体11の肉厚は、1.5mm以下で
は断熱性が悪く、カール加工しても強度が弱く好ましく
ない。また、肉厚が2.5mm以上では、かかる方法を
とってもカール加工がしにくいことから、1.5mm以
上、2.5mm以下が好ましい。そして、本発明ではカ
ール加工する部位の厚み比は、(容器本体11の壁面部
分11A):(開口鍔14の水平部分14A):(開口
鍔14の先端部分14B)=1:0.9:0.7〜1:
0.5:0.25となるように図3に示す形状に成形し
ている。つまり、壁面部分11Aから開口鍔14の水平
部分14A、先端部分14Bにかけて肉厚が減少するよ
うな厚み比に設定している。ここで、図3には、各部の
肉厚測定点X,Y,Zをそれぞれ示し、即ち壁面部分1
1Aの肉厚測定点をX、水平部分14Aの肉厚測定点を
Y、先端部分14Bの肉厚測定点をZとして示してい
る。尚、壁面部分11Aの肉厚はいたる所で略同厚であ
るので測定点の特定は不要であるが、水平部分14Aと
先端部分14Bの肉厚測定点はその下面の略中央部であ
る。
【0024】一方、前記開口鍔14の水平部分14Aを
長くするに従って、水平部分14Aの端部と先端部分1
4Bの自由端の収縮後の絶対長の差が顕著になり、皺や
端部の波打ち状の変形現象といった不具合が発生しやす
い。また、水平部分14Aを短くするとカール加工時の
曲げしろが確保できず、カール加工しても戻り等で良好
なカール仕上りとはならない。従って、水平部分14A
の裏面長さは、1.5mmから4.5mm程度が良好な
結果が得られる。
【0025】そして、前記開口鍔14の水平部分14A
と先端部分14Bの裏面での長さ比については、カール
加工時の強度バランスで評価すべきである。この水平部
分14Aに対する先端部分14Bの長さ比が大きい場
合、先端部分14Bに加わる力で水平部分14Aにまで
変形が及ぶし、小さい場合には曲げしろがなくカール加
工そのものが困難である。従って、長さ比に関しては、
(水平部分14A):(先端部分14B)=1:2〜
1:0.5程度が適当である。しかし、水平部分14A
の裏面長さを1.5mm程度に短くし、長さ比を1:
0.5と小さくした場合、加熱収縮量を考慮すると実効
的なカール加工が達成しにくいので、この場合は1:1
程度の大きな比を採用する方が好適である。ここで、図
3には、水平部分14Aの裏面長さをS、先端部分14
Bの裏面長さをTとして示している。
【0026】また、前述の長さ比を大きくした場合、即
ち水平部分14Aに対して先端部分14Bを長くした場
合、カール加工は達成されるが、その結果成形された口
元部17は2つ折り状までは折り曲げられず、空間を抱
き込むことになる。一方、先端部分14Bが短すぎると
曲げしろが確保できないので、2つ折りを達成しようと
する場合は、長さ比を1:1程度〜1:0.8程度にす
るのが好適である。
【0027】このように形状及び寸法を設定した開口鍔
14のカール処理を行うには、例えば前述の図4〜図7
に示したブラウン社製のカール装置20を用いる。この
カール装置20の構造は前述の通りであるので省略する
が、図6に示すように前記中間成形品10Aはスタック
状態で加熱部20Bを通過する際にその雰囲気温度によ
って一様に加熱され、次に図7に示すようにスタック状
態の中間成形品10A,…を順次、加熱スクリュー21
と駆動ロール22,…で前方へ繰り送る途中で開口鍔1
4は、加熱スクリュー21の成形溝23によってカール
加工され、最終的にカールした口元部17を有する容器
10が製造される。この容器10の口元部17は、図8
及び図9に例示している。図8に示した口元部17は、
水平部分14Aに先端部分14Bが重合するように折り
返した形状となっており、図9に示した口元部17は、
水平部分14Aと先端部分14Bの内角度を約45°に
カール加工した形状となっている。これらの場合、前記
開口鍔14の水平部分14Aは、図示しないシール蓋を
貼るための平坦なシール面17Aとなり、先端切断面1
4Cは、容器本体11の側面に接近するので、口元部1
7に唇等を当てた場合にも該切断面14Cには接触する
可能性が皆無となる。
【0028】本発明では、前述のようにカール加工する
部位の厚み比を設定したことによって、加熱部20Bで
開口鍔14の全体を一様に加熱した場合でも、先端部分
14Bが最も肉厚が薄くなるように圧縮されて熱伝導率
が高くなっているため最も高い温度に昇温して軟化す
る。それによってカール加工する場合に、先端部分14
Bを容易に折り曲げることができるのである。また、カ
ール加工する部位の水平部分14Aと先端部分14Bの
裏面長さ及び長さ比を設定したことにより、カール加工
性が向上して良好な口元部17を成形できる。
【0029】しかし、中間成形品10Aの全体を一様に
加熱する場合には、スタック状態で他の容器本体11で
覆われない部分(壁面部分11A)が過度に加熱されて
発泡セルが破泡したり、全体的に膨らみが生じる恐れが
あるため、カール加工を施す部位のみを局所的に加熱す
ることが望ましい。この局所加熱装置の方式は局所的な
加熱が達成できるものであれば特に限定しないが、設置
および制御の容易性から熱風式ヒーターまたは輻射式の
例えばセラミックヒーターなどが好適である。図2に
は、熱風式ヒーター30の例を示し、前記開口鍔14の
下面側、即ちカール加工によって内側となる部位に指向
性のある熱風を吹付けるノズル31を備えている。この
ノズル31は、開口鍔14の周囲に沿って複数配設して
も、また環状の吹き出し口を有するノズル構造でも良
い。
【0030】加熱温度については前段の加熱部20Bで
の加熱度合い、カール加工の進行速度、容器までの距
離、そして容器の材質によって個別に検討すべき要因で
あり、限定することはできないが、例えば外表面にHI
PSが50ミクロン程度存在するポリスチレン発泡容器
(PSP容器)にあっては、カール装置20の雰囲気温
度300℃の加熱炉24において5秒間滞留したものを
更に局所加熱する例であれば、距離5mmないし10m
mで直径約8mmの穴より吹き出し口温度約350℃で
毎分約240リットルの熱風を当てるのが好適である。
【0031】局所加熱装置を用いない場合には、加熱炉
24の雰囲気温度を開口鍔14が軟化するのに十分な高
い温度に設定するとともに、容器本体11の非加熱部分
を断熱材32で被覆して熱遮断することも可能である
(図6参照)。
【0032】
【実施例】
(実施例1)成形前の目付が700g/m2 (PSP目
付500g/m2 、外表面:HIPS200μm)であ
るポリスチレン発泡シート積層体を用い、前記雌雄金型
3の噛合により成形品形状を付与し、自動パンチング機
5により剰余発泡シート15から打ち抜き、口元直径9
7mm、底直径60mm、高さ100mmの絞り比約
1、基本肉厚2.1mmで壁面部分11A、水平部分1
4A及び先端部分14Bの厚み比を変えた6種類のPS
P容器(図2及び図3に示した中間成形品10A)を作
成し、それをアメリカ合衆国ブラウン社製の前記カール
装置を用いてカール処理を試みた。
【0033】ここで、開口鍔14のカール加工前の全体
の外直径は98mmとし、水平部分14Aの幅は約2.
5mmとし、折りしろとして先端部分14Bの幅を2m
mに設定した。折りしろ(先端部分14B)の角度は水
平面に対して80゜に設定した。
【0034】カール装置20の一般設定は次の通りであ
る。 ・加熱炉雰囲気温度設定350℃ ・スクリュー温度設定 90℃ ・加熱時間 約5秒
【0035】厚み比が異なる6種類の中間成形品の試験
体について、その開口鍔14をそれぞれ同一条件でカー
ル加工した結果を次の表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】以上の結果のように、開口鍔全体(水平部
分14Aと先端部分14B)の厚みが容器本体11の壁
面部分11Aと同等である場合(1:1:1)、容器壁
面部分と水平部分の境目ないしは水平部分と先端部分の
境目に表面割れが生じ、カール処理を施すことができな
かった。また、水平部分の肉厚が壁面部分に対して比率
で0.5以下になると、カール処理に伴い水平部分全体
が変形し、美麗な外観を有するものとはいえない状態で
あった。
【0038】それ以外の中間比率については比率が1:
0.9:0.7に近いもの及び1:0.5:0.3程度
になるものについては若干の皺と変形が見られるが、お
おむ美麗な状態でのカール処理を達成することができ
た。
【0039】(実施例2)実施例1と同一の素材で、基
本形状が同一の中間成形品10Aを作成した。この場
合、水平部分14Aと先端部分14Bの裏面長さ及び長
さ比を変えた36種類(6種類×6種類)のPSP容器
を作成し、前記同様のカール装置を用いて同一条件でカ
ール加工を試みた。その結果を次の表2〜表7に示す。
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】
【表7】
【0046】以上の結果のように、水平部分14Aの裏
面(下面)長さが長くなるにつれて、カール部先端には
波打ち状の変形が発生しやすくなるために、曲げるとい
う行為は達成できても良好なカールとはいえない状態と
なっている。水平部分14Aの下面長は1.5mm〜
4.5mmが安定している。
【0047】また、長さ比については、上記範囲内で、
水平部分14Aの下面長が短い場合は水平部分14Aに
対する先端部分14Bの長さ比が小さい側でカールの曲
げしろが少なくなるため、曲げが困難でカールは達成さ
れないものがある。また、長さ比が大きい場合は曲げに
伴って水平部分14Aにも変形が及びカール不良となっ
た。
【0048】水平部分14Aの下面長が長くなるにつれ
て、カールが達成できる長さ比の範囲は拡大するが、依
然上記傾向は残っている。特に、下面長が4.5mm以
上程度からは長さ比が大きい場合でカール先端が波打っ
たり、カール先端が容器本体の側壁部分11Aにぶつか
って変形したりと良好なカールとは言えない状態となっ
た。一方で、水平部分14Aの下面長が概ね4mm程度
以上であれば、長さ比が1:0.3程度と小さくともカ
ールは達成される場合がある。
【0049】
【発明の効果】以上にしてなる本発明のスチレン系樹脂
発泡シート製容器の口元部カーリング方法によれば、カ
ール特性は向上し、良好な外観を有し、安全な口元部を
カール加工によって成形することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る容器の製造装置の一部を示した簡
略配置図である。
【図2】カール加工前の中間成形品を示す部分断面図で
ある。
【図3】同じく部分拡大断面図である。
【図4】カール装置のスクリュー部を示す省略斜視図で
ある。
【図5】同じく加熱スクリューの部分側面図である。
【図6】カール装置の加熱部とスタック状態の中間成形
品との関係を示し部分断面図である。
【図7】スタック状態の中間成形品の開口鍔をスクリュ
ー部でカール加工して口元部を成形する状態を示す部分
断面図である。
【図8】図3に示した形状の開口鍔をカール加工して口
元部を成形した一例を示す部分断面図である。
【図9】同じく図3に示した形状の開口鍔をカール加工
して口元部を成形した他例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 スチレン系樹脂発泡シート 2 加熱炉 3 金型 3A 雌型駒 3B 雄型駒 4 真空排気手段 5 自動パンチング機 10 容器 10A 中間成形品 11 容器本体 12 開口部 13 底面 14 開口鍔 14A 水平部分 14B 先端部分 14C 切断面 15 剰余発泡シート 16 屈曲部 17 口元部 17A シール面 20 カール装置 20A スクリュー部 20B 加熱部 21 加熱スクリュー 22 駆動ロール 23 成形溝 24 加熱炉 25 ヒーター 26 案内棒 30 熱風式ヒーター 31 ノズル 32 断熱材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体と、該容器本体の開口部の外周
    に張り出した開口鍔を有し、該開口鍔をカール加工して
    口元部を形成してなるスチレン系樹脂発泡シート製容器
    であって、前記開口鍔を容器本体の底面と平行な水平部
    分と、該水平部分から下方45°以上の角度に屈曲した
    先端部分を有する形状となすとともに、カール加工する
    部位の厚み比が、容器本体の壁面部分:水平部分:先端
    部分=1:0.9:0.7〜1:0.5:0.25とな
    るように成形した後、カール加工して口元部を成形して
    なることを特徴とするスチレン系樹脂発泡シート製容器
    の口元部カーリング方法。
  2. 【請求項2】 カール加工前における容器本体の壁面部
    分の肉厚が1.5mm以上、2.5mm以下である請求
    項1記載のスチレン系樹脂発泡シート製容器の口元部カ
    ーリング方法。
  3. 【請求項3】 容器本体と、該容器本体の開口部の外周
    に張り出した開口鍔を有し、該開口鍔をカール加工して
    口元部を形成してなるスチレン系樹脂発泡シート製容器
    であって、前記開口鍔を容器本体の底面と平行な水平部
    分と、該水平部分から下方45°以上の角度に屈曲した
    先端部分を有する形状となすとともに、カール加工する
    部位の前記水平部分の裏面長さが1.5mm以上、4.
    5mm以下で、該水平部分と先端部分の裏面での長さ比
    が、水平部分:先端部分=1:2〜1:0.5となるよ
    うに成形した後、カール加工して水平なシール面を有す
    る口元部を成形してなることを特徴とするスチレン系樹
    脂発泡シート製容器の口元部カーリング方法。
  4. 【請求項4】 容器高さ/開口部直径で示される絞り比
    が0.8以上である請求項1又は2又は3記載のスチレ
    ン系樹脂発泡シート製容器の口元部カーリング方法。
  5. 【請求項5】 容器本体の開口部の外周に張り出し且つ
    容器本体の底面と平行な水平部分と、該水平部分から下
    方45°以上の角度に屈曲した先端部分を有する形状と
    なすとともに、カール加工する部位の厚み比が、容器本
    体の壁面部分:水平部分:先端部分=1:0.9:0.
    7〜1:0.5:0.25となるように成形した開口鍔
    を、前記水平部分に対して先端部分を折り返す方向にカ
    ール加工して成形した口元部を有することを特徴とする
    スチレン系樹脂発泡シート製容器。
  6. 【請求項6】 カール加工前における容器本体の壁面部
    分の肉厚が1.5mm以上、2.5mm以下である請求
    項5記載のスチレン系樹脂発泡シート製容器。
  7. 【請求項7】 容器本体の開口部の外周に張り出し且つ
    容器本体の底面と平行な水平部分と、該水平部分から下
    方45°以上の角度に屈曲した先端部分を有する形状と
    なすとともに、カール加工する部位の前記水平部分の裏
    面長さが1.5mm以上、4.5mm以下で、該水平部
    分と先端部分の裏面での長さ比が、水平部分:先端部分
    =1:2〜1:0.5となるように成形した開口鍔を、
    前記水平部分に対して先端部分を折り返す方向にカール
    加工して成形し、水平なシール面を備えた口元部を有す
    ることを特徴とするスチレン系樹脂発泡シート製容器。
  8. 【請求項8】 容器高さ/開口部直径で示される絞り比
    が0.8以上である請求項5又は6又は7記載のスチレ
    ン系樹脂発泡シート製容器。
JP26268095A 1995-10-11 1995-10-11 スチレン系樹脂発泡シート製容器の口元部カーリング方法及びその容器 Pending JPH09104065A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26268095A JPH09104065A (ja) 1995-10-11 1995-10-11 スチレン系樹脂発泡シート製容器の口元部カーリング方法及びその容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26268095A JPH09104065A (ja) 1995-10-11 1995-10-11 スチレン系樹脂発泡シート製容器の口元部カーリング方法及びその容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09104065A true JPH09104065A (ja) 1997-04-22

Family

ID=17379104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26268095A Pending JPH09104065A (ja) 1995-10-11 1995-10-11 スチレン系樹脂発泡シート製容器の口元部カーリング方法及びその容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09104065A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007301865A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Kawakami Sangyo Co Ltd ハニカムコア成形シートの製造方法、金型
KR100936617B1 (ko) * 2008-03-27 2010-01-13 율촌화학 주식회사 필름 컬링 장치, 이를 포함하는 필름 접합 장치 및 이를이용한 필름의 접합 방법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007301865A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Kawakami Sangyo Co Ltd ハニカムコア成形シートの製造方法、金型
KR100936617B1 (ko) * 2008-03-27 2010-01-13 율촌화학 주식회사 필름 컬링 장치, 이를 포함하는 필름 접합 장치 및 이를이용한 필름의 접합 방법
JP2011519316A (ja) * 2008-03-27 2011-07-07 ヨウル チョン ケミカル カンパニー, リミテッド フィルムカーリング装置、これを含むフィルム接合装置、及びこれを利用したフィルムの接合方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4456722B2 (ja) 熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法
US3414181A (en) Partial deorientation of segments of bioriented thermoplastic sheet
US6296803B1 (en) Method for making a multi-layer blow molded container
JPH09104065A (ja) スチレン系樹脂発泡シート製容器の口元部カーリング方法及びその容器
JPS626973B2 (ja)
AU582845B2 (en) Cup rim and method
JPH09510413A (ja) ポリスチレン発泡体シートの熱成形方法
JP2000289093A (ja) 中空合成樹脂成形品およびその製造方法
JP3572823B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法
JPH09155982A (ja) 容器の口元形成方法
JPH09104068A (ja) 合成樹脂製容器の口元部カーリング方法
JP2006264206A (ja) 剥離フィルム付き高光沢発泡成形品とその製造方法及び高光沢発泡成形品
JPH09109240A (ja) 熱可塑性樹脂発泡シート製容器の口元部成形方法及びその口元部を有する容器
JPS5953855B2 (ja) 積層成形体の製造方法
JP2002292669A (ja) 表皮付き発泡樹脂成形品の製造方法
US4411849A (en) Method for forming a plurality of objects from a plurality of superimposed sheets
JPH09104067A (ja) 合成樹脂製容器の口元部カーリング方法及びそれに用いる局所加熱装置
JPH09104063A (ja) カール加工した口元部を有するスチレン系樹脂発泡シート製容器及びその製造方法
JPS6240176B2 (ja)
JP4444054B2 (ja) 複合成形品の製造方法及び製造装置
JPH09104062A (ja) スチレン系樹脂発泡シート製容器及びその製造方法
JPS5920635A (ja) クツシヨン部材の製造方法
JP2002326246A (ja) 表皮付き発泡樹脂成形品の製造方法および成形品
JP2004299261A (ja) 熱可塑性樹脂発泡シート及びその製造方法
JP3146339B2 (ja) スリーブ形成用積層シート