JPH09102323A - 固体電解質型燃料電池 - Google Patents

固体電解質型燃料電池

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JPH09102323A
JPH09102323A JP8179589A JP17958996A JPH09102323A JP H09102323 A JPH09102323 A JP H09102323A JP 8179589 A JP8179589 A JP 8179589A JP 17958996 A JP17958996 A JP 17958996A JP H09102323 A JPH09102323 A JP H09102323A
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cell
path
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fuel cell
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敏雄 松島
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大助 池田
Himeko Kanekawa
姫子 金川
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極材料からなり内部にガスの流路を有する
中空平板状の基板をセルの支持体とする自己支持膜方式
のSOFCに関し、その単セルとスタックの構造を具体
的に明らかにし、電解質の薄膜化とガスシール性の改善
を図り、高性能なSOFCを提供する。 【解決手段】 第一の電極材料から構成されたセル基体
1体は多孔質で、偏平状を呈し、内部に第一の電極材料
に対応したガスの流路を複数有し、前記ガスの流路は基
板内で多段状に形成されて往路6と復路7を成し、これ
らの往路と復路は基板内部でのガスの折り返し部8で連
通し、往路と復路の開口部は基板の1側面に位置し、さ
らにガスの往路における流速を復路におけるよりも遅く
することができる流路構造を有することを特徴とする固
体電解質型燃料電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解質型燃料
電池の発電セルの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体電解質型燃料電池(以下、「SOF
C」と略。)は、一般には酸素イオンの選択透過性を有
する電解質を用い、これを挟んで両側に酸化剤極と燃料
極を配置した構造を基本とし、各電極に酸素を含むガス
と水素を含むガスを供給することで発電を行うものであ
る。これらのうち、固体電解質は酸素イオンの透過性の
みに優れていることが要求され、ガスの透過がないよう
な緻密な焼結体であることが要求される。
【0003】電解質材料としては酸素イオンの透過性に
優れるイットリア安定化ジルコニア(以下、「YSZ」
と略。)が使用されている。一方、2つの電極のうち、
燃料電極にはニッケル(または、酸化ニッケル)とYS
Zとのサーメットが使用され、酸化剤極には導電性に優
れる複合酸化物としてペロブスカイト構造を持つLaS
rMnO3 系の物質が使用されている。ところで、この
ような材料でセルを作製する場合に留意しなければなら
ないことの1つは、各部材の導電率である。3者の導電
率は燃料極、酸化剤極、電解質の順に小さく、各々10
00℃において概ね1000、100、0.1(S/c
m)である。この中で、電解質の導電率はとりわけ小さ
いので、セルの発電特性の向上の点から電解質について
はできるだけ薄膜化することが基本的に望まれている。
しかし、セルを実現する際には、単セルの作製方法や複
数の単セルを接続することも充分考慮にいれる必要があ
り、その結果、現在種々の構造が選定されセルの作製が
行われている。
【0004】図12、図13に、これまでに作製されて
いる従来のSOFCのセル構造例を示す。図12は平板
型のセルで、前記セル77は電解質71を挟んで、燃料
極72、酸化剤極73が設けられた構造になっている。
各層の厚みとしては電解質71が300〜500μm、
電極72,73は〜100μmであり、セル全体では5
00〜700μm程度の厚みである。なお、74はイン
タコネクタであり、75は燃料ガス通路、76は酸化剤
ガス通路を示す。
【0005】ところで、このような薄い3層構造の焼結
体を得ることは、それ自体に難しさが存在しているが、
さらに、単セル77が形成できたとしても複数のセルを
積層するスタック化に耐える強度を得るために電解質7
1が厚くなり、この部分における抵抗損失が大きく特性
の阻害要因となっていた。また、SOFCの発電システ
ムは、このような単セルを電気的に直列接続して使用す
る必要があり、このためにガス供給の溝を有する接続部
品を介して単セルが積層できなければならない。しか
し、このような薄膜構造のセルの機械的な強度は積層に
耐えるほど大きくないため、大きな力での積層が困難で
ある。その結果、セル間の接続による接触抵抗が増し、
セルの性能は必ずしも充分なものになっていない。ま
た、セル周辺部4辺でのガスのシールが必要不可欠であ
り、シール性も難しく、実用的な出力を持った発電シス
テムの構成には必ずしも敵していないという欠点があっ
た。
【0006】また、他の方式としては、多孔質の不活性
物質をセルの支持体とした方式も検討されている。図1
3は、この方式によるもので円筒型セルの例であり、セ
ルの部分拡大図を示したものである。このセル77は酸
化剤ガス通路76である中空部を有する支持管78の外
周に酸化剤極73、電解質71、燃料極72を順次捲回
した構造になっている。なお燃料ガス通路75はセル7
7の周辺になる。また74はインタコネクタである。
【0007】このセルにおいては、発電部は支持体の表
面に形成されるので電解質はかなり薄くでき、先に述べ
たような電解質膜は薄くするというSOFCセルの要求
には沿ったものといえる。また、セルは支持管78によ
って支えられるのでセル強度も大きく、スタック化は容
易である。しかし、このセルの場合、セルの形状に由来
する問題として、発電時の電流が電極の層に沿って流れ
るため、この部分での電圧降下が大きく、やはり高い発
電特性は達成されていない。
【0008】そこで、円筒型セルで生じるこのような電
極層に沿った電流の流れによる電圧効果を低下させるた
め、中空平板状の多孔質電極をセルの支持体とする方式
が提案された。図14は、このような方式のセルである
(特開平6−168729)。この方式のセルでは、ま
ず、図13に示す円筒型と同様に薄膜状の電解質の形成
が可能であり、その上、セルの支持体が導電性を有する
多孔質の電極で構成されているので、発電時の電流をセ
ルに垂直に流すことが出来、円筒型よりも優れた発電特
性が期待可能である。しかし、図14のセルでは、支持
体となった電極に設けられたガスの流路が2段に形成さ
れており、一方の段の流路に供給されたガスは、ここを
通過する間に予熱され、支持体の奥で折り返された後、
発電部の真下のガス流路に達して反応が開始される。こ
のように、ガスの予熱は供給流路内で行われるが、予熱
を充分に行うためには供給流路内での滞留時間が長い方
が有利である。しかし、ここで示されているガス流路の
形状を見ると、供給流路と排出流路の断面形状が同一で
あるので、供給されたガスの各流路内における流速は同
一になってしまう。従って、供給用の流路内だけでは、
ガスの予熱が不十分となり、折り返し部を通過し、本来
発電反応が行われるべき排出用流路内に達してからも引
き続いて予熱が行われ、この流路内で所定の温度になる
ことになり、発電反応に有効に作用する発電部面積が減
少し、全体として発電反応量が低くなるという欠点があ
った。
【0009】このように、従来の構造のセルではいずれ
も充分な発電特性を持ったセルは実現されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電極材料か
らなり内部にガスの流路を有する中空平板状の基板をセ
ルの支持体とする自己支持膜方式のSOFCに関するも
ので、その単セルとスタックの構造を具体的に明らかに
するもので、目的は電解質の薄膜化とガス流路構成およ
びガスシール性の改善を図り、高性能なSOFCを容易
に実現することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明による固体電解質型燃料電池は、電極、固体
電解質、インタコネクタから構成された固体電解質型燃
料電池であって、単セルは、第一の電極材料から構成さ
れたセル基体の第一の主面上に電解質、さらにこの電解
質に重ねて第二の電極が形成され、電解質を形成した面
と異なる第二の主面にインタコネクタを形成したもの
で、セル基体は多孔質で、扁平状を呈し、内部に第一の
電極材料に対応したガスの流路を複数有し、前記ガスの
流路は基板内で多段状に形成されて往路と復路を成し、
これらの往路と復路は基板内部でのガスの折り返し部に
おいて連通し、かつ、往路と復路の開口部は基板の1側
面に位置していることを特徴とする。
【0012】本発明の最も大きな特徴は、電極の材料に
よって内部にガスの供給と排出に供される複数の流路を
多段状に配置した中空状平板基板を作製し、この表面に
電解質と他の電極の層を形成したことにある。これま
で、不活性な物質からなる円筒状のパイプを支持管とし
この表面に電解質と電極を形成する方式や、平板型セル
として3つの層を平坦な形に形成する方式のセルが存在
していた。しかし、本発明のように基板内に複数の段状
にガスの往路と復路を設け、かつそれらの開口部を一側
面に配置したようなセル基板を使用したものはない。ま
た、基板へのガスの供給口と排出口がいずれも同一側面
に配置されていることも特徴であり、この結果、スタッ
クを構成した際には、この基板を取り付けて開口部のあ
る側面のみをガスシールするだけで基板内外に流すガス
を分離することができる。これまで、本発明のようなセ
ル構造やガス供給方式を採用した単セルや燃料電池はな
い。
【0013】また、本発明では、中空平板状の多孔質電
極内に設けた複数段のガス流路をガスの供給と排出に使
用するが、この時、往路におけるガスの流速を復路にお
けるものに比べて遅くするため、往路と復路のガス流路
の断面形状が同一の場合には、往路に使用されるガス流
路の段数を復路よりも多く、あるいは、往路と復路のガ
ス流路の段数が同一の場合には、往路の流路断面積の方
を復路に比べて大きくなるようにしている。これによっ
て、往路内でのガスの予熱を充分に行わせることが可能
になり、折り返し部を通過し復路に達した時点で、充分
に予熱されたガスの供給が可能になる。
【0014】さらに、往路の中での、ガス流速を遅くす
ることで、一部のガスを多孔質の焼結体である基板内を
拡散させて復路内に供給させて発電させることが出来、
これによって、流路の折り返し部以降で生じる発電反応
と併せて、基板全体の発電反応の均一化をはかることが
可能になる。
【0015】さらに、このような往路と復路間でのガス
の拡散を促進するため、本発明では、往路と復路のガス
流路間の隔壁に各流路を連通する小穴を設けることも可
能としており、これによって、上で述べた、基板内での
ガスの部分的な拡散による発電反応の均一化の効果をよ
り一層高めることも可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】図1(a)、図1(b)、図2
(a)及び図2(b)は、本発明の固体電解質型燃料電
池の単セルの構造の1実施例を示し、図1(a)は斜視
図、図1(b)は図1(a)のA−A′断面、図2
(a)は図1(a)のB−B′断面、図2(b)は図1
(a)のC−C′断面を示している。本発明の単セル5
は、このような構造の電極基板1の片側表面に固体電解
質2と第2の電極3の各層を形成して発電部とし、発電
部を形成した面の反対側の面にインタコネクタ4を設置
している。なお、各部の材料は、セル作製の実施例で詳
しく述べるが、基板(酸化剤極)はLaSrMnO3
複合酸化物、第2の電極はニッケルジルコニアサーメッ
ト、電解質はYSZ、また、インタコネクタ4は、酸化
・還元雰囲気下で安定なLaCrO3 系物質である。ま
た、6はガス供給路、7はガスの排出路であり、8は基
板内部におけるガスの折り返し部、9は基板の上下部を
支える支柱部である。
【0017】また、図3(a)、図3(b)および図4
は、本発明の固体電解質型燃料電池の単セルの他の実施
例を示したものである。図3(a)、図3(b)の実施
例は、モジュールとした際、基板内へのガス供給路6の
供給口とガス排出路7の排気口でのガスの分離効果を高
めるため各流路6,7の入り口部を狭めたものである。
また、図4はガスの流路6,7を3段として形成したも
ので、この例は下部2段を往路(ガス供給路6)、ま
た、上段を復路(ガス排出路7)としたものである。し
かし、これらの流路数の選定は任意であり、ガスの予熱
効果を考慮し、往路と復路の数を適宜選定することがで
きる。
【0018】本発明では、単セル5をこのような構造で
構成した結果、まず、セルの強度が確保される。したが
って、電解質は数〜数10μmと非常に薄くてもよく、
セル性能に大きく関与していた電解質の抵抗を低減させ
ることができる。また、基板は導電率の高い電極材料で
形成しており、また、単なる中空状でなく内部には支柱
部を設けている。したがって、電流は基板の支柱部を通
して流れるので電気抵抗の増加を抑制することができ
る。この結果、中空基板の厚みが1cm程度になったと
しても、厚みの増加による基板の抵抗増よりも電解質の
層の薄膜化による抵抗減少の方が大きく、セル全体とし
た場合には全く問題にならない。また、各電極に供給す
るガスは電極基板の内外で完全に分離されており、セル
の一辺にシールを施すことで各ガスのクロスリークを確
実に防止することができる。また、基板内を流れるガス
の流路は多段で形成され、各段が往路と復路となり、こ
れらは基板の奥で連通しているので、ガスは基板の奥に
達した後折り返されて反応部に供給され、この間にガス
の予熱を行うことかできる。この時、ガスの供給口と排
気口は同一側面に位置しているものの、同一直線上には
配置されていない。したがって、ガスの給・排気口のあ
る側面をシールした際の各ガスの分離も有効に行うこと
ができる。
【0019】従来の平板型で、電解質自体を支持体とし
その表面に2つの電極を形成した自己支持型セルでは、
本来は薄くしたい電解質が、セルの強度を確保するため
に薄くできず、これがセル全体の抵抗の主な要因になっ
ていた。また、セル周辺の4辺のシールが必要であっ
た。しかし、本発明ではこのような問題は一切ない。ま
た、従来の円筒型では電解質は薄く形成することができ
るものの、発電電流が電極層内を水平方向に流れるため
に抵抗の増加を招く結果となっていた。しかし、本発明
のセルでは、中空状で平坦な基板を使用することで電流
を基板に垂直方向に流しているので円筒型で生じるよう
な特殊な電流の流れが防止され、これによる発電特性の
低下もない。
【0020】次に、このように作製した単セル5を組み
合わせた発電モジュールの構成を示す。図5、図6、図
7、図8、図9は、本発明における発電モジュールの組
み立て例である。ここでは、図3(a)、図3(b)に
示した単セルを用いたモジュールについて説明する。
【0021】図中、40はセル固定板、40−1はガス
供給用スリット、40−2はガス排出用スリット、41
はセル支え板、42は筐体、43は酸化剤ガス供給口、
44は酸化剤ガス排出口、45は燃料ガス供給口、46
は燃料ガス排出口、47は発電室、48は酸化剤ガス供
給室、49は酸化剤ガス排出室、50は導電性スペー
サ、51は導線、また、52は、シール剤である。(図
では、構造の説明上、燃料ガス供給口45と燃料ガス排
出口46あるいは酸化ガス供給口43、酸化ガス排出口
44を筐体42の左右側面に表示したが、ガスと燃料極
とのあるいはガスと酸化剤極との接触が向上させる観点
から紙面の表側(または裏側)の位置に設ける。) モジュールの構成にあたっては、単セル5を、セル支え
板41とセル固定板40によって位置を固定し、その状
態で筐体42の内部に収納する。単セル5を固定するセ
ル固定板40には、ガス供給用スリット40−1と、ガ
ス排出用スリット40−2があり、基板へのガスの供給
と反応で使用されなかったガスの排出が行えるようにな
っている。一方、燃料ガスは、燃料ガス供給口45から
発電室47に供給され、未反応の燃料や反応生成物であ
る水蒸気は、燃料ガス排出口46から外部に排出され
る。なお、図に示すように、単セル5の間には、ニッケ
ルフェルト等のガス透過性に優れた材料からなる導電性
スペーサ50が配置され、各セルは面接触状態で組み立
てられている。したがって、各セルを電気的に直列接続
するとともに、燃料ガスが各セル間に拡散することを妨
げることなく発電部に有効に供給し、発電させることが
できる。
【0022】次に、本発明のSOFCの動作について述
べる。
【0023】本発明のSOFCの動作にあたっては、従
来のSOFCと全く同様に、発電モジュールを900〜
1000℃の温度条件下に設置し、各ガスを供給するだ
けである。酸化ガスは、酸化剤ガス供給口43から供給
され、ガス供給用スリット40−1を通して各単セル5
の内部に達して通過し、この間に予熱され、折り返し部
を通過した後、セル形成部に到達して反応し、その後の
残ガスが酸化剤ガス排出室49に達する。したがって、
基板内に設けたガス通路のうち、折り返し部の前の部分
はガスの予熱部となる。一方、燃料ガスは筐体42の側
面に設けられた燃料ガス供給口45から、発電室47の
内部に供給され、ここで発電する。この時、供給された
燃料ガスは、各セル間に配置された多孔質の導電性スペ
ーサ50の隙間に流入して反応するが、燃料ガスの電極
への拡散が支障なく行われる。そして、ここでの反応で
消費されなかった燃料ガスは燃料ガス排出口46から筐
体42外に排出される。
【0024】このような構造の単セルを使用したモジュ
ールの大きな利点としては、供給したガスを基板内で予
熱することができる点である。すなわち、ガスの流路は
基板内で段状になっているので、往路の中では基板の奥
に達するまで反応は起こらず、折り返し点を通過した後
に始めてセル全面にガスが供給されて反応が開始され
る。したがって、従来の平板型セルのガス供給法と同
様、セルの全面へのガス供給が同時に行われるので、セ
ル内での発電反応の均一化を図ることができる。また、
発電に使用される前のガスは基板内を流れている際に予
熱されており、この時に熱を吸収するので基板内の局部
加熱を防ぎ、モジュール内の温度分布の均一化にもプラ
スに作用させることができる。これに対し、ガスの往路
と復路を基板内で同一の段に位置して形成した場合、反
応はガスの往路と復路において起こり、各流路における
ガス濃度は往路においてのみ高いため、発電反応にアン
バランスが生じて基板の左右の部分で温度分布が発生
し、熱応力による基板の破損が起こる可能性がある。し
かし、本発明のような構造とすることでこのような局部
的な熱の発生と基板内の温度分布を防止することが可能
になる。
【0025】図15(a)、図15(b)および図15
(c)は、本発明の固体電解質型燃料電池の他の実施例
の単セル断面構造を示す。図15(a)、図15(b)
および図15(c)は往路の断面積が復路に比べて大き
い場合であり、往路と復路の流路形状(断面積)が異な
るものである。なお、各流路の形状が同一で、往路に使
用されるガス流路の段数を複数段とした例は、すでに図
3で示した通りである。
【0026】また、図16は、図15(a)に示した基
板を流路に平行に切断した断面と、流路内のガスの流
れ、および、基板内でのガスの拡散の状況を示したもの
である。このように、往路に流れ込んだガスは、往路内
で予熱されながら折り返し部を経由して復路に達し、同
時に一部のガスは往路に流入後部分的に復路側に拡散
し、ここで反応を開始することが出来る。なお、この
時、往路と復路の間の隔壁に小孔91を設けることも可
能である。このような小孔91によって、往路から復路
側へのガスの拡散を促進させることが出来る。
【0027】このように本発明では、流路形状が同一で
も、供給したガスを基板内の折り返し点を通過してから
発電部の全面に供給し、本格的な反応を開始させること
が出来る。これは、従来の平板型セルのガス供給法と同
様のものである。しかし、供給するガスの流速によって
は、折り返し点を通過し復路に流入した部分での発電反
応速度が大きく、この部分での局部加熱が生じる恐れも
皆無では無い。しかし、図15(a)に示す構造の基板
とすることで、往路のガス予熱を充分行わせるととも
に、部分的には、往路から復路へのガスの拡散を行わし
めて発電反応を進め、基板内での局部的な加熱を抑制す
ることが出来る。
【0028】図17(a)および図17(b)は、それ
ぞれ、往路のガス流速を低下させた場合とそうでない場
合での、往路と復路におけるガスの温度上昇の状況(図
17(a))と、発電部表面におけるガス流路に沿った
方向での発電電流密度の様子(図17(b))とを示す
図である。本発明では、往路におけるガスの流速を低下
させることで、ガスの予熱が充分に行われることが分か
る。また、この時の、発電部における電流密度を見る
と、全体的に面全体で発電電流密度が高く、かつ、その
分布の偏りも少なくなっていることが分かる。これに対
して、往路のガス流速を低下させない場合には、ガスの
温度の上昇が遅れ、復路に達してからも予熱が行われる
ので、発電電流密度の分布が大きくなっている。そし
て、発電電流値も総じて低く、その結果、全体の発電量
そのものも低下することになる。
【0029】次に、本発明の単セルの作製法について具
体的な実施例を述べる。本発明では、電極材料によって
内部にガスの流路を有する基板を作製し、この片側の面
に電解質ともう一方の電極を形成するものであり、この
実施例ではまず電極材料によって中空状基板を作製し、
次にこの上に電解質と他の電極を形成した。
【0030】基板を形成する電極材料としては、SOF
Cの酸化剤極材料として一般的に使用されているペロブ
スカイト構造を持つ(La1-x Srx y MnO3 を取
り上げ、この中から、組成:La0.8 Sr0.2 MnO3
およびLa0.9 Sr0.1 MnO3 、粒径1〜3μmの原
料粉末を使用した。そして、押し出し成形法によって基
板を作製し、この焼結体の表面に発電セルを形成した。
【0031】押し出し成形は、基板の断面と同一構造を
持つ金型を使用することで容易に行え、このように作製
した押し出し体を部分的に加工した後に焼結し目的とす
る構造の基板を得た。部分的な加工とは、基板の先端部
にあたる部分と基部における内側の加工と封じである。
これには、図10(a)、図10(b)および図10
(c)に示すように、先端部、基部とも内部を部分的に
切削し(図10(a)〜図10(c)における斜線部
分)、ここに同一材料からなる部分を取り付けて一体化
した(図10(c))。
【0032】押し出し成形にあたっては粘土状の材料が
必要であり、このような材料を得るため原料粉末に以下
の添加剤を加えて調製を行った。
【0033】 原料粉末 100 バインダ 〜5 可塑剤 2〜5 溶媒 10〜15 バインダとしては、メチルセルロース系の水溶性高分子
を用いた(信越化学製のメトローズ60SH−400
0)。押し出し成形の場合、原料の粘性によって成形体
の仕上がり状況が大きく影響され、例えば水が少ないと
押し出し圧力が高くなり、成形中にクラックが生じた
り、逆に多すぎると中空構造の維持が困難になったりす
る。混合比について試行した結果、上で述べたような配
合比によって満足できる成形体の作製が可能であった。
【0034】なお、押し出し成形体の焼成では水分の乾
燥と脱脂が必要である。成形体を充分に乾燥させた後、
バインダの分解温度に基づいて選定した約400℃で脱
脂し、この後1250〜1350℃で〜10時間焼成す
ることで酸化剤極中空基板を作製した。これによって、
外寸:70×150(mm)、厚み:〜8mmの中空基
板を作製した。なお、焼結の進行は、使用した原料粉末
の粒径によって影響されるので、このような影響を考慮
し温度と時間を選定した。このように、焼成すること
で、多孔度25〜35%の焼結体を得た。なお、導電率
は1000℃において、約100S/cmであった。
【0035】このように作製した電極基板上にプラズマ
溶射法によってインタコネクタを形成した。使用した溶
射機は大気溶射法によるものであり、La0.9 Ca0.1
CrO3 粉末を100μmを目標に作製し、ガス透過率
が10-7(cc・cm/sec・(g/cm2 )c
2 )オーダの膜を作製した。
【0036】この後、EVD法によって電解質と燃料極
薄膜を形成した。EVD装置としてはすでに出願済みの
『電気化学蒸着装置』(特開平6−73546号)を使
用し、塩化イットリウムと塩化ジルコニウムを原料とし
て、温度:900℃、反応圧力:1Torrの条件で製
膜した。電解質には、酸化イットリアを8モル%添加し
て結晶構造の安定化を図った酸化ジルコニア(YSZ)
の組成を使用した。製膜したYSZの厚みは約20μm
である。次に、このYSZ膜上に燃料電極を形成した
が、これにはニッケル金属粉末をスラリーとしてYSZ
膜に塗布し、この後再び同一の条件でEVDを行って得
た。
【0037】次に、共焼結法による基板と電解質・電極
膜の同時形成の実施例について述べる。
【0038】共焼結法は、各材料のシート状成形体をド
クターブレード法によって作製し、これらのシートを適
宜積層し熱融着させて中空状基板の未焼結体を作製し、
これを焼結させるものである。ドクターブレード法によ
る成形では粘度の高いスラリーを必要とし、このスラリ
ーは以下の混合比(重量)で調合した。
【0039】 原料粉末 100 結合剤 10〜15 可塑剤 5〜10 溶媒 200 結合剤としては、ポリビニルブチラール、可塑剤として
はフタル酸ブチルを、そして溶媒としてはイソプロピル
アルコールを使用した。結合剤と可塑剤の量に範囲があ
るのは、使用する材料によって粒径や表面積が異なり、
スラリーの性状や焼結収縮率に差が生じてくるので、こ
れを適切に調節するためである。共焼結で重要なこと
は、対象とする材料の未焼結シートの焼結収縮率を極力
位置させることであり、この目的で上記のようにスラリ
ーの配合比を調節している。このような混合物を約24
〜48時間ボールミルによって攪拌した後、減圧下で脱
気して溶媒を除去し粘度を調整し、この後、ドクターブ
レード装置によってシート成形体を得た。このようなシ
ート成形体を、所定の大きさに切断した後、70〜80
℃、30〜70kg/cm2 の条件で加熱・加圧し、シ
ートの融着体を作製した。中空体各部の形状は、この段
階で重ねるシートの形や枚数を変えることで任意の形と
することができた。
【0040】シートの熱圧着法によって本発明の中空基
板を作製する方法を、概略的に図6に示した。このよう
なシートの圧着体を脱脂した後焼結し、基板と電解質・
電極膜を形成した単セルを得た。脱脂と焼結の条件は、
先に述べた押し出し成形体とほぼ同様な条件とした。最
後に、この焼結体にプラズマ溶射法により、先に示した
装置を使用してLa0.9 Ca0.1 CrO3 からなる約1
00μmの厚みのインタコネクタを形成した。さらに、
インタコネクタの形成が不十分であった基板側部にはガ
ラスペーストを塗布して基板のガスシール性を確保し
た。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のSOFC
では、ガスを通過させるための複数の流路を有し、か
つ、それらが内部で多段状に形成されて往路と復路を成
した構造の電極基板を作製し、この表面に電解質と他の
電極を形成し1つの発電要素を形成したセルとし、モジ
ュールは、このセルを導電体を介して面接触状態として
筐体内に収納する構造としている。
【0042】本発明以前には、平板型と円筒型に代表さ
れるSOFCがあった。しかし、平板型では、セル抵抗
の削減が困難であり、また、ガスシール部が必ず必要で
あり、ガラス系のシール剤を使用せざるを得ない現状で
は長期間にわたってガスの気密を確保することは困難で
あった。さらに、ガラス系材料の軟化温度の関係で、昇
温中に各単セルに無理な力が生じ、セルの破損をもたら
す恐れもあった。一方、円筒型では発電部が支持体の表
面に形成されるのでセル強度が大きく、電解質もかなり
薄くできるという利点を有するが、その反面でセルの形
状に由来する問題として、発電時の電流が電極の層に沿
って流れるため、この部分での電圧降下が大きく、やは
り高い発電特性は達成されなかった。
【0043】また、これらの2方式以外にも、中空平板
状の多孔質電極をセルの支持体とする方式があった。こ
の方式のセルでは、セルの支持体が導電性を有する多孔
質の電極で構成され、円筒型よりも優れた発電特性が期
待可能である。しかし、支持体となった電極に設けられ
たガスの流路が2段に形成されており、一方の段の流路
に供給されたガスは、ここを通過する間に予熱され、支
持体の奥で折り返された後、発電部の真下のガス流路に
達して反応が開始される。予熱を十分に行うためには供
給流路内での滞留時間が長い方が有利であるが、ここで
示されているガス流路の形状を見ると、供給流路と排出
流路の断面形状が同一であるので、供給されたガスの各
流路内における流速は同一で供給用の流路内だけでは、
ガスの予熱が不十分となり、折り返し部を通過し、本来
発電反応が行われるべき排出用流路内に達してからも引
き続いて予熱が行われる。従って、この流路内で所定の
温度になることになり、発電反応に有効に作用する発電
部面積が減少し、全体として発電反応量が低くなるとい
う欠点があった。
【0044】これに対し、本発明の方式のセルでは、反
応に要する2種類のガスは、反応を終了するまで中空基
板の内外で完全に隔離された構造になっており、シール
部も一個所でよいので従来の平板型燃料電池で見られた
ようなセルの周辺部からのガス漏れを抑えモジュールの
組み立てを行うことができる。また、モジュール内にお
いては、各単セルの接続は、弾性のある多孔質導電体で
行われている。したがって、これまでのセルのような平
滑度が高くなくてもセル間の電気接続を行うことがで
き、モジュールの組み立ても容易になっている。
【0045】さらに、本発明では、ガスの供給と排出に
使用する複数段のガス流路を中空平板状の多孔質電極内
に設けているが、この時、往路におけるガスの流速を復
路におけるものに比べて遅くするため、往路に使用され
るガス流路の段数を復路よりも多く、あるいは、往路の
流路断面積の方を復路に比べて大きくなるようにしてい
る。これによって、往路内でのガスの予熱を充分に行わ
せることが可能になり、折り返し部を通過し復路に達し
た時点で、充分に予熱されたガスの供給が可能になる。
さらに、往路の中での、ガス流速を遅くすることで、一
部のガスを多孔質の焼結体である基板内を拡散させて復
路内に供給させて発電させることが出来、これによっ
て、流路の折り返し部で生じる発電反応と併せて、基板
全体の発電反応の均一化をはかることが可能になる。こ
れによって、基板全体での温度分布の均一化が可能にな
り、温度分布によってもたらされる熱応力と応力による
基板の破損を防止することが出来る。また、効果的なガ
スの予熱と、拡散による部分的なガスの供給により、基
板全体での発電反応の均一化と、発電量の増加を実現す
ることが出来る。
【0046】さらに、本発明では、このような往路と復
路間でのガスの拡散を促進するため、往路と復路のガス
流路間の隔壁に各流路を連通する小穴を設けることも可
能としており、基板の外形寸法が大きく流路が長い場合
にも、ガス拡散による発電反応の均一化を行うことを可
能としている。
【0047】これまでの平板型や円筒型SOFCでは、
充分な発電特性を持ったセルそのものの実現が困難であ
るという大きな欠点があった。しかし、本発明ではこの
ようなセル構造とした結果、従来方式のセルで生じてい
た種々の課題が解消され、高い発電特性を持ったSOF
Cを容易に実現することができ産業上極めて大きな利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施例の燃料電池単セ
ルの斜視図、(b)は本発明の第1の実施例の燃料電池
単セルのA−A′断面図である。
【図2】(a)は本発明の第1の実施例の燃料電池単セ
ルのB−B′断面図、(b)は本発明の第1の実施例の
燃料電池単セルのC−C′断面図である。
【図3】(a)は本発明の第2の実施例の燃料電池単セ
ルの斜視図、(b)は本発明の第2の実施例の燃料電池
単セルのD−D′断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例の燃料電池単セルの斜視
図である。
【図5】本発明の単セルを組み込んだ発電モジュールの
C−C′断面図である。
【図6】本発明の単セルを組み込んだ発電モジュールの
A−A′断面図である。
【図7】本発明の単セルを組み込んだ発電モジュールの
B−B′断面図である。
【図8】本発明のセル固定板の平面図である。
【図9】前記セル固定板のD−D′断面図である。
【図10】(a)は押し出し成形法による本発明の電極
基板の作製法を示す平面図、(b)は押し出し成形法に
よる本発明の電極基板の作製法を示す側面図、(c)は
押し出し成形法による本発明の電極基板の作製法を示す
図である。
【図11】シート積層法による本発明の電極基板の作製
法を示す図である。
【図12】従来の平板型燃料電池単セルの構造図であ
る。
【図13】従来の円筒型燃料電池単セルの構造図であ
る。
【図14】従来の中空平板型燃料電池の構造図である。
【図15】(a)は本発明の第4の実施例の燃料電池単
セルの構造図(往路断面積が復路に比べて大きい構造の
セル)、(b)は本発明の第4の実施例の燃料電池単セ
ルのA−A′断面図、(c)は本発明の第4の実施例の
燃料電池単セルのC−C′断面図である。
【図16】本発明を実施した単セルにおけるガスの流れ
と拡散の状況を示す図である。
【図17】(a)は本発明を実施した単セルにおけるガ
ス温度の上昇の様子を示すグラフ、(b)本発明を実施
した単セルにおける発電部での電流密度を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 電極基板 2 固体電解質 3 第2の電極 4 インタコネクタ 5 単セル 6 ガス供給路 7 ガス排出路 8 流路折り返し部 9 支柱部 40 セル固定板 40−1 ガス供給用スリット 40−2 ガス排出用スリット 41 セル支え板 42 筐体 43 酸化剤ガス供給口 44 酸化剤ガス排出口 45 燃料ガス供給口 46 燃料ガス排出口 47 発電室 48 酸化剤ガス供給室 49 酸化剤ガス排出室 50 導電性スペーサ 51 導線 52 シール材 71 電解質 72 燃料極 73 酸化剤極 74 インタコネクタ 75 燃料ガス流路 76 酸化剤ガス流路 77 単セル 78 支持管 91 小孔

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極、固体電解質、インタコネクタから
    構成された固体電解質型燃料電池であって、単セルは、
    第一の電極材料から構成されたセル基体の第一の主面上
    に電解質、さらにこの電解質に重ねて第二の電極が形成
    され、電解質を形成した面と異なる第二の主面にインタ
    コネクタを形成したもので、セル基体は多孔質で、扁平
    状を呈し、内部に第一の電極材料に対応したガスの流路
    を複数有し、前記ガスの流路は基板内で多段状に形成さ
    れて複数個のガス流路の往路と複数個のガス流路の復路
    を成し、これらの往路と復路は基板内部でのガスの折り
    返し部において連通し、かつ、往路と復路の開口部は基
    板の1側面に位置していることを特徴とする固体電解質
    型燃料電池。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の固体電解質型燃料電池
    において、セル基体内に設けたガス流路を、セル基体に
    供給されたガスの往路における流速を復路におけるガス
    の流速よりも遅くするガス流路構造としたことを特徴と
    する固体電解質型燃料電池。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の固体電解質型燃料電池
    において、セル基体内に設けたガス往路の断面積の総和
    を復路の断面積の総和よりも大きくしたことを特徴とす
    る固体電解質型燃料電池。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の固体電解質型燃料電池
    において、往路と復路の断面形状が同一の場合は、往路
    に使用されるガス流路の段数を復路よりも多くしたこと
    を特徴とする固体電解質型燃料電池。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の固体電解質型燃料電池
    において、往路と復路のガス流路間の隔壁に各流路を連
    通する小穴を設けたことを特徴とする固体電解質型燃料
    電池。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の固体電解質型燃料電池
    において、各単セルが、ガス透過性を有しかつ電気伝導
    性の材料を介して直列状態に面接触され固定され、この
    状態で、セル基体内の往路に供給するガスの供給室と、
    復路から環流したガスの排出室と、第二の電極に対応し
    たガスが供給される発電室を有する筐体内に収納され、
    ガスの流路のうち往路は前記ガスの供給室に開口し、復
    路は前記のガスの排出室に開口し、単セル本体は、第二
    の電極に対応したガスが供給される前記の発電室に配設
    されることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の固体電解質型燃料電池
    において、セル基体を構成する第一の電極材料として、
    (La1-x Srx y MnO3 、また、第二の電極材料
    として、ニッケルジルコニアサーメット、また電解質と
    して酸化イットリウムをドープしたジルコニア酸化物を
    用いることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
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