JPH09102311A - 二次電池 - Google Patents
二次電池Info
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- JPH09102311A JPH09102311A JP7279712A JP27971295A JPH09102311A JP H09102311 A JPH09102311 A JP H09102311A JP 7279712 A JP7279712 A JP 7279712A JP 27971295 A JP27971295 A JP 27971295A JP H09102311 A JPH09102311 A JP H09102311A
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- negative electrode
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 高エネルギー密度で、かつ充放電容量が大き
く、しかもサイクル寿命が長い二次電池を提供する。 【解決手段】 負極活物質保持体を主体とする負極6
と、正極活物質を主体とする正極2と、負極活物質のイ
オン導電性を有する非水電解液、電解質含浸型ポリマー
電解質、高分子電解質、あるいは無機固体電解質3から
なる二次電池において、前記負極活物質保持体が、組成
式AxMyN(但し、Aは、Na,K,Mg,Ca,A
g,Cu,Zn,Alの中から選ばれる1種の元素を表
し、Mは、遷移金属に属する元素を表し(M≠A)、
0.0<x,y≦3.0の範囲にある)で表される窒化
物であることを特徴とする。
く、しかもサイクル寿命が長い二次電池を提供する。 【解決手段】 負極活物質保持体を主体とする負極6
と、正極活物質を主体とする正極2と、負極活物質のイ
オン導電性を有する非水電解液、電解質含浸型ポリマー
電解質、高分子電解質、あるいは無機固体電解質3から
なる二次電池において、前記負極活物質保持体が、組成
式AxMyN(但し、Aは、Na,K,Mg,Ca,A
g,Cu,Zn,Alの中から選ばれる1種の元素を表
し、Mは、遷移金属に属する元素を表し(M≠A)、
0.0<x,y≦3.0の範囲にある)で表される窒化
物であることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二次電池に関するもの
であり、特に、高エネルギー密度で、かつ充放電容量が
大きく、しかもサイクル寿命が長い電池特性を有する負
極活物質保持体を用いた二次電池に関するものである。
であり、特に、高エネルギー密度で、かつ充放電容量が
大きく、しかもサイクル寿命が長い電池特性を有する負
極活物質保持体を用いた二次電池に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、電子機器の小型軽量化、携帯化が進
み、その電源として高エネルギー密度を有する電池の開
発が要求されている。このような要求に応える電池とし
て、負極電極にナトリウム、カリウム、マグネシウム、
及びカルシウム等の金属ならびにこれら金属を含有する
合金を用いた新型二次電池が期待されている。
み、その電源として高エネルギー密度を有する電池の開
発が要求されている。このような要求に応える電池とし
て、負極電極にナトリウム、カリウム、マグネシウム、
及びカルシウム等の金属ならびにこれら金属を含有する
合金を用いた新型二次電池が期待されている。
【0003】これら金属ならびに合金は、還元力が非常
に強いため、これらを負極電極に用いた二次電池は、理
論上、市販されている各種の二次電池、例えばニッケル
カドミウム電池、鉛蓄電池等に比べ、高電圧、高エネル
ギー密度を有している。しかしながら、現在までのとこ
ろ、室温で動作するこの種の二次電池では、良好な電池
特性が得られていない。
に強いため、これらを負極電極に用いた二次電池は、理
論上、市販されている各種の二次電池、例えばニッケル
カドミウム電池、鉛蓄電池等に比べ、高電圧、高エネル
ギー密度を有している。しかしながら、現在までのとこ
ろ、室温で動作するこの種の二次電池では、良好な電池
特性が得られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これら金属ならびに合
金を負極電極に用いた二次電池は、充電時にデンドライ
トが生成し、放電時にデンドライトが切れ、電極基盤か
ら脱落するため、充放電に寄与しない死んだ負極活物質
が生成し、電池寿命が短くなるという問題がある。ま
た、析出した粒子は非常に活性であるため、電解液と反
応し、強固な保護膜を形成する。このため、負極活物質
と電解液が消費され、電池寿命が短くなるという問題が
ある。また、この保護膜によって電池の内部抵抗が増加
し、電池容量が小さくなるという問題もある。
金を負極電極に用いた二次電池は、充電時にデンドライ
トが生成し、放電時にデンドライトが切れ、電極基盤か
ら脱落するため、充放電に寄与しない死んだ負極活物質
が生成し、電池寿命が短くなるという問題がある。ま
た、析出した粒子は非常に活性であるため、電解液と反
応し、強固な保護膜を形成する。このため、負極活物質
と電解液が消費され、電池寿命が短くなるという問題が
ある。また、この保護膜によって電池の内部抵抗が増加
し、電池容量が小さくなるという問題もある。
【0005】さらに、合金を用いた場合、サイクルと共
に合金が微粉化し、電極から剥離し、正極と接触し、シ
ョートを引き起こすという問題がある。このように、負
極電極にナトリウム、カリウム、マグネシウム、及びカ
ルシウムの金属ならびにこれら金属を含有する合金を用
いた二次電池においては良好な電池特性の確保が難しい
状況にある。
に合金が微粉化し、電極から剥離し、正極と接触し、シ
ョートを引き起こすという問題がある。このように、負
極電極にナトリウム、カリウム、マグネシウム、及びカ
ルシウムの金属ならびにこれら金属を含有する合金を用
いた二次電池においては良好な電池特性の確保が難しい
状況にある。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、上記のような従来技術
のかかる問題を解決し、高エネルギー密度で、かつ充放
電容量が大きく、しかもサイクル寿命が長い二次電池を
提供することにある。
のかかる問題を解決し、高エネルギー密度で、かつ充放
電容量が大きく、しかもサイクル寿命が長い二次電池を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明による二次電池は、負極活物質保持体を主体
とする負極と、正極活物質を主体とする正極と、負極活
物質のイオン導電性を有する非水電解液、電解質含浸型
ポリマー電解質、高分子電解質、あるいは無機固体電解
質からなる二次電池において、前記負極活物質保持体
が、組成式AxMyN(但し、Aは、Na,K,Mg,C
a,Ag,Cu,Zn,Alの中から選ばれる1種の元
素を表し、Mは、遷移金属に属する元素を表し(M≠
A)、0.0<x,y≦3.0の範囲にある)で表され
る窒化物であることを特徴としている。
め、本発明による二次電池は、負極活物質保持体を主体
とする負極と、正極活物質を主体とする正極と、負極活
物質のイオン導電性を有する非水電解液、電解質含浸型
ポリマー電解質、高分子電解質、あるいは無機固体電解
質からなる二次電池において、前記負極活物質保持体
が、組成式AxMyN(但し、Aは、Na,K,Mg,C
a,Ag,Cu,Zn,Alの中から選ばれる1種の元
素を表し、Mは、遷移金属に属する元素を表し(M≠
A)、0.0<x,y≦3.0の範囲にある)で表され
る窒化物であることを特徴としている。
【0008】本発明を以下、さらに詳しく説明する。
【0009】上述のように本発明においては、負極活物
質保持体として、組成式AxMyN(但し、Aは、Na,
K,Mg,Ca,Ag,Cu,Zn,Alの中から選ば
れる1種の元素を表し、Mは、遷移金属に属する元素を
表し(M≠A)、0.0<x,y≦3.0の範囲にあ
る)で表される窒化物を用いる。本発明の負極活物質保
持体は、組成式中のAで表される元素を安定に挿入脱離
することができ、高容量の充放電領域を有することを実
験により見い出し、その認識の下に本発明を完成した。
本発明で言う遷移金属とは、元素番号が21のScから
元素番号30のZnと元素番号39のYから元素番号4
8のCdと元素番号57のLaから元素番号80のHg
までを含むが、組成式中のA元素とM元素が同一の場合
は除く。
質保持体として、組成式AxMyN(但し、Aは、Na,
K,Mg,Ca,Ag,Cu,Zn,Alの中から選ば
れる1種の元素を表し、Mは、遷移金属に属する元素を
表し(M≠A)、0.0<x,y≦3.0の範囲にあ
る)で表される窒化物を用いる。本発明の負極活物質保
持体は、組成式中のAで表される元素を安定に挿入脱離
することができ、高容量の充放電領域を有することを実
験により見い出し、その認識の下に本発明を完成した。
本発明で言う遷移金属とは、元素番号が21のScから
元素番号30のZnと元素番号39のYから元素番号4
8のCdと元素番号57のLaから元素番号80のHg
までを含むが、組成式中のA元素とM元素が同一の場合
は除く。
【0010】本発明の負極活物質保持体である組成式A
xMyN(但し、Aは、Na,K,Mg,Ca,Ag,C
u,Zn,Alの中から選ばれる1種の元素を表し、M
は、遷移金属に属する元素を表し(M≠A)、0.0<
x,y≦3.0の範囲にある)で表される窒化物は、通
常の焼成法によって得ることができる。さらに、焼成法
によって合成したものから、組成式中のAで表される元
素を脱離することによっても得ることができる。脱離す
る方法としては、化学反応を利用する方法や、電気化学
反応を利用する方法がある。x,yが3.0を越えると
金属の固溶が困難になる。
xMyN(但し、Aは、Na,K,Mg,Ca,Ag,C
u,Zn,Alの中から選ばれる1種の元素を表し、M
は、遷移金属に属する元素を表し(M≠A)、0.0<
x,y≦3.0の範囲にある)で表される窒化物は、通
常の焼成法によって得ることができる。さらに、焼成法
によって合成したものから、組成式中のAで表される元
素を脱離することによっても得ることができる。脱離す
る方法としては、化学反応を利用する方法や、電気化学
反応を利用する方法がある。x,yが3.0を越えると
金属の固溶が困難になる。
【0011】詳しい合成方法について、Na2.6Co0.4
NとNa1.0Co0.4Nを例に挙げて説明する。まず、N
a2.6Co0.4Nは、出発原料としてナトリウム(Na)
あるいは窒化ナトリウム(Na3N)とCo金属を用い
ることができ、組成式Na2.6Co0.4Nに従って、所定
量を秤量し、混合後、窒素気流中で、焼成することによ
り合成することができる。次に、Na1.0Co0.4Nは、
前記Na2.6Co0.4Nから化学反応あるいは電気化学反
応によりナトリウムイオンを脱離し合成する。電気化学
反応により脱離する方法としては、作用極に該前駆体
を、対極にナトリウム金属を、及び電解液にナトリウム
塩を含む非水電解液を用いた酸化還元系を組み、所定の
電気量、充電(作用極からナトリウムイオンを脱離する
方向)する方法がある。一方、化学反応により脱離する
方法としては、脱水したアセトニトリル中に所定量のヨ
ウ素(I2)を溶解し、これに該前駆体を加え、攪拌、
ろ過する方法がある。例に挙げた以外の物質も同様の方
法で合成することができる。
NとNa1.0Co0.4Nを例に挙げて説明する。まず、N
a2.6Co0.4Nは、出発原料としてナトリウム(Na)
あるいは窒化ナトリウム(Na3N)とCo金属を用い
ることができ、組成式Na2.6Co0.4Nに従って、所定
量を秤量し、混合後、窒素気流中で、焼成することによ
り合成することができる。次に、Na1.0Co0.4Nは、
前記Na2.6Co0.4Nから化学反応あるいは電気化学反
応によりナトリウムイオンを脱離し合成する。電気化学
反応により脱離する方法としては、作用極に該前駆体
を、対極にナトリウム金属を、及び電解液にナトリウム
塩を含む非水電解液を用いた酸化還元系を組み、所定の
電気量、充電(作用極からナトリウムイオンを脱離する
方向)する方法がある。一方、化学反応により脱離する
方法としては、脱水したアセトニトリル中に所定量のヨ
ウ素(I2)を溶解し、これに該前駆体を加え、攪拌、
ろ過する方法がある。例に挙げた以外の物質も同様の方
法で合成することができる。
【0012】本発明に用いる電解質には、非水電解液、
高分子電解質あるいは無機固体電解質が適当である。非
水電解液は、一般に、溶媒と、その溶媒に溶解する塩と
から構成されている。このとき、本発明の非水電解液の
溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピ
レンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(D
MC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチ
ルカーボネート(MEC)等の鎖状エステル類、γ−ブ
チロラクトン等のγ−ラクトン類、1,2−ジメトキシ
エタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DE
E)、エトキシメトキシエタン(EME)等の鎖状エー
テル類、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類、アセ
トニトリル等のニトリル類等から選ばれた少なくとも1
種類以上の溶媒を用いることができる。また、非水電解
液の溶質としては、負極活物質保持体と同一のA元素を
含む塩及びこれらの混合物を用いることができる。例え
ば、A元素がNaの場合、NaPF6を、Kの場合、K
PF6やKAsF6を、Mgの場合、Mg(ClO4)
2を、Caの場合、Ca(ClO4)2を用いることがで
きる。
高分子電解質あるいは無機固体電解質が適当である。非
水電解液は、一般に、溶媒と、その溶媒に溶解する塩と
から構成されている。このとき、本発明の非水電解液の
溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピ
レンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(D
MC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチ
ルカーボネート(MEC)等の鎖状エステル類、γ−ブ
チロラクトン等のγ−ラクトン類、1,2−ジメトキシ
エタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DE
E)、エトキシメトキシエタン(EME)等の鎖状エー
テル類、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類、アセ
トニトリル等のニトリル類等から選ばれた少なくとも1
種類以上の溶媒を用いることができる。また、非水電解
液の溶質としては、負極活物質保持体と同一のA元素を
含む塩及びこれらの混合物を用いることができる。例え
ば、A元素がNaの場合、NaPF6を、Kの場合、K
PF6やKAsF6を、Mgの場合、Mg(ClO4)
2を、Caの場合、Ca(ClO4)2を用いることがで
きる。
【0013】また、高分子電解質としては、例えばポリ
エチレンオキサイド等のポリエーテル化合物に負極電極
と同一のA元素を含む塩を溶解した系や高分子ラテック
スに上記非水電解液を含浸させた系を用いることがで
き、無機固体電解質には、負極活物質保持体と同一のA
元素を可動イオンとする固体電解質を用いることがで
き、例として負極活物質保持体にNa2.6Co0.4Nを用
いた場合、β−アルミナやNASICON系酸素酸塩を
用いることができる。
エチレンオキサイド等のポリエーテル化合物に負極電極
と同一のA元素を含む塩を溶解した系や高分子ラテック
スに上記非水電解液を含浸させた系を用いることがで
き、無機固体電解質には、負極活物質保持体と同一のA
元素を可動イオンとする固体電解質を用いることがで
き、例として負極活物質保持体にNa2.6Co0.4Nを用
いた場合、β−アルミナやNASICON系酸素酸塩を
用いることができる。
【0014】さらに、本発明に用いる正極の正極活物質
には、チタン、モリブデン、タングステン、ニオブ、バ
ナジウム、マンガン、鉄、クロム、ニッケル、コバルト
などの遷移金属の酸化物や硫化物等を用いることができ
る。また、負極活物質保持体のA元素と同一の元素と、
チタン、モリブデン、タングステン、ニオブ、バナジウ
ム、マンガン、鉄、クロム、ニッケル、コバルトなどの
遷移金属からなる複合酸化物や複合硫化物等を用いるこ
とができる。
には、チタン、モリブデン、タングステン、ニオブ、バ
ナジウム、マンガン、鉄、クロム、ニッケル、コバルト
などの遷移金属の酸化物や硫化物等を用いることができ
る。また、負極活物質保持体のA元素と同一の元素と、
チタン、モリブデン、タングステン、ニオブ、バナジウ
ム、マンガン、鉄、クロム、ニッケル、コバルトなどの
遷移金属からなる複合酸化物や複合硫化物等を用いるこ
とができる。
【0015】本発明の負極活物質保持体である組成式A
xMyN(但し、Aは、Na,K,Mg,Ca,Ag,C
u,Zn,Alの中から選ばれる1種の元素を表し、M
は、遷移金属に属する元素を表し(M≠A)、0.0<
x,y≦3.0の範囲にある)で表される窒化物は、負
極活物質保持体のA元素と同一の金属基準極に対し、
1.5V以下の卑な電極電位の範囲において、高容量の
充放電領域を有する。
xMyN(但し、Aは、Na,K,Mg,Ca,Ag,C
u,Zn,Alの中から選ばれる1種の元素を表し、M
は、遷移金属に属する元素を表し(M≠A)、0.0<
x,y≦3.0の範囲にある)で表される窒化物は、負
極活物質保持体のA元素と同一の金属基準極に対し、
1.5V以下の卑な電極電位の範囲において、高容量の
充放電領域を有する。
【0016】また、本発明の窒化物は、負極活物質であ
るA元素のイオンを構造中に脱挿入するインサーション
反応を利用しているため、負極電極に負極活物質の金属
を用いた場合に認められたデンドライトが発生せず、負
極活物質が消費されない。さらに、本発明の窒化物は、
負極電極に従来用いた金属や合金に比べ化学的に活性で
ないため、電解液との反応も認められなかった。これら
の理由によって、本発明の窒化物は、サイクル寿命が著
しく向上することを実験により確認した。
るA元素のイオンを構造中に脱挿入するインサーション
反応を利用しているため、負極電極に負極活物質の金属
を用いた場合に認められたデンドライトが発生せず、負
極活物質が消費されない。さらに、本発明の窒化物は、
負極電極に従来用いた金属や合金に比べ化学的に活性で
ないため、電解液との反応も認められなかった。これら
の理由によって、本発明の窒化物は、サイクル寿命が著
しく向上することを実験により確認した。
【0017】このように、本発明の負極活物質保持体
は、充放電容量が大きく、リチウムの拡散が速く、充放
電による分極が小さいため、大電流での充放電が可能で
あり、さらに充放電の繰り返しによる不可逆物質の生成
等の劣化やデンドライトの剥離による負極活物質の消費
がほとんど見られず、極めて安定でサイクル寿命の長い
電池特性を得ることができる。
は、充放電容量が大きく、リチウムの拡散が速く、充放
電による分極が小さいため、大電流での充放電が可能で
あり、さらに充放電の繰り返しによる不可逆物質の生成
等の劣化やデンドライトの剥離による負極活物質の消費
がほとんど見られず、極めて安定でサイクル寿命の長い
電池特性を得ることができる。
【0018】従って、負極活物質保持体に、組成式Ax
MyN(但し、Aは、Na,K,Mg,Ca,Ag,C
u,Zn,Alの中から選ばれる1種の元素を表し、M
は、遷移金属に属する元素を表し(M≠A)、0.0<
x,y≦3.0の範囲にある)で表される窒化物を用い
ることにより、高エネルギー密度で、かつ充放電容量が
大きく、しかも安全性が確保され、サイクル寿命が長い
二次電池を提供することができる。
MyN(但し、Aは、Na,K,Mg,Ca,Ag,C
u,Zn,Alの中から選ばれる1種の元素を表し、M
は、遷移金属に属する元素を表し(M≠A)、0.0<
x,y≦3.0の範囲にある)で表される窒化物を用い
ることにより、高エネルギー密度で、かつ充放電容量が
大きく、しかも安全性が確保され、サイクル寿命が長い
二次電池を提供することができる。
【0019】以下、実施例により本発明をさらに詳しく
説明する。
説明する。
【0020】
【実施例1】図1は本発明による二次電池の負極活物質
保持体の性能評価に用いたテストセルの断面図である。
図1において、1は対極ケースであり、ステンレス鋼板
の板を絞り加工したものである。2は対極であり、負極
活物質保持体AxMyNと同一のA元素からなる金属箔を
圧着したものである。3は非水電解液である。4はポリ
プロピレンまたはポリエチレンの多孔質フィルムからな
るセパレータである。5はステンレス鋼の板を絞り加工
した作用極ケースである。6は本発明の負極活物質保持
体AxMyNを用いて構成された作用極である。この作用
極は、上述した方法で合成したAxMyNと導電剤である
アセチレンブラックと結着剤であるポリテトラフルオロ
エチレンを重量比70:25:5で混合、圧延し、ディ
スク状に打ち抜いたものである。7はTiネット製の集
電体であり、前記作用極6に被せた状態で、作用極ケー
ス5にスポット溶接されている。8はガスケットであり
対極ケース1と作用極ケース5との間の電気的絶縁を保
つと共に、作用極ケース開口縁が内側に折り曲げられ、
かしめられることによって、電池内容物を密閉、封止し
ている。
保持体の性能評価に用いたテストセルの断面図である。
図1において、1は対極ケースであり、ステンレス鋼板
の板を絞り加工したものである。2は対極であり、負極
活物質保持体AxMyNと同一のA元素からなる金属箔を
圧着したものである。3は非水電解液である。4はポリ
プロピレンまたはポリエチレンの多孔質フィルムからな
るセパレータである。5はステンレス鋼の板を絞り加工
した作用極ケースである。6は本発明の負極活物質保持
体AxMyNを用いて構成された作用極である。この作用
極は、上述した方法で合成したAxMyNと導電剤である
アセチレンブラックと結着剤であるポリテトラフルオロ
エチレンを重量比70:25:5で混合、圧延し、ディ
スク状に打ち抜いたものである。7はTiネット製の集
電体であり、前記作用極6に被せた状態で、作用極ケー
ス5にスポット溶接されている。8はガスケットであり
対極ケース1と作用極ケース5との間の電気的絶縁を保
つと共に、作用極ケース開口縁が内側に折り曲げられ、
かしめられることによって、電池内容物を密閉、封止し
ている。
【0021】対極2には、Na金属を、作用極6には、
上述の通常の焼成法により合成した負極活物質保持体N
a2.6Co0.4Nを用い、また、非水電解液3には、EC
とDEEの体積混合比1:1の混合溶媒に、NaPF6
を1モル/リットル溶解したものを用い、テストセルを
作製した。
上述の通常の焼成法により合成した負極活物質保持体N
a2.6Co0.4Nを用い、また、非水電解液3には、EC
とDEEの体積混合比1:1の混合溶媒に、NaPF6
を1モル/リットル溶解したものを用い、テストセルを
作製した。
【0022】このテストセルを0.0〜1.4Vの電圧
範囲、1mAの電流で充放電試験した。このときの3サ
イクル目の充放電曲線を図2に示す。図2から明らかな
ように、Na2.6Co0.4Nは、0.0〜1.4Vの電圧
範囲で、可逆的にナトリウムイオンを吸蔵、放出可能で
あった。充放電に伴う容量の急激な低下は認められず、
50サイクル以上安定に充放電を繰り返した。しかも、
安定に充放電を繰り返しているときの容量は、20mA
h得られた。また、充放電試験終了後、テストセルを分
解し、作用極表面をSEMで観察したが、作用極表面に
ナトリウム金属の析出やデンドライトの成長を認めるこ
とができなかった。また、作用極をX線回折装置で分析
したが、ナトリウム金属のX線回折パターンは認められ
なかった。
範囲、1mAの電流で充放電試験した。このときの3サ
イクル目の充放電曲線を図2に示す。図2から明らかな
ように、Na2.6Co0.4Nは、0.0〜1.4Vの電圧
範囲で、可逆的にナトリウムイオンを吸蔵、放出可能で
あった。充放電に伴う容量の急激な低下は認められず、
50サイクル以上安定に充放電を繰り返した。しかも、
安定に充放電を繰り返しているときの容量は、20mA
h得られた。また、充放電試験終了後、テストセルを分
解し、作用極表面をSEMで観察したが、作用極表面に
ナトリウム金属の析出やデンドライトの成長を認めるこ
とができなかった。また、作用極をX線回折装置で分析
したが、ナトリウム金属のX線回折パターンは認められ
なかった。
【0023】
【実施例2】実施例1の作用極6をNa1.0Co0.4Nに
替えてテストセルを作製した。このNa1.0Co0.4N
は、上述した化学反応により合成した。作用極6以外
は、実施例1と同じものを用いた。このテストセルは、
0.0〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で充放電条
件で試験した。このNa1.0Co0.4Nも、可逆的にリチ
ウムイオンを吸蔵、放出可能であり、充放電に伴う容量
の急激な低下は認められず、50サイクル以上安定に充
放電を繰り返した。しかも、安定に充放電を繰り返して
いるときの容量は、19mAh得られた。また、充放電
試験終了後、テストセルを分解し、作用極表面をSEM
で観察したが、作用極表面にナトリウム金属の析出やデ
ンドライトの成長を認めることができなかった。また、
作用極をX線回折装置で分析したが、ナトリウム金属の
X線回折パターンを認めることはできなかった。
替えてテストセルを作製した。このNa1.0Co0.4N
は、上述した化学反応により合成した。作用極6以外
は、実施例1と同じものを用いた。このテストセルは、
0.0〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で充放電条
件で試験した。このNa1.0Co0.4Nも、可逆的にリチ
ウムイオンを吸蔵、放出可能であり、充放電に伴う容量
の急激な低下は認められず、50サイクル以上安定に充
放電を繰り返した。しかも、安定に充放電を繰り返して
いるときの容量は、19mAh得られた。また、充放電
試験終了後、テストセルを分解し、作用極表面をSEM
で観察したが、作用極表面にナトリウム金属の析出やデ
ンドライトの成長を認めることができなかった。また、
作用極をX線回折装置で分析したが、ナトリウム金属の
X線回折パターンを認めることはできなかった。
【0024】
【実施例3】実施例1の作用極6をNa1.5Fe0.5Nに
替えてテストセルを作製した。このNa1.5Fe0.5N
は、上述した通常の焼成法により合成した。作用極6以
外は、実施例1と同じものを用いた。このテストセル
は、0.6〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で充放
電条件で試験した。このNa1.5Fe0.5Nも、可逆的に
リチウムイオンを吸蔵、放出可能であり、充放電に伴う
容量の急激な低下は認められず、50サイクル以上安定
に充放電を繰り返した。しかも、安定に充放電を繰り返
しているときの容量は、21mAh得られた。また、充
放電試験終了後、テストセルを分解し、作用極表面をS
EMで観察したが、作用極表面にナトリウム金属の析出
やデンドライトの成長を認めることができなかった。ま
た、作用極をX線回折装置で分析したが、ナトリウム金
属のX線回折パターンを認めることはできなかった。
替えてテストセルを作製した。このNa1.5Fe0.5N
は、上述した通常の焼成法により合成した。作用極6以
外は、実施例1と同じものを用いた。このテストセル
は、0.6〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で充放
電条件で試験した。このNa1.5Fe0.5Nも、可逆的に
リチウムイオンを吸蔵、放出可能であり、充放電に伴う
容量の急激な低下は認められず、50サイクル以上安定
に充放電を繰り返した。しかも、安定に充放電を繰り返
しているときの容量は、21mAh得られた。また、充
放電試験終了後、テストセルを分解し、作用極表面をS
EMで観察したが、作用極表面にナトリウム金属の析出
やデンドライトの成長を認めることができなかった。ま
た、作用極をX線回折装置で分析したが、ナトリウム金
属のX線回折パターンを認めることはできなかった。
【0025】
【実施例4】実施例1の作用極6をNa2.6Cu0.4Nに
替えてテストセルを作製した。このNa2.6Cu0.4N
は、上述した焼成法により合成した。作用極6以外は、
実施例1と同じものを用いた。このテストセルは、0.
0〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で充放電条件で
試験した。このNa2.6Cu0.4Nも、可逆的にリチウム
イオンを吸蔵、放出可能であった。充放電に伴う容量の
急激な低下は認められず、50サイクル以上安定に充放
電を繰り返した。しかも、安定に充放電を繰り返してい
るときの容量は、19mAh得られた。また、充放電試
験終了後、テストセルを分解し、作用極表面をSEMで
観察したが、作用極表面にナトリウム金属の析出やデン
ドライトの成長を認めることができなかった。また、作
用極をX線回折装置で分析したが、ナトリウム金属のX
線回折パターンを認めることはできなかった。
替えてテストセルを作製した。このNa2.6Cu0.4N
は、上述した焼成法により合成した。作用極6以外は、
実施例1と同じものを用いた。このテストセルは、0.
0〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で充放電条件で
試験した。このNa2.6Cu0.4Nも、可逆的にリチウム
イオンを吸蔵、放出可能であった。充放電に伴う容量の
急激な低下は認められず、50サイクル以上安定に充放
電を繰り返した。しかも、安定に充放電を繰り返してい
るときの容量は、19mAh得られた。また、充放電試
験終了後、テストセルを分解し、作用極表面をSEMで
観察したが、作用極表面にナトリウム金属の析出やデン
ドライトの成長を認めることができなかった。また、作
用極をX線回折装置で分析したが、ナトリウム金属のX
線回折パターンを認めることはできなかった。
【0026】
【実施例5】実施例1の作用極6をNa1.75Mn0.25N
に替えてテストセルを作製した。このNa1.75Mn0.25
Nは、上述した焼成法により合成した。作用極6以外
は、実施例1と同じものを用いた。このテストセルは、
0.7〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で充放電条
件で試験した。このNa1.75Mn0.25Nも、可逆的にリ
チウムイオンを吸蔵、放出可能であった。充放電に伴う
容量の急激な低下は認められず、50サイクル以上安定
に充放電を繰り返した。しかも、安定に充放電を繰り返
しているときの容量は、22mAh得られた。また、充
放電試験終了後、テストセルを分解し、作用極表面をS
EMで観察したが、作用極表面にナトリウム金属の析出
やデンドライトの成長を認めることができなかった。ま
た、作用極をX線回折装置で分析したが、ナトリウム金
属のX線回折パターンを認めることはできなかった。
に替えてテストセルを作製した。このNa1.75Mn0.25
Nは、上述した焼成法により合成した。作用極6以外
は、実施例1と同じものを用いた。このテストセルは、
0.7〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で充放電条
件で試験した。このNa1.75Mn0.25Nも、可逆的にリ
チウムイオンを吸蔵、放出可能であった。充放電に伴う
容量の急激な低下は認められず、50サイクル以上安定
に充放電を繰り返した。しかも、安定に充放電を繰り返
しているときの容量は、22mAh得られた。また、充
放電試験終了後、テストセルを分解し、作用極表面をS
EMで観察したが、作用極表面にナトリウム金属の析出
やデンドライトの成長を認めることができなかった。ま
た、作用極をX線回折装置で分析したが、ナトリウム金
属のX線回折パターンを認めることはできなかった。
【0027】
【実施例6】実施例1の作用極6をK2.6Co0.4Nに替
え、対極2をK金属に替え、非水電解液3をEC/DM
Cの体積混合比1:1の混合溶媒に、KPF6を1モル
/リットル溶解したものを用いてテストセルを作製し
た。このK2.6Co0.4Nは、上述した通常の焼成法によ
り合成した。作用極6と対極2と非水電解液3以外は、
実施例1と同じものを用いた。このテストセルは、0.
0〜1.2Vの電圧範囲、1mAの電流で充放電条件で
試験した。このときの3サイクル目の充放電曲線を図3
に示す。図3から明らかなように、K2.6Co0.4Nも
0.0〜1.2Vの電圧範囲で、可逆的にリチウムイオ
ンを吸蔵、放出可能であった。充放電に伴う容量の急激
な低下は認められず、50サイクル以上安定に充放電を
繰り返した。しかも、安定に充放電を繰り返していると
きの容量は、18mAh得られた。また、充放電試験終
了後、テストセルを分解し、作用極表面をSEMで観察
したが、作用極表面にカリウム金属の析出やデンドライ
トの成長を認めることができなかった。また、作用極を
X線回折装置で分析したが、カリウム金属のX線回折パ
ターンを認めることはできなかった。
え、対極2をK金属に替え、非水電解液3をEC/DM
Cの体積混合比1:1の混合溶媒に、KPF6を1モル
/リットル溶解したものを用いてテストセルを作製し
た。このK2.6Co0.4Nは、上述した通常の焼成法によ
り合成した。作用極6と対極2と非水電解液3以外は、
実施例1と同じものを用いた。このテストセルは、0.
0〜1.2Vの電圧範囲、1mAの電流で充放電条件で
試験した。このときの3サイクル目の充放電曲線を図3
に示す。図3から明らかなように、K2.6Co0.4Nも
0.0〜1.2Vの電圧範囲で、可逆的にリチウムイオ
ンを吸蔵、放出可能であった。充放電に伴う容量の急激
な低下は認められず、50サイクル以上安定に充放電を
繰り返した。しかも、安定に充放電を繰り返していると
きの容量は、18mAh得られた。また、充放電試験終
了後、テストセルを分解し、作用極表面をSEMで観察
したが、作用極表面にカリウム金属の析出やデンドライ
トの成長を認めることができなかった。また、作用極を
X線回折装置で分析したが、カリウム金属のX線回折パ
ターンを認めることはできなかった。
【0028】
【実施例7】実施例6の作用極6をK1.0Co0.4Nに替
えてテストセルを作製した。このK1.0Co0.4Nは、上
述した電気化学反応により合成した。作用極6以外は、
実施例6と同じものを用いた。このテストセルは、0.
0〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で充放電条件で
試験した。このK1.0Co0.4Nも、可逆的にリチウムイ
オンを吸蔵、放出可能であった。充放電に伴う容量の急
激な低下は認められず、50サイクル以上安定に充放電
を繰り返した。しかも、安定に充放電を繰り返している
ときの容量は、17mAh得られた。また、充放電試験
終了後、テストセルを分解し、作用極表面をSEMで観
察したが、作用極表面にカリウム金属の析出やデンドラ
イトの成長を認めることができなかった。また、作用極
をX線回折装置で分析したが、カリウム金属のX線回折
パターンを認めることはできなかった。
えてテストセルを作製した。このK1.0Co0.4Nは、上
述した電気化学反応により合成した。作用極6以外は、
実施例6と同じものを用いた。このテストセルは、0.
0〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で充放電条件で
試験した。このK1.0Co0.4Nも、可逆的にリチウムイ
オンを吸蔵、放出可能であった。充放電に伴う容量の急
激な低下は認められず、50サイクル以上安定に充放電
を繰り返した。しかも、安定に充放電を繰り返している
ときの容量は、17mAh得られた。また、充放電試験
終了後、テストセルを分解し、作用極表面をSEMで観
察したが、作用極表面にカリウム金属の析出やデンドラ
イトの成長を認めることができなかった。また、作用極
をX線回折装置で分析したが、カリウム金属のX線回折
パターンを認めることはできなかった。
【0029】
【実施例8】実施例1の作用極6をMg1.0Co1.0Nに
替え、対極2をMg金属に替え、非水電解液3をEC/
DMCの体積混合比1:1の混合溶媒に、Mg(Cl
O4)2を1モル/リットル溶解したものを用いてテスト
セルを作製した。このMg1.0Co1.0Nは、上述した通
常の焼成法により合成した。作用極6と対極2と非水電
解液3以外は、実施例1と同じものを用いた。このテス
トセルは、0.0〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流
で充放電条件で試験した。このMg1.0Co1.0Nも、可
逆的にリチウムイオンを吸蔵、放出可能であった。充放
電に伴う容量の急激な低下は認められず、50サイクル
以上安定に充放電を繰り返した。しかも、安定に充放電
を繰り返しているときの容量は、18mAh得られた。
また、充放電試験終了後、テストセルを分解し、作用極
表面をSEMで観察したが、作用極表面にマグネシウム
金属の析出やデンドライトの成長を認めることができな
かった。また、作用極をX線回折装置で分析したが、マ
グネシウム金属のX線回折パターンを認めることはでき
なかった。
替え、対極2をMg金属に替え、非水電解液3をEC/
DMCの体積混合比1:1の混合溶媒に、Mg(Cl
O4)2を1モル/リットル溶解したものを用いてテスト
セルを作製した。このMg1.0Co1.0Nは、上述した通
常の焼成法により合成した。作用極6と対極2と非水電
解液3以外は、実施例1と同じものを用いた。このテス
トセルは、0.0〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流
で充放電条件で試験した。このMg1.0Co1.0Nも、可
逆的にリチウムイオンを吸蔵、放出可能であった。充放
電に伴う容量の急激な低下は認められず、50サイクル
以上安定に充放電を繰り返した。しかも、安定に充放電
を繰り返しているときの容量は、18mAh得られた。
また、充放電試験終了後、テストセルを分解し、作用極
表面をSEMで観察したが、作用極表面にマグネシウム
金属の析出やデンドライトの成長を認めることができな
かった。また、作用極をX線回折装置で分析したが、マ
グネシウム金属のX線回折パターンを認めることはでき
なかった。
【0030】
【実施例9】実施例8の作用極6をMg0.5Co1.0Nに
替えてテストセルを作製した。このMg0.5Co1.0N
は、上述した化学反応により合成した。作用極6以外
は、実施例8と同じものを用いた。このテストセルは、
0.0〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で充放電条
件で試験した。このMg0.5Co1.0Nも、可逆的にリチ
ウムイオンを吸蔵、放出可能であった。充放電に伴う容
量の急激な低下は認められず、50サイクル以上安定に
充放電を繰り返した。しかも、安定に充放電を繰り返し
ているときの容量は、17mAh得られた。また、充放
電試験終了後、テストセルを分解し、作用極表面をSE
Mで観察したが、作用極表面にマグネシウム金属の析出
やデンドライトの成長を認めることができなかった。ま
た、作用極をX線回折装置で分析したが、マグネシウム
金属のX線回折パターンを認めることはできなかった。
替えてテストセルを作製した。このMg0.5Co1.0N
は、上述した化学反応により合成した。作用極6以外
は、実施例8と同じものを用いた。このテストセルは、
0.0〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で充放電条
件で試験した。このMg0.5Co1.0Nも、可逆的にリチ
ウムイオンを吸蔵、放出可能であった。充放電に伴う容
量の急激な低下は認められず、50サイクル以上安定に
充放電を繰り返した。しかも、安定に充放電を繰り返し
ているときの容量は、17mAh得られた。また、充放
電試験終了後、テストセルを分解し、作用極表面をSE
Mで観察したが、作用極表面にマグネシウム金属の析出
やデンドライトの成長を認めることができなかった。ま
た、作用極をX線回折装置で分析したが、マグネシウム
金属のX線回折パターンを認めることはできなかった。
【0031】
【実施例10】実施例1の作用極6をCa1.0Co1.0N
に替え、対極2をCa金属に替え、非水電解液3をEC
/DMCの体積混合比1:1の混合溶媒に、Ca(ClO
4)2を1モル/リットル溶解したものを用いてテストセ
ルを作製した。このCa1.0Co1.0Nは、上述した電気
化学反応により合成した。作用極6と対極2と非水電解
液3以外は、実施例1と同じものを用いた。このテスト
セルは、0.0〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で
充放電条件で試験した。このCa1.0Co1.0Nも、可逆
的にリチウムイオンを吸蔵、放出可能であった。充放電
に伴う容量の急激な低下は認められず、50サイクル以
上安定に充放電を繰り返した。しかも、安定に充放電を
繰り返しているときの容量は、19mAh得られた。ま
た、充放電試験終了後、テストセルを分解し、作用極表
面をSEMで観察したが、作用極表面にカルシウム金属
の析出やデンドライトの成長を認めることができなかっ
た。また、作用極をX線回折装置で分析したが、カルシ
ウム金属のX線回折パターンを認めることはできなかっ
た。
に替え、対極2をCa金属に替え、非水電解液3をEC
/DMCの体積混合比1:1の混合溶媒に、Ca(ClO
4)2を1モル/リットル溶解したものを用いてテストセ
ルを作製した。このCa1.0Co1.0Nは、上述した電気
化学反応により合成した。作用極6と対極2と非水電解
液3以外は、実施例1と同じものを用いた。このテスト
セルは、0.0〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で
充放電条件で試験した。このCa1.0Co1.0Nも、可逆
的にリチウムイオンを吸蔵、放出可能であった。充放電
に伴う容量の急激な低下は認められず、50サイクル以
上安定に充放電を繰り返した。しかも、安定に充放電を
繰り返しているときの容量は、19mAh得られた。ま
た、充放電試験終了後、テストセルを分解し、作用極表
面をSEMで観察したが、作用極表面にカルシウム金属
の析出やデンドライトの成長を認めることができなかっ
た。また、作用極をX線回折装置で分析したが、カルシ
ウム金属のX線回折パターンを認めることはできなかっ
た。
【0032】
【実施例11】実施例10の作用極6をCa0.5Co1.0
Nに替えてテストセルを作製した。このCa0.5Co1.0
Nは、上述した電気化学反応により合成した。作用極6
以外は、実施例10と同じものを用いた。このテストセ
ルは、0.0〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で充
放電条件で試験した。このCa0.5Co1.0Nも、可逆的
にリチウムイオンを吸蔵、放出可能であった。充放電に
伴う容量の急激な低下は認められず、50サイクル以上
安定に充放電を繰り返した。しかも、安定に充放電を繰
り返しているときの容量は、18mAh得られた。ま
た、充放電試験終了後、テストセルを分解し、作用極表
面をSEMで観察したが、作用極表面にカルシウム金属
の析出やデンドライトの成長を認めることができなかっ
た。また、作用極をX線回折装置で分析したが、カルシ
ウム金属のX線回折パターンを認めることはできなかっ
た。
Nに替えてテストセルを作製した。このCa0.5Co1.0
Nは、上述した電気化学反応により合成した。作用極6
以外は、実施例10と同じものを用いた。このテストセ
ルは、0.0〜1.4Vの電圧範囲、1mAの電流で充
放電条件で試験した。このCa0.5Co1.0Nも、可逆的
にリチウムイオンを吸蔵、放出可能であった。充放電に
伴う容量の急激な低下は認められず、50サイクル以上
安定に充放電を繰り返した。しかも、安定に充放電を繰
り返しているときの容量は、18mAh得られた。ま
た、充放電試験終了後、テストセルを分解し、作用極表
面をSEMで観察したが、作用極表面にカルシウム金属
の析出やデンドライトの成長を認めることができなかっ
た。また、作用極をX線回折装置で分析したが、カルシ
ウム金属のX線回折パターンを認めることはできなかっ
た。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による負極
活物質保持体を用いれば、負極活物質保持体のA元素と
同一の金属基準極に対し、1.5V以下の卑な電極電位
の範囲において、大きな充放電容量が得られる。このた
め、電池の動作電圧を著しく低下することがなく、高電
圧、高エネルギー密度を達成することができる。さら
に、充放電の繰り返しによる容量の急激な低下は認めら
れず、充放電を繰り返した負極活物質保持体の電極表面
にリチウム金属の析出やデンドライトの発生が認められ
ないことから、非常に長いサイクル寿命を得ることがで
き、安全上も問題がない。
活物質保持体を用いれば、負極活物質保持体のA元素と
同一の金属基準極に対し、1.5V以下の卑な電極電位
の範囲において、大きな充放電容量が得られる。このた
め、電池の動作電圧を著しく低下することがなく、高電
圧、高エネルギー密度を達成することができる。さら
に、充放電の繰り返しによる容量の急激な低下は認めら
れず、充放電を繰り返した負極活物質保持体の電極表面
にリチウム金属の析出やデンドライトの発生が認められ
ないことから、非常に長いサイクル寿命を得ることがで
き、安全上も問題がない。
【0034】従って、本発明は、高エネルギー密度で、
かつ充放電容量が大きく、しかも安全性が確保され、サ
イクル寿命が長いリチウム二次電池を得ることができる
という優れた効果を有する。
かつ充放電容量が大きく、しかも安全性が確保され、サ
イクル寿命が長いリチウム二次電池を得ることができる
という優れた効果を有する。
【図1】本発明で用いたテストセルの断面図。
【図2】本発明によるNa2.6Co0.4Nを作用極に用い
たテストセルの3サイクル目の充放電曲線を示す図。
たテストセルの3サイクル目の充放電曲線を示す図。
【図3】本発明によるK2.6Co0.4Nを作用極に用いた
テストセルの3サイクル目の充放電曲線を示す図。
テストセルの3サイクル目の充放電曲線を示す図。
1 対極ケース 2 対極 3 非水電解液 4 セパレータ 5 作用極ケース 6 作用極 7 集電体 8 ガスケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山木 準一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】負極活物質保持体を主体とする負極と、正
極活物質を主体とする正極と、負極活物質のイオン導電
性を有する非水電解液、電解質含浸型ポリマー電解質、
高分子電解質、あるいは無機固体電解質からなる二次電
池において、前記負極活物質保持体が、組成式AxMyN
(但し、Aは、Na,K,Mg,Ca,Ag,Cu,Z
n,Alの中から選ばれる1種の元素を表し、Mは、遷
移金属に属する元素を表し(M≠A)、0.0<x,y
≦3.0の範囲にある)で表される窒化物であることを
特徴とする二次電池。 - 【請求項2】該組成式AxMyNで表される窒化物が、N
axCoyN,NaxNiyN,NaxCuyN,NaxMny
N,NaxFeyN,KxCoyN,KxNiyN,KxCuy
N,KxMnyN,MgxCoyN,MgxNiyN,Mgx
CuyN,MgxMnyN,MgxFeyN,CaxCo
yN,CaxNiyN,CaxNiyN,CaxMnyN、あ
るいはCaxFeyN、(但し、0.0<x,y≦3.0
の範囲にある)であることを特徴とする請求項1記載の
二次電池。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27971295A JP3289261B2 (ja) | 1995-10-03 | 1995-10-03 | 二次電池用負極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27971295A JP3289261B2 (ja) | 1995-10-03 | 1995-10-03 | 二次電池用負極 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09102311A true JPH09102311A (ja) | 1997-04-15 |
JP3289261B2 JP3289261B2 (ja) | 2002-06-04 |
Family
ID=17614834
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27971295A Expired - Fee Related JP3289261B2 (ja) | 1995-10-03 | 1995-10-03 | 二次電池用負極 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP3289261B2 (ja) |
Cited By (4)
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---|---|---|---|---|
EP1249881A2 (en) * | 2001-04-10 | 2002-10-16 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Negative electrode material for nonaqueous electrolyte secondary battery and method for producing the same |
WO2006082721A1 (ja) * | 2005-02-07 | 2006-08-10 | Sanyo Electric Co., Ltd. | 非水電解質二次電池 |
WO2006082720A1 (ja) * | 2005-02-07 | 2006-08-10 | Sanyo Electric Co., Ltd. | 正極およびそれを用いた非水電解質二次電池 |
JP2015159098A (ja) * | 2013-12-04 | 2015-09-03 | 国立大学法人 東京大学 | 活物質 |
-
1995
- 1995-10-03 JP JP27971295A patent/JP3289261B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|---|---|---|
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US6770400B2 (en) | 2001-04-10 | 2004-08-03 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Negative electrode material for nonaqueous electrolyte secondary battery and method for producing the same |
EP1249881A3 (en) * | 2001-04-10 | 2005-08-03 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Negative electrode material for nonaqueous electrolyte secondary battery and method for producing the same |
WO2006082721A1 (ja) * | 2005-02-07 | 2006-08-10 | Sanyo Electric Co., Ltd. | 非水電解質二次電池 |
WO2006082720A1 (ja) * | 2005-02-07 | 2006-08-10 | Sanyo Electric Co., Ltd. | 正極およびそれを用いた非水電解質二次電池 |
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