JPH09100143A - 電磁遮蔽ガラス - Google Patents
電磁遮蔽ガラスInfo
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- JPH09100143A JPH09100143A JP16787396A JP16787396A JPH09100143A JP H09100143 A JPH09100143 A JP H09100143A JP 16787396 A JP16787396 A JP 16787396A JP 16787396 A JP16787396 A JP 16787396A JP H09100143 A JPH09100143 A JP H09100143A
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- Japan
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- electromagnetic shielding
- metal net
- glass
- metal
- shielding glass
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- Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】0.1MHz〜100MHzまでは勿論、特に
100MHz〜1GHzまでの電磁遮蔽性能を高めると
ともに、簡易的にこの電磁遮蔽ガラスが所用の電磁遮蔽
性能を有しているかどうかチェックすることができ、さ
らに二重像の発生もほとんどない電磁遮蔽ガラスを提供
することを目的とする。 【解決手段】本発明は、2枚の板ガラス1、1’を接着
する2枚の中間膜2、2’の間に、金属製ワイヤに絶縁
被覆をした金属製網3を挿入して、先端を端部から突出
させた状態で合わせ処理をし、その後4辺の周縁部分に
おいて、突出している金属製網を折り曲げて、導電性被
覆材4により突出した金属製網を板ガラスに接着した電
磁遮蔽ガラスにおいて、前記金属製網の突出した部分の
少なくとも導電性被覆材と接触する一部の金属製網の絶
縁被覆層を薄くするか、ワイヤを露出させたことを特徴
とする。
100MHz〜1GHzまでの電磁遮蔽性能を高めると
ともに、簡易的にこの電磁遮蔽ガラスが所用の電磁遮蔽
性能を有しているかどうかチェックすることができ、さ
らに二重像の発生もほとんどない電磁遮蔽ガラスを提供
することを目的とする。 【解決手段】本発明は、2枚の板ガラス1、1’を接着
する2枚の中間膜2、2’の間に、金属製ワイヤに絶縁
被覆をした金属製網3を挿入して、先端を端部から突出
させた状態で合わせ処理をし、その後4辺の周縁部分に
おいて、突出している金属製網を折り曲げて、導電性被
覆材4により突出した金属製網を板ガラスに接着した電
磁遮蔽ガラスにおいて、前記金属製網の突出した部分の
少なくとも導電性被覆材と接触する一部の金属製網の絶
縁被覆層を薄くするか、ワイヤを露出させたことを特徴
とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインテリジェントビ
ルの開口部などに装着される、合わせガラス構造の電磁
遮蔽ガラスに関する。
ルの開口部などに装着される、合わせガラス構造の電磁
遮蔽ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OA・通信機器などに代表される
電子機器が不可欠であり、それら機器・装置類が発生す
る電磁波によって他の電子機器や電子制御機器が誤動作
を起こしたり、ノイズを発生するケースが多くなってい
るので、高度情報化時代においては窓ガラスから侵入す
る電磁波が建物内の電子機器等を誤動作させたり、ノイ
ズ源になり、窓ガラスから出ていく電磁波も外部の電子
機器等を誤動作させたり、ノイズ源になるので、窓に電
磁遮蔽性能を付与する必要があり、この分野の出願も多
数行われている。
電子機器が不可欠であり、それら機器・装置類が発生す
る電磁波によって他の電子機器や電子制御機器が誤動作
を起こしたり、ノイズを発生するケースが多くなってい
るので、高度情報化時代においては窓ガラスから侵入す
る電磁波が建物内の電子機器等を誤動作させたり、ノイ
ズ源になり、窓ガラスから出ていく電磁波も外部の電子
機器等を誤動作させたり、ノイズ源になるので、窓に電
磁遮蔽性能を付与する必要があり、この分野の出願も多
数行われている。
【0003】その中で金属製網を2枚の中間膜の間に介
挿した合わせガラス構造の電磁遮蔽ガラスは、少なくと
も一方のガラスに金属膜をコーティングした複層ガラス
構造の電磁遮蔽ガラスより一般的に電磁遮蔽性能が高い
ので、注目されており、実開昭63−31597号など
として出願されている。
挿した合わせガラス構造の電磁遮蔽ガラスは、少なくと
も一方のガラスに金属膜をコーティングした複層ガラス
構造の電磁遮蔽ガラスより一般的に電磁遮蔽性能が高い
ので、注目されており、実開昭63−31597号など
として出願されている。
【0004】また、金属製網の1インチあたりの目の数
について実開昭63−39999号には135メッシュ
〜200メッシュの記載があり、特公平1−38400
号には線径25μmの導電線条を100メッシュ(開口
率を計算すると約79%になる)になるように配置する
との記載がある。
について実開昭63−39999号には135メッシュ
〜200メッシュの記載があり、特公平1−38400
号には線径25μmの導電線条を100メッシュ(開口
率を計算すると約79%になる)になるように配置する
との記載がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このタ
イプの金属製の網は、ガラス繊維、ポリエステル繊維な
どの絶縁物にNi、Alなどの金属をコーティングした
もの(特開昭61−44633号、実開昭63−315
97号など)と、銅、モネルなどの金属ワイヤにシリコ
ンなどの絶縁物被覆したもの(実開平5−54790号
など)があり、前者はワイヤ本体が絶縁物であるので、
その電磁遮蔽性能は米国のミルスタンダードMIL−S
TD285に準拠した電磁遮蔽性能(以下、電磁遮蔽性
能を表示するときにはこの規格によって測定したものを
表す)で示すと30MHz程度までは60dB以上の遮
蔽性能があるが、30MHzから1GHzまでの間にお
いては次第に低下して1GHzでは20dB程度まで落
ちてしまい、この程度の遮蔽性能では、最も要求の多い
100MHzから1GHzまでの用途には使用すること
は不可能であった。
イプの金属製の網は、ガラス繊維、ポリエステル繊維な
どの絶縁物にNi、Alなどの金属をコーティングした
もの(特開昭61−44633号、実開昭63−315
97号など)と、銅、モネルなどの金属ワイヤにシリコ
ンなどの絶縁物被覆したもの(実開平5−54790号
など)があり、前者はワイヤ本体が絶縁物であるので、
その電磁遮蔽性能は米国のミルスタンダードMIL−S
TD285に準拠した電磁遮蔽性能(以下、電磁遮蔽性
能を表示するときにはこの規格によって測定したものを
表す)で示すと30MHz程度までは60dB以上の遮
蔽性能があるが、30MHzから1GHzまでの間にお
いては次第に低下して1GHzでは20dB程度まで落
ちてしまい、この程度の遮蔽性能では、最も要求の多い
100MHzから1GHzまでの用途には使用すること
は不可能であった。
【0006】また、後者にあっては、比較的フラットな
遮蔽性能を有するが、60dB以上の電磁遮蔽性能を得
ることは困難であったが、これは図1の実施例で示す電
磁遮蔽ガラスの構造において、金属製網の金属ワイヤが
露出した先端部分(後述する実施例における図1のP部
分)のみが電気的に接触した状態で、その他の大部分は
絶縁物が介在しているので、接触抵抗が高く後述するよ
うに金属製網の面積抵抗(正方形あたりの抵抗)は1M
Ω/□以上もあり、十分な電磁遮蔽性能を付与すること
はできなかったことによるものである。
遮蔽性能を有するが、60dB以上の電磁遮蔽性能を得
ることは困難であったが、これは図1の実施例で示す電
磁遮蔽ガラスの構造において、金属製網の金属ワイヤが
露出した先端部分(後述する実施例における図1のP部
分)のみが電気的に接触した状態で、その他の大部分は
絶縁物が介在しているので、接触抵抗が高く後述するよ
うに金属製網の面積抵抗(正方形あたりの抵抗)は1M
Ω/□以上もあり、十分な電磁遮蔽性能を付与すること
はできなかったことによるものである。
【0007】また、実開昭63−39999号、特公平
1−38400号には、金属製網の目の数がどのように
視覚に影響を与えるかについては記載がなく、実開昭6
3−39999号に示される電磁遮蔽ユニットで透視す
ると二重像の発生が避けられず、特公平1−38400
号に示される電磁シールドでは二重像の発生がなくとも
遮蔽性能が十分ではなかった。
1−38400号には、金属製網の目の数がどのように
視覚に影響を与えるかについては記載がなく、実開昭6
3−39999号に示される電磁遮蔽ユニットで透視す
ると二重像の発生が避けられず、特公平1−38400
号に示される電磁シールドでは二重像の発生がなくとも
遮蔽性能が十分ではなかった。
【0008】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、0.1MHz〜100MHzまでは勿論、特
に100MHz〜1GHzまでの電磁遮蔽性能を高める
とともに、簡易的にこの電磁遮蔽ガラスが所用の電磁遮
蔽性能を有しているかどうかチェックすることができ、
さら二重像がほとんど見えることがない電磁遮蔽ガラス
を提供することを目的とする。
のであり、0.1MHz〜100MHzまでは勿論、特
に100MHz〜1GHzまでの電磁遮蔽性能を高める
とともに、簡易的にこの電磁遮蔽ガラスが所用の電磁遮
蔽性能を有しているかどうかチェックすることができ、
さら二重像がほとんど見えることがない電磁遮蔽ガラス
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、2枚の板ガラ
スを接着する2枚の中間膜の間に、金属製ワイヤに絶縁
被覆をした金属製網を挿入して、先端を端部から突出さ
せた状態で合わせ処理をし、その後4辺の周縁部分にお
いて、突出している金属製網を折り曲げて、導電性被覆
材により突出した金属製網を板ガラスに接着した電磁遮
蔽ガラスにおいて、前記金属製網の突出した部分の少な
くとも導電性被覆材と接触する一部の金属製網の絶縁被
覆層を薄くするか、金属製ワイヤを露出させたことを特
徴とするものであり、金属製網の突出した少なくとも一
部の絶縁被覆層を薄くするか、金属製ワイヤを露出さ
せ、その部分と導電性被覆材を接続することによって対
向する2辺において、突出した金属製網に導電性被覆材
を被覆した状態で、この対向する導電性被覆材の間の面
積抵抗を100Ω/□以下とすることにより、所定の電
磁遮蔽性能を満たすかどう確認することができるもので
ある。
スを接着する2枚の中間膜の間に、金属製ワイヤに絶縁
被覆をした金属製網を挿入して、先端を端部から突出さ
せた状態で合わせ処理をし、その後4辺の周縁部分にお
いて、突出している金属製網を折り曲げて、導電性被覆
材により突出した金属製網を板ガラスに接着した電磁遮
蔽ガラスにおいて、前記金属製網の突出した部分の少な
くとも導電性被覆材と接触する一部の金属製網の絶縁被
覆層を薄くするか、金属製ワイヤを露出させたことを特
徴とするものであり、金属製網の突出した少なくとも一
部の絶縁被覆層を薄くするか、金属製ワイヤを露出さ
せ、その部分と導電性被覆材を接続することによって対
向する2辺において、突出した金属製網に導電性被覆材
を被覆した状態で、この対向する導電性被覆材の間の面
積抵抗を100Ω/□以下とすることにより、所定の電
磁遮蔽性能を満たすかどう確認することができるもので
ある。
【0010】また、金属製網の1インチの長さの間にあ
る目の数を90メッシュ〜110メッシュとするととも
に、開口率を50%〜65%とすると二重像の発生がほ
とんどなく、しかも遮蔽性能も高く好ましい。
る目の数を90メッシュ〜110メッシュとするととも
に、開口率を50%〜65%とすると二重像の発生がほ
とんどなく、しかも遮蔽性能も高く好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】電磁遮蔽ガラスは2枚の板ガラス
を接着する2枚のポリビニールブチラール、エチレン酢
酸ビニルなどの中間膜の間に、ステンレス製、銅、モネ
ルなどの金属製ワイヤに反射防止用の黒染酸化皮膜、シ
リコン、ネオプレンなどの絶縁被覆をした金属製網を挿
入して、先端を端部から突出させた状態で、通常の合わ
せ処理をし、その後4辺の周縁部分において、突出して
いる金属製網3を折り曲げて、粘着銅テープなどの導電
性被覆材4により突出した金属製網とともに、板ガラス
に接着して得られるものであるが、金属製網の周辺部分
の突出部分を、少なくとも幅3mm以上、板ガラスの厚
みの和が10mm以下の場合には10mm程度の範囲ま
で、板ガラスの厚みの和が10mmを超えるときには1
5mm程度の範囲まで、予め絶縁被覆を被覆しないか、
被覆してあるものは、合わせ処理を行う前に研磨あるい
は化学的な方法により絶縁被覆を薄くするか、完全に絶
縁被覆を除去してしまうか、または合わせ処理後に突出
した部分を研磨などの方法により絶縁被覆を薄くするこ
とにより、この突出部分に接続される導電性被覆材との
接触抵抗を格段に低減させ、対向する2辺の導電性被覆
材の間の面積抵抗を100Ω/□以下とすることがで
き、その結果電磁遮蔽性能を、高度な電子機器にも使用
しうる優秀なレベルとされる60dB以上とすることが
できる。
を接着する2枚のポリビニールブチラール、エチレン酢
酸ビニルなどの中間膜の間に、ステンレス製、銅、モネ
ルなどの金属製ワイヤに反射防止用の黒染酸化皮膜、シ
リコン、ネオプレンなどの絶縁被覆をした金属製網を挿
入して、先端を端部から突出させた状態で、通常の合わ
せ処理をし、その後4辺の周縁部分において、突出して
いる金属製網3を折り曲げて、粘着銅テープなどの導電
性被覆材4により突出した金属製網とともに、板ガラス
に接着して得られるものであるが、金属製網の周辺部分
の突出部分を、少なくとも幅3mm以上、板ガラスの厚
みの和が10mm以下の場合には10mm程度の範囲ま
で、板ガラスの厚みの和が10mmを超えるときには1
5mm程度の範囲まで、予め絶縁被覆を被覆しないか、
被覆してあるものは、合わせ処理を行う前に研磨あるい
は化学的な方法により絶縁被覆を薄くするか、完全に絶
縁被覆を除去してしまうか、または合わせ処理後に突出
した部分を研磨などの方法により絶縁被覆を薄くするこ
とにより、この突出部分に接続される導電性被覆材との
接触抵抗を格段に低減させ、対向する2辺の導電性被覆
材の間の面積抵抗を100Ω/□以下とすることがで
き、その結果電磁遮蔽性能を、高度な電子機器にも使用
しうる優秀なレベルとされる60dB以上とすることが
できる。
【0012】比較のために、全く研磨しない場合(面積
抵抗1MΩ/□)、研磨したが面積抵抗が1KΩ/□の
場合、研磨して面積抵抗を200Ω/□とした場合、本
発明の面積抵抗が100Ω/□の場合、黒染の絶縁物を
被覆せず金属ワイヤのみの場合(面積抵抗1Ω/□)に
ついて電磁遮蔽性能を測定したところ、それぞれ図4の
A、B、C、D、Eに示すようになり、200Ω/□以
上になるとほとんど60dB以下であるが、100Ω/
□程度になると全帯域で60dBを上回り、完全に金属
網のみの場合とほぼ同じ電磁遮蔽性能を有することがわ
かる。
抵抗1MΩ/□)、研磨したが面積抵抗が1KΩ/□の
場合、研磨して面積抵抗を200Ω/□とした場合、本
発明の面積抵抗が100Ω/□の場合、黒染の絶縁物を
被覆せず金属ワイヤのみの場合(面積抵抗1Ω/□)に
ついて電磁遮蔽性能を測定したところ、それぞれ図4の
A、B、C、D、Eに示すようになり、200Ω/□以
上になるとほとんど60dB以下であるが、100Ω/
□程度になると全帯域で60dBを上回り、完全に金属
網のみの場合とほぼ同じ電磁遮蔽性能を有することがわ
かる。
【0013】なお、図4では100MHz以上の場合に
ついて記載しているが、0.1MHz〜100MHzま
での帯域においても、それぞれ100MHz以上の場合
とほぼ同じであるので、省略した。
ついて記載しているが、0.1MHz〜100MHzま
での帯域においても、それぞれ100MHz以上の場合
とほぼ同じであるので、省略した。
【0014】金属製網の突出させる長さ(幅)は最低3
mm程度、最大は、サッシの呑み込みしろ以内になるよ
うに、2枚の板ガラスの厚みの和が10mm以下の場合
には10mm程度まで、2枚の板ガラスの厚みの和が1
0mmを超えるときには15mm程度まで許容すること
ができ、金属ワイヤを露出させるか絶縁被覆を薄くする
長さ(幅)は最低3mmで効果があり、2枚の板ガラス
の厚みの和が10mm以下の場合には10mm程度まで
の範囲、2枚の板ガラスの厚みの和が10mmを超える
ときには15mm程度までの範囲とすることができる。
mm程度、最大は、サッシの呑み込みしろ以内になるよ
うに、2枚の板ガラスの厚みの和が10mm以下の場合
には10mm程度まで、2枚の板ガラスの厚みの和が1
0mmを超えるときには15mm程度まで許容すること
ができ、金属ワイヤを露出させるか絶縁被覆を薄くする
長さ(幅)は最低3mmで効果があり、2枚の板ガラス
の厚みの和が10mm以下の場合には10mm程度まで
の範囲、2枚の板ガラスの厚みの和が10mmを超える
ときには15mm程度までの範囲とすることができる。
【0015】また、本発明者は1インチあたりの金属製
網の目の数と開口率が二重像の発生に関係があることを
見いだしたものであり、その結果を表1に示す。
網の目の数と開口率が二重像の発生に関係があることを
見いだしたものであり、その結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】なお、二重像の項目では、本発明の電磁遮
蔽ガラスから5m離れて透視したときに二重像が見える
かどうかを目視で判断したものであり、二重像が見えな
いか、見えても気にならない場合が○、二重像が気にな
る程度に見える場合を×として表す。また、遮蔽性能は
1GHzにおける電磁遮蔽性能を示す。
蔽ガラスから5m離れて透視したときに二重像が見える
かどうかを目視で判断したものであり、二重像が見えな
いか、見えても気にならない場合が○、二重像が気にな
る程度に見える場合を×として表す。また、遮蔽性能は
1GHzにおける電磁遮蔽性能を示す。
【0018】この表から明らかなように、1インチあた
りの目の数が90メッシュ〜110メッシュであって、
開口率がほぼ50%以上であれば二重像が発生しない。
開口率が50%より小さい場合には二重像が発生する
が、目の数が多く、開口率も小さいと平行光が入射した
ときに平行光として透過せず、金属製網の部分で球面波
となり、干渉等の作用等により二重像が発生するものと
思われる。
りの目の数が90メッシュ〜110メッシュであって、
開口率がほぼ50%以上であれば二重像が発生しない。
開口率が50%より小さい場合には二重像が発生する
が、目の数が多く、開口率も小さいと平行光が入射した
ときに平行光として透過せず、金属製網の部分で球面波
となり、干渉等の作用等により二重像が発生するものと
思われる。
【0019】しかしながら、開口率が65%より大きく
なると電磁遮蔽性能が60dBより小さくなるので好ま
しくなく、二重像の発生がほとんどなく、遮蔽性能も高
くなるように、金属製網の1インチの長さの間にある目
の数を90メッシュ〜110メッシュとするとともに、
開口率を50%〜65%の範囲にすると好ましい。
なると電磁遮蔽性能が60dBより小さくなるので好ま
しくなく、二重像の発生がほとんどなく、遮蔽性能も高
くなるように、金属製網の1インチの長さの間にある目
の数を90メッシュ〜110メッシュとするとともに、
開口率を50%〜65%の範囲にすると好ましい。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説
明する。図1、図2は、それぞれ本発明の実施例におけ
る電磁遮蔽ガラスとこのガラスを応用した電磁遮蔽窓を
示す要部断面図、図3は本発明の電磁遮蔽ガラスの電磁
遮蔽性能を測定する段階における、対向する2辺に導電
製被覆材を接着した状態の正面図、図4は本発明を含む
各種の面積抵抗を有する電磁遮蔽ガラスの周波数と遮蔽
性能の関係を示す特性図である。
明する。図1、図2は、それぞれ本発明の実施例におけ
る電磁遮蔽ガラスとこのガラスを応用した電磁遮蔽窓を
示す要部断面図、図3は本発明の電磁遮蔽ガラスの電磁
遮蔽性能を測定する段階における、対向する2辺に導電
製被覆材を接着した状態の正面図、図4は本発明を含む
各種の面積抵抗を有する電磁遮蔽ガラスの周波数と遮蔽
性能の関係を示す特性図である。
【0021】実施例1 図1を参照しながら、本発明の電磁遮蔽ガラスをサッシ
に嵌め込み電磁遮蔽窓とした場合について例示する。
に嵌め込み電磁遮蔽窓とした場合について例示する。
【0022】電磁遮蔽ガラスは2枚の例えば板厚3mm
の板ガラス1、1’を接着する2枚のポリビニールブチ
ラールなどの中間膜2、2’の間に、例えば線径が0.
05mm、100メッシュのステンレス製のワイヤを平
織にしたもの(開口率58%)に反射防止用の黒染酸化
皮膜が被覆された金属製網3を挿入して、先端を端部か
ら約8mm(板ガラスの端面と接する部分が約3mm、
板ガラスの表面と接する部分が約5mm)突出させた状
態で、通常の合わせ処理をし、その後4辺の周縁部分に
おいて、金属製ワイヤの被覆をサンドペーパーなどで金
属がほぼ露出する程度に研磨する。
の板ガラス1、1’を接着する2枚のポリビニールブチ
ラールなどの中間膜2、2’の間に、例えば線径が0.
05mm、100メッシュのステンレス製のワイヤを平
織にしたもの(開口率58%)に反射防止用の黒染酸化
皮膜が被覆された金属製網3を挿入して、先端を端部か
ら約8mm(板ガラスの端面と接する部分が約3mm、
板ガラスの表面と接する部分が約5mm)突出させた状
態で、通常の合わせ処理をし、その後4辺の周縁部分に
おいて、金属製ワイヤの被覆をサンドペーパーなどで金
属がほぼ露出する程度に研磨する。
【0023】この状態で図3に示すように対向する2辺
について突出している金属製網を折り曲げて粘着銅テー
プなどの導電性被覆材4により金属製網を板ガラスに接
着し、テスターTにより面積抵抗(電磁遮蔽ガラスが正
方形でない場合は、正方形の金属製網の辺に沿った抵抗
に換算する)を測定し、100Ω/□以下になっている
かどうかを突き合わせ、100Ω/□を上回っていれ
ば、さらに研磨してほぼ100Ω/□になるようにす
る。
について突出している金属製網を折り曲げて粘着銅テー
プなどの導電性被覆材4により金属製網を板ガラスに接
着し、テスターTにより面積抵抗(電磁遮蔽ガラスが正
方形でない場合は、正方形の金属製網の辺に沿った抵抗
に換算する)を測定し、100Ω/□以下になっている
かどうかを突き合わせ、100Ω/□を上回っていれ
ば、さらに研磨してほぼ100Ω/□になるようにす
る。
【0024】次いで、残余の対向する2辺について突出
している金属製網(図3における3’)を折り曲げて、
粘着銅テープなどの導電性被覆材(図示しない)により
突出した金属製網を板ガラス1に接着し、すでに測定済
みの導電性被覆材4とは電気的に切り放した状態で、対
向する2辺の抵抗を測定し100Ω/□以下になってい
るかどうか確認し、100Ω/□を超えていれば、さら
に100Ω/□以下になるまで研磨して、その後、この
導電性被覆材と図3に符号4、4として示す導電性被覆
材とを電気的に接続し電磁遮蔽ガラスが完成する。
している金属製網(図3における3’)を折り曲げて、
粘着銅テープなどの導電性被覆材(図示しない)により
突出した金属製網を板ガラス1に接着し、すでに測定済
みの導電性被覆材4とは電気的に切り放した状態で、対
向する2辺の抵抗を測定し100Ω/□以下になってい
るかどうか確認し、100Ω/□を超えていれば、さら
に100Ω/□以下になるまで研磨して、その後、この
導電性被覆材と図3に符号4、4として示す導電性被覆
材とを電気的に接続し電磁遮蔽ガラスが完成する。
【0025】このようにして得られた電磁遮蔽ガラスを
アルミなどのサッシ5に嵌め込むときには、図2に示す
ように躯体などと導通させるために、アルミ箔などの導
電性被覆材6をサッシ5に覆設し、押縁7を外してお
き、その状態で先ず下辺に、セッティングブロック8を
セットし、その後一方のバックアップ材9、例えば発泡
ゴムなどを4辺全周にわたり両面接着テープ(図示しな
い)などでサッシ5に接着する。
アルミなどのサッシ5に嵌め込むときには、図2に示す
ように躯体などと導通させるために、アルミ箔などの導
電性被覆材6をサッシ5に覆設し、押縁7を外してお
き、その状態で先ず下辺に、セッティングブロック8を
セットし、その後一方のバックアップ材9、例えば発泡
ゴムなどを4辺全周にわたり両面接着テープ(図示しな
い)などでサッシ5に接着する。
【0026】次いで、電磁遮蔽ガラスを嵌め込み、押縁
7を取り付けた後、他方のバックアップ材9’を挿入す
る。以下、全体を例えばモネル、スズメッキ銅、鉄、ア
ルミニュウムなどの金属線を編んでメッシュ構造とした
金属製導電体10、10’を間隙部分に嵌め込み、シリ
コーン系のシーリング材11、11’により封止して電
磁遮蔽窓を完成させる。
7を取り付けた後、他方のバックアップ材9’を挿入す
る。以下、全体を例えばモネル、スズメッキ銅、鉄、ア
ルミニュウムなどの金属線を編んでメッシュ構造とした
金属製導電体10、10’を間隙部分に嵌め込み、シリ
コーン系のシーリング材11、11’により封止して電
磁遮蔽窓を完成させる。
【0027】
【発明の効果】本発明の電磁遮蔽ガラスは、0.1MH
z〜1GHzの広帯域における電磁遮蔽性能を向上させ
るものであり、さらに電磁遮蔽性能をサッシなどに嵌め
込む前に事前にチェックすることもできる。また、金属
製網の目の数を90メッシュ〜110メッシュとして、
さらに開口率を50%〜65%の範囲とすると二重像の
発生がほとんどなく、しかも遮蔽性能も高くすることが
できる。
z〜1GHzの広帯域における電磁遮蔽性能を向上させ
るものであり、さらに電磁遮蔽性能をサッシなどに嵌め
込む前に事前にチェックすることもできる。また、金属
製網の目の数を90メッシュ〜110メッシュとして、
さらに開口率を50%〜65%の範囲とすると二重像の
発生がほとんどなく、しかも遮蔽性能も高くすることが
できる。
【図1】本発明の実施例における電磁遮蔽ガラスを示す
要部断面図である。
要部断面図である。
【図2】本発明の電磁遮蔽ガラスを応用した電磁遮蔽窓
を示す要部断面図である。
を示す要部断面図である。
【図3】本発明の電磁遮蔽ガラスの電磁遮蔽性能を測定
する段階における、対向する2辺に導電製被覆材を接着
した状態の正面図である。
する段階における、対向する2辺に導電製被覆材を接着
した状態の正面図である。
【図4】本発明を含む各種の面積抵抗を有する電磁遮蔽
ガラスの周波数と遮蔽性能の関係を示す特性図である。
ガラスの周波数と遮蔽性能の関係を示す特性図である。
1、1’ 板ガラス 2、2’ 中間膜 3 金属性網 4、 導電性被覆材 5 サッシ 6 導電性被覆材 9、9’ バックアップ材 10、10’ 金属製導電体 11、11’ シーリング材
Claims (3)
- 【請求項1】2枚の板ガラスを接着する2枚の中間膜の
間に、金属製ワイヤに絶縁被覆をした金属製網を挿入し
て、先端を端部から突出させた状態で合わせ処理をし、
その後4辺の周縁部分において、突出している金属製網
を折り曲げて、導電性被覆材により突出した金属製網を
板ガラスに接着した電磁遮蔽ガラスにおいて、前記金属
製網の突出した部分の少なくとも導電性被覆材と接触す
る一部の絶縁被覆層を薄くするか金属製ワイヤを露出さ
せたことを特徴とする電磁遮蔽ガラス。 - 【請求項2】対向する2辺において、突出した金属製網
に導電性被覆材を被覆した状態で、この対向する導電性
被覆材の間の面積抵抗を100Ω/□以下としたことを
特徴とする請求項1記載の電磁遮蔽ガラス。 - 【請求項3】金属製網の1インチの長さの間にある目の
数を90メッシュ〜110メッシュとするとともに、開
口率を50%〜65%としたことを特徴とする請求項1
あるいは請求項2記載の電磁遮蔽ガラス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16787396A JPH09100143A (ja) | 1995-08-03 | 1996-06-27 | 電磁遮蔽ガラス |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-198617 | 1995-08-03 | ||
JP19861795 | 1995-08-03 | ||
JP16787396A JPH09100143A (ja) | 1995-08-03 | 1996-06-27 | 電磁遮蔽ガラス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09100143A true JPH09100143A (ja) | 1997-04-15 |
Family
ID=26491787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16787396A Pending JPH09100143A (ja) | 1995-08-03 | 1996-06-27 | 電磁遮蔽ガラス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09100143A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4767494B2 (ja) * | 2001-09-27 | 2011-09-07 | パナソニック株式会社 | 電磁波シールド方法及び電磁波シールド窓、電磁波シールド窓を備えた製造装置、電磁波シールド窓を備えた輸送機器、並びに電磁波シールド窓を備えた建築構造物 |
CN102953656A (zh) * | 2011-08-23 | 2013-03-06 | 吴江市金丰木门厂 | 防辐射木门 |
CN106028771A (zh) * | 2016-06-30 | 2016-10-12 | 山东超越数控电子有限公司 | 一种屏蔽玻璃及其安装方法 |
-
1996
- 1996-06-27 JP JP16787396A patent/JPH09100143A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4767494B2 (ja) * | 2001-09-27 | 2011-09-07 | パナソニック株式会社 | 電磁波シールド方法及び電磁波シールド窓、電磁波シールド窓を備えた製造装置、電磁波シールド窓を備えた輸送機器、並びに電磁波シールド窓を備えた建築構造物 |
CN102953656A (zh) * | 2011-08-23 | 2013-03-06 | 吴江市金丰木门厂 | 防辐射木门 |
CN106028771A (zh) * | 2016-06-30 | 2016-10-12 | 山东超越数控电子有限公司 | 一种屏蔽玻璃及其安装方法 |
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