JPH0899473A - 熱転写記録用シート - Google Patents

熱転写記録用シート

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JPH0899473A
JPH0899473A JP6237875A JP23787594A JPH0899473A JP H0899473 A JPH0899473 A JP H0899473A JP 6237875 A JP6237875 A JP 6237875A JP 23787594 A JP23787594 A JP 23787594A JP H0899473 A JPH0899473 A JP H0899473A
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JP
Japan
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layer
coloring material
resin
material dyeing
dyeing layer
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JP6237875A
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Inventor
Takao Hirota
隆男 広田
Hideo Shinohara
秀雄 篠原
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 基材、該基材上に形成された熱により被記録
紙上に転写可能な色材染着層、及び、該色材染着層上に
形成された接着層を有する熱転写記録用シートにおい
て、該接着層にガラス転移点が60℃以上であり、かつ
モノマー構成成分としてカルボン酸成分が樹脂100重
量部中1〜30重量部であるポリアクリル酸エステル系
樹脂を含有する熱転写記録用シート。 【効果】 本発明の昇華型熱転写記録用シートは、色材
染着層に裏々移りが極めて少なく画像転写時の色材染着
層と色材層の融着、色材染着層のはがれ等がないため、
幅広い範囲の汎用紙に対し高品位の転写画像を転写する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写記録用シートに係
り、特に、被記録紙として汎用の普通紙を使用すること
が出来る昇華型熱転写記録用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、サーマルヘッドなどの加熱手
段により、熱転写記録用シートの背面から加熱し、色素
を受像体上に転写させる昇華型熱転写記録方式が一般に
知られ、広く使用されている。しかしこの記録方法で
は、被記録紙が特定の受像層を有する受像紙に限られ、
簡便性やコスト面において難点を有していた。
【0003】そこで、昇華型熱転写記録用シート上に熱
溶融転写性の色材染着層と接着層をこの順に設け、まず
これらの層を被記録材料に転写し、その後、その転写し
た色材染着部層に色材層から色材を転写することによっ
て、被記録材料として汎用の普通紙を使用することが出
来るように工夫された昇華型熱転写記録用シートが知ら
れている(特開昭63−170091号公報、特開昭6
4−87390号公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、一般に市
販されている汎用の普通紙を被記録材料として使用する
場合、まず熱転写記録用シートの熱溶融転写性の色材染
着層と接着層側を普通紙と重ね合わせ、シートの基材の
反対面より加熱することにより、当該熱溶融転写性色材
染着層を基材上から普通紙上へ溶融転写して、受像層を
形成する必要がある。
【0005】しかしながら、従来の色材染着層の接着層
樹脂は、熱溶融転写性を持たせているためにガラス転移
点が比較的低く色素が染まり易い。一方、生産工程によ
っては塗工乾燥後ロール状に巻取るために、色材層と背
面層が重なり、色材層から色素が背面層へと移行する。
次にこれを製品にすべく更にスリット・小巻する工程で
巻き返しを行うと、巻き返しすることで裏移りしている
背面層部に色材染着層とが重なり、この裏移りしている
色素が接着層に移行してしまう、いわゆる裏々移りが生
じる。このような染着した色材染着層を用いて画像を形
成させると、下地のゴーストが重なり高品位画像が得ら
れないという問題があった。さらに、高温保存下でも背
面層と色材染着層の接着層とが融着し、普通紙へ溶融転
写が出来ないという難点もあった。
【0006】本発明の目的は、色材層より背面層に色素
が移行(裏移り)しても色材染着層の接着層へ再移行
(裏々移り)せず、かつ高温保存下でも背面層と接着層
が融着を起こさず、高品位の優れた画像が得られる色材
染着層の接着層を持った熱転写記録用シートを提供する
ことにある。更に本発明の目的は、通常の取扱い時には
色材染着層分のはく離等の問題を生じず、しかも熱印加
時には優れた熱転写が可能な熱転写シートを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる目
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、該色材染着層上
に接着層が設けられた熱転写記録用シートにおいて、接
着層に特定のポリアクリル酸エステル系樹脂を用いるこ
とにより、色材染着層の接着層へ再移行(裏々移り)せ
ず、かつ高温保存下でも背面層と接着層が融着を起こさ
ず、高品位の優れた画像が得られることを見出し、本発
明に到達した。
【0008】即ち本発明の要旨は、基材、該基材上に形
成された熱により被記録紙上に転写可能な色材染着層、
及び、該色材染着層上に形成された接着層を有する熱転
写記録用シートにおいて、該接着層にガラス転移点が6
0℃以上であり、かつモノマー構成成分としてカルボン
酸成分が樹脂100重量部中1〜30重量部であるポリ
アクリル酸エステル系樹脂を含有することを特徴とする
熱転写記録用シート、に存する。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
熱転写記録シートの基材としては、従来の熱転写シート
に使用されているものと同じ基材がそのまま用いること
が出来ると共に、その他のものも使用することが出来、
特に制限されない。好ましい基材の具体例としては、例
えば、グラシン紙、コンデンサ紙、パラフィン紙等の薄
葉紙、ポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリ
カーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩
化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ
塩化ビニリデン、アイオノマー等のプラスチック、ある
いはこれらプラスチックと薄葉紙とを複合した基材等が
挙げられる。
【0010】この基材の厚さは、その強度及び耐熱性等
が適切になる様に、材料に応じて適宜変更することが出
来るが、その厚さは、好ましくは、3〜100μmであ
る。基材上に、熱により被記録紙上に転写可能な色材染
着層を設ける。色材染着層は、通常、樹脂と微粒子とを
主成分とする。色材染着層に用いられる樹脂としては、
飽和ポリエステル、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ス
チレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸セルロース、
ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルフェニルアセタ
ール樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共
重合樹脂、ポリアリレート樹脂、AS樹脂または上記の
架橋体など気化性または熱拡散性色素に対し染着性を有
する樹脂があげられ、単独または配合して用いられる。
【0011】色材染着層に配合して用いられる微粒子と
しては、無機粒子では例えば、シリカ、シリコーン樹
脂、炭酸カルシウム、アルミナホワイト、硫酸バリウム
などが、また有機粒子としては、尿素樹脂、ベンゾグア
ナミン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレ
ート樹脂、マイクロカプセルなどが挙げられる。白色顔
料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、
タルク、クレーなどが挙げられ、単独または混合して用
いることができる。これら微粒子の粒径は、0.01μ
m〜5μmが好ましく、特に好ましくは0.02μm〜
3μmである。
【0012】微粒子の添加量は、通常、色材染着層の樹
脂100重量部に対し200重量部までの添加が可能で
ある。多すぎると色材染着層が脆くなり、基材からの剥
がれや被転写材料に転写後、記録時にカラーシートとブ
ロッキングを起こす可能性が高くなる。一方少なすぎる
と当然ながら膜強度が上がり切れ性が悪くなる。従っ
て、樹脂100重量部に対し60〜180重量部である
ことがより好ましく、さらに好ましくは、80〜170
重量部である。
【0013】また、色材染着層中の微粒子が充分にその
効果を発揮するためには、微粒子が充分に色材染着層中
に分散していることが重要である。そのためには、色材
染着層を形成するため後述する塗工液を調製する際に、
充分に微粒子を分散させる必要がある。その分散には、
良く知られた分散方法を使用すれば良く、例えば、ホモ
ジナイザー、ペイントコンデショナー、サンドグライン
ドミル等を使用すればよい。また、塗工液の貯安性、再
分散性を改良する目的で、少量の添加剤を加えることも
できる。
【0014】色材染着層は一層で形成する必要はなく、
二層以上の多層で構成してもよい。たとえば、断面図を
図1に示すように基材(1)上に設けた色材染着層
(2)の一層が、主に色材層からの色素を受容するため
の受像層(3)であり、一層が、白色顔料を含み、転写
画像の地の白さを出す白色隠ぺい層(4)である組み合
わせで、更に白色隠ぺい層の上に接着層(5)を設ける
構成等が挙げられる。
【0015】色材染着層が多層で構成される場合、全て
の層が、それぞれ、微粒子を樹脂100重量部に対し2
5重量部以上の範囲で含んでいることが、端部の切れを
改良し、品位有る転写画像を得るためには好ましいが、
特定の層の微粒子含有量がこの範囲外であっても、全体
の色材染着層としての微粒子含有量が所定の範囲内であ
れば、期待される効果を得ることができる。この場合の
樹脂と粒子の比率は次の様にして求める。まず、色材染
着層を構成する全ての層について、それぞれ、その層の
樹脂100重量部に対する微粒子の重量部数にその層の
厚みを掛け合わせる。次に、その掛け合わせた結果を合
計し、その合計数を色材染着層全体の厚みで割ることに
より、色材染着層としての平均化された微粒子添加比率
を求めることができる。
【0016】なお、本発明の色材染着層には、上記の染
着性樹脂および微粒子の他に、カラーシート色材層との
ブロッキング防止の目的で各種離型剤が添加できる。ま
た、本発明の染着層と基材との熱転写時のはく離性を容
易とするため、基材表面にシリコーン系、ケトン樹脂
系、ポリビニルアセタール樹脂系などのはく離層を設け
ること、また、白色隠ぺい層を設ける場合には、白色度
を補う目的で各種蛍光増白剤を添加する事もできる。
【0017】色材染着層の厚さは乾燥膜厚として通常1
〜30μm、好ましくは2〜20μmである。色材染着
層上に接着層を設け、本発明では接着層にポリアクリル
酸エステル系樹脂を用いる。ここでポリアクリル酸エス
テル系樹脂とは、アクリレ−ト樹脂、メタクリレ−ト樹
脂等をさし、具体的にはメチルアクリレ−ト、メチルメ
タクリレ−ト、エチルアクリレ−ト、エチルメタクリレ
−ト、ブチルアクリレ−ト、ブチルメタクリレ−ト等か
ら成る樹脂が好ましい。このポリアクリル酸エステル系
樹脂は接着性が要求されるためガラス転移点が60℃以
上であることが必要であり、かつモノマー構成成分とし
てカルボン酸成分が樹脂100重量部中1〜30重量部
含有し、なかでも5〜20重量部共重合していることが
好ましい。このカルボン酸成分は、重合性のビニル基を
分子内に有するカルボン酸であればいずれでもよく、こ
のようなカルボン酸として、例えばアクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、イタコン酸、2−メタクリロイル
オキシエチルコハク酸等が挙げられ、なかでもアクリル
酸あるいはメタクリル酸が好ましい。
【0018】また分子量が1万〜10万の範囲が好まし
く、特に3万〜7万の範囲が好ましい。ポリアクリル酸
エステル系樹脂は単独または色材染着層にあげたような
樹脂を配合して用いることができるが、主成分、特に5
0重量%以上がポリアクリル酸エステル樹脂とすること
が好ましい。さらに、接着層には記録材料との接着を妨
げない範囲で微粒子を添加することができ、微粒子の種
類には特に制限はなく、色材染着層と同種のものが使用
できる。添加量は接着層の樹脂100重量部に対し粒子
150重量部以下が好ましく、特に100重量部以下が
好ましい。また接着層の厚みは10μm以下が適当であ
り、より好ましくは、2〜6μmである。
【0019】これら色材染着層、接着層は通常、塗工液
として塗布、形成される。樹脂、微粒子、添加剤等を用
いて作る塗工液に使用する溶媒としては、各樹脂に適し
た有機溶剤を使用すればよい。本発明の色材染着層の基
材上への形成方法、接着層の色材染着層上への形成方法
としては、通常用いられている方法から任意に選ぶこと
が出来、例えば、リバースロールコーター、グラビアコ
ーター、ロッドコーター、エアドクターコーター、ダイ
コーター、グラビア印刷機などを用いる方法(これらの
詳細は原崎勇次著「コーティング方式」、槇書店197
9年発行参照)などが用いられるが、特に好ましくは、
グラビア印刷方式による塗工があげられる。複数回の塗
工で色材染着層を形成するときは、前出の塗工方法を任
意に組み合わせれば良い。
【0020】本発明の色材染着層とともに用いる感熱転
写記録用の色材層に使用される気化性または熱拡散性色
素としては、公知のアゾ系、アントラキノン系、ニトロ
系、スチリル系、ナフトキノン系、キノフタロン系、ア
ゾメチン系、クマリン系、縮合多環系、などの種々の非
イオン性の色素が用いられる。尚、本発明の熱転写記録
用シートの形態としては、例えば図2に示すように、同
一基材上に色材染着層(2)を設け、それに隣接してイ
エロー(6)、マゼンタ(7)、シアン(8)の色材層
を形成させたものが挙げられる。
【0021】この形態では、色材染着層、色材層共に熱
転写記録用シートと一体になっているので余分の操作が
不要であり、また被記録紙に転写される色材染着部を画
像部分のみに限定することも極めて簡便に可能であるの
で好適である。しかし本発明はこれに限らず、色材染着
層を全面転写しても良く、更には本発明の接着層を設け
た色材染着層のみが塗布されたシートと別個の色材層を
有するカラーシートを併用して色材染着層の転写と画像
の転写を別個の操作で行うこともできる。従って本発明
の熱転写記録用シートは上述の如き各種の場合を包含す
るものである。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本実施例はその要旨を越えない限り本発明を限定
するものではない。 実施例−1 図2に示す熱転写記録用シートを作製した。 (a)色材染着層の作製 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂(商品名:UCAR
−VYHD、ユニオンカーバイド社製)100重量部、
シリコーン樹脂微粒子(商品名:トスパール120、平
均粒径2μm、東芝シリコーン社製)25重量部、トル
エン200重量部、メチルエチルケトン200部、およ
び離型剤としてアミノ変性シリコーン(商品名:KF−
393、信越化学工業社製)5重量部よりなる受像層塗
工液、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂(商品名:U
CAR−VROH、ユニオンカーバイド社製)100重
量部、酸化チタン微粒子(商品名:CR−60、平均粒
径0.3μm、石原産業社製)200重量部、メチルエ
チルケトン500重量部よりなる白色隠ぺい層塗工液を
調製した。
【0023】次にグラビア印刷機にてインキ塗工面の背
面が耐熱滑性加工された二軸延伸ポリエチレンテレフタ
レートフィルム(4.5μm厚)にまず乾燥膜厚が3μ
mとなるように受像層を作製し、その上に乾燥膜厚が7
μになるように白色隠ぺい層を重ね塗りし、トータルの
乾燥膜厚が10μmの色材染着層塗工部を作製した。色
材染着層中の樹脂100重量部に対する微粒子は、受像
層に於て25重量部、白色隠ぺい層に於て200重量部
であり、全体として148重量部である。 (b)接着層の作製 ポリアクリル酸エステル系樹脂液(メチルメタクリレ−
ト:メチルアクリレ−ト:メタクリル酸の重量比60:
30:10の共重合樹脂、ガラス転移点76℃、固形分
25%、分子量3万〜5万)500重量部、イソプロピ
ルアルコール500重量部よりなる接着層塗工液を、グ
ラビア印刷機にて、前記(a)にて作製された色材染着
層上に乾燥塗工量が2g/m2になるように接着層を作
製した。 (c)色材層の作製 イエロー色材層塗布液:下記構造式(A)で表されるイ
エロー系色素(PTY52、三菱化成社製)5重量部、
フェノキシ樹脂(商品名;PKHJ,ユニオンカーバイ
ド社製)10重量部、メチルエチルケトン90重量部、
イソプロパノール10重量部からなる塗布液。
【0024】
【化1】
【0025】マゼンタ色材層塗布液:下記構造式(B)
で表されるマゼンタ系色素(PTR−63、三菱化成社
製)5重量部、フェノキシ樹脂10重量部、メチルエチ
ルケトン90重量部、イソプロパノール10重量部から
なる塗布液。
【0026】
【化2】
【0027】シアン色材層塗布液:下記構造式(C)で
表されるシアン系色素(PBK、三菱化成社製)5重量
部、フェノキシ樹脂10重量部、メチルエチルケトン9
0重量部、イソプロパノール10重量部からなる塗布
液。
【0028】
【化3】
【0029】上記色材染着層の塗工部に隣接して上記イ
エロー、マゼンタ、およびシアンの色材層塗布液の3色
の塗工液をそれぞれ塗布、乾燥し、乾燥塗工量がそれぞ
れ約1g/m2の色材層を有する試験用の熱転写シート
を作製した。 (d)裏移り背面層の作製 背面層の裏移りを作製する条件として(C)の色材部の
マゼンタを基材上に塗工された耐熱滑性背面層面に合わ
せて一定巻圧で巻き込み、90℃のオーブン中、1時間
にて裏移りした背面層を作製した。 (e)裏々移りの確認 (d)で得られた一定量の裏移りした背面層に(b)に
合わせて一定巻圧で巻き込み、オーブン60℃で1週間
で裏々移りを確認した。 (f)転写記録試験 上記で得られた色材染着層を坪量200gの上質紙(神
崎製紙製)と重ね、5.4ドット/mmの発熱抵抗体密
度を有する部分グレース型ラインサーマルヘッドを使用
して、下記条件で転写し、裏々移り量(汚染濃度)をマ
クベス反射濃度計にて測定、その結果を表−1に示し
た。
【0030】
【表1】 記録ライン密度 5.4ライン/mm サーマルヘッド印加電力 0.20W サーマルヘッド印加パルス幅 色材染着層転写時: 14.5m秒 評価項目 裏々移り量(汚染濃度):接着層に汚染した濃度をマク
ベス反射濃度計にて測定した。 転写性:裏々移り試験後のはがきへの転写状態を目視観
察し評価した。 評価基準: ○ 良好 △ やや良 ブロッキング:裏々移り試験で背面層と接着層のブロッ
キング(融着)有無を目視観察し評価した。 評価基準: ○ ブロッキング無し △ 一部ブロッキング有り
【0031】実施例−2 実施例−1で用いた接着層の代わりに次のようにして、
接着層部を作製し使用する以外は実施例−1と同様の方
法で試験を行い、その結果を表−1に示した。 (b)接着層の作製 ポリアクリル酸エステル系樹脂液(実施例−1で用いた
ものと同じ)500重量部、マイクロカプセル(商品
名:マツモトマイクロスフェアF−30VSD、松本油
脂製薬社製)100重量部、イソプロピルアルコール、
400重量部よりなる接着層塗工液を、グラビア印刷機
にて、前記(a)にて作製された色材染着層上に乾燥塗
工量が3g/m2になるように接着層を作製した。
【0032】比較例−1 実施例−2で用いた接着層において樹脂をエチレン−酢
酸ビニル樹脂(ガラス転移点−32℃、商品名:エルバ
ロイ741、三井デュポンケミカル社製)、溶剤をトル
エンに変更する以外は、実施例−2と同様の方法で試験
を行い、その結果を表−1に示した。
【0033】比較例−2 実施例−2で用いた接着層において、樹脂をポリアクリ
ル酸エステル系樹脂液(メチルメタクリレ−ト:n−ブ
チルメタクリレ−トの重量比60:40の共重合樹脂、
ガラス転移点65℃、固形分50%)、溶剤をトルエン
に変更する以外は、実施例−2と同様の方法で試験を行
い、その結果を表−1に示した。
【0034】比較例−3 実施例−2で用いた接着層において、樹脂を塩化ビニル
・酢酸ビニル共重合体樹脂(ガラス転移点65℃、商品
名:VROH、ユニオンカーバイト社製)、溶剤をメチ
ルエチルケトンに変更した以外は、実施例−2と同様の
方法で試験を行い、その結果を表−1に示した。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明の昇華型熱転写記録用シートは、
色材染着層に裏々移りが極めて少なく画像転写時の色材
染着層と色材層の融着、色材染着層のはがれ等がないた
め、幅広い範囲の汎用紙に対し高品位の転写画像を転写
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明における熱転写記録用シートの形態の
一例を示す断面図。
【図2】実施例2及び比較例1〜3で用いた熱転写記録
用シートの接着層を有する色材染着層を形成した部分の
構成を示す模式図。
【符号の説明】 1 基材 2 色材染着層 3 受像層 4 白色隠ぺい層 5 接着層 6 イエロー色材層 7 マゼンタ色材層 8 シアン色材層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材、該基材上に形成された熱により被
    記録紙上に転写可能な色材染着層、及び、該色材染着層
    上に形成された接着層を有する熱転写記録用シートにお
    いて、該接着層にガラス転移点が60℃以上であり、か
    つモノマー構成成分としてカルボン酸成分が樹脂100
    重量部中1〜30重量部であるポリアクリル酸エステル
    系樹脂を含有することを特徴とする熱転写記録用シー
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の色材染着層が、少なくと
    も白色隠ぺい層と受像層を有する多層構造からなること
    を特徴とする熱転写記録用シート。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の熱転写記録用シ
    ートにおいて、基材上に、色材染着層の他に少なくとも
    1つの色材層を設けることを特徴とする熱転写シート。
JP6237875A 1994-09-30 1994-09-30 熱転写記録用シート Pending JPH0899473A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017039312A (ja) * 2015-08-20 2017-02-23 大日本印刷株式会社 熱転写シート

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