JP3039868B2 - 受容層転写シート及びその製造方法 - Google Patents
受容層転写シート及びその製造方法Info
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- JP3039868B2 JP3039868B2 JP2028209A JP2820990A JP3039868B2 JP 3039868 B2 JP3039868 B2 JP 3039868B2 JP 2028209 A JP2028209 A JP 2028209A JP 2820990 A JP2820990 A JP 2820990A JP 3039868 B2 JP3039868 B2 JP 3039868B2
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- sheet
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は受容層転写シートに関し、更に詳しくは任意
の受像シートの必要箇所にのみ染料受容層を付与するこ
とが出来、更に画像形成時に異常転写を生じない受容層
転写シートの提供を目的とする。
の受像シートの必要箇所にのみ染料受容層を付与するこ
とが出来、更に画像形成時に異常転写を生じない受容層
転写シートの提供を目的とする。
(従来の技術及びその問題点) 従来、種々の熱転写方法が公知であるが、それらの中
で昇華性染料を記録剤とし、これを紙やプラスチックフ
イルム等の基材シートに担持させて熱転写シートとし、
染料受容層を設けた紙やプラスチックフイルム上に各種
のフルカラー画像を形成する方法が提案されている。こ
の場合には加熱手段としてプリンターのサーマルヘッド
が使用され、極めて短時間の加熱によって3色又は4色
の多数の色ドットを熱転写受像シートに転移させ、該多
色の色ドットにより原稿のフルカラー画像を再現するも
のである。
で昇華性染料を記録剤とし、これを紙やプラスチックフ
イルム等の基材シートに担持させて熱転写シートとし、
染料受容層を設けた紙やプラスチックフイルム上に各種
のフルカラー画像を形成する方法が提案されている。こ
の場合には加熱手段としてプリンターのサーマルヘッド
が使用され、極めて短時間の加熱によって3色又は4色
の多数の色ドットを熱転写受像シートに転移させ、該多
色の色ドットにより原稿のフルカラー画像を再現するも
のである。
この様に形成された画像は、使用する色材が染料であ
ることから非常に鮮明であり、且つ透明性に優れている
為、得られる画像は中間色の再現性や階調性に優れ、従
来のオフセット印刷やグラビア印刷による画像と同様で
あり、且つフルカラー写真画像に匹敵する高品質の画像
が形成可能となっている。
ることから非常に鮮明であり、且つ透明性に優れている
為、得られる画像は中間色の再現性や階調性に優れ、従
来のオフセット印刷やグラビア印刷による画像と同様で
あり、且つフルカラー写真画像に匹敵する高品質の画像
が形成可能となっている。
しかしながら、上記方法で画像形成が可能な受像シー
トは、染料染着性のあるプラスチックシート或いは染料
受容層を予め設けてある紙等に限定され、一般の普通紙
等には直接画像が形成出来ないという問題がある。勿
論、一般の普通紙であってもその表面に受容層を形成し
ておけば、画像形成は可能であるが、これは一般的には
コスト高であり、例えば、葉書、メモ、便箋、レポート
用紙等の如き一般的な既製の記録紙には応用困難であ
る。
トは、染料染着性のあるプラスチックシート或いは染料
受容層を予め設けてある紙等に限定され、一般の普通紙
等には直接画像が形成出来ないという問題がある。勿
論、一般の普通紙であってもその表面に受容層を形成し
ておけば、画像形成は可能であるが、これは一般的には
コスト高であり、例えば、葉書、メモ、便箋、レポート
用紙等の如き一般的な既製の記録紙には応用困難であ
る。
この様な問題点を解決する方法として、普通紙等の既
製品に画像を形成しようとする場合、その必要部分のみ
に染料受容層を手軽に形成する方法として、受容層転写
シートが知られている(例えば、特開昭62−264994号公
報参照)。
製品に画像を形成しようとする場合、その必要部分のみ
に染料受容層を手軽に形成する方法として、受容層転写
シートが知られている(例えば、特開昭62−264994号公
報参照)。
しかしながら、以上の如き受容層転写シートの場合に
は、被転写材が目の粗い普通紙等である場合には、受容
層の転写が均一に行われないという問題があり、この問
題を解決する方法として、受容層の表面に感熱接着剤層
を形成することが提案されているが、この場合にも大き
な問題が発生している。
は、被転写材が目の粗い普通紙等である場合には、受容
層の転写が均一に行われないという問題があり、この問
題を解決する方法として、受容層の表面に感熱接着剤層
を形成することが提案されているが、この場合にも大き
な問題が発生している。
即ち、熱転写時に熱転写シートと受容層とが接着しな
い様に、受容層転写シートの受容層には離型剤が通常添
加されているが、受容層の表面に接着剤層を形成した場
合には、接着剤のTgが受容層のTgよりも低いこと、及び
受容層と基材シートとの界面は閉鎖されていることか
ら、受容層内の離型剤が接着剤層に移行し、転写後の受
容層の表面の離型性が不足し、その結果熱転写時に熱転
写シートの染料層と受容層とが接着し、染料層ごと転写
する所謂異常転写等が発生し良好な画像が形成出来な
い。
い様に、受容層転写シートの受容層には離型剤が通常添
加されているが、受容層の表面に接着剤層を形成した場
合には、接着剤のTgが受容層のTgよりも低いこと、及び
受容層と基材シートとの界面は閉鎖されていることか
ら、受容層内の離型剤が接着剤層に移行し、転写後の受
容層の表面の離型性が不足し、その結果熱転写時に熱転
写シートの染料層と受容層とが接着し、染料層ごと転写
する所謂異常転写等が発生し良好な画像が形成出来な
い。
従って、本発明の目的は、任意の受像シートの必要箇
所にのみ染料受容層を付与することが出来、更に画像形
成時に異常転写を生じない受容層転写シートの提供を目
的とする。
所にのみ染料受容層を付与することが出来、更に画像形
成時に異常転写を生じない受容層転写シートの提供を目
的とする。
(問題点を解決する為の手段) 上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、
本発明は、基材シートの一方の面に離型剤を含有する染
料受容層を剥離可能に設け、更にその表面にポリアミド
樹脂からなる接着剤層を直接設けてなる受容層転写シー
トにおいて、上記受容層と接着剤層とが不連続層となっ
ていることを特徴とする受容層転写シート、 基材シートの一方の面に、染料受容性樹脂と離型剤を
含む塗工液を塗布及び乾燥させて染料受容層を形成し、
次いで受容層の表面に、該受容層を溶解しない媒体を含
むポリアミド樹脂からなる接着剤含有塗工液を塗布及び
乾燥させて接着剤層を直接形成することを特徴とする受
容層転写シートの製造方法、及び 基材シートの一方の面に染料受容層を剥離可能に設け
てなる受容層転写シートにおいて、上記受容層を2層以
上積層し、基材シート側の受容層に他の受容層よりも離
型剤を多く包含させたことを特徴とする受容層転写シー
トである。
本発明は、基材シートの一方の面に離型剤を含有する染
料受容層を剥離可能に設け、更にその表面にポリアミド
樹脂からなる接着剤層を直接設けてなる受容層転写シー
トにおいて、上記受容層と接着剤層とが不連続層となっ
ていることを特徴とする受容層転写シート、 基材シートの一方の面に、染料受容性樹脂と離型剤を
含む塗工液を塗布及び乾燥させて染料受容層を形成し、
次いで受容層の表面に、該受容層を溶解しない媒体を含
むポリアミド樹脂からなる接着剤含有塗工液を塗布及び
乾燥させて接着剤層を直接形成することを特徴とする受
容層転写シートの製造方法、及び 基材シートの一方の面に染料受容層を剥離可能に設け
てなる受容層転写シートにおいて、上記受容層を2層以
上積層し、基材シート側の受容層に他の受容層よりも離
型剤を多く包含させたことを特徴とする受容層転写シー
トである。
(作用) 本発明の第一及び第二の発明では、受容層転写シート
の受容層とポリアミド樹脂からなる接着剤層とを直接接
する不連続層に形成することによって、離型剤が接着剤
層に移行したり、逆に接着剤が受容層に移行したりする
ことが防止出来る。
の受容層とポリアミド樹脂からなる接着剤層とを直接接
する不連続層に形成することによって、離型剤が接着剤
層に移行したり、逆に接着剤が受容層に移行したりする
ことが防止出来る。
又、第三の発明では、離型剤を含む受容層に離型剤の
濃度勾配をつけることによって、転写後の受容層の表面
に離型剤を多く保持させることが出来、又、全体の離型
剤を節約し、少量の離型剤で良好な離型性を発揮させる
ことが出来る。
濃度勾配をつけることによって、転写後の受容層の表面
に離型剤を多く保持させることが出来、又、全体の離型
剤を節約し、少量の離型剤で良好な離型性を発揮させる
ことが出来る。
(好ましい実施態様) 次に好ましい実施態様を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
明する。
本発明で用いられる基材シートとしては、従来の熱転
写シートに使用されていると同じ基材シートがそのまま
用いることが出来ると共に、その他のものも使用するこ
とが出来、特に制限されない。
写シートに使用されていると同じ基材シートがそのまま
用いることが出来ると共に、その他のものも使用するこ
とが出来、特に制限されない。
好ましい基材シートの具体例としては、例えば、グラ
シン紙、コンデンサ紙、パラフイン紙等の薄葉紙、ポリ
エステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボネー
ト、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリ
デン、アイオノマー等のプラスチック或いはこれらと前
該紙とを複合した基材シート等が挙げられる。
シン紙、コンデンサ紙、パラフイン紙等の薄葉紙、ポリ
エステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボネー
ト、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリ
デン、アイオノマー等のプラスチック或いはこれらと前
該紙とを複合した基材シート等が挙げられる。
この基材シートの厚さは、その強度及び耐熱性等が適
切になる様に、材料に応じて適宜変更することが出来る
が、その厚さは、好ましくは、3乃至100μmである。
切になる様に、材料に応じて適宜変更することが出来る
が、その厚さは、好ましくは、3乃至100μmである。
受容層の形成に先立って、基材シートの前に剥離層を
形成することが好ましい。かかる剥離層はワックス類、
シリコーンワックス、シリコーン樹脂、弗素樹脂、アク
リル樹脂等の剥離剤から形成する。形成方法は後記受容
層の形成方法と同様でよく、その厚みは0.5乃至5μm
程度で十分である。又、転写後に艶消し受容層が望まし
い場合には、剥離層中に各種の粒子を包含させるか或は
剥離層側表面をマット処理した基材シートを使用するこ
とにより表面マット状にすることも出来る。勿論、上記
の如き基材シートが適度な剥離性を有している場合には
離型層の形成は不要である。
形成することが好ましい。かかる剥離層はワックス類、
シリコーンワックス、シリコーン樹脂、弗素樹脂、アク
リル樹脂等の剥離剤から形成する。形成方法は後記受容
層の形成方法と同様でよく、その厚みは0.5乃至5μm
程度で十分である。又、転写後に艶消し受容層が望まし
い場合には、剥離層中に各種の粒子を包含させるか或は
剥離層側表面をマット処理した基材シートを使用するこ
とにより表面マット状にすることも出来る。勿論、上記
の如き基材シートが適度な剥離性を有している場合には
離型層の形成は不要である。
上記基材シートの表面に形成する染料受容層は、任意
の記録紙に受容層を転写後に、熱転写シートから移行し
てくる昇華性染料を受容し、形成された画像を維持する
為のものである。
の記録紙に受容層を転写後に、熱転写シートから移行し
てくる昇華性染料を受容し、形成された画像を維持する
為のものである。
染料受容層を形成する為の樹脂としては、例えば、ポ
リプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ
酢酸ビニル、ポリアクリルエステル等のビニルポリマ
ー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレ
フィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイ
オノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹
脂、ポリカーボネート等が挙げられ、特に好ましいもの
は、ビニル系樹脂及びポリエステル系樹脂である。
リプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ
酢酸ビニル、ポリアクリルエステル等のビニルポリマ
ー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレ
フィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイ
オノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹
脂、ポリカーボネート等が挙げられ、特に好ましいもの
は、ビニル系樹脂及びポリエステル系樹脂である。
上記樹脂に混合して使用する好ましい離型剤として
は、シリコーンオイル、リン酸エステル系界面活性剤、
弗素系界面活性剤等が挙げられるが、シリコーンオイル
が望ましい。該シリコーンオイルとしては、エポキシ変
性、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル変性、ア
ルコール変性、弗素変性、アルキルアラルキルポリエー
テル変性、エポキシ・ポリエーテル変性、ポリエーテル
変性等の変性シリコーンオイルが望ましい。
は、シリコーンオイル、リン酸エステル系界面活性剤、
弗素系界面活性剤等が挙げられるが、シリコーンオイル
が望ましい。該シリコーンオイルとしては、エポキシ変
性、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル変性、ア
ルコール変性、弗素変性、アルキルアラルキルポリエー
テル変性、エポキシ・ポリエーテル変性、ポリエーテル
変性等の変性シリコーンオイルが望ましい。
離型剤は1種若しくは2種以上のものが使用される。
又、この離型剤の添加量は染料受容層形成樹脂100重量
部に対し、0.5乃至30重量部が好ましい。この添加量の
範囲を満たさない場合は、熱転写シートと染料受容層の
融着若しくは印字感度の低下等の問題が生じる場合があ
る。この様な離型剤を染料受容層に添加することによっ
て、転写後の受容層の表面に離型剤がブリードアウトし
て離型層が形成される。
又、この離型剤の添加量は染料受容層形成樹脂100重量
部に対し、0.5乃至30重量部が好ましい。この添加量の
範囲を満たさない場合は、熱転写シートと染料受容層の
融着若しくは印字感度の低下等の問題が生じる場合があ
る。この様な離型剤を染料受容層に添加することによっ
て、転写後の受容層の表面に離型剤がブリードアウトし
て離型層が形成される。
受容層は、前記の基材シートの一方の面に、上記の如
き樹脂に離型剤等の必要な添加剤を加えたものを、適当
な有機溶剤に溶解したり或いは有機溶剤や水に分散した
分散体を、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷
法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法
等の形成手段により塗布及び乾燥することによって形成
される。
き樹脂に離型剤等の必要な添加剤を加えたものを、適当
な有機溶剤に溶解したり或いは有機溶剤や水に分散した
分散体を、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷
法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法
等の形成手段により塗布及び乾燥することによって形成
される。
上記染料受容層の形成に際しては、染料受容層の白色
度を向上させて転写画像の鮮明度を更に高め、又、受容
層の箔切れを良好にする目的で、酸化チタン、酸化亜
鉛、カオリンクレー、炭酸カルシウム、微粉末シリカ等
の顔料や充填剤を添加することが出来る。
度を向上させて転写画像の鮮明度を更に高め、又、受容
層の箔切れを良好にする目的で、酸化チタン、酸化亜
鉛、カオリンクレー、炭酸カルシウム、微粉末シリカ等
の顔料や充填剤を添加することが出来る。
以上の如く形成される染料受容層は任意の厚さでよい
が、一般的には1乃至50μmの厚さである。又、この様
な染料受容層は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂エ
マルジョンや樹脂分散液を使用して、不連続の被覆とし
て形成してもよい。
が、一般的には1乃至50μmの厚さである。又、この様
な染料受容層は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂エ
マルジョンや樹脂分散液を使用して、不連続の被覆とし
て形成してもよい。
更に上記の受容層の表面には、これらの層の転写性を
良好にする為に接着剤層を直接設ける。これらの接着剤
層は、ポリアミド樹脂の溶液を塗布及び乾燥することに
よって、好ましくは0.5乃至10μm程度の厚みに形成す
る。
良好にする為に接着剤層を直接設ける。これらの接着剤
層は、ポリアミド樹脂の溶液を塗布及び乾燥することに
よって、好ましくは0.5乃至10μm程度の厚みに形成す
る。
本発明の重要な特徴は、上記受容層と接剤層とを両者
の界面が明瞭に存在する様に不連続に形成する点であ
り、この様な明瞭な界面を存在させることによって、受
容層から接着剤層への離型剤の移行及び接着剤の受容層
への移行を有効に防止することが出来る。
の界面が明瞭に存在する様に不連続に形成する点であ
り、この様な明瞭な界面を存在させることによって、受
容層から接着剤層への離型剤の移行及び接着剤の受容層
への移行を有効に防止することが出来る。
明瞭な界面を形成する方法はいかなる方法でもよい
が、特に好ましい方法は、基材シートの一方の面に染料
受容層を形成後、該受容層を溶解しない媒体を含む接着
剤含有塗工液を塗布及び乾燥させて接着剤層を形成する
方法であり、例えば、好適な方法として、受容層を有機
溶剤の樹脂溶液で形成した場合には、接着剤層は接着剤
の水溶液や水性エマルジョン、アルコール溶液やアルコ
ール分散体等で形成することによって、受容層を溶解さ
せたり、膨潤させたりすることなく、明瞭な界面を介在
させて接着剤層を形成する方法が挙げられる。
が、特に好ましい方法は、基材シートの一方の面に染料
受容層を形成後、該受容層を溶解しない媒体を含む接着
剤含有塗工液を塗布及び乾燥させて接着剤層を形成する
方法であり、例えば、好適な方法として、受容層を有機
溶剤の樹脂溶液で形成した場合には、接着剤層は接着剤
の水溶液や水性エマルジョン、アルコール溶液やアルコ
ール分散体等で形成することによって、受容層を溶解さ
せたり、膨潤させたりすることなく、明瞭な界面を介在
させて接着剤層を形成する方法が挙げられる。
又、本発明では別の構成によっても本発明の目的を達
成することが出来る。
成することが出来る。
即ち、前記受容層を形成する場合に、受容層を2層以
上積層し、基材シート側の受容層に他の受容層よりも離
型剤を多く包含させる。
上積層し、基材シート側の受容層に他の受容層よりも離
型剤を多く包含させる。
この様な多層受容層は、前記の受容層形成方法におい
て、夫々の受容層を薄くし、基材シートに接する第一の
受容層に他の受容層よりも離型剤を多く含有させ、次い
でその表面に離型剤を含有させないか或は少量含有させ
た第二以降の受容層を形成すればよい。受容層の形成方
法は前記と同様でよく、勿論この実施態様においても前
記の様な接着剤層を形成してもよい。
て、夫々の受容層を薄くし、基材シートに接する第一の
受容層に他の受容層よりも離型剤を多く含有させ、次い
でその表面に離型剤を含有させないか或は少量含有させ
た第二以降の受容層を形成すればよい。受容層の形成方
法は前記と同様でよく、勿論この実施態様においても前
記の様な接着剤層を形成してもよい。
上記の如き本発明の受容層転写シートを使用して、受
容層を転写させる対象は、特に限定されず、例えば、普
通紙、上質紙、トレーシングペーパー、プラスチックフ
イルム等いずれのシートでもよく、又、形状的には、カ
ード、葉書、パスポート、便箋、レポート用紙、ノー
ト、カタログ等いずれのものでもよく、特に表面の目の
粗い普通紙、ラフ紙にも適用可能である。
容層を転写させる対象は、特に限定されず、例えば、普
通紙、上質紙、トレーシングペーパー、プラスチックフ
イルム等いずれのシートでもよく、又、形状的には、カ
ード、葉書、パスポート、便箋、レポート用紙、ノー
ト、カタログ等いずれのものでもよく、特に表面の目の
粗い普通紙、ラフ紙にも適用可能である。
受容層の転写方法は、熱転写用のサーマルヘッドを備
えた一般のプリンター、転写箔用のホットスタンパー、
熱ロール等、接着剤層が活性化される温度に加熱可能な
いずれの加熱加圧手段でもよい。
えた一般のプリンター、転写箔用のホットスタンパー、
熱ロール等、接着剤層が活性化される温度に加熱可能な
いずれの加熱加圧手段でもよい。
(効果) 以上の如き本発明によれば、本発明の第一及び第二の
発明では、受容層転写シートの受容層とポリアミド樹脂
からなる接着剤層とを直接接する不連続層に形成するこ
とによって、離型剤が接着剤層に移行したり、逆に接着
剤が受容層に移行したりすることが防止出来る。
発明では、受容層転写シートの受容層とポリアミド樹脂
からなる接着剤層とを直接接する不連続層に形成するこ
とによって、離型剤が接着剤層に移行したり、逆に接着
剤が受容層に移行したりすることが防止出来る。
又、第三の発明では、離型剤を含む受容層に離型剤の
濃度勾配をつけることによって、転写後の受容層の表面
に離型剤を多く保持させることが出来、又、全体の離型
剤を節約し、少量の離型剤で良好な離型性を発揮させる
ことが出来る。
濃度勾配をつけることによって、転写後の受容層の表面
に離型剤を多く保持させることが出来、又、全体の離型
剤を節約し、少量の離型剤で良好な離型性を発揮させる
ことが出来る。
従って、本発明によれば、任意の受像シートの必要箇
所にのみ染料受容層を付与することが出来、更に画像形
成時に異常転写を生じない受容層転写シートが提供され
る。
所にのみ染料受容層を付与することが出来、更に画像形
成時に異常転写を生じない受容層転写シートが提供され
る。
(実施例) 次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りの無
い限り重量基準である。
説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りの無
い限り重量基準である。
実施例1 厚さ25μmのポリエステルフイルム(商品名「ルミラ
ー」、東レ(株)製)の表面に、下記の組成の受容層用
塗工液をバーコーターにより乾燥時5.0g/m2になる割合
で塗布し、ドライヤーで乾燥して染料受容層を形成し、
更に下記接着剤溶液を受容層の上に同様にして乾燥時2g
/m2の割合で塗布及び乾燥して接着剤層を形成し、本発
明の受容層転写シートを得た。
ー」、東レ(株)製)の表面に、下記の組成の受容層用
塗工液をバーコーターにより乾燥時5.0g/m2になる割合
で塗布し、ドライヤーで乾燥して染料受容層を形成し、
更に下記接着剤溶液を受容層の上に同様にして乾燥時2g
/m2の割合で塗布及び乾燥して接着剤層を形成し、本発
明の受容層転写シートを得た。
受容層用塗工液組成; 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化
学工業(株)製) 100部 アミノ変性シリコーン(X−22−343、信越化学工業
(株)製) 5部 エポキシ変性シリコーン(KF−393、信越化学工業
(株)製) 5部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 500部 接着剤層用塗工液組成; ナイロン系接着剤(FS−175、東亜合成工業(株)
製) 100部 エチルアルコール 1000部 実施例2 下記塗工液1及び2を、1を最初に乾燥時塗工量0.5g
/m2で、次いで2を乾燥時塗工量5g/m2で塗工し、更に下
記接着剤溶液を受容層の上に乾燥時塗布量2g/m2の割合
で塗布及び乾燥して接着剤層を形成し、本発明の受容層
転写シートを作成した。
学工業(株)製) 100部 アミノ変性シリコーン(X−22−343、信越化学工業
(株)製) 5部 エポキシ変性シリコーン(KF−393、信越化学工業
(株)製) 5部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 500部 接着剤層用塗工液組成; ナイロン系接着剤(FS−175、東亜合成工業(株)
製) 100部 エチルアルコール 1000部 実施例2 下記塗工液1及び2を、1を最初に乾燥時塗工量0.5g
/m2で、次いで2を乾燥時塗工量5g/m2で塗工し、更に下
記接着剤溶液を受容層の上に乾燥時塗布量2g/m2の割合
で塗布及び乾燥して接着剤層を形成し、本発明の受容層
転写シートを作成した。
受容層用塗工液組成1; 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化
学工業(株)製) 100部 アミノ変性シリコーン(X−22−343、信越化学工業
(株)製) 20部 エポキシ変性シリコーン(KF−393、信越化学工業
(株)製) 20部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 500部 受容層用塗工液組成2; 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化
学工業(株)製) 100部 アミノ変性シリコーン(X−22−343、信越化学工業
(株)製) 2部 エポキシ変性シリコーン(KF−393、信越化学工業
(株)製) 2部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 500部 接着剤層用塗工液組成; ナイロン系接着剤(FS−175、東亜合成工業(株)
製) 100部 エチルアルコール 1000部 実施例3 下記塗工液1及び2を、1を最初に乾燥時塗工量0.3g
/m2で、次いで2を乾燥時塗工量3g/m2で塗工し、接着剤
層を形成することなく、他は実施例1と同様にして本発
明の受容層転写シートを作成した。
学工業(株)製) 100部 アミノ変性シリコーン(X−22−343、信越化学工業
(株)製) 20部 エポキシ変性シリコーン(KF−393、信越化学工業
(株)製) 20部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 500部 受容層用塗工液組成2; 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(#1000A、電気化
学工業(株)製) 100部 アミノ変性シリコーン(X−22−343、信越化学工業
(株)製) 2部 エポキシ変性シリコーン(KF−393、信越化学工業
(株)製) 2部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 500部 接着剤層用塗工液組成; ナイロン系接着剤(FS−175、東亜合成工業(株)
製) 100部 エチルアルコール 1000部 実施例3 下記塗工液1及び2を、1を最初に乾燥時塗工量0.3g
/m2で、次いで2を乾燥時塗工量3g/m2で塗工し、接着剤
層を形成することなく、他は実施例1と同様にして本発
明の受容層転写シートを作成した。
受容層用塗工液組成1; ポリエステル樹脂(東洋紡(株)製、バイロン290) 100部 燐酸エステル系界面活性剤(第一工業製薬(株)製、
プライサーフA−2088) 20部 メチルエチルケトン 240部 トルエン 240部 受容層用塗工液組成2; ポリエステル樹脂(東洋紡(株)製、バイロン290) 100部 燐酸エステル系界面活性剤(第一工業製薬(株)製、
プライサーフA−2088) 2部 メチルエチルケトン 240部 トルエン 240部 比較例1 実施例1における接着剤溶液として下記の溶液を使用
し、他は実施例1と同様にして比較例の受容層転写シー
トを得た。
プライサーフA−2088) 20部 メチルエチルケトン 240部 トルエン 240部 受容層用塗工液組成2; ポリエステル樹脂(東洋紡(株)製、バイロン290) 100部 燐酸エステル系界面活性剤(第一工業製薬(株)製、
プライサーフA−2088) 2部 メチルエチルケトン 240部 トルエン 240部 比較例1 実施例1における接着剤溶液として下記の溶液を使用
し、他は実施例1と同様にして比較例の受容層転写シー
トを得た。
接着剤層用塗工液組成; ポリエステル系接着剤(東レ(株)製、KS−403) 100部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部 比較例2 実施例2において受容層用塗工液1を塗工しないこと
を除いて、他は実施例2と同様にして比較例の受容層転
写シートを得た。
を除いて、他は実施例2と同様にして比較例の受容層転
写シートを得た。
使用例 前記実施例及び比較例の夫々の受容層転写シートを用
いて、葉書の上半分に150℃に加熱したホットスタンパ
ーを用いて、受容層を転写させた。
いて、葉書の上半分に150℃に加熱したホットスタンパ
ーを用いて、受容層を転写させた。
一方、下記組成の染料層形成用インキ組成物を調製
し、背面に耐熱処理を施した6μm厚のポリエチレンテ
レフタレートフイルムに、乾燥塗布量が1.0g/m2になる
様にワイヤーバーにより塗布及び乾燥し、更に背面にシ
リコーンオイル(X−41・4003A、信越シリコーン
(株)製)をスポイトで数滴滴下後、全面に広げて背面
処理コートを行い、熱転写シートを得た。
し、背面に耐熱処理を施した6μm厚のポリエチレンテ
レフタレートフイルムに、乾燥塗布量が1.0g/m2になる
様にワイヤーバーにより塗布及び乾燥し、更に背面にシ
リコーンオイル(X−41・4003A、信越シリコーン
(株)製)をスポイトで数滴滴下後、全面に広げて背面
処理コートを行い、熱転写シートを得た。
染料層用インキ組成: 分散染料(カヤセットブルー714、日本化薬(株)
製) 4.0部 エチルヒドロキシセルロース(ハーキュレス社製) 5.0部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 80.0部 ジオキサン 10.0部 上記の熱転写シートと上記の葉書の受容層転写面と
を、夫々の染料層と染料受容面とを対向させて重ね合
せ、サーマルヘッドを用いて、出力1W/ドット、パルス
幅0.3乃至0.45msec.、ドット密度3ドット/mmの条件で
印字を行いシアン画像を形成し、熱転写シートの剥離性
及び得られたシアン画像を光学顕微鏡で調べたところ、
下記第1表の結果を得た。
製) 4.0部 エチルヒドロキシセルロース(ハーキュレス社製) 5.0部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 80.0部 ジオキサン 10.0部 上記の熱転写シートと上記の葉書の受容層転写面と
を、夫々の染料層と染料受容面とを対向させて重ね合
せ、サーマルヘッドを用いて、出力1W/ドット、パルス
幅0.3乃至0.45msec.、ドット密度3ドット/mmの条件で
印字を行いシアン画像を形成し、熱転写シートの剥離性
及び得られたシアン画像を光学顕微鏡で調べたところ、
下記第1表の結果を得た。
評価基準: 画 質 ◎:ドット濃度十分 ○:ドット濃度ほぼ十分 ×:染着不良 剥離性 ◎:10回重ね印字しても良好 ○:3回重ね印字しても良好 ×:染料層の剥離が生じる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−261693(JP,A) 特開 平1−225591(JP,A) 特開 昭63−17089(JP,A) 特開 昭62−238791(JP,A) 特開 昭63−197691(JP,A) 特開 平2−251486(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40
Claims (3)
- 【請求項1】基材シートの一方の面に離型剤を含有する
染料受容層を剥離可能に設け、更にその表面にポリアミ
ド樹脂からなる接着剤層を直接設けてなる受容層転写シ
ートにおいて、上記受容層と接着剤層とが不連続層とな
っていることを特徴とする受容層転写シート。 - 【請求項2】基材シートの一方の面に、染料受容性樹脂
と離型剤とを含む塗工液を塗布及び乾燥させて染料受容
層を形成し、次いで受容層の表面に、該受容層を溶解し
ない媒体を含むポリアミド樹脂からなる接着剤含有塗工
液を塗布及び乾燥させて接着剤層を直接形成することを
特徴とする受容層転写シートの製造方法。 - 【請求項3】基材シートの一方の面に染料受容層を剥離
可能に設けてなる受容層転写シートにおいて、上記受容
層を2層以上積層し、基材シート側の受容層に他の受容
層よりも離型剤を多く包含させたことを特徴とする受容
層転写シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2028209A JP3039868B2 (ja) | 1990-02-09 | 1990-02-09 | 受容層転写シート及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2028209A JP3039868B2 (ja) | 1990-02-09 | 1990-02-09 | 受容層転写シート及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03234590A JPH03234590A (ja) | 1991-10-18 |
JP3039868B2 true JP3039868B2 (ja) | 2000-05-08 |
Family
ID=12242265
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2028209A Expired - Lifetime JP3039868B2 (ja) | 1990-02-09 | 1990-02-09 | 受容層転写シート及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3039868B2 (ja) |
-
1990
- 1990-02-09 JP JP2028209A patent/JP3039868B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03234590A (ja) | 1991-10-18 |
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