JPH0899470A - 熱転写記録用受像体 - Google Patents

熱転写記録用受像体

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JPH0899470A
JPH0899470A JP6237880A JP23788094A JPH0899470A JP H0899470 A JPH0899470 A JP H0899470A JP 6237880 A JP6237880 A JP 6237880A JP 23788094 A JP23788094 A JP 23788094A JP H0899470 A JPH0899470 A JP H0899470A
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JP6237880A
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Hideo Shinohara
秀雄 篠原
Ritsuko Takimoto
律子 瀧本
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 基体の上に熱拡散性染料を受容する受像層が
設けられた熱転写記録用受像体において、前記受像層
が、活性水素を有する熱可塑性樹脂、シリコーンオイル
及び多官能イソシアネート化合物、並びに、ポリオキシ
エチレンアルキルアリールエーテル及びソルビタンアル
キルエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種類
の化合物を含有する組成物を熱硬化させることにより形
成されたものを主成分とすることを特徴とする熱転写記
録用受像体。 【効果】 本発明の昇華型感熱転写記録用受像体を用い
た場合、高濃度の記録ができ、かつ耐指紋性の良好な記
録物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写記録用受像体に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラーハードコピーを得るための
方法として、熱転写記録法がその簡便さ、装置の安価
さ、メンテナンスの容易さ等から急速に広まっている
が、特に写真調の高精細カラーハードコピーが得られる
ことから、染料転写方式が注目される様になってきた。
この方式では、ベースフィルムの一方の面に熱拡散性染
料とバインダー樹脂を主成分とする3色又は4色の色材
層を有する転写記録用カラーシートを、サーマルヘッド
などの点状の加熱手段により画像に応じた所要箇所のみ
加熱し、色素を、色素染着性の樹脂を主成分とする受像
層を基体の表面に有する受像体上に転写して記録を行
う。この方式の受像体には下記のような性能が要求され
る。
【0003】転写記録時、転写記録用シートと融着す
ることなく、記録後、転写記録用シートとの剥離が容易
なこと。 受像層での染料の染着性が良好で、高濃度、高階調の
記録が可能なこと。 記録物の色素のにじみ、光退色性、暗退色性、耐溶剤
性、耐指紋性(指で触れた箇所が指紋通りの変色を起こ
す「指触変色」に対する耐性)などの保存安定性が良好
であること。
【0004】転写記録用受像体の上記の性能を満足する
ために、受像層形成のための樹脂、及び離型剤、光安定
剤などの各種添加剤が、種々提案されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】カラーハードコピーに
おいて最近ますますプリント画像の高画質化が求めら
れ、その一つとして画像の高濃度化が求められてきた。
そのため、昇華感熱転写のメディアにおいては、例えば
特定の樹脂、組成物、可塑剤、増感剤等各種添加剤など
が検討されてきた。
【0006】一方、プリンターの小型化が求められ、画
像の高濃度化を達成するためには、結局色素が低エネル
ギーで染着することが要求され、色素が染着層内部まで
十分拡散せず、色素の定着性が不十分になってくる傾向
が見られるようになってきた。そのため、例えば、保存
安定性の一つである画像の耐指紋性などの性能が悪化す
る傾向がみられ、それを改良することが強く求められて
いる。
【0007】この発明の目的は、高濃度の記録が可能で
あると共に前記耐指紋性の良好な熱転写記録用受像体を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは先に、特開
平3−227690号公報、特開平4−103391号
公報で転写体と融着を起こさずに、印画後の受像層表面
の熱変形が少なく、なおかつ画像濃度が高い熱転写記録
用受像体として、活性水素を有する樹脂、シリコーン樹
脂、イソシアネート基と反応する官能基を有する変性シ
リコーンオイル及び多官能イソシアネート化合物を含有
する組成物を熱硬化させてなる熱転写記録用受像体を報
告したが、鋭意検討を重ねることにより、さらに特定の
化合物を添加すれば、耐指紋性の良好な熱転写記録用受
像体が得られることを見いだし、本発明に到達した。
【0009】すなわち、本発明は、基体の上に熱拡散性
染料を受容する受像層が設けられた熱転写記録用受像体
において、前記受像層が、活性水素を有する熱可塑性樹
脂、シリコーンオイル及び多官能イソシアネート化合
物、並びに、ポリオキシエチレンアルキルアリールエー
テル及びソルビタンアルキルエステルからなる群のうち
少なくとも1種類の化合物を含有する組成物を熱硬化さ
せることにより形成されたものを主成分とすることを特
徴とする受像体を要旨とする。
【0010】以下、本発明を詳細に記述する。本発明に
用いられる受像体の基体としては、熱転写記録用受像体
に用いられるものはいずれでも使用でき、たとえば、セ
ルロース繊維より形成された種々の紙、合成樹脂より合
成された種々の合成紙及びプラスチックフィルム、及び
前記素材の複合体等があげられる。基体の厚さは10μ
mから500μmが好ましく、特に100μmから30
0μmがより好ましい。
【0011】本発明の受像層は、活性水素を有する熱可
塑性樹脂、シリコーンオイル及び多官能イソシアネート
化合物、並びに、ポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテル及びソルビタンアルキルエステルからなる群の
うち少なくとも1種類の化合物を含有する組成物を熱硬
化させることにより形成されたものを主成分としてい
る。
【0012】活性水素を有する熱可塑性樹脂としては、
水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の反応しやすい水
素原子を有する樹脂を用い、例として飽和ポリエステル
樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、酢酸セルロース
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹
脂、ポリビニルアセタール系樹脂などがあげられる。こ
の中で水酸基を有する樹脂が好ましく、ポリビニルアセ
タール系樹脂単独またはポリビニルアセタール系樹脂と
水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合樹脂併
用がより好ましい。
【0013】ポリビニルアセタール系樹脂としては、例
えばポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルホルマール、ポリビニルベンザール、ポリビニ
ルフェニルアセタール等がある。ポリビニルアセタール
系樹脂は、ポリビニルアルコールを種々の所望のアルデ
ヒドでアセタール化することにより合成することができ
る。これら樹脂は下記一般式(I)で表され、通常、0
〜30モル%の水酸基を有している。
【0014】
【化1】
【0015】(式中、Rはそれぞれ独立に水素原子、ア
ルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基または
置換基を有していてもよいベンジル基を表し、l、m、
nは式中の各構造単位の含有量を百分率で表したもので
あって、それぞれ50<l<85、10<m<50、0
<n<30の範囲である。) 前記水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合樹
脂の水酸基は塩化ビニルと酢酸ビニルを共重合させた
後、一部加水分解することにより導入したり、あるいは
重合時に、塩化ビニル、酢酸ビニル以外の水酸基を有す
るモノマー、例えば、メタアクリル酸−2−ヒドロキシ
エチル等を、添加して共重合させることにより導入され
る。これら樹脂は、市販品のものを利用することもでき
る。例えば、UCARソリューションビニルVAGH、
VAGD、VAGF、VAGC、VROH(ユニオンカ
ーバイド社製)、デンカビニール#1000GK、#1
000GKT、#1000GSK(電気化学工業製)、
エスレックA(積水化学工業製)、ニッシンMPR−T
A、TA5(日信化学工業製)などがある。なお、水酸
基を有しない塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂を使用
すると、ポリビニルアセタール系樹脂と相溶せず相分離
状態となり、耐溶剤性が良くない。
【0016】これら活性水素を有する熱可塑性樹脂のガ
ラス転移点(Tg)としては、0〜150℃が好まし
く、特に40〜120℃が好ましい。Tgが低すぎると
色素の定着性が悪く、長期保存で画像のボケが発生しや
すい。また、Tgが高すぎると色素の染着性が悪く画像
濃度が低くなりやすい。又、熱可塑性樹脂としてポリビ
ニルアセタール系樹脂と水酸基を有する塩化ビニル酢酸
ビニル系共重合樹脂を使用する場合これら2種類の樹脂
の混合比率は、(ポリビニルアセタール系樹脂):(水
酸基を有する塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂)が1
00重量部:0〜100重量部が望ましい。水酸基を持
つ塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂が多いとポリビニ
ルアセタール系樹脂の耐光性、暗退色性が良い利点を生
かすことができない傾向である。
【0017】前記シリコーンオイルとしては、ジメチル
シリコーンオイルの他、各種変性シリコーンオイル、例
えばオレフィン変性シリコーンオイル、フッ素変性シリ
コーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ア
ルコール変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコ
ーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、メルカプト
変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル
などをあげることができる。又、分子の両末端に前記官
能基をもつ変性シリコーンオイルも好ましく使用でき
る。これら、シリコーンオイルの使用量は、活性水素を
有する熱可塑性樹脂の合計量100重量部に対して、
0.02〜20重量部が好ましく、特に0.1〜10重
量部の割合で添加することがより好ましい。シリコーン
オイルが少なすぎると、受像層と色材層の融着が起こり
やすく、多すぎると色素の定着性が悪くなり、長期間の
保存で画像にボケが発生しやすい。
【0018】前記ポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテルとしては、ポリオキシエチレンオクチルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル等がある。ポリオキシエチレン部分(CH2CH2O)
n のn数としては1〜40が好ましく、特に2〜15
がより好ましい。ソルビタンアルキルエステルとしては
ソルビタンモノアルキルエステルが好ましく用いられ、
ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレー
ト、ソルビタンモノオレート等がある。これらはノニオ
ン系界面活性剤として知られており、この中の1種類以
上を用いるが、中でもポリオキシエチレンアルキルアリ
ールエーテルが好ましい。また、これらの化合物の使用
量は、活性水素を有する熱可塑性樹脂の合計量100重
量部に対して、2〜30重量部が好ましく、特に5〜2
0重量部の割合で添加することがより好ましい。少なす
ぎると耐指紋性向上の効果が見られず、多すぎると受像
層表面がべたつき、受像層塗工後エージング時にブロッ
キングが発生する。
【0019】多官能イソシアネート化合物としては、各
種のジイソシアネート、トリイソシアネート、ポリイソ
シアネートを用いることができ、例えば、トリレンジイ
ソシアネート、キシレンジイソシアネート、4、4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート、1、5−ナフチレ
ンジイソシアネート、1、4−テトラメチレンジイソシ
アネート、1、6−ヘキサメチレンジイソシアネート、
イソプロピリデンシクロヘキシルジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、及びこれらの各種誘導体な
どが使用できる。これら多官能イソシアネート化合物の
使用量は、イソシアネート基の量が熱硬化前の受像層形
成用組成物中のイソシアネート基と反応性の官能基の量
の0.1〜3倍が好ましく、特に0.2〜2倍となるよ
うに選ぶのがより好ましい。イソシアネート基の量が官
能基の量の0.1倍より少ないと色材層との融着が発生
しやすくなることがあり、又、印字後の熱変形が大きく
なることがある。逆に3倍より多いと架橋に時間がかか
り画像濃度がなかなか安定しないことがある。
【0020】本発明の受像体の受像層は、前記組成物を
主成分とするが、前記組成物の熱硬化特性などを損なわ
ない他の樹脂などを混合して使用しても良く、本発明の
組成物は、例えば、受像層中の全固形成分重量の90重
量%以上が良い。その他の混合物としては、例えば、シ
リコーン樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリアリレート樹脂,AS樹脂等を含んで
いてもよい。特にシリコーン樹脂を混合することが好ま
しい。
【0021】シリコーン樹脂としては、一部官能基とし
て水酸基やアルコキシ基等を有する変性用シリコーン樹
脂、及びウレタン変性シリコーン樹脂、エポキシ変性シ
リコーン樹脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂、アル
キッド変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹
脂、メラミン変性シリコーン樹脂、フェノール変性シリ
コーン樹脂等各種官能基を有した有機基で変性した変性
シリコーン樹脂が使用できる。なお、これらシリコーン
樹脂は溶剤に溶かしたワニス状のものも使用できる。シ
リコーン樹脂の使用量は、活性水素を有する熱可塑性樹
脂の合計量100重量部に対して、10〜400重量部
の割合で添加することが望ましく、特に20〜200重
量部の割合で添加するとより望ましい。多すぎると受像
層にタック性が見られるようになり、色材層と融着が起
こる。
【0022】又、受像層中には、紫外線吸収剤、光安定
剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、架橋促進剤
等が添加されていてもよい。本発明の受像層の形成方法
としては前記の活性水素を有する熱可塑性樹脂、特定の
エーテルまたはエステル、シリコーンオイル、多官能イ
ソシアネート化合物を適当な溶剤に溶解し、必要に応じ
て他の樹脂、添加剤を加えて塗布液を調製し、基体上に
塗布乾燥し、その後適宜加熱して架橋反応を行わせれば
よい。
【0023】塗布液を調製するための溶剤としては、受
像層形成用の樹脂などに対する溶解性が良好である各種
の有機溶剤を用いることができる。例えば、メタノー
ル、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶剤、
トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系
溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系
溶剤、あるいはこれらの混合溶剤などが用いられる。
【0024】塗工方法としては、通常用いられている方
法から任意に選ぶことができ、例えば、リバースロール
コータ、グラビアコータ、ロッドコータ、エアドクタコ
ータ等を用いる方法が用いられる。基体上に形成せしめ
る受像層の厚さは乾燥塗膜として通常0.1〜20μ
m、好ましくは1〜10μmである。乾燥塗膜は通常、
塗工乾燥後、40℃から120℃の温度で、6時間から
1週間程度エージングすることにより、熱硬化させるこ
とができる。
【0025】なお、本発明の受像体とともに用いる感熱
転写記録用のカラーシートに使用される熱拡散性色素と
しては、アゾ系、アントラキノン系、ニトロ系、スチリ
ル系、ナフトキノン系、キノフタロン系、アゾメチン
系、クマリン系、縮合多環系等の種々の非イオン性の熱
拡散性色素が用いられる。本発明の受像体を用いた熱転
写記録は、受像体の受像層とカラーシートの色材層とを
重ね、サーマルヘッドやレーザ等の点状熱源による加熱
により画像情報に応じた位置の色素のみ受像層上に転写
する操作を複数色(3色または4色)について繰り返す
ことによって行う。
【0026】
【実施例】以下、実施例及び比較例により、本発明を更
に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限
り以下の実施例に限定されるものではない。なお実施例
中、「部」は「重量部」を示す。 [実施例1] (a)受像体の作成 下記組成の塗工液を、150μm厚のポリプロピレン製
合成紙にワイヤバーで塗布、乾燥し、乾燥厚み約5μm
の塗膜を得た。その後、100℃のオーブン中で12時
間加熱処理し、本発明の受像体を作成した。
【0027】なお下記のポリビニルフェニルアセタール
樹脂はポリビニルアルコール(鹸化度99モル%、重合
度1700)をフェニルアセトアルデヒドでアセタール
化することにより得たものである。
【0028】
【表1】 ポリビニルフェニルアセタール樹脂 100部 変性用シリコーンワニス 30部 (シリコーン樹脂の濃度60%、東芝シリコン(株)製、 商品名”TSR−160”) ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル 15部 (日光ケミカルズ(株)製、商品名”ニッコールOP−10”) アミノ変性シリコーンオイル 1部 (信越化学(株)製、商品名”KF393”) 多官能イソシアネート化合物 15部 (三菱化成(株)製、商品名”マイテックNY−710A”) トルエン 600部 メチルエチルケトン 600部
【0029】(b)カラーシートの作成 インキ塗布面の背面が耐熱滑性加工された二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレートフィルム(6μm厚)に下記構
造式(A)で表されるイエロー系昇華色素5部、AS樹
脂(電気化学工業(株)製、商品名”デンカAS−
S”)10部、トルエン85部、シクロヘキサノン10
部からなるインキを塗布、乾燥し、乾燥膜厚が約1μm
の色材層を形成し、イエローのカラーシートを作成し
た。
【0030】
【化2】
【0031】次に、下記構造式(B)で表されるマゼン
タ系昇華色素、(C)で表されるシアン系色素について
も、上記と同様にインキを作成し、ポリエチレンテレフ
タレート(6μm厚)に塗布、乾燥し、乾燥膜厚が約1
μmの色材層を形成し、それぞれマゼンタ、シアンのカ
ラーシートを作成した。
【0032】
【化3】
【0033】(c)転写記録試験 上記のイエローシートのインキ塗布面を上記 (a)で作成
した受像体と重ね8ドット/mmの発熱抵抗体密度を有
する薄膜型ラインサーマルヘッドをカラーシート側から
使用して、下記条件で転写を行なった。次に先と同じ受
像体上にマゼンタシートのインキ塗布面を重ね、同様に
転写を行った。さらに、同様に同じ受像体上にシアンシ
ートのインキ塗布面を重ね、同様に転写を行い、黒色の
記録物を得た。
【0034】
【表2】 記録ライン密度 8ライン/mm サーマルヘッドの印可電力 0.2W/ドット サーマルヘッドの印可パルス幅 12ミリ秒
【0035】次に、サーマルヘッドの印加パルス幅を6
ミリ秒とする以外は上記と同様に、イエロー、マゼン
タ、シアンの順に印画を行い、灰色の記録物を得た。
【0036】(d)記録物の濃度測定及び保存安定性試
験 上記黒色の記録物の印画部を米国マクベス社製デンシト
メーター(商品名”RD914型”)で測定し、反射濃
度を得た。又、上記灰色の記録物上に人間の汗をつけた
指で指紋を付け、40℃のオーブン中に1週間入れてお
き、指紋をつけた部分の変色発生の有無を試験した。上
記結果を後記表−1に示す。
【0037】[比較例1]実施例1において、受像体に
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを使用し
ない以外は実施例1と同様の方法により、受像体及びカ
ラーシートを作成し、試験を行った。その結果を表−1
に示す。 [比較例2]実施例1において、受像体にポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテルの代わりにポリオキシ
エチレンアルキルアミンを使用する以外は実施例1と同
様の方法により、受像体及びカラーシートを作成し、試
験を行った。その結果を表−1に示す。
【0038】[比較例3]実施例1のおいて、受像体に
アミノ変性シリコーンオイルを使用しない以外は、実施
例1と同様の方法により受像体及びカラーシートを作成
し、試験を行った。結果を表−1に示す。 [実施例2]下記組成の塗工液を用いた以外は実施例1
と同様にして受像体を作成し、転写を行って記録物を作
製し、試験を行った。結果を表−1に示した。下記のポ
リビニルベンザール樹脂は、ポリビニルアルコール(鹸
化度98モル%、重合度2400)をベンズアルデヒド
でアセタール化することにより得たものである。
【0039】
【表3】 ポリビニルベンザール樹脂 60部 塩化ビニル/酢酸ビニル/ヒドロキシル変性アクリル樹脂 (ユニオンカーバイド社製、商品名”VAGF”) 40部 シリコーンポリエステルワニス 30部 (シリコーン樹脂の濃度50%、東芝シリコン(株)製、 商品名”TSR−187”) ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 20部 (日光ケミカルズ(株)製、商品名”ニッコールNP−5”) ジヒドロキシ変性シリコンオイル 1部 (信越化学工業(株)製、商品名”X−22−160AS”) 多官能イソシアネート化合物 20部 (日本ポリウレタン工業(株)製、商品名”コロネートHL”) トルエン 600部 メチルエチルケトン 600部
【0040】[比較例4]実施例2において、受像体に
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを使用しな
い以外は実施例1と同様の方法により、受像体及びカラ
ーシートを作成し、試験を行った。その結果を表−1に
示す。 [比較例5]実施例2において、受像体に多官能イソシ
アネート化合物を使用しない以外は実施例1と同様の方
法により、受像体及びカラーシートを作成し、試験を行
った。その結果は表−1に示したように、転写記録時に
受像体とカラーシートとがブロッキングを起こし、転写
ができなかった。 [実施例3]下記組成の塗工液を用いた以外は実施例1
と同様にして受像体を作成し、転写を行って記録物を作
製し、試験を行った。結果を表−1に示した。
【0041】
【表4】 ポリビニルブチラール樹脂 60部 (積水化学工業(株)製、商品名”BH−S”) 塩化ビニル/酢酸ビニル/ ビニルアルコール共重合樹脂 40部 (ユニオンカーバイド社製、商品名”VAGD”) 変性用シリコーン樹脂 30部 (東芝シリコン(株)製、商品名”TSR−165”) ソルビタンモノラウレート 10部 (日本油脂(株)製、商品名”LP20R”) カルボキシ変性シリコーンオイル 1部 (信越化学工業(株)製、商品名”X−22−162C”) 多官能イソシアネート化合物 25部 (三菱化成(株)製、商品名”マイテックNY730A”) トルエン 600部 メチルエチルケトン 600部 [比較例6] 実施例3において、受像体にソルビタン
モノラウレートを使用しない以外は実施例1と同様の方
法により、受像体及びカラーシートを作成し、試験を行
った。その結果は表−1に示した。
【0042】
【表5】 *)表−1中、指触変色の程度は、下記であることを表
す。 ◎ まったく変色が無し ○ 僅かに変色が有り △ かなり変色が大きい × 非常に変色が大きい
【0043】
【発明の効果】本発明の昇華型感熱転写記録用受像体を
用いた場合、高濃度の記録ができ、かつ耐指紋性の良好
な記録物を得ることができる。従って、近年急速に普及
しつつあるファクシミリ、プリンタ、複写機等のOA端
末機におけるカラー記録やテレビ画像のカラー記録用な
どに有利に使用できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体の上に熱拡散性染料を受容する受像
    層が設けられた熱転写記録用受像体において、前記受像
    層が、活性水素を有する熱可塑性樹脂、シリコーンオイ
    ル及び多官能イソシアネート化合物、並びに、ポリオキ
    シエチレンアルキルアリールエーテル及びソルビタンア
    ルキルエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種
    類の化合物を含有する組成物を熱硬化させることにより
    形成されたものを主成分とすることを特徴とする熱転写
    記録用受像体。
  2. 【請求項2】 前記活性水素を有する熱可塑性樹脂が、
    ポリビニルアセタール系樹脂またはポリビニルアセター
    ル系樹脂と水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル系共
    重合樹脂の混合物であることを特徴とする請求項1記載
    の熱転写記録用受像体。
  3. 【請求項3】 前記受像層がさらに、シリコーン樹脂を
    含有することを特徴とする請求項1または2記載の熱転
    写記録用受像体。
JP6237880A 1994-09-30 1994-09-30 熱転写記録用受像体 Pending JPH0899470A (ja)

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JP6237880A JPH0899470A (ja) 1994-09-30 1994-09-30 熱転写記録用受像体

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JP6237880A JPH0899470A (ja) 1994-09-30 1994-09-30 熱転写記録用受像体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014151541A (ja) * 2013-02-07 2014-08-25 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写受像シート

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JP2014151541A (ja) * 2013-02-07 2014-08-25 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写受像シート

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