JPH08216531A - 熱転写記録用受像体 - Google Patents

熱転写記録用受像体

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JPH08216531A
JPH08216531A JP7022034A JP2203495A JPH08216531A JP H08216531 A JPH08216531 A JP H08216531A JP 7022034 A JP7022034 A JP 7022034A JP 2203495 A JP2203495 A JP 2203495A JP H08216531 A JPH08216531 A JP H08216531A
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JP
Japan
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resin
polyfunctional isocyanate
receiving layer
image receiving
hydroxyl group
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Application number
JP7022034A
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English (en)
Inventor
Hideo Shinohara
秀雄 篠原
Ritsuko Takimoto
律子 瀧本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 基体の上に熱拡散性染料を受容する受像層が
設けられた熱転写記録用受像体において、前記受像層
が、活性水素を有する熱可塑性樹脂、シリコーンオイ
ル、及び多官能イソシアネート化合物、並びに、水酸基
を有するポリオキシアルキレン誘導体と多官能イソシア
ネートとの反応物を含有する組成物の熱硬化により形成
されたものを主成分とする熱転写記録用受像体。 【効果】 本発明の昇華型感熱転写記録用受像体を用い
た場合、高濃度の記録ができ、かつ耐指紋性の良好な記
録物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写記録用受像体に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラーハードコピーを得るための
方法として、熱転写記録法がその簡便さ、装置の安価
さ、メンテナンスの容易さ等から急速に広まっている
が、特に写真調の高精細カラーハードコピーが得られる
ことから、染料転写方式が注目される様になってきた。
この方式では、ベースフィルムの一方の面に熱拡散性染
料とバインダー樹脂を主成分とする色材層を有する転写
記録用カラーシートを、サーマルヘッドなどの点状の加
熱手段により画像情報に応じた所望箇所のみ加熱し、色
素を、色素染着性の樹脂を主成分とする受像層を基体の
表面に有する受像体上に転写して記録を行う。この方式
の受像体には下記のような性能が要求される。
【0003】転写記録時、転写記録用シートと融着す
ることなく、記録後、転写記録用シートとの剥離が容易
なこと。 受像層での染料の染着性が良好で、高濃度、高階調の
記録が可能なこと。 記録物の色素のにじみ、光退色性、暗退色性、耐溶剤
性、耐指紋性(指で触れた箇所が指紋通りの変色を起こ
す「指触変色」に対する耐性)などの保存安定性が良好
であること。 転写記録用受像体の上記の性能を満足するために、受像
層形成のための樹脂、離型剤、光安定剤などの各種添加
剤が、種々提案されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】カラーハードコピーに
おいて最近ますますプリント画像の高画質化が求めら
れ、その一つとして画像の高濃度化が求められてきた。
そのため、昇華感熱転写のメディアにおいては、例えば
特定の樹脂、組成物、可塑剤、増感剤等各種添加剤など
が検討されてきた。
【0005】一方、プリンターの小型化が求められ、画
像の高濃度化を達成するためには、結局色素が低エネル
ギーで染着することが要求され、その結果色素が染着層
内部まで十分拡散せず、色素の定着性が不安定になって
くる傾向が見られるようになってきた。そのため、例え
ば、保存安定性の一つである画像の耐指紋性などの性能
が悪化する傾向がみられ、これを改良することが強く求
められている。本発明の目的は、高濃度の記録が可能で
あると共に前記耐指紋性の良好な熱転写記録用受像体を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは先に、転写
体と融着を起こさずに、印画後の受像層表面の熱変形が
少なく、なおかつ画像濃度が高い熱転写記録用受像体と
して、活性水素を有する樹脂、シリコーン樹脂、イソシ
アネート基と反応する官能基を有する変性シリコーンオ
イル、及び、多官能イソシアネート化合物を含有する組
成物を熱硬化させてなる熱転写記録用受像体を提案した
(特開平3−227690号公報、特開平4−1033
91号公報参照)。これに鋭意検討を重ねることによ
り、さらに水酸基を有するポリオキシアルキレン誘導体
と多官能イソシアネート化合物との反応物を添加すれ
ば、耐指紋性の良好な熱転写記録用受像体が得られるこ
とを見いだし本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明の要旨は、基体の上に熱
拡散性染料を受容する受像層が設けられた熱転写記録用
受像体において、前記受像層が活性水素を有する熱可塑
性樹脂、シリコーンオイル、及び多官能イソシアネート
化合物、並びに、水酸基を有するポリオキシアルキレン
誘導体と多官能イソシアネートとの反応物を含有する組
成物の熱硬化により形成されたものを主成分とすること
を特徴とする受像体、に存する。
【0008】本発明において、該受像体がかかるすぐれ
た性質を有している理由は明らかではないが、水酸基を
有するポリオキシアルキレン誘導体と多官能イソシアネ
ートとの反応物が受像層中で相分離し、受像層表面近く
に存在することによって、汗、化粧品、整髪料などの指
触変色を起こす成分が、色素に直接振れることを妨げて
いると予想される。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられる受像体の基体としては、熱転写記録用受像体
に用いられるものはいずれでも使用でき、たとえば、セ
ルロース繊維より形成された種々の紙、合成樹脂より合
成された種々の合成紙及びプラスチックフィルム、及び
前記素材の複合体等があげられる。基体の厚さは10〜
500μmが好ましく、特に100〜300μmが好ま
しい。
【0010】本発明の受像層は活性水素を有する熱可塑
性樹脂、シリコーンオイル、及び多官能イソシアネート
化合物、並びに、水酸基を有するポリオキシアルキレン
誘導体と多官能イソシアネートとの反応物を含有する組
成物を熱硬化させることにより形成されたものを主成分
とするものである。
【0011】活性水素を有する熱可塑性樹脂としては、
水酸基等のイソシアネートと反応しやすい水素原子のあ
る官能基を有する熱可塑性樹脂を用い、例として飽和ポ
リエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、酢酸
セルロース樹脂、フェノキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、
エポキシ樹脂、水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂などがあげら
れる。この中で水酸基を有する樹脂が好ましく、ポリビ
ニルアセタール系樹脂単独またはポリビニルアセタール
系樹脂と水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
樹脂の併用がより好ましい。
【0012】ポリビニルアセタール系樹脂としては例え
ばポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルホルマール、ポリビニルベンザール、ポリビニル
フェニルアセタール等がある。これらの樹脂は、ポリビ
ニルアルコールを種々の所望のアルデヒドでアセタール
化することにより合成することができる。これら樹脂は
下記一般式(〓)で表され、0〜30モル%の水酸基を
有している。
【0013】
【化1】
【0014】(式中、Rは水素、アルキル基、置換基を
有していても良いフェニル基、またはベンジル基を表
し、l、m、nは式中の各構造単位のパーセントを表
し、50<l<85、10<m<50、0<n<30の
範囲である)
【0015】水酸基を有する塩化ビニル酢酸ビニル系共
重合樹脂の水酸基は塩化ビニルと酢酸ビニル樹脂を共重
合させた後、一部加水分解することにより導入したり、
あるいは重合時に、塩化ビニル、酢酸ビニル以外の水酸
基を有するモノマー、例えば、メタアクリル酸−2−ヒ
ドロキシルエチル等を、添加して共重合させることによ
り導入される。水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル
系共重合樹脂は、市販品のものを利用することもでき
る。例えば、UCARソリューションビニルVAGH、
VAGD、VAGF、VAGC、VROH(ユニオンカ
ーバイド社製)、デンカビニール#1000GK、#1
000GKT、#1000GSK(電気化学工業製)、
エスレックA(積水化学工業製)、ニッシンMPR−T
A、TA5(日信化学工業製)などがある。なお、水酸
基を有しない塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂を使用
すると、ポリビニルアセタール系樹脂と相溶せず海島構
造の相分離状態となり、耐溶剤性が良くない。
【0016】これら活性水素を有する熱可塑性樹脂のガ
ラス転移点(Tg)としては、0〜150℃が好まし
く、特に40〜120℃が好ましい。Tgが低すぎると
色素の定着性が悪く、長期保存で画像のボケが発生しや
すい。また、Tgが高すぎると色素の染着性が悪く画像
濃度が低くなりやすい。又、活性水素を有する樹脂とし
てポリビニルアセタール系樹脂と水酸基を有する塩化ビ
ニル−酢酸ビニル系共重合樹脂を使用する場合、これら
2種類の樹脂の混合比率は、(ポリビニルアセタール系
樹脂):(水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル系共
重合樹脂)が100重量部:0〜100重量部が望まし
い。水酸基を持つ塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂が
多すぎるとポリビニルアセタール系樹脂の耐光性、暗退
色性が良い利点を生かすことができず、耐光性が悪くな
る傾向がある。
【0017】前記シリコーンオイルとしては、ジメチル
シリコーンオイルの他、各種変性シリコーンオイル、例
えばオレフィン変性シリコーンオイル、フッ素変性シリ
コーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ア
ルコール変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコ
ーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、メルカプト
変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル
などをあげることができる。又、分子の両末端に前記官
能基をもつ変性シリコーンオイルも好ましく使用でき
る。これら、シリコーンオイルの使用量は、活性水素を
有する熱可塑性樹脂の量100重量部に対して、0.0
2〜20重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部
の割合で添加することが望ましい。少なすぎると、受像
層と色材層の融着が起こりやすく、多すぎると色素の定
着性が悪くなり、長期間の保存で画像にボケが発生しや
すい。
【0018】水酸基を有するポリオキシアルキレン誘導
体としては、例えばノニオン系界面活性材として使用さ
れるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタ
ンアルキルエステルなどがあげられる。(CH2CH
2O)nで表されるポリオキシエチレン部分において、n
は1〜40が好ましく、特に2〜15がより好ましい。
水酸基を有するポリオキシアルキレン誘導体と多官能イ
ソシアネートの反応物は両者のOH当量とNCO当量の
比が1:0.9〜1:1.1、特には等しくなるように
混合し、トルエン、メチルエチルケトン等の溶剤中で通
常80〜100℃の加温下攪拌しながら反応することに
より得られる。これら反応物の使用量は、活性水素を有
する熱可塑性樹脂の量100重量部に対して、2〜80
重量部、さらに好ましくは5〜50重量部の割合で添加
することが望ましい。少なすぎると耐指紋性向上の効果
が見られず、多すぎると受像層表面がべたつき、受像層
塗工後エージング時にブロッキングが発生する傾向があ
る。
【0019】多官能イソシアネート化合物は、水酸基を
有するポリオキシアルキレン誘導体との反応に用いるも
の、未反応で組成物中に用いるもの共に、各種のジイソ
シアネート、トリイソシアネート、ポリイソシアネート
を用いることができ、例えば、トリレンジイソシアネー
ト、キシレンジイソシアネート、4、4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート、1、5−ナフチレンジイソシ
アネート、1、4−テトラメチレンジイソシアネート、
1、6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピ
リデンシクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、及びこれらの各種誘導体などが使用で
きる。これら多官能イソシアネート化合物を未反応で組
成物中に用いる場合の使用量は、イソシアネート基の量
が活性水素を有する熱可塑性樹脂中の官能基の量の0.
1から3倍が好ましく、より好ましくは0.2から2倍
となるように選ぶのがよい。イソシアネート基の量が樹
脂中の官能基の量より少なすぎると架橋点が少なく、架
橋の効果が顕著に表れないため色材層との融着が発生し
やすく、又、印字後の熱変形が大きい傾向となる。逆に
多すぎると架橋に時間がかかり、画像濃度がなかなか安
定しない傾向にある。
【0020】本発明の受像体の受像層は前記組成物を主
成分とするが、前記組成物の熱硬化特性等の特性を損な
わない範囲で、他の樹脂等を混合して使用してもよい
が、受像層中の全固形分重量中の主成分、例えば90重
量%以上、とする。
【0021】その他の混合物として例えば、シリコーン
樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアリレート樹脂,AS樹脂等を含んでいてもよ
い。特にシリコーン樹脂を混合することが好ましい。シ
リコーン樹脂としては、一部官能基として水酸基やアル
コキシ基等を有した変性用シリコーン樹脂、及びウレタ
ン変性シリコーン樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂、
ポリエステル変性シリコーン樹脂、アルキッド変性シリ
コーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂、メラミン変
性シリコーン樹脂、フェノール変性シリコーン樹脂等各
種官能基を有した有機基で変性した変性シリコーン樹脂
が使用できる。なお、これらシリコーン樹脂は溶剤に溶
かしたワニス状のものも使用できる。シリコーン樹脂の
使用量は、活性水素を有する熱可塑性樹脂の量100重
量部に対して、10から400重量部の割合で添加する
ことが望ましく、さらには20から200重量部の割合
で添加するとより望ましい。使用量が多すぎると受像層
にタック性が見られるようになり、色材層と融着が起こ
る。
【0022】又、受像層中には、紫外線吸収剤、光安定
剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、架橋促進剤
等が添加されていてもよい。本発明の受像層の形成方法
としては前記の活性水素を有する熱可塑性樹脂と、水酸
基を有するポリオキシアルキレン誘導体と多官能イソシ
アネートとの反応物、シリコーンオイル、多官能イソシ
アネート化合物を適当な溶剤に溶解し、必要に応じて他
の樹脂、添加剤を加えて塗布液を調製し、基体上に塗布
乾燥し、その後適宜加熱して架橋反応を行わせればよ
い。
【0023】塗布液を調製するための溶剤としては、本
発明の活性水素を有する熱可塑性樹脂と、水酸基を有す
るポリオキシアルキレン誘導体と多官能イソシアネート
との反応物、シリコーンオイル、多官能イソシアネート
化合物に対する溶解性が良好である各種の有機溶剤を用
いることができる。例えば、メタノール、エタノール、
プロパノール等のアルコール系溶剤、トルエン、キシレ
ン等の芳香族系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、あるいはこ
れらの混合溶剤などが用いられる。
【0024】塗工方法としては、通常用いられている方
法から任意に選ぶことができ、例えば、リバースロール
コータ、グラビアコータ、ロッドコータ、エアドクタコ
ータ等を用いる方法が用いられる。基体上に形成せしめ
る受像層の厚さは乾燥塗膜として通常0.1〜20μ
m、好ましくは1〜10μmである。乾燥塗膜は通常、
塗工乾燥後、40℃から120℃の温度で、6時間から
1週間程度エージングすることにより、熱硬化させるこ
とができる。
【0025】なお、本発明の受像体とともに用いる熱転
写記録用カラーシートは紙、プラスチックフィルム等の
ベースフィルムの一方の面に熱拡散性染料とバインダー
樹脂を主成分とする色材層を有する。使用される熱拡散
性色素としては、アゾ系、アントラキノン系、ニトロ
系、スチリル系、ナフトキノン系、キノフタロン系、ア
ゾメチン系、クマリン系、縮合多環系等の種々の非イオ
ン性の熱拡散性色素が用いられる。
【0026】本発明の受像体を用いた熱転写記録は、受
像体の受像層とカラーシートの色材層を重ね、サーマル
ヘッドやレーザ等の点状熱源による加熱により画像情報
に応じた位置の色素のみ受像層上に転写する操作を複数
色(通常3色または4色)について繰り返すことにより
行える。以下、実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に
限定されるものではない。なお以下において、「部」は
「重量部」を示す。
【0027】実施例1 (a) 受像体の作成
【0028】
【表1】 ポリビニルフェニルアセタール樹脂 100部 変性用シリーコンワニス 30部 (シリコーン樹脂の濃度60%、 東芝シリコン(株)製、TSR−160) ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルと 多官能イソシアネート化合物との反応物 20部 アミノ変性シリコーンオイル 1部 (信越化学工業(株)製、KF393) 多官能イソシアネート化合物 15部 (三菱化学(株)製、マイテックNY−710A) トルエン 600部 メチルエチルケトン 600部
【0029】上記組成の塗工液を、150μm厚のポリ
プロピレン製合成紙にワイヤバーで塗布、乾燥し、乾燥
厚み約5μmの塗膜を得た。その後、100℃のオーブ
ン中で12時間加熱処理し、本発明の受像体を作成し
た。上記のポリビニルフェニルアセタール樹脂はポリビ
ニルアルコール(鹸化度99モル%、重合度1700)
をフェニルアセトアルデヒドでアセタール化することに
より得たものである。
【0030】また、上記のポリオキシエチレンオクチル
フェニルエーテルと多官能イソシアネート化合物の反応
物は、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル
(日光ケミカルズ(株)製、OP−10)100重量部
と、多官能イソシアネート化合物(三菱化学(株)製、
マイテックNY−710A)50重量部をトルエン/メ
チルエチルケトン=1/1の混合溶剤中で、8時間還流
する温度で反応させることにより、合成したものであ
る。
【0031】(b) カラーシートの作成 インキ塗布面の背面が耐熱滑性加工された二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレートフィルム(6μm厚)に下記構
造式(A)で表されるイエロー系熱拡散性色素5部、A
S樹脂(電気化学工業(株)製、商品名デンカAS−
S)10部、トルエン85部、シクロヘキサノン10部
からなるインキを塗布、乾燥し、乾燥膜厚が約1μmの
色材層を形成し、カラーシートを作成した。
【0032】
【化2】
【0033】次に、下記構造式(B)で表されるマゼン
タ系熱拡散性色素、(C)で表されるシアン系熱拡散性
色素についても、上記と同様にインキを作成し、ポリエ
チレンテレフタレート(6μm厚)に塗布、乾燥し、乾
燥膜厚が約1μmの色材層を形成し、それぞれマゼン
タ、シアンのカラーシートを作成した。
【0034】
【化3】
【0035】(c) 転写記録試験 上記のカラーシートのイエローインキ塗布面を上記 (a)
で作成した受像体と重ね8ドット/mmの発熱抵抗体密度
を有する薄膜型ラインサーマルヘッドをカラーシート側
から使用して、下記条件で記録を行なった。次に先と同
じ受像体上にマゼンタインキ塗布面を重ね、同様に記録
を行った。さらに、同様に同じ受像体上にシアンインキ
塗布面を重ね、同様に記録を行い、黒色の記録物を得
た。
【0036】
【表2】 記録ライン密度 8ライン/mm サーマルヘッドの印可電力 0.2W/ドット サーマルヘッドの印可パルス幅 12ミリ秒 次に、サーマルヘッドの印加パルス幅を6ミリ秒とした
以外は上記と同様に、イエロー、マゼンタ、シアンの順
に印画を行い、灰色の記録物を得た。
【0037】(d) 記録物の濃度測定及び保存安定性試験 上記黒色の記録物の印画部を米国マクベス社製デンシト
メーター(RD914型)で測定し、反射濃度を得た。
又、上記灰色の記録物上に人間の汗をつけた指で指紋を
付け、40℃のオーブン中に1週間入れておき、指紋を
つけた部分が変色発生の有無を試験した。上記結果を表
1に示す。
【0038】比較例1 実施例1において、ポリオキシエチレンオクチルフェニ
ルエーテルと多官能イソシアネート化合物の反応物を使
用しない以外は実施例1と同様の方法により、受像体及
びカラーシートを作成し、試験を行った。その結果を表
1に示す。
【0039】比較例2 実施例1のおいて、アミノ変性シリコーンオイルを使用
しない以外は、実施例1と同様の方法により受像体及び
カラーシートを作成し、試験を行った。その結果を表1
に示す。 実施例2
【0040】
【表3】 ポリビニルベンザール樹脂 60部 塩化ビニル/酢酸ビニル/ヒドロキシル変性アクリル樹脂 (ユニオンカーバイド社製、VAGF) 40部 シリコンポリエステルワニス 30部 (東芝シリコン(株)製、TSR−175) ポリオキシエチレンラウリルエーテルと 多官能イソシアネートとの反応物 40部 ジヒドロキシ変性シリーコンオイル 1部 (信越化学工業(株)製、X−22−160AS) 多官能イソシアネート化合物 25部 (日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートHL) トルエン 600部 メチルエチルケトン 600部
【0041】上記組成の塗工液を、実施例1と同様にし
て受像体を作成した。実施例1と同様にして試験を行
い、その結果を表1に示す。上記のポリビニルベンザー
ル樹脂は、ポリビニルアルコール(鹸化度98モル%、
重合度2400)をベンズアルデヒドでアセタール化す
ることにより得たものである。
【0042】また、上記のポリオキシエチレンラウリル
エーテルと多官能イソシアネート化合物の反応物は、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル(日本油脂(株)
製、K−204)100重量部と、多官能イソシアネー
ト化合物(三菱化学(株)製、マイテックNY−215
A)116重量部をトルエン/メチルエチルケトン=1
/1の混合溶剤中で、8時間還流する温度で反応させる
ことにより、合成したものである。
【0043】比較例3 実施例2において、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ルと多官能イソシアネート化合物の反応物を使用しない
以外は実施例1と同様の方法により、受像体及びカラー
シートを作成し、試験を行った。その結果を表1に示
す。
【0044】比較例4 実施例2において、多官能イソシアネート化合物を使用
しない以外は実施例1と同様の方法により、受像体及び
カラーシートを作成し、試験を行った。その結果は表1
に示すように、転写記録時に受像体とカラーシートがブ
ロッキングを起こして剥離せず、転写を行うことができ
なかった。実施例3
【0045】
【表4】 ポリビニルブチラール樹脂 60部 (積水化学工業(株)製、エスレックBH−S) 塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール 共重合樹脂 40部 (ユニオンカーバイド社製、VAGD) 変性用シリコーンワニス 30部 (東芝シリコン(株)製、TSR−175) ポリオキシエチレンステアレートと 多官能イソシアネートの反応物 10部 カルボキシ変性シリコーンオイル 1部 (信越化学工業(株)製、X−22−162C) 多官能イソシアネート化合物 25部 (三菱化学(株)製、マイテックNY730A) トルエン 600部 メチルエチルケトン 600部
【0046】上記組成の塗工液を、実施例1と同様にし
て受像体を作成した。実施例1と同様にして試験を行
い、その結果を表1に示した。上記のポリオキシエチレ
ンステアレートと多官能イソシアネート化合物の反応物
は、ポリオキシエチレンステアレート(日本油脂(株)
製、ニッサンノニオンS−15)100重量部と、多官
能イソシアネート化合物(三菱化学(株)製、マイテッ
クNY−710A)35重量部をトルエン/メチルエチ
ルケトン=1/1の混合溶剤中で、8時間還流する温度
で反応させることにより、合成したものである。
【0047】比較例5 実施例3において、ポリオキシエチレンステアレートと
多官能イソシアネート化合物の反応物を使用しない以外
は実施例1と同様の方法により、受像体及びカラーシー
トを作成し、試験を行った。その結果を表1に示した。
【0048】
【表5】 *)表1において、指触変色の程度は下記の記号で表
す。
【0049】◎ まったく変色が無し ○ 僅かに変色が有り △ かなり変色が大きい × 非常に変色が大きい
【0050】
【発明の効果】昇華型感熱転写記録用の受像体として本
発明品を用いた場合、高濃度の記録ができ、かつ耐指紋
性の良好な記録物を得ることができる。従って、近年急
速に普及しつつあるファクシミリ、プリンタ、複写機等
のOA端末機におけるカラー記録やテレビ画像のカラー
記録用などに有利に使用できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体の上に熱拡散性染料を受容する受像
    層が設けられた熱転写記録用受像体において、前記受像
    層が、活性水素を有する熱可塑性樹脂、シリコーンオイ
    ル、及び多官能イソシアネート化合物、並びに、水酸基
    を有するポリオキシアルキレン誘導体と多官能イソシア
    ネートとの反応物を含有する組成物の熱硬化により形成
    されたものを主成分とすることを特徴とする熱転写記録
    用受像体。
  2. 【請求項2】 前記活性水素を有する熱可塑性樹脂が、
    ポリビニルアセタール系樹脂、または、ポリビニルアセ
    タール系樹脂と水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル
    共重合樹脂の混合物であることを特徴とする請求項1記
    載の熱転写記録用受像体。
  3. 【請求項3】 前記受像層がさらに、シリコーン樹脂を
    含有することを特徴とする請求項1または2記載の熱転
    写記録用受像体。
  4. 【請求項4】 前記水酸基を有するポリオキシアルキレ
    ン誘導体がポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
    オキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエ
    チレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキ
    シピロピレンアルキルエーテル、およびポリオキシエチ
    レンソルビタンアルキルエステルからなる群から選ばれ
    る少なくとも1種であることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれか1項記載の熱転写記録用受像体
JP7022034A 1995-02-09 1995-02-09 熱転写記録用受像体 Pending JPH08216531A (ja)

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