JPH08991Y2 - 全自動自主検定機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、共同乾燥施設において、個人別、荷口人別
ごとに持ち込まれた各原料穀物の持ち分を明確にするた
め、生産者、個人別、荷口人別ごとの原料穀物につい
て、その一部を試料穀物として抽出した後、所定水分値
に乾燥し、得られた試料穀物についてそれぞれ検定を行
い、穀物売り渡しの際の生産者売渡し代金の配分ならび
にこれに付随する諸支払金、施設利用料金の算出基準数
値を正確に算出するためのサンプルを袋詰めする迄の一
貫作業を人手を要することなく総て自動的に行なうこと
ができる全自動自主検定機に関する。

［従来の技術］ 従来、共同乾燥施設において、個人別、荷口人別に持
ち込まれた各穀物の一部を同一の乾燥条件のもとで一定
水分値に仕上げ乾燥せしめて、持ち込まれた穀物の持ち
分に応じて生産者売渡し代金の配分を行なうことができ
る試料穀物を得るための試料穀物乾燥機は、本出願前例
えば特開昭61-252476号公報に記載されて良く知られて
いる。

また、共同乾燥施設において、個人別および荷口人別
に持ち込まれた各原料籾米の持ち分を明確にするため、
生産者、個人別、荷口人別ごとの原料籾米についてそれ
ぞれ検定を行ない、籾米売り渡しの際の生産者売渡し代
金の配分ならびにこれに付随する諸支払金、施設利用料
金の算出基準数字を正確に得るためのサンプル粒を製造
する自主検定機は、本出願前例えば特開昭58-113833号
公報或は特開昭58-146451号公報にそれぞれ記載されて
良く知られている。

［考案が解決しようとする課題］ ところで、従前のこの種の試料穀物乾燥機或は自主検
定機においては、夫々独立して設置され、両機の間には
何等の搬送装置も無いので、試料穀物乾燥機により得ら
れた試料穀物を自主検定機に供給する場合は、総て人力
に依存していた。

その上、荷受された穀物の一部を抽出して得られた試
料穀物を試料穀物乾燥機に供給する作業および自主検定
用の試料穀物を袋詰めしたサンプル袋の搬送収納作業も
総て人力により行なっていたものである。

そのため、個人別、荷口人別に持ち込まれた各原料穀
物の持ち分を明確ならしめるための試料穀物乾燥作業、
自主検定作業およびサンプル袋の搬送ならびに収納作業
が人力作業であるので、全体の作業を合理化できないこ
とにより能率が向上できない許りか、多くの人力を要す
ることで省力化を達成できない問題点を有していた。

本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的とするところは、共
同乾燥施設において、個人別、荷口人別ごとに持ち込ま
れた各原料穀物の荷受作業から穀物売り渡しの際の生産
者売渡し代金の配分ならびにこれに付随する諸支払金、
施設利用料金の算出基準数字を正確に得るためのサンプ
ル袋の搬送、収納する迄の一貫作業を人力を要せず総て
自動的に行なうことができるようにして、作業の合理化
により作業能率の著しい向上と省力化を容易に達成する
ことができる全自動自主検定機を提供しようとするもの
である。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案における全自動自
主検定機は、共同乾燥施設室内に、荷受装置、計量器、
試料穀物採取装置、試料穀物乾燥機、自主検定機を順次
直列に設置し、前記荷受装置と計量器とは荷受昇降機お
よび粗選機を介して接続し、計量器と試料穀物採取装置
とは供給樋で連絡し、試料穀物採取装置と試料穀物乾燥
機とは空気搬送機を介し接続し、試料穀物乾燥機と自主
検定機とは搬送コンベアにより連絡せしめると共に、自
主検定機内に設けた袋詰機のサンプル袋繰出し口には前
低後高状に形成した長尺サンプル袋搬送機の低位側をの
ぞませ、後高側の直下にサンプル袋収納箱を配設してな
るものである。

［作用］ 今、自主検定作業の開始にあたり、個人別あるいは荷
口人別にそれぞれ持ち込まれた穀物を各別に荷受ホッパ
ーに投入すれば、該穀物は荷受コンベアおよび荷受昇降
機を介して粗選機に供給され、ここで穀物中に混入され
た粗大ゴミを選別した後、計量器に投入され、その重量
が計量される。この重量計測時に穀物の一部（例えば90
0cc）が試料穀物採取装置により採取されて試料穀物と
なり、他の多くの穀物は、張込昇降機を経て乾燥機に張
込まれ乾燥される。

そして、採取された試料穀物は空気搬送機に供給さ
れ、空気搬送作用により試料穀物乾燥機に供給され、所
定水分値（例えば14.5％）に仕上げ乾燥される。ところ
で、空気搬送機の末端には塵埃除去装置が設けられてい
るので、空気搬送された試料穀物中の塵埃は選別除去さ
れ、清浄な試料穀物となる。

試料穀物乾燥機において、所定水分値に乾燥された試
料穀物は、搬送コンベアで自主検定機に搬送され、個人
別、荷口人別ごとの原料穀物についてそれぞれ検定を行
ない、穀物売り渡しの際の生産者売渡し代金の配分なら
びにこれに付随する諸支払金、施設利用料金の算出基準
数字となるためのサンプルである原料、屑粒および整粒
を得る。そして、これら原料、屑粒および整粒は、順次
袋詰機に供給され、別々にしかも交互に連続状をなして
袋詰めされる。

このようにして、得られた長尺のサンプル袋がサンプ
ル袋繰出し口より繰出されると、該サンプル袋は前低後
高状を呈しながら回転している長尺サンプル袋搬送機に
より引き継がれ、後高側に搬送され、その端部よりサン
プル袋収納箱内に折り畳み状に収納される。

したがって、本考案によれば、穀物の荷受作業からサ
ンプル袋収納作業迄を何等の人力を用いることなく自動
的に達成させることができる。なお、サンプル袋中に袋
詰めされるものを屑粒、整粒の２種類としてもよいは勿
論である。

［実施例］ 実施例について図面を参照して説明する。

図面において、１は、適宜広さの面積を有する共同乾
燥施設であって、該共同乾燥施設の一側には、地下に埋
設された複数個の荷受ホッパー３・・・・と該荷受ホッ
パー３・・・・の下部に水平に懸回された荷受コンベア
４とからなる荷受装置２が設置されている。前記荷受コ
ンベア４の搬送末端側は荷受昇降機５の下部に連絡さ
れ、また荷受昇降機５の上部は粗大ゴミを選別除去する
ための粗選機６に接続されている。そして、粗選機６は
計量器７に接続されて荷受された穀物の重量を計量す
る。計量器７の一側には、供給樋８を経て試料穀物採取
装置９を設けて荷受された穀物中よりその一部（例えば
900cc）を試料穀物として抽出せしめる。計量器７より
排出された試料穀物以外の穀物は、張込昇降機10を経て
乾燥機11に供給されて乾燥される。

試料穀物採取装置９の排出側は、搬送筒13の一側に圧
送用送風機14を接続して構成した空気搬送機12に接続さ
れると共に、搬送筒13の末端側は、除去装置15を経て試
料穀物乾燥機16に接続せしめる。前記試料穀物乾燥機16
は、先の試料穀物採取装置９により採取された個人別、
荷口人別に持ち込まれた各穀物から抽出した一部の試料
穀物を同一乾燥条件のもとで一定の水分値（例えば14.5
％）に仕上げ乾燥せしめる役目を有するものである。

17は、自主検定機であって、該自主検定機17は、個人
別、荷口人別に持ち込まれた各原料穀物の持ち分を明確
にするため、生産者、個人別、荷口人別ごとの原料穀物
（試料穀物）についてそれぞれ検定を行ない、穀物売り
渡しの際の生産者売渡し代金の配分ならびにそれに付随
する諸支払金、施設利用料金の算出基準数字を正確に得
るためのサンプル粒、例えば原料、屑粒、整粒或は屑
粒、整粒を製造することを目的とし、通常は投入ホッパ
ー、試料穀物計量器、籾摺機、選別機および屑粒ならび
に整粒を計量する計量器を順次直列に接続して構成せし
めてある。

18は、試料穀物乾燥機16より排出された乾燥ずみの試
料穀物を自主検定機17に供給するための搬送コンベアで
ある。19は、自主検定機17内に組み込まれた袋詰機であ
って、自主検定機17により得られた原料、屑粒、整粒ま
たは屑粒、整粒を長尺サンプル袋20内へ個別に、しかも
交互に連続して袋詰めするように設けられており、前記
袋詰機19のサンプル袋繰出し口21には、長尺サンプル袋
搬送機22の低位側がのぞませてある。前記長尺サンプル
袋搬送機22は、周面に搬送片24を植着した搬送ベルト23
を前低後高状に架設して構成したものであって、前記搬
送ベルト23の末端後高側の下部には袋詰機19で袋詰めさ
れ、しかも長尺サンプル袋搬送機22により搬送された長
尺サンプル袋20を折り畳み状に収納するためのサンプル
袋収納箱25が設置されている。

［考案の効果］ 本考案は、上述のとおりに構成されているので、次に
記載する効果を奏する。

共同乾燥施設において、個人別、荷口人別ごとに荷受
装置へ持ち込まれた各原料穀物の持ち分を明確にするた
め、生産者、個人別、荷口人別ごとの原料穀物につい
て、その一部を試料穀物として抽出した後、所定水分値
に乾燥し、得られた試料穀物についてそれぞれ検定を行
い、穀物売り渡しの際の生産者売渡し代金の配分ならび
にこれに付随する諸支払金、施設利用料金の算出基準数
値を正確に算出するためのサンプル粒を長尺サンプル袋
内へ袋詰めし、さらに、前記長尺サンプル袋を搬送し
て、サンプル袋収納箱内へ折り畳み状に収納する迄の一
貫作業を人手を要せず、総て自動的に達成せしめ、もっ
て、作業の合理化により作業能率の促進と著しい省力化
を達成できる。

【図面の簡単な説明】

図面は、全自動自主検定機の見取正面図である。 １……共同乾燥施設、２……荷受装置、５……荷受昇降
機、６……粗選機、７……計量器、８……供給樋、９…
…試料穀物採取装置、12……空気搬送機、16……試料穀
物乾燥機、17……自主検定機、18……搬送コンベア、19
……袋詰機、21……サンプル袋繰出し口、22……長尺サ
ンプル袋搬送機、25……サンプル袋収納箱

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】共同乾燥施設室内に、荷受装置、計量器、
   試料穀物採取装置、試料穀物乾燥機、自主検定機を順次
   直列に設置し、前記荷受装置と計量器とは荷受昇降機お
   よび粗選機を介して接続し、計量器と試料穀物採取装置
   とは供給樋で連絡し、試料穀物採取装置と試料穀物乾燥
   機とは空気搬送機を介し接続し、試料穀物乾燥機と自主
   検定機とは搬送コンベアにより連絡せしめると共に、自
   主検定機内に設けた袋詰機のサンプル袋繰出し口には前
   低後高状に形成した長尺サンプル袋搬送機の低位側をの
   ぞませ、後高側の直下にサンプル袋収納箱を配設した全
   自動自主検定機。