JP2505409Y2 - 自主検定機における長尺サンプル袋の搬送収納装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、袋詰機から連続して排出された長尺サンプ
ル袋を自動的に搬送した後、収納箱内へ折畳み状に収納
せしめて、以後における試料穀物の品位検定作業を能率
的に行わせることができる自主検定機における長尺サン
プル袋の搬送収納装置に関する。

［従来の技術］ 従来、共同乾燥施設において、個人別および荷口人別
に持ち込まれた任意量の原料籾米の中より少量（例え
ば、1kg）の籾米を抽出し、これらの籾米をテストドラ
イヤ（図示せず）により一定の含水率（例えば、14.5
％）に乾燥して得られた多数の試料籾米を投入ホッパー
６を介して計量器２に供給して、その重量を計量器２で
計量し、次いで籾摺機３、選択機４を通過させて整粒お
よび屑粒を取出した後、該整粒および屑粒を再び上記計
量器２に供給してその重量をそれぞれ計量し、整粒歩留
および屑粒歩留を算出せしめ、次いで籾米売渡しの際の
生産者売渡し代金の配分ならびにこれに付随する諸支払
金、施設利用料金の算出基準用の整粒および屑粒を袋詰
機５により各別に、しかも連続状に袋詰して排出せしめ
ることができる自主検定機１は、第３図に示したように
本出願前よく知られている。

また、この種の自主検定機は、特開昭52−20861号公
報に記載されている。

［考案が解決しようとする課題］ ところで、従来のこの種自主検定機においては、袋詰
機において整粒と屑粒とを各別に、しかも連続状に袋詰
されたサンプル袋は、通常12サンプル（袋にして24袋）
のものが用いられ、袋詰機より排出された上記サンプル
袋は、作業員によりいちいち収集した後、次の品位検定
処理場所まで運搬している。

したがって、サンプル袋が排出される間中、作業員は
自主検定機より離れることができないばかりでなく、サ
ンプル袋が長尺（例えば、60サンプル、袋にして120
袋）のものにあっては、その収集作業および運搬作業に
多くの労力と時間がかかるという問題点を有していた。

また、上記公報に記載されているものでは、長尺サン
プル袋がサンプル包装装置の下部から連続状に送り出さ
れるだけであるから、送り出された長尺サンプルをいち
いち折り畳まなければならないうえ、次の品位検定処理
場所に運ばれた長尺サンプルは、そのいずれが始端側で
あるかが不明確となり、品位検定作業を順序よく的確に
行うことができない場合があった。

本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的とするところは、袋
詰機から連続して排出された長尺サンプル袋を後高側末
端より垂下状に送り出して、袋詰めされた部分のつなぎ
部分を境にして順次確実に折畳まれて収納箱内に収納
し、運搬、収納処理を無人の状態のもとに能率的に行う
ことができるうえ、次の品位検定作業においては長尺サ
ンプルの始端側からサンプルを順序よく取り出して品位
検定を的確に行うことができる自主検定機における長尺
サンプル袋の搬送収納装置を提供しようとするものであ
る。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案における自主検定
機における長尺サンプル袋の搬送収納装置は、整粒と屑
粒とを交互に袋詰した長尺サンプル袋を排出する袋詰機
の排出口下部に、等間隔をおいて多数の桟を周設したベ
ルトを前低後高状に懸回して構成した搬送コンベヤの前
低側をのぞませると共に、前記搬送コンベヤの後高側末
端下方位置には垂下状に送り出される長尺サンプル袋を
受けて順次折畳み状に収納せしめる収納箱を配設し、上
記収納箱はその上下両端開放部を上下蓋板で被蓋自在と
したものである。

［作用］ 個人別および荷口人別にそれぞれ持ち込まれた任意量
の籾米の中より少量（例えば、1kg）の籾米を抽出し、
これらの籾米をテストドライヤにより一定の含水率（例
えば、14.5％）に乾燥した多数の試料籾米を得る。この
ようにしてそれぞれの試料籾米が得られたならば、上記
多数の試料籾米の一部（例えば、300g）を抽出し、これ
を自主検定機の各投入ホッパー内へ投入せしめる。

次いで、各投入ホッパー内に所定量の試料籾米がそれ
ぞれ投入されたら、それぞれの試料籾米を計量器に供給
してその重量を計量し、次いで籾摺機、選別機を通過さ
せて、整粒および屑粒を取出した後、前記整粒および屑
粒を再び計量器に投入してその重量をそれぞれ計量し、
整粒歩留および屑粒歩留を算出せしめる。

上記のようにして得られた整粒と屑粒とは、袋詰機に
供給された後、各別に、しかも連続状をなしながら袋詰
され、その長尺サンプル袋を袋詰機の排出口から矢印方
向に向け回転している搬送コンベヤの前低側上へ排出せ
しめる。

そして、上記長尺サンプル袋は、搬送コンベヤに周設
された桟上に搭載された状態のもとに順次後高側に向け
搬送された後、後高側末端より垂下状に送り出されて、
袋詰めされた部分のつなぎ部分を境にして順次確実に折
畳まれて収納箱内に収納される。

このように、袋詰機より連続状をなしながら排出され
た長尺サンプル袋は無人状態のもとに搬送された後、順
次収納箱内に折畳み状に収納されるので、収納作業が終
了した後、前記収納箱をその上端開放部を被蓋して品位
検定場まで運搬し、下端開放部を開けて長尺サンプル袋
を収納箱より順序取出せば、長尺サンプルの始端側から
順に取り出して順序よく品位検定を行うことができる。

［実施例］ 実施例について図面を参照して説明する。

第１図において、101は、自主検定機であって、該自
主検定機101、は個人別および荷口人別にそれぞれ持ち
込まれた任意量の籾米の中より少量（例えば、1kg）の
籾米を抽出し、これらの籾米をテストドライヤ（図示せ
ず）により一定の含水率（例えば、14.5％）に乾燥して
得られた多数の試料籾米を先ず投入ホッパー102を介し
て計量器103に供給して計量し、次いで籾摺機104に、選
別機105を通過させて整粒および屑粒を取出し、該整粒
および屑粒を再び計量器103に供給してその重量をそれ
ぞれ計量し、整粒歩留および屑粒歩留を算出した後、整
粒および屑粒を袋詰機106に供給して、売渡しの際の生
産者売渡し代金の配分、ならびにこれに付随する諸支払
金、施設利用料金の算出基準用の整粒と屑粒とを交互に
連続して袋詰108a,108bした長尺サンプル袋108を排出口
107より排出せしめることができるように構成されてい
る。

前記排出口107の下部には、等間隔をおいて多数の桟1
11を周設したベルト110を前低後高状に懸回して構成し
た搬送コンベヤ109の前低側をのぞませて、排出口107よ
り排出された長尺サンプル袋108を桟111間に搭載せしめ
ながら回転する搬送コンベヤ109で後高側へ向け搬送せ
しめる。

搬送コンベヤ09の後高側末端下方位置には、垂下状に
送り出される長尺サンプル袋を受けて順次折畳み状に収
納せしめる収納箱112が配設されている。

そして、上記長尺サンプル袋108は、搬送コンベヤ109
に周設された桟111上に搭載された状態のもとに順次後
高側に向け搬送された後、後高側末端より垂下状に送り
出されて、袋詰めされた部分のつなぎ部分を境にして順
次確実に折畳まれて収納箱内に収納される。

上記収納箱112はその上下両端開放部を上下蓋板113,1
14で被蓋した箱状に形成されたものであって、試料籾米
の品質検定を行うときには、収納作業終了後、収納箱11
2の上部を上部蓋板113で被蓋した状態のもとで、品位検
定室（図示せず）まで運び、次いで収納箱112を横向き
とし、下部蓋板114を取外し、長尺サンプル袋108を順次
取出せば、長尺サンプルの始端側から順序よく取り出し
て的確に品位検定を行うことができる。

［考案の効果］ 本考案によれば、袋詰機から連続して排出された長尺
サンプル袋を後高側末端より垂下状に送り出して、袋詰
めされた部分のつなぎ部分を境にして順次確実に折畳ま
れて収納箱内に収納し、運搬、収納処理を無人の状態の
もとに能率的に行うことができるうえ、次の品位検定作
業においては長尺サンプルの始端側からサンプルを順序
よく取り出して品位検定を的確に行うことができる効果
が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る自主検定機における長尺サンプ
ル袋の搬送収納装置の見取図、第２図は、収納箱の拡大
正面図、第３図は、従来の自主検定機の見取図である。 101……自主検定機、106……袋詰機、107……排出口、1
08……長尺サンプル袋、109……搬送コンベヤ、110……
ベルト、111……桟、112……収納箱

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】整粒と屑粒とを交互に袋詰した長尺サンプ
   ル袋を排出する袋詰機の排出口下部に、等間隔をおいて
   多数の桟を周設したベルトを前低後高状に懸回して構成
   した搬送コンベヤの前低側をのぞませると共に、前記搬
   送コンベヤの後高側末端下方位置には垂下状に送り出さ
   れる長尺サンプル袋を受けて順次折畳み状に収納せしめ
   る収納箱を配設し、上記収納箱はその上下両端開放部を
   上下蓋板で被蓋自在とした自主検定機における長尺サン
   プル袋の搬送収納装置。