JPH0899029A - 耐ファウリング性多孔質膜およびその製法 - Google Patents
耐ファウリング性多孔質膜およびその製法Info
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Abstract
品性などに優れる多孔質膜を得る。 【解決手段】(メタ)アクリルアミド系モノマーを6〜
40重量%含有した架橋構造の(メタ)アクリル系重合
体からなる耐ファウリング性多孔質膜を製造する。
Description
工業、食品工業、バイオ、超純水製造、排水処理、有価
物回収、医療、人工臓器等種々の分離工程においてタン
パク質、コロイド、バクテリア等の濾過分離の目的で使
用される濾過膜及びその製法に関する。
程において最も大きな問題は、濾過物質等の原液中に含
まれる物質(例えばタンパク質等)の膜表面への吸着、
堆積等により、膜表面に新たな付着層を形成するいわゆ
るファウリング(汚染)を起こし、膜透過流束(フラッ
クス)や分画特性の低下を引き起こすことである。ファ
ウリングを起こした膜の透過流束は安定になるまで何日
も低下し続けることがしばしばある。初期の透過流束を
維持するためにはより大きな圧力や膜面積を必要とし、
システム製作や運転のコストが高くなり、更に膜の洗浄
コストや作業能率低下等の問題も生じてくる。また食
品、バイオ等の分野においては、ファウリングを起こす
と栄養に富んだ膜表面で微生物が繁殖し安全衛生上問題
が生じる。
着によるファウリングは、膜表面のみならず膜の内部
(例えば非対称膜においては多孔質支持層やスポンジ層
ともいう)でも起こり得る。この様な場合は濾過速度の
低下だけでなく、目的とする濾過物質(特に少量の場
合)の量的ロスが非常に大きくなる恐れがある。例え
ば、細胞培養液からタンパク質を分離精製する場合、細
胞は膜で阻止しタンパク質は膜を透過させた後、タンパ
ク質中の微量の目的物質を更にクロマトグラフィー等に
より単離精製する仕組みを利用している。この場合、膜
内部スポンジ層の壁面の面積が膜表面積に比べて遥かに
大きい(数百倍〜数千倍)ため、タンパク質の膜による
吸着量は内部スポンジ層の方が遥かに大きい。
利用する場合、通常有用物質は膜を通過させて精製し、
不要物は膜を通過させずに除去する方法が用いられてい
る。この場合にも、有用物(特に少量の場合)が膜を通
過する途中でスポンジ構造部の壁面に吸着され、濾過物
質の量的ロスが大きくなる。特に血液検査等の場合検査
の精度、結果の信頼性等に影響を及ぼす。
を低減するために、膜を親水化することが通常の手段と
して行われている。化学工学第58巻第1号59頁(1
994)には、疎水性膜の界面活性剤への浸漬による膜
の親水化方法が提案されている。しかしこの方法では界
面活性剤が膜素材とは何の化学結合もなく、単に素材表
面に付着しているだけである。この様な膜を濾過に用い
ると、界面活性剤が再び濾過液に溶出し、逆に濾過液を
汚すことになる。
リエーテルスルホンのジメチルホルムアミド溶液に低分
子量のポリエチレングリコール(PEG400、液体
状)を添加して、膜を親水化する(湿式)製膜法が開示
されている。この方法もポリエチレングリコールがポリ
エーテルスルホンとの間に化学結合が存在しないため、
濾過時液状のポリエチレングリコールが溶出する可能性
が大きい。特に温度の高い条件下で濾過する場合膜が膨
潤しやすく、ポリエチレングリコールがより容易に溶出
してくる。ポリエチレングリコールの溶出につれ、濾過
液が汚染されるだけでなく膜の親水性も次第に低下して
しまう。また、固体状(分子量1000以上)のポリエ
チレングリコールはジメチルホルムアミドやN−メチル
ピロリドン等の極性溶剤に溶解しないため、高分子量の
ポリエチレングリコールはこの方法では使えない。
た再生セルロース中空糸膜をアルコキシポリエチレング
リコールモノカルボン酸と接触させ、カルボン酸を膜表
面の水酸基とエステル化反応させることにより、アルコ
キシポリエチレングリコールを膜にグラフト重合し、親
水化する方法が提案されている。しかしこの方法は、再
生セルロースの様な水酸基を有するポリマーで構成され
た膜にしか適用することができず、膜の耐久性の面で劣
ったものになる。またこの製膜法は膜の製造に引き続い
て後処理のグラフト重合や後洗浄等多くの工程と長い処
理時間が必要であり、生産性が低くなりコストが高くな
ってしまう。
り、多孔質膜を作る製法としては、特開平5−233号
公報、特開平5−271460号公報、特開平6−76
52号公報があるが、これらには膜の濾過物質(例えば
タンパク質等)に対する吸着性や耐ファウリング性、及
び使用するモノマー又はオリゴマー間の耐ファウリング
性についての差別については全く記述されておらず、
(メタ)アクリルアミド系モノマーを6〜40重量%含
有する(メタ)アクリル系重合体に関しても全く記載が
ない。
る物質の膜表面への吸着、及び膜を通過する物質のスポ
ンジ層への吸着を低減する、即ち膜の耐ファウリング性
を増すためには、その吸着性を低減できる官能基を膜全
体に導入する必要がある。官能基の導入量は膜の強度が
低下しない限り、多いことが耐ファウリング性向上の面
からは好ましい。また、官能基の素材からの離脱を防ぐ
ために、官能基を膜素材の分子と化学結合させる必要が
ある。そこで本発明は、耐ファウリング性を向上させる
こと、官能基の脱離を防ぐこと、耐久性に優れることを
全て満たす多孔質膜、及び官能基の種類並びにその導入
量をより幅広く容易に調節できる、耐ファウリング性に
優れた多孔質膜の製造法を提供することにある。
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明の完成に
至った。即ち本発明は、(メタ)アクリルアミド系モノ
マーを必須成分とした架橋構造の(メタ)アクリル系重
合体からなり、かつ(メタ)アクリルアミド系モノマー
の含有率が6〜40重量%であることを特徴とする耐フ
ァウリング性多孔質膜及びその製法を提供するものであ
る。尚ここでいう(メタ)アクリルとは、メタクリル又
はアクリルを表わすものである。以下、これらをまとめ
て(メタ)アクリルと記載する。以下本発明の多孔質膜
について説明する。
(メタ)アクリル系重合体からなる。この重合体は、
(メタ)アクリルアミド系モノマーと、その他の多官能
(メタ)アクリル系モノマー及び/又はオリゴマーを主
成分とする。
ノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N
−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,
N−メチルエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプ
ロプル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルア
ミノプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリ
ロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピロリジ
ン、N−(メタ)アクリロイルピペリジン、N−(メ
タ)アクリロイルピロリドン等が挙げられ、これらのモ
ノマーを単独で用いても複数用いても良い。好ましいモ
ノマーは濾過対象や条件により異なるが、モノマー内に
イオン性基をもたない、非イオン性の(メタ)アクリル
アミド系モノマーが、濾過対象物質や濾過条件による電
荷の影響に左右されず、幅広い範囲で使用する事が出来
るため好ましい。中でも下記一般式(1)〜(5)
3 は水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基であ
る。)からなる群から選ばれる1種以上の(メタ)アク
リルアミド系モノマーが更に好ましい。
数が長くなるにつれ、(メタ)アクリルアミド系モノマ
ーの親水性が次第に低下し、逆に疎水性が増す。そのた
めある長さになると完全に疎水性になり、濾過物質(た
とえばタンパク質)に対する吸着性が強くなる。従って
本発明の好ましいR2及びR3の炭素数は3以下である。
ここでいう親水性とは該(メタ)アクリルアミド系モノ
マーが水に溶解することを意味する。本発明で使用され
る(メタ)アクリルアミド系モノマーはメタクリルアミ
ド系モノマーであっても、アクリルアミド系モノマーで
あっても、耐ファウリング性能の点から大差はないが、
市販の樹脂として入手しやすいため、アクリルアミド系
モノマーが好ましい。
率は、要求される多孔質膜の耐ファウリング性、膜強度
等により決定される。通常(メタ)アクリルアミド系モ
ノマーの含有率が多い程、膜の耐ファウリング性がより
向上するが、一方膜も膨潤しやすくなり、膜強度が低下
する傾向がある。膜の耐ファウリング性効果と膜強度と
のバランスを良好に保つためには、(メタ)アクリルア
ミド系モノマーの含有率は、全重合性樹脂成分の重量に
対して6〜40重量%である必要があり、10〜25重
量%が好ましい。(メタ)アクリルアミド系モノマーの
含有率は、濾過処理溶液の性質等により上記の範囲内で
適宜調節する事が出来、例えばタンパク質のような吸着
性の強い物質の水溶液を濾過する為の膜を製造する場
合、(メタ)アクリルアミド系モノマーの含有率をなる
べく高くする。一方、超純水製造の様に原液中の吸着性
物質の濃度が低い用途の場合はこの含有率を前者ほど高
くしなくても良い。(メタ)アクリルアミド系モノマー
の含有率は、該モノマーの添加量により容易に調節する
ことができる。
に使用されているエネルギー線照射により重合する樹脂
全てを意味する。また、膜中の(メタ)アクリルアミド
系モノマーの含有量は、光電子分光法(ESCA)やI
R等により測定する事が出来る。
合性樹脂成分の主なものとしては、多官能(メタ)アク
リル系モノマー及び/又はオリゴマーがあげられる。重
合性樹脂成分は多官能の成分を有し、エネルギー線照射
により架橋構造をとるものであれば単独成分でも混合成
分でも良く、単官能成分を有していてもかまわない。
は例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、2,2’−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシ
ポリプロピレンオキシフェニル]プロパン、ビスフェノ
ールAジ(メタ)アクリレート、ビス((メタ)アクリ
ロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、
1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、メトキシ化シ
クロヘキシルジ(メタ)アクリレート等の二官能モノマ
ー、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ
ス((メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレート、
等の三官能モノマー、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ
(メタ)アクリレート、等の四官能モノマー、ジペンタ
エリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレ
ート等の五官能モノマー、ジペンタエリスリトールヘキ
サ(メタ)アクリレート等の六官能モノマーが挙げら
れ、これらは単独であるいは複数で用いることが出来
る。
ては例えば、エネルギー線照射により重合可能で、重量
平均分子量が500〜20000の分子内に2個以上の
(メタ)アクリル基を有するオリゴマーが好ましく用い
られ、具体的にはエポキシ樹脂のアクリル酸エステル又
はメタクリル酸エステル、ポリエステル樹脂のアクリル
酸エステル又はメタクリル酸エステル、ポリエーテル樹
脂のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、ポ
リブタジエン樹脂のアクリル酸エステル又はメタクリル
酸エステル、分子末端にアクリル基又はメタクリル基を
有するポリウレタン樹脂等を挙げることができ、これら
は単独であるいは複数で用いることが出来る。
架橋構造の(メタ)アクリル系重合体が環状構造単位を
含有することが好ましく、架橋構造の(メタ)アクリル
系重合体中の環状構造の含有率が5〜50重量%である
ことがより好ましく、7〜30重量%であることが更に
好ましい。ここでいう環状構造単位の含有率とは、環状
構造部分の重量を、全重合性樹脂成分の重量で除した値
である。またここでいう環状構造とは、4〜6員環の環
状構造、即ち、芳香族構造、脂環構造、複素環構造、多
環式構造、ラダー構造が挙げられる。架橋構造の(メ
タ)アクリル系重合体に環状構造を含有させるために
は、多官能モノマー及び/又はオリゴマーーとして少な
くとも1成分は分子内に環状構造を含むものを使用する
ことにより実施できる。環状構造単位を有する多官能
(メタ)アクリル系モノマー及び/又はオリゴマーの例
として、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ
(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフ
ェノールSジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘ
キシルジ(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロヘキ
シルジ(メタ)アクリレート、ビス(アクリロキシエチ
ル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、トリス(アク
リロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変
性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ト
リス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジシ
クロペンタニルジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、
これらは単独であるいは複数で用いることが出来る。
択は、必要とする多孔質膜の耐熱性、耐溶剤性、耐膨潤
性、細孔径、膜強度等により決定される。例えば、耐熱
性、耐溶剤性、強度に優れた膜を得るためには、なるべ
く多官能のモノマー及び/又はオリゴマーを選択する。
逆に、これらの耐性があまり要求されない場合は、多官
能のモノマー及び/又はオリゴマーを用いても良いし、
更に単官能のモノマー及び/又はオリゴマーを併用して
も良い。(メタ)アクリルアミド系モノマーの含有量が
多いと膜が膨潤しやすいため、その場合はなるべく多官
能の(メタ)アクリル系モノマー及び/又はオリゴマー
を併用すると良い。
に連通する孔を有する膜であれば膜の種類に特に制限は
なく、例えば孔径が膜の厚み方向に対して一定である等
方性の多孔質膜でも、膜の厚み方向に孔径が変わる非対
称多孔質膜でも良い。非対称多孔質膜とは、緻密層と緻
密層を支える多孔質支持層とから成り、緻密層に存在す
る孔が多孔質部の孔と連通している膜をいう。ここでい
う緻密層とは微細な孔が開いている層をいい、多孔質支
持層とは緻密層に比べて大きな孔が開いている層をい
う。緻密層は、膜の片方の表面に存在していても良い
し、また両方の表面に存在していても良いし、膜の内部
に存在しても良い。例えば両表面の中間部(膜の断面か
ら見た場合)に緻密層が存在し、両表面に向かって多孔
質支持層が広がっていく膜も本発明の範疇に属する。
異なるが、等方性の多孔質膜の場合0.0005〜20
μmが好ましい。非対称膜の場合は、緻密層の孔径は
0.0005〜20μmの液体を透過することのできる
ものが好ましく、多孔質支持層の孔径は0.1μm以上
20μm以下であることが好ましい。0.1μmより小
さい場合濾過速度が極端に低下し、20μより大きい場
合は膜の強度が極端に低下する。緻密層の孔の孔径が
0.0005μm〜0.015μmの場合は分子量分画
能を有し、液体に溶解されているイオン、低分子物質又
は高分子物質を液体から分離でき、又は高分子物質と低
分子物質の混合溶液から低分子物質を分離できる。緻密
層の孔の孔径が0.015μm以下であることは、タン
パク質等の物質の濾過試験で判定できる。緻密層の孔の
孔径が0.02μm〜20μmの場合は、液体に溶解さ
れている高分子物質、低分子物質又はイオンを通過させ
ることができる。緻密層の孔の孔径が0.02μm以上
であることは菌体等の物質の濾過試験で判定できるし、
20μm以下であることは電子顕微鏡観察で判定でき
る。
限はないが、一例を挙げると、球状の重合体ドメインが
お互いに連結した構造で球状ドメインの隙間が連通孔と
成る場合、重合体が網目状構造を形成する場合等があ
る。本発明の多孔質膜の形状は特に制限はなく、例えば
平膜、中空糸膜、管状膜、カプセル等が挙げられる。
第1の製法は、(メタ)アクリルアミド系モノマーとそ
の他の多官能(メタ)アクリル系モノマー及び/又はオ
リゴマーとを必須成分として含有し、かつエネルギー線
の照射により重合して架橋する樹脂成分(A)と、該樹
脂成分(A)と相溶し、これら樹脂成分(A)にエネル
ギー線を照射することにより生成した架橋重合体をゲル
化させない相分離剤(B)とを主成分として含有する均
一な重合性溶液(I)を、賦形した後、エネルギー線を
照射して架橋した重合体とし、次いで相分離剤(B)を
除去する製法であって、かつ樹脂成分(A)中の(メ
タ)アクリルアミド系モノマーの含有率が6〜40重量
%であることを特徴とする耐ファウリング性多孔質膜の
製法である。
ド系モノマーとその他の多官能(メタ)アクリル系モノ
マー及び/又はオリゴマーとを必須成分として含有し、
かつエネルギー線の照射により重合して架橋する樹脂成
分(A)と、該樹脂成分(A)と相溶し、これら樹脂成
分(A)にエネルギー線を照射することにより生成した
架橋重合体をゲル化させない相分離剤(B)と、架橋重
合体をゲル化させる溶剤(C)とを主成分として含有す
る均一な重合性溶液(II)を、賦形した後、エネルギ
ー線を照射して架橋した重合体とし、次いで相分離剤
(B)及び/又は溶剤(C)を除去する製法であって、
かつ樹脂成分(A)中の(メタ)アクリルアミド系モノ
マーの含有率が6〜40重量%であることを特徴とする
耐ファウリング性多孔質膜の製法である。
成分(A)とは、(メタ)アクリルアミド系モノマーと
その他の多官能性(メタ)アクリル系モノマー及び/又
はオリゴマーを必須成分とするもので、エネルギー線の
照射により重合して架橋するものである。これ以外の成
分としてはエネルギー線の照射により重合する樹脂であ
れば良く、単官能性(メタ)アクリル系モノマーや、オ
リゴマー等を含んでも良い。(メタ)アクリルアミド系
モノマー及びその他の多官能(メタ)アクリル系モノマ
ー及び/又はオリゴマーの具体例及び好ましいものにつ
いては、既に膜の説明で述べたとおりであるのでここで
は繰り返さない。樹脂成分(A)中の(メタ)アクリル
アミド系モノマーの含有率は6〜40%であり、好まし
くは10〜25%である。耐ファウリング性を向上させ
るには(メタ)アクリルアミド系モノマーの含有率は高
い方が好ましいが、高すぎると膨潤し耐久性に劣る膜と
なるので、この様な場合はその他の(メタ)アクリル系
オリゴマー及び/又はモノマーとしてなるべく多官能の
ものを用いる事が好ましい。強度と剛性のある膜を得る
ためには、その他の多官能(メタ)アクリル系モノマー
及び/又はオリゴマー中に含まれる、環状構造を有する
多官能(メタ)アクリル系モノマー及び/又はオリゴマ
ーの含有率が10〜100重量%であることが好まし
く、20〜50重量%が更に好ましい。
相溶しこれら樹脂成分(A)にエネルギー線を照射する
ことにより生成した架橋重合体をゲル化させない相分離
剤(B)と、該樹脂成分(A)とを混合した均一な重合
性溶液(I)を用いる。この重合性溶液(I)には光重
合開始剤等の添加剤を加える事もできるが、これは重合
後の洗浄の際に除去することが必要である。
一に溶解することができ、かつ樹脂成分(A)から生成
する架橋重合体をゲル化させず、しかもエネルギー線に
対して実質的に不活性なものであればいかなるものでも
よい。ここでいうゲル化とは、架橋ポリマーについて定
義された概念であり、同一化学構造の非架橋ポリマーを
溶解させる溶剤に架橋ポリマーを浸漬した場合に生じる
膨潤の現象をいう。この様なゲル化においては、一般に
ポリマー中にポリマー重量の50%以上の溶剤を含有す
ることができる。
種類により変わり得るものであるが、例えば、式(1)
〜(5)に示した(メタ)アクリルアミド系モノマー
と、その他の多官能アクリル系オリゴマーとしてアクリ
ル基を有するポリウレタン樹脂を用いる場合、相分離剤
(B)としては、デカン酸メチル等の脂肪酸エステル
類、ジイソブチルケトン等のジアルキルケトン類や、液
状ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールの
モノエステル、ポリエチレングリコールのモノエーテル
等のオリゴマー、水とアルコール(例えばプロパノール
、ブタノール等)等の水溶性溶剤との混合液、ポリビ
ニルピロリドンや酢酸セルロース等のポリマー、等を好
適に用いることができる。これらの中で、相分離剤
(B)として、水と水溶性溶剤との混合液を用いた場
合、同じ樹脂成分(A)を用いながら耐ファウリング性
のより高い膜を得ることができるため好ましい。この
時、水と水溶性溶剤との混合液中の水の割合は、一般に
10〜80%が好ましく、20〜40%が更に好まし
い。水溶性溶剤の種類は、水の混合割合によって適宜選
択することが好ましい。即ち水が多い程、水溶性溶剤を
樹脂成分(A)と相溶性の高いものを選択すればよい。
し、混合物であっても良く、膜の形状(例えば平膜、中
空糸、カプセル等)による違い、重合性溶液(I)中に
含まれるオリゴマー及び/又はモノマーの種類、必要と
される重合性溶液の粘度、ポリマーその他の添加剤の溶
解性、膜に必要とされる孔径や細孔の形状等により適宜
選択することができる。相分離剤(B)が樹脂成分
(A)と相溶しにくいものほど孔径が大きくなる。ま
た、相分離剤(B)は、エネルギー線として紫外線を用
いる場合には、紫外線吸収の少ないものが好ましい。
(透過流束)又は分子量分画特性と膜強度等とのバラン
スを考慮し、全重合性樹脂成分(A)((メタ)アクリ
ルアミド系モノマーとその他の多官能(メタ)アクリル
系モノマー及び/又はオリゴマーを必須成分とする)1
重量部に対して0.3〜5重量部の範囲が好ましく、
0.4〜3重量部が更に好適である。相分離剤(B)の
添加量が多ければ孔径や空隙率が大きくなる。
を常法により所望の膜形状に賦形する。例えば薄膜状に
形成する賦形方法としては、支持体上に、ロールコーテ
ィング法、ドクターブレード法、スピンコーティング
法、スプレー法等により平膜を塗布する方法を用いるこ
とができる。一方、重合性溶液を二重円筒状ノズルから
芯剤(例えば気体、水、液状ポリエチレングリコール、
ポリマー水溶液、流動パラフィン等)と共に中空糸状に
押し出し、紫外線照射区域を通過させることにより、中
空糸状薄膜をも作ることができる。
ー線を照射して、架橋重合体を形成させる。本発明に用
いられるエネルギー線としては、電子線、γ線、X線、
紫外線、可視光線等を用いることができる。なかでも装
置及び取扱いの簡便さから紫外線を用いることが望まし
い。照射する紫外線の強度は10〜500mW/c
m 2、好ましくは50〜200mW/cm2が望ましい。
エネルギー線として紫外線や可視光線を用いる場合に
は、重合速度を速める目的で、重合性溶液(I)に光重
合開始剤を含有させることも可能である。また、紫外線
の照射を不活性ガス雰囲気下で行うことによって、更に
重合速度を速めることが可能である。光重合開始剤は、
光照射によりモノマーやオリゴマーと化学結合するもの
であっても良いし、結合しないものであっても良い。
重合開始剤としては、p−tert−ブチルトリクロロ
アセトフェノン、2,2’−ジエトキシアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン等のアセトフェノン類;ベンゾフェノン、
4,4’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、2−ク
ロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−
イソプロピルチオキサントン等のケトン類;ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロプ
ルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾ
インエーテル類;ベンジルジメチルケタール、ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン等のベンジルケタール
類等を挙げることができる。
好ましいエネルギー線である。電子線を用いると、相分
離剤(B)、その他の添加剤等の紫外線の吸収の有無の
影響を受けないため、これらの選択幅が広がると共に、
膜の製造速度も更に向上する。また重合開始剤が不要で
あるため、この残留が問題となる用途への適用が容易と
なる。
合性溶液にエネルギー線を直接、例えば平膜の場合は膜
上面に、中空糸膜の場合は膜の周囲に照射することで行
える。周囲の雰囲気は窒素等の不活性ガスを用いること
が好ましい。
する。除去は、相分離剤(B)の沸点による蒸発及び/
又は洗浄により行う。洗浄には相分離剤(B)や未反応
のモノマー及び/又はオリゴマー、光重合開始剤等の添
加剤を十分に溶解できる溶剤(例えばヘキサン、エタノ
ール、水等)を用いることが好ましい。また洗浄は複数
の洗浄剤を用いた複数の工程であっても良い。
により、更に2種類に大別出来る。一つは既に述べたよ
うに、重合性溶液(I)を賦形した後、エネルギー線を
照射して架橋した重合体から相分離剤(B)を除去する
製法である。もう一つは重合性溶液(I)を賦形した
後、相分離剤(B)の一部を揮発させ、次いでエネルギ
ー線を照射して架橋重合体とし、更に相分離剤(B)を
除去する製法である。前者の場合は非対称膜のみでな
く、等方性の多孔質膜も製造できるが、後者の場合は非
対称膜のみが製造できる。
く場合、窒素等の不活性ガスの気流を賦形した重合性溶
液(I)に当てる方法や、特に気流を当てずに窒素等の
雰囲気中で数秒〜数十秒放置し乾燥させる方法、赤外線
を照射する等任意の方法で一部を揮発させれば良い。こ
のとき相分離剤(B)の沸点が低いほうが好ましく、こ
の場合、気流や雰囲気の温度を上げるか、気流を速くす
れば良く、この操作を調節することで除去する量が適宜
調節する事が出来る。除去する量により膜の孔径やその
分布具合を調節することが出来る。
場合、相分離剤の揮発と非対称構造の程度には相関関係
があり、また非対称構造の程度は、分子量分画能及び濾
過液の透過量(膜透過流束又はフラックスともいう)に
相関関係を有する。従って相分離剤(B)の沸点の選択
は、得られる多孔質膜の濾過性能を決定する重要な因子
と成り得る。相分離剤(B)の沸点の選択に関し一例を
挙げるならば、室温以下の温度で相分離剤の一部を揮発
させる場合や、相分離剤の一部を揮発させるために重合
性溶液に吹き付ける気流の速度が小さい場合や、極短時
間の内に相分離剤の一部を揮発させなければならない場
合には、相分離剤(B)として沸点が80℃以下のもの
が好ましく用いられる。また、加温された気流を重合性
溶液に吹き付ける場合、ある程度の時間をかけて相分離
剤(B)の一部を揮発させる場合には、相分離剤(B)
として沸点が60℃以上のものが好ましく用いられる。
また相分離剤(B)は2種以上の混合物であってもよ
い。
の製法は、上記の重合性溶液(I)に、上記の樹脂成分
(A)にエネルギー線を照射して生成した架橋重合体を
ゲル化させる溶剤(C)を含有させた重合性溶液(I
I)を用いる。即ち重合成分(A)と相分離剤(B)の
相溶性や、相分離剤(B)の沸点等により重合性溶液
(I)に適宜溶剤(C)を加え、重合性溶液(II)と
して、重合性溶液(I)と同様な方法で製膜することが
出来る。この時、重合成分(A)と相分離剤(B)は相
溶しなくても良く、重合性溶液(II)が均一な溶液に
なれば良い。またこの重合性溶液(II)にも光重合開
始剤等の添加剤を加える事もできるが、これは重合後の
洗浄の際に除去することが必要である。
成分(A)を均一に溶解することができ、かつ樹脂成分
(A)から生成する重合体をゲル化させるものであれば
いかなるものでもよい。例えば、アセトン、メチルエチ
ルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、2−
メトキシエタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド等を好適に用いることができる。オリゴマ
ー及び/又はモノマーの種類、必要とする分子量分画
能、膜透過流束、必要とする非対称構造の程度、相分離
剤の種類等によりその溶解性及び沸点を適切に選択する
ことができる。
溶解度の調節範囲が広がることにより、相分離剤(B)
及び重合性モノマーやオリゴマー、更に添加物の選択範
囲が広がる結果、膜性能の向上や用途目的に応じた特性
の膜を製造することが容易になる。また、相分離剤
(B)と溶剤(C)の沸点の組み合わせを調節すること
により、緻密層を気相側、支持体側或は膜内部等任意の
位置に形成することが容易となる。
と同様に、得られる多孔質膜の濾過性能を決定する重要
な因子となり得るものであり、相分離剤(B)と同様な
基準で選択する必要がある。また、溶剤(C)の溶解性
と、得られる多孔質膜の分子量分画性能には、相関関係
が存在する場合が多い。一例を挙げるならば、比較的分
子量の小さなものを濾過できる膜を得るためには、溶解
性の高い溶剤を用い得る。
対しての添加量は、重合性溶液の性質、膜の構造、濾過
性能等を総合的に考慮し種々研究した結果、0.1〜
4.0重量部の範囲が好ましい。
(A)に同じものを用いても、相分離剤(B)として水
を使用した場合に、得られた多孔質膜の耐ファウリング
性がより向上する。このとき、相分離剤(B)(即ち
水)と溶剤(C)との合計に対する水の割合を高くする
方が、耐ファウリング性の高い膜が得られる。一方、水
の割合が高すぎると、得られた膜が湿潤状態で強度の劣
った膜になる。従って、相分離剤(B)と溶剤(C)と
の合計に対する水の割合は、一般には10〜80%が好
ましく、20〜40%が更に好ましい。相分離剤(B)
である水の含有量が変化すると、樹脂成分(A)との相
溶性が変化し、得られる多孔質膜の孔径もまた変化す
る。一般に水の含有量が増すほど、孔径が大きくなる、
得られる多孔質膜の孔径を一定に保ちつつ、耐ファウリ
ング性を向上させるためには、溶剤(C)の種類を選択
することで目的を達成することができる。即ち、水の含
有量が多ければ、溶剤(C)として樹脂成分(A)と相
溶性の高いものを選択すれば良い。
線照射する方法は、第1の製法と同様である。また、エ
ネルギー線照射後の架橋重合体から相分離剤(B)及び
/又は溶剤(C)を除去する方法も第1の製法と同様で
あるが、洗浄に使用する溶剤は、相分離剤(B)、溶剤
(C)、未反応のモノマー及び/又はオリゴマー、光重
合開始剤等の添加剤を十分に溶解することができるもの
(例えばヘキサン、エタノール、水等)を用いる。
溶液(II)から相分離剤(B)及び/又は溶剤(C)
の除去の時期により更に2種類に大別出来る。一つは既
に述べたように、重合性溶液(II)を賦形した後、エ
ネルギー線を照射して架橋した重合体から相分離剤
(B)及び/又は溶剤(C)を除去する製法である。も
う一つは重合性溶液(II)を賦形した後、相分離剤
(B)及び/又は溶剤(C)の一部を揮発させ、次いで
エネルギー線を照射して架橋重合体とし、更に相分離剤
(B)及び/又は溶剤(C)を除去する製法である。前
者の場合は非対称膜のみでなく、等方性の多孔質膜も製
造できるが、後者の場合は非対称膜のみが製造できる。
(C)の一部を除去する方法としては、相分離剤(B)
単独の場合と同様の方法で行える。また相分離剤(B)
又は溶剤(C)の一部を選択的に取り除く場合は、各々
適当な沸点のものを選択した上で、(B)単独の場合と
同様の方法で行える。
を以下に記載する。本発明の多孔質膜は、第1法とし
て、例えば、上記一般式(1)〜(5)から選ばれる
(メタ)アクリルアミド系モノマーを6〜40重量%
と、分子内に環状構造を有する多官能(メタ)アクリル
系モノマー及び/又はオリゴマーとからなる樹脂成分
(A)と、水と水溶性溶剤の混合液である相分離剤
(B)を含む重合性溶液(I)を、常法により膜構造に
賦形した後、相分離剤(B)の一部を揮発させる。次い
で紫外線等のエネルギー線を照射して、架橋重合体とし
た後、相分離剤(B)を除去することにより製造する。
第2法として、例えば、上記一般式(1)〜(5)から
選ばれる(メタ)アクリルアミド系モノマーを6〜40
重量%と、分子内に環状構造を有する多官能(メタ)ア
クリル系モノマー及び/又はオリゴマーとからなる樹脂
成分(A)と、相分離剤(B)である水と、溶剤(C)
であるアセトン等を含有する重合性溶液(II)を、常
法により膜構造に賦形した後、相分離剤(B)及び/又
は溶剤(C)の一部を揮発させる。次いで紫外線等のエ
ネルギー線を照射して、架橋重合体とした後、相分離剤
(B)及び溶剤(C)を除去することにより製造する。
これらの製造方法により得られた多孔質膜は、(メタ)
アクリルアミド系モノマーを6〜40重量%含有する、
架橋構造の(メタ)アクリル系重合体からなり、優れた
耐ファウリング性を有する。
説明するが、本発明の範囲がこれにより限定されるもの
ではない。
項目についての定義は次の通りである。 (1)膜透過流束(フラックス又はflux) 1kg/cm2の圧力差で、1平方メートルの膜を1時間に透
過する水(又は濾過物質の水溶液)の量(リットル)で
ある。膜透過流束の単位はL/m2-h-kg-cm-2である。
パク質水溶液(pH3.5)に室温で24時間浸漬しタ
ンパク質を平衡吸着させた後、膜を取り出し再び水のフ
ラックス(fluxH2O2)を測る。(6)式に示す様に、fl
uxH2O2とfluxH2 O1との比率(即ちタンパク質吸着前、後
の水フラックスの変化率)をファウリングインデックス
(FI)と定義する。FI=100%とは、膜が全くフ
ァウリングを起こしていないことを意味する。フラック
スが経時的変化を示す場合は、一番最初の測定値(初期
値という)を用いる。
セットした攪拌付きバッチ式濾過器(SM-165-26、ザル
トリュウス社)で濾過し、この濾出液のタンパク質濃度
(Cp)を紫外ー可視分光光度計で測定して、(7)式よ
り阻止率(%)を算出する。
g) 膜をタンパク質水溶液(pH3.5)に室温で24時間
浸漬し平衡吸着させた後、該タンパク質水溶液のタンパ
ク質濃度を紫外ー可視分光光度計で測定して、膜を浸漬
する前のタンパク質水溶液との濃度差よりタンパク質の
減少分(mg)を求める。タンパク質吸着量(mg/
g)はそのタンパク質減少分を膜重量(g)で除した値
である。
10部、数平均分子量2000で1分子内に平均して3
個のアクリロイル基を有するウレタンアクリレートオリ
ゴマー(商品名ユニディックV−4263、大日本イン
キ化学工業(株))72部、ジシクロペンタニルジアク
リレート18部、イルガキュア−184を2部、溶剤
(C)としてイソプロピルアルコール100部、相分離
剤(B)として蒸留水40.7部を均一に混合し、重合
性溶液1を得た。
ーによりガラス板上に重合性溶液1を、厚みが200μ
mになるように塗布した。このガラス板を窒素気流下に
30秒間静置することによって溶剤(C)の一部を揮発
させた後、100mw/cm2の紫外線ランプにより1
0秒間照射した。得られた乳白色の膜をガラス板ごとに
水に浸したところ、約5秒後膜が自然にガラス板から剥
がれた。この膜をエタノールで洗浄し、未反応モノマー
及びオリゴマー、重合開始剤、残留溶剤(C)、相分離
剤(B)を洗い出して、再び水で洗浄した。洗浄後の膜
を減圧下十分に乾燥させて、ガラス板側に光沢(緻密
層)を有し、窒素気流に接触した側には光沢を有さない
多孔質膜1を得た。多孔質膜を走査型電子顕微鏡(SE
M)で観察した結果、光沢面側は0.02μm程度の孔
径であり、光沢のない面は約2μmの孔径であることが
わかった。また、断面の観察より孔径の小さい部分は、
ガラス板側(光沢側)の極薄い層のみであり、その厚み
は1μm以下であった。
トリュウス社のSM−165−26型限外濾過装置(容
積200ml、膜直径47mm)を用いた。濾過は圧力
差2kg/cm2、室温で行った。タンパク質水溶液と
しては、分子量67000の牛血清アルブミン(以下ア
ルブミンと略す)の0.05%水溶液(pHが3.5)
を用いた。結果としてアクリルアミド系モノマーの含有
率(CAAm,wt%)、アルブミンの阻止率、アルブミン吸
着量、アルブミン吸着前後の水フラックス(fluxH2O1、
fluxH2O2)、ファウリングインデックス値(FI,%)
を表1に示す。
15部、数平均分子量2000で1分子内に平均して3
個のアクリロイル基を有するウレタンアクリレートオリ
ゴマー(商品名ユニディックV−4263、大日本イン
キ化学工業(株))68部、ジシクロペンタニルジアク
リレート17部、イルガキュア−184を2部、溶剤
(C)としてイソプロピルアルコール100部、相分離
剤(B)として蒸留水41部を均一に混合し、重合性溶
液2を得た。
性溶液2を用いた事以外は実施例1と同様な操作によ
り、ガラス板側に光沢を有し、窒素気流側に接触した側
には光沢を有さない多孔質膜2を得た。SEMによる観
察の結果は、光沢面側が0.04μm程度の孔径である
こと以外は実施例1とほぼ同等であった。
示した。 (耐熱性、耐圧密化の評価)製造された膜を切り分け
て、耐熱性試験と耐圧密化試験を行った。
滅菌処理による水フラックスの低下率を表3に示す。圧
力差3kg/cm2、室温で60分間水フラックスを測
定したときの、測定開始直後に対する60分後のフラッ
クス低下率を表4に示す。
名:ACMO、(株)興人)10部、トリス(アクリロ
キシエチル)イソシアヌレート(商品名アロニックスM
−315、東亜合成化学工業(株))90部、イルガキ
ュア−184を2部、溶剤(C)としてアセトン10
部、相分離剤(B)としてカプリン酸メチル70部及び
ラウリン酸メチル80部を均一に混合し、重合性溶液3
を得た。
性溶液3を用いた事、相分離剤(B)と溶剤(C)の一
部を除去した事、及び紫外線照射直後の膜を石油エーテ
ルに浸した事以外は実施例1と同様な操作により、ガラ
ス板側に光沢を有し、窒素気流側に接触した側には光沢
を有さない多孔質膜3を得た。SEMによる観察の結果
は、光沢面側の孔径が約0.01μmである以外、実施
例1とほぼ同等であった。
示した。
アクリルアミド10部、エポライト80MFアクリル酸
付加物(商品名エポキシエステル80MFA、、共栄社
化学社)67.5部、EO変性ビスフェノールAジアク
リレート(商品名ニューフロンテイアBPE−4、第一
工業製薬社)22.5部、イルガキュア−184を5
部、相分離剤(B)としてポリエチレングリコール(n
=2)モノ−p−ノニルフェニルエーテル200部を均
一に混合し、重合性溶液4を得た。
ーによりガラス板上に重合性溶液4を、厚みが200μ
mになるように塗布した。このガラス板を窒素気流下
で、100mw/cm2の紫外線ランプにより10秒間
照射した。得られた乳白色の膜をガラス板ごとに石油エ
ーテルに浸したところ、約5秒後膜が自然にガラス板か
ら剥がれた。この膜をエタノールで洗浄し、未反応モノ
マー及びオリゴマー、重合開始剤、相分離剤(B)を洗
い出して、最後に水で洗浄した。洗浄後の膜を減圧下十
分に乾燥させて、ガラス板側に光沢を有し、窒素気流に
接触した側には光沢を有さない多孔質膜4を得た。SE
Mによる観察の結果は、実施例3とほぼ同等であった。
示した。
(商品名DEAA、(株)興人)12部、プロピレノキ
サイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート
(商品名アロニックスM−310、東亜合成化学工業
(株))88部、イルガキュア−184を6部、相分離
剤(B)としてポリビニルピロリドン(MW:約100
00、東京化成工業社)100部、溶剤(C)として
N,N−ジメチルアセトアミド350部を均一に混合
し、重合性溶液5を得た。
ーによりガラス板上に重合性溶液5を、厚みが200μ
mになるように塗布した。このガラス板を窒素気流下で
100mw/cm2の紫外線ランプにより10秒間照射
した。得られた乳白色の膜をガラス板ごとに水に浸した
ところ、約5秒後膜が自然にガラス板から剥がれた。こ
の膜を水で十分洗浄し、相分離剤(B)及び溶剤(C)
を除去して、エタノールで洗浄し、未反応モノマー及び
オリゴマー、重合開始剤を洗い出して、最後に再び水で
洗浄した。洗浄後の膜を減圧下十分に乾燥させて、ガラ
ス板側に光沢(緻密層)を有し、窒素気流に接触した側
には光沢を有さない多孔質膜5を得た。SEMによる観
察の結果は、実施例3とほぼ同等であった。
示した。 (耐熱性、耐圧密化の評価)製造された膜を切り分け
て、耐熱性試験と耐圧密化試験を行った。
滅菌処理による水フラックスの低下率を表3に示す。圧
力差3kg/cm2、室温で60分間水フラックスを測
定したときの、測定開始直後に対する60分後のフラッ
クス低下率を表4に示す。
部、アクリロイルモルホリン20部、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート60部、イルガキュア−184
を5部、相分離剤(B)としてジイソブチルケトン18
0部を均一に混合し、重合性溶液6を得た。
ーによりガラス板上に重合性溶液6を、厚みが200μ
mになるように塗布した。このガラス板を窒素気流下に
30秒間静置することによって相分離剤(B)の一部を
揮発させた後、100mw/cm2の紫外線ランプによ
り10秒間照射した。得られた乳白色の膜をガラス板ご
とに石油エーテルに浸したところ、約5秒後膜が自然に
ガラス板から剥がれた。この膜をエタノールで洗浄し、
未反応モノマー及びオリゴマー、重合開始剤、残留相分
離剤(B)を洗い出して、最後に水で洗浄した。洗浄後
の膜を減圧下十分に乾燥させて、ガラス板側に光沢(緻
密層)を有し、窒素気流に接触した側には光沢を有さな
い多孔質膜6を得た。SEMによる観察の結果は、実施
例3とほぼ同等であった。
示した。
部、N−アクリロイルピロリドン10部、トリス(アク
リロキシエチル)イソシアヌレート75部、イルガキュ
ア−184を3部、溶剤(C)として2−メチル−2−
プロパノール100部、相分離剤(B)として蒸留水4
1部を均一に混合し、重合性溶液7を得た。
性溶液7を用いた事以外は実施例1と同様な操作によ
り、ガラス板側に光沢を有し、窒素気流に接触した側に
は光沢を有さない多孔質膜7を得た。SEMによる観察
の結果は、実施例1とほぼ同等であった。
示した。
15部、数平均分子量2000で1分子内に平均して3
個のアクリロイル基を有するウレタンアクリレートオリ
ゴマー(商品名ユニディックV−4263、大日本イン
キ化学工業(株))70部、ジシクロペンタニルジアク
リレート15部、イルガキュア−184を2部、溶剤
(C)としてイソプロピルアルコール100部、相分離
剤(B)として大豆油120部を均一に混合し、重合性
溶液8を得た。
性溶液8を用いた事、及び紫外線照射直後の膜をエタノ
ールに浸した事以外は実施例1と同様な操作により、ガ
ラス板側に光沢を有し、窒素気流側に接触した側には光
沢を有さない多孔質膜8を得た。SEMによる観察の結
果は、光沢面側が0.04μm程度の孔径であること以
外は実施例1とほぼ同等であった。
示した。 [実施例9] (重合性溶液の調製)N,N−ジメチルアミノプロピル
アクリルアミド10部、エポライト80MFアクリル酸
付加物(商品名エポキシエステル80MFA、、共栄社
化学社)67.5部、EO変性ビスフェノールAジアク
リレート(商品名ニューフロンテイアBPE−4、第一
工業製薬社)22.5部、イルガキュア−184を5
部、相分離剤(B)として80%のポリエチレングリコ
ール(n=7.5)モノ−p−ノニルフェニルエーテル水溶
液200部を均一に混合し、重合性溶液9を得た。
性溶液9を用いた事、及び紫外線照射直後の膜を水に浸
した事以外は実施例4と同様な操作により、ガラス板側
に光沢を有し、窒素気流側に接触した側には光沢を有さ
ない多孔質膜9を得た。SEMによる観察の結果は、実
施例3とほぼ同等であった。SEMによる観察の結果
は、実施例3とほぼ同等であった。
示した。
モノマーを含有しないアクリル系重合体から成る多孔質
膜の例を示す。
0で1分子内に平均して3個のアクリロイル基を有する
ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名ユニディック
V−4263、大日本インキ化学工業(株))80部、
1、6ーヘキサンジオールジアクリレート(商品名カヤ
ラッドHDDA、日本化薬(株))20部、イルガキュ
ア−184を2部、相分離剤(B)としてカプリン酸メ
チル30部及びラウリン酸メチル105部、溶剤(C)
としてアセトン5部を均一に混合し、重合性溶液10を
得た。
性溶液10を用いた事、相分離剤(B)及び溶剤(C)
の一部を除去した事、及び紫外線照射直後の膜を石油エ
ーテルに浸した事以外は実施例1と同様な操作により、
ガラス板側に光沢を有し、窒素気流側に接触した側には
光沢を有さない多孔質膜10を得た。SEMによる観察
の結果は、実施例3とほぼ同等であった。
示す。ファウリングインデックスは61%と小さなもの
であった。
濾過膜(商品名14549ー47、ザルトリュース社)
を用いて、同様な耐ファウリング性試験を行った。結果
を表2に示した。
を切り分けて、耐熱性試験と耐圧密化試験を行った。オ
ートクレーブ中での120℃、60分の滅菌処理による
水フラックスの低下率を表3に示す。
フラックスを測定したときの、測定開始直後に対する6
0分後のフラックス低下率を表4に示す。
過膜(商品名NTU−3150、日東電工(株))を用
いて、同様な耐ファウリング性試験を行った。結果を表
2に示した。
ーが40重量%を超えたアクリル系重合体からなる多孔
質膜の例を示す。
クリルアミド45部、EO変性ビスフェノールAジアク
リレート55部、イルガキュア−184を2部、溶剤
(C)としてイソプロピルアルコール100部、相分離
剤(B)として蒸留水45部を均一に混合し、重合性溶
液11を得た。
製溶液11を用いた事以外は実施例1と同様な操作によ
り、ガラス板側に光沢を有し、窒素気流側に接触した側
には光沢を有さない多孔質膜11を得た。
で著しく膨潤するため、膜透過流束(フラックス)がほ
ぼゼロであった。また、膜が非常に弱く、ハンドリング
や耐圧性(1.5kg/cm2以上)がほとんどなく、濾過膜と
しての使用が不可能であった。
(和光純薬社)3部、数平均分子量2000で1分子内
に平均して3個のアクリロイル基を有するウレタンアク
リレートオリゴマー(商品名ユニディックV−426
3、大日本インキ化学工業(株))77.6部、ジシク
ロペンタニルジアクリレート(商品名カヤラッドR−6
84、日本化薬(株))19.4部、イルガキュア−1
84(紫外線重合開始剤、チバガイギー社)2部、溶剤
(C)としてイソプロピルアルコール100部、相分離
剤(B)として蒸留水40部を均一に混合し、重合性溶
液12を得た。
性溶液12を用いた事以外は実施例1と同様な操作によ
り、ガラス板側に光沢を有し、窒素気流側に接触した側
には光沢を有さない多孔質膜12を得た。SEMによる
観察の結果は、実施例1と同等であった。
示した。
5部、数平均分子量2000で1分子内に平均して3個
のアクリロイル基を有するウレタンアクリレートオリゴ
マー(商品名ユニディックV−4263、大日本インキ
化学工業(株))76部、ジシクロペンタニルジアクリ
レート19部、イルガキュア−184を2部、溶剤
(C)としてイソプロピルアルコール100部、相分離
剤(B)として蒸留水40.5部を均一に混合し、重合
性溶液13を得た。
性溶液13を用いた事以外は実施例1と同様な操作によ
り、ガラス板側に光沢を有し、窒素気流側に接触した側
には光沢を有さない多孔質膜13を得た。SEMによる
観察の結果は、実施例1と同等であった。
示した。
ノマーを6〜40重量%膜に導入することにより、膜の
耐ファウリング性が著しく向上する。
ル系重合体中に環状構造単位を含むことにより、より膜
に強度と剛性を付与することができる。
マー6〜40重量%含有する多孔質膜は、水溶性高分子
特にタンパク質に対する吸着性が低く、耐ファウリング
性に優れる。(メタ)アクリルアミド系モノマーが重合
体構造単位に含まれているため、使用時に(メタ)アク
リルアミド系モノマーが溶出しない。膜素材が架橋構造
を有するため、強度、耐熱性、耐薬品性等に優れる。
製造方法に比べて、膜への(メタ)アクリルアミド系モ
ノマー(親水基)の導入や架橋構造の導入が容易であ
る。また一工程で製膜できるため、後処理による親水化
方法に比べて、余分な装置や工程が不要である。更に製
膜において実質的に瞬間的に重合、相分離が完了するた
め生産性が高い。
溶剤の混合液を用いた場合は、より耐ファウリング性が
向上する。更に、環状構造単位を有するような多官能ア
クリルモノマーを及び/又はオリゴマーを用いれば、よ
り膜の強度が増す。
Claims (16)
- 【請求項1】(メタ)アクリルアミド系モノマーを必須
成分とした架橋構造の(メタ)アクリル系重合体からな
り、(メタ)アクリルアミド系モノマーの含有率が6〜
40重量%であることを特徴とする耐ファウリング性多
孔質膜。 - 【請求項2】(メタ)アクリルアミド系モノマーが、下
記一般式(1)〜(5) 【化1】 (式中、R1は水素原子又はメチル基であり、R2、R3
はそれぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜3のアル
キル基である。)からなる群から選ばれる1種以上の
(メタ)アクリルアミド系モノマーである請求項1記載
の多孔質膜。 - 【請求項3】架橋構造の(メタ)アクリル系重合体中に
含まれる(メタ)アクリルアミド系モノマーの含有率
が、10〜25重量%である請求項1又は2記載の多孔
質膜。 - 【請求項4】架橋構造の(メタ)アクリル系重合体が、
環状構造単位を含有する請求項1〜3のいずれか1項に
記載の多孔質膜。 - 【請求項5】架橋構造の(メタ)アクリル系重合体中に
含まれる環状構造単位の含有率が5〜50重量%である
請求項4記載の多孔質膜。 - 【請求項6】膜が、非対称膜である請求項1〜5のいず
れか1項に記載の多孔質膜。 - 【請求項7】(メタ)アクリルアミド系モノマーとその
他の多官能(メタ)アクリル系モノマー及び/又はオリ
ゴマーとを必須成分として含有し、かつエネルギー線の
照射により重合して架橋する樹脂成分(A)と、該樹脂
成分(A)と相溶し、これら樹脂成分(A)にエネルギ
ー線を照射することにより生成した架橋重合体をゲル化
させない相分離剤(B)とを主成分として含有する均一
な重合性溶液(I)を、賦形した後、エネルギー線を照
射して架橋した重合体とし、次いで相分離剤(B)を除
去する製法であって、かつ樹脂成分(A)中の(メタ)
アクリルアミド系モノマーの含有率が6〜40重量%で
あることを特徴とする耐ファウリング性多孔質膜の製
法。 - 【請求項8】重合性溶液(I)を賦形した後、相分離剤
(B)の一部を揮発させ、次いでエネルギー線を照射す
る請求項7記載の製法。 - 【請求項9】相分離剤(B)が、水と水溶性溶剤の混合
液である請求項7又は8記載の製法。 - 【請求項10】(メタ)アクリルアミド系モノマーとそ
の他の多官能(メタ)アクリル系モノマー及び/又はオ
リゴマーとを必須成分として含有し、かつエネルギー線
の照射により重合して架橋する樹脂成分(A)と、該樹
脂成分(A)と相溶し、これら樹脂成分(A)にエネル
ギー線を照射することにより生成した架橋重合体をゲル
化させない相分離剤(B)と、架橋重合体をゲル化させ
る溶剤(C)とを主成分として含有する均一な重合性溶
液(II)を、賦形した後、エネルギー線を照射して架
橋した重合体とし、次いで相分離剤(B)及び溶剤
(C)を除去する製法であって、かつ樹脂成分(A)中
の(メタ)アクリルアミド系モノマーの含有率が6〜4
0重量%であることを特徴とする耐ファウリング性多孔
質膜の製法。 - 【請求項11】 重合性溶液(I)を賦形した後、相分
離剤(B)及び/又は溶剤(C)の一部を揮発させ、次
いでエネルギー線を照射する請求項10記載の製法。 - 【請求項12】相分離剤(B)が水である請求項10又
は11記載の製法。 - 【請求項13】(メタ)アクリルアミド系モノマーが、
下記一般式(1)〜(5) 【化2】 (式中、R1は水素原子又はメチル基であり、R2、R3
はそれぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜3のアル
キル基である。)からなる群から選ばれる1種以上の
(メタ)アクリルアミド系モノマーである請求項7〜1
2のいずれか1項に記載の製法。 - 【請求項14】 エネルギー線が紫外線である請求項7
〜13のいずれか1項に記載の製法。 - 【請求項15】その他の多官能(メタ)アクリル系モノ
マー及び/又はオリゴマーが、環状構造を有する多官能
(メタ)アクリル系モノマー及び/又はオリゴマーを含
有するものである請求項7〜14のいずれか1項に記載
の製法。 - 【請求項16】その他の多官能(メタ)アクリル系モノ
マー及び/又はオリゴマー中に含まれる、環状構造単位
を有する多官能(メタ)アクリル系モノマー及び/又は
オリゴマーの含有率が10〜100重量%である請求項
15記載の製法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010140594A1 (ja) * | 2009-06-01 | 2010-12-09 | 株式会社ツジデン | 指紋消失性硬化膜、及び、その製造方法、並びに、それを用いたディスプレイ、タッチパネル、それらを用いた電子機器 |
CN107441961A (zh) * | 2017-09-14 | 2017-12-08 | 天津工业大学 | 一种超亲水pvdf油水乳液分离膜的制备方法及应用 |
-
1995
- 1995-08-01 JP JP19651195A patent/JP3741463B2/ja not_active Expired - Fee Related
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EP2439230A4 (en) * | 2009-06-01 | 2013-09-11 | Tsujiden Co Ltd | CURED DIGITAL IMPRESSION FILM AND METHOD FOR PRODUCING THE SAME; DISPLAY, TOUCH SCREEN, AND ELECTRONIC DEVICE USING THE SAME |
JP5634398B2 (ja) * | 2009-06-01 | 2014-12-03 | 株式会社ツジデン | 指紋消失性硬化膜、及び、その製造方法、並びに、それを用いたディスプレイ、タッチパネル、それらを用いた電子機器 |
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CN107441961A (zh) * | 2017-09-14 | 2017-12-08 | 天津工业大学 | 一种超亲水pvdf油水乳液分离膜的制备方法及应用 |
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